JPH1076681A - インクジェット記録装置およびそれに用いられるポンプ - Google Patents
インクジェット記録装置およびそれに用いられるポンプInfo
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- JPH1076681A JPH1076681A JP9176226A JP17622697A JPH1076681A JP H1076681 A JPH1076681 A JP H1076681A JP 9176226 A JP9176226 A JP 9176226A JP 17622697 A JP17622697 A JP 17622697A JP H1076681 A JPH1076681 A JP H1076681A
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- B41J2/01—Ink jet
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Abstract
ブの寿命が長いチューブポンプを備えた信頼性の高いイ
ンクジェット記録装置を提供することにある。 【解決手段】 インクジェット記録装置に設けられたポ
ンプ15は、可撓性を有するチューブ103と、チュー
ブの予め定めた部分を載置するガイド部材106を備え
ている。チューブ103を押圧変形させる少なくとも1
つのローラ105は、ローラが正方向に回転したときは
チューブを押圧し、ローラが逆方向に回転したときには
チューブの押圧を緩和するようにレバー107に支持さ
れている。このレバー107は、バネ108によってロ
ーラがチューブを押圧する方向に付勢されている。
Description
を噴射して被記録部材に記録するインクジェット記録装
置に関し、特にノズルにインクを供給するインク供給路
もしくは、ノズルからインクを排出するインク排出路の
一部に設けられたポンプの構造に関する。
て、ノズル近傍のインクが増粘したり、ノズル内に気泡
が混入した状態にあるインクジェットヘッドを正常な状
態に回復させるための回復装置が多く提案されている。
このような回復装置には、ノズルをキャップで覆い、キ
ャップに連通したインク排出路中に設けられたポンプを
駆動し、ポンプが発生する圧力(負圧)を利用して、ノ
ズルからインクを吸引し、排出する手段を設けたものが
知られている。
供給するために、これらを結ぶインク供給路中にポンプ
を設け、ポンプが発生する圧力を用いてインクを供給す
る供給装置が知られている。
るポンプの一つに、ガイドに沿って円弧状に載置された
可撓性チューブと、この可撓性チューブを加圧するロー
ラを支持する回転体とを有し、チューブの変形を利用し
て圧力を発生するチューブポンプが提案されている。こ
のようなチューブポンプでは、回転体を回転させること
により、ローラが可撓性チューブを順次押しつぶしなが
ら移動し、それにより、チューブ内に圧力を発生させて
いる。
体を正方向に回転したとき、ローラがチューブを押圧
し、逆方向に回転したとき、ローラがチューブを押す力
を緩和するチューブポンプが開示されている。このチュ
ーブポンプのローラの軸は、回転体に設けられた長穴に
はめ込まれており、回転体の回転方向により、ローラの
軸の位置は、長穴のどちらかの端部に移動することにな
る。この長穴の各端部から回転体の中心からの距離は、
異なっているため、ローラは、回転方向が変わる毎に進
退することになる。
は、ローラをバネによりチューブに付勢し、このバネに
よる押圧力によりチューブが変形し、圧力を発生するす
るチューブポンプが開示されている。
ブポンプでは、次のような問題が生じる。
示されたポンプでは、ローラがチューブを押しつぶす量
(侵入量)は、回転体の中心から、長穴の一方の端にあ
るローラの軸までの距離、ローラの外径、チューブを載
置するための円弧状のガイドの形状、及びチューブに肉
