JPH106448A - 芳香小シート - Google Patents

芳香小シート

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JPH106448A
JPH106448A JP8179900A JP17990096A JPH106448A JP H106448 A JPH106448 A JP H106448A JP 8179900 A JP8179900 A JP 8179900A JP 17990096 A JP17990096 A JP 17990096A JP H106448 A JPH106448 A JP H106448A
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JP
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fragrance
small
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JP8179900A
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Inventor
Yukihiro Nuno
幸弘 布
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KOORARU KK
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KOORARU KK
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1〜7cm2 と言った非常に小さなシートを対
象にしながら、印刷に馴染みやすく、香料の滲み出しも
なく、香気の長期持続性が得られ、しかも廉価に製造で
きる芳香小シートを提供する。 【解決手段】 最下方の離型紙3、その上の接着剤2
層、更に空気透過性基材1、そして最上層の印刷層4か
ら成り、前記印刷層4が、8〜20μmの粒径の無機系
の多孔質担持体に香料を1〜40重量%の割合で配合し
て含浸させて成る粉末香料6を20〜60重量%の割合
で配合された水性インクで印刷され、且つ、印刷後60
〜80℃で2乃至8分間乾燥されて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香小シート、更
に詳しくは、主として公衆電話更には家庭用や業務用等
の各種電話機、そして殊に主として携帯用電話、の送話
器(マイク)の近辺に取付けられたり、その他には学用
品や化粧用具等に貼着されて常時芳香を発して使用者に
爽快感を与えるようにした、1〜7cm2 程度の極めて小
さいシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の芳香シートは、織物、不織布或い
は紙などの空気透過性基材に直に香料を含浸させたも
の、更には粉末担持体に香料を吸着させた粉末香料や香
料を内包させたマイクロカプセルを添着させたもの等が
種々提案されたり、現に商品として市場に提供されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種従来の
芳香シートは、これを宣伝媒体等として使用すべく、シ
ート表面に印刷を施すのが非常に困難であったり、使い
勝手が悪かったり、等種々の欠点を有する。つまり、印
刷には必ず高温の乾燥工程が存在するもので、この高温
に晒されると、空気透過性基材に直に香料を含浸させた
もの、更には粉末担持体に香料を吸着させた粉末香料を
添着させたものは、香料がたちどころに散気してしま
い、長期の芳香効果を全く期待できないばかりか、印刷
工程で既に香料が散気するため、作業環境上好ましくな
い。また、マイクロカプセルを採用するものは、外圧を
掛けてこのマイクロカプセルを潰さねば香料が散気しな
いために、使い勝手が悪い。
【0004】また、粉末担持体に香料を吸着させた従来
の粉末香料を採用した場合は、油状の香料の滲み出す上
に、香気の持続時間が、空気透過性基材に直に香料を含
浸させたものと同じように、非常に短い欠点を有する。
【0005】そこで、本発明者等は、前記従来技術を種
々検討した結果、基本的には1〜7cm2 と言った非常に
小さなシートを対象にしながら、印刷に馴染みやすく、
香料の滲み出しもなく、香気の長期持続性が得られる手
段を種々模索した結果、空気透過性基材に直に香料を含
浸させたもの、更に香料を内包させたマイクロカプセル
