JPH1074526A - 高分子固体電解質電池及びその製造方法 - Google Patents

高分子固体電解質電池及びその製造方法

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JPH1074526A
JPH1074526A JP8230329A JP23032996A JPH1074526A JP H1074526 A JPH1074526 A JP H1074526A JP 8230329 A JP8230329 A JP 8230329A JP 23032996 A JP23032996 A JP 23032996A JP H1074526 A JPH1074526 A JP H1074526A
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康伸 児玉
Takanori Fujii
孝則 藤井
Ikurou Nakane
育朗 中根
Kazuo Terashi
和生 寺司
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レート特性およびサイクル特性に優れた高分
子固体電解質電池を提供する。 【解決手段】 有機電解液を含む活物質層上でプレポリ
マー組成物を重合硬化して、活物質層と明瞭な境界面を
有しかつ当該活物質層と一体化されたゲル状高分子固体
電解質層・電解液含浸電極体を作製し、この電極体に他
方極を構成する電解液含浸電極を積層して、高分子固体
電解質電池を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子固体電解質
電池およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子固体電解質を用いた高分子固体電
解質電池は、電解質がセパレータの役割をも果すので電
池の小型化を図ることができ、また極めて卑な電位を有
するリチウムや炭素材料を負極活物質として使用した場
合、小型で高エネルギー密度の電池とできる可能性を秘
めている。このため、携帯電子機器の駆動電源やメモリ
ーバックアップ電源として有望視されている。
【0003】ところが、高分子固体電解質は、一般に、
従来より電解液として使用されている液体電解質に比べ
イオン導電性が劣り、また電解質が固体であるので、活
物質との接触性が劣る。よって、液体電解質を用いた電
池に比べ、レート特性やサイクル特性が悪いという問題
を抱えている。
【0004】このため、この問題を解消するために、従
来より、(a) 電解質膜と電極との密着性を高める、(b)
活物質と電解質との接触界面を多くする、(c) 電解質膜
を薄くする等の手段が提案されている。具体的には、例
えば上記(a) 、(b) の手段として、高分子固体電解質と
活物質とを混合して複合電極となす方法が提案され実施
されている。また、上記(c) の手段として、電極表面
(活物質層表面)で高分子固体電解質膜を形成する方法
が提案され実施されている。
【0005】しかしながら、これらの手段を用いた場合
であっても、現在のところ液体有機電解質型電池に比較
しレート特性やサイクル特性が劣るという問題を十分に
解消できていない。
【0006】そこで、更なるレート特性の改善を目的と
して、最近、高分子固体電解質電池にイオン導電性に優
れた液体有機電解質(以下、有機電解液という)を用い
る方法が試みられている。この方法は、高分子固体電解
質層等に適量の有機電解液を存在させることにより、高
分子固体電解質のイオン導電性を補助させ、また高分子
固体電解質と活物質との接触度合いを向上させようとす
るものである。
【0007】この方法としては、各々別個に作製した発
電要素(高分子固体電解質膜及び正負電極)に対しそれ
ぞれ有機電解液を含浸させた後、組み立てる方法や、発
電要素を組立てた後に、有機電解液を含浸又は添加する
方法、或いは複合電極とし、これに更に有機電解液を含
浸させる方法等がある。
【0008】このうち、高分子固体電解質膜を別個に作
製する方法は、極薄の電解質膜の作製が容易でないの
で、製造作業性の面から、薄型電池の製造に適しない。
また、この方法では、電解質膜と電極との密着が不充分
となり、電解質膜/電極界面の電気抵抗が増大するとい
う問題がある。更に、有機電解液により、各発電要素が
それぞれ異なった膨潤率で膨潤し、特に高分子固体電解
質の膨潤率が大きく膨潤するため、発電体の変形や高分
子固体電解質の電池セルからのはみ出しといった問題を
生じる。
【0009】他方、電極表面に高分子固体電解質前駆体
を塗布し熱等で重合硬化して、高分子固体電解質層と電
極活物質層とを一体化させた高分子固体電解質層一体電
極体に対し、有機電解液を含浸させる方法がある。この
方法であると、極薄の高分子固体電解質電池の作製が容
