JPH1075103A - Tmモード誘電体共振器とこれを用いたtmモード誘電体フィルタ及びtmモード誘電体デュプレクサ - Google Patents
Tmモード誘電体共振器とこれを用いたtmモード誘電体フィルタ及びtmモード誘電体デュプレクサInfo
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- H01P7/00—Resonators of the waveguide type
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Abstract
無負荷Qと周波数とをそれぞれ個別に変化させることが
できる誘電体共振器を提供する。 【解決手段】金属製の遮蔽空洞5内に、円柱形状に形成
した誘電体の対向する二つの面に電極3,4が形成した
誘電体柱2を電極4が遮蔽空洞5の内側底面に接するよ
うに配置して遮蔽空洞5と半田付け等で電気的に接続固
定する。
Description
体共振器と、それを用いたTMモード誘電体フィルタ及
びTMモード誘電体デュプレクサに関する。
誘電体フィルタとして、図13に示す構造のものが知ら
れている。図13の誘電体共振器は短絡型TM110 モー
ド誘電体共振器の誘電体柱を縦横直行する形で一体化し
て二重モードにした誘電体共振器であり、この構造によ
って通常のTMモード誘電体共振器一個分の大きさでT
Mモード誘電体共振器二個分の機能を有している。
四つのTM二重モード誘電体共振器102,103,1
04,105がその開口が同一方向に向くように一列に
配置され、その開口を覆うように金属製のパネル10
6,107が取り付けられて構成されている。
後に開口を有するキャビティ102aと十字形状の誘電
体柱102XYとが同一の誘電体材料で一体的に形成さ
れ、キャビティ102aの前後の開口を除く外表面に導
電体102bが形成されることによって構成されてい
る。キャビティ102aは導電体102bが形成されて
遮蔽空洞となっている。誘電体柱102XYは誘電体柱
横部102Xと誘電体柱縦部102Yとからなり、これ
によって、TM二重モード誘電体共振器102は一つで
二段の共振器を構成している。また、TM二重モード誘
電体共振器103,104,105はTM二重モード誘
電体共振器102と同様に構成されている。
出力ループ109が取り付けられている。入力ループ1
08及び出力ループ109は、図示しない同軸コネクタ
を介して外部回路に接続される。
誘電体共振器間を結合する結合ループ107a,107
b,107c,107dが取り付けられている。
電体共振器では誘電体共振器の周波数はキャビティの大
きさ及び誘電体柱の大きさによって規定されている。
110 モード誘電体共振器の場合、誘電体柱の幅・厚み・
高さ及びキャビティの高さをそのままにしてキャビティ
の幅方向寸法を大きくすると周波数は低くなる。また、
キャビティの大きさをそのままにして誘電体柱の幅ある
いは誘電体柱の厚みを大きくすると周波数は低くなると
いう関係になる。また、周波数をそのままにして誘電体
共振器の無負荷Qを上げようとすると、誘電体柱の高さ
を高くすることによって行う。
的にキャビティの高さも高くなる。TM110 モード誘電
体共振器ではキャビティ表面の導電体上を実電流が流れ
るため、キャビティが大きくなればなるほどキャビティ
表面の導電体上での損失が生じる。但し、キャビティ表
面の導電体上での損失に比べて誘電体柱を高くすること
による無負荷Qの上昇の方が大きいため、結果的に誘電
体柱の高さを高くすればするほど無負荷Qは上昇する。
ャビティ表面の導電体上での損失を無くすことができれ
ば、誘電体柱の高さをそれ程高くしなくとも無負荷Qを
高くすることが可能となるため、キャビティ表面の導電
体上で損失が生じないような誘電体共振器が必要とされ
ていた。
共振器の場合、誘電体柱縦部及び誘電体柱横部の大きさ
を所定の周波数に合わせるとキャビティの大きさも決定
されてしまうため、誘電体共振器の無負荷Qを上げよう
とすると、必然的にキャビティの幅方向及び高さ方向の
