JP4059141B2 - 共振器装置、フィルタ、複合フィルタ装置および通信装置 - Google Patents
共振器装置、フィルタ、複合フィルタ装置および通信装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の共振モードを多重化した共振器装置、その構成を有するフィルタ、複合フィルタ装置およびそれらを備えた通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半同軸共振器と誘電体共振器を組み合わせた多重モードの共振器装置が開示されている(特許文献1参照)。この特許文献1に開示されている共振器装置は、TMモードを2重化した誘電体共振器と準TEMモードで共振する半同軸共振器を組み合わせて3重モードの共振器装置を構成している。また、TMモードで共振する誘電体共振器と準TEMモードで共振する半同軸共振器とを組み合わせて2重モードの共振器装置を構成している。図23は特許文献1に示されている共振器装置の分解斜視図である。上面が開口し下面が閉塞したキャビティ本体1とその開口面を覆うキャビティ蓋2とによってキャビティを構成している。キャビティ本体1の内底面の中央には、それぞれのキャビティの内壁面に平行な方向に中心導体4を突出させている。また、略直方体形状を成し導体棒4を挿通させる孔を有している誘電体コア3をキャビティ内に配置している。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−177313公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示されている共振器装置の構造では、誘電体共振器と半同軸共振器の共振周波数を合わせにくいという問題があった。例えば、4重モード以上の共振器装置を構成しようとすると、TEモードとTMモードを組み合わせた3重以上の多重モードで共振する誘電体共振器を半同軸共振器に組み合わせることになる。この誘電体共振器のTEモードとTMモードの周波数を揃えるためには、誘電体コアの厚みを大きくする必要がある。しかし、誘電体コアを内部に含むキャビティは半同軸共振器のキャビティでもあるので、誘電体コアの厚みを大きくすると、半同軸共振器の共振周波数も低下してしまう。そのため、誘電体コアの厚みを定めるだけでは半同軸共振器の共振モードをTEモードとTMモードの共振周波数に揃えることは困難であった。
【0005】
そこで、この発明の目的は、誘電体共振器の多重モードの共振周波数と半同軸共振器の準TEMモードの周波数を容易に揃えられるようにして、4重モード以上の共振器を備えた共振器装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の共振器装置は、導電性を有するキャビティ内に、一端が前記キャビティに導通した中心導体とともに誘電体コアを設けた共振器装置において、中心導体が側面を有する柱状を成し、該中心導体の長手方向に対して直角方向の断面での開放端側の径がキャビティへの導通端側の径より小さく、中心導体の前記断面での開放端側の中心軸が、導通端側の中心軸に対してずれていることを特徴としている。
この構造により、誘電体共振器の共振に影響を与えずに、半同軸共振器の準TEMモードの共振周波数を高めて、準TEMモードの周波数を誘電体共振器のTEモードまたはTMモードの周波数に揃える。
【0007】
また、この発明の共振器装置は、前記断面での、キャビティの中心が、誘電体コアの中心および中心導体の前記導通端側の中心軸と略一致することを特徴としている。
【0008】
また、この発明の共振器装置は、上記キャビティの内寸法を中心導体の開放端側の側面に対向する部分に比べてキャビティへの導通端側の側面に対向する部分が小さくなるようにしたことを特徴としている。この構造により、中心導体の形状を変えることなくキャビティ内の形状を変えるだけで半同軸共振器の準TEMモードの周波数を高める。
【0009】
