JPH1076915A - ヒーター付ミラーの製造方法 - Google Patents

ヒーター付ミラーの製造方法

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JPH1076915A
JPH1076915A JP8255457A JP25545796A JPH1076915A JP H1076915 A JPH1076915 A JP H1076915A JP 8255457 A JP8255457 A JP 8255457A JP 25545796 A JP25545796 A JP 25545796A JP H1076915 A JPH1076915 A JP H1076915A
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JP
Japan
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insulating
solvent
mirror
moisture
proof
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JP8255457A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Hiroki
弘志 尋木
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Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面凹凸及び気泡のない絶縁防湿層を形成す
るヒーター付ミラーの製造方法を提供すること。 【解決手段】 ミラー基板の裏面に面状発熱抵抗体を形
成し、この面状発熱抵抗体上に少なくとも一対の対向す
る電極を設け、前記面状発熱抵抗体上にシリコーン樹脂
よりなる絶縁防湿層を形成してなるヒーター付ミラーの
製造方法において、前記絶縁防湿層の形成は、シリコー
ン樹脂塗料と表面張力25dyn/cm以下、かつ、沸
点70℃〜120℃の溶剤とよりなる絶縁防湿塗料を塗
布し、乾燥してなることを特徴とするヒーター付ミラー
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴室の鏡や、車両
用ドアミラー、道路用ミラー等に好適に用いられる防曇
用のヒーター付ミラー又はミラーの表面に付着した水
滴、雨滴、露、霜、氷といったものを除去するヒーター
付ミラーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】降雨時や、寒冷地の降雪時の車両の走行
において、バックミラーなどに水滴が付着したり氷結し
たりすることにより、後方の視認が不十分となり走行安
全性が損なわれることを防ぐことを目的として、ミラー
表面に付着した水滴、氷などを加温して除去するために
加熱ができるミラーが種々提案されている。
【0003】例えば、実開昭61−192963号公報
には、バックミラーのガラス裏面の全面に面状発熱体を
形成し、両側端に設けた電極により通電させることによ
ってバックミラーのガラス裏面を均一な温度分布で温め
るヒーター付バックミラーが開示されている。また、実
開平5−13872号公報には、ミラー基板の表面に反
射膜兼発熱抵抗体を形成し、この反射膜兼発熱抵抗体の
表面に絶縁用オーバーコート層を設けたヒーター付ミラ
ーが提案されている。これらのヒーター付ミラーは、発
熱体に通電加熱しミラー面を加温することによって、ミ
ラー表面に付着した水滴、氷などを加温除去して良好な
視界を得るものである。このため、ミラー表面を所定の
温度とするために、ヒーター付ミラーは、温度制御素子
を取り付けている。更に、万が一、温度制御素子の故障
などが生じた場合に備えて、過加熱による事故を防ぐた
め、給電点近傍に温度ヒューズを設けている。温度ヒュ
ーズの動作温度は、事故防止の観点から、100℃前後
のものを用いる。
【0004】ところで、上記のヒーター付ミラーは、湿
度が高い場所で使用することが多く、腐食などの防止の
為に面状発熱抵抗体表面に絶縁防湿層を形成する必要が
ある。そこで、例えば、絶縁防湿材を有機溶剤などに溶
かした絶縁防湿塗料を面状発熱抵抗体上に塗布し、乾燥
して絶縁防湿層を形成することがなされている。絶縁防
湿材としては、耐熱性がよく不燃性であること、加熱し
たときの基材との密着性がよいこと、洗車液などがかか
ったときなどに対する耐溶剤性がよいことなどからシリ
コーン樹脂が好ましい。このようなシリコーン樹脂より
なる絶縁防湿層を形成するに当たっては、オルガノポリ
シロキサンを主成分としてトルエン、キシレンなどの溶
剤に溶解したシリコーン樹脂塗料を、塗料に入っている
トルエン、キシレンといった希釈用溶剤で希釈した絶縁