両方の大きさが大きくなり、結果的に誘電体フィルタの
大きさも大きくなっていた。また、誘電体柱の大きさを
そのままにしてキャビティを大きくすると周波数が低く
なるため、キャビティを大きくするにともなって、誘電
体柱の幅又は厚みを小さくする必要があった。このよう
に、従来のTM二重モード誘電体共振器の場合、無負荷
Qと周波数をそれぞれ個別に変化させることが困難であ
った。
電体上での損失を無くし、無負荷Qと周波数とをそれぞ
れ個別に変化させることができる誘電体共振器を提供す
ることを目的とする。
図った誘電体フィルタ及び誘電体デュプレクサを提供す
ることを目的とする。
発明では、誘電体柱を導電性を有する遮蔽空洞内に配置
したTMモード誘電体共振器において、誘電体柱の互い
に対向する二つの面に電極が形成され、電極が形成され
た二つの面のうち一方の面が遮蔽空洞の内面に配置され
ている。
共振器のキャビティに相当する遮蔽空洞にはほとんど実
電流が流れない。
成された二つの面のうち少なくともの面が間隔を置いて
互いに対向するように誘電体柱が複数個積層されてい
る。
てさらに無負荷Qが向上する。
形成された二つの面のうち少なくとも一方の面が間隔を
置いて互いに対向するように誘電体柱が複数個積層され
ている。
ことができる。
誘電体を交互に積層した薄膜多層電極を用いている。
ると、誘電体柱の上下に形成された電極における損失が
低減できるため、さらに無負荷Qが向上する。
形状に形成している。
て、電極縁端での損失を無くすことができる。
Mモード誘電体共振器と入出力手段とを外部結合させて
いる。
タが得られる。
体共振器と入出力手段の間に結合手段が配置されてい
る。
る、付加または削除する等の加工を施して、TMモード
誘電体共振器と入出力手段の結合の大きさを容易に調整
することができる。
ド誘電体共振器の間に結合手段が配置されている。
る、付加または削除する等の加工を施して、TMモード
誘電体共振器同士の結合の大きさを容易に調整すること
ができる。
誘電体シートの一方の面に電極を形成した電極シートを
用いている。
の大きさを適度に選択して所望の結合の大きさを容易に
得ることができる。
段のTMモード誘電体共振器単体の共振周波数を高くし
ているので、誘電体フィルタを構成した際に各TMモー
ド誘電体共振器の共振周波数を同一にすることができ
る。
TMモード誘電体フィルタを複数組み合わせ、第1の周
波数帯域を有する第1のTMモード誘電体フィルタと、
第2の周波数帯域を有する第2のTMモード誘電体フィ
ルタとを備え、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域を
異なる周波数帯域にしている。
レクサが得られる。
Mモード誘電体フィルタを構成するTMモード誘電体共
振器の形状と、第2のTMモード誘電体フィルタを構成
するTMモード誘電体共振器の形状を異ならせることに
よって、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とを異な
らせている。
共振器を用いた場合に比べて、周波数帯域をずらすため
の回路を付加する必要がなくなる。
Mモード誘電体フィルタを送信フィルタとして用い、前
記第2のTMモード誘電体フィルタを受信フィルタとし
て用いている。
TMモード誘電体デュプレクサが得られる。
に係る誘電体フィルタを図1を用いて説明する。図1
(A)は一部破砕斜視図であり、図1(B)は図1
(A)におけるA−A線断面図である。
属製の遮蔽空洞5内に誘電体柱2が配置されて構成され
ている。
であり、その対向する二つの面に電極3,4が形成され
ている。また、誘電体柱2は、電極4が遮蔽空洞5の内
側底面に接するように配置されており、遮蔽空洞5と半
田付け等で電気的に接続固定されている。誘電体柱2の
電極3は、遮蔽空洞5の内側天井面とは接しておらず、
一定の間隔をおいて対向している。このような構造にし
て高周波信号を入力すると誘電体柱2内では電極3、4
の間に電界が生じ、誘電体柱2の円周に沿って磁界が生
じる。その結果、誘電体柱2内に電磁界が集中して閉じ
