JPH1071740A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH1071740A
JPH1071740A JP16740697A JP16740697A JPH1071740A JP H1071740 A JPH1071740 A JP H1071740A JP 16740697 A JP16740697 A JP 16740697A JP 16740697 A JP16740697 A JP 16740697A JP H1071740 A JPH1071740 A JP H1071740A
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JP
Japan
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exposure
dye
image forming
photosensitive
forming method
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JP16740697A
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English (en)
Inventor
Takuya Yokogawa
拓哉 横川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチビーム露光により生ずる露光スジの防
止し、露光温度依存性の低減し及びこれらの解決により
露光レンジを低減すること。 【解決手段】 支持体上に、少なくとも感光性ハロゲン
化銀乳剤、バインダ及び色素供与性化合物を有する熱現
像感光材料101が巻回されたドラム103を回転させ
るとともに、露光点に対応しかつ夫々同一波長光を発す
る複数のビーム光源をドラム103が回転する主走査方
向と直交する副走査方向に所定間隔で配列して成る露光
ヘッド107を前記副走査方向に移動させて感光材料1
01を複数の露光点毎に走査露光する画像形成方法であ
って、露光ヘッド107を前記ビーム光源の配列方向長
さの1/N(2≦Nの整数)単位で前記副走査方向へ移
動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱現像感光材料を用
いた画像形成方法に関するものであり、特に熱現像感光
材料の露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱現像感光材料はこの分野では公知であ
り熱現像感光材料とそのプロセスについては、たとえば
「写真工学の基礎」非銀塩写真編(1982年コロナ社
発行)の242頁〜255頁、米国特許第450062
6号明細書等に記載されている。
【0003】その他、例えば現像主薬の酸化体とカプラ
とのカップリング反応により色素画像を形成する方法が
米国特許第3761270号、同4021240号明細
書等に記載されている。また感光銀色素漂白法によりポ
ジの色画像を形成する方法が米国特許第4235957
号明細書等に記載されている。
【0004】また、最近、熱現像により画像状に拡散性
の色素を放出又は形成させ、この拡散性の色素を色素固
定要素に転写する方法が提案されている。この方法では
使用する色素供与性化合物の種類又は使用するハロゲン
化銀の種類を変えることにより、ネガの色素画像もポジ
の色素画像も得ることができる。更に詳しくは米国特許
第4500626号、同4483914号、同4503
137号、同4559290号明細書、特開昭58−1
49046号、特開昭60−133449号、同59−
218443号、同61−238056号公報、欧州特
許出願公開220746A2号明細書、発明協会公開技
報公技番号87−6199、欧州特許出願公開2106
60A2号明細書等に記載されている。
【0005】熱現像でポジのカラー画像を得る方法につ
いても多くの方法が提案されている。例えば、米国特許
第4559290号明細書にはいわゆるDRR化合物を
色像放出能力のない酸化型にした化合物を還元剤もしく
はその前駆体を共存させ、熱現像によりハロゲン化銀の
露光量に応じて還元剤を酸化させ、酸化されずに残った
還元剤により還元して拡散性色素を放出させる方法が提
案されている。また、欧州特許出願公開220746A
号明細書、発明協会公開技報公技番号87−6199
(第12巻22号)には、同様の機構で拡散性色素を放
出する化合物として、N−X結合(Xは酸素原子、窒素
原子又は硫黄原子を表す)の還元的な開裂によって拡散
性色素を放出する化合物を用いる熱現像カラー感光材料
が記載されている。
【0006】一般に、A3サイズを越える熱現像感光材
料の露光においては、平面搬送が難しく通常ドラムに巻
き付けて露光するいわゆるアウタードラム方式の露光が
一般的である。しかし、解像度の高いアウタードラム方
式の露光では、時間が長くかかるという問題がある。こ
れを解決するための方法として、ドラムの回転数を高く
する方法があるが、感光材料のドラムへの固定が難しく
なりコストの増加を招いたり、また露光点あたりの露光
時間が短くなり、感度や階調が好ましくなくなったり、
あるいは現像速度が遅くなったり、露光温度依存性が大
きくなったりするなどの問題が生じ易くなる。一方、露
光時間を短くする方法として、一度に複数の露光点を露
光するマルチビーム露光方法が挙げられる。この露光方
法では、ドラム回転数を低くしたまま全体の露光時間を
短くすることが可能である。マルチビーム露光ではマル
チビームの配列方向両端の露光点で、他の露光点と時間
間隔の異なる多重露光効果を着目する露光点の隣の露光
点の露光から受けることになる。この露光方法では、マ
ルチビームを得るために複数のビーム光源を有する露光
ヘッドが使用されるが、両端の露光点について光源の光
量をLUTに従って補正する方法が特願平8−4846
0号明細書に報告されている。また、露光ビームの配置
を従来とは変えて、所謂インターリーブ方式の露光を行
うことにより、露光履歴の差を少なくする方法がIS&T's
International Congress on Advances in Non-Impact
Printing Technologies (1994) P. 337 に記載されてい
る。
【0007】露光ビームのオーバーラップと多重露光の
効果に関しては、国際公開第95/31754号パンフ
レット、特開平4−51043号公報に記載されている
が、これらはモノビーム露光の場合についての発明であ
り、マルチビーム露光によって生じる問題点については
何ら触れていない。また、特開平2−18548号公報
では、ハロゲン化銀乳剤に重金属をドープすることによ
り、走査露光時の多重露光による写真特性の変化を低減
することを報告しているが、これについてもマルチビー
ム露光によって生じる問題点については全く記載されて
いない。特開平7−234371号公報では、モノビー
ムを用いた走査露光において、光ビームの重なり方を制
御して多重露光の効果による濃度ムラを抑える画像形成
装置について報告しているが、マルチビームを用いたマ
ルチチャンネル露光により生じる問題については述べて
いない。特開平4−249244号公報では、高照度、
短時間の重なりのある走査露光を行った際に生じる写真
特性の劣化を抑制する方法として、現像液の改良につい
て述べているが、露光方法による改良については記載さ
れていなく、またマルチチャンネル露光についても全く
触れていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱現
像感光材料の露光方法を従来の方法から変更することに
より、以下の効果の少なくともひとつを達成することで
ある。 (1)マルチビーム露光により生ずる露光スジの防止。 (2)露光温度依存性の低減。 (3)(1)及び/又は(2)による露光レンジの低
減。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成方法
は、感光材料の露光方法に特徴がある。以下にその技術
的背景と問題を解決するための本発明の方法を述べる。
【0010】本発明の露光方法における主走査と副走査
の関係を説明する。主走査方向(主走査)とは、ドラム
の回転方向であり、また副走査方向(副走査)とは、ド
ラムの軸方向、つまり主走査とは垂直の方向である。基
本的に主走査は連続回転である。また、副走査は通常連
続的移動であるが、場合によってはパルスモーターなど
を用いて主走査に同期して間欠に動かすことも考えられ
る。露光と移動は同時に行うのが通常であるが、場合よ
っては、露光と移動を交互に行うことも可能である。本
発明におけるマルチビームとは露光するための光源が複
数個あることを示すが、高解像度で大サイスを露光する
ための時間(全体を露光するに要する時間、単に露光時
間ということがある)を短くするという目的に対して
は、副走査方向に露光光源が複数個あるということが重
要である。つまり、同じ条件(ドラム回転数、露光密
度、画素密度、副走査速度など)において、副走査方向
にN画素を同時に露光できるN個の光源があり、それぞ
れの画素は1回の露光のみを行うとすると、全体の露光
時間は1個の光源の場合と比較して1/Nになる。
【0011】露光スジの防止 ここで述べる露光スジとは、複数の露光点に対してビー
ム光を照射するマルチビーム露光により感光材料を全面
に均一露光する場合に生ずる独特のスジ状の画像欠陥を
示す。直線に配列するマルチビームでは、そのマルチビ
ームの配列幅の周期をもつ増感あるいは減感スジを生じ
る。このスジの発生原因は、大きく三つある。第一のも
のは、複数のビームの光強度、波長、露光時の変調特性
などの不均一性のために生ずる。この露光スジについて
は、マルチチャンネルの露光量を制御するLUTなどの
補正により防止することが可能である。第二のものは副
走査の移動精度が不十分であったり、ドラムの回転精度
が不十分であったり、また移動速度とドラム回転数の関
係が精密に制御されていない場合などに生じる。言い換
えると、感光材料面内の露光エネルギが(均一露光を目
