JPH1073652A - 車両用ナビゲーション装置 - Google Patents
車両用ナビゲーション装置Info
- Publication number
- JPH1073652A JPH1073652A JP19714697A JP19714697A JPH1073652A JP H1073652 A JPH1073652 A JP H1073652A JP 19714697 A JP19714697 A JP 19714697A JP 19714697 A JP19714697 A JP 19714697A JP H1073652 A JPH1073652 A JP H1073652A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle
- satellite
- current position
- display
- data
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Traffic Control Systems (AREA)
- Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)
- Navigation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 衛星利用測位手段により車両の現在位置を求
めてそれを表示手段上に表示する車両のナビゲーション
装置において、車両停止中における表示手段上の現在位
置表示が変動するのを防止する。 【解決手段】 衛星からの電波を受信して車両の現在
位置を測定する衛星利用測位手段(a)と、該衛星利用
測位手段(a)によって測定された車両の現在位置を表
示画面上に表示する表示手段(e)と、車両の停止状態
を検出する停車検出手段(b)と、この停車検出手段
(b)によって車両の停止状態が検出されているときに
は、上記表示手段(e)における車両の現在位置表示を
上記車両の停止状態検出直前の現在位置のまま保持させ
ると共に、車両が走行中であるときには、上記衛星利用
測位手段(a)によって測定された車両の現在位置をそ
のまま上記表示手段(e)に表示させるデータ変更禁止
手段(c)とを備えてなる。
めてそれを表示手段上に表示する車両のナビゲーション
装置において、車両停止中における表示手段上の現在位
置表示が変動するのを防止する。 【解決手段】 衛星からの電波を受信して車両の現在
位置を測定する衛星利用測位手段(a)と、該衛星利用
測位手段(a)によって測定された車両の現在位置を表
示画面上に表示する表示手段(e)と、車両の停止状態
を検出する停車検出手段(b)と、この停車検出手段
(b)によって車両の停止状態が検出されているときに
は、上記表示手段(e)における車両の現在位置表示を
上記車両の停止状態検出直前の現在位置のまま保持させ
ると共に、車両が走行中であるときには、上記衛星利用
測位手段(a)によって測定された車両の現在位置をそ
のまま上記表示手段(e)に表示させるデータ変更禁止
手段(c)とを備えてなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のナビゲー
ション装置、特に、衛星からの電波を受信して車両の現
在位置を認識する衛星利用測位手段を備えたナビゲーシ
ョン装置に関するものである。
ション装置、特に、衛星からの電波を受信して車両の現
在位置を認識する衛星利用測位手段を備えたナビゲーシ
ョン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のナビゲーション装置としては、
例えば特開昭58-70117号に開示されているように、車両
の現在位置およびその周辺の地図を表示器の画面上に表
示して走行案内を行うものが知られている。このような
ナビゲーション装置における車両の現在位置認識手段と
して、地磁気センセ等の方位センサを利用したものがす
でに実用化されている。すなわち、車速センサおよび上
記方位センサにより、ある基準となる地点からの車両の
走行距離および方位を検出し、これにより車両の現在位
置の認識を行うようにしたものである。しかしながら、
このような従来の現在位置認識手段では、車両の現在位
置が、いわば、基準とされた地点との相対位置として測
定されているので、走行距離や方位の測定誤差による精
度の低下を生じる。
例えば特開昭58-70117号に開示されているように、車両
の現在位置およびその周辺の地図を表示器の画面上に表
示して走行案内を行うものが知られている。このような
ナビゲーション装置における車両の現在位置認識手段と
して、地磁気センセ等の方位センサを利用したものがす
でに実用化されている。すなわち、車速センサおよび上
記方位センサにより、ある基準となる地点からの車両の
走行距離および方位を検出し、これにより車両の現在位
置の認識を行うようにしたものである。しかしながら、
このような従来の現在位置認識手段では、車両の現在位
置が、いわば、基準とされた地点との相対位置として測
定されているので、走行距離や方位の測定誤差による精
度の低下を生じる。
【0003】そこで、衛星から発射させる電波を利用し
て、車両の現在位置を、いわば絶対位置として測定する
ことが考えられる。例えば、現在開発中の全世界測位衛
星システム(Global Positioning System.以下、G
PSという)を利用して、車両の現在位置を絶対位置と
して測定することが考えられる。このGPSは、4つの
人工衛星(NAVSTARと呼ばれる)から発射される
電波に基づいて車両の現在位置を、測位精度30メートル
程度で測定することが可能である(利用が一般に開放さ
れるC/Aコードの場合)。
て、車両の現在位置を、いわば絶対位置として測定する
ことが考えられる。例えば、現在開発中の全世界測位衛
星システム(Global Positioning System.以下、G
PSという)を利用して、車両の現在位置を絶対位置と
して測定することが考えられる。このGPSは、4つの
人工衛星(NAVSTARと呼ばれる)から発射される
電波に基づいて車両の現在位置を、測位精度30メートル
程度で測定することが可能である(利用が一般に開放さ
れるC/Aコードの場合)。
【0004】このようなGPSにより現在位置を検出す
る衛星利用測位手段を備えたナビゲーション装置を用い
た車両においては、例えば、車載のCRT等の画面に走
行区域の地図を表示し、この地図上に上記衛星利用測位
手段により検出した現在位置を表示するようになってい
る。なお、車両が走行するとこれに伴ってその現在位置
も移動するため、この移動を画面上に表示する必要があ
る。このため、上記ナヒゲーション装置においては所定
間隔を置いて各衛星からの電波を繰返し受信するととも
