JP3439257B2 - 真正さがチェックされる被検出物とこの被検出物の真正さをチェックする方法および装置 - Google Patents

真正さがチェックされる被検出物とこの被検出物の真正さをチェックする方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、重要書類や有価証
券,紙幣および小切手等の金券,トラベラーズチェッ
ク,IDカード,CDカード,クレジットカード等のカ
ード類,パスポート,あるいは美術品,競艇・競馬等の
公営競技投票券等のように、偽造を防止する必要があり
かつ真正さがチェックされる被検出物と、そのチェック
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】書類等の真正さをチェックするための手
段として、特許出願公表昭63-501250号(USP 4,820,
912号)に見られるように、マイクロ波を用いたチェッ
ク方法と装置が公知である。この先行技術(先行技術
1)は、書類中にランダムに分布された多数の金属線に
マイクロ波を入射させ、応答マイクロ波束に応じた固有
のディジタルマークを、一定のルールで書類の適宜箇所
に記録している。そして書類の真正さを判断する際に
は、書類にマイクロ波を入射させるとともに、応答マイ
クロ波束と上記ディジタルマークとを照合することによ
り、両者が一致した時に、本物であると判断している。
【0003】また、特開平6−8678号公報(先行技
術2)に記載されているように、パルプ溶液に蛍光性染
顔料を加え、セルロース等の繊維素に染着または含浸さ
せることも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記先行技術1のよう
なマイクロ波を用いるチェック手段では、応答マイクロ
波束を計測する際に、外部ノイズの影響を受けやすいた
め、SN比が悪くなる。また、その検出装置はマイクロ
波を発振するため、ノイズ源になることも考えられる。
更に、マイクロ波の発信器および受信器は一般に大形で
あり、コストも高い。
【0005】また、紙のように薄い被検出物に金属線を
混入すると金属線が表面に露出するおそれがある。金属
線が露出すると外観上目立つため好ましくない。しかも
被検出物に印刷や着色を施す際の障害になるし、錆が生
じることもある。また被検出物が折曲げられた時に、金
属線が折れることによって被検出物の表面に突出した
り、その被検出物に固有のコードが被検出物の作成時と
異なってしまい、コードの照合が不可能になるおそれが
ある。これらの問題は、金属線の線径をより細くするこ
とで多少改善されるが、根本的な解決策にはなり得な
い。また、金属線を細くすることはSN比が悪化する原
因になるだけでなくコストアップにつながるため現実的
でない。
【0006】一方、先行技術2のように繊維素に蛍光性
染顔料を染着または含浸させる方法では、繊維素との染
着性あるいは含浸性の良い蛍光染料等を選ぶ必要がある
ために、限られた蛍光色しか得られない。しかも染着あ
るいは含浸では、繊維素に対する蛍光性染顔料の体積比
が最大でも10%程度が限界である。これらの理由か
ら、先行技術2では発光光(蛍光光)の出力がきわめて
小さく、S/N比が小さいという問題がある。また、先
行技術2の場合には、繊維素に対して蛍光性染顔料を水
を介して染着または含浸させるため、繊維素をパルプ溶
液から取出した後に蛍光性染顔料が残り、生産性の点で
効率がきわめて悪い。
【0007】従って本発明の目的は、S/N比が高く、
生産性に優れ、しかも金属線を埋設する場合に見られる
ような問題を回避することができるような被検出物とそ
のチェック方法および装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を果たすため
に開発された本発明の被検出物は、非蛍光材料からなる
紙製の基材と、上記基材の特定の位置に設けられた走査
領域と、上記走査領域に不特定多数の方向を向くように
