JPH1075815A - 髪用塗布剤の塗布用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 髪用塗布剤の保持能力が大きく、特に長い
髪に塗布する場合であっても、髪の先端迄もまんべんな
く十分に、しかも髪を傷めることなく髪用塗布剤を塗布
することのできる塗布用具を提供すること。 【解決手段】 髪用塗布剤を収納する容器１と、これ
に係合する合成樹脂製のブラシ２とからなり、前記容器
１内の髪用塗布剤が、ブラシ２の複数の櫛歯４の中空部
を通って、該櫛歯４に設けられている吐出口から櫛歯４
の表面に吐出する髪用塗布剤の塗布用具において、前記
櫛歯４の少なくとも一方の側面周縁６に、間隔を置いて
複数の突出部７、７、・・・・が形成されている髪用塗布剤
の塗布用具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、整髪料や毛染め剤
等の髪用塗布剤の塗布用具に関するものであり、特にブ
ラシの櫛歯の表面に吐出させた髪用塗布剤の保持能力が
大きく、又長い髪に髪用塗布剤を塗布する場合であって
も、髪を傷めることなく、かつまんべんなく十分に塗布
することのできる髪用塗布剤の塗布用具を提供する。

【０００２】

【従来の技術】髪用塗布剤の塗布用具は、一般に髪用塗
布剤を収納する容器と、これに着脱自在に係合する合成
樹脂製のブラシとからなり、髪用塗布剤を塗布するとき
に合成樹脂製のブラシを髪用塗布剤を収納してある容器
に係合させ、ブラシの基部に設けてあるボタンを押す等
してブラシの櫛歯から髪用塗布剤を吐出させるものであ
る。そして、前記櫛歯は、通常平面視でほぼ楕円形に形
成されており、その両側の側面周縁は滑らかに形成され
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した構
造によるこの種の髪用塗布剤の塗布用具は、櫛歯の髪用
塗布剤の保持能力が十分でなく、そのために塗布剤の塗
布操作中に髪用塗布剤が櫛歯から落下する液ダレ現象が
生じることがある。

【０００４】又、長い髪に髪用塗布剤を塗布する場合に
は、髪の先端に近くになると、櫛歯によって髪を手前方
向に引いて髪をしごきながら塗布剤を塗布する操作を行
なうのが普通であるが、このときに毛髪が櫛歯から外れ
てしまうために、１回の髪梳きの操作によって髪の先端
迄を塗布することができない。

【０００５】これに対して、本発明の髪用塗布剤の塗布
用具は前記の欠点を除去するものであり、髪用塗布剤の
保持能力が大きく、しかも長い髪に塗布する場合に、髪
の先端に近くになったときに櫛歯によって髪を手前方向
に引いて髪をしごきながら塗布剤を塗布する操作を行な
っても、毛髪が櫛歯から外れてしまうことがなく、髪の
先端迄もまんべんなく十分に、かつ髪を傷めることなく
髪用塗布剤を塗布することのできる用具を提供する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の構
成による本発明の髪用塗布剤の塗布用具によって達成さ
れる。すなわち本発明は、髪用塗布剤を収納する容器
と、これに係合する合成樹脂製のブラシとからなり、前
記容器内の髪用塗布剤が、合成樹脂製のブラシの複数の
櫛歯の中空部を通って、該櫛歯に設けられている吐出口
から櫛歯の表面に吐出する髪用塗布剤の塗布用具であっ
て、前記櫛歯の少なくとも一方の側の側面周縁に、間隔
を置いて複数の突出部が形成されている髪用塗布剤の塗
布用具からなる。

【０００７】従って、本発明の髪用塗布剤の塗布用具を
特徴付ける構成である櫛歯の構造は、櫛歯の１方の側の
側面周縁に複数の突出部が形成されているものであって
も、あるいは櫛歯の両側の側面周縁に複数の突出部が形
成されているものであってもよい。

【０００８】櫛歯の少なくとも一方の側面周縁に形成さ
れている前記突出部は、その先端部分を湾曲状に形成し
た突起からなる小櫛歯部からなるものであることが好ま
しい。

【０００９】又櫛歯の少なくとも一方の側面周縁に形成
されている前記突出部は、湾曲面をなす波型形状の小櫛
歯部からなるものであることが好ましい。

【００１０】更に、隣接して配置されている櫛歯におい
て、突出部を形成する山部と谷部とが、交互に互い違い
に位置していることが好ましい。

【００１１】

【作用】上記した構成による本発明の髪用塗布剤の塗布
用具は、通常の塗布用具と同様に、塗布用具に設けてあ
るボタン等の押圧手段を操作することにより、容器内の
髪用塗布剤が合成樹脂製のブラシを通って櫛歯の中空部
に導かれ、続いて櫛歯の適宜位置に設けてある吐出口か
ら、櫛歯の表面に吐出される。

【００１２】しかして本発明の髪用塗布剤の塗布用具に
おいては、櫛歯の少なくとも一方の側面周縁に複数の突
出部が設けられているので、櫛歯の側面周縁に到達した
髪用塗布剤が、側面周縁に間隔を置いて形成されている
突出部同士の間での表面張力によって保持されるため
に、髪用塗布剤の液だれ現象がなく、櫛歯面に髪用塗布
剤が十分に保持される。

