JPH106673A - 真正さがチェックされる被検出物とその製造方法 - Google Patents

真正さがチェックされる被検出物とその製造方法

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JPH106673A
JPH106673A JP8161802A JP16180296A JPH106673A JP H106673 A JPH106673 A JP H106673A JP 8161802 A JP8161802 A JP 8161802A JP 16180296 A JP16180296 A JP 16180296A JP H106673 A JPH106673 A JP H106673A
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JP
Japan
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synthetic resin
sheet
core sheet
core
magnetic polymer
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Application number
JP8161802A
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English (en)
Inventor
Hideo Naka
秀雄 中
Ryosuke Nishida
良祐 西田
Hiroyuki Matsumoto
弘之 松本
Kiyoshi Kurimoto
清 栗本
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NHK Spring Co Ltd
Japan Exlan Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
Japan Exlan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性ポリマー繊維がほどよく分散し、引張り
あるいは曲げなどに対して強度が高くかつ表面の平滑化
処理が容易な被検出物を提供する。 【解決手段】 カード状の被検出物10は、コアシート
11と、コアシート11の表裏両面に接着された合成樹
脂製フィルムからなるラミネート層12,13を備えて
いる。コアシート11は、ポリエステルなどの合成樹脂
からなる多数の合成樹脂繊維20と、多数の磁性ポリマ
ー繊維21とをランダムに混合し抄紙したものである。
磁性ポリマー繊維21は、合成樹脂からなる素子本体に
磁性金属粉を含有させたものである。コアシート11の
繊維20,21間に液状の接着剤をしみ通すことのでき
る隙間が存在している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プリペイドカー
ド,クレジットカード,IDカード等の各種カードや身
分証明書などのように偽造,変造を防止する必要があり
かつ真正さがチェックされる被検出物とその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】真正さがチェックされる被検出物の一例
として、特開平6−28709号公報に記載されている
ように、蛍光性染顔料を含浸したパルプ繊維をシート中
に設けたものが提案されている。この被検出物は上記シ
ートに紫外線を照射し、パルプ繊維を可視化することに
よって得られたランダムパターンを真正さのチェックに
利用するようにしている。
【0003】一方、被検出物に微小な磁性体をランダム
に混入し、この磁性体を磁気的に検出することによって
得られるランダムパターンを真正さのチェックに利用す
るものも知られている。このような磁性体を用いた被検
出物は蛍光性染顔料を用いたものに比較して経時変化が
少なく、安定した検出信号を出力できるが、磁性金属粉
等の磁性体は染顔料のようにパルプ繊維に含浸させるこ
とができない。
【0004】このため上記磁性体を被検出物に埋設する
手段として、合成樹脂中に磁性金属粉を混入し紡糸する