易であり、また電解質膜と電極との密着性が高まる。し
かしながら、この方法においても、前者と同様、発電要
素の変形や、高分子固体電解質の電池セルからのはみ出
しという問題がある。
【0010】更に、この方法は、高分子固体電解質層と
電極活物質層が接着されているので、前者以上に歪みを
生じ易く、また膨潤率の差に起因して電解質層一体電極
体の電極・固体電解質界面の剥離を生じ易い。更に、電
極表面に高分子固体電解質前駆体を塗布したとき、前駆
体の一部が電極内部に浸透しそこで重合硬化して、電極
の内部空隙を埋める。このため、有機電解液が電極内部
に十分に浸透できなくなる結果、有機電解液の含浸によ
りイオン導電性を向上させようとする目的を十分に達成
できなくなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解消し、サイクル特性及びレート特性に優れた高分子固
体電解質電池を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のように構成される。
【0013】即ち、請求項1記載の発明は、有機電解液
を含む負極活物質層及び有機電解液を含む正極活物質層
が、有機電解液を含む弾性ゲル状の高分子固体電解質層
の表裏面にそれぞれ密着されてなる高分子固体電解質電
池であって、前記高分子固体電解質層は、明瞭な境界面
をもって、負極活物質層及び/又は正極活物質層と一体
的に形成されていることを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の高
分子固体電解質電池において、前記有機電解液が、15
0℃以上の沸点を有する高沸点有機溶媒を含むものであ
ることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載の高
分子固体電解質電池において、前記高沸点有機溶媒が、
エチレンカーボネートであることを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1、2、又
は3記載の高分子固体電解質電池において、前記負極活
物質層が、活物質としての炭素材料を含むものであるこ
とを特徴とする。
【0017】請求項5記載の本発明製造方法は、負極活
物質層と正極活物質層とが高分子固体電解質層を介して
積層された、有機電解液を有する高分子固体電解質電池
の製造方法であって、負極活物質層及び/又は正極活物
質層に、少なくとも有機溶媒を含む溶液を含浸させる第
1の含浸工程と、前記第1の含浸工程で有機溶媒を含む
溶液が含浸された活物質層の表面に、プレポリマー組成
物を塗布するプレポリマー組成物塗布工程と、塗布され
たプレポリマー組成物中のプレポリマーを重合して、活
物質層と一体化された弾性ゲル状の高分子固体電解質層
を形成する高分子固体電解質層形成工程と、を備えるこ
とを特徴とする。
【0018】請求項6記載の本発明製造方法は、請求項
5記載の高分子固体電解質電池の製造方法において、前
記プレポリマー組成物が、少なくとも重合性高分子物質
であるプレポリマーと、150℃以上の沸点を有する高
沸点有機溶媒とを含むものであることを特徴とする。
【0019】請求項7記載の本発明製造方法は、請求項
6記載の高分子固体電解質電池の製造方法において、前
記高沸点有機溶媒が、エチレンカーボネートであること
を特徴とする。
【0020】請求項8記載の本発明製造方法は、請求項
5、6、又は7記載の高分子固体電解質電池の製造方法
において、前記有機溶媒を含む溶液が、有機溶媒に電解
質塩を溶解してなる有機電解液であることを特徴とす
る。
【0021】請求項9記載の本発明製造方法は、請求項
5、6、7、又は8記載の高分子固体電解質電池の製造
方法において、前記第1の含浸工程で負極活物質層又は
正極活物質層の何れか一方極の活物質層のみに対して前
記有機溶媒を含む溶液の含浸を行う場合、前記有機溶媒
を含む溶液を構成する有機溶媒として、150℃以上の
沸点を有する高沸点有機溶媒を用いることを特徴とす
る。
【0022】請求項10記載の本発明製造方法は、請求
項9記載の高分子固体電解質電池の製造方法において、
前記高沸点有機溶媒が、エチレンカーボネートであるこ
とを特徴とする。
【0023】請求項11記載の本発明製造方法は、請求
項9又は10記載の高分子固体電解質電池の製造方法に
おいて、前記第1の含浸工程で負極活物質層又は正極活
物質層の何れか一方極の活物質層のみに対して前記有機
溶媒を含む溶液の含浸を行う場合、前記第1の含浸工程
に加え、当該一方極と対を成す他方極の活物質層に対し
て、150℃未満の沸点を有する低沸点有機溶媒を含浸
させる第2の含浸工程を設けることを特徴とする。
【0024】請求項12記載の本発明製造方法は、請求
