JPH1077583A - 分散染料組成物を用いるポリエステル系新合繊の染色又は捺染方法 - Google Patents

分散染料組成物を用いるポリエステル系新合繊の染色又は捺染方法

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JPH1077583A
JPH1077583A JP8234103A JP23410396A JPH1077583A JP H1077583 A JPH1077583 A JP H1077583A JP 8234103 A JP8234103 A JP 8234103A JP 23410396 A JP23410396 A JP 23410396A JP H1077583 A JPH1077583 A JP H1077583A
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azo compound
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JP8234103A
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Yoshio Shiraki
美穂 白木
Yoshio Ishizuka
芳夫 石塚
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベンゼンアゾ化合物及びピリドンアゾ化合物
を含有する新規な分散染料組成物を用いる新合繊の染色
又は捺染方法を提供する。 【解決手段】 一般式(I) (式中、R1 、R2 は、互いに独立に、水素原子又は置
換されていてもよい低級アルキル基を表し、R6 は、水
素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアミノ
基、又は置換されていてもよい低級アルキル基を表し、
1 は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ
基を表し、X2 は、X1 が水素原子、ハロゲン原子又は
シアノ基であるとき、水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基又はニトロ基を表し、X1 がニトロ基であるとき、水
素原子、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。)で示され
るベンゼンアゾ化合物、及び一般式(II) で示されるピリドンアゾ化合物を含有してなる分散染料
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル系新
合繊の染色又は捺染方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
各繊維メーカーより、天然繊維には見られない合成繊維
独自の新しい質感をもった感性素材として、新合繊と呼
ばれるポリエステル系繊維材料が開発され、市場に定着
してきた。しかしながら、これら新合繊を、従来のポリ
エステル系繊維材料の染色に使用してきた既存の分散染
料や分散染料組成物を用いて、例えば、染色等を行う
と、ビルドアップ性、均染性等の染色性、及びその染色
物の洗濯堅牢度等の湿潤堅牢度、耐光堅牢度、昇華堅牢
度などの各種堅牢度のすべてを十分満足させるものでは
ないという問題が生じている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定構造の化合
物を含有してなる分散染料組成物を用いて染色すること
により、ビルドアップ性、均染性に優れ、洗濯堅牢度等
の湿潤堅牢度、耐光堅牢度、昇華堅牢度など、各種堅牢
度が良好な染色物が得られることを見出し、本発明を完
成した。すなわち本発明は、一般式(I)
【0004】
【化5】
【0005】(式中、R1 、R2 は、互いに独立に、水
素原子又は置換されていてもよい低級アルキル基を表
し、R6 は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていて
もよいアミノ基、又は置換されていてもよい低級アルキ
ル基を表し、X1 は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基又はニトロ基を表し、X2 は、X1 が水素原子、ハロ
ゲン原子又はシアノ基であるとき、水素原子、ハロゲン
原子、シアノ基又はニトロ基を表し、X1 がニトロ基で
あるとき、水素原子、ハロゲン原子又はシアノ基を表
す。)で示されるベンゼンアゾ化合物、及び一般式(II)
【0006】
【化6】
【0007】(式中、R3 、R4 は、互いに独立に、水
素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、低級アルコキシ基、
置換されていてもよいスルホニルオキシ基、又は置換さ
れていてもよいカルボニル基を表し、R5 は、水素原子