ことによって磁性ポリマー繊維を製造し、この磁性ポリ
マー繊維と紙パルプとを混合し抄紙することによりシー
ト基材を得ることが考えられた(先行技術1)。
【0005】あるいは2枚の合成樹脂製フィルムの間に
上記磁性ポリマー繊維をランダムに散布し、これらのフ
ィルムを互いに接着することも考えられた(先行技術
2)。この先行技術2の場合、一方のフィルムの上に接
着剤を塗布し、さらに接着剤の上から磁性ポリマー繊維
を分散機を用いてランダムに散布したのち、一方のフィ
ルムの上に他方のフィルムを積層し、各フィルムを互い
に上記接着剤により接着させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術1のよう
にシート基材に紙パルプを使用した場合、引張強度など
機械的強度が弱いため、例えばシート基材に合成樹脂フ
ィルムをラミネートしようとすると、ラミネート時の張
力にシート基材が耐えられず、シート基材が破れてしま
うことがある。また、パルプ繊維は弾力性に劣るため、
シート基材を折曲げたときに折れ目が残り、その結果、
磁性ポリマー繊維を磁気的に検出したときに得られる検
出信号が製造時のものとは異なってしまうことがあっ
た。
【0007】一方先行技術2のように2枚の合成樹脂製
フィルムの間に磁性ポリマー繊維を分散させる方法で
は、分散機を用いて連続的に磁性ポリマー繊維を分散さ
せる際に、目的とする分散量に対して分散量が大きくば
らつくことがある。すなわち分散機フィルタの目詰まり
が分散量の不安定要因になったり、磁性ポリマー繊維を
落下させる際の空気流の状態や静電気の影響によって分
散量が不安定になるなどの問題がある。しかも2枚のフ
ィルム間に磁性ポリマー繊維を単独に分散・埋設するた
め、磁性ポリマー繊維が存在する箇所のフィルム表面に
比較的大きな凹凸が生じる。このような凹凸が生じた表
面を平らにするには、フィルム接着後にカレンダー加工
等の平滑化処理が必要であるが、上記のように比較的大
きな凹凸を十分平らにするにはかなり念入りなカレンダ
ー加工を必要とし、生産効率が低下するとともにコスト
が上昇する原因となる。
【0008】従って本発明の目的は、磁性ポリマー繊維
が被検出物中にほどよく分散し、表面の平滑処理が容易
であり、しかも引張りあるいは曲げなどに対して強度が
高い被検出物とその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を果たすため
の本発明の被検出物は、合成樹脂からなる多数の合成樹
脂繊維と合成樹脂からなる繊維状の素子本体に磁性金属
粉を混入した多数の磁性ポリマー繊維とを混合し抄紙す
ることによってシート状に形成されたコアシートと、上
記コアシートの表裏両面に接着された合成樹脂フィルム
からなるラミネート層とを具備している。
【0010】上記合成樹脂繊維の材料としては、例えば
ポリエチレンテレフタレ−トをはじめとするポリエステ
ル系繊維等の熱可塑性樹脂が適している。また、コアシ
ートを構成する合成樹脂繊維と磁性ポリマー繊維を同系
色に着色することにより、磁性ポリマー繊維の存在を目
立たなくすることができる。
【0011】ラミネート層をコアシートに接着する手段
としては接着剤を用いる。あるいはコアシートの合成樹
脂繊維とラミネート層がそれぞれ熱可塑性樹脂からなる
場合には、両者の軟化温度まで加熱することによって両
者を溶着してもよい。また、上記合成樹脂繊維を芯部と
被覆層からなる二重構造とし、被覆層を芯部よりも軟化
点の低い合成樹脂によって構成すれば、この被覆層と磁
性ポリマー繊維とラミネート層を加熱融着することがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て、図面を参照して説明する。図2および図3に示すカ
ード状の被検出物10の一例は、その厚み方向中央部に
位置するコアシート11と、コアシート11の表裏両面
に接着された合成樹脂フィルムからなるラミネート層1
2,13とを備えて構成されている。コアシート11の
厚さは例えば0.02mm〜0.2mm、シート坪量は
10〜50g/m2 である。
【0013】コアシート11は図4に拡大して示すよう
に、多数の合成樹脂繊維20と多数の磁性ポリマー繊維
