JPH1066855A - W/o型乳化組成物並びに食品用及び医薬品用基剤 - Google Patents

W/o型乳化組成物並びに食品用及び医薬品用基剤

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JPH1066855A
JPH1066855A JP8242676A JP24267696A JPH1066855A JP H1066855 A JPH1066855 A JP H1066855A JP 8242676 A JP8242676 A JP 8242676A JP 24267696 A JP24267696 A JP 24267696A JP H1066855 A JPH1066855 A JP H1066855A
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fatty acid
oil
emulsion composition
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JP8242676A
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Hiroshige Hamakawa
弘茂 浜川
Takeshi Oikawa
岳 追川
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Lion Corp
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 油脂を主成分とする油相に水相全体に対
して1〜5重量%の有機酸を含む水相を分散・乳化させ
たW/O型乳化組成物であって、上記水相と油相との配
合割合が重量比で水相:油相=1:99〜25:75で
あると共に、乳化剤としてそれぞれ組成物全体に対して
0.05〜3重量%のポリグリセリン縮合リシノレー
ト、0.05〜2重量%のHLB3以下の蔗糖不飽和脂
肪酸エステル及び0.02〜1重量%のソルビタン不飽
和脂肪酸エステルを併用配合したことを特徴とするW/
O型乳化組成物。 【効果】 本発明のW/O型乳化組成物は、常温で長期
間保存した場合でも、クリーミングや分離が生じること
なく、安定な乳化状態が得られるものであり、食品用及
び医薬品用基剤などの用途に幅広く応用できるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定性の向上した
W/O型乳化組成物並びに食品用及び医薬品用基剤に関
し、更に詳述すると、有機酸を水相に含んだW/O型乳
化組成物及びそれを含有してなる食品用及び医薬品用基
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、調味料成分を含んだ乳化組成物として、マヨネーズ
や乳化ドレッシングに代表されるO/W型乳化調味料が
知られており、このような乳化組成物は、いずれも安定
性には優れているものの、外相部が調味料成分を含有し
た水相であるために乳化組成物の褐変反応等の問題を解
決することが困難であった。このような問題点を解決し
た調味料として、醤油を主成分とするW/O型乳化調味
料が提案されている(特開平2−46268号公報)。
しかしながら、上記提案の場合、有機酸を水相に1〜5
重量%程度の高濃度に含んだW/O型乳化物の安定性に
ついては、言及も示唆もされていないもので、代表的な
調味料成分である有機酸の積極的な配合が示されておら
ず、使用食品が限定される。
【0003】一方、W/O型乳化物として、ポリグリセ
リン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン不飽和脂
肪酸エステル及び/又はHLB10以上の蔗糖脂肪酸エ
ステルを配合する提案もなされている(特開昭59−1
30526号公報)。しかしながら、この提案の場合、
その乳化組成物は主にマーガリン等の油脂食品に用いら
れるものであり、調味料成分、特に有機酸を水相に含有
させた場合の安定性については充分とは言い難い。
【0004】従って、未だ水相に有機酸を1〜5重量%
という高濃度で含んだ液状のW/O型乳化組成物であっ
