JPH107472A - 繊維強化セラミックスの製造方法 - Google Patents

繊維強化セラミックスの製造方法

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JPH107472A
JPH107472A JP8165417A JP16541796A JPH107472A JP H107472 A JPH107472 A JP H107472A JP 8165417 A JP8165417 A JP 8165417A JP 16541796 A JP16541796 A JP 16541796A JP H107472 A JPH107472 A JP H107472A
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boron
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composite material
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JP8165417A
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Yoshiho Hayata
喜穂 早田
Yutaka Sanokawa
豊 佐野川
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Nippon Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強化繊維束へのコーティングを行うことな
く、層間剥離等がなく、成形性や量産性に優れた繊維強
化セラミックスの製造方法を提供する。 【解決手段】 強化繊維束にホウ素含有オルガノシラザ
ンポリマーを含浸し、焼成することを特徴とする繊維強
化セラミックス複合材料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維強化セラミック
ス複合材料の製造方法に関し、特に連続繊維からなる強
化繊維束を構成要素とするセラミックス複合材料の製造
方法に関する。本発明により得られる繊維強化セラミッ
クス複合材料は加工されてブレーキ、耐熱性材料、ター
ビン材料、航空宇宙用素材などとして利用することがで
きる。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維強化セラミックス複合材料
は、必要に応じマトリックス原料を加えた強化繊維から
一次成形体を製造し、これをセラミックスにより緻密化
することにより製造されている。この場合の緻密化方法
としては、ポリカルボシランに代表されるセラミック前
駆体ポリマーの熱分解によって緻密化する方法およびモ
ノメチルトリクロロシランに代表される有機ケイ素ガス
を用いたCVIによって緻密化する方法等が採用されて
いる。これらは、いずれも繊維とマトリックスとの密着
性が高いために、繊維の引き抜きが起こり難く、繊維強
度等の特性を発現し難い。このため、繊維に炭素や窒化
ホウ素などをコーティングし、繊維とマトリックスとの
密着性を意図的に抑制して用いられることが多い。さら
に、熱可塑性セラミック前駆体ポリマーを用いて緻密化
した繊維強化セラミックス複合材料は、無機化中に溶融
流失し、残留するセラミックスが少なく緻密化効率が極
めて低い。また、発泡過程の体積膨張で、成形体の層間
剥離を誘発しやすい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は強化繊
維束へのコーティングを必要とすることなく、層間剥離
等の従来の欠点を解消し、成形性や量産性に優れた繊維
強化セラミックスの製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は強化繊維束にホ
ウ素含有オルガノシラザンポリマーを含浸し、焼成する
ことを特徴とする繊維強化セラミックス複合材料の製造
方法に関する。
【0005】