項11記載の高分子固体電解質電池の製造方法におい
て、前記低沸点有機溶媒が、ジメチルカーボネート、ジ
エチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメ
トキシエタンからなる群より一つ以上選択されたもので
あることを特徴とする。
【0025】請求項13記載の本発明製造方法は、請求
項5、6、7、8、9、10、11、又は12記載の高
分子固体電解質電池の製造方法において、前記負極活物
質層が、活物質としての炭素材料を含むものであること
を特徴とする。
【0026】ここで、上記「明瞭な境界面をもって」、
「一体的に形成」の意義を説明する。
【0027】従来より高分子固体電解質層一体型電極体
は、高分子固体電解質前駆体をドクターブレード法等に
より電極活物質層の表面に塗布し、活物質層上で高分子
固体電解質前駆体を重合硬化して固体電解質膜となす方
法で作製されているが、活物質層に塗布された高分子固
体電解質前駆体の一部は、不可避的に活物質層空隙内に
浸透しそこで重合硬化される。よって、高分子固体電解
質層と活物質層の界面近傍は、高分子固体電解質が活物
質層内部に入り込み根を張ったような状態になってい
る。即ち、従来方法で作製した高分子固体電解質層一体
型電極体は、高分子固体電解質層と活物質層との間に明
瞭な境界面を有さない。
【0028】本発明(請求項1)における「明瞭な境界
面をもって」「一体的に形成」とは、上述を踏まえた表
現であり、有機溶媒溶液を含まない電極活物質層に、高
分子固体電解質前駆体を塗布し、活物質層上で前駆体を
重合硬化させてなる固体電解質層一体型電極体(従来方
法によるもの)との比較における概念である。即ち、従
来の固体電解質層一体型電極体に比較して、高分子固体
電解質層と電極活物質層との境界面が明瞭であることを
意味する。
【0029】更に、「明瞭な境界面をもって」「一体的
に形成」された高分子固体電解質層一体型電極体の本発
明における意義を説明する。活物質層の内部に入り込ん
だ高分子固体電解質は、高分子固体電解質膜と電極との
密着性を良くするように作用する反面、活物質層の空隙
を埋め又は塞ぐため、活物質層の保液量を低下させるよ
うに作用する。したがって、このような高分子固体電解
質層一体型電極に対し有機電解液を含浸した場合、電池
性能に最も大きく影響する高分子固体電解質層/活物質
層界面近傍の保液量が少なくなる。よって、界面におけ
るイオン導電性や電気抵抗を十分に改善できない。
【0030】これに対し、明瞭な境界面を有する高分子
固体電解質層一体型電極では、活物質層の空隙が高分子
固体電解質で塞がれていないので、高分子固体電解質層
/活物質層界面近傍に十分な量の有機電解液を存在させ
ることができ、この有機電解液がイオン導電媒体として
の作用を十分に発揮する。よって、本発明によれば、電
池のレート特性、サイクル特性が顕著に向上する。
【0031】以上のような本発明高分子固体電解質電池
は、請求項5に記載の製造方法で作製できる。すなわ
ち、少なくとも有機溶媒を含む溶液を塗布基板である活
物質層に含浸させた後、活物質層表面にプレポリマー組
成物を塗布し、塗布面に熱、光、または電子線を照射し
てプレポリマーを重合硬化する。これにより、有機溶媒
溶液を含んでなる弾性ゲル状の高分子固体電解質層を当
該活物質層上に一体的に形成できる。また、塗布基板と
なる活物質層には、予め有機溶媒溶液が含浸されている
ので、この有機溶媒溶液が活物質層空隙を満たしプレポ
リマー組成物の空隙への浸透を抑制する。これにより、
弾性ゲル状高分子固体電解質層と活物質層と間に明瞭に
区別できる境界面の形成された高分子固体電解質層一体
型電極体が形成されることになる。
【0032】
【実施の形態】本発明で用いるプレポリマー組成物は、
熱、光、又は電子線で重合硬化する重合性有機高分子物
質(プレポリマー)、及び特定の有機溶媒を含むもので
あり、これ以外の任意成分として、電解質塩、重合促進
剤、及びその他の物質を含めることができる。
【0033】上記プレポリマー(有機高分子物質)とし
ては、光、熱または電子線で重合可能な各種の重合物質
が使用可能である。このうち特に好ましいものとして下
記化1に示すアクリレート官能基、メタクリレート官能
基を有する有機高分子があげられ、より好ましくは、有
機溶媒と親和性が高いことから、その構造中にポリエチ
レングリコール、ポリアクリロニトリル、ポリエステル
などを取り込んでなる有機高分子物質がよい。このよう
な物質として、例えばポリエチレングリコールジアクリ
レート、ポリエチレングリコールトリメタクリレートが
好適に使用できる。
【0034】
【化1】
【0035】プレポリマー組成物に含めることのできる
有機溶媒としては、特に限定がないが、好ましくは電解
質塩を溶解し得るものがよい。このような有機溶媒とし