防湿塗料を用いて塗布し、乾燥する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の絶縁
防湿塗料を用いて絶縁防湿層を形成した場合、塗料が塗
布した面で凝集してしまい、絶縁防湿層の表面に著しい
凹凸を作り、絶縁防湿層がきわめて薄い部分ができ、絶
縁防湿効果が不十分になる場合がある。また、塗料を塗
布する時に生じた気泡が消えずに、絶縁防湿層に気泡が
残り、気泡が残った部分の膜厚が薄いため、絶縁防湿効
果が不十分になる場合がある。本発明は、表面凹凸及び
気泡のない絶縁防湿層を形成するヒーター付ミラーの製
造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ミラー基板の
裏面に面状発熱抵抗体を形成し、この面状発熱抵抗体上
に少なくとも一対の対向する電極を設け、前記面状発熱
抵抗体上にシリコーン樹脂よりなる絶縁防湿層を形成し
てなるヒーター付ミラーの製造方法において、前記絶縁
防湿層の形成は、シリコーン樹脂塗料と表面張力25d
yn/cm以下、かつ、沸点70℃〜120℃の溶剤と
よりなる絶縁防湿塗料を塗布し、乾燥してなることを特
徴とするヒーター付ミラーの製造方法を要旨とする。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を添付図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例である車両用ドアミラーに
用いるヒーター付ミラーの裏面模式図であり、図2はそ
の縦断面模式図である。参照符号1は、ミラー基板であ
り、ガラスなどの透明材料よりなっている。このミラー
基板1の裏面には、面状発熱抵抗体2が形成されてい
る。この面状発熱抵抗体2は、クロム、ニッケル、ニク
ロム、チタンなどの抵抗体材料の単層又はこれらの複層
よりなり、その形成方法としては、スパッタリング法や
真空蒸着法が採用できる。このようにして形成された面
状発熱抵抗体2は、反射膜として作用する場合もある。
【0008】更に、この面状発熱抵抗体2上には、これ
に通電するための、対向する電極3a、3bを少なくと
も一対設けている。この電極3a、3bの形成方法は種
々の方法を採用することができる。例えば、銅や銀ペー
ストを用いて銅や銀の薄層を形成したり、更にその上に
ハンダを施したり、ニッケルめっきによりニッケルの薄
層を形成したりなどである。尚、電極は、二対以上設け
ても良い。電極と外部電源や温度ヒューズとの電気的な
接続は、ハンダ付けなどによって行われる。
【0009】また、上記面状発熱抵抗体2上には、ヒー
ター付ミラーの温度制御のためのサーモスタットなどよ
りなる温度制御素子4と、万が一温度制御素子4が故障
した場合にも発火などすることのないよう温度ヒューズ
5とが設けられており、この温度ヒューズ5は、リード
線6によって、電極3a及び温度制御素子4と、ハンダ
付けなどにより接続している。この温度制御素子4は接
着材などにより、面状発熱抵抗体2上に固着されている
が、熱応答性を良くするために温度制御素子4の温度感
知面は、面状発熱抵抗体2に接触していることが好まし
い。温度ヒューズ5も前記温度制御素子4と同様に、接
着剤などにより、面状発熱抵抗体2上に固着されている
が、熱伝導性を良くするために、温度ヒューズ本体は面
状発熱抵抗体2に接触していることが好ましい。但し温
度ヒューズ本体及びリード線6が電気的に面状発熱抵抗
体2と接触してしまうと、温度ヒューズ5が動作しない
場合も起こりうるので、電気的には絶縁されている必要
がある。
【0010】そして、上記面状発熱抵抗体2の上には、
この面状発熱抵抗体2とリード線6との短絡防止、面状
発熱抵抗体2や電極3a、3bの腐食防止などのため、
シリコーン樹脂よりなる絶縁防湿層7を形成している。
絶縁防湿層の形成は、シリコーン樹脂塗料と表面張力2
5dyn/cm以下、かつ、沸点70℃〜120℃の溶
剤とよりなる絶縁防湿塗料を塗布し、乾燥する方法を採
用する必要がある。シリコーン樹脂塗料は、オルガノポ
リシロキサンを主成分としてトルエン、キシレンなどの
溶剤に溶解したものである。表面張力25dyn/cm
以下、かつ、沸点70℃〜120℃の溶剤は、表面凹凸
及び気泡のない絶縁防湿層を形成するための希釈剤とし
て用いるものであって、酢酸プロピル、酢酸エチル、ヘ
プタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロペンタン
等が挙げられる。溶剤は、単独で用いても、複数用いて
も良い。表面張力が25dyn/cmを越える溶剤を用
いた場合、表面凹凸が発生する。また沸点が70℃未満
の溶剤を用いた場合、気泡が発生し、120℃を越える
ものを用いた場合、表面凹凸が発生する。上記シリコー
ン樹脂塗料及び表面張力25dyn/cm以下、かつ、
沸点70℃〜120℃の溶剤を用いて絶縁防湿塗料を作