また、この発明の共振器装置は、前記中心導体は開放端側に径が一定な小径部分を有するものであり、前記誘電体コアに前記中心導体が挿通する孔を設けるとともに、当該孔に前記中心導体の前記小径部分のみが挿通した状態で、前記誘電体コアを前記キャビティ内に配置したことを特徴としている。この構造により、誘電体コアを中心導体と干渉することなくキャビティの中央部に配置し、誘電体コアとキャビティとによって誘電体共振器として作用させる。
【0010】
また、この発明の共振器装置は、キャビティと中心導体による半同軸共振器を準TEMモードで共振させ、キャビティと誘電体コアによる誘電体共振器を少なくともTM01δモードで共振させ、該TM01δモードと前記準TEMモードとを含む複数の共振モードを結合させて複数段の共振器として作用させたことを特徴としている。この構造により、1つのキャビティ内に段数の多い共振器を設けてなる共振器装置を構成する。
【0011】
また、この発明の共振器装置は、キャビティと中心導体による半同軸共振器を準TEMモードで共振させ、キャビティと誘電体コアによる誘電体共振器をTE01δモードと2重のTM01δモードで共振させ、全体で4重モードの共振器としたことを特徴としている。
【0012】
この構造により、1つのキャビティ内に4重モードの共振器を備え、例えば4段の共振器を備えた共振器装置を構成する。
【0013】
また、この発明の共振器装置は、準TEMモードの共振周波数に対する温度補償用の誘電体部材をキャビティ内に設けたことを特徴としている。これにより、半同軸共振器の準TEMモードの温度−周波数特性を安定化させ、誘電体共振器のTM01δモードまたはTE01δモードとの組み合わせによる周波数特性を安定化させる。
【0014】
この発明のフィルタは、上記構成の共振器装置に、上記各共振モードのうち所定の共振モードに結合して信号の入出力を行う入出力導体を設けて構成する。
【0015】
この発明の複合フィルタ装置は、上記フィルタを複数組設けて構成する。
【0016】
さらに、この発明の通信装置は、上記フィルタまたはフィルタ装置を用いて構成する。
【0017】
【発明の実施の形態】
まず、共振器装置の参考例について図1〜図8を基に説明する。
図1〜図6は各共振モードの電磁界分布の例を示している。これらの図において(A)は上部のキャビティ蓋2を取り除いた状態での上面図、(B)は共振装置の縦断面図である。またこれらの図において実線の矢印は電界ベクトル、破線の矢印は磁界ベクトルをそれぞれ示している。
【0018】
図1〜図6において、キャビティ本体1は上面が開口していて、その開口部をキャビティ蓋2で被っている。このキャビティ本体1とキャビティ蓋2とによって六面体形状のキャビティを構成している。キャビティ本体1の内底面の中央には、キャビティ本体1の内底面以外の内壁面に平行な方向に中心導体4を突出させている。これらの図に示すように、中心導体4は、その径を中心導体4の開放端側よりキャビティへの導通端側を大きくしている。誘電体コア3は略八角形板形状を成し、その中央部に中心導体4を挿通させる孔を形成している。この誘電体コア3は、その中央の孔を中心導体4に挿通させた状態で円筒形状の支持台5によってキャビティ本体1の内底面から所定高さ位置に支持している。図1〜図6において支持台5は、その断面を表している。
【0019】
中心導体4は、その頂部とキャビティ蓋2の内面との間に所定の間隙が生じる長さとし、キャビティ本体1と一体に成形している。キャビティ本体1およびキャビティ蓋2は金属材料の鋳造または切削加工により形成するか、セラミックや樹脂の表面に導体膜を被覆することにより構成する。
【0020】
なお、中心導体4はキャビティ本体1とは別体として、これをキャビティ本体1にネジ留めまた半田付けなどにより固定してもよい。また、この中心導体4もキャビティ本体1やキャビティ蓋2と同様に、金属材料の鋳造または切削加工により形成するか、セラミックや樹脂の表面に導体膜を被覆することによって構成してもよい。
【0021】
図1はTM01δxモード、図2はTM01δyモード、図3はTE01δモード、図4は半同軸共振器の共振モードについてそれぞれ示している。