て、常温で長期間安定に保存可能なものは得られておら
ず、その開発が切望されていた。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、1〜5重量%の有機酸を含んだ水相と油脂を主成
分とする油相とからなり、常温で長期間安定に保存可能
である高品質のW/O型乳化組成物並びにかかるW/O
型乳化組成物からなる食品用及び医薬品用基剤を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ね
た結果、水相全体に対して1〜5重量%の有機酸を含有
してなる水相と油脂を主成分とする油相とを重量比を
1:99〜25:75として乳化するにあたり、乳化剤
として全配合量に対して0.05〜3重量%のポリグリ
セリン縮合リシノレート、0.05〜2重量%のHLB
3以下の蔗糖不飽和脂肪酸エステル及び0.02〜1重
量%のソルビタン不飽和脂肪酸エステルを併用配合する
ことによって、常温で長時間保存した場合でも、クリー
ミングや分離が生じることがないW/O型乳化組成物が
得られると共に、この乳化組成物が長期間の安定性が望
まれる食品用基剤及び医薬品用基剤などの用途に好適で
あることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0007】従って、本発明は、(1)油脂を主成分と
する油相に水相全体に対して1〜5重量%の有機酸を含
む水相を分散・乳化させたW/O型乳化組成物であっ
て、上記水相と油相との配合割合が重量比で水相:油相
=1:99〜25:75であると共に、乳化剤としてそ
れぞれ組成物全体に対して0.05〜3重量%のポリグ
リセリン縮合リシノレート、0.05〜2重量%のHL
B3以下の蔗糖不飽和脂肪酸エステル及び0.02〜1
重量%のソルビタン不飽和脂肪酸エステルを併用配合し
たことを特徴とするW/O型乳化組成物、(2)上記W
/O型乳化組成物からなる食品用基剤、及び(3)上記
W/O型乳化組成物からなる医薬品用基剤を提供する。
【0008】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明のW/O型乳化組成物は、有機酸を含有する
水相と油脂を主成分とする油相とを分散・乳化させるに
あたり、乳化剤としてポリグリセリン縮合リシノレー
ト、HLB3以下の蔗糖不飽和脂肪酸エステル及びソル
ビタン不飽和脂肪酸エステルをそれぞれ所定割合で併用
するものである。
【0009】ここで、水相に含有される有機酸として
は、従来のW/O型乳化組成物における水相部の成分と
同様のものを使用できる。一般的には、食品、食品添加
物として認められている酸味料等、又は医薬品等に配合
することが認められている有機酸が使用でき、このよう
な有機酸として、アジピン酸、イタコン酸、クエン酸、
α−ケトグルタル酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、
フマル酸、リンゴ酸及びそれらの塩などが挙げられ、こ
れらは1種単独で又は適宜組み合わせて使用することが
でき、また、これらの有機酸は、例えば米酢,リンゴ
酢,トマト酢等の醸造酢、レモン果汁,リンゴ果汁等の
果汁などに含まれた状態で配合することもできる。
【0010】上記有機酸の添加量は、水相全体に対して
1〜5重量%、好ましくは1.5〜3重量%である。有
機酸の添加量が1重量%未満のものは、本発明の目的か
ら外れるものであり、例えば食品用基剤として用いる場
合、有機酸の添加量が少なすぎると香味上、酸味を感じ
にくくなり、種々の食品に使用することができない。一
方、添加量が多すぎると乳化安定性が悪くなり、本発明
の目的を十分に達成することができない。
【0011】また、本発明において、上記水相には、食
塩、糖質、グルタミン酸ナトリウム(MSG)、増粘剤
などを配合することができる。これらの成分は、従来の
W/O型乳化組成物における水相部の成分と同様のもの
を使用でき、一般的には、食品、食品添加物又は医薬品
などに配合することが認められているものが用いられ
る。その添加量は、目的の食品又は医薬品等の香味を損
なわない範囲で使用することができる。具体的には、糖
質として、例えば蔗糖、ぶどう糖、果糖、麦芽糖、乳糖