厚、さらには前記部品の取付け精度に影響される。よっ
て、上記部品の寸法精度、組立精度を勘案して、公差上
最も好ましくない部品が用いられたとしても、ローラが
押圧する部分のチューブ内に空間が生じないように(チ
ューブが完全につぶれるように)しなければならない。
ローラの侵入量のバラツキによって、ローラの侵入量が
多くなる側にずれたとしても、回転体を駆動するモータ
のトルクが不足しないように、出力の大きい大型のモー
タを用いていた。そのため、コストの点のみならず、プ
リンタの小型化という観点からも不利であった。
れたチューブポンプは、チューブを押しつぶすローラを
バネで付勢する構成を備えているため、ポンプを駆動す
るためのトルクの増大を防ぐことができる。
ローラを常にバネで付勢し、チューブに押し付けている
ため、次のような問題があった。即ち、このようなポン
プでは、ローラが、円弧状のガイド上のチューブを押圧
している位置にある場合、常に、チューブには圧力がか
かり、チューブは変形した状態にある。ローラこの状態
で長期間放置された場合、チューブに塑性変形が生じた
り、チューブが劣化破損したりするという問題がある。
このため、ポンプの非作動時には、常にガイド上のチュ
ーブから外れた位置にローラを停止させておく必要があ
る。ゆえに、ローラの位置(ポンプの位相)を把握する
ために、例えばフォトセンサー等の検出器を設ける必要
があった。ローラそして、フォトセンサー等の検出手段
の追加によるコストアップ、及びポンプサイズの大型化
等の課題を招いていた。
なされたものであり、チューブやその他のポンプ構成部
材の部品精度、取り付け精度のある程度のバラツキにか
かわらずポンプを駆動させる力が小さく、そのためポン
プ駆動用モータトルクを小さくでき、且つチューブの寿
命が長いチューブポンプを提供することを目的とする。
に記録ヘッドを回復させることが可能なチューブポンプ
を備えた信頼性の高いインクジェット記録装置を提供す
ることを目的とする。
記録装置は、ノズルにインクを供給するインク供給路も
しくは、ノズルからインクを排出するインク排出路の一
部に設けられ、回転体上に配置されたローラにより可撓
性チューブを順次押圧、変形させて圧力を発生させるポ
ンプを備えており、このポンプは、以下の点に特徴を有
している。
ガイドに載置されており、可撓性チューブは、ガイドと
ローラに挟まれることにより変形する。ローラは、回転
体に回動可能に支持されたレバーに移動可能に支持され
ている。例えば、レバーには溝が設けられており、ロー
ラの軸をこの溝に挿入することにより、ローラは、溝に
沿って溝の両端部間を移動することが可能となる。この
溝の形状は、回転体の円周方向に対して傾斜した形状で
あるため、ローラは回転方向に従って、ガイドに載置さ
れたチューブに対して進退する。即ち、回転体が正方向
に回転すれば、ローラは、チューブを押圧する第1の位
置に、回転体が逆方向に回転すれば、チューブにかかる
押圧力が緩和される第2の位置に移動する。また、レバ
ーは、例えばねじりバネからなる付勢手段により、ガイ
ド側に付勢されているため、チューブは、バネの弾性力
により、第1の位置にあるローラに押圧される。
す量(侵入量)は、バネの弾性力によって決まるため、
部品精度、組立精度のバラツキによるポンプの駆動トル
クの増大を防ぎ、低駆動トルクのポンプを得る事ができ
る。
1の位置に移動し、順次チューブを押しつぶし、チュー
ブ内に圧力が発生する。ポンプを停止させる場合には、
回転体を停止した後、所定量逆方向に回転させ、ローラ
を第2の位置に移動させる。ローラが第2の位置にある
とき、バネで付勢されているレバーがこれ以上回動しな
いように、レバー抑止手段によりレバーの回動が抑止さ
れる。このため、チューブに対するローラのチューブに
対する押圧力が解除され、ローラは、チューブに軽く接
触している状態になることより、チューブの塑性変形、
劣化損傷という問題を解決することができる。また、こ
のような問題を解決するためにローラの位置を把握する