に各受信毎に現在位置の検出を行なって、車両の走行に
伴う移動を画面上に表示するようになっている。
る衛星利用測位手段を備えたナビゲーション装置を用い
た車両においては、例えば、車載のCRT等の画面に走
行区域の地図を表示し、この地図上に上記衛星利用測位
手段により検出した現在位置を表示するようになってい
る。なお、車両が走行するとこれに伴ってその現在位置
も移動するため、この移動を画面上に表示する必要があ
る。このため、上記ナヒゲーション装置においては所定
間隔を置いて各衛星からの電波を繰返し受信するととも
に各受信毎に現在位置の検出を行なって、車両の走行に
伴う移動を画面上に表示するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記ナビゲーション装
置を用いた場合、車両が停止している場合には、画面上
の車両の現在位置を示す点も静止していなければならな
いのであるが、GPSを利用した現在位置の測定精度
は、30メートル程度のバラツキがあり、このバラツキ
は各衛星の位置や衛星からの電波の受信状態によりさら
に悪化することが多い。このため、停車状態において、
所定間隔を置いて衛星からの電波を繰返し受信して継続
して現在位置の検出を行ない、この検出された位置のデ
ータを画面上に表示すると、上記バラツキによって、車
両は停止しているのに画面上の現在位置を示す点は上記
各測定毎に移動するという問題が生じる。
置を用いた場合、車両が停止している場合には、画面上
の車両の現在位置を示す点も静止していなければならな
いのであるが、GPSを利用した現在位置の測定精度
は、30メートル程度のバラツキがあり、このバラツキ
は各衛星の位置や衛星からの電波の受信状態によりさら
に悪化することが多い。このため、停車状態において、
所定間隔を置いて衛星からの電波を繰返し受信して継続
して現在位置の検出を行ない、この検出された位置のデ
ータを画面上に表示すると、上記バラツキによって、車
両は停止しているのに画面上の現在位置を示す点は上記
各測定毎に移動するという問題が生じる。
【0006】また、車両の停止状態において、上述のよ
うな現在位置表示のバラツキが生じることから、車両停
止状態においてはGPSを利用した現在位置の測定は実
際には必要性が低く、無駄な演算付加をCPUに負わせ
ることにもなっている。
うな現在位置表示のバラツキが生じることから、車両停
止状態においてはGPSを利用した現在位置の測定は実
際には必要性が低く、無駄な演算付加をCPUに負わせ
ることにもなっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のように
従来のナビゲーション装置における停車状態での現在位
置表示に際して、測定データのバラツキにより生じる画
面上での現在位置表示点のバラツキという問題を解決せ
んとするものであり、そのための手段として、本発明の
ナビゲーション装置を、図1に示すように、衛星からの
電波を受信して車両の現在位置を測定する衛星利用測位
手段(a)と、該衛星利用測位手段(a)によって測定
された車両の現在位置を表示画面上に表示する表示手段
(e)と、車両の停止状態を検出する停車検出手段
(b)と、この停車検出手段(b)によって車両の停止
状態が検出されているときには、上記表示手段(e)に
おける車両の現在位置表示を上記車両の停止状態検出直
前の現在位置のまま保持させると共に、車両が走行中で
あるときには、上記衛星利用測位手段(a)によって測
定された車両の現在位置をそのまま上記表示手段(e)
に表示させるデータ変更禁止手段(c)とから構成して
おり、データ変更禁止手段(c)を介して送られてくる
現在位置のデータを、ナビゲーションコントロールユニ
ット(d)を介して表示手段(e)に表示するようにし
ている。
従来のナビゲーション装置における停車状態での現在位
置表示に際して、測定データのバラツキにより生じる画
面上での現在位置表示点のバラツキという問題を解決せ
んとするものであり、そのための手段として、本発明の
ナビゲーション装置を、図1に示すように、衛星からの
電波を受信して車両の現在位置を測定する衛星利用測位
手段(a)と、該衛星利用測位手段(a)によって測定
された車両の現在位置を表示画面上に表示する表示手段
(e)と、車両の停止状態を検出する停車検出手段
(b)と、この停車検出手段(b)によって車両の停止
状態が検出されているときには、上記表示手段(e)に
おける車両の現在位置表示を上記車両の停止状態検出直
前の現在位置のまま保持させると共に、車両が走行中で
あるときには、上記衛星利用測位手段(a)によって測
定された車両の現在位置をそのまま上記表示手段(e)
に表示させるデータ変更禁止手段(c)とから構成して
おり、データ変更禁止手段(c)を介して送られてくる
現在位置のデータを、ナビゲーションコントロールユニ
ット(d)を介して表示手段(e)に表示するようにし
ている。
【0008】
【作用】上記ナビゲーション装置を用いた場合、衛星利
用測位手段(a)によって検出された車両の現在位置の
データはデータ変更禁止手段(c)およびナビゲーショ
ンコントロールユニット(d)を介して表示手段である
CRT(e)上に表示されるのであるが、データ変更禁
止手段(c)においては、停車検出手段(b)によって
車両が停止していることが検出されている場合にはこの
検出がなされる直前のデータをそのまま保持し、衛星利
用測位手段(a)から異なる位置データが送られてきて
もこれを無視して位置のデータの変更を禁止するように
なっている。このため、停車中においては、CRT
(e)に表示される現在位置を示す点は静止保持され、
従来のようにバラツクことがない。なお、停車検出手段
(b)によって車両の停止が検出されていないとき、す
なわち車両が走行している場合には、データ変更禁止手
段(c)は衛星利用測位手段(a)から送られてくる位
置のデータをそのままナビゲーションコントロールユニ
ット(d)を介してCRT(e)に送るようになってお
り、これによって車両が走行している場合には、CRT
(e)に走行に応じて移動する点として現在位置の表示
が行なわれる。
用測位手段(a)によって検出された車両の現在位置の
データはデータ変更禁止手段(c)およびナビゲーショ
ンコントロールユニット(d)を介して表示手段である
CRT(e)上に表示されるのであるが、データ変更禁
止手段(c)においては、停車検出手段(b)によって
車両が停止していることが検出されている場合にはこの
検出がなされる直前のデータをそのまま保持し、衛星利
用測位手段(a)から異なる位置データが送られてきて
もこれを無視して位置のデータの変更を禁止するように
なっている。このため、停車中においては、CRT
(e)に表示される現在位置を示す点は静止保持され、
従来のようにバラツクことがない。なお、停車検出手段