又はアルキル基を表す。)で示されるピリドンアゾ化合
物を含有してなる分散染料組成物を用いることを特徴と
するポリエステル系新合繊の染色又は捺染方法を提供す
るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いられるベンゼンアゾ化合物は、一般
式(I)で示されるものであるが、式中、R1 、R
2 は、互いに独立に、水素原子又は置換されていてもよ
い低級アルキル基を表す。かかるアルキル基としては、
例えば、炭素数1〜5個のアルキル基等を挙げることが
でき、その置換基としては、例えば、ヒドロキシ、炭素
数1〜6個のアルコキシ基、シアノ、アルキルカルボニ
ルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、フェニルカル
ボニルオキシ、フェニル、フェノキシ、サクシンイミ
ド、ニトロフェニル、アルコキシカルボニル、フェノキ
シカルボニル、一般式−O−W4 −O−W5 (式中、W
4 は、互いに独立に、メチレン、エチレン、プロピレン
等の炭素数1〜5個の低級アルキレンを表し、W5 は、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、イソブチル、sec-ブチル等の炭素数1〜5個の低
級アルキル基を表す。)で示される基等を挙げることが
できる。
【0009】R1 、R2 における置換されていてもよい
低級アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
sec-ブチル、n−ペンチル、ヒドロキシエチル、メトキ
シエチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブトキ
シエチル、ペントキシエチル、ヘキソキシエチル、メト
キシプロピル、エトキシプロピル、プロポキシプロピ
ル、ブトキシプロピル、ペントキシプロピル、ヘキソキ
シプロピル、シアノメチル、シアノエチル、3-シアノ−
n−プロピル、メチルカルボニルオキシメチル、メチル
カルボニルオキシエチル、メトキシカルボニルオキシメ
チル、エトキシカルボニルオキシメチル、メトキシカル
ボニルオキシエチル、エトキシカルボニルオキシエチ
ル、フェニルカルボニルオキシメチル、フェニルカルボ
ニルオキシエチル、フェニルカルボニルオキシプロピ
ル、ベンジル、フェノキシメチル、フェノキシエチル、
フェノキシプロピル、サクシンイミドメチル、サクシン
イミドエチル、サクシンイミドプロピル、ニトロフェニ
ルエチル、メトキシカルボニルエチル、フェノキシカル
ボニルエチル,−C2 4 OC2 4 OCH3 、−C3
6 OC2 4 OCH3 、−C2 4 OC2 4 OC2
5 、−C3 6 OC2 4 OC2 5 等を挙げること
ができる。R1 、R2 は、好ましくは、置換されていて
もよい低級アルキル基であり、中でも、エチル、シアノ
メチル、シアノエチル、メチルカルボニルオキシエチ
ル、メトキシカルボニルオキシエチル、フェニルカルボ
ニルオキシエチル、フェノキシエチル、サクシンイミド
エチル等が特に好ましい。
【0010】又、一般式(I)中、R6 は、水素原子、
ハロゲン原子、置換されていてもよいアミノ基、又は置
換されていてもよい低級アルキル基を表す。ここでハロ
ゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子等を挙
げることができる。
【0011】置換されていてもよいアミノ基としては、
例えば、アルキル、アルキルカルボニル等で置換されて
いてもよいアミノ基等を挙げることができ、その具体例
としては、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロ
ピオニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、フェニルカ
ルボニルアミノ等が挙げられる。
【0012】置換されていてもよい低級アルキル基とし
ては、例えば、ヒドロキシ、シアノ、炭素数1〜4個の
アルコキシ、ハロゲン原子等で置換されていてもよい炭
素数1〜4個のアルキル基等を挙げることができ、その
具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec-ブチル、ヒド
ロキシメチル、ヒドロキシエチル、シアノメチル、シア
ノエチル、3-シアノ−n−プロピル、メトキシエチル、
クロロエチル等を挙げることができる。
【0013】R6 は、水素原子であることが好ましい。
【0014】又、一般式(I)中、X1 は、水素原子、
ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、X2 は、
1 が水素原子、ハロゲン原子又はシアノ基であると
き、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を
表し、X1 がニトロ基であるとき、水素原子、ハロゲン
原子又はシアノ基を表す。かかるハロゲン原子として
