JPH1078401A - Pf値測定器ユニット及びpf値測定器ユニットを備えた緑化用培器システム - Google Patents

Pf値測定器ユニット及びpf値測定器ユニットを備えた緑化用培器システム

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JPH1078401A
JPH1078401A JP25093196A JP25093196A JPH1078401A JP H1078401 A JPH1078401 A JP H1078401A JP 25093196 A JP25093196 A JP 25093196A JP 25093196 A JP25093196 A JP 25093196A JP H1078401 A JPH1078401 A JP H1078401A
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JP
Japan
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medium
value
greening
porous ceramic
plant growth
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Application number
JP25093196A
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English (en)
Inventor
Kenichi Yokoyama
憲一 横山
Daisuke Toyohara
大介 豊原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshoku Corp
NAS Toa Co Ltd
Original Assignee
Nisshoku Corp
NAS Toa Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 自然土壌、人工培地のいずれに適用しても、
不具合が生ぜず、維持整備が容易で、且つ、正確なPF
値測定を行うPF値測定器ユニットを提供する。 【構成】 矩形状の培地ブロック55は、植物生育用培
地と同一、又は類似の材料によりスポンジ状や混綿状に
形成する。培地ブロックの適宜箇所にPFセンサーとし
て4本の多孔質セラミック部材61を差込む。多孔質セ
ラミック部材には所定の間隔で対向し、信号線63、6
5を接続した一対の電極を組込み、且つ外部に存在する
植物生育有効水分を電極位置に案内する多数の毛管状の
孔67を粒界に形成する。培地ブロックの四隅近傍に多
孔質セラミック部材を各一本ずつ差込み揺動しないよう
固定する。ブロックの含水率のバラツキによる冗長性に
よる信頼性と、セラミック部材が不具合でもPF値測定
の継続を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物生育用培地中
のPF値を測定するPF値測定器ユニット、及び該PF
値測定器ユニットを有する1又は複数の緑化用培器と各
緑化用培器に自動灌水する灌水装置とを備えた緑化用培
器システムの改良に関するものである。本明細書におい
ては、都市緑化のために、ビル等の緑化用培器中に設置
されるPF値測定器ユニット及びPF値測定器ユニット
を備えた緑化用培器システムについて説明する。
【0002】
【従来の技術】近年、都市緑化を推進するための手段と
して、コンクリート等の人工地盤の垂直面にネットや棚
を設置して、つる性植物等を生育させることが注目され
ているが、いずれも奇特なビル所有者が特別な建築物の
コンセプトの下で行なうコストの高いもので、施工時に
も手間が掛かり、保全、寿命が尽きた植物の撤去等に配
慮されることの少ない施工法や商品である。また、この
ような、高所に設置されるシステムの数が多くなり、し
かも広範囲に亘ると、個々のシステム又は装置内におい
て生育している植物に対し、人手だけに頼って適切な灌
水管理を行なうのは非常に困難である。
【0003】そこで、各培地に夫々PF値測定用センサ
ー(PFセンサー)を差込み、これらセンサーから出力
されるPF値に基づき、各システムのコントローラが灌
水装置を駆動して自動灌水を行うことにより、各培地の
PF値が、常時、植物生育有効水分適正範囲になるよう
制御する方法が提案されている。しかし、性能の良いセ
ンサーがないので現状ではタイマーを用いたプログラム