【発明の実施の態様】本発明におけるホウ素含有オルガ
ノシラザンポリマーは、例えばオルガノハロゲンシラン
と三塩化ホウ素の混合物を有機溶媒中で、10℃以下、
好ましくは0℃以下の温度で混合しアンモニアガスで共
にアンモノリシス化することによって得ることができ
る。該ホウ素含有オルガノシラザンポリマーは赤外吸収
スペクトルによりSi−N結合(900〜1100cm
-1)、B−N結合(1300〜1450cm-1)などを
含むことが知られている。該ホウ素含有オルガノシラザ
ンポリマーとしては数平均分子量で通常100〜100
00、特に100〜2000の低重合体が好ましい。前
記したオルガノハロゲンシランは典型的には式(1)で
表される構造を有する。
【0006】
【化1】
【0007】ここでnは通常1〜20、好ましくは1〜
5の整数である。R1 ,R2 ,R3,R4 はそれぞれ独
立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜2
0のアリール基またはハロゲン基を示す。但し分子中に
ハロゲン基が存在することを要する。ハロゲン基の数は
1分子中に2個以上存在することが好ましい。ハロゲン
基の数の上限はオルガノハロゲンシランが有機溶媒に可
溶な範囲である。該ハロゲン基としては塩素が好適であ
る。
【0008】該オルガノハロゲンシランは環状でも分枝
状であってもよい。具体的なオルガノハロゲンシランと
してはジクロロジフェニルシラン、ジクロロメチルシラ
ン、ジクロロジエチルシラン、Si2 (CH3 2.6
3.4 のような化合物が用いられる。三塩化ホウ素の添
加割合はケイ素原子1個に対してホウ素原子0.01〜
2であるように添加することが好ましい。共アンモノリ
シス化した後、反応混合物を有機溶媒の沸点以下の温度
で加熱することもできる。前記の有機溶媒としてはトル
エン、ベンゼン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテルなどを用いることができる。
【0009】該ホウ素含有オルガノポリシラザンポリマ
ーはケイ素とホウ素が窒素原子を介してランダム結合し
ており、有機溶媒に可溶である。該ホウ素含有オルガノ
ポリシラザンポリマーは、溶媒不存在下常温硬化もしく
は熱硬化することができる。該ホウ素含有オルガノポリ
シラザンポリマーは、非酸化性雰囲気で500〜200
0℃、好ましくは1000〜1800℃で焼成するとケ
イ素、ホウ素、炭素、窒素を構成要素とするセラミック
スに転換することができる。該ホウ素含有オルガノポリ
シラザンポリマーを熱分解し焼成して得られる焼成物は
ケイ素、ホウ素、炭素、窒素などから構成される単一物
もしくは混合物であり、この焼成物の組成は通常SiB
0.1-3.0 0.1-5.0 0.01-3.0、好ましくはSiB
0.4-2.0 0.5-3.0 0.1-1.0 のような化学式で表すこ
とができる。
【0010】該ホウ素含有オルガノポリシラザンポリマ
ーを熱分解し焼成した際の焼成物をX線回折によって確
認すると通常500〜2000℃では非晶質を主体とし
ており、90〜1300℃では回折線の判別困難な非晶
質であり、1400〜2000℃では4.3〜4.5
Å、3.9〜4.1Å、3.2〜3.4Å、2.4〜
2.6Å、1.4〜1.6Å、1.2〜1.4Åなどの
層間隔に相当する幅広い回折線を確認することができ
る。
【0011】また該焼成物は赤外吸収スペクトルにより
Si−C結合(800〜900cm -1)、Si−N結合
(900〜1100cm-1)、B−N結合(1300〜
1450cm-1)などの成分を含んでいることを確認す
ることができる。本発明の強化繊維セラミックスのマト
リックスとしては該ホウ素含有オルガノポリシラザンポ
リマーの主として非晶質である焼成物が好ましい。
【0012】本発明でいう強化繊維束を構成する強化繊
維としては、炭化ケイ素系、窒化ケイ素系、ボロン系あ
るいはアルミナ系のセラミック繊維、ピッチ系、ポリア
クリロニトリル系あるいはレーヨン系の炭素繊維、タン
グステンワイヤなど耐熱性の強化繊維を用いることがで