21を含み,これら2種類の繊維20,21が不特定の
方向を向くようにランダムに混合し、シート状に抄紙し
たものである。各繊維20,21は互いに立体的(三次
元的)に絡み合っていて、繊維間に多数の隙間22が存
在している。合成樹脂繊維20はポリエステル系繊維
(例えばポリエチレンテレフタレート:PET)あるい
はナイロン,ビニロン,ポリプロピレン,ポリエチレン
等の熱可塑性樹脂からなる化学繊維である。合成樹脂繊
維20の太さは例えばφ5μm〜50μm、繊維長は例
えば1mmから30mmである。なお上記繊維以外の抄
紙材料として、天然パルプ,フィブリル化合成樹脂繊維
パルプ等の材料を、紙特性の改良等のために加えること
は本発明の範囲をなんら逸脱するものではない。
【0014】磁性ポリマー繊維21は図5にその断面を
示すように、高分子材料からなる素子本体25の断面全
体に磁性金属粉26を混入したものである。素子本体2
5に使われる高分子材料の一例はポリエステル(例えば
PET)であるが、ポリエチレンやアクリル樹脂あるい
はウレタン等の熱可塑性樹脂、あるいはアクリルニトリ
ル系樹脂などが使われてもよい。磁性ポリマー繊維21
の外径はφ10μm〜100μmの間が好ましい。
【0015】磁性金属粉26として例えばパーマロイ,
センダスト,Co系アモルファス,ソフトフェライトな
どのように磁気的に軟質な高透磁率磁性材料からなる粉
体、あるいは、例えばフェライトやSm−Co合金,N
d合金等のように磁気的に硬質な高保磁力材料からなる
粉体が適している。
【0016】磁性金属粉26の混入量は30wt%〜80
wt%の範囲が好ましい。30wt%未満では、磁性ポリマ
ー繊維21を磁気的に検出する際の出力が実用化レベル
に達しないことがある。80wt%を越えると磁性ポリマ
ー繊維21の強度(主に引張り強度)が著しく低下し、
実用に耐えることができない。磁性金属粉26の粒径は
例えば1μm以下、好ましくは平均粒径が0.01〜
0.8μm前後である。繊維21の長さは2mmから10
mmまでの範囲が好ましい。磁性ポリマー繊維21の長さ
が10mmを越えると合成樹脂繊維20と混ざりにくくな
る。
【0017】磁性ポリマー繊維21を合成樹脂繊維20
と一緒にすき込む工程は、通常の抄紙プロセスにより、
問題なく実施できる。すなわち、合成樹脂繊維20と磁
性ポリマー繊維21とを溶液中で混合し、この溶液をす
くことによって、合成樹脂繊維20と磁性ポリマー繊維
21とからなるコアシート11が製造される。
【0018】合成樹脂繊維20と磁性ポリマー繊維21
を顔料あるいは染料によって互いに同系色(例えば白色
系あるいは茶色系など)に着色するとよい。こうすれ
ば、コアシート11中の磁性ポリマー繊維21の存在を
目立たなくすることができる。なお、磁性ポリマー繊維
21の断面形状は丸に限ることはなく、偏平な矩形や長
円形の断面、あるいは多角形断面などであってもよい。
なお、合成樹脂繊維20とラミネート層12,13に同
一系の樹脂を使用することによりコアシート11とラミ
ネート層12,13の密着,接着性を向上させることが
できる。
【0019】磁性ポリマー繊維21の素子本体25を構
成する樹脂と、ラミネート層12,13を構成する樹脂
にポリエステル等の共通の樹脂を用いた場合には、両者
の接着性が良好である。また、熱融着によってコアシー
ト11とラミネート層12,13を接着する場合に、磁
性ポリマー繊維21とラミネート層12,13の樹脂が
共通であれば、両者を所定の軟化温度に加熱しつつ圧着
させることにより、両者を確実に一体化(融着)させる
ことができる。
【0020】また図6に示すように合成樹脂繊維20の
断面の中心側に位置する高融点(例えば融点200℃以
上の高融点ポリエステル)の芯部20aと、芯部20a
を覆う低融点(例えば融点150℃以下の低融点ポリエ
ステル)の被覆層20bからなる二重構造の合成樹脂繊
維20を用いてもよい。このような合成樹脂繊維20の
場合、被覆層20bの軟化温度に応じた軟化温度(例え
ば80℃〜150°)の合成樹脂をラミネート層12,
13に用いれば、両者を上記軟化温度に加熱したときに
繊維どうしおよびコアシート11とラミネート層12,
13が互いに融着によって確実に一体化する。