上記基材中にランダムに混入された素子であって高分子
材料からなる可撓性の素子本体に蛍光顔料を含有させた
多数の蛍光ポリマー素子と、上記基材の一部に設けられ
かつ上記走査領域内の蛍光ポリマー素子に応じて得られ
る固有の出力に応じた情報がコード化されて記録される
コード表示部とを具備し、上記蛍光ポリマー素子は上記
蛍光顔料の粉体が混入された高分子溶液を凝固溶液中に
通すことによって表面に無数の小突起を形成したもので
あり該蛍光ポリマー素子が上記紙のパルプ繊維と一緒に
すき込まれて上記パルプ繊維に絡みついている
【0009】上記蛍光顔料として例えば無機蛍光顔料を
使用する場合、Ca,Ba,Mg,Zn,Cdなどの酸
化物、硫化物、ケイ酸塩、リン酸塩、タングステン酸塩
などの結晶を主成分とし、Mn,Zn,Ag,Cu,S
b,Pbなどの金属元素もしくはランタノイド類等の希
土類元素を活性材として添加して焼成して得られる顔料
で、ZnO:Zn、Br5 (PO43 Cl:Eu、Z
2 GeO4 :Mn、Y23 :Eu、Y(P,V)O
4 :Eu、Y22 Si:Eu、あるいはZn2 GeO
4 :Mn等が適している。
【0010】有機蛍光顔料としては、例えばジアミノス
チルベンジスルホン酸誘導体、イミダゾール誘導体、ク
マリン誘導体、トリアゾール、カルバゾール、ピリジ
ン、ナフタル酸、イミダゾロン等の誘導体、フルオレセ
イン、エオシン等の色素、アントラセン等ベンゼン環を
もつ化合物などが適している。
【0011】上記基材の一例は紙であり、この紙のパル
プ繊維と一緒に上記蛍光ポリマー素子が基材中にすき込
まれているとよい。蛍光ポリマー素子の素子本体に使わ
れる高分子材料の一例はアクリル樹脂である。この蛍光
ポリマー素子は、必要に応じて、パルプ繊維の色と同系
色でかつ、蛍光顔料の励起光および発光光の一部または
全部を透過するコーティング層で覆ってもよい。
【0012】上記被検出物の真正さをチェックするため
の本発明装置は、走査領域中の蛍光ポリマー素子を光学
的に走査しかつ蛍光ポリマー素子の分布に応じて変化す
る出力をとらえてこの被検出物に固有の検出信号を得る
光学的検出手段と、上記検出信号を暗号化することによ
って暗号コードを得る手段と、上記暗号コードを被検出
物のコード表示部に記録するコード書込み手段と、上記
コード表示部に記録されている上記暗号コードを読取る
読取り手段と、上記読取り手段によって読取られた暗号
コードと上記検出手段によって検出された検出信号とを
照合しかつ両者が互いに対応した時にこの被検出物が真
正であると判断する手段とを具備している。
【0013】
【作用】本発明では、被検出物を作成するための作成プ
ロセスにおいて、上記蛍光顔料の粉体が混入された高分
子溶液を凝固溶液中に通すことによって蛍光ポリマー素
子の表面に無数の小突起を形成しかつ該蛍光ポリマー素
子が上記パルプ繊維に絡みつくよう該蛍光ポリマー素子
を上記紙のパルプ繊維と一緒にすき込み、この走査領域
を光学的に走査することによって得られる固有の検出信
号を被検出物の真正さのチェックに利用する。すなわ
ち、被検出物を所定速度で移動させながら、走査領域中
の蛍光ポリマー素子の分布に応じた検出信号を光学的検
出手段によってとらえる。この検出信号は、蛍光ポリマ
ー素子の混入密度や蛍光ポリマー素子のサイズあるいは
配置方向、蛍光ポリマー素子の種類(蛍光顔料の組合わ
せ)などによって走査領域の微小部分ごとに変化するた
め、各走査領域に固有の出力パターンをもっている。こ
の検出信号は、被検出物を作成する際に特定のルールで
暗号化されて被検出物のコード表示部に記録される。
【0014】被検出物が真正なものであるか否かを照合
するプロセスでは、上記走査領域を再び光学的に走査す
ることにより、この走査領域に固有の検出信号を得ると
ともに、被検出物のコード表示部に記録されている暗号
コードを読取り、暗号コードと上記検出信号とが対応し
た時に、被検出物が真正なものであると判断する。
【0015】本発明の被検出物に混入されている蛍光ポ