(b)によって車両の停止が検出されていないとき、す
なわち車両が走行している場合には、データ変更禁止手
段(c)は衛星利用測位手段(a)から送られてくる位
置のデータをそのままナビゲーションコントロールユニ
ット(d)を介してCRT(e)に送るようになってお
り、これによって車両が走行している場合には、CRT
(e)に走行に応じて移動する点として現在位置の表示
が行なわれる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例に
ついて図面を参照して説明する。
ついて図面を参照して説明する。
【0010】図2は本発明に係る車両用ナビゲーション
装置の1例を示す全体構成図である。このナビゲーショ
ン装置は、衛星からの電波を受信するGPS受信器2
と、車速を検出する車速センサ4と、GPS受信器2に
より受信された電波から車両の現在位置を認識する現在
位置認識装置3と、この現在位置認識装置3からの信号
を受けて、種々の信号制御を行なう制御装置10とを有し
てなる。さらに、この制御装置10には、地図情報等を記
憶したコンパクトディスク、ROM等からなる記憶装置
5および種々のキー操作を行なう操作装置7が、それぞ
れデコーダ6およびエンコーダ8を介して接続されると
ともに、CRT等の表示器16およびビデオRAM15が表
示制御装置14を介して接続されている。
装置の1例を示す全体構成図である。このナビゲーショ
ン装置は、衛星からの電波を受信するGPS受信器2
と、車速を検出する車速センサ4と、GPS受信器2に
より受信された電波から車両の現在位置を認識する現在
位置認識装置3と、この現在位置認識装置3からの信号
を受けて、種々の信号制御を行なう制御装置10とを有し
てなる。さらに、この制御装置10には、地図情報等を記
憶したコンパクトディスク、ROM等からなる記憶装置
5および種々のキー操作を行なう操作装置7が、それぞ
れデコーダ6およびエンコーダ8を介して接続されると
ともに、CRT等の表示器16およびビデオRAM15が表
示制御装置14を介して接続されている。
【0011】GPS受信器2と現在位置認識装置3とに
より衛星利用測位手段1が構成され、車速センサ4は車
両の停車状態を検出する停車検出手段としての役割を果
たし、衛星利用測位手段1および車速センサ4からの信
号を受けた制御装置10において、停車状態が検出されて
いるときには現在位置のデータの変更が禁止される。
より衛星利用測位手段1が構成され、車速センサ4は車
両の停車状態を検出する停車検出手段としての役割を果
たし、衛星利用測位手段1および車速センサ4からの信
号を受けた制御装置10において、停車状態が検出されて
いるときには現在位置のデータの変更が禁止される。
【0012】記憶装置5は道路、建物等車両の走行案内
に必要な内容が表わされた地図等を記憶している。操作
装置7は、運転者等が操作できるキースイッチ等であ
り、この操作に応じて表示手段である表示器16に表示さ
れる内容を切換えたりすることができるようになってい
る。
に必要な内容が表わされた地図等を記憶している。操作
装置7は、運転者等が操作できるキースイッチ等であ
り、この操作に応じて表示手段である表示器16に表示さ
れる内容を切換えたりすることができるようになってい
る。
【0013】制御装置10は、演算回路12およびこれに接
続されたROM11a,RAM11b を備えたマイクロコンピ
ュータからなり、演算回路12はインタフェイス13を介し
て図示の如く現在位置認識装置3等に接続されている。
そして、この制御装置10において、現在位置認識装置3
からの信号に基づいて車両の現在位置の算出がなされ、
この現在位置の周辺の地図を記憶装置5から引出してこ
の現在位置を表示器16に表示させたり、ビデオRAM15
に記憶させたりする。
続されたROM11a,RAM11b を備えたマイクロコンピ
ュータからなり、演算回路12はインタフェイス13を介し
て図示の如く現在位置認識装置3等に接続されている。
そして、この制御装置10において、現在位置認識装置3
からの信号に基づいて車両の現在位置の算出がなされ、
この現在位置の周辺の地図を記憶装置5から引出してこ
の現在位置を表示器16に表示させたり、ビデオRAM15
に記憶させたりする。
【0014】ここで、まず、衛星利用測位手段1につい
て説明する。
て説明する。
【0015】衛星利用測位手段1は、例えば図3に概略
的に示すようなGPSにおいて、地上の主制御局1aが適
当に分散配置された例えば4基の地上アンテナ1bを介し
て制御する18〜21個の衛星のうち、受信可能領域(視
野)内の4個の衛星S1〜S4から送信される電波に基
づいて車両の現在位置を測定する、GPSの利用者部分
を構成するものである。なお、この衛星利用測位手段1
の測位精度は、衛星の位置、衛星の摂動、電離層の状態
等によって測位精度が低下したり、ごく短時間ではある
が地域的に測位不能になったりし、また、例えばトンネ
ル内走行等、地上の障害物によって必要な電波の受信が
困難になったり、不可能になったりする。
的に示すようなGPSにおいて、地上の主制御局1aが適
当に分散配置された例えば4基の地上アンテナ1bを介し
て制御する18〜21個の衛星のうち、受信可能領域(視
野)内の4個の衛星S1〜S4から送信される電波に基
づいて車両の現在位置を測定する、GPSの利用者部分
を構成するものである。なお、この衛星利用測位手段1
の測位精度は、衛星の位置、衛星の摂動、電離層の状態
等によって測位精度が低下したり、ごく短時間ではある
が地域的に測位不能になったりし、また、例えばトンネ
ル内走行等、地上の障害物によって必要な電波の受信が
困難になったり、不可能になったりする。
【0016】衛星利用測位手段1における測位精度の低
下の度合は、劣化係数および電界強度により変動するも
のである。すなわち、劣化係数は、測位の際の利用衛星
と車両との幾何学的関係で決まる値であって、劣化係数
が大きくなると測位誤差も増大し、測位精度を低下させ
ることとなる。これ以外の上記測位精度の低下要因は、
電界強度の低下となって現われる。そして、上記劣化係
数が増大し、あるいは電界強度が低下すると、測位誤差
が増大することになる。この劣化係数は、測位の際の利
用衛星の位置データが、地上アンテナ1bによる衛星の追
跡結果および地上のモニタ局1cの受信データ等に基づい
て各衛星から送信されるので、これらから求めることが
可能であり、電界強度は、衛星から受信した電波の強さ
で検出することが可能である。
下の度合は、劣化係数および電界強度により変動するも
のである。すなわち、劣化係数は、測位の際の利用衛星
と車両との幾何学的関係で決まる値であって、劣化係数
が大きくなると測位誤差も増大し、測位精度を低下させ
ることとなる。これ以外の上記測位精度の低下要因は、