ては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボ
ネート、スルフォラン、γーブチロラクタン、ジエチル
カーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメトキシ
エタンなどがあげられる。
【0036】更に、本発明にかかるプレポリマー組成物
の有機溶媒としては、より好ましくは電解質塩を溶解で
き、かつ150℃以上の沸点を有する有機溶媒を配合す
るのがよい。
【0037】なぜなら、本発明では、活物質層(負極活
物質層及び/又は正極活物質層)の表面にプレポリマー
組成物を塗布し、この塗布面に光、熱または電子線を照
射してプレポリマーを重合し、ゲル状高分子固体電解質
層一体型電極を形成するが、プレポリマー組成物の成分
としての有機溶媒に、150℃未満の低沸点有機溶媒を
用いた場合、重合硬化の際の熱で有機溶媒が揮散してし
まうおそれがあるからである。
【0038】なお、プレポリマー組成物中の有機溶媒
は、電極活物質層への塗布操作を容易にするようにも作
用するとともに、ポリマーの重合硬化に際して高分子固
体電解質層の内部に取り込まれて、ゲル状高分子固体電
解質層を形成するように作用する。
【0039】上記150℃以上の沸点を有する有機溶媒
としては、例えばエチレンカーボネート、プロビレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネート、スルフォラン、
γーブチロラクタンなどがあげられる。このうちエチレ
ンカーボネートは、負極の充放電特性を向上させ、特に
炭素材料を用いた負極電極の充放電特性を高める。よっ
て、上記有機溶媒としては、エチレンカーボネートが好
ましい。
【0040】上記プレポリマー組成物には、有機溶媒と
ともに電解質塩を配合することもでき、この場合、電解
質塩は上記有機溶媒に溶解して配合するのがよい。但
し、プレポリマー組成物に電解質塩を配合しない場合で
あっても、電池組立て後に他の発電要素に含まれる有機
電解質中の電解質塩、又は電池組立て後に添加された有
機電解質中の電解質塩が、拡散によりゲル状高分子固体
電解質層に移動してくるので、結果的に有機電解液を含
むゲル状高分子固体電解質層を形成できる。
【0041】次に、ゲル状高分子固体電解質層との関連
において、プレポリマー組成物を塗布する負極活物質層
及び/又は正極活物質層(塗布対象電極とする)に含浸
させる有機溶媒を含む溶液(含浸液)について説明す
る。
【0042】上述の如く、本発明では電極表面にプレポ
リマー組成物を塗布し、塗布面に光、熱または電子線を
照射してプレポリマーを重合する方法を採用する。した
がって、重合硬化時の熱の影響は、塗布対象電極にも及
ぶので、塗布対象電極の含浸液として低沸点溶媒を用い
ると、蒸発等のトラブルが発生する。このため、塗布対
象電極の含浸液にも、高沸点溶媒を用いるのが好まし
い。
【0043】ここで、有機電解液の導電率は、イオン媒
体としての溶媒の特性、例えば沸点、融点、粘度、或い
は電解質塩の溶解度等に影響されるが、一種類の有機溶
媒のみで全ての特性を充足することは困難である。よっ
て、通常、複数の有機溶媒を組み合わせて使用される
が、プレポリマー組成物及び塗布対象電極に高沸点有機
溶媒(150℃以上のもの)を配合し、更に塗布対象電
極と対をなす他方極にも高沸点溶媒を配合した場合、好
適なイオン媒体組成を構成できなくなる。
【0044】このことから、塗布対象電極に高沸点有機
溶媒(150℃以上のもの)を含浸させた場合には、こ
の電極の対極電極には高沸点有機溶媒以外のもの、即ち
沸点が150℃未満の低沸点有機溶媒を含浸するのが好
ましい。このように構成することにより、重合硬化時の
不都合を回避でき、かつ電池組立て後に生じる拡散移動
により各有機溶媒が混ざり合うので、電池実働時までに
好適な有機電解液を生成させることができる。つまり、
本発明では、性質の異なる有機溶媒を都合よく分別して
使用することにより、製造時のトラブルを回避しつつ、
結果としてイオン導電性に優れた有機電解液を各発電要
素に存在させる手段を採用したのである。
【0045】上記150℃未満の低沸点溶媒としては、
例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、
エチルメチルカーボネート、ジメトキシエタンからなる
群より一つ以上選択されたものが好適に使用できる。
【0046】また、上記電解質塩としては、例えばLi
ClO4 、LiCl4 、LiPF4、LiBF4 、Li
BF6 、LiCF3 SO3 等が例示できる。
【0047】プレポリマー組成物には、上記以外の物質
として、好ましくは重合促進剤を配合するのがよい。好
ましい重合促進剤としては、例えばアセトフェノン、ト