込められて、TM010 モードに近似の電磁界分布とな
る。この時、誘電体柱2は一段の誘電体共振器として機
能する。
の同軸コネクタ6,6が取り付けられ、同軸コネクタ
6,6の中心電極は例えばワイヤーで電極シート7,7
に電気的に接続されている。
なる絶縁体上面に電極膜を形成したものであり、絶縁体
下面には電極膜は形成されていない。また、電極シート
7,7は誘電体柱2の上面に形成された電極3上に配置
され、電極膜が形成されていない下面を電極3に接する
ように貼り付けられている。
は以下のように機能する。まず、一方の同軸コネクタ6
に高周波信号が入力されると、一方の同軸コネクタ6の
中心電極に接続された一方の電極シート7の上面の電極
膜と誘電体柱2の電極3との間に存在する絶縁体で容量
が発生する。この容量を介して一方の同軸コネクタ6の
中心電極は誘電体柱2に結合する。この結合によって誘
電体柱2が共振し、他方の電極シート7の容量を介し
て、他方の電極シート7の上面の電極膜に接続された他
方の同軸コネクタ6から出力される。
の短絡型TM110 モード誘電体共振器の誘電体フィルタ
に比べて同じ周波数であればはるかに低背化することが
できる。また、本実施の形態の誘電体フィルタは、従来
の短絡型TM110 モード誘電体共振器の誘電体フィルタ
と同様に、共振周波数が高さ方向に垂直な面における断
面積によって決定され、無負荷Qが誘電体柱の高さによ
って決定される。しかしながら、本実施の形態では従来
のキャビティに相当する遮蔽空洞の側面に実電流がほと
んど流れないため、この部分での無負荷Qの劣化が生じ
ない。したがって、所望の無負荷Qを得るために、誘電
体柱の高さをそれ程高くする必要がないため、誘電体フ
ィルタ全体の高さもそれ程高くはならない。
柱を用いて説明しているがこれに限るものではなく、誘
電体のブロックに図1の二つの電極3、4に相当する電
極が形成されていればどのような形状であってもよい。
本実施形態のように誘電体柱2aを円柱形状にすれば、
電極を形成した面において、円中心から円端である円周
までが等距離となる。他の多角柱形状では、電極を形成
した面において多角形中心から角部までの距離と多角形
中心からその他の円端部までの距離が異なるため、電位
差が生じ、多角形の円端部で多角形状に沿って電流が流
れる。この電流によって電極での損失が生じる。これに
対して、円柱形状では電極を形成した面において円中心
から縁端が等距離なので、この電位差による電流はほと
んど流れず、したがって、これによる損失を大きく低減
することができる。また、円柱形状にすると以上のよう
な効果があるため、この電極縁端での損失が大きく問題
となる超電導体を電極3及び電極4に用いることができ
る。この超電導体を電極3及び電極4に用いることによ
って、さらに無負荷Qの高い誘電体共振器や誘電体フィ
ルタを得ることができる。
いて説明する。図2(A)は一部破砕斜視図であり、図
2(B)は図2(A)のB−B線断面図である。なお、
第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付し、詳細
な説明は省略する。
金属製の遮蔽空洞5内に誘電体柱12a,12bが配置
されて構成されている。
電極13a,14aが形成されており、誘電体柱12b
はその対向する二つの面に電極13b,14bが形成さ
れている。また、誘電体柱12aの電極13aは遮蔽空
洞5の内側天井面に半田付け等で接続固定され、誘電体
柱12bの電極14bは遮蔽空洞5の内側底面に半田付
け等で接続固定されている。そして、誘電体柱12aの
電極14aと誘電体柱12bの電極13bとが電気的に
接続されている。
態と同様の構成であり、電極膜の無い面が誘電体柱12
a,12bと接するように誘電体柱12aと12bとの
接続部分に貼り付けられている。上下誘電体柱の電磁界
分布のつりあいを考えた場合、電極シート7,7は誘電
体柱12aと12bとの接続部分に貼り付けるのが好ま
しいが、他の部分に貼り付けても良い。
蔽空洞5の側面に取り付けられた同軸コネクタ6,6の
中心電極が例えばワイヤーでそれぞれ電気的に接続され
