JPH1076452A - 両面研磨機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて簡単な構造により、石材を固定したま
まで研磨盤を上下および前後方向に簡単に移動して側面
が研磨できると共に、平面の研磨も行なえ、しかもデッ
ドスペースがなく工場内を有効に使用することができ
る。 【解決手段】 研磨する石材２を載せるテーブル１と、
これに隣接して設けられた平面研磨機３と、隣接した前
記テーブル１と平面研磨機３に沿ってガイドレール８を
設け、この上に移動支柱９を可動自在に設け、この上部
に回動軸12を設けてここに揺動フレーム14を揺動自在に
支持すると共に、この揺動フレーム14の先端側にハンド
ル25と石材２の側面を研磨する研磨盤５を取付ける主軸
26とを夫々設け、前記揺動フレーム14にモーター15を取
付けて、ここから前記主軸26に回転力を伝達するベルト
30を設けると共に、揺動フレーム14の後端側にバランス
ウエイト35を取付けた側面研磨機４とからなることを特
徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は石材の側面と平面を
研磨する両面研磨機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、墓の外柵などに用いられる柱状
の長い石材を研磨する場合、長手方向に沿った４側面の
研磨は、石材を横長にしてテーブルの上に置き、テーブ
ルの上方から水平方向に回転する平面研磨機で研磨して
仕上げている。また長手方向に沿った両端の側面は、石
材を立てた状態で研磨しようとすると、上方の平面研磨
機に当たってしまうため石材を立てることができない。
このため従来は、石材を横にして電動研磨機を手に持っ
て側面を手動で研磨していた。この研磨作業は粗さの異
なる８種類程度の研磨盤を順次交換しながら行なうが、
電動研磨機を手で持って石材の側面に押し付けながら研
磨するので、作業性が悪く重労働となっていた。

【０００３】このため本発明者は、先にシーソー形の側
面研磨機を開発した（特願平７ー２７３４９４）。この
構造は、研磨する石材を載せるテーブルに沿ってガイド
レールを設け、このガイドレール上に可動自在に移動支
柱を設け、この移動支柱の上部に揺動フレームを揺動自
在に支持し、この先端側にハンドルと石材の側面を研磨
する研磨盤を取付けたものである。

【０００４】この側面研磨機は、テーブルの上に石材を
載せて固定してからハンドルを手に持って上下させる
と、揺動フレームが移動支柱にシーソー状に支持されて
いるので研磨盤は上下に揺動しながら研磨する。またハ
ンドルを手に持って前後に移動させると、揺動フレーム
が移動支柱に連結されて、これがガイドレール上を移動
するので、前後方向の移動も容易で、全体として上下お
よび前後に自由に移動させて側面全体を研磨することが
できるようになっている。

【０００５】しかしながらこの研磨機は、テーブルに沿
って長いガイドレールが併設されているので、テーブル
から突出したガイドレールと、テーブルとの間にデッド
スペ−スができ、設置面積が大きくなる問題があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点を除
去し、極めて簡単な構造により、石材を固定したままで
研磨盤を上下および前後方向に簡単に移動して側面が研
磨できると共に、平面の研磨も行なえ、しかもデッドス
ペースがなく工場内を有効に使用することができる両面
研磨装置を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
両面研磨機は、研磨する石材を載せるテーブルと、これ
に隣接して設けられた平面研磨機と、隣接した前記テー
ブルと平面研磨機に沿ってガイドレールを設け、このガ
イドレール上に、移動支柱を可動自在に設け、この移動
支柱の上部に回動軸を設けてここに揺動フレームを揺動
自在に支持すると共に、この揺動フレームの先端側にハ
ンドルと石材の側面を研磨する研磨盤を取付ける主軸と
を夫々設け、前記移動支柱の上方に位置する揺動フレー
ムにモーターを取付けて、このモーターから前記主軸に
回転力を伝達する動力伝達機構を設けると共に、揺動フ
レームの後端側にバランスウエイトを取付けた側面研磨
機とからなることを特徴とするものである。

【０００８】請求項１記載の両面研磨機は、テーブルの
上に石材を載せて固定してからハンドルを手に持って上
下させると、揺動フレームが移動支柱にシーソー状に支
持されているので研磨盤は上下に揺動しながら研磨す
る。またモーターは移動支柱の上部に位置する揺動フレ
ームに取付けられているので、研磨機の振動が少なく研
磨盤は安定して研磨を行なうことができる。またハンド
ルを手に持って前後に移動させると、揺動フレームが移
動支柱に連結されて、これがガイドレール上を移動する
ので、前後方向の移動も容易で、全体として上下および
前後に自由に移動させることができる。また石材の上面
を研磨する場合には、隣接して設けた平面研磨機によっ
て研磨し、石材をテーブルの上に載せたまま側面と上面
を研磨することができる。