リマー素子は、金属線に比べて十分に柔軟であるため、
薄い被検出物に混入された場合に折曲げられても、この
素子が被検出物の表面に突出したり折れてしまうといっ
た不具合は生じない。このため、この被検出物は良好な
表面状態を維持できるとともに、錆びることがなく、印
刷や着色も問題なく行える。また、素子の分布パターン
が変化することも回避される。
【0016】材が紙であり、この紙のパルプ繊維と一
緒に蛍光ポリマー素子が基材中にすき込まれていること
により、パルプ繊維と蛍光ポリマー素子とが立体的(三
次元的)に絡み合うため、蛍光ポリマー素子が基材中を
動いたり剥がれたり、蛍光ポリマー素子が基材表面にさ
さくれ立つなどの不具合を回避でき、蛍光ポリマー素子
の状態安定性がきわめて高いとともに、セキュリティ性
の高い被検出物となる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例について、図1ないし
図7を参照して説明する。図2に示されるように、被検
出物10の基材11の中に、多数の蛍光ポリマー素子1
2が不特定多数の方向を向くようにランダムに混入され
ている。基材11は紙やプラスチックなどの非蛍光材料
からなる。蛍光ポリマー素子12は、例えば図1に示し
た断面のように、高分子材料からなる素子本体13の内
部に、蛍光顔料14の粉体を混入した繊維状の素子であ
る。蛍光顔料14は、実質的に可視光領域に吸収領域を
もたない前述の無機または有機蛍光顔料などの中から選
択される。またこの蛍光顔料14は、発光光も可視光領
域に含まれなければ、更にセキュリティ性が高いものと
なる。
【0018】素子本体13に使われる高分子材料の一例
は、ポリエチレンやポリエステルあるいはウレタンなど
であるが、要するに適当な可撓性を有する周知の合成樹
脂を適用できるが、後述するようにアクリル樹脂が特に
適している。
【0019】蛍光ポリマー素子12の製造方法の一例と
して、例えば図3に示すような二重構造の容器15を用
いた乾式製造法が適用される。この場合、容器15の外
側室15aに、例えば200℃〜500℃に加熱され液
状となった高分子材料13aを入れ、容器15の内側室
15bに蛍光顔料14の粉体を入れる。そして高分子材
料13aと蛍光顔料14の粉体の双方を、容器15の下
部のノズル16から落下させるかあるいは圧力を加えて
押出すことなどにより、高分子材料13aがノズル16
から出て冷却・固化する間に、蛍光顔料14の粉体が高
分子材料13aの内側に混入される。
【0020】これらの蛍光ポリマー素子12は、被検出
物10を製造する際に、特定の走査領域17に、ある程
度の密度で含まれるように混入される。なお、蛍光ポリ
マー素子12によって不織布を作製しておき、この不織
布を適当な大きさに切断して被検出物10の走査領域1
7に埋設してもよい。また、互いに異なる発光光を出す
複数種類の蛍光ポリマー素子を組合わせて混入してもよ
い。
【0021】図示例の蛍光ポリマー素子12は繊維状で
あるが、リボンあるいは箔であってもよい。素子12の
断面形状は円形に限らず、例えば多角形や矩形、長円
形、その他であってもよい。蛍光ポリマー素子12の外
径(あるいは厚み)は被検出物10のサイズにもよる
が、例えば5〜50μm程度である。蛍光顔料14の平
均粒径は、出力的には0.7〜20μmが好ましいが、
素子12の製造の関係上、0.2μmから(素子の外径
の1/10程度)までが適当である。蛍光顔料14の混
合比率は、体積比で45%程度まで可能である。
【0022】上記被検出物10に、コード表示部18が
設けられている。コード表示部18には、走査領域17
における蛍光ポリマー素子12の分布状態等に応じた固
有の情報が、下記の処理装置20によって暗号化されて
書込まれる。
【0023】被検出物10は、例えば図4に示すような
処理装置20によって光学的に走査される。この処理装
置20は、ハウジング25と移送機構26を備えてい
る。移送機構26は、ベルトやローラ等を用いた移送用