【0021】以下にコアシート11を有する被検出物1
0の製造工程について述べる。図1に示すようにロール
状に巻かれたコアシート11を連続的に繰出しつつ、合
成樹脂フィルム12a,13aをコアシート11の表裏
両面に沿うようにそれぞれ連続的に供給する。そして一
方の合成樹脂フィルム13aを接着剤槽30に通すこと
により一方の合成樹脂フィルム13aに液状の接着剤3
1を供給する。この場合、コアシート11の一面側(フ
ィルム13a側)に接着剤31が直接供給されるが、こ
の液状接着剤31はコアシート11の隙間22を通って
コアシート11の他面側(フィルム12a側)にしみ出
るため、他方の合成樹脂フィルム12aとコアシート1
1の間にも同じ接着剤31が施される。こうすることに
より、接着設備と接着工程の簡略化を図ることができ
る。
【0022】接着剤31が供給されたコアシート11と
合成樹脂フィルム12a,13aがラミネート加工用ロ
ーラ35によって厚み方向に圧着され、接着剤が硬化す
る。こうして合成樹脂フィルム12a,13aがコアシ
ート11に接着し、ラミネート層12,13が形成され
る。さらにカレンダー加工用ローラ36によってラミネ
ート層12,13の表面平滑化処理が実施され、シート
状の中間製品10aが製造される。この中間製品10a
を図示しないカッターによって所定の大きさに切断する
ことにより、所定サイズの被検出物10が得られる。
【0023】なお、図8に示すように各々の合成樹脂フ
ィルム12a,13aにそれぞれ接着剤31を直接塗布
してもよい。このようにすれば、コアシート11が液状
接着剤31をしみ通しにくい場合でもコアシート11の
表裏両面に接着剤31を供給することができる。
【0024】図2に示すように被検出物10の特定位置
に走査領域40とコード表示部41が設けられている。
コード表示部41は、記録媒体の一例として図7に示す
ような磁性層42を用いるが、それ以外に例えばバーコ
ードやOCR文字あるいはホログラムなどのように、光
学的に読取り可能な記録手段が使われてもよい。コード
表示部41はコアシート11の幅よりも狭い磁気帯(磁
気ストライプ)であってもよい。
【0025】磁性ポリマー繊維21の磁性金属粉26に
高透磁率磁性材料が使われている場合、この被検出物1
0は、図9に示すような処理装置50によって磁気的に
処理される。処理装置50はハウジング55と移送機構
56を備えている。移送機構56は、ベルトやローラ等
を用いた移送用部材57によって被検出物10を所定速
度(一定の速度)で図中の矢印F方向に移動させるよう
になっている。
【0026】被検出物10の移動経路の途中に、磁気セ
ンサ60が設けられている。この磁気センサ60は、一
対のMR素子61,62を被検出物10の移動方向に並
べるとともに、MR素子61,62の背後にマグネット
63を配置したものである。MR素子61,62は磁界
の強さに応じて電気抵抗値が変化する磁気抵抗素子であ
り、各MR素子61,62にマグネット63の磁界が及
ぶようになっている。第1のMR素子61は下記コント
ローラ80に接続されている。第2のMR素子62は直
流電源回路75に接続されている。
【0027】MR素子61,62の近傍を磁性ポリマー
繊維21が矢印F方向(走査方向)に移動するとき、磁
性ポリマー繊維21の位置に応じて出力電圧が変化す
る。すなわち磁性ポリマー繊維21の位置に応じてMR
素子61,62を通る磁束が経時的に変化し、各MR素
子61,62の抵抗値に差が出るため、出力電圧が変化
する。この出力電圧は磁性ポリマー繊維21の分布密度
や磁性ポリマー繊維21のサイズ、向きなどの分布状態
に応じて大きさが変化するので、固有の出力電圧パター
ン(波形)が検出される。
【0028】上記処理装置50はマイクロコンピュータ
等を用いたコントローラ80と、被検出物10のコード
表示部41に下記暗号コードを記録するためのコード書
込み部81と、コード表示部41に記録された暗号コー
ドを読取るためのコード読取り部82などを備えてい
る。コード書込み部81と読取り部82は、読取り/書
込み用の回路83に接続されている。コントローラ80
は、A/D変換器90や比較器91および暗号コード変
換器92などを含んでいる。コントローラ80に表示器