リクロロアセトフェノン、ベンゾインエーテルなどの光
重合促進剤や、クメンヒドロペルオキシド、アゾビスイ
ソブチロニトリル、ジメチルアニリンなどの熱重合促進
剤などがあげられる。
【0048】また、プレポリマー組成物には、粘度調整
を目的として、ポリエチレンオキサド、ポリアクリロニ
トリル、ポリビニルピロリドンなどの高分子物質や、A
23 、SiO2 などの無機粉体を配合するのもよ
い。
【0049】更に、本発明で使用する負極活物質として
は、例えばグラファイト、カーボンブラック、コーク
ス、ガラス状炭素、炭素繊維、またはこれらの焼成体な
どの炭素材料が使用でき、また、正極活物質としては、
LiCoO2 、LiNiO2 、LiMnO2 、LiFe
2 などが使用できる。但し、正負活物質は、これらに
限定されるものでないことは勿論である。
【0050】本発明製造方法の含浸工程において、全て
の発電要素に電解質塩を含まない含浸液を用いた場合に
は、発電体組立て後に発電体に対し有機電解液を含浸す
るか、又は電池ケース内に適量の有機電解液を添加する
などの方法により、電解質塩を付与すればよい。
【0051】なお、電極に対するプレポリマー組成物の
塗布方法としては、例えばドクターブレード法、ダイコ
ーター法、スクリーンコーテング法が使用できるが、こ
れらの方法に限定されるものではない。
【0052】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明の内容を具体
的に説明する。初めに、図3に基づいて実施例及び比較
例のカード型高分子固体電解質電池の構造を概説する。
なお、本発明の適用がカード型高分子固体電解質電池に
限定されるものではないことは勿論である。
【0053】図3中、1は厚み約60μmの負極活物質
層、2は厚み約70μmの正極活物質層、3は厚み約2
0μmの高分子固体電解質層である。4は、高分子固体
電解質層3のそれぞれの面に負極活物質層1と正極活物
質層2を重ね合わせてなる発電体である。5は封口体、
6は負極外装缶、7は正極外装缶であり、これらにより
電池ケースが構成される。
【0054】この電池は、発電体4を前記負極外装缶6
と正極外装缶7の間に配置し、封口体5で封口したもの
であり、電極面積10cm2 、設計電池容量20mAh
に設定されている。そして、この電池が本発明例電池で
ある場合には、負極活物質層1と正極活物質層2は、有
機電解液が含浸されたものであり、高分子固体電解質層
3は、有機電解液を含んでなるゲル状高分子固体電解質
層となっている。
【0055】実施例1 黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデンのn−メチルピロリド
ン溶液とを混合して、黒鉛とポリフッ化ビニリデンの重
量混合比が97:3の負極合剤を調製し、これをドクタ
ーブレード法により銅箔(負極集電体)に塗着し、乾燥
して負極板と成した。また、LiCoO2 、アセチレン
ブラック、グラファイト、及びポリフッ化ビニリデン
(n−メチルピロリドン溶液として添加)を、85:
5:5:5の重量比で混合し正極合剤とし、これをドク
ターブレード法によりアルミニウム板(正極集電体)に
塗着し、乾燥して正極板と成した。
【0056】他方、エチレンカーボネートとγ−ブチル
ラクタンの等容量混合液にLiClO4 を1モル濃度に
溶解させてなる有機電解液E1 を作製し、この有機電解
液E 1 に前記負極板及び正極板をそれぞれ浸漬して、有
機電解液含有負極板(1)及び有機電解液含有正極板
(2)を作製した。
【0057】次いで、プレポリマーとしてポリエチレン
グリコールジメタクリレート(オキシエチレンユニット
数=9;日本油脂(株)製)を2g、前記有機電解液E
1 を6g、重合促進剤としてベンジルジメチルケタール
を2000ppm混合し、プレポリマー組成物P1 を作
製し、このプレポリマー組成物P1 を前記有機電解液含
有負極板(1)の一方の面に塗布した後、塗布面に光照
射しプレポリマーを重合硬化して、有機電解液含有負極
板(1)の表面に弾性ゲル状の高分子固体電解質層
(3)が形成された高分子固体電解質層一体型電極体を
作製した。
【0058】上記で作製した高分子固体電解質層一体型
電極体の電解質面に、前記有機電解液含有正極板2を重
ね合わせ、これを電池ケースに収納して実施例1にかか
る高分子固体電解質電池と成した。
【0059】実施例2 重合促進剤として、ベンジルジメチルケタールに代えて
アゾイソブチロニトリルを用いたこと、約80度の温度
でプレポリマーを熱重合したこと以外は、実施例1と同
様にして、実施例2にかかる高分子固体電解質電池を作
製した。
【0060】実施例3 プレポリマー組成物に重合促進剤としてのベンジルジメ
チルケタールを添加しなかったこと、塗布面に電子線を