部材27により、被検出物10を一定速度で図中の矢印
F方向に移動させるようになっている。
【0024】被検出物10の移動経路の途中に光学的検
出手段30のヘッド部が設けられている。この光学的検
出手段30は、図5に示すように、駆動部31によって
上記蛍光顔料14の励起光を発生する発光素子32と、
励起光を平行光にする第1レンズ33と、励起光の一部
をカットして走査領域17に励起光を照射するスリット
34と、走査領域17に生じた発光光を集光する第2レ
ンズ40と、フィルタ41と、受光素子42などを有し
ている。フィルタ41は励起光を吸収しかつ発光光を透
過する光学フィルタである。このフィルタ41は、外来
光が強い時は外来光も吸収する。受光素子42は発光光
を受光して電気的信号を発生する。受光素子42に、増
幅器43を介して後述のコントローラ50が接続されて
いる。
【0025】この処理装置20は、マイクロコンピュー
タ等を用いたコントローラ50と、被検出物10のコー
ド表示部18に下記暗号コードを記録するためのコード
書込み部51と、コード表示部18に記録された暗号コ
ードを読取るためのコード読取り部52などを備えてい
る。コード書込み部51と読取り部52は、読取り/書
込み用の回路53に接続されている。コントローラ50
は、A/D変換器60や比較器61および暗号コード変
換器62などを含んでいる。コントローラ50に表示器
65が接続されている。
【0026】次に、上記実施例装置20の作用について
説明する。図6は被検出物10を作成するためのプロセ
スの概略を示している。ステップS1においては、被検
出物10の基材11が製造される際に、蛍光ポリマー素
子12が基材11に混入される。ステップS2では、被
検出物10が移送機構26によって所定速度で矢印F方
向に移動させられる。このステップS2は、走査ステッ
プS3と、検出ステップS4を含んでいる。
【0027】走査ステップS3においては、発光素子3
2から蛍光顔料14の励起光を発するとともに、受光素
子42によって、蛍光顔料14の発光光を受光する。こ
の場合、移送機構26によって被検出物10を所定速度
で矢印F方向に移動させながら、励起光を走査領域17
に照射すると、走査領域17の複数の微小部分が光学的
検出手段30のヘッド部を順次通過することに伴い、発
光光が受光素子42に入射するため、蛍光ポリマー素子
12に応じて受光素子42の出力信号が経時的に変化す
る。
【0028】上記出力信号は、蛍光ポリマー素子12の
密度や径(または厚さ)、長さ、方向、蛍光顔料14の
性質などに応じて大きさが変化するので、固有の出力電
圧パターンとして測定される。この実施例では、検出ス
テップS4において、走査領域17が微小時間ごとに区
切られて検出され、各微小時間ごとの出力電圧が複数段
階にランク付けされてディジタル化される。こうして、
走査領域17に固有のコード化された検出信号が得られ
る。なお、蛍光ポリマー素子12を製造する際に、互い
に異なる蛍光顔料14を用いた複数種類の素子12を組
合わせれば、より多様な出力パターンが得られる。
【0029】上述の検出信号を、暗号化ステップS5に
おいて、暗号コード変換器62によって、特定のルール
に従って暗号化する。こうして暗号化されたコードが、
書込みステップS6において、コード書込み部51の磁
気ヘッドによって、コード表示部18に記録される。こ
の実施例のコード表示部18は磁気帯であるが、例えば
印字ヘッドを用いて上記暗号コードをコード表示部18
に光学的に読取り可能な標識およびコード(例えばバー
コードや二次元バーコード,OCR文字など)で記録す
るようにしてもよいし、コードを記録したホログラムを
暗号コードにしたがって順番にスタンプしてもよい。
【0030】被検出物10が真正であるか否かのチェッ
クも上記処理装置20を使って行われる。図7は、被検
出物10の真正さをチェックするための照合プロセスの
概略を示している。ステップS11は、前述した被検出