ための検出器を設ける必要もない。
述のように支持する複数のレバーを備え、少なくとも常
に1個のローラが、円弧上のガイドの前面に位置するよ
うにすることが、発生する圧力を累積できるため、ポン
プの効率の観点から好ましい。即ち、ローラを順次チュ
ーブを押し潰すことにより発生した圧力を、ローラが一
端チューブから外れることにより大気圧に戻すことなく
増加できる。
から外れた位置にあるときに、チューブを閉塞する弁を
備えれば、ローラが1個の場合であっても、効率のよい
ポンプを提供できる。
発明の実施例におけるインクジェット記録装置を説明す
る。
ェット記録装置の概略図である。記録ヘッド11(図9
に図示)はキャリッジ12に搭載され、ガイド軸14に
よりガイドされてキャリッジモータ13によりベルト1
9を介して移動する。キャップ17は記録ヘッド11の
ノズル11A(図9に図示)のキャッピングを行うため
のものである。キャップ17にはチューブポンプ15の
構成要素である可撓性のチューブ103が接続されてい
る。チューブポンプ15はポンプモータ18により駆動
される。
を示す説明図である。チューブ103は、インク排出路
を形成するものであり、その一端は、キャップ17に接
続され、他端は、廃インクタンク30に接続されてい
る。回転板104を軸104aを中心にして矢印a方向
に回転させることにより、ローラ105は、b方向に回
転しながら、円弧状のガイド106Aに載置されたチュ
ーブ103を順次加圧する。これによりチューブは変形
し、チューブ103内に発生した負圧により、ノズル1
1A内のインクがキャップを介して吸引され、不要なイ
ンクが廃インクタンクに排出される。なお、本実施例で
は、インク排出路の一部にポンプに設けた例を説明する
が、これに限らず、インク供給タンクと記録ヘッド11
を結ぶインク供給路に設けたポンプにも適用できる。
ンクジェット記録装置におけるチューブポンプ15の構
成を示す分解斜視図であり、図3は図2中のチューブポ
ンプ15の主要部分をしめす組立斜視図である。
06、チューブ103、ローラ105、レバー107、
回転板104及びねじりバネ108から構成されてい
る。
05によって加圧される被加圧部分において可撓性を有
している。この被加圧部分は、ローラ105により順次
滑らかに加圧されるように、筒状のガイド部材106の
内壁に形成された円弧状のガイド面106A(図4に示
す)に載置されている。チューブ103の103A側は
キャップに接続される。一方103B側は、ガイド部材
106の底面側の円弧状のガイド106Dに案内された
のち、廃インクタンクに接続される。
07の溝状のカム109に回転可能状態に取り付けられ
ている。ローラ105を支持するためのレバー107に
はローラの軸部分105Aが取付けられる溝状のカム1
09が設けられている。このカム109はレバー107
が回転板104に組込まれた状態で、回転板の円周方向
に対して傾斜した形状を有している。即ち、回転板10
4中心からカム溝109の一方の端までの距離と、他方
の端までの距離は異なる。
A及び回転軸107Bが設けられ、回転孔107Aは回
転板104に設けられた軸104Aへ、回転軸107B
は回転部材104に設けられた孔104Bへそれぞれ挿
入される。これにより、レバー107は、回転板104
に回動可能にに取り付けられる。
後述するねじりバネ108によって、回転板104の外
側に付勢されるレバー107の回動を、一定の範囲に規
制するためのストッパーピン107C(図4に図示)が
設けている。このストッパーピン107Cは、回転板1
04のストッパー孔104Dに挿入され、ストッパーピ
ン107が孔104Dの壁面に当接することにより、レ
バー107の回動が一定量以下に規制される。
プのバネが用いられ、そのコイル部は回転板に設けられ
た円柱軸104Eの外周に緩挿されている。ねじりバネ
108の腕108Aは回転板104に設けられたバネ受
け柱104Fに当接し、またバネ108の両端の2本の