【0022】
TM01δxモードは図1に示すように誘電体コア3の内部をx軸方向に電界ベクトルが向き、その電界ベクトルを取り巻くように磁界ベクトルがループを描く。ここでは、誘電体コアが八角形板形状であるが、モードの表記としては円柱座標系を採り、hを伝搬方向、φを伝搬方向に垂直な面の面内周回方向、rを伝搬方向に垂直な面内の放射(半径)方向にそれぞれとって、それぞれの電界強度分布の波の数を、TMφrhの順に表すものとする。ここで、h方向には電界強度の変化があるのでそれをδで表し、このモードをTM01δモードと表す。また、電界ベクトルの向く方向を最後に付す。したがって、この図1に示したモードはTM01δxモードと表すことになる。
【0023】
TM01δyモードは、図2に示すように誘電体コア3の内部をy軸方向に電界ベクトルが向き、その電界ベクトルを取り巻くように磁界ベクトルがループを描く。
【0024】
TE01δモードは、図3に示すように、誘電体コア3内をz軸周りに電界ベクトルがループを描き、その電界ベクトルを取り巻くように磁界ベクトルがループを描く。この例では、z軸周りに電界ベクトルがループを描くので、「TE01δzモード」と表すことができるが、この実施形態でTE01δモードについては1つのモードのみを用いるので、ここでは単に「TE01δモード」と表す。
【0025】
半同軸共振器の共振モードは、図4に示すように、中心導体4からキャビティの内壁面への放射方向に電界ベクトルが向き、中心導体4を中心としてその周回方向に磁界ベクトルがループを描く。通常の半同軸共振器とは異なり、誘電体コア3が装荷されているので、また中心導体4の上部とキャビティの天面との間のギャップが存在するので準TEMモードとなるが、この半同軸共振器の共振モードを以下、単に「TEMモード」という。
以上のようにして4つの共振モードが生じる。
【0026】
図5および図6は、上記共振器装置の変形例を示している。ここでは誘電体コア3をキャビティ本体1の内壁面に接合している。したがって、この例では図5に示すTM010xモードと図6に示すTM010yモードでTMモードの2重モードが生じる。TE01δモ−ドおよびTEMモードについては図1〜図4に示したものと同様である。
【0027】
図7は、中心導体の形状について示している。ここで、(A)は図1〜図6に示した共振器装置に採用した中心導体について示している。中心導体4は側面を有する棒状または柱状を成し、中心導体4の側面からそれに対向するキャビティ本体1の内面までの寸法を、中心導体4の開放端側に比べてキャビティへの導通端側が小さくなるようにしている。具体的には、中心導体4の長手方向に対して直角方向の断面の大きさを、中心導体4の開放端側に比べてキャビティへの導通端側が大きくなるようにしている。換言すると、中心導体4はキャビティ導通端側41より開放端側42の内径を小さくしている。(B)に示す例では、キャビティ導通端側から開放端側にかけて中心導体4の内径を所定高さまで次第に細くし、その後一定としている。
【0028】
このような中心導体の形状による各共振モードの共振周波数および無負荷Q(Qo)の特性を図8に示す。図8の(A)は横軸に、図7の(A)に示した中心導体のステップ高さ(中心導体4の内径が細くなる位置のキャビティ導通端からの高さ)をとり、縦軸に各共振モードの共振周波数をとっている。このように中心導体のステップ高さを変化させた時、TE01δモード、TM01δxモード、TM01δyモードのいずれもほとんど変化しないのに対し、TEMモードは中心導体のステップ高さを高くするにしたがって、その共振周波数が上昇する。これは、中心導体4の磁界強度の高いキャビティ導通端側のインダクタンス成分が小さくなり、また電界強度の高い開放端側の容量成分が小さくなる結果である。なお、図中TM111モードはスプリアスモードであるが、中心導体4のステップ高さを変えてもTM111モードの共振周波数は殆ど変化せず、その悪影響を受けることがない。
【0029】