は、例えば、塩素原子、臭素原子等を挙げることができ
る。X1 、X2 は、好ましくは、水素原子又はハロゲン
原子である。
【0015】本発明において用いられるピリドンアゾ化
合物は、一般式(II)で示されるものであるが、式中、
3 、R4 は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原
子、ニトロ基、低級アルコキシ基、置換されていてもよ
いスルホニルオキシ基、又は置換されていてもよいカル
ボニル基を表す。ここでハロゲン原子としては、例え
ば、塩素原子、臭素原子等を挙げることができる。低級
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、
n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ
ブトキシ、sec-ブトキシ等を挙げることができる。
【0016】置換されていてもよいスルホニルオキシ基
において、その置換基としては、例えば、炭素数1〜5
個の低級アルキル基、炭素数1〜5個の低級アルコキシ
基、炭素数1〜8個の直鎖状又は分岐状のアルキル基等
で置換されていてもよいアミノ、ハロゲン原子等で置換
されていてもよいフェニル等を挙げることができ、
【0017】その具体例としては、例えば、メチルスル
ホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、n−プロピル
スルホニルオキシ、イソプロピルスルホニルオキシ、n
−ブチルスルホニルオキシ、イソブチルスルホニルオキ
シ、sec-ブチルスルホニルオキシ、メトキシスルホニル
オキシ、エトキシスルホニルオキシ、n−プロポキシス
ルホニルオキシ、N−メチルアミノスルホニルオキシ、
N-(1-エチルペンチル)アミノスルホニルオキシ、N,
N−ジメチルアミノスルホニルオキシ、フェニルスルホ
ニルオキシ、p−クロロフェニルスルホニルオキシ等を
挙げることができる。
【0018】又、置換されていてもよいカルボニル基に
おいて、その置換基としては、例えば、シクロアルキ
ル、アリールオキシ等で置換されていてもよい炭素数1
〜5個の低級アルコキシ基の他、炭素数1〜8個の直鎖
状又は分岐状のアルキル基等で置換されていてもよいア
ミノ、炭素数1〜5個の低級アルキル基や炭素数1〜5
個の低級アルコキシ基等で置換されていてもよいフェニ
ル、ハロゲン原子等で置換されていてもよいフェニル、
一般式−O−W1 −O−W3 、−O−W1 −O−W2
O−W3 (式中、W1 及びW2 は、互いに独立に、メチ
レン、エチレン、プロピレン等の炭素数1〜5個の低級
アルキレンを表し、W3は、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec-ブ
チル等の炭素数1〜5個の低級アルキル基を表す。)で
示される基等を挙げることができる。
【0019】置換されていてもよいカルボニル基の具体
例としては、例えば、エトキシカルボニル、(2- シクロ
ヘキシル) エトキシカルボニル、(2- フェノキシ) エト
キシカルボニル、N−メチルアミノカルボニル、N-(1-
エチルペンチル) アミノカルボニル、N,N−ジメチル
アミノカルボニル、N-(2-エチルヘキシル) アミノカル
ボニル、フェニルカルボニル、p-メチルフェニルカルボ
ニル、p-メトキシフェニルカルボニル、p-クロロフェニ
ルカルボニル、−COOC2 4 OCH3 、−COOC
2 4 OC2 5 、−COOC2 4 OC2 4 OCH
3 、−COOC2 4 OC2 4 OC2 5 等を挙げる
ことができる。
【0020】R3 、R4 は、好ましくは、水素原子、塩
素原子、ニトロ基、置換されていてもよいスルホニルオ
キシ基、又は置換されていてもよいカルボニル基であ
る。
【0021】又、一般式(II)において、R5 は、水素
原子又は炭素数1〜8個の直鎖状又は分岐状のアルキル
基を表すが、かかるアルキル基の具体例としては、例え
ば、一般式(I)のR6 において例示した炭素数1〜4
個のアルキル基の他、2-メチルペンチル、1-メチルヘキ
シル、1-エチルペンチル、2-エチルヘキシル等を挙げる
ことができる。
【0022】R5 は、好ましくは、水素原子、メチル、
エチルである。
【0023】本発明で用いられるベンゼンアゾ化合物
は、一般式(I)で示されるものあれば特に限定されな
いが、好ましい化合物としては、例えば、下記の一般式
(III)で示される化合物等を挙げることができる。
【0024】
【化7】
【0025】(式中、R11、R12は、互いに独立に、置
換されていてもよい低級アルキル基を表し、X11、X12
は、互いに独立に、水素原子又はハロゲン原子を表
す。)
【0026】中でも、一般式(III)中、X11、X12が、
いずれも塩素原子であるベンゼンアゾ化合物が特に好ま
しい。
【0027】又、本発明で用いられるピリドンアゾ化合
物も、一般式(II)で示されるものあれば特に限定され