物10の作成プロセスと同様の走査ステップS3と検出
ステップS4を含んでおり、走査領域17を所定速度で
走査することにより、蛍光ポリマー素子12に応じた検
出信号を得る。
【0031】コード読取りステップS12においては、
コード表示部18に記録されている暗号コードがコード
読取り部52によって読取られる。この暗号コードが、
コード再生ステップS13において、暗号コード変換器
62によって所定のルールに基いて解読されることによ
り、照合用コードが再生される。そして判別ステップS
14において、上記照合用コードと、検出ステップS4
で検出された検出信号とが比較器61によって比較さ
れ、両者が一致した時のみ、この被検出物10が本物で
あると判断され、その照合結果が表示器65に表示され
る。
【0032】上記処理装置20によれば、光学的に走査
領域17を検出するから、暗号コードやその他の情報が
コード表示部18あるいはそれ以外の箇所に磁気的に記
録されていても、これらの磁気的情報を破壊することが
ない。そして光学的に検出信号を得るため、外部ノイズ
の影響を受けにくい。
【0033】この被検出物10に使用される蛍光ポリマ
ー素子12はきわめて柔軟であり、可撓性に富んでいる
から曲げても折れない。このため、例えば紙のように薄
い被検出物10に混入された場合に、被検出物10が折
曲げられても、素子12が折れて被検出物10の表面に
突出するといった不具合が生じないし、被検出物10を
作成した時の固有のパターンに何らの影響も及ぼさな
い。
【0034】なお、図8に示した蛍光ポリマ−素子12
のように、高分子材料からなる素子本体13の断面全体
に蛍光顔料14を混練したものであってもよい。素子本
体13に使われる高分子材料の一例は、前記実施例と同
様のポリエチレンやポリエステルあるいはウレタンなど
の熱可塑性樹脂でもよいが、基材11が紙の場合、素子
本体13はアクリル樹脂が適している。蛍光顔料14の
混入量は、体積比で、45%くらいまで可能である。
【0035】この蛍光ポリマー素子12は、図9に示さ
れるように、紙製の基材11のパルプ繊維70と一緒
に、基材11中にすき込まれている。蛍光ポリマー素子
12をパルプ繊維70にすき込む工程は、通常の紙パル
プ製造プロセスにより、問題なく実施できる。このよう
にパルプ繊維70と蛍光ポリマー素子12とを一緒にす
き込んだ場合には、パルプ繊維70と蛍光ポリマー素子
12とが立体的(三次元的)に絡み合うため、蛍光ポリ
マー素子12が基材11中を動いたり、剥がれたり、基
材11の表面に蛍光ポリマー素子12がささくれ立つな
どの不具合を回避できるため、蛍光ポリマー素子12の
状態安定性がきわめて高い。また、蛍光ポリマー素子1
2がパルプ繊維70と三次元的に絡み合うため偽造も難
しく、セキュリティ性が向上する。
【0036】上記蛍光ポリマー素子12は、図10に示
す製造装置75を用いて作ることができる。この製造装
置75は、アクリル溶液を噴出するノズル76を有する
アクリル溶液供給部77と、凝固溶液78を収容する溶
液槽79などを備えている。図11に拡大して示すよう
に、多数の蛍光顔料14の粉体が混入されたアクリル溶
液80をノズル76から引き出して凝固溶液78中を通
すことにより、アクリル製の素子本体13の内部に多数
の蛍光顔料14が混在する蛍光ポリマー素子12が得ら
れる。この蛍光ポリマー素子12は適当な長さに切断さ
れる。
【0037】なお、蛍光ポリマー素子12の断面形状は
丸に限ることはなく、ノズル76の開口断面を矩形にす
るなどして、矩形断面あるいは多角形断面の蛍光ポリマ
ー素子を製造するようにしてもよい。蛍光ポリマー素子
12を偏平な形状にすれば、基材11が薄い場合に素子
12を混入する上で有利となる。
【0038】しかも、蛍光ポリマー素子12の素子本体
13にアクリル樹脂を用いた場合には、蛍光ポリマー素
子12の比重がパルプ繊維70に近いため、パルプ繊維
70と蛍光ポリマー素子12とが互いにパルプ溶液中で
良く混ざり、しかもアクリル樹脂の表面(蛍光ポリマー