腕108Bはレバー107のバネ受け部107D(図4
に図示)に当接するように、バネ108は回転板104
に取り付けられている。
7の部分の断面図である。
は、カム曲線中、回転板104の回転軸104Cから最
も遠い位置にあってローラの軸105Aがこの位置(第
1の位置、以下作動位置と呼ぶ)にあるときには、チュ
ーブ103はローラ105に押圧される。また、ローラ
カム部109の他端109Bは回転板104の回転軸1
04Cに最も近い位置にあって、ローラの軸105Aが
この位置(第2の位置、以下待避位置と呼ぶ)にあると
きは、チューブへの押圧はゆるめられる。
れば、レバー107のカム曲線109に沿って、ローラ
105は作動位置に移動し、逆方向(b方向)に回転す
れば、ローラ105は待避位置にに移動する。
押圧するときは、ストッパピン107Cは孔104Dの
壁面から離れており、バネ108の弾性力によってチュ
ーブが押圧される。なお、バネ108は、チューブ10
3の被押圧部分のチューブ内側の空間を0にするに必要
な力が得られるように、予め適当な弾性力に設定されて
いる。
ッパーピン107Cは、孔104Dの壁面に当接し、レ
バー107の回動を抑止し、ローラ105がチューブ1
03を押圧することを妨げる。なお、回転板104の回
転方向によらず、図4に示すようにローラ105が円弧
状のガイド106Aから外れた位置にあるときも、スト
ッパーピン107Cによりレバー107の回動が規制さ
れる。
の回転板104の回転軸104Cの中心からローラ10
5のチューブ側までの距離L1は、回転軸104Cの中
心からチューブ103の回転軸側までの距離L2にたい
して、 (距離L1)>(距離L2)・・・・(1) となる条件をみたすように設定されている。即ち、ロー
ラ105が待避位置にあっても、チューブの押圧は完全
に解除されず、チューブと接触している。ただし、ロー
ラ105のチューブ103の接触部においてチューブの
内側には十分な空間が得られるよう、予めストッパーピ
ンの位置が定められている。
の形状のガイド部材106にたいして回転可能に取り付
けられている。また、回転板104の下部には、歯車1
20が一体に形成されており、ポンプモータ18(図1
に図示)を駆動することにより、歯車120に接続され
たアイドルギア(不図示)を介して、回転板104が正
逆両方向に回転する。
Cを受ける孔106Bが形成されている。また、ガイド
部材106の回転板104が装着される面の逆側には、
ガイド106Dに沿ってチューブ103が案内されてい
る。ガイド部材106のこの面には、チューブ103を
閉塞するT字型の弁110が、ガイド部材106に設け
られた軸106Cを中心に回動可能に取り付けられてい
る。弁110の孔110Aは、ガイド部材106の軸1
06Cに弁を取り付けるための孔である。
カム107Eが設けられており、ローラ105がガイド
106Aから外れた位置にあるときに、カム107E
が、弁110の腕110Cの先端を押圧し、弁110は
回動し、腕110Bの先端がチューブ103を押しつぶ
す。これにより、ポンプの動作中、ローラがチューブを
押圧しない位置にいるときでも、チューブ103内が大
気に開放されることが防止される。
チューブポンプの動作について図4から図8を用いて説
明する。
ューブポンプのレバー107の部分の断面図であり、図
4はローラ105が待避位置にあり、かつガイド106
Aから外れて停止している状態を示し、図5及び図6は
ポンプが負圧を発生する矢印a方向(以後、正転)に回
転している状態を示し、図7及び図8はポンプが正転方
向とは逆の矢印b方向(以後、逆転)に回転している状
態を示す。
104が矢印a方向に回転すると、ローラ105がチュ
ーブ103に接触し、さらに回転するとローラ105が
カム109に沿って待避位置から作動位置に移動する。
そして、図6に示すようにローラ105はチューブ10
3との接触力により矢印c方向に従動的に回転しなが