図8の(A)に示すように、中心導体4のステップ高さを8mm程度にするとTEMモードの周波数をTE01δモード、TM01δxモード、TM01δyモードの周波数に揃えることができる。図8の(A)で楕円で示す部分は上記各共振モードの周波数が揃っている範囲を示している。通常はこの範囲で使用する。
【0030】
図8の(B)は横軸に中心導体4のステップ高さ、縦軸に各共振モードの無負荷Q(Qo)をとっている。このように、中心導体4のステップ高さを高くするにつれてTEMモードのQoは上昇する。このときTE01δ、TM01δx,TMδyの各モードのQoは低下するが、いずれもその低下量は少ない。したがって、Qoについても誘電体共振器のモードに殆ど影響を与えることがない。
【0031】
図9・図10は、第2の実施形態に係る共振器装置について示している。ここで、いずれの図もキャビティの内側の形状と中心導体4の形状について示している。誘電体コア3については図1〜図6に示したものと同様である。
【0032】
図9に示す例では、キャビティ本体1の内寸法を、中心導体4の開放端側の側面との対向部分に比べてキャビティへの導通端側の側面との対向部分の方が小さくなるようにしている。また図10では、さらに中心導体の径を、その開放端側の側面に比べてキャビティ導通端側の側面が大きくなるようにしている。この形状により、中心導体4の磁界強度の高いキャビティ導通端側のインダクタンス成分が小さくなり、また電界強度の高い開放端側の容量成分が小さくなり、TEMモードの周波数が上昇する。図10に示した構造では、中心導体を図7に示したようにステップ形状にしているので上記効果がさらに大きくなる。
【0033】
次に、第3の実施形態に係る共振器装置について図11〜図14を基に説明する。
図11〜図13のいずれもTEMモードとTM01δモードとの結合をとるようにした構造を示している。これらの図において、(A)は上部のキャビティ蓋2を取り除いた状態での上面図、(B)は共振装置の縦断面図である。
【0034】
図11は、中心導体4の開放端側42の中心軸をキャビティの中心からxy平面に沿って変位させた例である。図12は、中心導体4の位置をxy平面に沿ってキャビティの中央から変位させた例である。また、図13は誘電体コア3をxy平面に沿ってキャビティの中央から変位させた例である。
【0035】
いずれの場合も、TEMモードとTM01δモードの電界分布の対称性が失われることにより両者が結合する。
【0036】
図11の(C)は、(A),(B)に示した構造での、中心導体の開放端側42の変位量に対するTEMモード−TM01δxモード間の結合量の関係を示している。このように、中心導体の開放端側42の変位量を大きくするほど、2つのモード間の結合量が大きくなる。この関係は、図12に示したように中心導体全体を変位させた場合も同様であり、その変位量を増すほどTM01δxモードとTEMモードとの結合量が大きくなる。
【0037】
図13に示した例では、誘電体コア3をx軸およびy軸の両方に(x+y軸方向に)変位させたことにより、x+y方向に電界ベクトルが向くTM01δモード(TM01δx+yモード)とTEMモードとが結合する。
【0038】
図14は、誘電体コア3に結合用の溝g1,g2を設けている。溝g1の存在により、TM01δxモードの電界とTE01δモードの電界の偶モードと奇モードとに摂動が加わり、TM01δxモードとTE01δモードとが結合する。同様に、溝g2の存在により、TM01δyモードの電界とTE01δモードの電界の偶モードと奇モードとに摂動が加わり、TM01δyモードとTE01δモードとが結合する。
【0039】
図14の(C)は溝g1,g2の深さに対する結合係数の関係を示している。このように、結合用の溝を深くするほど、TM01δxモードまたはTM01δyモードとTE01δモードとの結合量が大きくなる。
【0040】
次に、第4の実施形態に係る共振器装置について図15を基に説明する。