95が接続されている。
【0029】次に、上記カード処理装置50の作用など
について説明する。被検出物10を発行する際に、カー
ド処理装置50に被検出物10を挿入し、移送機構56
によって被検出物10を所定速度で図9中の矢印F方向
に移動させながら、センサ60によって走査領域40に
応じた固有の検出信号を得る。この実施形態では、上記
検出信号の微小時間ごとの出力電圧が複数段階にランク
付けされてディジタル化される。こうして走査領域40
に固有のコード化された検出信号が得られる。この検出
信号を、暗号コード変換器92によって特定のアルゴリ
ズムに従って暗号化する。暗号化されたコードはコード
書込み部81によってコード表示部41に記録される。
【0030】被検出物10が真正であるか否かのチェッ
クも上記処理装置50を使って行われる。すなわち処理
装置50に被検出物10を挿入し、移送機構56によっ
て被検出物10を所定速度で矢印F方向に移動させなが
ら、センサ60によって走査領域40に応じた固有の検
出信号を得る。またコード表示部41に記録されている
暗号コードがコード読取り部82によって読取られる。
この暗号コードが暗号コード変換器92によって所定の
アルゴリズムに基いて復号されることにより、照合用コ
ードが再生される。そしてこの照合用コードと、前記検
出信号とが比較器91によって比較され、両者が一致し
た時のみ、この被検出物10が本物であると判断され、
その照合結果が表示器95に表示される。
【0031】上記実施形態の被検出物10であれば、コ
アシート11を製造する際に、秤量された磁性ポリマー
繊維21が分散度に大きなばらつきを生じることなく合
成樹脂繊維20とランダムに混練されて抄紙される。こ
のため、コアシート11中に磁性ポリマー繊維21をほ
どよく分散させることができる。
【0032】そして合成樹脂繊維20と磁性ポリマー繊
維21がいずれもきわめて柔軟で弾力性に富んでいるか
ら、曲げても折れ目がつきにくい。また、被検出物10
が強く折曲げられても、磁性ポリマー繊維21が折れて
被検出物10の表面に突出するといった不具合が生じな
い。このため検出信号が変化してしまうなどの不具合も
回避される。
【0033】
【発明の効果】本発明の被検出物のコアシートは、その
製造時に秤量された磁性ポリマー繊維と合成樹脂繊維が
混練されるため、抄紙されたコアシート中に磁性ポリマ
ー繊維がほどよく分散し、磁性ポリマー繊維の分散量の
ばらつきが少ない。しかも種々のサイズ(繊維径,長さ
等)の磁性ポリマー繊維を問題なく使用できる。そして
合成樹脂繊維を基材とするコアシート中に磁性ポリマー
繊維が混入されるから、磁性ポリマー繊維が埋設されて
いてもラミネート層の表面が比較的平坦であり、カレン
ダー加工等の平滑化処理が容易となり、加工速度の高速
化が図れる。また合成樹脂繊維と磁性ポリマー繊維とか
らなるコアシートがラミネート層によって強化されるた
め、引張りや引裂き力に対して強度が高く、曲げても折
れ目がつきにくく、耐水性もある。
【0034】上記コアシートの繊維間に液状接着剤をし
み通すことのできる隙間を形成しておけば、この隙間に
接着剤が充填されるため磁性ポリマー繊維をさらに強固
にコアシート中に固定でき、磁性ポリマー繊維がコアシ
ート中を移動したり剥れることを防止できる。また、コ
アシートの一面側に供給された接着剤を他面側にしみ出
させることができるため、接着剤供給工程を簡略化でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の被検出物を製造する装置
の概略を示す側面図。
【図2】本発明の一実施形態を示す被検出物の一部を切
り欠いて示す平面図。
【図3】図2中のIII-III 線に沿う断面図。
【図4】図2に示された被検出物に使用されるコアシー
トの拡大図。
【図5】図2に示された被検出物に使用される磁性ポリ
マー繊維の断面図。
【図6】図2に示された被検出物に使用される合成樹脂
繊維の断面図。
【図7】本発明の実施形態を示す被検出物に磁性層を設
けた場合の断面図。
【図8】本発明の他の実施形態を示す製造装置の概略
図。
【図9】被検出物を処理する装置を一部断面で示す側面
図。
【符号の説明】