ないが、好ましい化合物としては、例えば、下記の一般
式(IV)及び一般式(VI)で示される化合物等を挙げること
ができる。
【0028】
【化8】
【0029】(式中、R14は、ニトロ基、置換されてい
てもよいスルホニルオキシ基、又は置換されていてもよ
いカルボニル基を表し、R15は、水素原子又はアルキル
基を表す。)
【0030】
【化9】
【0031】(式中、R16、R17は、互いに独立に、ハ
ロゲン原子又はニトロを表し、R18は、アルキル基を表
す。)
【0032】中でも、一般式(IV)で示されるピリドンア
ゾ化合物ついては、特にR15が、メチル、エチルである
ものが好ましく、又、一般式(VI)で示されるピリドンア
ゾ化合物ついては、特に下記一般式(V) で示されるもの
好ましい。
【0033】
【化10】
【0034】(式中、R19は、アルキル基を表す。好ま
しくは、メチル、エチルである。)
【0035】本発明で用いられるベンゼンアゾ化合物
(I)及びピリドンアゾ化合物(II)の製造方法も特に
限定されないが、例えば、ベンゼンアゾ化合物(I)
は、特開昭58-160356 号公報等に記載されている方法、
ピリドンアゾ化合物(II)は、特公昭49-26108号公報等
に記載されている方法等の公知の方法でも製造すること
ができる。
【0036】本発明の分散染料組成物は、ベンゼンアゾ
化合物(I)及びピリドンアゾ化合物(II)の、各々少
なくとも1種を含有するものである。又、本発明の効果
を損なわない範囲において、その他の分散染料を含有す
るものであっても、アニオン系分散剤、非イオン系分散
剤等の分散剤、増量剤、pH調整剤、分散均染剤、ビル
ダー、有機溶剤、及び樹脂バインダーなどの助剤を含有
するものであっても差し支えない。
【0037】ここでアニオン系分散剤の具体例として
は、例えば、ナフタレンスルホン酸類のホルマリン縮合
物、リグニンスルホン酸類、クレゾール・シェーファー
酸のホルマリン縮合物等を挙げることができ、又、非イ
オン系分散剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル類等を挙げることができる。
【0038】本発明の分散染料組成物中、各化合物の含
有割合は特に限定されないが、好ましい含有割合は、ベ
ンゼンアゾ化合物(I)が、ベンゼンアゾ化合物(I)
及びピリドンアゾ化合物(II)の総重量に対し、50〜90
重量%含有されるものである。
【0039】特に、ベンゼンアゾ化合物(I)、前記一
般式(IV)で示されるピリドンアゾ化合物及び前記一般式
(V) で示されるピリドンアゾ化合物を含有する場合にお
いては、それらの総重量に対し、ベンゼンアゾ化合物
(I)を50〜90重量%、前記一般式(IV)で示されるピリ
ドンアゾ化合物を 5〜45重量%、前記一般式(V) で示さ
れるピリドンアゾ化合物を5 〜45重量%含有するものが
好ましい。
【0040】本発明において、ベンゼンアゾ化合物
(I)とピリドンアゾ化合物(II)を混合する方法も特
に限定されず、例えば、分散染料として用いる場合にお
いては、染色前に予め混合してもよいし、染色時に混合
しても差し支えない。前者の方法としては、例えば、各
化合物、及び必要に応じて先の分散剤等を予め混合して
から、サンドミル中、水媒体中で、分散化して本発明の
分散染料組成物を得る方法、並びに必要に応じて先の分
散剤等を加えた各化合物を、各々、別々に分散化した後
に混合して本発明の分散染料組成物を得る方法等を挙げ
ることができ、又、後者の方法としては、例えば、必要
に応じて先の分散剤等を加え、別々に分散化した各化合
物を染浴に添加する方法等を挙げることができる。
【0041】又、本発明の分散染料組成物は、その形態
において特に限定されるものではなく、粉末状であって
も、顆粒状であっても、又、液状であっても差し支えな
い。
【0042】本発明の染色又は捺染に用いる繊維材料
は、新合繊と呼ばれるポリエステル系繊維材料であり、
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、テレフタル酸等と、1,4−ビス(ヒド
ロキシメチル)シクロヘキサンとの重縮合物等のポリエ
ステル系繊維からなり、例えば、1デニール以下の極細
繊維糸(ファインデニール等)、異形断面糸、異収縮混
紡糸等で構成されたもの等を挙げることができる。それ
らは、ポリエステル系繊維材料以外の繊維等との混紡品
や交織品であってもよく、又、ファインデニールと通常
の太さの糸との混織・交織で構成されたもの等であって
もよい。
【0043】これらの新合繊を染色又は捺染に用いるに
あたっては、その形態は特に限定されず、糸の形態であ
ってもよいし、繊維の形態であってもよいし、又、不織
布の形態であってもよい。
【0044】本発明の新合繊の染色又は捺染方法におい
ては、本発明の分散染料組成物を用いればよく、その他
条件については特に限定されないが、その方法として
は、例えば、新合繊を染色する際においては、本発明の