第1〜第3の実施形態で示した共振器装置において、TE01δモード,TM01δxモード,TM01δyモードで共振する誘電体共振器は誘電体コア3の周波数温度係数(その誘電体コアを用いた誘電体共振器の共振周波数−温度特性)は誘電体材料を選ぶことによって安定化させることができる。しかし、中心導体4とキャビティとによる半同軸共振器のTEMモードについては、中心導体4およびキャビティ(キャビティ本体1,キャビティ蓋2)の線膨張係数に応じて共振周波数−温度特性を持つことになる。すなわち、温度上昇に伴って半同軸共振器全体の寸法が大きくなるのでTEMモードの周波数は低下する。そこで、図15に示すように、温度補償用の誘電体部材6をキャビティ内に設ける。特に、この誘電体部材6を中心導体4の開放端側42の対向部分に設けることによって、TEMモードの電界強度の高い部分での容量成分が誘電体部材6の周波数温度係数の影響をより大きく受けることになる。
【0041】
この例では、温度補償用誘電体部材6の周波数温度係数は正(温度上昇に伴い共振周波数が上昇(比誘電率が低下)する方向の係数)であるので、この誘電体部材6の存在により、TEMモードの共振周波数は温度上昇に伴い上昇方向に補償成分が加えられることになる。すなわち、図15の(B)に示すように誘電体部材6の作用によって、温度変化に対するTEMモードの共振周波数を安定化することができる。
【0042】
次に、第5の実施形態に係るフィルタについて図16〜図18を基に説明する。
これらの図において(A)は上部のキャビティ蓋2を取り除いた状態での上面図、(B)は共振装置の縦断面図である。
【0043】
図16に示す例で、誘電体コア3に結合用溝g1,g2を設けている。この溝g1によってTM01δxモードとTE01δモードとが結合し、溝g2によってTM01δyモードとTE01δモードとが結合する。また、中心導体4の開放端側42はy軸方向に変位させている。したがって、TM01δyモードとTEMモードとが結合する。
【0044】
キャビティ本体1の側面には同軸コネクタ8a,8bをそれぞれ設けている。同軸コネクタ8aの中心導体には、その端部をキャビティ本体1の内壁面に導通させた結合ループ9を設けている。また、同軸コネクタ8bの中心導体には、その端部が中心導体4のキャビティ導通端側41に導通させた結合用導体10を設けている。
【0045】
この構造によって、結合ループ9はTM01δxモードの磁界と結合し、結合用導体10はTEMモードに結合する。したがって、同軸コネクタ8a−8b間には、TM01δx→TE01δ→TM01δy→TEMの4つのモードによる共振器が順に結合された構造となる。このことにより、4段の共振器による帯域通過フィルタ特性を備えたフィルタとして作用する。
【0046】
このように、TM01δモードまたはTEMモードを入出力段の共振器として用いるようにしたことにより、外部結合が容易となる。すなわちTE01δモードを入出力段にして、例えば結合ループで外部結合をとろうとすると、その結合ループは他の共振モードとも結合してしまうという問題が生じるが、TM01δモードまたはTEMモードを入出力段の共振器とすれば、そのような問題は生じない。このことは、この第5の実施形態における他の例でも同様であり、それ以降に述べる第6〜第8の実施形態についても同様である。
【0047】
図17に示す例では、同軸コネクタ8aの中心導体からプローブ11aを延ばしている。このプローブ11aは誘電体コア3によるTM01δxモードと電界結合する。誘電体コア3には結合用の溝g1,g2を形成している。溝g1の存在によりTM01δxモードはTE01δモードと結合する。また、溝g2の存在により、TE01δモードはTM01δyモードと結合する。さらに、中心導体4の開放端側42がy軸方向に変位させている。そのため、TM01δyモードはTEMモードと結合する。このTEMモードは同軸コネクタ8bのプローブ11bと結合する。結局、同軸コネクタ8a−8b間に、TM01δx→TE01δ→TM01δy→TEMの4つのモードの共振器が順に結合することになる。このことにより、4段の共振器による帯域通過フィルタ特性を備えたフィルタとして作用する。
【0048】