コントロール方式による自動灌水が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した植
物生育用培地には、自然土壌と、粒状材料又は繊維状材
料からなる人工培地又はその混合物とがある。また、上
記PFセンサーとしては、多孔質セラミック部材(大き
さφ10mm×30mm長)内(素焼のピ―ス)に一対
の電極を備え、毛細管状の孔を通して出入する水分量に
応じて対向する上記電極間の電気抵抗値が可変する構成
のものや、管先端の多孔質セラミックの孔を通して多孔
質セラミック部材内に出入する水分量に応じて管内圧が
可変する構成のもの(通称テンションメーター)が用い
られている。
【0005】しかし、上記構成の多孔質セラミック部材
を、自然土壌により構成された植物生育用培地や粒状材
料からなる人工培地に用いると、水分の移動に伴って土
壌の粒子や埃等が孔内に入り込み目詰りの原因となるの
で、各孔からの粒子の除去等のメインテナンスに手が掛
かるうえ、PFセンサーとしての多孔質セラミック部材
の寿命が短くなるという不具合がある。
【0006】一方、上記構成の多孔質セラミック部材を
繊維状材料からなる人工培地に用いた場合には、上記不
具合が生ずる虞は少ないものの、人工培地として用いら
れる材料によっては、多孔質セラミック部材の外周部と
培地との間に隙間が生じ易い等、多孔質セラミック部材
の外周部と培地との密着度が低いのと、空気層が介在す
るために、正確なPF値測定を行うのが困難であるとい
う問題があった。
【0007】そこで上記に鑑み、多孔質セラミック部材
の外周部を、目詰りが防止できる密着度の良好な軟質で
可撓性を有する材料(例えば不織布)により覆う方法が
提案された。
【0008】しかし、この方法だと培地の種類によって
はそのPF値と上記材料のPF値とが相違することがあ
り、培地のPF値が多孔質セラミック部材から出力され
る測定値に反映されない虞がある。また、上記材料は軟
質で可撓性を有するために多孔質セラミック部材を固定
するのが困難であるという問題があった。
【0009】更に、多孔質セラミック部材1個だけで培
地内のPF値測定を行うために、該部材に何らかの不具
合が生じたり、或いは、培地内の多孔質セラミック部材
の設置箇所とそれ以外の箇所(例えば、植物の生育箇
所)とでPF値が相違する可能性もあるので、植物生育
箇所におけるPF値測定の信頼性が低いという問題もあ
った。
【0010】従って本発明の第1の目的は、植物生育用
培地として用いられる自然土壌、人工培地のいずれに適
用しても故障等の不具合が生ぜず、メインテナンスが容
易で、且つ、正確なPF値測定を行うことが可能なPF
値測定器ユニットを提供することにある。
【0011】また、本発明の第2の目的は、多孔質セラ
ミック部材を少なくとも1個以上備えたPF値測定器ユ
ニットを、複数培器中の少数個(1個を含む)に設置す
ることにより、植物生育箇所におけるPF値測定の信頼
性を向上させることが可能な緑化用培器システムを提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面は、
植物生育用培地中のPF値を測定するPF値測定器又は
PFセンサーユニットにおいて、前記植物生育用培地と
同一又は類似の、軟質で可撓性を有する材料により多孔
質に形成され、前記培地に接しているとき前記培地と略
同一含水率になり得る培地ブロックと、前記培地ブロッ
クにより少なくとも一部が覆われる、一対の電極が組込
まれた多孔質セラミック部材と、を備えることを特徴と
する。
【0013】本発明の第2の側面は、植物生育用培地中
のPF値を測定するPF値測定器ユニットにおいて、適
度の撥水性(ぬれ性のあるものでもよい)と剛性のある
材料により構成された網状ケースと、前記網状ケースで
囲われ、前記植物生育用培地に常時接するように一定形
状を保持しているとき前記培地と略同一含水率になり得
る軟質で可撓性を有した材料から成る水分保持層と、前
記水分保持層により少なくとも一部が覆われる、一対の
電極が組込まれた多孔質セラミック部材とを備えること
を特徴とする。
【0014】本発明の第3の側面は、植物生育用培地中
のPF値を測定するPF値測定器ユニットを有する1又
は複数の緑化用培器と、ユニットを有せぬ1又は複数の
緑化用培器に自動灌水する灌水装置とを備えた緑化用培
器システムにおいて、前記PF値測定器ユニットは、前
記特定の1又は数個の培器内の適宜箇所に少なくとも1
個以上設置されており、このPF値測定器ユニットに
は、前記灌水装置に測定信号を出力するための信号線が
接続されていることを特徴とする。
【0015】本発明の第1の側面によれば、植物生育用