分散染料組成物を水性媒体中に分散させた染色浴に、必
要に応じてpH調整剤等の前記助剤を加え、新合繊を浸
漬し、加圧下で100℃以上、好ましくは、105〜1
40℃付近で、30〜60分間程度染色する方法等を挙
げることができる。
【0045】又、O−フェニルフェノールやメチルナフ
タレン等のキャリアーの存在下、95〜100℃付近で
染色する方法や、染色浴に新合繊をパディングし、10
0℃以上でスチーミングしたり感熱処理する方法等も挙
げることができる。
【0046】又、捺染する際においては、本発明の分散
染料組成物を糊剤と共に練り合わせ、新合繊に印捺し、
乾燥後、スチーミングしたり感熱処理する方法等を挙げ
ることができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、新合繊の染色又は捺染
において、ビルドアップ性、均染性に優れ、洗濯堅牢度
等の湿潤堅牢度、耐光堅牢度、昇華堅牢度など、各種堅
牢度が良好な染色物が得られる。
【0048】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0049】実施例1 下記式(1)
【0050】
【化11】
【0051】で示されるベンゼンアゾ化合物19.8部、下
記式(2)
【0052】
【化12】
【0053】で示されるピリドンアゾ化合物12.0部、及
びナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物68.2部を 3
00部の水中で分散化し、分散染料組成物を得た。得られ
た分散染料組成物2gを浴比1:40に設定した染浴に加
え、そこへ極細繊維トレシー(東レ(株)社製)10g を
浸漬後、加圧下、約130 ℃下で約30分間染色しところ、
再現性よく斑のない均一な染色物が得られ、その染色物
の洗濯堅牢度等の湿潤堅牢度、耐光堅牢度、昇華堅牢度
も良好であった。又、得られた分散染料組成物6gを用い
て同様に染色したところ、得られた染色物は、分散染料
組成物2gを用いて染色した場合の染色物に比べて著しく
濃い色の染色物であり、本分散染料組成物のビルドアッ
プ性は良好であることがわかった。
【0054】実施例2 実施例1において、用いる新合繊を極細繊維トレシーか
ら、異繊度繊維ミキシー(ユニチカ(株)社製)に代え
る以外は、実施例1に準拠して染色したところ、再現性
よく斑のない均一な染色物が得られ、ビルドアップ性は
良好であり、又、得られた染色物の洗濯堅牢度等の湿潤
堅牢度、耐光堅牢度、昇華堅牢度も良好であった。又、
用いる新合繊を異収縮混繊糸シルックシルジュー(東レ
(株)社製)に代えても同様の良好な結果となった。
【0055】比較例1 前記式(1)で示されるベンゼンアゾ化合物31.8部及び
ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物68.2部を 300
部の水中で分散化し、分散染料組成物を得た。得られた
分散染料組成物を用いる以外は、実施例1に準拠して染
色したところ、ビルドアップ性が不良であった。
【0056】比較例2 比較例1において、用いる新合繊を極細繊維トレシーか
ら、異繊度繊維ミキシー(ユニチカ(株)社製)に代え
る以外は、比較例1に準拠して染色したところ、斑のあ
る不均一な染色物が得られた。又、用いる新合繊を異収
縮混繊糸シルックシルジュー(東レ(株)社製)に代え
ても同様の不均染な結果となった。
【0057】比較例3 前記式(2)で示されるピリドンアゾ化合物31.8部及び
ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物68.2部を 300
部の水中で分散化し、分散染料組成物を得た。得られた
分散染料組成物を用いる以外は、実施例1に準拠して染
色したところ、染浴安定性が劣り、染色の再現性が不良
であった。用いる新合繊を、異繊度繊維ミキシー(ユニ
チカ(株)社製)や異収縮混繊糸シルックシルジュー
(東レ(株)社製)としても同様に、染色の再現性は不
良であった。
【0058】実施例3 下記式(3)
【0059】
【化13】
【0060】で示されるベンゼンアゾ化合物19.8部、下
記式(4)
【0061】
【化14】
【0062】で示されるピリドンアゾ化合物9.0 部、下
記式(5)
【0063】
【化15】
【0064】で示されるピリドンアゾ化合物3.0 部、及
びナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物68.2部を 3
00部の水中で分散化し、分散染料組成物を得た。得られ
た分散染料組成物を用いる以外は、実施例1に準拠して
染色したところ、再現性よく斑のない均一な染色物が得
られ、ビルドアップ性は良好であり、又、得られた染色
物の洗濯堅牢度等の湿潤堅牢度、耐光堅牢度、昇華堅牢
度も良好であった。又、得られた分散染料組成物を用
い、実施例2に準拠して染色しても、同様の良好な結果
となった。
【0065】実施例4〜11 実施例1において、前記式(1)で示されるベンゼンア