ている。なお、電極シート7,7を用いずに、同軸コネ
クタ6,6の中心電極を直接、電極13b,14aに接
続しても良い。この場合、外部結合が最も強くなるため
広帯域の誘電体フィルタを構成することができる。
1は1段の誘電体フィルタとして機能し、同じ高さの第
1の実施の形態の誘電体フィルタに比べてより無負荷Q
を向上させることができる。
すものが考えられる。図3(A)は一部破砕斜視図であ
り、図3(B)は図3(A)のC−C線断面図である。
なお、第1の実施形態や図2の形態と同様の部分につい
ては詳細な説明は省略する。
2の誘電体柱12a、12bと同じ構成の誘電体柱22
a、22bを遮蔽空洞5の中に配置する。そして、新た
な誘電体柱22cを誘電体柱22a,22bの間に配置
して誘電体フィルタ21を構成することができる。この
場合、誘電体柱22aと誘電体柱22cで一段の誘電体
共振器が構成され、誘電体柱22bと誘電体柱22cで
一段の誘電体共振器が構成される。したがって、図3の
誘電体フィルタ21の積層された誘電体柱22a〜22
cが二重モード誘電体共振器として機能するため二段の
共振器を有する誘電体フィルタとして用いることができ
る。このような構造にさらに誘電体柱を重ねていきn個
の誘電体柱を積層すると、n−1段の誘電体共振器を有
する誘電体フィルタ構成することができる。
ド誘電体共振器は、従来の短絡型TM二重モード誘電体
共振器に比べて同じ周波数で比較すると、本実施の形態
の二重モード誘電体共振器では誘電体柱の厚みをそれ程
大きくする必要がないため、より低背化することができ
る。
施形態と同様に誘電体ブロックの形状は円柱形状に限ら
ず、他の多角形状に形成してもよいが、第1の実施形態
で説明したように円柱形状にするのが好ましい。また、
図2、図3に示された誘電体フィルタの複数の誘電体柱
の形状を異ならせるようにしてもよい。
いて説明する。図4(A)は一部破砕斜視図、図4
(B)は図4(A)におけるD−D線断面図である。な
お、第1、第2の実施の形態と同様部分については、詳
細な説明は省略する。
は、誘電体柱32aの電極34aと誘電体柱32bの電
極33bとを間隔をおいて配置することにより電気的に
絶縁した構造の誘電体フィルタである。誘電体柱32a
と誘電体柱32bはそれぞれ独立の共振器として機能す
るので、誘電体フィルタ31は二段の共振器から構成さ
れることになる。
体柱32bの電極33bとの間には、ほぼ中央部に結合
調整穴39aを有する結合調整用板39が配置されてい
る。この結合調整穴39aの大きさによって誘電体柱3
2aが構成する共振器と誘電体柱32bが構成する共振
器との結合の大きさを調整しており、結合調整穴39a
の大きさが大きくなればなるほど誘電体柱32aが構成
する共振器と誘電体柱32bが構成する共振器との結合
は大きくなり、結合調整穴39aの大きさが小さくなれ
ばなるほど誘電体柱32aが構成する共振器と誘電体柱
32bが構成する共振器との結合は小さくなる。
実施形態と同様に誘電体柱の形状は円柱形状に限らない
が、第1の実施形態で説明したように円柱形状にするの
が好ましい。また、2つの誘電体柱に互いに異なる形状
の誘電体柱を用いてもよい。
図6を用いて説明する。図5(A)は斜視図であり、図
5(B)は図5(A)におけるE−E線断面図である。
また、図6は図5の誘電体フィルタを上下に分割して支
持部材48を取り除いた平面図である。本実施の形態は
上記第3の実施の形態で説明した誘電体フィルタ31を
二個並置して四段の共振器からなる誘電体フィルタ41
を構成したものである。なお、第1〜第3の実施の形態
と同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略す
る。
は、四つの円柱形状の誘電体柱42a〜42dを有して
おり、それぞれの誘電体柱42a〜42dの互いに対向
する二つの主面には電極43aと電極44a、電極43
bと電極44b、電極43cと電極44c、電極43d
と電極44dがそれぞれ形成されている。
1〜第3の実施形態の誘電体柱と同じ構成であるため詳
細な説明はここでは省略する。