ら、円弧状のガイド106A側に徐々に移動し、ガイド
106Aの始点のXの位置でチューブ103の内部の空
間が0になるまでチューブを押圧変形させる。
するとローラによって押しつぶされたチューブの体積変
化により、負圧が発生しノズルの吸引動作が行われる。
尚、チューブ103のガイド部材にガイドされたX位置
の上流にはキャップ17が、Yの位置の下流にはインク
を貯める廃インクタンク30が配置されている。
動作について説明する。
回の正転)を終了すると、モータ18をとめポンプの駆
動を停止する。この状態では、上述したように、ローラ
105は作動位置にあり、ローラ105がガイド部材の
ガイド部106Aの先端X−後端Y間に停止した場合
は、図7に示すように、チューブ103はローラ105
に潰された状態にある。この状態で長期間放置される
と、チューブの永久変形、耐久性の劣化等の問題がある
ことは前述した通りである。
回転板104を正転から停止した後、一旦回転板104
を逆転させ、ローラ105を作動位置109Aから待避
位置109Bに移動させた後、再び停止させる。
ことによって、作動位置109Aにあるローラ(図7)
は、待避位置109B(図8)に移動する。このように
回転板を逆転し、再び停止した後、図8に示すように、
ローラ105がガイド106AのX−Y間に停止して
も、ローラ105がチューブ103に軽く接触した状態
にある。仮にこの状態で、ポンプの逆転を続けても、チ
ューブは殆どつぶされないため、一度吸引されたインク
が逆流することはない。
を用いてローラ105と弁110の動作について説明す
る。
示すチューブポンプ15の弁110が取り付けられた面
側からみた平面図であり、図10は、ローラ105が、
円弧状のガイド106Aの先端X−後端Y間にある状
態、図11は、ローラ105が、ガイド106Aの後端
Yにある状態、図12は、ローラ105がガイド106
Aから外れた状態を示すものである。
部材106に、ガイド106Aの先端Xの上流側は、キ
ャップ17が接続されている。また、チューブ103
は、ガイド106Aの後端Yから手前側に延長され、ガ
イド106Dに案内され、更にその下流側に設けられた
廃インクタンク30に接続されている。
り、a方向に移動しながらガイド106A上のチューブ
を順次押圧し、これによりノズルよりインクが吸引され
る。図12に示すように、ローラ105がガイド106
Aの後端Yを通過すると、チューブを押圧できない領域
(ガイド部X−Yを除いた領域)に入る。
ド106Aの後端に達すると、レバー107に設けられ
たカム107Eが弁110の部分110Cと当接し、弁
110は軸106Cを支点にして矢印d方向に回動す
る。これによりチューブ103は、弁の先端110Bで
押しつぶされ、閉塞される。その後、ローラ105がガ
イド106Aの先端に達すると、弁110に対するカム
107Eの拘束力が解除され、弁110は、チューブ自
体の弾性復元力により、元の位置に戻る。即ち、弁によ
る閉塞状態が解除される。
105と弁110の一連の動作を、図13に示すタイミ
ングチャートにより説明する。
ーラ及び弁のチューブ押圧のON(作動状態)、OFF
(待避状態)の状態を表す。ローラ、弁ともに作動状態
では、チューブは閉塞し、待避状態では、開放されてい
る。この図からわかるように、正転時のポンプには、ロ
ーラもしくは弁の少なくともいずれか一方が常にチュー
ブを押圧しているため、ポンプより上流側のチューブ内
の空間は、ポンプより下流側に開放されることがない。
チューブを押し潰し、ポンプ上流側のチューブ内に負圧
を発生させ、ローラが位置X−Y以外の領域にあると
き、弁でチューブを閉塞することにより、チューブ内に
発生した負圧は保持される。そして、再度、ローラが位
置X−Yの領域で弁により保持された負圧を増幅させ
る。この繰り返し動作により、ポンプの発生する負圧
は、ポンプの1回転目から2回転目、2回転目から3回
転目と累積し、徐々に高められていく。