培地と同一又は類似の、軟質で可撓性を有する材料によ
り多孔質に形成され、前記培地に接しているとき前記培
地と略同一含水率になり得る培地ブロックと、前記培地
ブロックにより少なくとも一部が覆われる、一対の電極
が組込まれた多孔質セラミック部材とを備えることと
し、また、本発明の第2の側面によれば、適度の撥水性
(ぬれ性のあるものでもよい)と剛性のある材料により
構成された網状ケースと、前記網状ケースで囲われ、前
記植物生育用培地に常時接するように一定形状を保持し
ているとき前記培地と略同一含水率になり得る軟質で可
撓性を有した材料から成る水分保持層と、前記水分保持
層により少なくとも一部が覆われる、一対の電極が組込
まれた多孔質セラミック部材とを備えることとしたの
で、植物生育用培地として用いられる自然土壌、人工培
地のいずれに適用しても故障等の不具合が生じ難く長寿
命となり、メインテナンスが容易で、且つ、正確なPF
値測定を行うことが可能である。
【0016】本発明の第3の側面によれば、前記PF値
測定器ユニットは、前記特定の1又は数個の植物生育用
培器内の適宜箇所に少なくとも1個以上設置されてお
り、このPF値測定器ユニットには、前記灌水装置に測
定信号を出力するための信号線が接続されているので、
植物生育箇所におけるPF値測定の信頼性を向上させる
ことが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面により詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明の緑化用培器システムの一
実施形態の全体構成を示す。
【0019】上記システムは、地表等の基準面に設置さ
れた一対の支柱1、3と、支柱1、3に支持され、複数
の培器保持枠5を有した矩形フレーム7と、各培器保持
枠5に保持された状態で矩形フレーム7に格子状に配置
されている複数の緑化用培器9と、各緑化用培器9に自
動灌水する灌水装置11(図7参照)とを備える。な
お、緑化用培器9については図2で、また、灌水装置1
1については図7で夫々説明する。上記構成の緑化用培
器システムを、例えば、ビル等の壁面や高速道路の遮音
壁等、従来、有効に利用されていなかった都市空間に設
置することにより都市緑化の推進が図られる。
【0020】図2は、本発明の緑化用培器の一実施形態
を示す斜視図である。
【0021】上記培器9は、植物生育用培地を収容する
直方体状の培器本体13と、培器本体13の前面板15
に、植物植込用として千鳥状に形成された複数の円形開
口部17と、培器本体13の両側及び上面に取付けられ
た把手19、21、23と、培器9を培器保持枠5に取
付けるための一対の係合部材24、25とを備える。上
記培器9は、また、培器本体13の上面に形成された、
2個の給水用開口部27、29と、培器本体13の上方
に設けられ、上流側が灌水装置11に接続された給水管
31と、基部が給水管31に接続され、先端部が各給水
用開口部27、29に臨んでいるドリッパ(注、イスラ
エル輸入品。流量調整機能がある国際特許品)33、3
5を備える。上記培器9は、更に、培器本体13底部に
設けられた排水ドレイン37をも備える。
【0022】図3は、図2の緑化用培器の内部構成を示
す斜視図である。
【0023】上記培器9は、天板部に矩形状の灌水器3
9を、また、底部には矩形状の排水器41を夫々有す
る。培器本体13内の、灌水器39と排水器41とによ
り画定される空間部には、前面板15から背面板に向っ
て平板状の断熱性発泡体43と、植物生育用培地45を
構成する複数の平板状の培地47、49、51とが積層
状に収容されている。断熱性発泡体43と培地45に
は、上述した円形開口部17に連通する円形開口部53
が夫々形成されている。
【0024】本実施例において、培地47、49、51
には、無土壌合成繊維培地が採用されている。この無土
壌合成繊維培地は、例えば、ポリプロピレン1000d
を72%、アクリル多孔性合成繊維30dを28%含む
ものを、ノーバインダー整形した空隙率の高い軽量マッ
トである。なお、この無土壌合成繊維培地の詳細につい
ては、例えば本願出願人が平成7年3月4日付け、特願
平7―第70592号に記述している通りであるので説
明を省略する。
【0025】図4は、本発明のPF値測定器ユニットの
一実施形態の全体斜視図である。
【0026】上記ユニットは、各緑化用培器9内に設け
られている植物生育用培地45のPF値を測定し、この
測定値をコントローラ81(図7に示す)に出力するた
めに設けられる。上記ユニットは、植物生育用培地45