【００１３】又、前記の突出部は櫛歯の側面周縁よりほ
ぼ垂直に突出しているため、この突出部によって、ブラ
シの本来の櫛歯による梳き方向とは異なる方向に髪を梳
くことができる、すなわちブラシの本来の櫛歯が上方よ
り下方に向かって髪を梳くときには、突出部によって髪
を手前方向に梳くことができる。

【００１４】これによって、櫛歯の側面周縁に設けられ
ている複数の突出部が、小櫛歯の作用を果たす。すなわ
ち、長い髪に髪用塗布剤を塗布する場合には、髪の先端
部分近くでブラシを手前方向にしごくことにより、前記
の突出部によって長い髪の先端部分を十分に梳くことが
でき、まんべんなく髪用塗布剤を塗布することができ
る。

【００１５】なお、前記の突出部が櫛歯の一方の側面周
縁に形成されている塗布用具にあっては、この櫛歯の突
出部の形成面を毛髪に当接するようにして使用するもの
であることは勿論である。

【００１６】

【実施の態様】以下、図面に示す実施例品に基づいて、
本発明の髪用塗布剤の塗布用具の具体的な構成を説明す
る。

【００１７】図１〜図３に示す本発明の髪用塗布剤の塗
布用具の１実施例品は、髪用塗布剤が収納されている容
器１と、該容器１に嵌め込み又は螺合等の手段によって
着脱自在に係合される合成樹脂製のブラシ２とで構成さ
れている。

【００１８】合成樹脂製のブラシ２におけるブラシ本体
３には複数の櫛歯４、４、・・・・が設けられており、合成
樹脂製のブラシ２のブラシ本体３と各々の櫛歯４、４、
・・・・とは、それぞれに形成されている中空部（図示せ
ず）を通して連通しており、又前記合成樹脂製のブラシ
２におけるブラシ本体３の中空部の内部は前記容器１に
連通している。更に、櫛歯４には、該櫛歯４に形成され
ている前記中空部に連通して吐出口５が形成されてい
る。

【００１９】容器１内に収納されている髪用塗布剤は、
ボタンあるいは他の押圧手段等により、容器１より合成
樹脂製のブラシ２のブラシ本体３に設けてある中空部を
通って櫛歯４の中空部に導かれ、続いて櫛歯４の表面に
形成されている吐出口５より吐出される。なお、これら
の構造は、通常の髪用塗布剤の塗布用具と同様である。

【００２０】前記の構造において、図２及び図３に示す
ように、各々の櫛歯４には、その両側の側面周縁６、６
に凹凸を形成する突出部からなる突起７、７、・・・・が、
互いに間隔を置いて複数設けられている。

【００２１】突起７、７、・・・・は、櫛歯４の側面周縁よ
りほぼ垂直方向に適宜の長さを有して形成されており、
隣接する各々の突起７の間隔は、櫛歯４の側面周縁６の
近傍に吐出された髪用塗布剤が、その表面張力によって
突起７、７、・・・・同士の間に十分に保持され得る間隔に
なっている。

【００２２】これにより、従来の髪用塗布剤の塗布用具
のように、櫛歯４の側面周縁６から髪用塗布剤が落下し
易いという液ダレ現象がなく、櫛歯４における髪用塗布
剤の保持能力の高いものになる。

【００２３】又、図示実施例品においては、前記櫛歯４
における突起７は、隣接して配置されている他の櫛歯４
の突起７と夫々対応してほぼ直線上に配置されている。
これらの複数の突起７、７、・・・・は、図２及び図３から
分かるように、合成樹脂製のブラシ２の本来の櫛歯４に
よる髪の梳き方向とは異なる方向に髪を梳くことのでき
る小櫛歯を形成する。

【００２４】これにより、例えば長い髪に髪用塗布剤を
塗布する場合でも、髪の上方から下方近くまでは櫛歯４
による本来の髪の梳きで、上方から下方に髪を梳きなが
ら髪用塗布剤を塗布し、髪の先端に近くになると櫛歯４
を手前に引くことによって髪をしごきながら前記突起７
によって髪を梳くことができ、毛髪から櫛歯が外れるこ
とがなく、髪用塗布剤を塗布することができる。

【００２５】なお、櫛歯４及び各突起７、７、・・・・の各
先端部分は湾曲状に形成してあり、髪梳きによって頭部
及び髪を傷めないようにしてある。

【００２６】図４〜図６は、本発明の髪用塗布剤の塗布
用具の他の実施例品を示すものであり、櫛歯４の両側の
側面周縁６、６には、凹凸が形成される波型形状の突出
部７が形成されている。

【００２７】又、図５及び図６に示すように、側面周縁
６に波型形状をなす突出部７を有する櫛歯４は、各々隣
接して配置されている櫛歯４において、突出部７を形成
する山部８と谷部９とが互い違いになるようにして位置
している。