き、特に1200℃以上の耐熱性を有する炭化ケイ素系
セラミックス繊維あるいはピッチ系炭素繊維が好ましく
使用される。該炭化ケイ素系セラミックス繊維としては
酸素含有量が5wt%以下の繊維、より好ましくは1wt%
以下の繊維が用いられる。該ピッチ系炭素繊維としては
引張弾性率が350〜1000GPaの繊維、より好ま
しくは650〜1000GPaの繊維が用いられる。
【0013】強化繊維束は好ましくは連続繊維で構成さ
れ、織物、一方向材、一方向積層物、疑似等方積層物、
不織布、フェルト、マットとして本発明方法に供するこ
とができ、特に二次元織物、三次元織物、一方向積層
物、疑似等方積層物の形で本発明方法に供することが好
ましい。これら強化繊維束は未硬化あるいは半硬化の樹
脂を含浸したプリプレグの形で本発明方法に供すること
もできる。前記織物の場合の製織方法は特に限定され
ず、二次元織物の場合は平織り、綾織り、朱子織りなど
を利用することができ、三次元織物の場合は直交三次元
織り、ステッチ織りなどを利用することができる。
【0014】強化繊維束をヤーンで用いる場合そのヤー
ンのフィラメント数は200〜320,000本、好ま
しくは500〜12,000本、さらに好ましくは50
0〜6000本とすることができる。強化繊維束の織物
あるいは一方向材は複数枚を積層した積層物として用い
ることができるが、該強化繊維積層物はそれぞれ隣接す
る層間で異なる繊維配向を有する様に積層することが好
ましい。具体的には繊維強化セラミックスが回転部材な
どに用いられる場合は縦糸および横糸よりなる0度/9
0度の織物を面内疑似等方となるように積層することが
好ましい。繊維強化セラミックスが高速の回転部材など
に用いられる場合は、該強化繊維束を半径方向および周
方向に選択的に配向して螺旋状に製織することができ
る。また複合材料の機械的特性あるいは熱的特性に異方
性を持たせる場合には強化繊維束が一方向に配列されて
いること、あるいは強化繊維束が縦糸と横糸の比率が異
なるように製織あるいは積層することができる。
【0015】本発明の繊維強化セラミックスは前記強化
繊維束に前記ホウ素含有オルガノポリシラザンポリマー
を含浸し、硬化成形し、焼成することにより得ることが
できる。本発明の強化繊維束は従来技術にみられる炭素
や窒化ホウ素などによるコーティング処理を施さずに前
記ポリマーの含浸に供し、硬化成形し、さらに焼成して
繊維強化セラミックスとすることができる。ここでいう
コーティング処理とは強化繊維とマトリックス樹脂が密
着しないように強化繊維とマトリックス樹脂の界面にC
VDあるいは電着によって前記組成物を強化繊維表面に
被覆する処理をいう。含浸する場合には該ポリマーを有
機溶媒、好ましくは水に難溶の溶媒、さらに好ましくは
非極性溶媒、例えばジエチルエーテル、トルエン、ベン
ゼン、キシレン、ヘキサン、灯油などに希釈して用いる
ことができる。前記含浸後の成形体は乾燥機で前記溶媒
の沸点以下の温度、通常10〜100℃で前記有機溶媒
を除去し乾燥することができる。
【0016】本発明において強化繊維束にホウ素含有オ
ルガノポリシラザンポリマーを含浸して硬化成形すると
きの硬化温度は通常20〜350℃、好ましくは100
〜250℃である。本発明において強化繊維束にホウ素
含有オルガノシラザンポリマーを含浸して硬化成形する
ときの硬化時間は通常1分〜100時間、好ましくは2
〜24時間である。前記ポリマーを硬化するときには、
加圧することができ、ゲージ圧で通常0.1〜2000
kgf/cm2 、好ましくは1〜10kgf/cm2
加圧することができる。本発明において強化繊維束にホ
ウ素含有オルガノシラザンポリマーを含浸して硬化成形
後に焼成するときの焼成温度は通常500〜2000
℃、好ましくは1000〜1800℃で焼成することが
できる。前記焼成時の昇温速度は通常1〜1000℃/
時、好ましくは50〜500℃/時である。前記焼成時
の最高温度保持時間は通常1分〜100時間である。焼
成雰囲気としては通常アルゴンガス、窒素ガス、アンモ
ニアガスなどが用いられるが、アルゴンガスが特に好ま