と同一、又は類似の材料(例えば、密度が略同一で軟
質、可撓性及び吸水性を有する繊維材料)により、スポ
ンジ又は混綿状に形成された極力小さな容積の培地ブロ
ック55と、培地ブロック55の適宜箇所に、PFセン
サとして差込まれた1又は複数本(本実施形態では4
本)の多孔質セラミック部材(注、市販品―藤原製作
所)61とを備え、培地とセラミック部材61は相対位
置がずれないように固定されている。
【0027】多孔質セラミック部材61には、図5に示
すように、所定の間隙を隔てて対向し、夫々信号線6
3、65が接続されている一対の電極57、59が組込
まれている。部材61は、セラミックであり、多孔質に
なっている。その孔は互いに連通しているので、外部の
水分を毛細管現象で吸い上げる結果、極間の電気抵抗値
が変化して、その値により信号を出力するようになって
いる。本実施形態では、上記構成の多孔質セラミック部
材61が、培地ブロック55の四隅近傍の部位に夫々1
本ずつ差込まれており、これにより培地ブロック55内
でPF値のバラツキが生じた場合の信頼性の向上と、多
孔質セラミック部材61のいずれかに故障等の不具合が
生じた場合のPF値測定の継続とを可能とし、PF値測
定の信頼性の向上を図っている。
【0028】培地ブロック55は、上記のように軟質、
可撓性及び吸水性を有する繊維材料を用いて混綿状に構
成することにより、培地ブロック55に差込まれた各多
孔質セラミック部材61の外周部との密着度を高めるこ
とができ、且つ、培地ブロック55内の毛管水を徐々に
電極57、59の設置位置へと導くこともできる。培地
ブロック55が、植物生育用培地45の適宜箇所におい
て培地45に接しているときには、前記培地45と略同
一PF値になる。そのため、電極57、59間の電気抵
抗値は、植物生育用培地45のPF値と相関関係を有
し、この電気抵抗値に見合ったPF測定値信号が信号線
63、65を介してコントローラ81に出力される。
【0029】また、培地ブロック55は、水と共にごみ
や埃が流入しようとしても、水のみを通過せしめごみや
埃の流入を阻止するフィルタとしても機能するので、ご
みや埃等による多孔質セラミック部材61の目詰りを防
止できる。本実施例では、植物生育用培地45として、
前述したような無土壌合成繊維培地が採用されている
が、植物生育用培地45として、自然土壌や粒子状の培
地を採用した場合にも、その培地と略同一の培地による
ブロックを作れば培地ブロック55は上記フィルタとし
ての効果を奏し得ると共にユニットとなる。
【0030】なお、上記ユニットの、緑化用培器9にお
ける設置方法としては、例えば、植物生育用培地45内
の適宜箇所を、上記ユニットに合わせて切り取り、ユニ
ットより若干小さ目の空間を作り、この切り取った箇所
に上記ユニットを嵌め込むような方法が想定される。ま
た、多数の培器がある時は、そのうち1又は特定の緑化
用培器に嵌め込むこともある。
【0031】以上説明したように、上記構成によれば、
多孔質セラミック部材61を培地ブロック55の適宜部
位に複数本差込むことにより、PF値測定の信頼性の向
上を図ることができる。また、培地ブロック55のフィ
ルタ効果により、ごみや埃等による多孔質セラミック部
材61の目詰りを防止でき、寿命が延びる。
【0032】図6は、図4のPF値測定器ユニットの変
形例の全体斜視図である。
【0033】上記ユニットは、培地ブロック55に代え
て植物生育用培地45と略同一密度の不織布により形成
された水分保持層69と、この水分保持層69を収容す
る直方体状の網状ケース71とを用いたことをその特徴
とするものである。
【0034】即ち、上記ユニットでは、水分保持層69
に、図5で示した複数本の多孔質セラミック部材61を
差込み、この水分保持層69と各多孔質セラミック部材
61との密着状態を良好に保持するために、上記網状ケ
ース71内に水分保持層69を収容して水分保持層69
を固定すると共に、部材61も揺動しないように固定し
ている。
【0035】水分保持層69は、通常、軟質で且つ可撓
性を有しているから、水分保持層69に差込まれた各多
孔質セラミック部材61の外周部との密着度を高めるこ
とができ、且つ、水分保持層69内の水分をスムーズに
電極57、59の設置位置へと導くこともできる。又、
水分保持層69は、植物生育用培地45と略同一密度の
不織布により形成されているから、水分保持層69が、
植物生育用培地45の適宜箇所において培地45に接し
ているときには、前記培地45と略同一含水率になる。
【0036】網状ケース71には、撥水性と型崩れしな