的にしているにも関わらず)均一になっていないことに
より生ずる。つまり、マルチビームの配列方向両端の露
光点で、他の露光点より露光量が多い場合や(露光が重
複している時など)少ない場合(極端な場合には、移動
速度が早すぎて露光の隙間が開いてしまう)がある。こ
の第二の原因についても、機械的あるいは電気的に補正
することが可能である。
【0012】本発明は、物理的には感光材料表面に等し
い露光エネルギが与えられているにも関わらず、ハロゲ
ン化銀の特性のために減感したり、増感したりして画像
にスジ状の欠陥が生ずる第三の原因を解決するものであ
る。この現象は、露光点の大きさよりも書き込む露光ビ
ームの径が大きいことにより生ずる。つまり、着目する
露光点への露光エネルギは、着目する露光点を露光する
チャンネルからの光エネルギ(Emain)と、着目す
る露光点に隣接する露光点を露光する光エネルギが着目
する露光点に漏れてきた光エネルギ(Enext)との
総和になる。例えば、副走査の移動量が、マルチビーム
の配列長さと同じ場合、マルチチャンネルの配列方向両
端以外の露光点では光エネルギ(Emain)と光エネ
ルギ(Enext)は、同時に(時間のズレなしに)与
えられるのに対し、マルチチャンネルの配列方向両端で
は光エネルギ(Emain)と光エネルギ(Enex
t)との間で、時間的ズレが生じる。この時間のズレが
あることにより、同じ光エネルギにより露光されたにも
関わらず、感度が異なるために露光スジが生ずることに
なる。このようなハロゲン化銀の特性は間欠露光効果と
よばれ、当業界では公知の現象である。間欠露光効果に
ついては、例えばT. H.JAMES著、"The Theory of ThePh
otographic Process" 第4版 p. 142 などに記載され
ている。高照度の多重露光効果については、文献Journa
l of Imaging Science and Technology,37 (1993) p. 1
17-129などでも研究されている。また、マルチビーム露
光の問題点については、特願平8−48460号明細書
にも詳しく記載されている。ここで、請求項1に記載の
ビーム光源とは、半導体レーザのような自ら光を発する
光源の他、複数露光点に共通の光源をもち、光源から感
材面までの間の光路で光を遮るシャッタの事も含める。
間欠露光効果の大きさは、一般に露光照度に依存する。
【0013】本発明によれば、この露光スジは、ドラム
1周ごとに露光ヘッドの副走査方向の移動量をビーム光
源の配列方向長さの1/N(2≦Nの整数)単位とし、
各露光点を2回以上露光(Emain)することにより
解決される。さらに好ましくは、ドラム1周ごとに露光
ヘッドの副走査方向の移動量をビーム光源の配列方向長
さの1/N(4≦Nの整数)単位とし、各露光点を4回
以上露光(Emain)することである。副走査方向の
マルチビームの数Nの最大値は、本発明では限定されな
い。露光する感材の最大サイズと生産性とハードウエア
のコスト(光源、工学系、制御回路等)により、システ
ムの設計者により決定されると考えられる。たとえば、
A0サイズの露光装置で1000個程度であろうと考え
られるが、本発明はこれにより限定されるものではな
い。このように、露光(Emain)の回数を増すこと
により、隣接する露光点の露光(Enext)の影響を
低減できる。ここで言う影響とは、露光(Enext)
の全体の光量に対する割合と、露光(Enext)がマ
ルチチャンネルの位置によって時間のズレが生ずること
を意味する。つまり、マルチビームの配列長さの両端部
及び中央部の各露光点で、露光の与えられる時間に対す
る露光量のプロフィールの差が少ないことが好ましい。
【0014】本発明の多重露光とは、同じ一つの露光点
への複数回の露光だけではなく、副走査方向に隣接する
露光点からの露光を含む。 ここで主走査方向に隣接する
露光点の露光は、多重露光の間隔が1露光点の露光時間
(強度変調の場合)又は最大露光時間(時間変調の場
合)とほぼ等しい時間オーダで、非常に短時間であるこ
とと、全ての露光点においてその影響が等価であるた
め、本発明では多重露光の効果としては考慮しない。
【0015】さらに、本発明が達成する効果のうち、露
光温度依存性及び露光レンジについて説明する。
【0016】露光温度依存性 熱現像感光材料の露光温度依存性の改良は、以前より多
く報告されている。特に、カラー感光材料の場合はカラ
ーバランスの崩れがいっそう視認されやすいため、重要
な特性である。とりわけ、赤外域(700nm以上90
0nm以下)に分光感度の極大値を有する感光材料の場
合は、この露光温度依存性の改良が難しい。さらに、赤
外域にJ−バンドを形成させた感光材料では、露光温度
依存性が悪く改良が必要であった。これらの解決のため
に、特開平5−294070号、同6−295044号
公報、特願平6−314226号明細書記載のものなど
が報告されている。このような状況の中で本発明者は、
多重露光間隔と多重露光回数を変更することにより、露
光温度依存性が著しく改良できることを見出した。つま
り、多重露光間隔が、2msec以上1000msec
以下、好ましくは、10msec以上400msec以
下の時に露光温度依存性が少なくなることを見出した。
また、多重露光回数は、2回以上、好ましくは4回以上
で露光温度依存性が少なくなることを見出した。一般
に、露光温度依存性の大きさは、多重露光のない露光
(一回露光)においては、露光照度に大きく依存する。
【0017】露光量を変調させる方法には、一定露光時
間で露光強度を変化させる強度変調法と、一定露光強度
で露光時間を変調させる時間変調法がある。 露光レンジの低減 露光レンジとは、露光量を変化させうる範囲を意味し、
露光量の大小を濃度として表すことのできる露光量の範
囲をいう。 半導体レーザで直接変調する場合は、半導体
レーザの応答特性や、制御する電気回路の特性に依存す
る。 また、マルチビームの各チャンネルに共通の連続発
光光源とチャンネル毎のシャッタとの組み合わせで露光
する場合は、このシャッタの特性により大きく依存す
る。 強度変調の場合にも時間変調の場合にも、またマル
チチャンネルをどのような方式で行う場合にも、露光レ
ンジを狭くする方が制御範囲を狭くすることができハー
ドウエアの設計上あるいはコストの点から有利である。
マルチビームの各チャンネルに共通の連続発光光源とチ
ャンネル毎のシャッタとの組み合わせで露光する場合
に、この連続発光をモードホッピングの影響の低減など
の目的で、故意に高周波変調することが可能である。高
画質の画像(特にカラープリント)を得るためには、常
に適性な露光を行うことが重要で、ハードウエアーが感
光材料の感度の個体差などを補正する機能をもつ必要で
ある。この補正を行うためには、強度変調の場合は光源
の発光光量の中心値を変更する方法(光源がLDの場合
は電流の増減)や、光量をフィルターなどで調節する方
法などがある。しかし、ユーザーがより簡易に操作する
ためには自動的に感度に対応したキャリブレーションが
便利である。特に時間変調の場合には発行量の調節は困
難である。このような自動感度補正(自動露光量調節)
を行うためには、ハードウエアーはあらかじめその補正
範囲の露光レンジを階調露光のための露光レンジに加え
て持つ必要がある。また、マルチビーム露光により生ず
る面内露光量の補正、感材の露光温湿度依存性の補正、
さらにハードウエアー起因の露光量変化の補正など、さ
まざまな感度変化や露光量変化を補正する必要がある。
つまり、露光レンジは、感光材料の階調を表現できる最
低限の範囲が必要であるほかに、感光材料のロットバラ
ツキや経時による感度及び階調変化の補正、露光温度依
存性の補正、マルチビームの両端の露光点の多重露光効
果による感度の補正、あるいは半導体レーザなどの露光
光源の劣化などによる光量変化や発光波長の変化の補正
などが必要である。このため、感光材料とりわけ連続階
調の場合、非常に露光レンジが広く、ハードウエア開発
の問題点の一つである。このような状況において、前記
多重露光効果の差にマルチビームの配列方向両端の露光
点の補正及び露光温度依存性の補正量が低減される本発
明の画像形成方法は、ハードウエア設計において有利で
ある。強度変調よりも時間変調による露光量制御が有利
であることが、ハードウエアーの設計上しばしば生じ
る。しかし、先に述べたように多重露光効果や露光温度
依存性には露光時間(照度)依存性が見られるため、階
調のハイライト部(低濃度部)とシャドー部(高濃度
部)で露光時間の異なる時間変調制御の場合は、マルチ
ビームによる露光スジの発生や、露光温度依存性の低減
がより困難である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明に適用される露光
方式を示している。感光材料101は、ポンプで内部が
負圧にされたドラム103の表面に固定される。ドラム
103に対向配置されるステージ105には、ドラム1
03の回転方向(図示a方向:主走査方向)と直交する
方向(図示b方向:副走査方向)に走査移動する露光ヘ
ッド107が設けられている。露光ヘッド107は、副
走査方向に複数配列されたLED等のビーム光源からな
り、それぞれ同一波長を有している。
【0019】図2に示されるように、露光ヘッド107
の各光源から発射されるマルチビーム201は、図示し
ないレンズ系を介して感光材料101に照射される。
【0020】図3は、ドラム1回転当たりの露光ヘッド
の移動量を模式的に示している。図中、tn−1,t
n,tn+1,tn+2はそれぞれn−1,n,n+
1、n+2回転目の露光ヘッドの位置を示している。図
3では、比較のため、モノビーム露光パターン、従来の
マルチビーム露光パターンA及び本発明のマルチビーム
露光パターンB、Cの露光ヘッドの移動量を示してい
る。なお、露光ヘッドのチャンネル数は、便宜的に16
チャンネルで示している。図3に示されるように、従来
のマルチビーム露光パターンAでは、露光ヘッドを露光
ヘッドのチャンネル数(16ch)毎、すなわちビーム
光源の配列方向長さ単位で副走査方向に移動させてい
る。これに対して本発明のマルチビーム露光パターンB