同じ熱膨張率を有する誘電体材料からなり、その外表面
には電極45aが形成されることによって金属製の遮蔽
空洞と同じ遮蔽機能を得ている。この遮蔽空洞45は誘
電体柱と同じ熱膨張率を有しているため、金属と誘電体
の熱膨張率の相違による問題が解消できる。また、遮蔽
空洞45は上下に分割されており、その内側には誘電体
柱42a〜42dを収納する凹部が形成されている。さ
らに、遮蔽空洞45の実装面にあたる底面からそれに垂
直な側面の一つに渡って、外表面に形成された電極45
aと電気的に分離された入出力電極46,46が形成さ
れている。
して誘電体柱42bと結合している。また、誘電体柱4
2bは一定間隔をおいて配置された誘電体柱42aに結
合している。次に、誘電体柱42aは電極シート7を介
して隣に配置された誘電体柱42cに結合している。さ
らに、誘電体柱42cは一定間隔をおいて配置された誘
電体柱42dに結合している。そして、誘電体柱42d
は電極シート7aを介して他方の入出力電極46に結合
している。
間及び誘電体柱42cと誘電体柱42dの間には、これ
らが一定の間隔を有するように低誘電率の誘電体材料か
らなる支持部材48が配置されている。支持部材48に
は、誘電体柱42bの間及び誘電体柱42cと誘電体柱
42dの間の結合を調整する結合調整穴49aを有する
金属製の結合調整板49が埋め込まれて一体化してい
る。
表面実装が可能な誘電体フィルタを得ることができる。
共振周波数は異なっていてもよい。すなわち、入出力電
極46、46にそれぞれ結合している初段の誘電体共振
器を構成する誘電体柱42bと最終段の誘電体共振器を
構成する誘電体柱42dは電極の形成されていない円周
側面の一部が削り取られ、残りの他の誘電体柱42a、
42cと比べて誘電体共振器単体での共振周波数がより
高くなるように調整されている。これは、入出力手段と
初段及び最終段の誘電体共振器が容量結合した際には、
この容量によって初段及び最終段の誘電体共振器単体で
の見かけ上の共振周波数が低くなって誘電体フィルタを
構成した際にフィルタ特性が得られなくなることがある
からである。すなわち、この現象を防ぐためにあらかじ
め初段及び最終段の誘電体共振器単体の共振周波数を高
くして、誘電体フィルタを構成したときにすべての誘電
体共振器の見かけ上の共振周波数がほぼ同一となるよう
にしている。
体共振器単体の共振周波数を高くするための構造として
図7に示すような変形例が考えられる。図7は、図5
(B)で説明した誘電体フィルタと同一部分で誘電体フ
ィルタ41aを切断した断面を表す断面図である。
および最終段の誘電体共振器を構成する誘電体柱42a
及び誘電体柱42cの代わりに、これらよりも直径の小
さい誘電体柱42eを初段に配置し、この誘電体柱42
eと同じ直径の誘電体柱42fを最終段に配置すること
によって、あらかじめ初段及び最終段の誘電体共振器単
体の共振周波数を高くすることができる。
3の実施形態と同様に誘電体柱の形状は円柱形状に限ら
ないが、第1の実施形態で説明したように円柱形状にす
るのが好ましい。また、複数の誘電体柱のうち少なくと
も1つの誘電体柱の形状を異ならせるようにしてもよ
い。さらに、本実施例では第1〜第3の実施形態とは異
なり、入出力手段を同軸コネクタではなく表面実装用の
入出力電極によって構成したが、第1〜第3の実施形態
と同様の構成で同軸コネクタを用いてもよい。もちろ
ん、第1〜第3の実施形態で説明した誘電体フィルタの
同軸コネクタの代わりに本実施形態の表面実装用の入出
力電極構造を用いてもよい。
用いて説明する。図8は一部破砕斜視図であり、図9は
分解斜視図である。なお、第1〜第4の実施の形態と同
一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
1は第1の周波数帯域を有する第1の誘電体フィルタ5
1aと第2の周波数帯域を有する第2の誘電体フィルタ
51bから構成されている。
す誘電体柱52a〜52dから構成されている。この誘
電体フィルタ51aでは、同軸コネクタ56aが電極シ
ート7を介して誘電体柱52bに結合し、誘電体柱52