素子12の表面)を顕微鏡で見ると無数の小突起がささ
くれ立った状態になっているから、蛍光ポリマー素子1
2とパルプ繊維70との絡みつきがきわめて強固とな
る。なお、従来の金属ワイヤの場合は、パルプ溶液の下
にワイヤがたまりやすいため、パルプ繊維と混ざりにく
かった。また、従来の金属ワイヤは表面が平滑であるか
ら、パルプ繊維に対する食い付きが悪かった。
【0039】なお図12に示した蛍光ポリマー素子12
のように、素子12の外側を全周にわたってコーティン
グ層85で覆うようにしてもよい。このコーティング層
85は、パルプ繊維70の色と同系色でかつ、蛍光顔料
14の励起光および発光光の一部または全部を透過する
ものを用いるとよい。
【0040】上記のようにコーティング層85を設けた
蛍光ポリマー素子12は、図13に示すように、2重構
造のノズル90を用いたアクリル溶液供給部91によっ
て、蛍光顔料14が混入されたアクリル溶液80の外側
をコーティング層85用のポリマー溶液92で包むよう
にして凝固溶液78(図10参照)の中を通すことによ
り製造される。
【0041】なお、蛍光ポリマー素子12の長さは2mm
から10mmまでの範囲が好ましい。2mm未満であると素
子12が細かくなり過ぎ、基材11中に粉のように均一
に分散してしまうため、現状の処理装置20では出力が
均一化してランダムな特徴が出にくくなる。素子12の
長さが10mmを越えると、パルプ溶液中で素子12がパ
ルプ繊維70と混ざりにくくなり、現状の製紙技術では
蛍光ポリマー素子12をすき込むことが困難である。
【0042】また本発明は、図14に示す被検出物10
のように、蛍光ポリマー素子12または基材(紙)11
の耐久性等を改善するために、基材(紙)11の片側の
全面または一部を保護層95で覆ってもよい。この保護
層95は、蛍光ポリマー素子12中の蛍光顔料14の励
起光および発光光の一部または全部を透過する材料から
なる。
【0043】あるいは図15に示す被検出物10のよう
に、蛍光ポリマー素子12または基材(紙)11の耐久
性等を改善するために、基材(紙)11の表裏両側の全
面または一部を保護層95で覆ってもよい。この保護層
95も蛍光ポリマー素子12中の蛍光顔料14の励起光
および発光光の一部または全部を透過する材料からな
る。
【0044】なお本発明は、絵画のキャンバスの裏面に
蛍光ポリマー素子12を埋設し、適当な位置に設けられ
たコード表示部にこの素子12に応じた暗号コードを記
録することにより、この絵画が本物であることの証しと
することもできる。また本発明は、美術品等の立体物に
蛍光ポリマー素子12を埋設すれば本物とイミテーショ
ンの判別にも役立つ。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、被検出物を折曲げるな
どしても素子が被検出物の表面に突出したり折れるなど
の不具合を生じることがなく、印刷や着色に適した良好
な表面状態が得られ、素子の分布パターンが変化するな
どの問題もなくなる。また、錆の発生を回避できる。本
発明は、走査領域に混入された蛍光ポリマー素子を光学
的に検出するため、マイクロ波使用のチェック手段に比
べて装置からのノイズ発生が回避され、SN比も高い。
また、走査領域を光学的に検出するため、コード表示部
に暗号コードが磁気的に記録されている場合にコード表
示部の記録内容に影響を与えるおそれがない。
【0046】上記蛍光ポリマー素子を紙のパルプ繊維と
一緒にすき込んだ場合には、パルプ繊維と蛍光ポリマー
素子とが立体的に十分に絡み合うため、蛍光ポリマー素
子と基材との一体性が高いものが得られる。この場合、
蛍光ポリマー素子が基材中を動いたり剥がれたり、基材
表面にささくれ立つなどの不具合を回避でき、耐久性と
セキュリティ性の高い被検出物となる。しかも所定の大
きさに切断したり印字あるいはペン等の筆記具による書
き込みも可能であり、用途がきわめて広い被検出物が得
られる。
【0047】また本発明ではアクリル等の高分子溶液に