では、露光ヘッドをビーム光源のチャンネル数(16c
h)の1/2毎、すなわちビーム光源の配列方向長さの
1/2単位で副走査方向に移動させている。また、本発
明のマルチビーム露光パターンCでは、露光ヘッドをビ
ーム光源のチャンネル数(16ch)の1/4毎、すな
わちビーム光源の配列方向長さの1/4単位で副走査方
向に移動させている。
【0021】以下、図4乃至図16を参照して、図2に
示した各露光パターンについて説明する。図4はモノビ
ーム露光パターンを示すもので、(a)は、露光量のプ
ロフィール(光量P、位置x及び時間tの関係)を示し
ており、(b)はある露光位置での露光量のプロフィー
ルを示している。図4(a)に示されるように、ドラム
が1回転する毎にそれぞれ時間tn−1,tn,tn+
1が経過し、各時間毎にそれぞれ異なる位置で露光され
る。そして、ある露光位置での露光量は、図4(b)に
示されるように、時間tnにおける露光量Eによる露光
(Emain)と、時間tnの前後の時間tn−1,t
n+1における露光量αE(0<α<1)による露光
(Enext)とから成る。すなわち、ある露光位置に
おける露光量は、露光量Eと隣接する位置からの漏れに
よる露光量αEとから成る。
【0022】さらに、表1を参照して従来のマルチビー
ム露光パターンAと本発明のマルチビームの露光パター
ンB、Cについて説明する。表1は、露光パターンA、
B、Cにおいて、両端部と中央部との露光条件を、トー
タル露光量(Et)、共通部分の露光量(Ec)、非共
通部分の露光量(Eu)、トータル露光量に対する非共
通部分の露光量の割合(Eu/Et)、中央部及び端部
での露光回数を示す露光多重度(中央部Ic、端I
e)、共通部分の露光多重度Iに対する中央部の露光多
重度及び端部の露光多重度(Ic/I、Ie/I)に基
づいて示したものである。
【0023】
【表1】
【0024】図5乃至図8は、それぞれ従来のマルチビ
ーム露光パターンAを示すもので、図5は図3の従来の
マルチビーム露光パターンAにおける露光点a1(少な
くとも1回はマルチビームの左端部によって露光される
位置、以下左端部と言う)、a2に対応し、図6は同じ
く露光点a2、a3、a4(全ての露光が、マルチビー
ムの非端部すなわち中央部分によってのみ露光される位
置、以下中央部という)に対応し、図7は同じく露光点
a15、a16(少なくとも1回はマルチビームの右端
部によって露光される位置、以下右端部と言う)に対応
する。各図において(a)、(b)はそれぞれ図4と同
様に露光量のプロフィール及びある露光位置での露光量
のプロフィールを示している。
【0025】図8は図5乃至図7で示したある露光位置
での露光量のプロフィールの共通部分を示している。す
なわち、露光点a1における露光量のプロフィールは、
図5(b)に示されるように時間tn−1での露光量α
E及び時間tnでの露光量E+αEであり、露光点a3
における露光量のプロフィールは、図6(b)に示され
るように時間tnでの露光量E+2αEであり、露光点
a16における露光量のプロフィールは、図7(b)に
示されるように時間tnでの露光量E+αE及び時間t
n+1での露光量αEであるから、各露光量のプロフィ
ールの共通部分の露光量EcはE+αEとなる。さら
に、露光点a1、露光点a3及び露光点a16における
トータル露光量Etは、それぞれE+2αEである。ま
た、各露光点での露光量のプロフィールの非共通部分の
露光量Euは、トータル露光量Et=(E+2αE)と
共通部分の露光量Ec=(E+αE)との差であるか
ら、(E+2αE)−(E+αE)=αEとなる。ま
た、トータル露光量Etに対する非共通部分の露光量E
uの割合は、αE/(E+2αE)=α/(1+2α)
となる。また、中央部Ic及び端部Ieでの露光多重度
はそれぞれ1、2となる。また、共通部分の露光多重度
Iは1となる。また、共通部分の露光多重度Iに対する
中央部の露光多重度Ic及び端部の露光多重度Ieの割
合は、それぞれ1/1=1、2/1=2となる。
【0026】図9乃至図11は、それぞれ本発明のマル
チビーム露光パターンBを示すもので、図9(a)は図
3の本発明のマルチビーム露光パターンBにおける露光
点b1(左端部)、b2に対応し、図10(a)は同じ
く露光点b2、b3、b4(いずれも中央部)に対応
し、図11(a)は同じく露光点b7、b8(右端
部)、b9(b1と等価である、マルチビームの左端部
により露光される位置)に対応する。また、図9,1
0,11の各(b)は、図3のb1(b9も同じ),b
3(b2,b4,b7、およびb4とb7の間の2点も
同じ)、b8における露光の時間プロフィールを示した
ものである。
【0027】図12は図9乃至図11で示したある露光
位置での露光量のプロフィールの共通部分を示してい
る。すなわち、露光点b1(b9(b9もb1と等価な
点であるから同じ))における露光量のプロフィール
は、図9(b)に示されるように時間tn−1での露光
量αE、時間tnでの露光量E+2αE及び時間tn+
1での露光量E+αEであり、露光点b3における露光
量のプロフィールは、図10(b)に示されるように時
間tn−1での露光量E+2αE及び時間tnでの露光
量E+2αEであり、露光点b8における露光量のプロ
フィールは、図11(b)に示されるように時間tn−
1での露光量E+αE、時間tnでの露光量E+2αE
及び時間tn+1での露光量αEであるから、各露光点
での露光量のプロフィールの共通部分の露光量は、(E
+αE)+(E+αE)=(2E+2αE)となる。な
お、共通露光部分の露光順序を変えてもよいと仮定する
と、各露光点での露光量のプロフィールの共通部分の露
光量は、(E+αE)+(E+αE)+αE=(2E+
3αE)となる。さらに、露光点b1(b9)、露光点
b3及び露光点b8のトータル露光量Etは、それぞれ
2E+4αEである。また、露光量のプロフィールの非
共通部分の露光量Euは、トータル露光量Et=(2E
+4αE)と共通部分の露光量Ec=(2E+2αE)
又はEc=(2E+3αE)との差であるから、2αE
又はαEとなる。また、トータル露光量Etに対する非
共通部分の露光量Euの割合は、α/(1+2α)又は
α/(2+4α)である。また、中央部Ic及び端部I
eでの露光多重度はそれぞれ2、3となる。また、共通
部分の露光多重度Iは2となる。また、共通部分の露光
多重度Iに対する中央部の露光多重度Ic及び端部の露
光多重度Ieは、それぞれ1、1.5となる。
【0028】図13乃至図15は、それぞれ本発明のマ
ルチビーム露光パターンCを示すもので、図13は図3
の本発明のマルチビーム露光パターンCにおける露光点
C1(左端部)、C2に対応し、図14は同じく露光点
C1、C2、C3(中央部)に対応し、図15は同じく
露光点C3、C4(右端部)、C5(左端部)に対応す
る。各図において(a)、(b)はそれぞれ図4と同様
の露光プロフィールを示している。
【0029】図16は図13乃至図15で示したある露
光位置での露光量のプロフィールの共通部分を示してい
る。すなわち、露光点C1おける露光量のプロフィール
は、図13(b)に示されるように時間tn−1での露
光量αE、時間tnでの露光量E+2αE、時間tn+
1での露光量E+2αE、時間tn+2での露光量E+
2αE及び時間tn+3での露光量E+αEであり、露
光点C2における露光量のプロフィールは、図14
(b)に示されるように時間tnでの露光量E+2α
E、時間tn+1での露光量E+2αE、時間tn+2
での露光量E+2αE及び時間tn+3での露光量E+
2αEであり、露光点C4における露光量のプロフィー
ルは、図15(b)に示されるように時間tn−1での
露光量E+αE、時間tnでの露光量E+2αE、時間
tn+1での露光量E+2αE、時間tn+2での露光
量E+2αE及び時間tn+3での露光量αEであるか
ら、各露光量のプロフィールの共通部分の露光量は、
(E+αE)+(E+2αE)+(E+2αE)+(E
+αE)=(4E+6αE)となる。なお、共通露光部
分の露光順序を変えてもよいと仮定すると、各露光量の
プロフィールの共通部分の露光量は、(E+αE)+
(E+2αE)+(E+2αE)+(E+αE)+αE
=(4E+7αE)となる。さらに、露光点C1、露光
点C2及び露光点C4のトータル露光量Etは、それぞ
れ4E+8αEである。また、露光量のプロフィールの
非共通部分の露光量Euは、トータル露光量Et(4E
+8αE)と共通部分の露光量Ec=(4E+6αE)
又はEc=(4E+7αE)との差であるから2αE又
はαEとなる。また、トータル露光量Etに対する非共
通部分の露光量Euの割合は、α/2(1+2α)又は
α/(4+8α)となる。また、中央部Ic及び端部I
eでの露光多重度はそれぞれ4、5となる。また、共通
部分の露光多重度Iは4となる。また、共通部分の露光
多重度Iに対する中央部の露光多重度Ic及び端部の露
光多重度Ieは、それぞれ1、1.25となる。
【0030】表1に示されるように、本発明のマルチビ
ーム露光パターンB、Cは、従来のマルチビーム露光パ
ターンAと比較して、トータル露光量Etに対する非共
通部分の露光量Euの割合が少なく、かつ共通部分の露
光多重度Iに対する中央部の露光多重度Icと端部の露
光多重度Ieの差が少ない。よって、両端部及び中央部
での露光条件の差異が小さいことが分かる。
【0031】なお、露光スジという観点からαは小さい
ほど有利であるが、なめらかな画質を得るためには露光
点間の隙間がないことや、ある程度の露光の重なりが必
要な場合もある。本発明は、このαの大きさによって
は、限定されるものではない。また、共通露光部分の順
序を変えても良いとするかどうかについては、十分な解
析が行われていないのが実状である。また、露光方法
(露光照度、多重度、間欠露光間隔など)や、ハロゲン
化銀乳剤の調整方法、特に増感色素の種類、使用量、吸
着のさせ方、化学増感の方法、ハロゲン組成、イリジウ
ム、鉄、ロジウム、ルテニウムなどの重金属ドープの方
法やドープ時の配位イオンの種類などのさまざまな要因
により判断が異なることが予想される。
【0032】本発明の画像形成方法に適用可能な熱現像