【０００９】また請求項２記載の両面研磨機は、揺動フ
レームと移動支柱に、揺動フレームの回動角度を規定す
るストッパーを取付けたことを特徴とするもので、回動
する移動範囲が規定されているので研磨盤が石材の側面
から外れるのを防止することができる。

【００１０】また請求項３記載の両面研磨機は、側面研
磨機のガイドレールに沿ってモーターで回転するネジシ
ャフトを設け、このネジシャフトに螺合するナットを移
動支柱に取付け、この移動支柱の移動範囲を規制する位
置検出スイッチを設けると共に、前記移動支柱にモータ
ーで回転するカム板を設け、これと揺動フレームとを連
結棒で連結したことを特徴とするものである。

【００１１】この自動式の側面研磨機は、石材の横幅に
合わせて位置検出スイッチの間隔を調整すると共に、石
材の高さに合わせて連結棒のカム板への取付位置を調整
してから、操作盤のスイッチを入れると、研磨盤が上下
前後に規定の幅で移動して石材の側面を自動的に研磨す
ることができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図１
ないし図６を参照して詳細に説明する。図において１は
テーブルでこの上に側面を研磨する石材２を横長に載せ
て固定するようになっている。３はテーブル１に隣接し
て設けられた平面研磨機、４はテーブル１と平面研磨機
２に沿って設けられた側面研磨機である。またテーブル
１の下側には図２に示すように、粗さの異なる複数個の
研磨盤５を円形状に収納して回転する、回転式の収納棚
６が取付けられ、この収納棚６の一部がテーブル１の先
端から突出するようになっている。

【００１３】側面研磨機４は図３に示すように、テーブ
ル１と平面研磨機３に沿って設けられた基台７の上部
に、２本のガイドレール８、８が平行に取付けられてい
る。このガイドレール８、８の上には、図５に示すよう
に前後が開口した箱形の移動支柱９が前後に摺動自在に
取付けられている。この箱形の移動支柱９の上面両側に
軸受11、11が取付けられ、ここに回動軸12が支持されて
いる。この回動軸12の両端は、この上に被せられた揺動
フレーム14の左右側壁に接続されて、揺動フレーム14を
シーソー状に揺動自在に支持している。

【００１４】また揺動フレーム14の移動支柱９の上方に
位置する所にはモーター15が取付けられ、このモーター
15の前方の揺動フレーム14に長孔を形成したストッパー
板19が前方に向かって突設されている。また前記移動支
柱９の上部前方にはブラケット16が突設され、ここにガ
イドシャフト17が立設されその中間が前記ストッパー板
19の長孔を貫通している。更にガイドシャフト17には、
ストッパー板19を上下から挟むようにストッパーボス18
ａ、18ｂを任意の位置に固定できるように取付けられ、
揺動フレーム14の前後の回動角度を規定するようになっ
ている。

【００１５】またガイドレール８、８の中間にはガイド
パイプ21が取付けられ、これは移動支柱９の内側を貫通
している。移動支柱９の内側は、前記ガイドパイプ21が
摺動自在に貫通するガイドボス22が接続されている。更
にこのガイドボス22の前後のガイドパイプ21には、石材
２の側面の横幅に合わせて、移動支柱９の移動距離を規
制するストッパーボス23、23が取付けられている。

【００１６】また揺動フレーム14の先端には図３に示す
ようにＵ字形のハンドル25が取付けられていると共に、
ガイドレール８と直交して主軸26が取付けられている。
この主軸26の先端側はスプラインにより伸縮自在に形成
され、図４に示すように主軸26の下方に取付けたエアー
シリンダ27にブラケット28を介して連結され、先端に取
付けた研磨盤５を石材２の側面に押し付けるようになっ
ている。

【００１７】また主軸26の後端側にはプーリー29ａが接
続され、これは前記モーター15に取付けたプーリー29ｂ
とベルト30で連結されて、モーター15の回転力を研磨盤
５に伝達する動力伝達機構が形成されている。なお31は
ベルトカバー、32は操作盤である。また揺動フレーム14
の後端には図６に示すようにアーム34が突設され、ここ
にバランスウエイト35が取付けられている。このバラン
スウエイト35はハンドル25に手が触れない状態で、揺動
フレーム14の主軸26側が高くなるように調整してある。
また36はテーブル１に取付けたクランプである。