などの他、蔗糖型液糖,転化型液糖,異性化型液糖,混
和液糖等の液糖、マルトオリゴ糖,ガラクトオリゴ糖,
フルクトオリゴ糖等のオリゴ糖、水飴、還元水飴などを
1種単独で又は適宜混合して用いることができ、増粘剤
として、例えばキサンタンガム、ジェランガム、ローカ
ストビーンガム、デキストリン、グアガム、トラガント
ガム、ペクチン、寒天、タマリンドガム、カラゲーナ
ン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、澱
粉、澱粉リン酸エステル、カゼインナトリウムなどを1
種単独で又は適宜混合して用いることができる。
【0012】本発明の水相は、使用用途などにより相違
するが、例えばドレッシング等の調味料、その他食品に
用いる場合には、水及び上記成分に加え、必要に応じて
醤油、味噌、糖アルコール、デンプン、水溶性繊維、動
植物エキス、アミノ酸類、水溶性色素(例えばコーン色
素、水溶性カロチノイド色素、ブドウ果皮色素、ベリー
色素、クチナシ色素、リボフラビン色素等の単独使用又
は2種以上の混合使用)、ビタミン類(ビタミンC、ビ
タミンB群等)、アルコール類(例えば日本酒、ワイ
ン、老酒等)、ミネラル類(例えばグルコン酸鉄、クエ
ン酸鉄、グルコン酸銅等)などの水溶性成分を配合でき
る。また必要に応じ、炭酸カルシウム、クエン酸カルシ
ウム、グルコン酸カルシウム等の微粉末や粗砕又は粉
末、粒状のスパイス類(例えばホワイトペパー、ブラッ
クペパー、バジル等)、粒状又はフレーク状、ペースト
状の野菜類(例えばトマト、セロリ、ガーリック、オニ
オン等)、粒状又はフレーク状の種実類(例えばアーモ
ンド、ピーナッツ、クルミ等)を配合することもでき
る。
【0013】また、医薬品の場合は、水に加え、水溶性
色素や水溶性の有効成分(薬剤)、例えばビタミン
1、ビタミンB6等を水相成分として用いることができ
る。
【0014】なお、上記水相は、必要に応じて、重合リ
ン酸塩等のpH、電荷調整剤などを配合することによっ
て、更に安定性を高めることもできる。
【0015】一方、本発明のW/O型乳化組成物に使用
する油脂としては、一般の可食性の食用油脂などが使用
でき、例えば大豆油,菜種油,パーム油,コーン油,綿
実油,ヤシ油,パーム核油,オリーブ油,米油,紅花
油,ひまわり油,ピーナッツ油,中鎖脂肪酸トリグリセ
ライド(MCT)等の植物油、牛脂,豚脂,魚油,乳脂
等の動物油脂類等が挙げられ、これらの1種又は2種以
上の混合物として用いることができ、また、これら油脂
を水添処理したり、エステル交換したものなども適宜使
用することもできるが、本発明の場合、常温(25℃)
で流動性を呈するような液状油脂を選定することが好ま
しい。なお、本発明のW/O型乳化組成物を食品用基剤
として用いる場合には、上記油脂を主成分とする油相
に、必要に応じて、更にカプシカムオレオレジン,パプ
リカオイル,カロチン,各種脂溶性ビタミン等の色素、
ビタミン類などを、本発明の目的を損なわない範囲で適
宜添加することもできる。
【0016】本発明のW/O型乳化組成物は、上記所定
量の有機酸及び食塩、糖質、MSG、増粘剤などの所用
成分を含有してなる水相と上記油脂を主成分とする油相
とを所定割合で乳化させるにあたり、ポリグリセリン縮
合リシノレート、HLB3以下の蔗糖不飽和脂肪酸エス
テル及びソルビタン不飽和脂肪酸エステルをそれぞれ所
定量で併用することによって、安定性が向上したW/O
型乳化組成物が得られるものである。
【0017】本発明において乳化剤として用いられるポ
リグリセリン縮合リシノレートは、重合度が3以上、特
に4〜6のグリセリンと縮合リシノレートとのエステル
が本発明の目的の上から好ましく、このようなポリグリ
セリン縮合リシノレートとしては、例えばテトラグリセ
リン縮合リシノレート、ペンタグリセリン縮合リシノレ
ート、ヘキサグリセリン縮合リシノレート等が挙げられ
る。これらポリグリセリン縮合リシノレートのHLBは
3以下であることが望ましい。
【0018】上記ポリグリセリン縮合リシノレートは、
通常、油相に添加することができる。この場合、ポリグ
リセリン縮合リシノレートの添加量は、W/O型乳化組
成物全体に対して0.05〜3重量%、好ましくは0.