照射してプレポリマーを重合したこと以外は、実施例1
と同様にして、実施例3にかかる高分子固体電解質電池
を作製した。
【0061】実施例4 塗布対象電極として、有機電解液含浸負極板(1)に代
えて有機電解液含浸正極板(2)を用いて高分子固体電
解質層一体型正極を作製したこと、及びこの高分子固体
電解質層一体型正極に有機電解液含浸負極板(1)を重
ね合わせたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例
4にかかる高分子固体電解質電池を作製した。
【0062】実施例5 エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートを容量
比で3:1に混合した溶液に、LiClO4 を1モル濃
度に溶解させてなる有機電解液E2 を作製し、前記有機
電解液E1 に代えこの有機電解液E2 を用いてプレポリ
マー組成物P2を作製したこと、エチレンカーボネート
と低沸点溶媒であるジエチルカーボネートとを容量比で
1:4に混合した溶液にLiClO4 を1モル濃度に溶
解させてなる有機電解液E3 を作製し、この有機電解液
3 を正極含浸液としたこと、前記有機電解液E2 を負
極含浸液としたこと以外については、実施例1と同様に
して、実施例5にかかる高分子固体電解質電池を作製し
た。
【0063】実施例6 エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートのみを
容量比で3:1に混合した有機溶媒溶液E4 (電解質塩
を含まないもの)を作製し、前記電解液E1 に代えてこ
の溶液E4 を用いてプレポリマー組成物P3 を作製した
こと、前記有機電解液E2 を負極含浸液としたこと、前
記有機電解液E3 を正極含浸液としたこと以外について
は、実施例1と同様にして、実施例6にかかる高分子固
体電解質電池を作製した。
【0064】比較例1 負極板及び正極板としては、実施例1と同様な正負電極
板を用い、プレポリマー組成物としては、前記実施例5
で用いたものと同様なプレポリマー組成物P2を用い
た。
【0065】他方、負極含浸液として、前記有機電解液
2 (エチレンカーボネートとプロピレンカーボネート
を容量比で3:1に混合した溶液に、LiClO4 を1
モル濃度に溶解させたもの)と、ポリエチレングリコー
ルジメタクリレート(オキシエチレンユニット数=9;
日本油脂(株)製)とを3:1の重量比で混合し、これ
にアゾビスイソブチロニトリル2000ppmを添加し
てなる含浸液を作製し、この含浸液を負極板に含浸させ
た。
【0066】また、正極含浸液として、前記有機電解液
3 (エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを
容量比で1:4に混合した溶液に、LiClO4 を1モ
ル濃度に溶解させたもの)と、ポリエチレングリコール
ジメタクリレート(オキシエチレンユニット数=9;日
本油脂(株)製)とを重量比で3:1で混合し、これに
アゾビスイソブチロニトリル2000ppmを添加して
なる含浸液を作製し、この含浸液を正極板に含浸させ
た。
【0067】なお、上記正負含浸液は、プレポリマーを
含有する点で実施例1〜6、及び比較例3で使用した含
浸液と大きく異なる。
【0068】発電体は次のようにして作製した。上記負
極含浸液を含浸させた負極板の一方の面に前記プレポリ
マー組成物P2 を塗布し、光照射してプレポリマーを重
合硬化し、高分子固体電解質層一体型複合負極体を作製
した。この負極体の固体電解質面に、正極含浸液を含浸
させた正極板を重ね合わせ、80℃で10分間加熱して
各発電要素が一体化された発電体となした。その他の事
項については実施例1と同様にして、比較例1にかかる
高分子固体電解質電池を作製した。
【0069】比較例2 正極板、負極板としては、実施例1と同様なものを用
い、プレポリマー組成物としては、実施例2と同様な組
成のプレポリマー組成物を用いた。
【0070】また、このプレポリマー組成物を正極含浸
液及び負極含浸液として用いた。その他の事項について
は比較例1と同様にして、比較例2にかかる高分子固体
電解質電池を作製した。
【0071】なお、比較例1、2は、高分子固体電解質
層が高分子固体電解質を含む負極板(複合電極)上に形
成されていること、正極も複合電極としたこと、及び各
発電要素が一体化されている点で実施例1〜6と大きく
相違する。
【0072】比較例3 負極板及び正極板として、実施例1と同様なものを用
い、負極及び正極含浸液としては、エチレンカーボネー
トとジエチルカーボネートを容量比で1:1に混合した
溶液に、LiClO4 を1モル濃度に溶解させてなる有
機電解液E5 を作製し、この含浸液を正負電極板に含浸
させた。
【0073】高分子固体電解質膜は、ベンジルジメチル