カラー感光材料に用いた画像形成層を有する感光要素及
び色素固定層を有する色素固定要素について詳細に述べ
る。色素固定要素は感光要素とは別々の支持体上に別個
に塗設される形態であっても、感光要素と同一の支持体
上に塗設される形態であってもよい。感光要素と色素固
定要素の相互の関係、支持体との関係、白地反射層との
関係については米国特許第4、500、626号明細書
の第57欄に記載の関係が適用できる。特に感光材料と
は別個の支持体上に色素固定層を持つ形態が好ましい。
さらに感光要素に水を付与する実施形態が好ましい。
【0033】色素固定層に用いる媒染剤は写真分野で公
知のものを用いることができる。具体例としては、米国
特許第4、500、626号明細書の第58〜59欄、
特開昭61−88256号公報の第(32)〜(41)頁、特開
昭62−244043号、同62−244036号公報
に記載された媒染剤を挙げることができる。
【0034】感光要素は、基本的には支持体上に感光性
ハロゲン化銀、バインダ、色素供与性化合物(後述する
ように還元剤が兼ねる場合がある)を有するものであ
り、さらに必要に応じて有機金属塩酸化剤などを含有さ
せることができる。これらの成分は同一の層に添加する
ことが多いが、反応可能な状態であれば別層に分割して
添加することもできる。例えば着色している色素供与性
化合物はハロゲン化銀乳剤の下層に存在させると感度の
低下を防げる。還元剤は感光要素に内蔵するのが好まし
いが、例えば後述する色素固定要素から拡散させるなど
の方法で、外部から供給するようにしてもよい。
【0035】イエロ、マゼンタ、シアンの3原色を用い
て色度図内の広範囲の色を得るためには、少なくとも3
層のそれぞれ異なるスペクトル領域に感光性を持つハロ
ゲン化銀乳剤層を組み合わせて用いる。例えば青感層、
緑感層、赤感層の3層の組み合わせ、緑感層、赤感層、
赤外感光層の組み合わせなどがある。各感光層は通常型
のカラー感光材料で知られている種々の配列順序を採る
ことができる。また、これらの各感光層は必要に応じて
2層以上に分割してもよい。感光要素には、保護層、下
塗り層、中間層、黄色フィルタ層、アンチハレーション
層、バック層等の種々の補助層を設けることができる。
【0036】ハロゲン化銀は、塩化銀、臭化銀、沃臭化
銀、塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭化銀のいずれでもよ
い。ハロゲン化銀乳剤は、表面潜像型乳剤であっても、
内部潜像型乳剤であってもよい。内部潜像型乳剤は造核
剤や光カブラセとを組合わせて直接反転乳剤として使用
される。また、粒子内部と粒子表層が異なる相を持った
いわゆるコアシェル乳剤であってもよい。ハロゲン化銀
乳剤は単分散でも多分散でもよく、単分散乳剤を混合し
て用いてもよい。粒子サイズは0.1〜2μm、特に
0.2〜1.5μmが好ましい。ハロゲン化銀粒子の晶
癖は立方体、8面体、14面体、高アスペクト比の平板
状、その他のいずれでもよい。具体的には、米国特許第
4、500、626号明細書第50欄、同4、628、
021号明細書、リサーチ・ディスクロージャー誌(以
下RDと略記する)17029(1978年)、特開昭
62−253159号公報等に記載されているハロゲン
化銀乳剤のいずれもが使用できる。
【0037】ハロゲン化銀乳剤は未後熟のまま使用して
もよいが通常は化学増感して使用する。通常感光感光材
料乳剤で公知の硫黄増感法、還元増感法、貴金属増感法
及びセレン増感法などを単独又は組合わせて用いること
ができる。これらの化学増感を含窒素複素環化合物の存
在下で行うこともできる(特開昭62−253159号
公報)。感光性ハロゲン化銀の塗設量は、銀換算1mg
乃至10g/m2 の範囲である。
【0038】感光性ハロゲン化銀と共に、有機金属塩を
酸化剤として併用することもできる。このような有機金
属塩の中、有機銀塩は、特に好ましく用いられる。上記
の有機銀塩酸化剤を形成するのに使用し得る有機化合物
としては、米国特許第4、500、626号明細書第5
2〜53欄等に記載のベンゾトリアゾール類、脂肪酸そ
の他の化合物がある。また特開昭60−113235号
公報記載のフェニルプロピオール酸銀などのアルキニル
基を有するカルボン酸の銀塩や、特開昭61−2490
44号公報記載のアセチレン銀も有用である。有機銀塩
は2種以上を併用してもよい。以上の有機銀塩は、感光
性ハロゲン化銀1モルあたり、0.01乃至10モル、
好ましくは0.01乃至1モルを併用することができ
る。感光性ハロゲン化銀と有機銀塩の塗布量合計は銀換
算で50mg乃至10g/m2 が適当である。
【0039】また、種々のカブリ防止剤又は写真安定剤
を使用することができる。その例としては、RD176
43(1978年)24〜25頁に記載のアゾール類や
アザインデン類、特開昭59−168442号公報記載
の窒素を含むカルボン酸類及びリン酸類、あるいは特開
昭59−111636号公報記載のメルカプト化合物及
びその金属塩、特開昭62−87957号公報に記載さ
れているアセチレン化合物類などが用いられる。
【0040】ハロゲン化銀は、メチン色素類その他によ
って分光増感されてもよい。用いられる色素には、シア
ニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合
メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシ
アニン色素、スチリル色素及びヘミオキソノール色素が
包含される。具体的には、米国特許第4、617、25
7号明細書、特開昭59−180550号公報、同60
−140335号公報、RD17029(1978年)
12〜13頁等に記載の増感色素が挙げられる。これら
の増感色素は単独に用いてもよいが、それらの組合わせ
を用いてもよく、増感色素の組合わせは特に、強色増感
の目的でしばしば用いられる。増感色素とともに、それ
自身分光増感作用をもたない色素あるいは可視光を実質
的に吸収しない化合物であって、強色増感を示す化合物
を乳剤中に含んでもよい(例えば米国特許第3、61
5、641号明細書、特開昭63−23145号公報等
に記載のもの)。これらの増感色素を乳剤中に添加する
時期は化学熟成時もしくはその前後でもよいし、米国特
許第4、183、756号、同4、225、666号明
細書に従ってハロゲン化銀粒子の核形成前後でもよい。
添加量は一般にハロゲン化銀1モル当り10-8乃至10
-2モル程度である。
【0041】感光要素や色素固定要素の構成層のバイン
ダには親水性のものが好ましく用いられる。その例とし
ては特開昭62−253159号公報の(26)頁〜(28)頁
に記載されたものが挙げられる。具体的には、透明か半
透明の親水性バインダが好ましく、例えばゼラチン、ゼ
ラチン誘導体等のタンパク質又はセルロース誘導体、デ
ンプン、アラビアゴム、デキストラン、プルラン等の多
糖類のような天然化合物と、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、アクリルアミド重合体、その他の
合成高分子化合物が挙げられる。また、特開昭62−2
45260号公報等に記載の高吸水性ポリマ、すなわち
-COOM 又は-SO3M(Mは水素原子又はアルカリ金属)を有
するビニルモノマの単独重合体又はこのビニルモノマ同
士もしくは他のビニルモノマとの共重合体(例えばメタ
クリル酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウム、住友
化学(株)製のスミカゲルL−5H)も使用される。こ
れらのバインダは2種以上組み合わせて用いることもで
きる。
【0042】微量の水を供給して熱現像を行うシステム
を採用する場合、上記の高吸水性ポリマを用いることに
より、水の吸収を迅速に行うことが可能となる。また、
高吸水性ポリマを色素固定層やその保護層に使用する
と、転写後に色素が色素固定要素から他のものに再転写
するのを防止することができる。バインダの塗布量は1
2 当たり20g以下が好ましく、特に10g以下、更
には7g以下にするのが適当である。
【0043】感光要素又は色素固定要素の構成層(バッ
ク層を含む)には、寸度安定化、カール防止、接着防
止、膜のヒビ割れ防止、圧力増減感防止等の膜物性改良
の目的で種々のポリマラテックスを含有させることがで
きる。具体的には、特開昭62−245258号、同6
2−136648号、同62−110066号公報等に
記載のポリマラテックスのいずれも使用できる。特に、
ガラス転移点の低い(40°C以下)ポリマラテックス
を媒染層に用いると媒染層のヒビ割れを防止することが
でき、またガラス転移点が高いポリマラテックスをバッ
ク層に用いるとカール防止効果が得られる。
【0044】還元剤としては、感光要素の分野で知られ
ているものを用いることがてきる。また、後述する還元
性を有する色素供与性化合物も含まれる(この場合、そ
の他の還元剤を併用することもできる)。また、それ自
身は還元性を持たないが現像過程で求核試薬や熱の作用
により還元性を発現する還元剤プレカーサも用いること
ができる。還元剤の例としては、米国特許第4、50
0、626号明細書の第49〜50欄、同4、483、
914号明細書の第30〜31欄、同4、330、61
7号、同4、590、152号明細書、特開昭60−1
40335号公報の第(17)〜(18)頁、同57−4024
5号、同56−138736号、同59−178458
号、同59−53831号、同59−182449号、
同59−182450号、同60−119555号、同
60−128436号から同60−128439号ま
で、同60−198540号、同60−181742
号、同61−259253号、同62−244044
号、同62−131253号から同62−131256
号公報まで、欧州特許第220、746A2号明細書の
第78〜96頁等に記載の還元剤や還元剤プレカーサが
ある。米国特許第3、039、869号明細書に開示さ
れているもののような種々の還元剤の組合せも用いるこ
とができる。
【0045】耐拡散性の還元剤を使用する場合には、耐