図18に示す例では、同軸コネクタ8bの中心導体と中心導体のキャビティ導通端側41との間に結合用導体10をループ状に設けている。誘電体コア3に溝g1,g2を設けている点と中心導体の開放端側をy軸方向に変位させている点は図16・図17に示したものと同様である。
【0049】
この構造により、結合用導体10はTEMモードと結合する。図17に示した例では、プローブ11bが単にx軸方向に延びているだけであるので、TM01δxモードともある程度結合するが、この図18に示す例ではTM01δxモードとの磁界結合を避けるように迂回しているのでTM01δxモードとは殆ど結合しない。なお、結合用導体10は部分的にはTM01δyモードと結合するが、その結合部分はx軸を中心として対称形であるので互いに打ち消されて、TM01δyモードとも結合しない。
【0050】
次に、第6の実施形態に係るフィルタの構成を図19を基に説明する。このフィルタはUa,Ubで示す2つのユニットにそれぞれ4段の共振器を構成した、合計8段の共振器からなるフィルタである。すなわち、同軸コネクタ8aの中心導体に接続した結合ループ9aは誘電体コア3aによるTM01δxモードの磁界と結合し、TM01δxモードは溝g1aの存在によってTE01δモードと結合する。このTE01δモードは溝g2aの存在によってTM01δyモードと結合する。このTM01δyモードは中心導体4aの開放端側42aが変位していることによりTEMモードと結合する。キャビティ本体1a,1bの内部に設けた結合ループ9cは上記TEMモードと磁界結合する。また、この結合ループ9cはユニットUb側のTEMモードとも結合する。このユニットUbはユニットUaと同様の構成であるので、結局同軸コネクタ8a−8b間に合計8段の共振器が構成されることになる。このことにより、8段の共振器からなる帯域通過特性を有するフィルタとして作用する。
【0051】
図20は第7の実施形態に係るデュプレクサの構成を示す図であり、(A)はキャビティ蓋を取り除いた状態での上面図、(B)はその縦断面図である。同軸コネクタ8aのプローブ11aはユニットUaのTEMモードと結合する。このTEMモードは中心導体4aの開放端側42aが図の(A)における右45°方向(x+y方向)に変位しているので、TM01δx+yモードと結合する。このTM01δx+yモードは溝g1aの存在によりTE01δモードと結合する。このTE01δモードは溝g2aの存在によりTM01δx−yモードと結合する。同軸コネクタ8cのプローブの11cはユニットUaの上記TM01δx−yモードと結合する。ユニットUbはユニットUaと同様の構成であり、プローブ11cは右側のユニットのTM01δx+yモードと結合する。したがって、同軸コネクタ8a−8c間に順に結合した4段の共振器が構成され、同様に同軸コネクタ8c−8b間にも順に結合した4段の共振器が構成される。そして、それぞれのフィルタの通過帯域を定めることによって、たとえば8aを送信信号入力端子、8bを受信信号出力端子、8cをアンテナ端子とするデュプレクサとして作用する。
【0052】
図21は第8の実施形態に係るフィルタの構成を示す図である。ユニットUaは中心導体4aとその周囲のキャビティとによってTEMモードで共振する。同軸コネクタ8aの結合用導体10aはそのTEMモードと結合する。ユニットUbの構成は図20に示したユニットUaと同様である。プローブ11abはこのユニットUbのTEMモードと結合する。またプローブ11bcはユニットUbのTM01δx−yモードと結合する。またプローブ11bcはユニットUcのTEMモードと結合する。同軸コネクタ8cの結合用導体10cはユニットUcのTEMモードと結合する。結局、同軸コネクタ8a−8c間に6段(1+4+1=6)の共振器が構成される。これにより6段の共振器からなる帯域通過特性を有するフィルタとして作用する。
【0053】