しい。また焼成は加圧下で行っても常圧下で行ってもよ
い。本発明では前記したポリマーの含浸、硬化成形、焼
成の各工程を繰り返し行うことにより緻密化処理するこ
とができる。
【0017】本発明で用いるホウ素含有オルガノポリシ
ラザンポリマーは熱硬化性の樹脂であり、発泡性がほと
んどなくかつ収率が高い。硬化後のポリマーに対する焼
成物の収率(基材中の残留率)として常圧で通常50〜
90wt%、好ましくは60〜80wt%以上で緻密化する
ことができる。また本発明では強化繊維束にピッチやフ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ケイ素含有
樹脂などのマトリックス樹脂を含浸あるいは塗布して強
化繊維束同士を固着し焼成して得られる成形体(以下一
次成形体という)にさらに前記ポリマーを含浸し、硬化
成形し、さらに焼成し繊維強化セラミックスとすること
もできる。前記一次成形体中に残った焼成後のマトリッ
クス樹脂は強化繊維束同士を固着する役目を果たす量だ
け残存していればよい。一次成形体全体の繊維体積10
0容量に対する残留炭素容量あるいはセラミック容量は
1容量以上、好ましくは5容量以上、より好ましくは1
0容量以上、200容量以下、好ましくは100容量以
下、より好ましくは80容量以下、最も好ましくは50
容量以下である。あるいは前記一次成形体中に残った焼
成後のマトリックス樹脂は一次成形体全体中の繊維体積
含有率(Vf)が通常30〜65vol%、好ましくは
40〜60vol%に対して残留炭素量あるいはセラミ
ック量がマトリックス含有量(Vm)で0.1vol%
以上、好ましくは1vol%以上、40vol%以下、
好ましくは30vol%以下、より好ましくは15vo
l%以下である。
【0018】
【発明の効果】本発明により、繊維へのコーティングを
必要とせず、高強度、高靭性の成形性あるいは量産性に
優れた繊維強化セラミックス複合材料の製造方法が提供
される。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが本発明はこれに限定されるものではないことはい
うまでもない。
【0020】(実施例1)弾性率700GPaを有する
ピッチ系炭素繊維に炭素や窒化ケイ素などのコーティン
グをすることなく、繊維目付107g/m2 の開繊織物
を製作した。この開繊織物を30枚積層し、ピッチを結
合材としホットプレスにより、繊維体積含有率55%、
密度1.47g/cm3 の一次成形体を得た。この成形
体をジクロロジフェニルシランおよび三塩化ホウ素とア
ンモニアガスを共アンモノリシス化させて得られたホウ
素含有オルガノポリシラザンポリマーのトルエン30%
溶液中に侵し、室温、真空中で含浸した。含浸した成形
体を乾燥器で窒素中90℃で2時間、乾燥させ、続い
て、硬化炉で窒素中200℃で5時間硬化させた。これ
をアルゴン中1700℃で焼成した。前記含浸、硬化、
焼成の緻密化工程を6回繰り返し、密度1.98g/c
3の炭素繊維強化セラミックス複合材料を得た。得ら
れた炭素繊維強化複合材料の3点曲げ強度は、室温で2
50MPa、1000℃で300MPaであった。
【0021】(実施例2)1500℃の耐熱性を有する
炭化ケイ素繊維(ハイニカロン;(株)日本カーボン
製)の繊維目付289g/m2 の平織物に炭素や窒化ケ
イ素などのコーティングをすることなく、該織物にフェ
ノール樹脂を含浸してFRP成形板を成形した。これを
窒素中1000℃で炭化することにより、繊維体積含有
率60vol%、密度1.70g/cm3 の一次成形体
を得た。このとき炭化されたフェノール樹脂の残留炭素
量は一次成形体全体の7vol%であった。この成形体
を実施例1のホウ素含有オルガノポリシラザンポリマー
のトルエン30%溶液中に浸し、室温、真空中で含浸し
た。含浸した成形体を乾燥器で窒素中90℃で2時間、
乾燥させ、続いて、硬化炉で窒素中200℃で5時間硬
化させた。これをアルゴン中、1500℃で焼成した。
含浸、硬化、焼成の緻密化工程を6回繰り返し、密度