蛍光顔料の粉体等を混入し、この蛍光顔料混入溶液その
ものをノズル等から引き出して蛍光ポリマー素子を得る
ようにしており、蛍光顔料を物理的に高分子材料中に混
練するため、素子本体に対する蛍光顔料の混入体積比を
きわめて高くすることができる。このため発光光(蛍光
光)の出力が大であり、S/N比が高い。しかも物理的
に蛍光顔料を混入できるため、染料の場合と異なり、あ
らゆる種類の蛍光顔料を使うことが可能であり、任意の
蛍光色が得られる。また、製造時に蛍光顔料を無駄なく
有効に使うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す被検出物に使われる蛍
光ポリマー素子の断面図。
【図2】被検出物の一例を概念的に示す平面図。
【図3】図1に示された蛍光ポリマー素子を製造する装
置の概略を示す断面図。
【図4】本発明の一実施例を示す処理装置を一部断面で
示す側面図。
【図5】図4に示された処理装置の光学的検出手段の概
略図。
【図6】被検出物を作成する際の処理のステップを示す
フローチャート。
【図7】被検出物の照合を行う際の処理のステップを示
すフローチャート。
【図8】被検出物に使われる蛍光ポリマー素子の他の実
施例を示す断面図。
【図9】蛍光ポリマー素子を紙にすき込んだ場合の被検
出物の一部の拡大図。
【図10】アクリルを用いた蛍光ポリマー素子を製造す
る装置の例を示す断面図。
【図11】図10に示された装置の一部を拡大して示す
断面図。
【図12】蛍光ポリマー素子にコーティング層を設けた
場合の断面図。
【図13】図12に示された蛍光ポリマー素子を製造す
る装置の一部を示す断面図。
【図14】片面に保護層を有する被検出物の断面図。
【図15】両面に保護層を有する被検出物の断面図。
【符号の説明】
10…被検出物 11…基材 12…蛍光ポリマー素子 13…素子本体 14…蛍光顔料 17…走査領域 18…コード表示部 20…処理装置 30…光学的検出手段 32…発光素子 42…受光素子 50…コントロ
ーラ 51…コード書込み部 52…コード読
取り部 70…パルプ繊維 85…コーティ
ング層 95…保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−28709(JP,A) 特開 平1−168911(JP,A) 特開 昭63−240444(JP,A) 特開 平5−331765(JP,A) 特開 平6−55885(JP,A) 特表 昭63−501250(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 7/12 B42D 15/10 501 D21H 21/48 G06K 19/10 G07D 7/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非蛍光材料からなる紙製の基材と、上記基
    材の特定の位置に設けられた走査領域と、上記走査領域
    に不特定多数の方向を向くように上記基材中にランダム
    に混入された素子であって高分子材料からなる可撓性の
    素子本体に蛍光顔料を含有させた多数の蛍光ポリマー素
    子と、上記基材の一部に設けられかつ上記走査領域内の
    蛍光ポリマー素子に応じて得られる固有の出力に応じた
    情報がコード化されて記録されるコード表示部とを具備
    し、上記蛍光ポリマー素子は上記蛍光顔料の粉体が混入
    された高分子溶液を凝固溶液中に通すことによって表面
    に無数の小突起を形成したものであり該蛍光ポリマー素
    子が上記紙のパルプ繊維と一緒にすき込まれて上記パル
    プ繊維に絡みついていることを特徴とする真正さがチェ
    ックされる被検出物。
  2. 【請求項2】上記蛍光顔料が光学的に可視光領域に実質
    的に吸収領域を有さない蛍光顔料の粉体である請求項1
    に記載の被検出物。
  3. 【請求項3】上記蛍光ポリマー素子の素子本体の高分子