1〜2重量%、より好ましくは0.2〜1重量%であ
る。ポリグリセリン縮合リシノレートの添加量が少なす
ぎると、W/O型乳化組成物の安定性が悪くなり、本発
明の目的を十分に達成することができない。一方、ポリ
グリセリン縮合リシノレートの添加量が多すぎると、W
/O型乳化組成物の風味の低下及びコスト高を招く場合
があるので望ましくない。
【0019】上記ポリグリセリン縮合リシノレートと同
様に乳化剤として使用されるHLB3以下の蔗糖不飽和
脂肪酸エステルとしては、炭素数16〜22の不飽和の
脂肪酸と蔗糖とのモノ、ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘ
キサ、ヘプタ、オクタエステル等の各種エステル、ある
いはそれらの混合物を挙げることができる。
【0020】この蔗糖不飽和脂肪酸エステルのHLBは
3以下であることが必要であり、好ましくは2以下であ
る。HLBが大きすぎるとW/O型乳化組成物を長期間
安定にする能力に欠ける。このような蔗糖不飽和脂肪酸
エステルとしては、例えば蔗糖オレイン酸エステル、蔗
糖エルカ酸エステル、蔗糖リノール酸エステル、蔗糖リ
ノレン酸エステル等が挙げられ、これらは1種単独で又
は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0021】上記蔗糖不飽和脂肪酸エステルは、通常、
油相に添加することができ、その添加量は、W/O型乳
化組成物全体に対して0.05〜2重量%、好ましくは
0.1〜1重量%である。蔗糖不飽和脂肪酸エステルの
添加量が少なすぎると、添加による効果を示さず、一
方、添加量が多すぎるとW/O型乳化組成物の安定性が
悪くなり、本発明の目的を十分達成することができな
い。
【0022】また、本発明に用いられるソルビタン不飽
和脂肪酸エステルとしては、炭素数16〜22個の不飽
和脂肪酸を50%以上、好ましくは70%以上を含有す
る脂肪酸とソルビタンあるいはソルビタンを主成分と
し、ソルビトール、ソルバイドを含有する混合物とのモ
ノエステル、ジエステルまたはトリエステル、あるいは
その他のポリエステルが好適に用いられる。本発明にお
いて、これらのソルビタン不飽和脂肪酸エステルの中で
もHLBが2〜8、特にHLB3〜6のものが本発明の
目的の上から好適に使用される。このようなソルビタン
不飽和脂肪酸エステルとしては、例えばソルビタンモノ
オレート、ソルビタンモノエルカレート、ソルビタンジ
オレート等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以
上を組み合わせて用いることもできる。
【0023】上記ソルビタン不飽和脂肪酸エステルは、
通常、油相に添加することができ、その添加量は、W/
O型乳化組成物全体に対して0.02〜1重量%、好ま
しくは0.04〜0.6重量%である。ソルビタン不飽
和脂肪酸エステルの添加量が少なすぎると、添加による
効果が現れず、多すぎると、W/O型乳化組成物を調製
することが不可能となる。
【0024】本発明のW/O型乳化組成物は、上記各乳
化剤を併用するものであり、乳化剤全体における各乳化
剤の配合割合は、それぞれが上記添加量の範囲となる限
り特に制限されず、水相成分及び油相成分によって適宜
選定することができるが、通常、ポリグリセリン縮合リ
シノレート/蔗糖不飽和脂肪酸エステル/ソルビタン不
飽和脂肪酸エステル=40〜50/30〜40/15〜
25程度とすると好適である。また、上記乳化剤の全体
としての総添加量は、W/O型乳化組成物全体に対して
0.12〜6重量%、好ましくは0.3〜4重量%、よ
り好ましくは0.5〜2重量%程度とすると好適であ
る。
【0025】なお、本発明のW/O型乳化組成物は、そ
の安定性をさらに向上させる目的で、上記水相及び油相
に更に蔗糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪
酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、リン脂質、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリド有機酸エ
ステルなどを添加することもできる。