拡散性還元剤と現像可能なハロゲン化銀との間の電子移
動を促進するために、必要に応じて電子伝達剤及び/又
は電子伝達剤プレカーサを組合せて用いることができ
る。電子伝達剤又はそのプレカーサは、前記した還元剤
又はそのプレカーサの中から選ぶことができる。電子伝
達剤又はそのプレカーサはその移動性が耐拡散性の還元
剤(電子供与体)より大きいことが望ましい。特に有用
な電子伝達剤は1−フェニル−3−ピラゾリドン類又は
アミノフェノール類である。電子伝達剤と組合せて用い
る耐拡散性の還元剤(電子供与体)としては、前記した
還元剤の中で感光要素の層中で実質的に移動しないもの
であればよく、好ましくはハイドロキノン類、スルホン
アミドフェノール類、スルホンアミドナフトール類、特
開昭53−110827号公報に電子供与体として記載
されている化合物及び後述する耐拡散性で還元性を有す
る色素供与性化合物等が挙げられる。還元剤の添加量は
銀1モルに対して0.001〜20モル、特に好ましく
は0.01〜10モルである。
【0046】画像形成物質として銀を用いることができ
る。また高温状態下で銀イオンが銀に還元される際、こ
の反応に対応して、あるいは逆対応して可動性色素を生
成するか、あるいは放出する化合物、すなわち色素供与
性化合物を含有することもできる。色素供与性化合物の
例としてはまず、酸化カップリング反応によって色素を
形成する化合物(カプラ)を挙げることができる。この
カプラは4当量カプラでも、2当量カプラでもよい。ま
た、耐拡散性基を脱離基に持ち、酸化カップリング反応
により拡散性色素を形成する2当量カプラも好ましい。
この耐拡散性基はポリマ鎖をなしていてもよい。カラー
現像薬及びカプラの具体例は T.H.James著 "The Theory
of the Photographic Process" 第4版291〜334
頁及び354〜361頁、特開昭58−123533
号、同58−149046号、同58−149047
号、同59−111148号、同59−124399
号、同59−174835号、同59−231539
号、同59−231540号、同60−2950号、同
60−2951号、同60−14242号、同60−2
3474号、同60−66249号公報等に詳しく記載
されている。
【0047】また、別の色素供与性化合物の例として、
画像状に拡散性色素を放出しない拡散する機能を持つ化
合物を挙げることができる。この型の化合物は、次の一
般式〔LI〕で表わすことができる (Dye−Y)n −Z 〔LI〕 Dyeは色素基、一時的に短波化された色素基又は色素
前駆体基を表わし、Yは単なる結合又は連結基を表わ
し、Zは画像状に潜像を有する感光性銀塩に対応又は逆
対応して(Dye−Y)n −Zで表わされる化合物の拡
散性に差を生じさせるか、又は、Dyeを放出し、放出
されたDyeと(Dye−Y)n −Zとの間に拡散性に
おいて差を生じさせるような性質を有する基を表わし、
nは1又は2を表わし、nが2の時、2つのDye−Y
は同一でも異なっていてもよい。一般式〔LI〕で表わ
される色素供与性化合物の具体例としては下記の〜
の化合物を挙げることができる。尚、下記の〜はハ
ロゲン化銀の現像に逆対応して拡散性の色素像(ポジ色
素像)を形成するものであり、とはハロゲン化銀の
現像に対応して拡散性の色素像(ネガ色素像)を形成す
るものである。
【0048】米国特許第3、134、764号、同
3、362、819号、同3、597、200号、同
3、544、545号、同3、482、972号明細書
等に記載されている、ハイドロキノン系現像薬と色素成
分を連結した色素現像薬。この色素現像薬はアルカリ性
の環境下で拡散性であるが、ハロゲン化銀と反応すると
非拡散性になるものである。 米国特許第4、503、137号明細書等に記されて
いる通り、アルカリ性の環境下で拡散性色素を放出する
がハロゲン化銀と反応するとその能力を失う非拡散性の
化合物も使用できる。その例としては、米国特許第3、
980、479号明細書等に記載された分子内求核置換
反応により拡散性色素を放出する化合物、米国特許第
4、199、354号明細書等に記載されたイソオキサ
ゾロン環の分子内巻き換え反応により拡散性色素を放出
する化合物が挙げられる。
【0049】米国特許第4、559、290号明細
書、欧州特許第220、746A2号明細書、米国特許
第4、783、396号明細書、発明協会公開技報公技
番号87−6199号等に記されている通り、現像によ
って酸化されずに残った還元剤と反応して拡散性色素を
放出する非拡散性の化合物も使用できる。その例として
は、米国特許第4、139、389号、同4、139、
379号明細書、特開昭59−185333号、同57
−84453号公報等に記載されている還元された後に
分子内の求核置換反応により拡散性の色素を放出する化
合物、米国特許第4、232、107号明細書、特開昭
59−101649号、同61−88257号公報、R
D24025(1984年)等に記載された還元された
後に分子内の電子移動反応により拡散性の色素を放出す
る化合物、西独国特許第3、008、588A号明細
書、特開昭56−142530号公報、米国特許第4、
343、893号、同4、619、884号明細書等に
記載されている還元後に一重結合が開裂して拡散性の色
素を放出する化合物、米国特許第4、450、223号
明細書等に記載されている電子受容後に拡散性色素を放
出するニトロ化合物、米国特許第4、609、610号
明細書等に記載されている電子受容後に拡散性色素を放
出する化合物等が挙げられる。
【0050】また、より好ましいものとして、欧州特許
第220、746A2号明細書、発明協会公開技報公技
番号87−6199号、米国特許第4、783、396
号明細書、特開昭63−201653号、同63−20
1654号公報等に記載された一分子内にN−X結合
(Xは酸素、硫黄又は窒素原子を表す)と電子吸引性基
を有する化合物、特開平1−26842号公報に記載さ
れた一分子内にSO2-X (Xは上記と同義)と電子吸引性
基を有する化合物、特開昭63−271344号公報に
記載された一分子内にPO-X結合(Xは上記と同義)と電
子吸引性基を有する化合物、特開昭63−271341
号公報に記載された一分子内に C-X′結合(X′はXと
同義か又は-SO2- を表す)と電子吸引性基を有する化合
物が挙げられる。また、特開平1−161237号、同
1−161342号公報に記載されている電子受容性基
と共役するπ結合により還元後に一重結合が開裂し拡散
性色素を放出ず化合物も利用できる。この中でも特に一
分子内にN−X結合と電子吸引性基を有する化合物が好
ましい。その具体例は欧州特許第220、746A2号
明細書又は米国特許第4、783、396号明細書に記
載された化合物(1) 〜(3) 、(7) 〜(10)、(12)、(13)、
(15)、(23)〜(26)、(31)、(32)、(35)、(36)、(40)、(4
1)、(44)、(53)〜(59)、(64)、(70)、発明協会公開技報
公技番号87−6199号に記載された化合物(11)〜(2
3)などである。
【0051】拡散性色素を脱離基に持つカプラであっ
て還元剤の酸化体との反応により拡散性色素を放出する
化合物(DDRカプラ)。具体例には、英国特許第1、
330、524号明細書、特公昭48−39165号公
報、米国特許第3、443、940号、同4、474、
867号、同4、483、914号明細書等に記載され
たものがある。 ハロゲン化銀又は有機銀塩に対して還元性であり、相
手を還元すると拡散性の色素を放出する化合物(DRR
化合物)。この化合物は他の還元剤を用いなくてもよい
のが、還元剤の酸化分解物による画像の汚染という問題
がなく好ましい。その代表例は、米国特許第3、92
8、312号、同4、053、312号、同4、05
5、428号、同4、336、322号明細書、特開昭
59−65839号、同59−69839号、同53−
3819号、同51−104343号公報、RD174
65号、米国特許第3、725、062号、同3、72
8、113号、同3、443、939号明細書、特開昭
58−116537号、同57−179840号公報、
米国特許第4、500、626号明細書等に記載されて
いる。DRR化合物の具体例としては前述の米国特許第
4、500、626号明細書の第22欄〜第44欄に記
載の化合物を空けることができるが、なかでも前記米国
特許に記載の化合物(1) 〜(3) 、(10)〜(13)、(16)〜(1
9)、(28)〜(30)、(33)〜(35)、(38)〜(40)、(42)〜(64)
が好ましい。また米国特許第4、639、408号明細
書第37〜39欄に記載の化合物も有用である。その
他、上記に述べたカプラや一般式〔LI〕以外の色素供
与性化合物として、有機銀塩と色素を結合した色素銀化
合物(リサーチ・ディスクロージャー誌1978年5月
号、54〜58頁等)、熱現像銀色素漂白法に用いられ
るアゾ色素(米国特許第4、235、957号明細書、
リサーチ・ディスクロージャー誌、1976年4月号、
30〜32頁等)、ロイコ色素(米国特許第3、98
5、565号、同4、022、617号明細書等)など
も使用できる。
【0052】色素供与性化合物、耐拡散性還元剤などの
疎水性添加剤は米国特許第2、322、027号明細書
記載の方法などの公知の方法により感光要素の層中に導
入することができる。この場合には、特開昭59−83
154号、同59−178451号、同59−1784
52号、同59−178453号、同59−17845
4号、同59−178455号、同59−178457
号公報などに記載のような高沸点有機溶媒を、必要に応
じて沸点50°C〜160°Cの低沸点有機溶媒と併用
して、用いることができる。高沸点有機溶媒の量は用い
られる色素供与性化合物1gに対して10g以下、好ま
しくは5g以下である。また、バインダ1gに対して1
cc以下、更には0.5cc以下、特に0.3cc以下
が適当である。特公昭51−39853号公報、特開昭
51−59943号公報に記載されている重合物による
分散法も使用できる。水に実質的に不溶な化合物の場合