bは誘電体柱52aに結合し、誘電体柱52aは電極シ
ート7を介して誘電体柱52cに結合し、誘電体柱52
cは誘電体柱52dに結合し、誘電体柱52dは電極シ
ート7、マッチング用のコイルL1及びコンデンサC1
を介して同軸コネクタ56bに結合している。この構成
によって図8に示すような四段の誘電体共振器を持つ誘
電体フィルタ51aを構成している。
誘電体柱52e〜52hから構成されている。この誘電
体フィルタ51bでは、同軸コネクタ56bがマッチン
グ用のコンデンサC1及びコイルL1、電極シート7を
介して誘電体柱52fに結合し、誘電体柱52fは誘電
体柱52eに結合し、誘電体柱52eは電極シート7を
介して誘電体柱52gに結合し、誘電体柱52gは誘電
体柱52hに結合し、誘電体柱52hは電極シート7を
介して同軸コネクタ56cに結合している。この構成に
よって図8に示すような四段の誘電体共振器を持つ誘電
体フィルタ51bを構成している。
割され、誘電体柱52a〜52hを収納するための凹部
が形成されている。
凹部にリング状のアース板60を介してそれぞれ電気的
に接続されている。
c、52e、52gと誘電体柱52b、52d、52
f、52hとの間には、それぞれの誘電体柱を支持する
支持部材58及び上下の支持部材58間に挟まれて支持
される結合調整板59が配置されている。
三つのパーツから形成されており、三点で一つの誘電体
柱を支持するように構成されている。また支持部材58
に形成された切り欠き58aは電極シート7を誘電体柱
との間で挟んで固定するためのものである。
成されており、この結合調整穴59aの径の大きさ・形
状によって誘電体柱52aと誘電体柱52bの間、誘電
体柱52cと誘電体柱52dの、誘電体柱52eと誘電
体柱52f、誘電体柱52gと誘電体柱52hとの間の
結合が調整される。
損失かつ低背化された八段の誘電体共振器からなる誘電
体デュプレクサ51を得ることができる。
例のように、誘電体デュプレクサ51の誘電体フィルタ
51a及び誘電体フィルタ52bの初段と最終段の誘電
体柱の径を小さくしてもよい。
段の誘電体柱の径を小さくした誘電体デュプレクサ61
を示す断面図である。なお、同軸コネクタ等の構造は図
8及び図9に示した誘電体デュプレクサ51と同様の構
造であるため説明は省略する。
初段及び最終段に相当する62b、62d、62f、6
2hの径の大きさを残りの誘電体柱62a、62c、6
2e、62gの径の大きさよりも小さくしている。
ース板60aの形状も誘電体柱62b、62d、62
f、62hの大きさに合わせて変形されている。
器単体の共振周波数を高くして、誘電体デュプレクサを
構成した時に、第1の誘電体フィルタにおける誘電体共
振器の見かけ上の共振周波数がほぼ同一となるようにす
るとともに、第2の誘電体フィルタにおける誘電体共振
器の見かけ上の共振周波数がほぼ同一となるようにして
いる。もちろん、第1の誘電体フィルタを構成する誘電
体共振器と第2の誘電体フィルタを構成する誘電体共振
器とは、見かけ上の共振周波数が異なるように設定され
ている。
体フィルタで周波数帯域を異ならせる構造として、図1
1に示す構造のものが考えられる。なお、同軸コネクタ
等の構造は図8及び図9に示した誘電体デュプレクサ5
1と同様の構成であるため説明は省略する。
タを構成する誘電体柱72a〜72dの径の大きさを第
2の誘電体フィルタを構成する誘電体柱72e〜72h
の径の大きさよりも小さくすることによって第1の誘電
体フィルタと第2の誘電体フィルタとで誘電体柱の径の
形状を異ならせている。これにより、第1の誘電体フィ
ルタと第2の誘電体フィルタの周波数帯域を異ならせて
いる。なお、本変形例では誘電体柱の径の大きさを異な
らせたがこれに限るものではなく、誘電体柱の形状を直
方体と円柱にするなど、さまざまな変形が考えられる。
また形状を変えずに、コンデンサやインダクタ等のリア
クタンス素子を付加することによって第1の誘電体フィ
ルタと第2の誘電体フィルタとの周波数帯域を異ならせ
てもよいし、誘電体柱を削ることによって第1の誘電体
フィルタと第2の誘電体フィルタとの周波数帯域を異な