1つのローラのみを備えたチューブポンプであっても、
ローラがチューブを押さえない位置を通過するときに、
負圧が低下することにより、ポンプの効率が低下するこ
とがない。また、これにより、複数のローラのチューブ
ポンプに比べ1つのローラですむため、格段のポンプの
小型化が実現可能である。
ラで押し潰される領域X−Yの下流側(廃インクタンク
側)に設けられているが、上流側(キャップ側)に配置
しても良く、同様な効果を得るここができる。
しされる部分に、ローラ105で押し潰される部分に比
べやわらかく、細いチューブを用いてもよく、この場合
には更に弁110がチューブを押し潰す付勢力を小さく
することができ、ポンプの駆動トルクを低くできる効果
を奏する。
ポンプを図14乃至図16を用いて説明する。
ポンプを側面からみた断面図であり、図15、図16
は、図14のAA断面図である。図15は、ローラ20
5が作動位置にある状態を、図16はローラ205が待
避位置にある状態を示すものである。
05、ローラ205を支持する一対のレバー207、各
レバー207を回動可能に支持する回転体204、各レ
バー207を独立に外側に付勢する2個のバネ、回転板
204を回転可能に支持する筒状のガイド部材206等
からなる。筒状のガイド部材106の内壁には、チュー
ブ103をガイドするための円弧状のガイド面206A
が形成されている。
れた軸204Aを支点に回転板204に対し、回動可能
にに取り付けられている。各レバー207は、回転板2
04の軸204Cに対し、点対称となるように配置され
ている。回転板204には2つの突起204Fが形成さ
れており、各バネは、突起204Fとレバー207の間
に取り付けられる。各ローラ205の加圧力を等しくす
るために本実施例では、各レバー207を独立に付勢す
る2個のバネを用いているが、2つのレバー207が開
く方向に共通に付勢する1つのバネを用いても構わな
い。
5Aが、レバー207の溝状のカム109に回転可能な
状態に取り付けられている。これにより、各ローラ20
7は、回転板204が正転(矢印A方向)に回転すれば
作動位置(図15)に、逆転(矢印B方向)に回転すれ
ば、待避位置(図16)に移動する。移動する仕組み
は、前の実施例と同じであるので詳細な説明は省略す
る。
面には、外側に付勢されるレバー207の回動を、一定
の範囲に規制するためのストッパーピン207Cが設け
られている。ローラが待避位置にあるとき、ストッパー
ピン207が回転板204に設けられた孔204Dの壁
面に当接することにより、各レバー207の回動が一定
量以下に規制される。
204の軸204Cに対し、2つのローラは点対称とな
るように配置されている。また、ガイド206の内壁に
は、約180°以上にわ渡ってチューブ103を載置す
るガイド面206Aが形成されているため、どちらか一
方のローラは、必ずガイド面206Aの前面に位置して
いることになる。なお、ローラの直径によっては、必ず
しも180°以上である必要はなく、実験では、170
°以上であっても機能上問題ないことが確認された。ゆ
えに本実施例のチューブポンプは、前の実施例で説明し
た弁は不要である。また、このように2個のローラを用
いることで更に効率のよいポンプを提供できる。
ーラがチューブを押しつぶす量(侵入量)は、バネの弾
性力によって決まるため、部品精度、組立精度のバラツ
キによるポンプの駆動トルクの増大を防ぎ、低駆動トル
クのポンプを得る事ができる。これにより、駆動モータ
の小型化及びコストダウンが実現できる。
次チューブを押しつぶす作動位置、チューブに対するロ
ーラの押圧力が解除される待避位置に移動するため、ポ
ンプの休止時に、チューブが塑性変形したり、劣化損傷
することがない。
そして長寿命のポンプが得られるとういう効果を奏す
る。
略構成を示す斜視図。
ブポンプの一実施例の構成を示す分解斜視図。
斜視図。
分の断面図であり、ローラ105が待避位置にあり、か
つガイド106Aから外れて停止している状態を示す。