には、前記方法以外にバインダ中に微粒子にして分散含
有させることができる。疏水性化合物を親水性コロイド
に分散する際には、種々の界面活性剤を用いることがで
きる。例えば特開昭59−157636号公報の第(37)
〜(38)頁に界面活性剤として挙げたものを使うことがで
きる。さらに、感光要素に現像の活性化と同時に画像の
安定化を図る化合物を用いることができる。好ましく用
いられる具体的化合物については米国特許第4、50
0、626号明細書の第51〜52欄に記載されてい
る。
【0053】感光要素及び色素固定要素の構成層には、
可塑剤、スベリ剤、あるいは感光要素と色素固定要素の
剥離性改良剤として高沸点有機溶媒を用いることができ
る。具体例には特開昭62−253159号公報の(25)
頁、同62−245253号公報などに記載されたもの
がある。更に、上記の目的のために、各種のシリコーン
オイル(ジメチルシリコーンオイルからジメチルシロキ
サンに各種の有機基を導入した変性シリコーンオイルま
での総てのシリコーンオイル)を使用できる。その例と
しては、信越シリコーン(株)発行の「変性シリコーン
オイル」技術資料p.6−18Bに記載の各種変性シリコ
ーンオイル、特にカルボキシ変性シリコーン(商品名X
−22−3710)などが有効である。また特開昭62
−215953号、同63−46449号公報に記載の
シリコーンオイルも有効である。
【0054】感光要素や色素固定要素には退色防止剤を
用いてもよい。退色防止剤としては、例えば酸化防止
剤、紫外線吸収剤、あるいはある種の金属錯体がある。
酸化防止剤としては、例えばクロマン系化合物、クマラ
ン系化合物、フェノール系化合物(例えばヒンダードフ
ェノール類)、ハイドロキノン誘導体、ヒンダードアミ
ン誘導体、スピロインダン系化合物がある。また、特開
昭61−159644号公報記載の化合物も有効であ
る。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合
物(米国特許第3、533、794号明細書など)、4
−チアゾリドン系化合物(米国特許第3、352、68
1号明細書など)、ベンゾフェノン系化合物(特開昭4
6−2784号公報など)、その他特開昭54−485
35号、同62−136641号、同61−88256
号公報等に記載の化合物がある。また、特開昭62−2
60152号公報記載の紫外線吸収性ポリマも有効であ
る。金属錯体としては、米国特許第4、241、155
号、同4、245、018号第3〜36欄、同4、25
4、195号明細書第3〜8欄、特開昭62−1747
41号、同61−88256号(27)〜(29)頁、同63−
199248号公報、特開平1−75568号、同1−
74272号公報等に記載されている化合物がある。
【0055】有用な退色防止剤の例は特開昭62−21
5272号公報(125) 〜(137) 頁に記載されている。色
素固定要素に転写された色素の退色を防止するための退
色防止剤は予め色素固定要素に含有させておいてもよい
し、感光要素などの外部から色素固定要素に供給するよ
うにしてもよい。上記の酸化防止剤、紫外線吸収剤、金
属錯体はこれら同士を組み合わせて使用してもよい。感
光要素や色素固定要素には蛍光増白剤を用いてもよい。
特に色素固定要素に蛍光増白剤を内蔵させるか、感光要
素などの外部から供給させるのが好ましい。その例とし
ては、K.Veenkataraman 編「The Chemistry of Synthet
ic Dyes 」第V巻第8章、特開昭61−143752号
公報などに記載されている化合物を挙げることができ
る。より具体例には、スチルベン系化合物、クマリン系
化合物、ビフェニル系化合物、ベンゾオキサゾリル系化
合物、ナフタルイミド系化合物、ピラゾリン系化合物、
カルボスチリル系化合物などが挙げられる。蛍光増白剤
は退色防止剤と組み合わせて用いることができる。
【0056】感光要素や色素固定要素の構成層に用いる
硬膜剤としては、米国特許第4、678、739号明細
書第41欄、特開昭59−116655号、同62−2
45261号、同61−18942号公報等に記載の硬
膜剤が挙げられる。より具体的には、アルデヒド系硬膜
剤(ホルムアルデヒドなど)、アジリジン系硬膜剤、エ
ポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N、N′−
エチレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタン
など)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素な
ど)、あるいは高分子硬膜剤(特開昭62−23415
7号公報などに記載の化合物)が挙げられる。
【0057】感光要素や色素固定要素の構成層には、塗
布助剤、剥離性改良、スベリ性改良、帯電防止、現像促
進等の目的で種々の界面活性剤を使用することができ
る。界面活性剤の具体例は特開昭62−173463
号、同62−183457号公報等に記載されている。
感光要素や色素固定要素の構成層には、スベリ性改良、
帯電防止、剥離性改良等の目的で有機フルオロ化合物を
含ませてもよい。有機フルオロ化合物の代表例として
は、特公昭57−9053号公報第8〜17欄、特開昭
61−20944号、同62−135826号公報等に
記載されているフッ素系界面活性剤、又はフッ素油など
のオイル状フッ素系化合物もしくは四フッ化エチレン樹
脂などの固体状フッ素化合物樹脂などの疏水性フッ素化
合物が挙げられる。
【0058】感光要素や色素固定要素にはマット剤を用
いることができる。マット剤としては二酸化ケイ素、ポ
リオレフィン又はポリメタクリレートなどの特開昭61
−88256号公報(29)頁記載の化合物の他に、ベンゾ
グアナミン樹脂ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ、
AS樹脂ビーズなどの特開昭63−274944号、同
63−274952号公報記載の化合物がある。その
他、感光要素及び色素固定要素の構成層には、熱溶剤、
消泡剤、防菌防バイ剤、コロイダルシリカ等を含ませて
もよい。これらの添加剤の具体例は特開昭61−882
56号公報第(26)〜(32)頁に記載されている。
【0059】感光要素及び/又は色素固定要素には画像
形成促進剤を用いることができる。画像形成促進剤には
銀塩酸化剤と還元剤との酸化還元反応の促進、色素供与
性物質からの色素の生成又は色素の分解あるいは拡散性
色素の放出等の反応の促進及び、感光要素層から色素固
定層への色素の移動の促進等の機能があり、物理化学的
な機能からは塩基又は塩基プレカーサ、求核性化合物、
高沸点有機溶媒(オイル)、熱溶剤、界面活性剤、銀又
は銀イオンと相互作用を持つ化合物等に分類される。た
だし、これらの物質群は一般に複合機能を有しており、
上記の促進効果のいくつかを合せ持つのが常である。こ
れらの詳細については米国特許4、678、739号明
細書第38〜40欄に記載されている。塩基プレカーサ
としては、熱により脱炭酸する有機酸と塩基の塩、分子
内求核置換反応、ロッセン転位又はベックマン転位によ
りアミン類を放出する化合物などがある。その具体例は
米国特許第4、511、493号明細書、特開昭62−
65038号公報等に記載されている。
【0060】少量の水の存在下に熱現像と色素の転写を
同時に行うシステムにおいては、塩基及び/又は塩基プ
レカーサは色素固定要素に含有させるのが感光要素の保
存性を高める意味で好ましい。上記の他に、欧州特許出
願公開210、660号明細書、米国特許第4、74
0、445号明細書に記載されている難溶性金属化合物
及びこの難溶性金属化合物を構成する金属イオンと錯形
成反応しうる化合物(錯形成化合物という)の組合せ
や、特開昭61−232451号公報に記載されている
電解により塩基を発生する化合物なども塩基プレカーサ
として使用できる。特に前者の方法は効果的である。こ
の難溶性金属化合物と錯形成化合物は、感光要素と色素
固定要素に別々に添加するのが有利である。
【0061】感光要素及び/又は色素固定要素には、現
像時の処理温度及び処理時間の変動に対し、常に一定の
画像を得る目的で種々の現像停止剤を用いることができ
る。ここでいう現像停止剤とは、適性現像後、速やかに
塩基を中和又は塩基と反応して膜中の塩基濃度を下げ現
像を停止する化合物又は銀及び銀塩と相互作用して現像
を抑制する化合物である。具体的には、加熱により酸を
放出する酸プレカーサ、加熱により共存する塩基と置換
反応を起す親電子化合物、又は含窒素ヘテロ環化合物、
メルカプト化合物及びその前駆体等が挙げられる。更に
詳しくは特開昭62−253159号公報(31)〜(32)頁
に記載されている。
【0062】熱現像感光材料は感光要素と色素固定要素
からなる。従来の熱現像感光材料の多くは、処理後の使
用済み感光要素は、廃材となり、色素固定要素が目的と
する画像を形成する。しかし、場合によっては、感光要
素が目的とする画像を形成して、色素固定要素が廃材と
なる画像形成システムも考案されている。支持体は廃材
となる要素の支持体に使用するものである。次に、目的
とする画像を形成する要素に使用される支持体について
述べる。従って、処理後に廃材となる要素については以
下の限りではない。感光要素や色素固定要素の支持体と
しては、処理温度に耐えることのできるものが用いられ
る。一般的には、紙、合成高分子(フィルム)が挙げら
れる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
カーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプ
ロピレン、ポリイミド、セルロース類(例えばトリアセ
チルセルロース)又はこれらのフィルム中へ酸化チタン
などの顔料を含有させたもの、更にポリプロピレンなど
から作られるフィルム法合成紙、ポリエチレン等の合成
樹脂パルプと天然パルプとから作られる混抄紙、ヤンキ
紙、バライタ紙、コーティッドペーパ(特にキャストコ
ート紙)、金属、布類、ガラス類等が用いられる。これ
らは、単独で用いることもできるし、ポリエチレン等の