らせてもよい。
の誘電体デュプレクサは、第1の誘電体フィルタの第1
の周波数帯域を受信フィルタの受信周波数帯域として用
い、第2の周波数帯域を送信フィルタの送信周波数帯域
として用いれば、送受信器のアンテナ共用器として使用
することができる。また、第1の誘電体フィルタ及び第
2の誘電体フィルタを2つの送信フィルタとして、もし
くは2つの受信フィルタとして用いてもよい。
て説明する。本実施形態は、図1に示した誘電体フィル
タ1とほぼ同じ構成であり、同一の部分には同一の符号
を付けて詳細な説明は省略する。
の誘電体フィルタ1とは誘電体柱に形成された電極の構
成で異なっている。すなわち、図1の誘電体フィルタ1
では誘電体柱2の電極3及び電極4は単層の導体から構
成されているが、図12の誘電体フィルタ81では誘電
体柱82の電極83及び電極84は薄膜導体と薄膜誘電
体を交互に積層した薄膜多層電極から構成されている。
このような薄膜多層電極は特願平6−310900号等
が出願されているが、単層の導体に比べて挿入損失が少
ないので、共振器に用いた場合、無負荷Qが高い共振器
を得ることができる。
ルタに薄膜多層電極を用いた例を説明したが、第2〜第
4の実施形態の誘電体フィルタや第5の実施形態の誘電
体デュプレクサにも、もちろん適用することが可能であ
り、より無負荷Qが高い誘電体フィルタや誘電体デュプ
レクサを得ることができる。
遮蔽空洞にはほとんど実電流が流れないため、遮蔽空洞
における損失をほぼ無くすことができ、その結果、無負
荷Qの高い誘電体共振器、誘電体フィルタ、誘電体デュ
プレクサを得ることができる。
分布の生じる空間に誘電体を配置したので、さらに無負
荷Qの高い誘電体共振器、誘電体フィルタ、誘電体デュ
プレクサを得ることができる。
に間隔を置いて配置して多段の共振器を構成しているの
で、底面積を小さくすることができる。
用いているので、さらに無負荷Qの高くした誘電体共振
器、誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサを得ることが
できる。
形状にして電極面での円中心から縁端部までの距離を等
距離にしたため、縁端部において電位差が生じず電流が
流れないので、電極における損失をさらに低減し、無負
荷Qの高い誘電体共振器が得られる。
段として誘電体シートの一方の面に電極を形成した電極
シートを用いているので、誘電体の誘電率、電極シート
の大きさを適度に選択して所望の結合の大きさを容易に
得ることができる。
段のTMモード誘電体共振器単体の共振周波数を高くし
ているので、誘電体フィルタを構成した際に各TMモー
ド誘電体共振器の共振周波数を同一にすることができ
る。
TMモード誘電体フィルタを複数組み合わせ、第1の周
波数帯域を有する第1のTMモード誘電体フィルタと、
第2の周波数帯域を有する第2のTMモード誘電体フィ
ルタとを備え、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域を
異なる周波数帯域にしているので、無負荷Qが高い誘電
体デュプレクサが得られる。
Mモード誘電体フィルタを構成するTMモード誘電体共
振器の形状と、第2のTMモード誘電体フィルタを構成
するTMモード誘電体共振器の形状を異ならせることに
よって、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とを異な
らせているので、同一形状のTMモード誘電体共振器を
用いた場合に比べて、周波数帯域をずらすための回路を
付加する必要がなくなる。
を示す図である。(A)は一部破砕斜視図であり、
(B)は(A)におけるA−A線断面図である。
を示す図である。(A)は一部破砕斜視図であり、
(B)は(A)におけるB−B線断面図である。
の変形例を示す図である。(A)は一部破砕斜視図であ
り、(B)は(A)におけるC−C線断面図である。
を示す図である。(A)は一部破砕斜視図であり、
(B)は(A)におけるD−D線断面図である。
を示す図である。(A)は斜視図であり、(B)は
(A)におけるE−E線断面図である。