電界強度の低下となって現われる。そして、上記劣化係
数が増大し、あるいは電界強度が低下すると、測位誤差
が増大することになる。この劣化係数は、測位の際の利
用衛星の位置データが、地上アンテナ1bによる衛星の追
跡結果および地上のモニタ局1cの受信データ等に基づい
て各衛星から送信されるので、これらから求めることが
可能であり、電界強度は、衛星から受信した電波の強さ
で検出することが可能である。
【0017】GPSによる測位の原理は次の通りであ
る。
る。
【0018】電波の送信点と受信点に完全に同期した時
計があって、送信信号がその時計で制御されていたとす
ると、受信点でその受信のタイミングを測定すれば送受
信点間の電波の伝搬時間を求めることができ、それに光
速度を乗ずれば送受信点間の距離を求めることができ
る。今、図4に示すように、利用者の視野(受信可能領
域)に3個の衛星S1、S2、S3があり、それぞれの
衛星S1、S2、S3が互いに同期した時計によって測
距信号を送信していたとする。受信点Pでこれら信号の
受信時間を測定すれば各衛星S1、S2、S3と受信点
P間の距離が求まり、受信点Pは各衛星S1、S2、S
3を中心とする三つの球面の交点として求めることがで
きる。しかし、受信点Pの時計を送信点のものに同期さ
せることは、技術的に問題があるうえ、受信機を安価に
する上でも不利である。この問題は信号を受信する衛星
の数をもう1個増加することにより解決される。図4は
このことを理解し易いように二次元的に示している。も
し、受信点の時計が△tu だけ各衛星の時計よりも遅れ
ていたとすると、測定される三つの円の半径は実際のも
のよりも△tuc(c は光速度)だけ大きくなり、本来1
点で交わるべき三つの円は交わらなくなる(実線図)。
この三つの円が1点で交わるように△tucの値を調整し
て行けば、受信点Pの位置と同時に△tu も求めること
ができる。GPSではこのように衛星i に対する真の距
離Ri と△tucだけ異なる距離の測定値を疑似距離と呼
ぶ。衛星i に対する疑似距離Ri はRi =Ri +c △t
ai+c (△tu −△tsvi )で表される。ここで、△t
aiは電離層と対流圏における電波の遅延時間、△tsvi
は衛星i の時計の時間オフセットである。衛星上の原子
時計は互いに同期させる代わりにそのオフセット値を測
定し、その予測を行い、△tsvi の値を計算できる形に
して衛星から送信する形をとる。三次元測位をするには
i =1〜4の4個の衛星について四つの疑似距離の測定
値を使って位置座標三つと△tu という合計四つの未知
数を解くことができる。同様にして、衛星からの信号の
ドップラー周波数、即ち、疑似距離変化率の測定値を使
えば、利用者の三次元の速度の測定ができる。
計があって、送信信号がその時計で制御されていたとす
ると、受信点でその受信のタイミングを測定すれば送受
信点間の電波の伝搬時間を求めることができ、それに光
速度を乗ずれば送受信点間の距離を求めることができ
る。今、図4に示すように、利用者の視野(受信可能領
域)に3個の衛星S1、S2、S3があり、それぞれの
衛星S1、S2、S3が互いに同期した時計によって測
距信号を送信していたとする。受信点Pでこれら信号の
受信時間を測定すれば各衛星S1、S2、S3と受信点
P間の距離が求まり、受信点Pは各衛星S1、S2、S
3を中心とする三つの球面の交点として求めることがで
きる。しかし、受信点Pの時計を送信点のものに同期さ
せることは、技術的に問題があるうえ、受信機を安価に
する上でも不利である。この問題は信号を受信する衛星
の数をもう1個増加することにより解決される。図4は
このことを理解し易いように二次元的に示している。も
し、受信点の時計が△tu だけ各衛星の時計よりも遅れ
ていたとすると、測定される三つの円の半径は実際のも
のよりも△tuc(c は光速度)だけ大きくなり、本来1
点で交わるべき三つの円は交わらなくなる(実線図)。
この三つの円が1点で交わるように△tucの値を調整し
て行けば、受信点Pの位置と同時に△tu も求めること
ができる。GPSではこのように衛星i に対する真の距
離Ri と△tucだけ異なる距離の測定値を疑似距離と呼
ぶ。衛星i に対する疑似距離Ri はRi =Ri +c △t
ai+c (△tu −△tsvi )で表される。ここで、△t
aiは電離層と対流圏における電波の遅延時間、△tsvi
は衛星i の時計の時間オフセットである。衛星上の原子
時計は互いに同期させる代わりにそのオフセット値を測
定し、その予測を行い、△tsvi の値を計算できる形に
して衛星から送信する形をとる。三次元測位をするには
i =1〜4の4個の衛星について四つの疑似距離の測定
値を使って位置座標三つと△tu という合計四つの未知
数を解くことができる。同様にして、衛星からの信号の
ドップラー周波数、即ち、疑似距離変化率の測定値を使
えば、利用者の三次元の速度の測定ができる。
【0019】なお、衛星の位置を基準にして利用者の位
置を求める場合、時々刻々変化する衛星の位置および衛
星上の時計の状態を利用者が知らなければならず、これ
らのデータも後述のようにして衛星から放送される。
置を求める場合、時々刻々変化する衛星の位置および衛
星上の時計の状態を利用者が知らなければならず、これ
らのデータも後述のようにして衛星から放送される。
【0020】各衛星には主制御局1aから地上アンテナ1b
を介して送信される電波を受信するための図示しない受
信回路と図5に示す送信回路20が搭載される。この送信
回路20は、例えば10.23 MHz の基準周波数信号を出力
する基準周波数発振回路21と、これから出力される基準
周波数信号の周波数を 154倍に逓倍して第1の搬送波で
あるL1 搬送波(1575.42 MHz )を形成する逓倍器22
と、基準周波数信号の周波数を 120倍に逓倍して第2の
搬送波であるL2 搬送波(1227.6MHz )を形成する逓
倍器23とを有している。また、この送信回路20は、基準
周波数信号から所定周期のクロック信号を形成するクロ
ック形成回路24と、基準周波数信号とこのクロック信号
から測距信号としてPコードとC/Aコードと呼ばれる
2種類のコード信号を形成するコード発生回路25と、上
記クロック信号によりタイミング制御され、時々刻々変
化する衛星の位置および衛星上の時計の状態に関するデ
ータを出力するコンピュータ26を有する。Pコードは高
精度で、軍と特に認められた利用者しか利用できない秘
密のコードであり、コンピュータ26から出力されるデー
タと重畳されてから、上記L1 、L2 両搬送波を直交変
調する形で送信され、繰り返し速度が10.23 Mbit /s
、長さが1週間続く長いコードである。C/Aコード
は粗測位(標準測位)とPコードの捕捉用に使われ、か