【0026】本発明において、上記W/O型乳化組成物
を構成する上記水相と上記油脂を主成分とする油相との
配合割合は、重量比で水相:油相=1:99〜25:7
5である必要があり、好ましくは1:99〜20:8
0、より好ましくは2:98〜10:90である。上記
範囲以外の配合割合では、安定なW/O型乳化組成物を
製造することができない。
【0027】本発明のW/O型乳化組成物の製造方法
は、特に制限されず、従来公知の方法によって調製する
ことができ、例えば油脂性成分および上記乳化剤を上記
油脂に常温もしくは30〜50℃位に加熱して混合溶解
して、均一な油相を調製すると共に、水に上記有機酸、
その他の成分を溶解又は分散した水相を調製する。次い
で、上記油相と水相とを10〜40℃位に加熱しながら
混合・乳化することにより、目的とするW/O型乳化組
成物を得ることができる。なお、乳化方法としては、撹
拌乳化機、高圧ホモジナイザー、超音波乳化機、ウルト
ラミキサー、コロイドミルなどを用いて微細に乳化して
製品化することができる。
【0028】なお、本発明のW/O型乳化組成物の平均
乳化粒子径は、特に制限されるものではないが、通常2
μm以上、特に3〜10μm程度である。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、以下の例において%はすべて重量%
を意味する。
【0030】[実施例1〜3、比較例1〜10]表1〜
3に示したO相の配合処方に従って、菜種白絞油にポリ
グリセリン縮合リシノレート、蔗糖脂肪酸エステル、ソ
ルビタンエステルを添加して30〜50℃に加熱し、混
合溶解して均一な油相を調製した。また、表1〜3に示
したW相の配合処方に従って、常水に各成分を添加して
約85℃で加熱溶解後、常温まで冷却して水相を調製し
た。次に、表1〜3に示した配合処方に従って、上記油
相に上記水相を添加して、TKホモジナイザー(特殊機
化工業(株)製)を用い、25℃、10000rpm、
10分間の乳化を行って実施例1〜3、比較例1〜10
のW/O型乳化組成物を調製した。なお、表1〜3にお
いて、氷酢酸の下欄かっこ内の数値は、水相全体に対す
る氷酢酸の添加量である。また、以下の表において「M
SG」は「グルタミン酸ナトリウム」を意味する。
【0031】得られたW/O型乳化組成物をそれぞれ2
00ml容ガラス容器に充填し、65℃達温後30分の
殺菌を行った。各乳化組成物について、20℃で3ヶ月
及び6ヶ月保存後の乳化状態の安定性を下記評価基準に
従って評価した。結果を表1〜3に併記する。 <評価基準> ◎:乳化良好 ○:乳化やや良好 △:ややクリーミング有り ×:分離
【0032】
【表1】 *:日光ケミカルズ株式会社製 NIKKOL Hex
aglyn PR−15 **:三菱化学フーズ株式会社製 リョートーシュガー
エステルER−190 ***:理研ビタミン株式会社製 ポエムO−80
【0033】
【表2】 *:日光ケミカルズ株式会社製 NIKKOL Hex
aglyn PR−15 **:三菱化学フーズ株式会社製 リョートーシュガー
エステルER−190 ***:三菱化学フーズ株式会社製 リョートーシュガ
ーエステルS−170 ****:理研ビタミン株式会社製 ポエムO−80
【0034】
【表3】 *:日光ケミカルズ株式会社製 NIKKOL Hex
aglyn PR−15 **:三菱化学フーズ株式会社製 リョートーシュガー
エステルER−190 ***:理研ビタミン株式会社製 ポエムO−80 ****:理研ビタミン株式会社製 ポエムS−60
【0035】表1〜3の結果から、比較例1〜10では
乳化直後は、乳化状態が安定なものも認められたが、6
ヶ月間保存後では、すべてのW/O型乳化組成物でクリ
ーミング、或いは分離が認められた。これに対して、実
施例1〜3では、20℃で6ヶ月間保存後もクリーミン
グや分離が生じることがなく、良好な乳化状態が維持で
きることが確認できた。
【0036】[実施例4、5] 分離型ドレッシング 表4に示した下層(W部)の水相成分を均一に混合して
水相混合液を調製し、200ml容ガラス製容器に充填
した。一方、表4に示した配合処方に従って、上記実施
例1の製造方法に準じて、W/O型乳化組成物を調製し