分の断面図であり、ポンプが負圧を発生する方向に回転
している状態を示す。
分の断面図であり、ポンプが負圧を発生する方向に回転
している状態を示す。
分の断面図であり、ポンプが逆転している状態を示す。
分の断面図であり、ポンプが逆転している状態を示す。
す説明図である。
取り付けられた面側からみた平面図であり、ローラ10
5が、円弧状のガイド106Aの先端X−後端Y間にあ
る状態を示す。
取り付けられた面側からみた平面図であり、ローラ10
5が、ガイド106Aの後端Yにある状態を示す。
取り付けられた面側からみた平面図であり、ローラ10
5が、ガイド106Aから外れた状態を示す。
び弁の動作との関係を示したタイミングチャート。
からみた断面図である。
作動位置にある状態を示す。
待避位置にある状態を示す。
Claims (10)
- 【請求項1】 ノズルにインクを供給するインク供給路
もしくは、ノズルからインクを排出するインク排出路の
一部に設けられ、回転体上に配置されたローラにより可
撓性チューブを順次押圧、変形させて圧力を発生させる
ポンプを備えたインクジェット記録装置において、可撓
性チューブの一部を載置する円弧状のガイドと、 前記回転体の回転方向に従って、前記チューブを押圧す
る第1の位置と、前記チューブにかかる押圧力が緩和さ
れる第2の位置に、前記ローラを移動可能に支持すると
ともに、前記回転体に回動可能に取り付けられたレバー
と、前記レバーを前記ガイド側に付勢する付勢手段とを
備えたポンプを有することを特徴とするインクジェット
記録装置。 - 【請求項2】 請求項1のインクジェット記録装置にお
いて、ローラ前記ローラが前記ガイド上にあるチューブ
から外れた位置にあるときに、前記ポンプと該ポンプが
設けられたインク供給路もしくはインク排出路を遮断す
る弁を備えたことを特徴とするインクジェット記録装
置。 - 【請求項3】 インクジェット記録装置のノズルにイン
クを供給するインク供給路もしくは、ノズルからインク
を排出するインク排出路の一部に設けられ、回転体上に
配置されたローラにより可撓性チューブを順次押圧、変
形させて圧力を発生させるポンプにおいて、可撓性チュ
ーブの一部を載置する円弧状のガイドと、前記回転体の
回転方向に従って、前記チューブを押圧する第1の位置
と、前記チューブにかかる押圧力が緩和される第2の位
置に、前記ローラを移動可能に支持するとともに、前記
回転体に回動可能に取り付けられたレバーと、前記レバ
ーを前記ガイド側に付勢する付勢手段とを有することを
特徴とするインクジェット記録装置のポンプ。 - 【請求項4】 請求項3記載のポンプにおいて、前記付
勢手段は、ねじりバネからなることを特徴とするポン
プ。 - 【請求項5】 請求項3もしくは請求項4記載のポンプ
において、前記ローラが前記ガイド上にあるチューブか
ら外れた位置にあるときに、前記チューブを閉塞する弁
を備えたことを特徴とするポンプ。 - 【請求項6】 請求項3記載のポンプにおいて、複数の
ローラと、該各ローラを独立に支持し、前記回転体にそ
れぞれ回動可能に支持された複数のレバーを備えたこと
を特徴とするポンプ。 - 【請求項7】 請求項6記載のポンプにおいて、前記各
レバーを独立に前記ガイド側に付勢する複数の付勢手段
を有することを特徴とするポンプ。 - 【請求項8】 請求項6記載のポンプにおいて、前記各
レバーを前記ガイド側に付勢する共通の付勢手段を有す
ることを特徴とするポンプ。 - 【請求項9】 請求項3記載のポンプにおいて、前記付
勢手段に付勢された前記レバーの所定量以上の回動を抑
止するレバー抑止手段を備えたことを特徴とするポン
プ。 - 【請求項10】請求項9記載のポンプにおいて、前記ロ
ーラが前記第2の位置にあるときに、前記レバーの回動
が抑止されるように、前記レバー抑止手段が配置されて
いることを特徴とするポンプ。
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