つ、一般に公開されるコードである。このC/Aコード
信号は、コンピュータ26から出力されるデータと重畳さ
れた後、L1 、L2 両搬送波を変調する形で送信され、
繰り返し速度が 1.023Mbit /s で、長さは 1,023ビッ
ト、すなわち、1msごとに繰り返される。なお、上記C
/Aコード発生回路は、例えば、10段のシフトレジスタ
2個を用いるゴールド符号発生回路で構成される。上記
コンピュータ26が出力するデータは、地上の制御部分で
測定および予測をして、衛星の図示しない記憶回路に納
めておき、順次読み出される。これらのデータは例えば
50bit /s の送信速度で、所定のタイミングで伝送され
る。なお、このデータ中には、テレメータ語、ハンドオ
ーバ語、電離層補正用パラメータ、1周波受信機用遅延
補正、時計補正データの年代、時計補正用基準時間、G
PSシステム時間、軌道予測の年代、軌道要素の基準時
間、軌道要素基準時間における平均近点角、離心率、長
半径の2乗根、昇交点赤経、軌道傾斜角、近地点引数、
昇交点の摂動、平均運動の補正、傾斜角補正用パラメー
タ、軌道乱れの補正項、衛星の識別番号、データサブフ
レームの基準時間、衛星の健康状態等のデータが含まれ
ている。また、利用者の受信機が各衛星の信号を受信し
得る期間の予知、視野の中の衛星から最高の測位精度が
得られる衛星の組み合わせの選択、衛星からの信号をで
きるだけ早く捕捉するための受信回路の事前設定等がで
きるように、システムに属する他の衛星の暦(almanac
)データも含まれている。
を介して送信される電波を受信するための図示しない受
信回路と図5に示す送信回路20が搭載される。この送信
回路20は、例えば10.23 MHz の基準周波数信号を出力
する基準周波数発振回路21と、これから出力される基準
周波数信号の周波数を 154倍に逓倍して第1の搬送波で
あるL1 搬送波(1575.42 MHz )を形成する逓倍器22
と、基準周波数信号の周波数を 120倍に逓倍して第2の
搬送波であるL2 搬送波(1227.6MHz )を形成する逓
倍器23とを有している。また、この送信回路20は、基準
周波数信号から所定周期のクロック信号を形成するクロ
ック形成回路24と、基準周波数信号とこのクロック信号
から測距信号としてPコードとC/Aコードと呼ばれる
2種類のコード信号を形成するコード発生回路25と、上
記クロック信号によりタイミング制御され、時々刻々変
化する衛星の位置および衛星上の時計の状態に関するデ
ータを出力するコンピュータ26を有する。Pコードは高
精度で、軍と特に認められた利用者しか利用できない秘
密のコードであり、コンピュータ26から出力されるデー
タと重畳されてから、上記L1 、L2 両搬送波を直交変
調する形で送信され、繰り返し速度が10.23 Mbit /s
、長さが1週間続く長いコードである。C/Aコード
は粗測位(標準測位)とPコードの捕捉用に使われ、か
つ、一般に公開されるコードである。このC/Aコード
信号は、コンピュータ26から出力されるデータと重畳さ
れた後、L1 、L2 両搬送波を変調する形で送信され、
繰り返し速度が 1.023Mbit /s で、長さは 1,023ビッ
ト、すなわち、1msごとに繰り返される。なお、上記C
/Aコード発生回路は、例えば、10段のシフトレジスタ
2個を用いるゴールド符号発生回路で構成される。上記
コンピュータ26が出力するデータは、地上の制御部分で
測定および予測をして、衛星の図示しない記憶回路に納
めておき、順次読み出される。これらのデータは例えば
50bit /s の送信速度で、所定のタイミングで伝送され
る。なお、このデータ中には、テレメータ語、ハンドオ
ーバ語、電離層補正用パラメータ、1周波受信機用遅延
補正、時計補正データの年代、時計補正用基準時間、G
PSシステム時間、軌道予測の年代、軌道要素の基準時
間、軌道要素基準時間における平均近点角、離心率、長
半径の2乗根、昇交点赤経、軌道傾斜角、近地点引数、
昇交点の摂動、平均運動の補正、傾斜角補正用パラメー
タ、軌道乱れの補正項、衛星の識別番号、データサブフ
レームの基準時間、衛星の健康状態等のデータが含まれ
ている。また、利用者の受信機が各衛星の信号を受信し
得る期間の予知、視野の中の衛星から最高の測位精度が
得られる衛星の組み合わせの選択、衛星からの信号をで
きるだけ早く捕捉するための受信回路の事前設定等がで
きるように、システムに属する他の衛星の暦(almanac
)データも含まれている。
【0021】上記制御部分は主制御局1aと、地上の複数
(4箇所以上が予定されている)の定点に配置された地
上アンテナ1bと、地上の複数(4箇所以上が予定されて
いる)の定点に配置されるモニタ局1cを有している。主
制御局1aは地上アンテナ1bを介して衛星を追跡し、その
結果によって衛星上の時計と衛星の軌道とを予測し、そ
れらを衛星から放送するように衛星のメモリ中に入れる
ためのデータの送信をするとともに、その他、衛星の制
御に必要とするテレメータの受信、コマンドの受信を行
うために設けられ、大型計算機と一連の運用管制制御卓
を備えた有人施設である。モニタ局1cは衛星からの信号
の受信機、原子時計及び対流圏遅延計算のための気象測
器を備えた無人局である。
(4箇所以上が予定されている)の定点に配置された地
上アンテナ1bと、地上の複数(4箇所以上が予定されて
いる)の定点に配置されるモニタ局1cを有している。主
制御局1aは地上アンテナ1bを介して衛星を追跡し、その
結果によって衛星上の時計と衛星の軌道とを予測し、そ
れらを衛星から放送するように衛星のメモリ中に入れる
ためのデータの送信をするとともに、その他、衛星の制
御に必要とするテレメータの受信、コマンドの受信を行
うために設けられ、大型計算機と一連の運用管制制御卓
を備えた有人施設である。モニタ局1cは衛星からの信号
の受信機、原子時計及び対流圏遅延計算のための気象測
器を備えた無人局である。
【0022】利用者部分である衛星利用測位手段1は、
図2に示すように、所要の衛星の信号を受信するGPS
受信機2とその受信信号から車両の現在位置を測定し、
現在位置に対応する位置信号を出力する現在位置認識装
置3とを有する。また、図6に示すように、衛星利用測
位手段1には、全体的なタイミング制御信号である基準
周波数信号を出力する水晶発振器38と、この基準周波数
信号から信号処理手段37の動作タイミングを制御するク
ロック信号を形成するクロック発振回路39を備えるとと
もに、GPS受信機2の前段に接続されたアンテナ31、
プリアンプ32および帯域フィルタ33を有する。
図2に示すように、所要の衛星の信号を受信するGPS
受信機2とその受信信号から車両の現在位置を測定し、
現在位置に対応する位置信号を出力する現在位置認識装
置3とを有する。また、図6に示すように、衛星利用測