合成高分子で片面又は両面をラミネートされた支持体と
して用いることもできる。この他に、特開昭62−25
3159号公報(29)〜(31)頁に記載の支持体を用いるこ
とができる。これらの支持体の表面に親水性バインダと
アルミナゾルや酸化スズのような半導性金属酸化物、カ
ーボンブラックその他の帯電防止剤を塗布してもよい。
【0063】感光要素へ画像を記録する光源としては、
自然光、タングステンランプ、発光ダイオード、レーザ
光源、CRT光源などの米国特許第4、500、626
号明細書第56欄記載の光源を用いることができる。ま
た、非線形光学材料とレーザ光等のコヒーレントな光源
を組み合わせた波長変換素子を用いて画像露光すること
もできる。ここで非線形光学材料とは、レーザ光のよう
な強い光電界をあたえたときに現れる分極と電界との間
の非線形性を発現可能な材料であり、ニオブ酸リチウ
ム、リン酸二水素カリウム(KDP)、沃素酸リチウ
ム、BaB2O4などに代表される無機化合物や、尿素誘導
体、ニトロアニリン誘導体、例えば3−メチル−4−ニ
トロピリジン−N−オキシド(POM)のようなニトロ
ピリジン−N−オキシド誘導体、特開昭61−5346
2号、同62−210432号公報に記載の化合物が好
ましく用いられる。波長変換素子の形態としては、単結
晶光導波路型、ファイバ型等が知られておりそのいずれ
もが有用である。また、画像情報は、ビデオカメラ、電
子スチルカメラ等から得られる画像信号、NTSC方式
に代表されるテレビジョン信号、原画をスキャナなど多
数の画素に分割して得た画像信号、CG、CADで代表
されるコンピュータを用いて作成された画像信号を利用
できる。
【0064】感光要素及び/又は色素固定要素は、加熱
現像もしくは色素の拡散転写のための加熱手段としての
導電性の発熱体層を有する形態であってもよい。この場
合の透明又は不透明の発熱要素には、特開昭61−14
5544号公報等に記載のものを利用できる。なおこれ
らの導電層は帯電防止層としても機能する。熱現像工程
での加熱温度は、約50°C〜約250°Cで現像可能
であるが、特に約80°C〜約180°Cが有用であ
る。色素の拡散転写工程は熱現像と同時に行ってもよい
し、熱現像工程終了後に行ってもよい。後者の場合、転
写工での加熱温度は、熱現像工程における温度から室温
の範囲で転写可能であるが、特に50°C以上で熱現像
工程における温度よりも約10°C低い温度までがより
好ましい。
【0065】色素の移動は熱のみによっても生じるが、
色素移動を促進するために溶媒を用いてもよい。また、
特開昭59−218443号、同61−238056号
公報等に詳述されるように、少量の溶媒(特に水)の存
在下で加熱して現像と転写を同時又は連続して行う方法
も有用である。この方式においては、加熱温度は50°
C以上で溶媒の沸点以下が好ましい、例えば溶媒が水の
場合は50°C以上100°C以下が望ましい。現像の
促進及び/又は拡散性色素の色素固定層への移動のため
に用いる溶媒の例としては、水又は無機のアルカリ金属
塩や有機の塩基を含む塩基性の水溶液(これらの塩基と
しては画像形成促進剤の項で記載したものが用いられ
る)を挙げることができる。また、低沸点溶媒、又は低
沸点溶媒と水もしくは塩基性の水溶液との混合溶液など
も使用することができる。また界面活性剤、カブリ防止
剤、難溶性金属塩と錯形成化合物を溶媒中に含ませても
よい。
【0066】これらの溶媒は、色素固定要素、感光要素
又はその両者に付与する方法で用いることができる。そ
の使用量は全塗布膜の最大膨潤体積に相当する溶媒の重
量以下(特に全塗布膜の最大膨潤体積に相当する溶媒の
重量から全塗布膜の重量を差引いた量以下)という少量
でよい。感光層又は色素固定層に溶媒を付与する方法と
しては、例えば、特開昭61−147244号公報(26)
頁に記載の方法がある。また、溶媒をマイクロカプセル
に閉じ込めるなどの形で予め感光要素もしくは色素固定
要素又はその両者に内蔵させて用いることもできる。
【0067】また色素移動を促進するために、常温では
固体であり高温では溶解する親水性熱溶剤を感光要素又
は色素固定要素に内蔵させる方式も採用できる。親水性
熱溶剤は感光要素、色素固定要素のいずれに内蔵させて
もよく、両方に内蔵させてもよい。また内蔵させる層も
乳剤層、中間層、保護層、色素固定層いずれでもよい
が、色素固定層及び/又はその隣接層に内蔵させるのが
好ましい。親水性熱溶剤の例としては、尿素類、ピリジ
ン類、アミド類、スルホンアミド類、イミド類、アルコ
ール類、オキシム類その他の複素環類がある。また、色
素移動を促進するために、高沸点有機溶媒を感光要素及
び/又は色素固定要素に含有させておいてもよい。
【0068】現像及び/又は転写工程における加熱方法
としては、加熱されたブロックやプレートに接触させた
り、熱板、ホットプレッサ、熱ローラ、ハロゲンランプ
ヒータ、赤外及び遠赤外ランプヒータなどに接触させた
り、高温の雰囲気中を通過させるなどがある。感光要素
と色素固定要素とを重ね合わせ、密着させる時の圧力条
件や圧力を加える方法は特開昭61−147244号公
報27頁に記載の方法が適用できる。
【0069】写真要素の処理には種々の熱現像装置のい
ずれもが使用できる。例えば、特開昭59−75247
号、同59−177547号、同59−181353
号、同60−18951号公報、実開昭62−2594
4号公報等に記載されている装置などが好ましく使用さ
れる。市販の熱現像装置としてピクトロスタット20
0、ピクトログラフィー3000(富士フイルム製)が
好ましく使用される。
【0070】
【実施例】以下実施例を本発明の画像形成方法に適用可
能な感光材料について説明する。
【0071】実施例1 感光性ハロゲン化銀乳剤の作り方について述べる。
【0072】感光性ハロゲン化銀乳剤(1)〔第5層用
乳剤〕 良く撹拌している表2に示す組成の水溶液に表3に示す
組成の(I)液と(II)液を13分間かけて同時に添加
し、又、その10分後に、表3に示す組成の(III)液と
(IV)液を33分間かけて添加した。
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【化1】
【0076】又、III 液の添加開始13分後から27分
間かけて増感色素の0.35%水溶液150ccを添
加した。
【0077】
【化2】
【0078】常法により水洗、脱塩(沈降剤(a)を用
いてpHを4.1で行った)後、石灰処理オセインゼラ
チン22gを加えて、pHを6.0、pAgを7.9に
調節した後、60°Cで化学増感した。化学増感に用い
た化合物は、表4に示す通りである。得られた乳剤の収
量は630gで変動係数10.2%の単分散立方体塩臭
化銀乳剤で、平均粒子サイズは0.20μmであった。
【0079】
【化3】
【0080】
【表4】
【0081】
【化4】
【0082】
【化5】
【0083】
【化6】
【0084】感光性ハロゲン化銀乳剤(2)〔第3層用
乳剤〕 良く撹拌している表5に示す組成の水溶液に表6に示す
組成の(I)液と(II)液を18分間かけて同時に添加
し、又、その10分後表6に示す組成の(II1)液と(I
V)液を24分間かけて添加した。
【0085】
【表5】
【0086】
【表6】
【0087】常法により水洗、脱塩(沈降剤(b)を用
いてpHを3.9で行った)後、脱カルシウム処理した
石灰処理オセインゼラチン(カルシウム含有率150P
PM以下)22gを加えて、40°Cで再分散し、4−
ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザ
インデンを0.39g加えて、pHを5.9、pAgを
7.8に調節した。その後、表7に示す薬品を用いて7
0°Cで化学増感した。又、化学増感の最後に増感色素
、をメタノール溶液として(表8に示す組成の溶
液)添加した。さらに、化学増感後40°Cに降温して
後に述べる安定剤のゼラチン分散物200gを添加
し、良く撹拌した後収納した。得られた乳剤の収量は9
38gで変動係数12.6%の単分散立方体塩臭化銀乳
剤で、平均粒子サイズは0.25μmであった。
【0088】
【表7】
【0089】
【化7】
【0090】
【表8】
【0091】
【化8】
【0092】感光性ハロゲン化銀乳剤(3)〔第1層用
乳剤〕 良く撹拌している表9に示す組成の水溶液に表10に示
す組成の(I)液と(II)液を18分間かけて同時に添
加し、又、その10分後表10に示す組成の(III)液と
(IV)液を24分間かけて添加した。
【0093】
【表9】
【0094】
【表10】
【0095】常法により水洗、脱塩(沈降剤(a)を用
いてpHを3.8で行った)後、石灰処理オセインゼラ
チン22gを加えて、pHを7.4、pAgを7.8に
調節した後、60°Cで化学増感した。化学増感に用い
た化合物は、表11に示す通りである。得られた乳剤の
収量は680gで変動係数9.7%の単分散立方体塩臭
化銀乳剤で、平均粒子サイズは0.32μmであった。
【0096】
【表11】
【0097】コロイド銀のゼラチン分散物の調整法につ
いて述べる。
【0098】良く撹拌している表12に示す組成の水溶
液に、表13に示す組成の液を24分間かけて添加し
た。その後沈降剤(a)を用いて、水洗した後、石灰処
理オセインゼラチン43gを加えて、pHを6.3に合
わせた。平均粒子サイズは0.02μmで収量は512
gであった。(銀2%、ゼラチン6.8%を含有する分
散物)
【0099】
【表12】
【0100】
【表13】
【0101】次に疎水性添加剤のゼラチン分散物の調製
法について述べる。
【0102】イエロ色素供与性化合物、マゼンタ色素供
与性化合物、シアン色素供与性化合物のゼラチン分散物
をそれぞれ表14の処方どおり調製した。即ち各油相成
分を、約70°Cに加熱溶解させ均一な溶液とし、この
溶液に約60°Cに加温した水相成分を加え撹拌混合し
た後ホモジナイザで10分間、10000rpm にて分散
した。これに加水し、撹拌して均一な分散物を得た。さ
らにシアン色素供与性化合物のゼラチン分散物を限外ロ
カモジュール(旭化成製限外ロカモジュール:ACV−