を添着させたものは、その構造上基本的には上記の条件
を満足できず、従って、最終的には、粉末担持体に香料
を吸着させた粉末香料と空気透過性基材との組み合わせ
が上記の条件をより多く満足できると判断し、この点で
種々の改良を試み、本発明をするに至った。
【0006】従って、本発明の目的は、1〜7cm2 と言
った非常に小さなシートを対象にしながら、印刷に馴染
みやすく、香料の滲み出しもなく、香気の長期持続性が
得られ、しかも廉価に製造できる芳香小シートを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の芳香小シートは、基本的には、先ず香料
を吸着させた粉末担持体の粒度を厳密に特定するととも
に、この香料を吸着させた粉末担持体からなる粉末香料
の散気調整を図り、併せてこの粉末香料が直に配合され
た水性インクで空気透過性基材に印刷を施し、更にこの
印刷後の乾燥温度並びに乾燥時間の厳密な調製を図るよ
うにした。そして、このような粒度の厳密な特定と散気
調整と更に水性インクの採用、そして乾燥温度並びに乾
燥時間の調製とによって、小スペースへの適用並びに印
刷を可能にでき、併せて長期間にわたる芳香を持続させ
ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る芳香小シートは、最
下方の離型紙、その上の接着剤層、更に空気透過性基
材、そして最上層の印刷層から成る小シートで、前記印
刷層が、8〜20μmの粒径の無機系の多孔質担持体に
香料を1〜40重量%の割合で配合して含浸させて成る
粉末香料を20〜60重量%の割合で配合された水性イ
ンクで印刷され、且つ、印刷後60〜80℃で2乃至8
分間乾燥されたものである。
【0009】
【実施例】空気透過性基材としては、空気透過性のある
素材が広く使用され、例えば織布、不織布、フエルト、
樹脂製基材、更には和紙、洋紙等が採用され、肉厚は
0.3〜3m/m程度のものである。
【0010】接着剤としては、一般に採用される種類の
ものでよく、ゼラチンやゴム等の天然素材を用いたもの
の他に、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、
アクリル樹脂等の合成樹脂や合成ゴムを素材にしたもの
も採用できる。
【0011】そして、この接着剤層の裏面は、芳香小シ
ートを貼着対象物に貼着する時に剥離できる離型紙で保
護されていて、例えば、ポリエステル−フィルム、ナイ
ロン、ポリプロピレン、ポリカーボネイト等の合成樹脂
製フィルム又はセロファン、ワックスを施した紙等が採
用される。
【0012】香料としては、天然香料、合成香料、調合
香料が採用される。天然香料としては、例えば、ジャス
ミンオイル、ローズオイル、カーネーション、バイオレ
ットオイル、ヒアシンスオイル、ボアドーズオイル、ベ
チバーオイル、ナツメグオイル、ネロリオイル、ラベン
ダーオイル、オレンジオイルレモンオイル、ベルガモッ
トオイル、ナルシサスオイル、イランイランオイル、サ
ンダルウッドオイル、等を採用できる。また、合成香料
としては、リモネン、ピネン等の炭化水素類、リナロー
ル、ゲラニオール、シトロネロール、メントール、ボル
ネオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、β
−フエニルエチルアルコールナ等のアルコール類、アル
トール、オイゲノール等のフエノール類、n−ブチルア
ルデヒド、ノナジエナール、シトラール、シトロネラー
ル、ベンズアルデヒド、ンナミツクアルデヒド、ヘリオ
トロビン、ワニリン等のアルデヒド類、メチルノニルケ
トン、ジアセチル、カルボン、メントン、、カンフア
ー、アセトフエノン、p−メチルアセトフエノン、イオ
ノン等のケトン類、γ−デカラクトン、γ−ノニルラク
トン、クマリン、シネオール等のラクトン又はオキシド
類、メチルフオーメート、イソプロピルフオーメート、
リナリルフオーメート、ウチルアセテート、ベンチルア
セテート、ベンジルアセテート、シンナミルアセテー
ト、ブチルプロピオネート、イソアミルアセテート、イ
ソプロピルイソブチレート、ゲラニルイソバレレート、
アルカプロエート、オクチルカプリレート、メチルヘプ
チンカルボネート、エチルペラルゴネート、メチルオク
チルカルボネート、イソアミルカプリレート、メチルラ
ウレート、エチルミリステート、エチルベンゾエート、
安息香酸ベンジル、メチルベンゾエー、シンナミルシン
ナメート、メチルサリシレート、エチルアニセート、メ