【００１８】また前記平面研磨機３は図１に示すように
基台７の上に取付けられ、スタンド38にシリンダ−39
と、ネジシャフト40が立設され、これに取付けたボス41
がモーター42の駆動により回転するネジシャフト40に螺
合して、シリンダ−39に沿って上下動するようになって
いる。また、ボス41の先端にはアーム43が回動自在に連
結され、更にこの先端にアーム44が回動自在に連結され
ている。

【００１９】またこのアーム44の先端には軸支持シリン
ダー46が回動自在に取付けられ、ここに研磨盤５を下端
に取付ける回転軸46が上下動自在に取付けられている。
また前記アーム44の上部にはモーター48が接続され、図
示しないプリーとベルトを介して回転力を前記回転軸46
に伝達するようになっている。なお49は軸支持シリンダ
ー46に取付けたハンドルで、これを手に持って移動させ
ることにより研磨盤５を平面方向に移動できるようにな
っている。

【００２０】上記構成の両面研磨機で石材２の側面を研
磨する場合、先ず図２に示すようにテーブル１の上に石
材２を横長にして載せてからクランプ36で固定する。次
にハンドル25を手で持って研磨盤５を前後に移動させ、
図５に示すように石材２の横幅に合わせてストッパーボ
ス23、23の間隔を調整してガイドパイプ21に固定する。
またハンドル25を持って研磨盤５を上下に揺動させて石
材２の高さに合わせてストッパーボス18ａ、18ｂの高さ
を調整して、揺動フレーム14の回動角度を規定し、研磨
盤５が石材２の側面から外れないように調整する。

【００２１】この後、図４に示すように操作盤32のスイ
ッチを入れてモーター15を回転させると共に、図示しな
い給水装置から水を研磨盤５に送って冷却する。次に操
作盤32のレバーを操作してエアーシリンダ27を伸出させ
ると、研磨盤５が石材２の側面に押し付けられて研磨が
開始される。この後、ハンドル25を手に持って図６に示
すように上下させると、揺動フレーム14が回動軸12で移
動支柱９の上部にシーソー状に支持され、またストッパ
ー板19は図５に示すように、ストッパーボス18ａ、18ｂ
で規定された範囲内で上下に研磨盤５が揺動しながら研
磨する。この場合、モーター15は主軸26に比べて軽く、
バランスウエイト35の代わりにここにモーター15を取付
けてもバランスが取れず、またモーター15は、回動軸12
で連結された移動支柱９の上方部分に取付けられている
ので、モーター15の振動が少なく、研磨盤５により安定
した研磨を行なうことができる。

【００２２】次にハンドル25を手に持って前後に移動さ
せると、揺動フレーム14が移動支柱９に連結されて、こ
れがガイドレール８、８上を滑らかに移動するので、前
後方向の移動も容易で、上下前後に自由に移動させるこ
とができる。しかもストッパー板19とストッパーボス18
ａ、18ｂにより移動範囲が規定されているので研磨盤５
が石材２の側面から外れることがなく、外れた時の衝撃
で石材２の角が割れるのを防止できる。

【００２３】研磨作業では、研磨盤５を粗さの粗いもの
から細かいものに順次交換していくが、図２に示すよう
に使用する複数の研磨盤５が、テーブル１の下に設けた
回転式の収納棚６に収納されているので作業位置で研磨
盤５の交換ができ、作業性が向上すると共に、使用され
ていないテーブル１の内側空間部を有効に利用すること
ができる。

【００２４】また石材２の上面を研磨する場合には、図
１に示すように平面研磨機３のハンドル49を手に持って
移動させると、アーム43、44が回動自在に連結されてい
るので、石材２の上方まで容易に移動させることができ
る。次にモーター42を駆動させてボス41を下げ、研磨盤
５を石材２の上面に当接させ、モーター48の駆動力で研
磨盤５を回転させて研磨する。従って、石材２をテーブ
ル１の上に載せたまま側面と上面を研磨することができ
る。