を示す図であり、図5における誘電体フィルタを上下に
分割してその中を見た平面図である。
の変形例を示す断面図である。
クサを示す一部破砕斜視図である。
クサを示す図であり、図8の誘電体デュプレクサの分解
斜視図である。
レクサの変形例を示す断面図である。
レクサの他の変形例を示す断面図である。
タを示す断面図である。
斜視図である。
Claims (13)
- 【請求項1】誘電体柱を導電性を有する遮蔽空洞内に配
置したTMモード誘電体共振器において、 前記誘電体柱の互いに対向する二つの面に電極が形成さ
れ、前記電極が形成された二つの面のうちどちらかの面
が前記遮蔽空洞の内面に配置されたことを特徴とするT
Mモード誘電体共振器。 - 【請求項2】前記誘電体柱の二つの面に形成された電極
が接するように前記誘電体柱が複数個積層されたことを
特徴とする請求項1記載のTMモード誘電体共振器。 - 【請求項3】前記誘電体柱の二つの面に形成された電極
が間隔をおいて対向するように前記誘電体柱が複数個積
層されたことを特徴とする請求項1記載のTMモード誘
電体共振器。 - 【請求項4】前記誘電体柱の二つの面に形成された電極
のうち少なくとも一方を薄膜導体と薄膜誘電体を交互に
重ねた薄膜多層電極で構成したことを特徴とする請求項
1、請求項2または請求項3記載のTMモード誘電体共
振器。 - 【請求項5】前記誘電体柱が円柱形状であることを特徴
とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記
載のTMモード誘電体共振器。 - 【請求項6】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4、または請求項5記載のTMモード誘電体共振器を備
え、このTMモード誘電体共振器と入出力手段とを結合
させたことを特徴とするTMモード誘電体フィルタ。 - 【請求項7】前記TMモード誘電体共振器と入出力手段
の間に結合手段が配置されたことを特徴とする請求項6
記載のTMモード誘電体フィルタ。 - 【請求項8】前記TMモード誘電体共振器が複数配置さ
れ、このTMモード誘電体共振器間に結合手段が配置さ
れたことを特徴とする請求項5または請求項7記載のT
Mモード誘電体フィルタ。 - 【請求項9】前記結合手段は誘電体シートの一つの面に
電極を形成した電極シートであることを特徴とする請求
項7または請求項8記載のTMモード誘電体フィルタ。 - 【請求項10】前記TMモード誘電体共振器が複数配置
され、このTMモード誘電体共振器のうち入出力手段に
結合される初段と最終段のTMモード誘電体共振器自体
の共振周波数を残りの他のTMモード誘電体共振器の共
振周波数よりも高くしたことを特徴とする請求項7、請
求項8または請求項9記載の誘電体フィルタ。 - 【請求項11】請求項6、請求項7、請求項8、請求項
9または請求項10記載のTMモード誘電体フィルタを
複数組み合わせたTMモード誘電体デュプレクサであっ
て、 第1の周波数帯域を有する第1のTMモード誘電体フィ
ルタと、 第2の周波数帯域を有する第2のTMモード誘電体フィ
ルタと、を備え、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域
を異なる周波数帯域にしたことを特徴とするTMモード
誘電体デュプレクサ。 - 【請求項12】前記第1のTMモード誘電体フィルタを
構成するTMモード誘電体共振器の形状と、前記第2の
TMモード誘電体フィルタを構成するTMモード誘電体
共振器の形状を異ならせることによって、前記第1の周
波数帯域と前記第2の周波数帯域とを異ならせたことを
特徴とする請求項11記載のTMモード誘電体デュプレ
クサ。 - 【請求項13】前記第1のTMモード誘電体フィルタを
送信フィルタとして用い、前記第2のTMモード誘電体
フィルタを受信フィルタとして用いることを特徴とする
請求項11または請求項12に記載のTMモード誘電体
デュプレクサ。
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