2.03g/cm3 の炭化ケイ素繊維強化セラミックス
複合材料を得た。得られた炭化ケイ素繊維強化複合材料
の3点曲げ強度は、室温で350MPa、1500℃で
350MPaであった。得られた炭化ケイ素繊維強化セ
ラミックス複合材料の1000℃、5時間の大気暴露試
験後の室温3点曲げ強度は、350MPaであり、強度
の低下は見られなかった。前記大気暴露試験前の炭化ケ
イ素繊維強化セラミック複合材料の表面に厚み100μ
mのCVDの炭化ケイ素コーティングを行った。この1
300℃、10時間の大気暴露試験後の室温3点曲げ強
度は、350MPaであり、強度の低下は見られなかっ
た。
【0022】(実施例3)1500℃の耐熱性を有する
SiC繊維(ハイニカロン;(株)日本カーボン製)の
繊維目付289g/m2 の平織物を10枚積層し、Si
C繊維により縫い合わせ、繊維体積含有率40%、密度
1.30g/cm3 のステッチ織物による1次成形体を
作製した。これらの繊維に炭素や窒化ホウ素などのコー
ティングをすることなく、この成形体を実施例1のホウ
素含有オルガノポリシラザンポリマーのトルエン30%
溶液中に浸し、室温、真空中で含浸した。含浸した成形
体を乾燥器で窒素中90℃で2時間、乾燥させ、次い
で、硬化炉で窒素中200℃で5時間硬化させた。これ
をアルゴン中、1500℃で焼成した。含浸、硬化、焼
成の緻密化工程を6回繰り返し、密度1.90g/cm
3 のSiC繊維強化セラミックス複合材料を得た。得ら
れたSiC繊維強化セラミックス複合材料の3点曲げ強
度は、室温で290MPa、1500℃で290MPa
であった。得られたSiC繊維強化セラミックス複合材
料の3点曲げ強度は、室温で290MPa、1500℃
で290MPaであった。得られたSiC繊維強化セラ
ミックス複合材料の表面に厚み100μmのCVDのS
iCコーティングを行った。この1300℃、10時間
の大気暴露試験後の室温3点曲げ強度は、290MPa
であり、強度の低下は見られなかった。
【0023】(比較例1)弾性率700GPaを有する
ピッチ系炭素繊維に炭素や窒化ケイ素などのコーティン
グをすることなく、繊維目付107g/m2 の開繊織物
を製作した。この開繊織物を30枚積層し、ピッチを結
合材としホットプレスにより、繊維体積含有率55%、
密度1.47g/cm3 の一次成形体を得た。この成形
体をポリカルボシランのキシレン30%溶液中に浸し、
室温、真空中で含浸した。含浸した成形体を乾燥器で窒
素中90℃で5時間、乾燥させた。これを常圧アルゴン
中1700℃で焼成した。密度2.02g/cm3 の炭
素繊維強化セラミックス複合材料を得るまでに含浸、硬
化、焼成の緻密化工程を20回も繰り返す必要があっ
た。得られた炭素繊維強化複合材料の3点曲げ強度は、
室温で300MPa、1000℃で380MPaであっ
た。
【0024】(比較例2)1500℃の耐熱性を有する
炭化ケイ素繊維(ハイニカロン;(株)日本カーボン
製)の繊維目付289g/m2 の平織物に炭素や窒化ケ
イ素などのコーティングをすることなく、フェノール樹
脂によりFRP成形板を成形した。これを窒素中100
0℃で炭化することにより、繊維体積含有率60%、密
度1.70g/cm3 の一次成形体を得た。この成形体
をポリカルボシランのキシレン30%溶液中に浸し、室
温、真空中で含浸した。含浸した成形体を乾燥器で窒素
中90℃で5時間、乾燥させた。これをアルゴン中、1
500℃で焼成した。含浸、硬化、焼成の緻密化工程を
6回繰り返したところで、熱応力によると考えられるク
ラックを生じた。繊維の破断面を観察すると、繊維とマ
トリックスの判別はしにくく、判断面での繊維の引き抜
けは全く見られなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維束にホウ素含有オルガノシラザ
    ンポリマーを含浸し、焼成することを特徴とする繊維強
    化セラミックス複合材料の製造方法。
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