チルアンスラニレート、エチルビルベート等のエステル
類等が採用される。更に、調合香料としては、ローズ、
ジャスミン、リラ、モクセイ、カーネー ション、ミュ
ーゲ等が採用される。これらの各種香料は、それらの内
から適宜選択される1種又は2種以上が好適であり、理
想的には天然香料を採用するのが好ましい。
【0013】以上の香料は、市販の液状または粉末状の
ものをエタノール等の溶剤に溶解させたものが用いられ
る。
【0014】以上のような香料を含浸させる無機系の多
孔質担持体としては、粒径が8〜20μmのほぼ球形ま
たは不定形の多孔質体であって、孔径約5〜10000
Å、細孔容積約0.1〜2.0ml/gのものが一般的
に採用される。
【0015】具体的には、SiO2 系マイクロポーラス
ビーズ、スチレン−ジビニベンゼン共重合体系マイクロ
ポーラスビーズ等が採用される他、以下に示す各種の素
材を採用できる。 アルカリ土類金属炭酸塩…炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、炭酸マグネシウム等。 アルカリ土類金属珪酸塩…珪酸カルシウム、珪酸バリウ
ム、珪酸マグネシウム等。 アルカリ土類金属リン酸塩…リン酸カルシウム、リン酸
バリウム、リン酸マグネシウム等。 アルカリ土類金属硫酸塩…硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、硫酸バリウム等。 金属酸化物…シリカ(無水珪酸)、酸化チタン、酸化
鉄、酸化コバルト、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化マン
ガン、酸化アルミニウム、(アルミナ)等。 金属水酸化物…水酸化鉄、水酸化ニッケル、水酸化アル
ミニウム、水酸化カルシウム、水酸化クロム等。 アルカリ土類金属以外の珪酸塩…珪酸亜鉛、珪酸アルミ
ニウム、珪酸銅、珪酸アルミニウムマグネシウム、珪酸
マグネシウム等。 アルカリ土類金属以外の炭酸塩…炭酸亜鉛、炭酸アルミ
ニウム、炭酸コバルト、塩基性炭酸塩、炭酸ニッケル
等。
【0016】これら無機系の多孔質担持体への香料溶液
の担持は、香料溶液を含浸、噴霧等の含浸手段によって
行われる。無機系の多孔質担持体への香料溶液の配合比
率が1重量%未満であると、臭いの強度が不足し、逆に
40重量%を越えると、臭いが強くなりすぎる欠点があ
るから、その配合比率を1〜40重量%に定めた。尚、
好ましい配合比率は、5〜35重量%である。
【0017】このようにして得られた粉末香料は、互い
に付着し合わず、さらさらした状態を示しており、安息
角で示される流動性試験方法(細川ミクロン製パウダー
テスタ使用)で45度以下の安息角を示す流動性良好な
状態を示している。
【0018】また、この粉末香料は、合成樹脂でコーテ
ィングされる。この合成樹脂はガス透過性を有するもの
であれば良く、一例として水性合成樹脂や熱可塑性樹脂
等が採用される。具体的には、アクリルエマルジョン、
エチレン−酢酸ビニルエマルジョン、溶解型アクリル樹
脂、アルコール可溶性ウレタン樹脂等。また、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、AB
S樹脂またはそれらのブレンド物である。コーティング
は合成樹脂に対して粉末香料を10〜30%添加、混合
して造粒して得られる。造粒された粒状物の粒径は平均
粒径として10μm〜30μm程度、好ましくは12μ
m〜25μm程度である。
【0019】また、前記ガス透過性の合成樹脂に対する
粉末香料の配合比率が10%未満であると、粉末香料と
合成樹脂とを混合した時の粘性を高くする効果が少ない
上に、香気の放散を旨く抑制できず、逆に40%を越え
ると、粘性が高くなりすぎ好ましい粉末香料の均一分散
状態が得られない上に、香気の放散が旨く果たせないた
め、その配合比率を10〜40%に定めた、尚、好まし
い配合比率は、20%〜30%である。このように、粉
末香料がガス透過性の合成樹脂でコーティングされるこ
とによって、香料の揮散が更に一段と抑制されて芳香効
果を更に一段と長く維持させることができる。
【0020】水性インクは、従来から一般に採用される
ものでよく、例えば、水溶性樹脂,アミンやアルカリで
水溶性とした樹脂の水溶液、またはアクリル樹脂などの
エマルジョンをビヒクルとしたインクで、必要に応じて
インクの保存性を良好にするため脂肪酸のナトリウム塩
などの界面活性剤を加え、染料、顔料と練り合わせて作
られる。この水性インクは、インク臭が少ないので好ま