位手段1には、全体的なタイミング制御信号である基準
周波数信号を出力する水晶発振器38と、この基準周波数
信号から信号処理手段37の動作タイミングを制御するク
ロック信号を形成するクロック発振回路39を備えるとと
もに、GPS受信機2の前段に接続されたアンテナ31、
プリアンプ32および帯域フィルタ33を有する。
【0023】上記GPS受信機2は水晶発振器38が発振
する基準周波数信号に基づいて衛星の送信機20の搬送波
および衛星の位置および衛星上の時計の状態に関するデ
ータと同じパターンの信号を作り出す周波数合成回路61
と、クロック発振回路39が出力するクロック信号を入力
し、測距信号と同じパターンを有するコード信号を形成
するコード発生回路62と、上記周波数合成回路61および
コード信号発生回路62の出力信号によって衛星上の時計
と衛星の軌道に関するデータおよび搬送波を相関検波す
るデータおよび搬送波検波器63と、上記コード発生回路
62が出力するコード信号により上記測距信号を相関検波
するコードロック検波器64を有している。また、上記信
号処理手段37はクロック発振回路39の出力するクロック
信号によってタイミング制御される。
する基準周波数信号に基づいて衛星の送信機20の搬送波
および衛星の位置および衛星上の時計の状態に関するデ
ータと同じパターンの信号を作り出す周波数合成回路61
と、クロック発振回路39が出力するクロック信号を入力
し、測距信号と同じパターンを有するコード信号を形成
するコード発生回路62と、上記周波数合成回路61および
コード信号発生回路62の出力信号によって衛星上の時計
と衛星の軌道に関するデータおよび搬送波を相関検波す
るデータおよび搬送波検波器63と、上記コード発生回路
62が出力するコード信号により上記測距信号を相関検波
するコードロック検波器64を有している。また、上記信
号処理手段37はクロック発振回路39の出力するクロック
信号によってタイミング制御される。
【0024】なお、図6には受信チャンネルが1チャン
ネルのGPS受信機2が示されているが、受信チャンネ
ルを2チャンネル設け、第1の受信チャンネルは視野内
の4つの衛星からの信号の順次切換え受信用に専念さ
せ、第2の受信チャンネルは各衛星からの放送データの
取得と次に受信する予定の衛星からの信号の予備的な捕
捉などに当て、第1の受信チャンネルの衛星からのデー
タ取得のための順次受信停止による測位の中断をなくす
ことが可能である。また、5チャンネル受信機の場合に
は、4チャンネルで4個の衛星の同時連続追尾を行い、
これと並行して他の1チャンネルで次の衛星の予備捕捉
を行い、使用衛星の切り換えを瞬時に行うことが可能で
ある。
ネルのGPS受信機2が示されているが、受信チャンネ
ルを2チャンネル設け、第1の受信チャンネルは視野内
の4つの衛星からの信号の順次切換え受信用に専念さ
せ、第2の受信チャンネルは各衛星からの放送データの
取得と次に受信する予定の衛星からの信号の予備的な捕
捉などに当て、第1の受信チャンネルの衛星からのデー
タ取得のための順次受信停止による測位の中断をなくす
ことが可能である。また、5チャンネル受信機の場合に
は、4チャンネルで4個の衛星の同時連続追尾を行い、
これと並行して他の1チャンネルで次の衛星の予備捕捉
を行い、使用衛星の切り換えを瞬時に行うことが可能で
ある。
【0025】ところで、GPSでは、上記疑似距離の測
定に伴う誤差は全て距離に換算され、利用者等価測距離
差(User Equivalent Range Error. UEREと略
称される)と呼ばれる。このUEREの原因とPコード
における原因別の大きさの公称値は後掲の第1表の通り
である。C/AコードにおけるUEREは電離層の誤差
と受信機の誤差がともに数倍になると考えられている。
定に伴う誤差は全て距離に換算され、利用者等価測距離
差(User Equivalent Range Error. UEREと略
称される)と呼ばれる。このUEREの原因とPコード
における原因別の大きさの公称値は後掲の第1表の通り
である。C/AコードにおけるUEREは電離層の誤差
と受信機の誤差がともに数倍になると考えられている。
【0026】GPSの測位誤差値(測位精度)はこのU
EREと、劣化係数GDOPを乗ずるだけで求まり、C
/Aコードでは測位精度が確率誤差用の半径(CEP)
で公称40m(50%)とされている。
EREと、劣化係数GDOPを乗ずるだけで求まり、C
/Aコードでは測位精度が確率誤差用の半径(CEP)
で公称40m(50%)とされている。
【0027】
【表1】
【0028】以上のような構成のナビゲーション装置に
よる現在位置認識の作動について、図7のフローチャー
トを用いて説明する。この作動は、まず、ステップ71に
おいてGPS受信器2が衛星からの電波を受信している
か否かの判断をなし、受信していない場合は、現在位置
の認識ができないので何の作動も行なわないで上記判断
を繰返す。一方、GPS受信器2により衛星からの電波
が受信されている場合にはステップ72において、車両が
停車状態にあるか否かを判断する。この判断は車速セン
サ4からの信号に基づいて行なわれ、停車状態にないと
き、すなわち、走行中である場合には、ステップ73に進
んで現在位置認識装置3においてGPS受信器2により
受信された電波から車両の現在位置の認識がなされ、こ
の認識された現在位置が制御装置10に読込まれ、且つ表
示制御装置14を介して表示器16に送られて、表示器16と
してのCRT上に表示される。この場合、現在位置の認
識は所定時間間隔を置いて継続してなされるため、CR
T上には車両の走行とともに移動する点として現在位置
の表示がなされる。一方、ステップ72において車両が停
車中であると判断された場合は、現在位置の読込み等は
なされずそのままの状態で保持される。このため、CR
T(表示器16) には停車直前に認識された現在位置が表
示され、この表示された現在位置は車両が停車している
限り静止保持されることになる。このため、従来のナビ
ゲーション装置においてみられたような、車両は停止し
ているのにCRT上の現在位置を示す点は移動するとい
う不都合はなくなる。
よる現在位置認識の作動について、図7のフローチャー
トを用いて説明する。この作動は、まず、ステップ71に
おいてGPS受信器2が衛星からの電波を受信している
か否かの判断をなし、受信していない場合は、現在位置
の認識ができないので何の作動も行なわないで上記判断
を繰返す。一方、GPS受信器2により衛星からの電波
が受信されている場合にはステップ72において、車両が
停車状態にあるか否かを判断する。この判断は車速セン
サ4からの信号に基づいて行なわれ、停車状態にないと
き、すなわち、走行中である場合には、ステップ73に進
んで現在位置認識装置3においてGPS受信器2により