ケタール2000ppmを添加したポリエチレングリコ
ールジメタクリレート(オキシエチレンユニット数=
9;日本油脂(株)製)を、ポリエステルフィルムに塗
布し、光重合して膜厚50μmの高分子固体電解質膜と
なし、この膜をフィルムから剥がして用いた。なお、こ
の高分子固体電解質膜は、電極と一体的に作製されてい
ない点に特徴を有する。
【0074】上記高分子固体電解質膜に上記有機電解液
5 を含浸させた後、電解質膜の両面に、それぞれ電解
質含浸負極および電解質含浸正極を重ね合わせて、比較
例3にかかる高分子固体電解質電池を作製した。
【0075】以上で作製した各電池について、室温で充
電終止電圧4.2Vまで10mA(0.5C電流値)で
充電した後、10mAで放電終止電圧3.0Vまで放電
するという充放電サイクル試験を行った。その結果を図
1に示す。
【0076】また、実施例2及び比較例2については、
種々の放電電流値(Cレート)で放電する方法によりレ
ート特性を調べた。その結果を図2に示す。レート特性
試験は、室温で充電終止電圧4.2Vまで10mA
(0.5C電流値)で充電した電池を、各Cレートで放
電終止電圧3.0Vとなるまで放電し、各Cレートにお
ける放電容量を測定するという条件で行い、各Cレート
における放電容量は、0.2C電流値(4mA)での放
電容量(100)との比で表した。なお、図2の横軸は
対数目盛りとしてある。
【0077】図1から明らかなように、サイクル特性
は、実施例5=実施例6>>実施例3>実施例1>実施
例2>実施例4>比較例3>比較例2>比較例1(良好
順)であり、発明例電池は何れも比較例電池に比べてサ
イクル特性に優れていた。
【0078】そして、特にプレポリマー組成物及び塗布
対象電極にエチレンカーボネートの配合比率の高い有機
溶媒溶液を用い、更に他方極活物質層に低沸点有機溶媒
を用いた実施例5及び6において、良好なサイクル特性
が得られた。
【0079】また、図2において、実施例2は、比較例
2に比べてレート特性に優れていることが確認された。
【0080】なお、実施例2と比較例2の違いは、比較
例2の正負含浸液として、プレポリマー組成物(実施例
2の含浸液にプレポリマー、重合促進剤が付加)を用い
たことのみである。よって、図2の結果は、正負活物質
層内に高分子固体電解質が存在すると、有機電解液を含
浸させてもレート特性を十分に向上させることができな
いことを意味する。
【0081】
【発明の効果】上述から明らかなように、本発明製造方
法では、プレポリマー組成物や塗布対象電極に高沸点有
機溶媒溶液を配合するので、重合硬化時の熱で有機溶媒
が蒸発することがなく、好適なゲル状高分子固体電解質
層一体型電極体が作製できる。
【0082】また、本発明製造方法では、塗布対象電極
に予め有機溶媒等を含浸させた状態で、プレポリマー組
成物を塗布する方法を採用したので、高分子固体電解質
によって活物質層の空隙が塞がれることがない。よっ
て、高分子固体電解質層/活物質層界面近傍に有機電解
液を十分に存在させることができる。
【0083】更に、本発明製造方法では、高分子固体電
解質層一体型電極体の他方極に、低沸点有機溶媒を配合
し、各発電要素の組立後に好適な有機溶媒が組成される
ように構成した。これにより、高分子固体電解質層の形
成時における溶媒の蒸発等の不都合を回避でき、かつ電
池の実働時において、有機電解液の効果を十分に引き出
すことが可能になる。
【0084】以上から、本発明によれば、レート特性や
サイクル特性に優れた高分子固体電解質電池が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】サイクル数と放電容量の関係を示すグラフであ
る。
【図2】放電電流値(Cレート)と放電容量の関係を示
すグラフである。
【図3】本発明高分子固体電解質電池の一例を示す構造
模式図である。
【符号の説明】
1 有機電解液含浸負極板 2 有機電解液含浸正極板 3 ゲル状高分子固体電解質層 4 発電体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺司 和生 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機電解液を含む負極活物質層及び有機
    電解液を含む正極活物質層が、有機電解液を含む弾性ゲ
    ル状の高分子固体電解質層の表裏面にそれぞれ密着され
    てなる高分子固体電解質電池であって、 前記高分子固体電解質層は、明瞭な境界面をもって、負
    極活物質層及び/又は正極活物質層と一体的に形成され
    ている、ことを特徴とする高分子固体電解質電池。
  2. 【請求項2】 前記有機電解液が、150℃以上の沸点
    を有する高沸点有機溶媒を含むものである、請求項1記