しい。
【0021】この水性インクには前記粉末香料が配合さ
れていて、その配合量は、20〜60重量%である。配
合量が20重量%未満では、所期の好ましい芳香が期待
できず、逆に60重量%を越えると前記粉末香料が互い
にひっつき合って団子状になり好ましい印刷ができ難
く、また、印刷後の表面にざらつきが生じる上に、コス
トメリットに欠けるので、その配合量を、20〜60重
量%に定めた。なお、好ましくは、30〜40重量%で
ある。
【0022】香りの安定性の更に大きなポイントは、先
に記した各種条件の他に、香料成分を可能な限り変質さ
せないことが必要であり、このためには印刷後のインク
の乾燥温度とその乾燥時間に充分な配慮が必要で、乾燥
温度は60〜80℃、更に乾燥時間は2〜5分程度とす
るのが好ましい。60℃で2分未満で乾燥する場合に
は、インクが充分に乾燥せず、逆に80℃で5分を越え
ると香料の散気率が増加してしまい、所期の好ましい芳
香作用が期待できなくなるので、乾燥温度は60〜80
℃、乾燥時間は2〜5分程度と定めた。
【0023】また、印刷方法としては、印刷圧が低く、
もろい材質のものに適用でき、更には多孔質粗面に適用
でき、かつ、粗粒子混入ペーストにも適用できるので、
スクリーン印刷法が好適である。使用される紗は、80
〜120メッシュが好ましく、特に本発明が対象とする
小シート(1〜7cm2 )では90〜120メッシュが
好ましい。
【0024】尚、スクリーン印刷法の他にも、転写、ホ
ットスタンプ、グラビア印刷、オフセット印刷等種々の
手段が採用できる。
【0025】このように構成された本発明の芳香小シー
トは、裏面の離型紙を剥がして、携帯電話の送話口近辺
に、裏面の接着剤層を介して貼着して使用されるが、香
りの持続性と芳香の安定性が格段に良く、従来のものと
違って、最初の香りが長く(2〜3週間)持続する。
【0026】本発明に係る芳香小シートは、香料の気散
を更に緩慢にし、併せてシート表面の汚れを防止でき、
長く美麗な表面を保持できるようにすることを目的とし
て、必要に応じて、前記印刷層の上がガス透過性のある
フィルムで被着される構造を採用できる。このガス透過
性のあるフィルムは要するにガスを透過できる素材のフ
ィルムで、例えば合成樹脂の薄膜に多数のミクロン単位
のガス透過用の孔を備えたものや合成樹脂の薄膜そのも
のがガス透過性を備えているものが採用される。
【0027】そこで、まず、合成樹脂の薄膜そのものが
ガス透過性を備えているものとしては、例えば酸素ガス
の透過度100〜500ml/m3 ・24H 1mm程度
の性質を持つ材質で、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、AS樹脂、
ABS樹脂またはそれらのブレンド物などが挙げられ、
ポリエチレン、とくに低密度ポリエチレンが好ましい。
【0028】また、合成樹脂の薄膜に多数のガス透過用
の孔を備えたものとしては、例えばニードルローラでフ
ィルムの全面に多数の数μm乃至数十μm単位の孔が穿
たれ他もの、更には放電加工によってフィルムの全面に
多数の数μm乃至数十μm単位の孔が穿たれものなどが
採用される。使われる樹脂としては特に素材を選ばない
が、前記のガス透過性のあるものが一層好適である。
【0029】この場合の前記ガス透過性のあるフィルム
の肉厚は3〜50μm程度が好ましい。また、このガス
透過性フィルムを被着させる手段としては、合成樹脂の
薄膜そのものがガス透過性を備えているフィルムの場合
には、例えば押出機で加熱、溶融後Tダイのスリットよ
りフィルムを押し出しながら加圧して接着させるエクス
トル−ジョンラミネーション法が採用できる。また、放
電加工やニードルローラを採用してガス透過孔を備える
フィルムの場合は、接着剤が印刷層上面に付着しないよ
うにして貼着される。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。図1は、本発明に係る芳香小シートの外観斜視
図、また、図2はその断面図である。図において、1は
空気透過性基材としてのポリエステルからなる不織布
で、全体が楕円形状を呈している。この不織布は、長軸
方向が約2cm、短軸方向が約1cmで全表面積は約2
cm2 である。この不織布1の裏面には、ポリエステル
系ドライラミネーション接着剤2が塗布され、この接着
剤2の外面に離型紙の一例としてのポリエチレンフィル
ム3が貼着されている。また、前記不織布1の表面には
適宜の模様、文字、色彩が施されて印刷層4が形成され