【００２５】図７は本発明の自動式の他の実施の形態を
示すもので、前記ガイドパイプ21の代わりにネジシャフ
ト50を取付け、この端部にモーター51を接続して回転自
在に支持する。また移動支柱９の内側に取付けたガイド
ボス22の代わりにナット52を取付けてネジシャフト50に
螺合している。またガイドレール８に沿って基台７にリ
ミットスイッチ53ａ、53ｂが可動自在に取付けられてい
る。また移動支柱９の下部側にはモーター54が接続さ
れ、このモーター54にカム板55が取付けられている。こ
のカム板55には半径の異なる位置に複数個の取付孔が開
孔され、こことアーム34とが連結棒56で回動自在に連結
され、カム板55の回転運動を揺動フレーム14の上下の揺
動運動に変換するようになっている。

【００２６】この自動式の研磨機は、石材２の横幅に合
わせて先ずリミットスイッチ53ａ、53ｂの間隔を調整す
ると共に、石材２の高さに合わせて連結棒56のカム板55
への取付位置を調整する。この後、操作盤32のスイッチ
を入れると、研磨盤５が上下前後に規定の幅で自動的に
移動して石材２の側面を研磨することができる。

【００２７】なお上記説明では位置検出スイッチとして
リミットスイッチを用いた場合について示したが他の構
造のスイッチでも良い。またテーブル１の内側に設けた
収納棚６は回転式のものについて示したが、引出式やラ
ック式のものでも良く、更に収納棚６を設けない構造で
も良い。

【００２８】

【発明の効果】以上説明した如く本発明の請求項１記載
の両面研磨機によれば、極めて簡単な構造により、石材
を固定したままでハンドルを持って研磨盤を上下および
前後方向に簡単に移動できるので研磨作業性を向上させ
ることができ、また平面の研磨も隣接して設けた平面研
磨機で行なえ、しかもデッドスペースがなく工場内を有
効に使用することができる。

【００２９】また請求項２記載の自動式の側面研磨機
は、回動する移動範囲が規定されているので研磨盤が石
材の側面から外れて角が欠けるのを防止することができ
る。更に請求項３記載の自動式の側面研磨機は、石材の
側面の大きさに合わせて自動的に研磨できるので更に作
業性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態による両面研磨機を示す
斜視図である。

【図２】図１の両面研磨機を示す側面図である。

【図３】図１の両面研磨機を示す平面図である。

【図４】図１の側面研磨機を示す正面図である。

【図５】図１の側面研磨機の要部を拡大して示す断面図
である。

【図６】図１の研磨盤を上げた状態の側面研磨機を示す
側面図である。

【図７】本発明の他の実施の形態による自動式の側面研
磨機を示す側面図である。

【符合の説明】

１ テーブル ２ 石材 ３ 平面研磨機 ４ 側面研磨機 ５ 研磨盤 ６ 回転式の収納棚 ７ 基台 ８ ガイドレール ９ 移動支柱 10 軸受 11 回動軸 12 揺動フレーム 15 モーター 17 ガイドシャフト 18ａ ストッパーボス 19 ストッパー板 21 ガイドパイプ 25 ハンドル 26 主軸 32 操作盤 35 バランスウエイト 39 シリンダー 40 ネジシャフト 41 ボス 44 アーム 47 研磨盤 48 モーター 49 ハンドル 52 ナット 53ａ リミットスイッチ 55 カム板 56 連結棒

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 研磨する石材を載せるテーブルと、これ
   に隣接して設けられた平面研磨機と、隣接した前記テー
   ブルと平面研磨機に沿ってガイドレールを設け、このガ
   イドレール上に、移動支柱を可動自在に設け、この移動
   支柱の上部に回動軸を設けてここに揺動フレームを揺動
   自在に支持すると共に、この揺動フレームの先端側にハ
   ンドルと石材の側面を研磨する研磨盤を取付ける主軸と
   を夫々設け、前記移動支柱の上方に位置する揺動フレー
   ムにモーターを取付けて、このモーターから前記主軸に
   回転力を伝達する動力伝達機構を設けると共に、揺動フ
   レームの後端側にバランスウエイトを取付けた側面研磨
   機とからなることを特徴とする両面研磨装置。
2. 【請求項２】 揺動フレームと移動支柱に、揺動フレー
   ムの回動角度を規定するストッパーを取付けたことを特
   徴とする請求項１記載の側面研磨機。
3. 【請求項３】 側面研磨機のガイドレールに沿ってモー
   ターで回転するネジシャフトを設け、このネジシャフト
   に螺合するナットを移動支柱に取付け、この移動支柱の
   移動範囲を規制する位置検出スイッチを設けると共に、
   前記移動支柱にモーターで回転するカム板を設け、これ
   と揺動フレームとを連結棒で連結したことを特徴とする
   請求項１記載の側面研磨機。