い程度の剛性とを有した金属材料、例えば、ステンレス
鋼により構成されたものが採用されており、網状ケース
71の網目は、水分の通過に支障にならない程度に大き
く、水分保持層69がこぼれない程度に小さくする。
【0037】なお、上記ユニットの、緑化用培器9にお
ける設置方法は、図4のユニットにおけるそれと同様で
ある。
【0038】上記構成においても、図4のPF値測定器
ユニットにおけると同様の効果を奏し得る。
【0039】図7は、緑化用培器システムの一実施形態
の制御ブロック図である。
【0040】上記システムは、各緑化用培器9〜9mの
特定の1個又は複数個に夫々設けられたPF値測定器ユ
ニット73〜73m、各緑化用培器9〜9mに夫々対応
して設けられた流量調整機能付きドリッパ33、35を
備える。上記システムは、更に、灌水装置11、灌水装
置11を駆動するためのコントローラ81をも備える。
【0041】コントローラ81内の記憶部(図示しな
い)には、各緑化用培器9〜9m内の培地45に生育す
る植物の種類に応じたPF値データが予め記憶されてい
る。コントローラ81内の演算処理部(図示しない)
は、前述した信号線63、65を通して伝送されるPF
値測定器ユニット73〜73mからのPF値測定信号を
所定の順序で読込み、読込んだ測定信号と、記憶部内の
対応するPF値データとの比較結果に基づいて、緑化用
培器システムに対する給水の必要性の有無を判断し、ド
リッパーの流量はどれも略一定なので予め定められた時
間だけ給水して停止すると、給水量はどの培器もほぼ同
等となる。従って広域面に対し単純で安価な給水システ
ムが実現可能となる訳である。
【0042】ここで、同一のPF値測定器ユニットにお
いて、培地ブロック55や、水分保持層69内にPF値
のバラツキが生じたことにより、各多孔質セラミック部
材61から出力されるPF値測定信号にバラツキが生じ
た場合には、4のうち2又は3の信号によって作動する
冗長設計をしておけばよい。
【0043】また、各水分測定器ユニット73〜73m
を構成する複数本の多孔質セラミック部材61のいずれ
かに故障等の不具合が生じた場合には、正常な多孔質セ
ラミック部材61から出力されるPF値測定信号のみに
基づき、対応する培地45のPF値を求めることとな
る。
【0044】図8は、図4のPF値測定器ユニットの別
の変形例の全体斜視図である。
【0045】本変形例に係るPF値測定器ユニットは、
図6に示したPF値測定器ユニットより更に容積を小さ
くしたものであり、その構成要素は図4のPF値測定器
ユニットにおけるそれと同様である。本変形例に係るP
F値測定器ユニットでは、枠91に収容されている網9
3内の繊維が逆毛立って網93から剛毛状に飛出してお
り、各多孔質セラミック部材95は揺動しないように締
結部材97を介して枠91にしっかりと固定されている
のが特徴である。本変形例に係るPF値測定器ユニット
においても、図4、図6に夫々示したPF値測定器ユニ
ットと同様の効果を奏し得る。
【0046】なお、上述した内容は、あくまで本発明に
係る実施形態やその変形例に関するものであり、本発明
が上記内容のみに限定されることを意味するものでない
のは勿論である。例えば、上記説明では、PF値測定器
ユニットを各培地45毎に1個ずつ設置することとした
が、複数個設置することとしても差し支えない。また、
実験その他により各培地の条件を代表すると定めた特定
の1個の培器中の培地45に1個設置してもよい。ま
た、培地ブロック55や水分保持層69に差込まれる多
孔質セラミック部材61の差込み位置、ブロックの形
状、本数も上記に限定されない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
植物生育用培地として用いられる自然土壌、人工培地の
いずれに適用しても1又は複数のセラミックセンサーが
培地又は土壌ブロックに確実に接触し、メインテナンス
が容易で長寿命で、且つ、正確なPF値を測定して適時
に水を供給することのできるPF値測定器ユニットを提
供することができる。
【0048】また、本発明によれば、多孔質セラミック
部材を少なくとも1個以上備えたPF値測定器ユニット
を、システムを構成する多数の培器のうち1を目標とす
る最小限の培器にセットすることにより、多数の培器か
ら構成される広域面の各培器の植物を最少のセンサーユ
ニットにより健全に生育させることのできる緑化用培器
システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】緑化用培器システムの一実施形態の正面図。