【００２８】これにより、櫛歯４の表面及びその側面周
縁６に対する髪用塗布剤の付着が、ブラシ全体に亙って
より一層均一になり、髪全体により一層効率的に髪用塗
布剤を塗布することができる。

【００２９】更に本実施例品においては、櫛歯４の側面
周縁６に形成されている突出部７が波型形状をなしてい
るので、櫛歯４によって髪を梳くときに櫛歯４の髪通り
がよく、これによって髪を柔らかく梳くことができるた
めに、髪を傷めるのをより完全に回避することができ
る。

【００３０】なお、図４〜図６に示す髪用塗布剤の塗布
用具の実施例品におけるその他の構造は、前記した図１
〜図３に示す実施例品の場合と同様である。

【００３１】更に本発明の髪用塗布剤の塗布用具は、図
４〜図５に示す髪用塗布剤の塗布用具のように櫛歯４の
側面周縁６に形成されている突出部７が波型形状をなし
ているときに、隣接して配置されている櫛歯４の突出部
７が、上記のような互い違いになる位置関係をなすよう
に限定されるものではない。

【００３２】例えば図１〜図３に示す実施例品からなる
髪用塗布剤の塗布用具の場合にも、これを櫛歯４の側面
周縁６に形成されている突出部７が、隣接して配置され
ている櫛歯４同士の間で互い違いになる位置関係になる
ように配置してもよい。

【００３３】又同様にして、図４〜図６に示す実施例品
からなる髪用塗布剤の塗布用具の場合にも、波型形状の
突出部を形成する山部と山部、及び谷部と谷部が、隣接
して配置されている櫛歯４において、重なるようにして
配置されてもよい。

【００３４】

【発明の効果】上記の構成からなる本発明の髪用塗布剤
の塗布用具によれば、各々の櫛歯の側面周縁に設けられ
ている複数の突出部により、櫛歯上の髪用塗布剤の保持
能力が向上し、それによって櫛歯からの髪用塗布剤の液
ダレを防止でき、ひいては該塗布用具の使用時に髪用塗
布剤が落下して衣服等に付着するおそれがなくなる。

【００３５】又、本発明の髪用塗布剤の塗布用具におけ
る櫛歯の側面周縁に形成されている突出部は、小櫛歯の
作用を果たし、これによって髪の細部に亙って効率的に
髪用塗布剤を塗布することができる。

【００３６】特に長い髪に髪用塗布剤を塗布する場合に
は、髪の先端に近くになったときに、櫛歯を手前に引く
ことによって髪をしごきながら前記突部によって髪を梳
く操作を行なうことができ、これにより長い髪であって
も髪用塗布剤を効率よく、まんべんなく塗布することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の髪用塗布剤の塗布用具の１実施例品を
示す一部断面図である。

【図２】図１に示す髪用塗布剤の塗布用具における櫛歯
の平面図である。

【図３】図１に示す髪用塗布剤の塗布用具における櫛歯
の斜視図である。

【図４】本発明の髪用塗布剤の塗布用具の別の実施例品
を示す概略図である。

【図５】図４の髪用塗布剤の塗布用具における櫛歯の平
面図である。

【図６】図４の髪用塗布剤の塗布用具における櫛歯の斜
視図である。

【符号の説明】

１・・・・髪用塗布剤を収納する容器 ２・・・・合成樹脂製のブラシ ３・・・・合成樹脂製のブラシ２におけるブラシ本体 ４・・・・合成樹脂製のブラシ２における櫛歯 ５・・・・櫛歯４に設けられている吐出口 ６・・・・櫛歯４の側面周縁 ７・・・・櫛歯４の側面周縁６に形成されている突部 ８・・・・波型形状突出部の山部 ９・・・・波型形状突出部の谷部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 髪用塗布剤を収納する容器と、これに
   係合する合成樹脂製のブラシとからなり、前記容器内の
   髪用塗布剤が、合成樹脂製のブラシの複数の櫛歯の中空
   部を通って、該櫛歯に設けられている吐出口から櫛歯の
   表面に吐出する髪用塗布剤の塗布用具において、前記櫛
   歯の少なくとも一方の側の側面周縁に、間隔を置いて複
   数の突出部が形成されていることを特徴とする髪用塗布
   剤の塗布用具。
2. 【請求項２】 前記櫛歯の両側の側面周縁に、間隔を
   置いて複数の突出部が形成されていることを特徴とする
   請求項１に記載の髪用塗布剤の塗布用具。
3. 【請求項３】 前記突出部が、その先端部分を湾曲状
   に形成した突起からなる小櫛歯部であることを特徴とす
   る請求項１又は請求項２に記載の髪用塗布剤の塗布用
   具。
4. 【請求項４】 前記突出部が、湾曲面をなす波型形状
   の小櫛歯部であることを特徴とする請求項１又は請求項
   ２に記載の髪用塗布剤の塗布用具。
5. 【請求項５】 隣接して配置されている櫛歯におい
   て、突出部を形成する山部と谷部とが、交互に互い違い
   に位置していることを特徴とする請求項１〜請求項４の
   いずれかの１項に記載の髪用塗布剤の塗布用具。