次に、第9の実施形態として通信装置の構成を図22に示す。ここで、デュプレクサは図20に示した構成からなり、受信フィルタは受信信号の周波数を、送信フィルタは送信信号の周波数をそれぞれ通過させる。受信フィルタの出力ポートには受信回路を、送信フィルタの入力ポートには送信回路を、デュプレクサの入出力ポートにはアンテナをそれぞれ接続している。このことによって通信装置の高周波部を構成している。なお、通信装置の高周波部に単体のフィルタを用いる場合には、図16〜図19または図21に示した構成のフィルタを用いることができる。
【0054】
【発明の効果】
この発明によれば、導電性を有するキャビティ内に設ける中心導体の側面からそれに対向する前記キャビティの内面までの寸法を、中心導体の開放端側に比べてキャビティへの導通端側が小さくなるようにしたことにより、誘電体共振器の共振に影響を与えずに、半同軸共振器の準TEMモードの共振周波数を高めて、準TEMモードの周波数を誘電体共振器のTEモードまたはTMモードの周波数に揃えることが可能となり、より多重化した共振器装置が得られる。
【0055】
また、この発明によれば、中心導体の長手方向に対して直角方向の断面の大きさを中心導体の開放端側に比べてキャビティへの導通端側が大きくなるようにしたことにより、キャビティの内寸法を変えることなく中心導体の形状を変えるだけで半同軸共振器の準TEMモードの周波数が高められる。
【0056】
また、この発明によれば、キャビティの内寸法を中心導体の開放端側の側面に対向する部分に比べてキャビティへの導通端側の側面に対向する部分が小さくなるようにしたことにより、中心導体の形状を変えることなくキャビティ内の形状を変えるだけで半同軸共振器の準TEMモードの周波数が高められる。
【0057】
また、この発明によれば、誘電体コアに中心導体が挿通する孔を設けるとともに、当該孔に中心導体が挿通した状態で、誘電体コアをキャビティ内に配置したことにより、誘電体コアがキャビティの中央部に位置することになり、不要なスプリアスモードが生じることもなく、誘電体共振器のモードを利用できるようになる。
【0058】
また、この発明によれば、キャビティと中心導体による半同軸共振器を準TEMモードで共振させ、キャビティと誘電体コアによる誘電体共振器を少なくともTM01δモードで共振させ、該TM01δモードと準TEMモードとを含む複数の共振モードを結合させて複数段の共振器として作用させるとともに、TM01δモードまたは準TEMモードを入出力段の共振器として作用させたことにより、1つのキャビティ内に段数の多い共振器を設けることができ、限られたスペースに所定段数の共振器からなる共振器装置を容易に構成できる。
【0059】
また、この発明によれば、キャビティと中心導体による半同軸共振器を準TEMモードで共振させ、キャビティと誘電体コアによる誘電体共振器をTE01δモードと2重のTM01δモードで共振させ、全体で4重モードの共振器としたことにより、1つのキャビティ内に4重モードの共振器を備え、例えば4段の共振器を備えた共振器装置を構成できる。
【0060】
また、この発明によれば、準TEMモードの共振周波数に対する温度補償用の誘電体部材をキャビティ内に設けたことにより、半同軸共振器の準TEMモードの温度−周波数特性が安定化し、誘電体共振器のTM01δモードまたはTE01δモードとの組み合わせによる周波数特性が安定化する。
【0061】
また、発明によれば、上記構成の共振器装置を備えたフィルタ・複合フィルタ装置を構成することにより、小型軽量で段数の多いフィルタ・複合フィルタ装置が得られる。
また、この発明によれば、小型・軽量の通信装置が構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る共振器装置で用いるTM01δxモードの電磁界分布の例を示す図
【図2】同共振器装置で用いるTM01δyモードの電磁界分布の例を示す図
【図3】同共振器装置で用いるTE01δモードの電磁界分布の例を示す図
【図4】同共振器装置で用いるTEMモードの電磁界分布の例を示す図
【図5】同共振器装置で用いる他のTMモードの電磁界分布の例を示す図
【図6】同共振器装置で用いる他のTMモードの電磁界分布の例を示す図