    材料がアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1
    記載の被検出物。
  4. 【請求項4】上記蛍光ポリマー素子の外面が全周にわた
    って、上記蛍光顔料の励起光および発光光の一部または
    全部を透過するコーティング層で覆われていることを特
    徴とする請求項1に記載の被検出物。
  5. 【請求項5】上記蛍光ポリマー素子をすき込んだ紙の一
    部または全面が、上記蛍光顔料の励起光および発光光の
    一部または全部を透過する保護層で覆われていることを
    特徴とする請求項1に記載の被検出物。
  6. 【請求項6】非蛍光材料からなる紙製の基材と、高分子
    材料からなる素子本体に蛍光顔料を含有させた多数の蛍
    光ポリマー素子と、上記蛍光ポリマー素子を上記基材中
    ランダムに混入した走査領域とを有する被検出物の真
    正さをチェックするための方法であって、 上記被検出物を作成するための作成プロセスと、上記被
    検出物をチェックするための照合プロセスとを含み、 上記作成プロセスは、上記蛍光顔料の粉体が混入された
    高分子溶液を凝固溶液中に通すことによって蛍光ポリマ
    ー素子の表面に無数の小突起を形成しかつ該蛍光ポリマ
    ー素子が上記パルプ繊維に絡みつくよう該蛍光ポリマー
    素子を上記紙のパルプ繊維と一緒にすき込みかつ上記走
    査領域中の蛍光ポリマー素子を光学的に走査する走査ス
    テップと、上記走査領域を走査した時に蛍光ポリマー素
    子の分布に応じて変化する出力をとらえてこの被検出物
    に固有の検出信号を得る検出ステップと、上記検出信号
    を暗号化することによって暗号コードを得るステップ
    と、上記暗号コードを被検出物のコード表示部に記録す
    るステップとを含み、 また上記照合プロセスは、上記走査領域中の蛍光ポリマ
    ー素子を光学的に走査する走査ステップと、上記走査領
    域を走査した時に蛍光ポリマー素子の分布に応じて変化
    する出力をとらえてこの被検出物に固有の検出信号を得
    る検出ステップと、上記コード表示部に記録されている
    暗号コードを読取るコード読取りステップと、上記暗号
    コードが上記検出ステップにおいて検出された検出信号
    と対応した時にこの被検出物が真正であると判断する判
    別ステップとを具備していることを特徴とする被検出物
    の真正さをチェックするための方法。
  7. 【請求項7】非蛍光材料からなる紙製の基材と、高分子
    材料からなる素子本体に蛍光顔料を含有させた多数の蛍
    光ポリマー素子で上記蛍光顔料の粉体が混入された高分
    子溶液を凝固溶液中に通すことによって表面に無数の小
    突起が形成されていて上記パルプ繊維に絡みつく蛍光ポ
    リマー素子と、上記蛍光ポリマー素子を上記基材中に
    ンダムに混入した走査領域とを有する被検出物の真正さ
    をチェックするための装置であって、 上記走査領域中の蛍光ポリマー素子を光学的に走査しか
    つ蛍光ポリマー素子の分布に応じて変化する出力をとら
    えてこの被検出物に固有の検出信号を得る光学的検出手
    段と、上記検出信号を暗号化することにより暗号コード
    を得る手段と、上記暗号コードを被検出物のコード表示
    部に記録するコード書込み手段と、上記コード表示部に
    記録されている上記暗号コードを読取る読取り手段と、
    上記読取り手段によって読取られた暗号コードと上記検
    出手段によって検出された検出信号とを照合しかつ両者
    が互いに対応した時にこの被検出物が真正であると判断
    する手段とを具備したことを特徴とする被検出物の真正
    さをチェックするための装置。
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