成するが、その割合は、塗布の方法に最適な粘度となる
よう適宜選択すれば良い。なお、上記以外、着色材、レ
ベリング材、消泡剤、接着性・耐水性・耐塩水性改良材
などを併用することもできる。塗布方法は、刷毛塗り
法、スプレー法、フィルムコート法など適宜方法を採用
することができる。上記絶縁防湿塗料を上記面状発熱抵
抗体2の上に上記塗布方法によって塗布した後、必要に
応じて加熱し、乾燥して絶縁防湿層7を形成する。尚、
この絶縁防湿層7は、上記電極3a、3bの場所では、
その上に形成する。
【0011】なお、この絶縁防湿層7は、ミラー中央部
より、電極を設けたミラー外周部の方が厚い方が好まし
い。これは銅や銀ペーストを用いた電極は、クロム、ニ
ッケル、ニクロム、チタンなどよりなる面状発熱抵抗体
2より著しく腐食しやすく、腐食防止のためには、絶縁
防湿層の膜厚を電気的絶縁に必要な膜厚より厚くする必
要があるためである。絶縁防湿層を厚すくすると、上述
のようにミラーの昇温速度が遅くなり、水滴の除去に時
間がかかるなどの悪影響が生じるが、電極を形成してい
るミラー外周部は視認に影響しないので、電極を形成し
たミラー外周部のみの絶縁防湿層の膜厚を厚くすること
により、昇温速度などの性能を下げることなく、充分な
耐食性を得ることが出来る。
【0012】絶縁防湿層7の膜厚をミラー中心部より電
極を設けたミラー外周部で厚く形成するには、絶縁防湿
塗料をスプレー法、フィルムコート法などの方法により
塗布した後、スピンナーでミラー基板を絶縁防湿塗料が
飛び散らない回転速度で、塗布した絶縁防湿塗料がミラ
ー中央の凹部に流れていかない程度に乾燥するまで回転
させることにより、容易に達成できる。回転速度や回転
時間は、ミラーの大きさや曲率、塗布した絶縁防湿塗料
の粘度や塗布量、乾燥性などにより適宜決定される。
【0013】実施例1〜5及び比較例1〜3 絶縁防湿層の形成以外は、全く同様にしてヒーター付ミ
ラーを製造した。絶縁防湿層は、全てフィルムコート法
の一つであるセレクトコート塗布装置(ノードソン社
製)を用いて、絶縁防湿塗料を塗布し、スピンナーで回
転させて形成した。絶縁防湿塗料は、シリコーン樹脂塗
料としてKR112を用い、希釈用溶剤として、表1記
載のものを用い、絶縁防湿塗料の粘度が40CPSなる
よう調製した。
【0014】
【表1】
【0019】実施例1〜5及び比較例1〜3で形成した
絶縁防湿層の表面状態及び気泡の有無を目視にて評価し
た。結果を表2に示す。凹凸の評価基準 ◎:凹凸が、○より更に滑らかになったもの。 ○:凹凸が、塗布時より滑らかになったもの。 △:凹凸が、塗布時と同程度か、やや滑らかになったも
の。 ×:凹凸が、塗布時より激しくなったもの。 気泡の評価基準 ◎:気泡が残らなかったもの。 ○:気泡が少し残るが、絶縁防湿効果に問題がないも
の。 △:気泡が○より多いが、絶縁防湿効果が十分なもの。 ×:気泡が多数残り、絶縁防湿効果に問題があるもの。
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】本発明に係る塗装方法は、塗料が塗装面
で凝集して著しい凹凸を作ったり、塗膜中に気泡が残る
ことにより絶縁防湿効果に問題を生じることのない、ヒ
ーター付ミラーの絶縁防湿層が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の裏面斜視模式図。
【図2】図1の縦断模式図。
【符号の説明】
1 ミラー基板 2 面状発熱抵抗体 3a 電極 3b 電極 4 温度制御素子 5 温度ヒューズ 6 リード線 7 絶縁防湿層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミラー基板の裏面に面状発熱抵抗体を形
    成し、この面状発熱抵抗体上に少なくとも一対の対向す
    る電極を設け、前記面状発熱抵抗体上にシリコーン樹脂
    よりなる絶縁防湿層を形成してなるヒーター付ミラーの
    製造方法において、前記絶縁防湿層の形成は、シリコー
    ン樹脂塗料と表面張力25dyn/cm以下、かつ、沸
    点70℃〜120℃の溶剤とよりなる絶縁防湿塗料を塗
    布し、乾燥してなることを特徴とするヒーター付ミラー
    の製造方法。
JP8255457A 1996-09-05 1996-09-05 ヒーター付ミラーの製造方法 Pending JPH1076915A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001074936A (ja) * 1999-06-29 2001-03-23 Konica Corp 光学フィルム及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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