た。その後、上記水相混合液にW/O型乳化組成物を載
置して、実施例4、5の分離型ドレッシングを得た。な
お、乳化状態の安定性は上記実施例1と同様の方法で行
った。結果を表4に併記する。なお、配合割合の欄のか
っこ内の数値は、それぞれW/O型乳化組成物の水相全
体に対する有機酸の配合割合、W/O型乳化組成物全体
に対する各乳化剤の配合割合を示す。
【0037】
【表4】 *:日光ケミカルズ株式会社製 NIKKOL Hex
aglyn PR−15 **:三菱化学フーズ株式会社製 リョートーシュガー
エステルER−190 ***:理研ビタミン株式会社製 ポエムO−80
【0038】表4の結果から、実施例4、5の分離型ド
レッシングは、20℃で8ヶ月間保存後でも良好な乳化
状態であることが認められた。
【0039】[実施例6] 焼き肉のタレ 表5に示した下層(W部)の水相成分を均一に混合して
水相混合液を調製し、200ml容ガラス製容器に充填
した。一方、表5に示した配合処方に従って、上記実施
例1の製造方法に準じてW/O型乳化組成物を調製し
た。その後、上記水相混合液にW/O型乳化組成物を載
置して、実施例6の分離型焼き肉のタレを得た。なお、
乳化状態の安定性は上記実施例1と同様の方法で行っ
た。結果を表5に併記する。なお、配合割合の欄の括弧
内の数値は、それぞれW/O型乳化組成物の水相全体に
対する有機酸の配合割合、W/O型乳化組成物に対する
各乳化剤の配合割合を示す。
【0040】
【表5】 *:太陽化学株式会社製 サンソフトA−Z2E **:三菱化学フーズ株式会社製 リョートーシュガー
エステルO−170 ***:理研ビタミン株式会社製 ポエムO−80
【0041】表5の結果から、実施例6の分離型焼き肉
のタレは、20℃で8ヶ月間保存後も良好な乳化状態で
あることが認められた。
【0042】[実施例7] 酢豚用調味油 表6に示した配合処方に従って、酢豚用W/O型乳化組
成物を上記実施例1の製造方法に準じて調製し、200
ml容プラスチック容器に充填して、65℃達温後30
分の殺菌を行った。得られた実施例7の酢豚用調味油に
ついて、20℃、3ヶ月間及び6ヶ月間保存後の乳化状
態の安定性を評価した。結果を表6に併記する。
【0043】
【表6】 *:理研ビタミン株式会社製 ポエムPR−100 **:三菱化学フーズ株式会社製 リョートーシュガー
エステルER−290 ***:理研ビタミン株式会社製 ポエムO−80
【0044】表6の結果から、実施例7の酢豚用調味油
は、20℃で6ヶ月間保存後も良好な乳化状態であるこ
とが認められた。
【0045】
【発明の効果】本発明のW/O型乳化組成物は、常温で
長期間保存した場合でも、クリーミングや分離が生じる
ことなく、安定な乳化状態が得られるものであり、食品
用及び医薬品用基剤などの用途に幅広く応用できるもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 13/00 B01J 13/00 A // A23L 1/22 A23L 1/22 D 1/24 1/24 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂を主成分とする油相に水相全体に対
    して1〜5重量%の有機酸を含む水相を分散・乳化させ
    たW/O型乳化組成物であって、上記水相と油相との配
    合割合が重量比で水相:油相=1:99〜25:75で
    あると共に、乳化剤としてそれぞれ組成物全体に対して
    0.05〜3重量%のポリグリセリン縮合リシノレー
    ト、0.05〜2重量%のHLB3以下の蔗糖不飽和脂
    肪酸エステル及び0.02〜1重量%のソルビタン不飽
    和脂肪酸エステルを併用配合したことを特徴とするW/
    O型乳化組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のW/O型乳化組成物から
    なる食品用基剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のW/O型乳化組成物から
    なる医薬品用基剤。
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