受信された電波から車両の現在位置の認識がなされ、こ
の認識された現在位置が制御装置10に読込まれ、且つ表
示制御装置14を介して表示器16に送られて、表示器16と
してのCRT上に表示される。この場合、現在位置の認
識は所定時間間隔を置いて継続してなされるため、CR
T上には車両の走行とともに移動する点として現在位置
の表示がなされる。一方、ステップ72において車両が停
車中であると判断された場合は、現在位置の読込み等は
なされずそのままの状態で保持される。このため、CR
T(表示器16) には停車直前に認識された現在位置が表
示され、この表示された現在位置は車両が停車している
限り静止保持されることになる。このため、従来のナビ
ゲーション装置においてみられたような、車両は停止し
ているのにCRT上の現在位置を示す点は移動するとい
う不都合はなくなる。
【0029】なお、図2に示した操作装置7は、図9に
示すように、車両のダッシュボード9に配設され、CR
T16が一体に組込まれたナビゲーションユニットに設け
られた複数個の操作キーを有しており、運転者がこの操
作キーを押すことにより、制御装置10へ各キーに応じた
操作信号が出力される。この操作キーの役割は種々のも
のがあり、例えば、キー91はナビゲーション装置のオン
・オフを行なわせるNAVIキーであり、キー92は押す
度にCRT16の表示画面内容を変更させるリストキーで
あり、このリストキー92の操作によりCRT16上に表示
された地図上にガソリンスタンドの位置を表示させた
り、駐車場の位置を表示させたりできる。また、キー 9
3,94は上記表示のキャンセル、リセットを行なわせるキ
ーであり、キー95は画面の拡大・縮小を行なわせるため
の拡大・縮小キーであり、キー96は画面を上下左右に移
動させるスクロールキーである。なお、これ以外にも種
々のキーがあるが、その説明は省略する。なお、CRT
16の画面上にキー表示を行なわせ、この表示キーを手で
押すことにより、このキー操作を検知して手で押された
表示に対応する作動を行なわせるような操作キーを設け
ることもできる。
示すように、車両のダッシュボード9に配設され、CR
T16が一体に組込まれたナビゲーションユニットに設け
られた複数個の操作キーを有しており、運転者がこの操
作キーを押すことにより、制御装置10へ各キーに応じた
操作信号が出力される。この操作キーの役割は種々のも
のがあり、例えば、キー91はナビゲーション装置のオン
・オフを行なわせるNAVIキーであり、キー92は押す
度にCRT16の表示画面内容を変更させるリストキーで
あり、このリストキー92の操作によりCRT16上に表示
された地図上にガソリンスタンドの位置を表示させた
り、駐車場の位置を表示させたりできる。また、キー 9
3,94は上記表示のキャンセル、リセットを行なわせるキ
ーであり、キー95は画面の拡大・縮小を行なわせるため
の拡大・縮小キーであり、キー96は画面を上下左右に移
動させるスクロールキーである。なお、これ以外にも種
々のキーがあるが、その説明は省略する。なお、CRT
16の画面上にキー表示を行なわせ、この表示キーを手で
押すことにより、このキー操作を検知して手で押された
表示に対応する作動を行なわせるような操作キーを設け
ることもできる。
【0030】このようなキー操作は、運転者が行なうも
のであるが、運転者が運転中にこのような多くのキー操
作を選択して行なうことは、運転の安全性からみてあま
り好ましくないといえる。特に、高速で走行中におい
て、上記のような多くのキー操作を運転者に求めるのは
問題が多い。このようなことから、本例のナビゲーショ
ン装置においては、車速が高速になったときには、あま
り必要とされないキー操作は受け付けないようにして運
転の安全性を考慮するようにしている。このための制御
内容を図8のフローチャートに基づいて説明する。この
制御は、運転中にキー操作がなされると、ステップ81に
おいてキーコードを解読し、次いでステップ82において
現在の車速(Vc)が所定車速(Vm)より高速か否か
を判定する。Vc>Vmのとき(高速走行中のとき)に
は、このキー操作は受け付けずにこのフローを終了しフ
ローの最初に戻る。一方、Vc≦Vmのときには、車速
が比較的遅く運転者もキー操作を行なう余裕があるの
で、ステップ83に進んで操作されたキーを受け付けてこ
のキーに対応する作動を行なわせる。なお、このフロー
では車速が所定値を越えているときには、キー操作を全
て受け付けないようにした例を示したが、キー操作のう
ち最低必要なキーの操作は受け付けるようにしてもよい
のは無論のことである。
のであるが、運転者が運転中にこのような多くのキー操
作を選択して行なうことは、運転の安全性からみてあま
り好ましくないといえる。特に、高速で走行中におい
て、上記のような多くのキー操作を運転者に求めるのは
問題が多い。このようなことから、本例のナビゲーショ
ン装置においては、車速が高速になったときには、あま
り必要とされないキー操作は受け付けないようにして運
転の安全性を考慮するようにしている。このための制御
内容を図8のフローチャートに基づいて説明する。この
制御は、運転中にキー操作がなされると、ステップ81に
おいてキーコードを解読し、次いでステップ82において
現在の車速(Vc)が所定車速(Vm)より高速か否か
を判定する。Vc>Vmのとき(高速走行中のとき)に
は、このキー操作は受け付けずにこのフローを終了しフ
ローの最初に戻る。一方、Vc≦Vmのときには、車速
が比較的遅く運転者もキー操作を行なう余裕があるの
で、ステップ83に進んで操作されたキーを受け付けてこ
のキーに対応する作動を行なわせる。なお、このフロー
では車速が所定値を越えているときには、キー操作を全
て受け付けないようにした例を示したが、キー操作のう
ち最低必要なキーの操作は受け付けるようにしてもよい
のは無論のことである。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
衛星利用測位手段によって検出された車両の現在位置の
データはデータ変更手段およびナビゲーションコントロ
ールユニットを介してCRT等の表示手段上に表示され
るのであるが、データ変更禁止手段においては、停車検
出手段によって車両が停止していることが検出されてい
る場合にはこの検出がなされる直前のデータをそのまま
保持し、衛星利用測位手段から異なる位置データが送ら
れてきてもこれを無視して位置のデータの変更を禁止す
るようになっているので、停車中においては、表示手段
に表示される現在位置を示す点は静止保持され、従来の
ようにバラツクことがない。なお、車両が走行している
場合には、データ変更禁止手段は衛星利用測位手段から
送られてくる位置のデータをそのままナビゲーションコ
ントロールユニットを介して表示手段に送るようになっ