10…被検出物 11…コアシート 12,13…ラミネート層 20…合成樹脂繊維 21…磁性ポリマー繊維 22…隙間 25…素子本体 26…磁性金属粉 40…走査領域 41…コード表示部 50…カード処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 弘之 神奈川県横浜市金沢区福浦3丁目10番地 日本発条株式会社内 (72)発明者 栗本 清 神奈川県横浜市金沢区福浦3丁目10番地 日本発条株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂からなる多数の合成樹脂繊維と合
    成樹脂からなる繊維状の素子本体に磁性金属粉を混入し
    た多数の磁性ポリマー繊維とを混合し抄紙することによ
    ってシート状に形成したコアシートと、 上記コアシートの表裏両面に接着された合成樹脂フィル
    ムからなるラミネート層と、 を具備したことを特徴とする真正さがチェックされる被
    検出物。
  2. 【請求項2】上記合成樹脂繊維と上記磁性ポリマー繊維
    とが同系色に着色されていることを特徴とする請求項1
    記載の真正さがチェックされる被検出物。
  3. 【請求項3】上記コアシートの上記繊維間に液状接着剤
    をしみ通すことのできる隙間を形成し、一方のラミネー
    ト層と上記コアシートとの間に供給された液状接着剤を
    上記隙間から他方のラミネート層側にしみ出させること
    によって双方のラミネート層をコアシートに接着したこ
    とを特徴とする請求項1記載の真正さがチェックされる
    被検出物。
  4. 【請求項4】上記コアシートの合成樹脂繊維が芯部とこ
    の芯部を覆う被覆層とからなり、上記被覆層を上記芯部
    よりも軟化点の低い合成樹脂によって構成し、この被覆
    層と上記磁性ポリマー繊維とラミネート層を互いに加熱
    融着したことを特徴とする請求項1記載の真正さがチェ
    ックされる被検出物。
  5. 【請求項5】合成樹脂からなる素子本体に磁性金属粉を
    混入した多数の磁性ポリマー繊維と多数の合成樹脂繊維
    とを混合しかつ抄紙することによりシート状のコアシー
    トを製造する工程と、 上記コアシートの一面側と他面側にそれぞれ合成樹脂フ
    ィルムを積層しかつ加熱しながら厚み方向に加圧するこ
    とにより上記合成樹脂フィルムからなるラミネート層を
    上記コアシートに溶着させるラミネート工程と、 を具備したことを特徴とする真正さがチェックされる被
    検出物の製造方法。
  6. 【請求項6】合成樹脂からなる素子本体に磁性金属粉を
    混入した多数の磁性ポリマー繊維と多数の合成樹脂繊維
    とを混合しかつ抄紙することにより上記繊維間に隙間が
    存在するシート状のコアシートを製造する工程と、 上記コアシートの一面側と他面側にそれぞれ合成樹脂フ
    ィルムを沿わせかつ一方の上記フィルムとコアシートと
    の間に液状の接着剤を供給するとともにこの接着剤をコ
    アシートの上記隙間からコアシートの他面側にしみ出さ
    せる接着剤供給工程と、 上記接着剤が供給されたコアシートの表裏両面に上記合
    成樹脂フィルムを積層しかつ厚み方向に圧着しつつ上記
    接着剤を硬化させることにより上記合成樹脂フィルムか
    らなるラミネート層を形成するラミネート工程と、 を具備したことを特徴とする真正さがチェックされる被
    検出物の製造方法。
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WO2007072793A1 (ja) * 2005-12-19 2007-06-28 International Frontier Technology Laboratory, Inc. 真贋判別可能なカード
US7761926B2 (en) 1999-02-08 2010-07-20 Sony Corporation Information recording/playback system

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