ゾ化合物を用いる代わりに、表1に示す化合物を用いる
以外は、実施例1に準拠して染色したところ、再現性よ
く斑のない均一な染色物が得られ、ビルドアップ性は良
好であり、又、得られた染色物の洗濯堅牢度等の湿潤堅
牢度、耐光堅牢度、昇華堅牢度も良好であった。同分散
染料組成物を用い、実施例2に準拠して染色しても、同
様の良好な結果となった。
【0066】
【表1】
【0067】実施例12〜13 実施例3において、前記式(4)で示されるピリドンア
ゾ化合物を用いる代わりに、表2に示す化合物を用いる
以外は、実施例3に準拠して染色したところ、再現性よ
く斑のない均一な染色物が得られ、ビルドアップ性は良
好であり、又、得られた染色物の洗濯堅牢度等の湿潤堅
牢度、耐光堅牢度、昇華堅牢度も良好であった。
【0068】
【表2】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 は、互いに独立に、水素原子又は置
    換されていてもよい低級アルキル基を表し、R6 は、水
    素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアミノ
    基、又は置換されていてもよい低級アルキル基を表し、
    1 は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ
    基を表し、X2 は、X1 が水素原子、ハロゲン原子又は
    シアノ基であるとき、水素原子、ハロゲン原子、シアノ
    基又はニトロ基を表し、X1 がニトロ基であるとき、水
    素原子、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。)で示され
    るベンゼンアゾ化合物、及び一般式(II) 【化2】 (式中、R3 、R4 は、互いに独立に、水素原子、ハロ
    ゲン原子、ニトロ基、低級アルコキシ基、置換されてい
    てもよいスルホニルオキシ基、又は置換されていてもよ
    いカルボニル基を表し、R5 は、水素原子又はアルキル
    基を表す。)で示されるピリドンアゾ化合物を含有して
    なる分散染料組成物を用いることを特徴とするポリエス
    テル系新合繊の染色又は捺染方法
  2. 【請求項2】一般式(I)で示されるベンゼンアゾ化合
    物におけるR1 、R2 が、互いに独立に、置換されてい
    てもよい低級アルキル基であり、R6 が水素原子であ
    り、X 1 、X2 が、互いに独立に、水素原子又はハロゲ
    ン原子である請求項1に記載の染色又は捺染方法
  3. 【請求項3】ピリドンアゾ化合物が、一般式(IV) 【化3】 (式中、R14が、ニトロ基、置換されていてもよいスル
    ホニルオキシ基、又は置換されていてもよいカルボニル
    基を表し、R15が、水素原子又はアルキル基を表す。)
    で示される化合物である請求項1〜2のいずれかに記載
    の染色又は捺染方法
  4. 【請求項4】一般式(II)で示されるピリドンアゾ化合物
    におけるR3 及びR4 が、互いに独立に、ハロゲン原子
    又はニトロであり、それらは各々アゾ基に対して、m位
    及びp位に位置しており、R5 が、アルキル基である請
    求項1〜2のいずれかに記載の染色又は捺染方法
  5. 【請求項5】ピリドンアゾ化合物が、一般式(V) 【化4】 (式中、R19は、アルキル基を表す。)で示される化合
    物である請求項1〜2又は4のいずれかに記載の染色又
    は捺染方法
  6. 【請求項6】一般式(I)で示されるベンゼンアゾ化合
    物及び一般式(II)で示されるピリドンアゾ化合物の総
    重量に対し、一般式(I)で示されるベンゼンアゾ化合
    物を50〜90重量%含有する分散染料組成物を用いること
    を特徴とする請求項1に記載の染色又は捺染方法
  7. 【請求項7】一般式(I)で示されるベンゼンアゾ化合
    物、一般式(IV)で示されるピリドンアゾ化合物、及び一
    般式(V) で示されるピリドンアゾ化合物を含有してなる
    分散染料組成物を用いることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の染色又は捺染方法
  8. 【請求項8】一般式(I)で示されるベンゼンアゾ化合
    物、一般式(IV)で示されるピリドンアゾ化合物及び一般
    式(V) で示されるピリドンアゾ化合物の総重量に対し、
    一般式(I)で示されるベンゼンアゾ化合物を50〜90重
    量%、一般式(IV)で示されるピリドンアゾ化合物を 5〜
    45重量%、一般式(V) で示されるピリドンアゾ化合物を
    5〜45重量%含有する分散染料組成物を用いることを特
    徴とする請求項7に記載の染色又は捺染方法
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