【図2】緑化用培器の一実施形態の斜視図。
【図3】緑化用培器に内蔵される植物生育用培地を示す
斜視図。
【図4】PF値測定器ユニットの一実施形態の全体斜視
図。
【図5】多孔質セラミック部材を示す全体斜視図。
【図6】PF値測定器ユニットの変形例の全体斜視図。
【図7】緑化用培器システムの一実施形態の制御ブロッ
ク図。
【図8】PF値測定器ユニットの別の変形例の全体斜視
図。
【符号の説明】
9〜9m 緑化用培器 11 灌水装置 45 植物生育用培地 55 培地ブロック 57 59 電極 61 多孔質セラミック部材 67 孔 69 水分保持層 71 網状ケース 73〜73m PF値測定器ユニット 81 コントローラ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物生育用培地中の水分張力(以下PF
    値という。土壌水分の植物生育への寄与のしやすさを示
    す。)を測定するPF値測定器又はPFセンサーユニッ
    トにおいて、 前記植物生育用培地と同一又は類似の、軟質で可撓性を
    有する材料により多孔質に形成され、前記培地に接して
    いるとき前記培地と略同一含水率になり得る培地ブロッ
    クと、 前記培地ブロックにより少なくとも一部が覆われる、一
    対の電極が組込まれた多孔質セラミック部材と、 を備えることを特徴とするPF値測定器ユニット。
  2. 【請求項2】 植物生育用培地中のPF値を測定するP
    F値測定器ユニットにおいて、 適度の撥水性(ぬれ性のあるものでもよい)と剛性のあ
    る材料により構成された網状ケースと、 前記網状ケースで囲われ、前記植物生育用培地に常時接
    するように一定形状を保持しているとき前記培地と略同
    一含水率になり得る軟質で可撓性を有した材料から成る
    水分保持層と、 前記水分保持層により少なくとも一部が覆われる、一対
    の電極が組込まれた多孔質セラミック部材と、 を備えることを特徴とするPF値測定器ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のPF値測定
    器ユニットにおいて、 前記多孔質セラミック部材は、前記培地ブロック又は前
    記網状ケース内に複数個設けられていることを特徴とす
    るPF値測定器ユニット。
  4. 【請求項4】 植物生育用培地中のPF値を測定するP
    F値測定器ユニットを有する1又は複数の緑化用培器
    と、ユニットを有せぬ1又は複数の緑化用培器に自動灌
    水する灌水装置とを備えた緑化用培器システムにおい
    て、 前記PF値測定器ユニットは、前記特定の1又は数個の
    培器内の適宜箇所に少なくとも1個以上設置されてお
    り、このPF値測定器ユニットには、前記灌水装置に測
    定信号を出力するための信号線が接続されていることを
    特徴とする緑化用培器システム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の緑化用培器システムにお
    いて、 前記PF値測定器ユニットは、 設置対象の植物生育用培地と同一又は類似の、軟質で可
    撓性を有する材料により多孔質に形成され、前記培地に
    接しているとき前記培地と略同一含水率になり得る培地
    ブロックと、 前記培地ブロックにより少なくとも一部が覆われる、一
    対の電極が組込まれた多孔質セラミック部材と、 を備えることを特徴とする緑化用培器システム。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の緑化用培器システムにお
    いて、 前記PF値測定器ユニットは、 適度の撥水性と剛性のある材料により構成された網状ケ
    ースと、 前記網状ケースで囲われ、前記植物生育用培地に常時接
    するように一定形状を保持しているとき前記培地と略同
    一含水率になり得る軟質で可撓性を有した材料から成る
    水分保持層と、 前記水分保持層により少なくとも一部が覆われる、一対
    の電極が組込まれた多孔質セラミック部材と、 を備えることを特徴とする緑化用培器システム。
  7. 【請求項7】 請求項5又は請求項6記載の緑化用培器
    システムにおいて、 前記多孔質セラミック部材は、前記培地ブロック内、又
    は、前記網状ケース内に複数個設けられていることを特
    徴とする緑化用培器システム。
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