3050)を用いて、水による希釈と濃縮を繰り返して
表14の酢酸エチルの量の17.6分の1になるように
酢酸エチルを減量した。
【0103】
【表14】
【0104】還元剤のゼラチン分散物を、表15の処
方どおり調製した。即ち各油相成分を、約60°Cに加
熱溶解させこの溶液に約60°Cに加温した水相成分を
加え、撹拌混合した後ホモジナイザで10分間、100
00rpm にて分散し、均一な分散物を得た。さらに得ら
れた分散物から減圧脱有機溶剤装置を用いて酢酸エチル
を除去した。
【0105】
【表15】
【0106】安定剤のゼラチン分散物を、表16の処
方どおり調製した。即ち各油相成分を、室温で溶解さ
せ、この溶液に約40°Cに加温した水相成分を加え、
撹拌混合した後ホモジナイザで10分間、10000rp
m にて分散した。これに加水し、撹拌して均一な分散物
を得た。
【0107】
【表16】
【0108】水酸化亜鉛のゼラチン分散物を、表17の
処方どおり調製した。即ち各成分を混合溶解した後、ミ
ルで平均粒径0.75mmのガラスビーズを用いて30
分間分散した。さらにガラスビーズを分離除去し、均一
な分散物を得た。(水酸化亜鉛は平均粒子サイズが0.
25μmのものを使用した。)
【0109】
【表17】
【0110】次に、保護層に添加しているマット剤のゼ
ラチン分散物の調製法について述べる。塩化メチレンに
PMMAを溶解した液を少量の界面活性剤ととにもゼラ
チン中に添加し、高速撹拌分散した。つづいて減圧脱溶
剤装置を用いて塩化メチレンを除去し、平均粒子サイズ
が4.3μmの均一な分散物を得た。
【0111】
【化9】
【0112】
【化10】
【0113】
【化11】
【0114】
【化12】
【0115】
【化13】
【0116】
【化14】
【0117】
【化15】
【0118】
【化16】
【0119】
【化17】
【0120】
【化18】
【0121】
【化19】
【0122】
【化20】
【0123】以上のものを用いて表18に示す熱現像感
光材料101を得た。
【0124】
【表18】
【0125】
【表19】
【0126】
【化21】
【0127】
【化22】
【0128】
【化23】
【0129】
【化24】
【0130】
【化25】
【0131】得られた感光材料101に対して以下の露
光処理及び現像処理を実行した。直径34cmのアウタ
ドラム式露光ドラム(長さ約1m)を作成し、感光材料
101をドラム103表面に巻き付けて固定した。 そし
て、各色64チャンネルのマルチ露光ヘッドを用い、各
色波長680nm、750nm、810nmの半導体レ
ーザをそれぞれ連続発光させて、解像度600dpiで
露光した。色素固定材料としては富士写真フイルム株式
会社製のフジックスピクロトグラフィー3000用ペー
パPGSGを用いた。また、熱現像装置としては、富士
写真フイルム株式会社製のフジックスピクロトグラフィ
ー3000を使用して、標準現像条件で現像した。
【0132】上記露光及び現像結果を表20に示す。表
20はモノビーム露光パターン、従来のマルチビーム露
光パターンA及び本発明のマルチビーム露光パターン
B、Cにおいて、ドラム回転数、ドラム1回転当たりの
副走査送り及び多重露光の間隔を変えて露光、現像して
形成される画像を、両端での露光スジ、露光温度の違い
による露光レンジの拡大分(露光温度依存性)、露光ス
ジを補正するための露光レンジの拡大分並びに露光温度
依存性及び露光スジを補正するための露光レンジの拡大
分に因る露光レンジの拡大分について比較したものであ
る。
【0133】
【表20】
【0134】表20に示されるように、本発明のマルチ
ビーム露光パターンB、Cによれば、従来のマルチビー
ム露光パターンAと比較して、露光スジが少なく、また
露光温度依存性が小さく優れた画像形成方法であること
が分かる。また、露光レンジの拡大分が小さくなるた
め、露光レンジが狭い優れた画像形成方法であることが
分かる。ここで、露光パターンAでは、ドラム回転数を
2倍にしても両端以外の露光点で、多重露光効果がな
く、露光温度依存性はむしろ悪化することがわかる。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
マルチビーム露光により露光時間を短くすることができ
るとともに、マルチビーム露光であっても露光位置によ
る露光条件の差異を小さくすることができるから、露光
スジが少なく、かつ露光温度依存性が小さくすることが
できる。従って、露光レンジを狭くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法が適用される露光装置を
示す図。
【図2】図1に示した露光装置による露光を示す図。
【図3】本発明の画像形成方法により駆動される露光ヘ
ッドの送り量を示す図。
【図4】モノビーム露光パターンの露光プロフィールを
示す図。
【図5】従来のマルチビーム露光パターンAの端部の露
光プロフィールを示す図。
【図6】従来のマルチビーム露光パターンAの中央部の
露光プロフィールを示す図。
【図7】従来のマルチビーム露光パターンAの端部の露
光プロフィールを示す図。
【図8】図5乃至図7に示した露光プロフィールの共通
部分を示す図。
【図9】本発明のマルチビーム露光パターンBの端部の
露光プロフィールを示す図。
【図10】本発明のマルチビーム露光パターンBの中央
部の露光プロフィールを示す図。
【図11】本発明のマルチビーム露光パターンBの端部
の露光プロフィールを示す図。
【図12】図9乃至図11に示した露光プロフィールの
共通部分を示す図。
【図13】本発明のマルチビーム露光パターンCの端部
の露光プロフィールを示す図。
【図14】本発明のマルチビーム露光パターンCの中央
部の露光プロフィールを示す図。
【図15】本発明のマルチビーム露光パターンCの端部
の露光プロフィールを示す図。
【図16】図13乃至図15に示した露光プロフィール
の共通部分を示す図。
【符号の説明】
101 感光材料 103 ドラム 105 ステージ 107 露光ヘッド
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/23 103

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも感光性ハロゲン
    化銀乳剤、バインダ及び色素供与性化合物を有する熱現
    像感光材料が巻回されたドラムを回転させるとともに、
    露光点に対応しかつ夫々同一波長光を発する複数のビー
    ム光源を前記ドラムが回転する主走査方向と直交する副
    走査方向に所定間隔で配列して成る露光ヘッドを前記副
    走査方向に移動させて前記感光材料を複数の露光点毎に
    走査露光する画像形成方法であって、 前記露光ヘッドを前記ビーム光源の配列方向長さの1/
    N(2≦Nの整数)単位で前記副走査方向へ移動させる
    ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記感光材料の感光層に700nm以上
    900nm以下の赤外波長域に感光する層を少なくとも
    1層有することを特徴とする請求項1記載の画像形成方
    法。
  3. 【請求項3】 前記感光材料がシアン、マゼンタ、イエ
    ロの3色からなる熱現像カラー感光材料であり、該カラ
    ー感光材料を露光してカラー画像を形成することを特徴
    とする請求項1又は2記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 さらに、前記露光ヘッドを前記ビーム光
    源の配列方向長さの1/N(4≦Nの整数)単位で前記
    副走査方向へ移動させることを特徴とする請求項1乃至
    3の何れか1項記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記各露光点を、夫々2msec以上1
    000msec以下の間隔で少なくとも2回多重露光す
    ることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の
    画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記各露光点を、夫々10msec以上
    400msec以下の間隔で少なくとも2回多重露光す
    ることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の
    画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記各露光点を、夫々10msec以上
    400msec以下の間隔で少なくとも4回多重露光す
    ることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の
    画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記各露光点を、夫々時間変調により露
    光量を調節して露光することを特徴とする請求項1乃至
    7の何れか1項記載の画像形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6342913B1 (en) 1998-12-08 2002-01-29 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image recording apparatus
US6446960B1 (en) 1999-03-04 2002-09-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Sheet feeding device
JP2003015309A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Pentax Corp 多重露光描画方法及び多重露光描画装置

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