【図7】同共振器装置における中心導体の構成を示す図
【図8】中心導体のステップ高さに対する各モードの共振周波数および無負荷Qの関係を示す図
【図9】第2の実施形態に係る共振器装置の中心導体およびキャビティ内部の構成を示す図
【図10】第2の実施形態に係る共振器装置の中心導体およびキャビティ内部の構成を示す図
【図11】第3の実施形態に係る共振器装置のTEMモードとTM01δモードとの結合構造を示す図
【図12】同共振器装置のTEMモードとTM01δモードとの結合構造を示す図
【図13】同共振器装置のTEMモードとTM01δモードとの結合構造を示す図
【図14】同共振器装置における誘電体共振器の2つのモード間の結合構造を示す図
【図15】第4の実施形態に係る共振器装置の温度補償の例を示す図
【図16】第5の実施形態に係るフィルタの構成を示す図
【図17】第5の実施形態に係る他のフィルタの構成を示す図
【図18】第5の実施形態に係る他のフィルタの構成を示す図
【図19】第6の実施形態に係るフィルタの構成を示す図
【図20】第7の実施形態に係るデュプレクサの構成を示す図
【図21】第8の実施形態に係るフィルタの構成を示す図
【図22】第9の実施形態に係る通信装置の構成を示すブロック図
【図23】従来の共振器装置の構成を示す分解斜視図
【符号の説明】
1−キャビティ本体
2−キャビティ蓋
3−誘電体コア
4−中心導体
5−支持台
6−誘電体部材
8−同軸コネクタ
9−結合ループ
10−結合用導体
11−プローブ
41−キャビティ導通端側
42−開放端側
g−溝
Claims (10)
- 導電性を有するキャビティ内に、一端が前記キャビティに導通した中心導体とともに誘電体コアを設けた共振器装置において、
前記中心導体が側面を有する柱状を成し、該中心導体の長手方向に対して直角方向の断面での開放端側の径がキャビティへの導通端側の径より小さく、
前記中心導体の前記断面での開放端側の中心軸が、前記導通端側の中心軸に対してずれていることを特徴とする共振器装置。 - 前記断面での、前記キャビティの中心が、前記誘電体コアの中心および前記中心導体の前記導通端側の中心軸と略一致することを特徴とする請求項1に記載の共振器装置。
- 前記中心導体は開放端側に径が一定な小径部分を有するものであり、前記誘電体コアに前記中心導体が挿通する孔を設けるとともに、当該孔に前記中心導体の前記小径部分のみが挿通した状態で、前記誘電体コアを前記キャビティ内に配置した請求項1または2に記載の共振器装置。
- 前記キャビティの内寸法を、前記中心導体の開放端側の側面に対向する部分に比べてキャビティへの導通端側の側面に対向する部分が小さくなるようにした請求項1〜3のいずれかに記載の共振器装置。
- 前記キャビティと前記中心導体による半同軸共振器を準TEMモードで共振させ、前記キャビティと前記誘電体コアによる誘電体共振器を少なくともTM01δモードで共振させ、該TM01δモードと前記準TEMモードとを含む複数の共振モードを結合させて複数段の共振器として作用させた請求項1〜4のいずれかに記載の共振器装置。
- 前記キャビティと前記中心導体による半同軸共振器を準TEMモードで共振させ、前記キャビティと前記誘電体コアによる誘電体共振器をTE01δモードと2重のTM01δモードで共振させ、全体で4重モードの共振器として作用させた請求項1〜5のいずれかに記載の共振器装置。
- 前記準TEMモードの共振周波数に対する温度補償用の誘電体部材を前記キャビティ内に設けた請求項1〜6のいずれかに記載の共振器装置。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の共振器装置に前記各共振モードのうち所定の共振モードに結合して信号の入出力を行う入出力導体を設けて成るフィルタ。
- 請求項8に記載のフィルタを複数組設けて成る複合フィルタ装置。
- 請求項8に記載のフィルタまたは請求項9に記載の複合フィルタ装置を設けて成る通信装置。
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