ており、これによって車両が走行している場合には、表
示手段に走行に応じて移動する点として現在位置の表示
がなされる。
衛星利用測位手段によって検出された車両の現在位置の
データはデータ変更手段およびナビゲーションコントロ
ールユニットを介してCRT等の表示手段上に表示され
るのであるが、データ変更禁止手段においては、停車検
出手段によって車両が停止していることが検出されてい
る場合にはこの検出がなされる直前のデータをそのまま
保持し、衛星利用測位手段から異なる位置データが送ら
れてきてもこれを無視して位置のデータの変更を禁止す
るようになっているので、停車中においては、表示手段
に表示される現在位置を示す点は静止保持され、従来の
ようにバラツクことがない。なお、車両が走行している
場合には、データ変更禁止手段は衛星利用測位手段から
送られてくる位置のデータをそのままナビゲーションコ
ントロールユニットを介して表示手段に送るようになっ
ており、これによって車両が走行している場合には、表
示手段に走行に応じて移動する点として現在位置の表示
がなされる。
【0032】さらに、車両停止状態においては、表示手
段における車両の現在位置表示を上記車両の停止状態検
出直前の現在位置のまま保持させ、車両走行中において
は、衛星利用測位手段によって測定された車両の現在位
置をそのまま上記表示手段に表示させるため、車両停止
状態において無駄な演算付加をCPUに負わせることを
防止できる。
段における車両の現在位置表示を上記車両の停止状態検
出直前の現在位置のまま保持させ、車両走行中において
は、衛星利用測位手段によって測定された車両の現在位
置をそのまま上記表示手段に表示させるため、車両停止
状態において無駄な演算付加をCPUに負わせることを
防止できる。
【図1】本発明の構成を示すブロック図
【図2】本発明に係るナビゲーション装置の1例を示す
全体構成図
全体構成図
【図3】GPSの概略を示す斜視図
【図4】GPSの測位の原理の説明図
【図5】衛星の送信回路のブロック図
【図6】衛星利用測位手段のブロック図
【図7】本発明に係るナビゲーション装置の作動を示す
フローチャート
フローチャート
【図8】上記ナビゲーション装置におけるキー操作の受
付け制御を示すフローチャート
付け制御を示すフローチャート
【図9】上記ナビゲーション装置においてダッシュボー
ドに配されるCRT、操作キー等からなるナビゲーショ
ンユニットを示す正面図
ドに配されるCRT、操作キー等からなるナビゲーショ
ンユニットを示す正面図
1 衛星利用測位手段 1a 主制御局 1b 地上アンテナ 1c モニタ局 2 GPS受信器 4 車速センサ 7 操作装置 10 制御装置 16 表示器 20 送信回路
Claims (1)
- 【請求項1】 衛星からの電波を受信して車両の現在位
置を測定する衛星利用測位手段と、 該衛星利用測位手段によって測定された車両の現在位置
を表示画面上に表示する表示手段と、 車両の停止状態を検出する停車検出手段と、 該停車検出手段によって車両の停止状態が検出されてい
るときには、上記表示手段における車両の現在位置表示
を上記車両の停止状態検出直前の現在位置のまま保持さ
せると共に、車両が走行中であるときには、上記衛星利
用測位手段によって測定された車両の現在位置をそのま
ま上記表示手段に表示させるデータ変更禁止手段とから
なることを特徴とする車両用ナビゲーション装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19714697A JPH1073652A (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 車両用ナビゲーション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19714697A JPH1073652A (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 車両用ナビゲーション装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62072711A Division JP2711448B2 (ja) | 1987-03-26 | 1987-03-26 | 車両用ナビゲーション装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1073652A true JPH1073652A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=16369533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19714697A Pending JPH1073652A (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 車両用ナビゲーション装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1073652A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010025828A (ja) * | 2008-07-22 | 2010-02-04 | Pioneer Electronic Corp | 移動体情報表示装置及び移動体情報表示方法等 |
JP2010243216A (ja) * | 2009-04-01 | 2010-10-28 | Toyota Motor Corp | 移動体用測位装置 |
JP2012514385A (ja) * | 2008-12-29 | 2012-06-21 | マイクロソフト コーポレーション | 二次センサおよび信号強度を用いるgpsの修正 |
-
1997
- 1997-07-23 JP JP19714697A patent/JPH1073652A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010025828A (ja) * | 2008-07-22 | 2010-02-04 | Pioneer Electronic Corp | 移動体情報表示装置及び移動体情報表示方法等 |
JP2012514385A (ja) * | 2008-12-29 | 2012-06-21 | マイクロソフト コーポレーション | 二次センサおよび信号強度を用いるgpsの修正 |
JP2010243216A (ja) * | 2009-04-01 | 2010-10-28 | Toyota Motor Corp | 移動体用測位装置 |
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