    載の高分子固体電解質電池。
  3. 【請求項3】 前記高沸点有機溶媒が、エチレンカーボ
    ネートである、請求項2記載の高分子固体電解質電池。
  4. 【請求項4】 前記負極活物質層が、活物質としての炭
    素材料を含むものである、請求項1、2、又は3記載の
    高分子固体電解質電池。
  5. 【請求項5】 負極活物質層と正極活物質層とが高分子
    固体電解質層を介して積層された、有機電解液を有する
    高分子固体電解質電池の製造方法であって、 負極活物質層及び/又は正極活物質層に、少なくとも有
    機溶媒を含む溶液を含浸させる第1の含浸工程と、 前記第1の含浸工程で有機溶媒を含む溶液が含浸された
    活物質層の表面に、プレポリマー組成物を塗布するプレ
    ポリマー組成物塗布工程と、 塗布されたプレポリマー組成物中のプレポリマーを重合
    して、活物質層と一体化された弾性ゲル状の高分子固体
    電解質層を形成する高分子固体電解質層形成工程と、 を備えることを特徴とする高分子固体電解質電池の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記プレポリマー組成物が、少なくとも
    重合性高分子物質であるプレポリマーと、150℃以上
    の沸点を有する高沸点有機溶媒とを含むことを特徴とす
    る、請求項5記載の高分子固体電解質電池の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記高沸点有機溶媒が、エチレンカーボ
    ネートであることを特徴とする、請求項6記載の高分子
    固体電解質電池の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記有機溶媒を含む溶液が、有機溶媒に
    電解質塩を溶解してなる有機電解液であることを特徴と
    する、請求項5、6、又は7記載の高分子固体電解質電
    池の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の含浸工程において、負極活物
    質層又は正極活物質層の何れか一方極の活物質層のみに
    対して前記有機溶媒を含む溶液の含浸を行う場合、前記
    有機溶媒を含む溶液を構成する有機溶媒として、150
    ℃以上の沸点を有する高沸点有機溶媒を用いることを特
    徴とする、請求項5、6、7、又は8記載の高分子固体
    電解質電池の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記高沸点有機溶媒が、エチレンカー
    ボネートであることを特徴とする、請求項9記載の高分
    子固体電解質電池の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第1の含浸工程において、負極活
    物質層又は正極活物質層の何れか一方極の活物質層のみ
    に対して前記有機溶媒を含む溶液の含浸を行う場合、前
    記第1の含浸工程に加え、当該一方極と対を成す他方極
    の活物質層に対して、150℃未満の沸点を有する低沸
    点有機溶媒を含浸させる第2の含浸工程を設けることを
    特徴とする、請求項9又は10記載の高分子固体電解質
    電池の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記低沸点有機溶媒が、ジメチルカー
    ボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボ
    ネート、ジメトキシエタンからなる群より一つ以上選択
    されたものである、請求項11記載の高分子固体電解質
    電池の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記負極活物質層が、活物質としての
    炭素材料を含むものであることを特徴とする、請求項
    5、6、7、8、9、10、11、又は12記載の高分
    子固体電解質電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020064590A (ko) * 2001-02-02 2002-08-09 주식회사 엘지화학 다성분계 복합 필름 및 그 제조방법
JP2012186020A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Sekisui Chem Co Ltd リチウムイオン二次電池の製造方法及びリチウムイオン二次電池

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