ている。
【0031】本発明の芳香小シートを製造するには、不
織布1の裏面に接着剤2を塗布し、その上に剥離紙3を
貼着して不織布基材5を得た。
【0032】また別途に、粒径8〜10μmの合成珪酸
カルシウムに30重量%のレモン油を含浸させて粉末香
料6を得た。得られた香料粉末6は、更にエチレン−酢
酸ビニルエマルジョンに20重量%の割合で混合され
て、樹脂の皮膜が形成した。これによって、香気の発散
をさらに抑制でき。除放性を高めることができた。
【0033】以上のようにして得られた粉末香料6を、
水性インクに30重量%の割合で混合し、このインクを
用いて、前記不織布基材5の表面にスクリーン印刷法に
より印刷を施し、その後乾燥させて、図外のロールに巻
き取る。これを一方のロールに巻き取りながら搬送し、
搬送途中において、図1に示される所定形状の、小片に
型抜きして芳香小シート7を得た。
【0034】得られた芳香小シート7を、図3に示され
るように、裏面の離型紙3を剥がして、携帯電話Tの送
話口M近辺に、裏面の接着剤2を介して貼着して使用し
たところ、香りの持続性と芳香の安定性が格段に良く、
従来の空気透過性基材に直に香料を含浸させてたり、香
気を包蔵するマイクロカプセルを採用したものと違っ
て、最初の香りが2〜3週間間持続した。
【0035】尚、図例では、携帯電話器Tの送話口Mの
近辺に貼着した使用の形態を示しているが、本発明に斯
る芳香小シートは、前記の通り、基本的には1〜7cm2
と言った非常に小さなシートであるから、その適用範囲
は枚挙に暇がなく、例えば、図示しないが、アクセサリ
ー、装身具類、ハンカチや財布、定期入れ、手帳、腕時
計等の身回品類、筆箱や下敷き、更には鉛筆等の学用
品、事務用品類、ワードプロセッサーやパーソナルコン
ピューター等のキーボード、テンキーボード等の事務機
器類、玩具類、枕等の寝具類に貼着して使用されるのも
良く、これ以外にもコンパクトや手鏡等の化粧用具類、
トイレット用品類、更には衛生用品類、マイクロフォン
(主としてハンドマイク)等に貼着して使用される。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る芳香
小シートは、8〜20μmの粒径の無機系の多孔質担持
体に香料を1〜40重量%の割合で配合して含浸させ
て、散気調整された粉末香料を採用するとともに、イン
クは水性インクを採用し、これにこの散気調整された粉
末香料を20〜60重量%の割合で配合するものである
から、従来の芳香シートと違って、香料の滲み出しが無
く、また、香料の香りが長く保持されて長期間にわたる
芳香効果を図ることができ、併せて水性インクを採用す
ることによって、インク臭の無い好ましい芳香小シート
を得ることができた。
【0037】また、8〜20μmの粒径の多孔質担持体
に香料を含浸させた粉末香料を採用することによって、
従来と違って、僅か1〜7cm2 の小片にも、芳香効果を
阻害すること無く美麗な印刷を可能にし、その商品価値
を格段に向上できた。
【0038】更に、印刷後の乾燥温度を60〜80℃の
低温にし、併せて乾燥時間を2乃至8分間とすることに
よって、印刷工程で香料が散気してしまう虞がなく、好
ましい作業環境が得られる上に、印刷機器に香気が付着
してしまう虞もない。
【0039】言うまでもなく、従来のマイクロカプセル
を採用するものに比べて、使い勝手を格段に向上でき
る。
【0040】更に、前記粉末香料がガス透過性の合成樹
脂でコーティングされることによって、香料の散気がよ
り一層緩慢となるので、長日月にわたって、所期の通り
の、好ましい芳香が得られる。
【0041】また、前記印刷層の上がガス透過性のある
フィルムで被着されていると、香料の気散を更に緩慢に
でき、併せてシート表面の汚れを防止できて長く美麗な
表面を保持でき、その機能並びに商品価値を一段と高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る芳香小シートの実施例を示す要部
の断面図である。
【図2】本発明に係る芳香小シートの実施例を示す全体
外観図である。
【図3】本発明に係る芳香小シートの実施例を示し、そ
の使用説明図である。
【符号の説明】
1…空気透過性基材、2…接着剤、3…離型紙、4…印
刷層、5…不織布基材、6…粉末香料、7…芳香小シー
ト、T…携帯電話器、M…送話口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最下方の離型紙、その上の接着剤層、更
    に空気透過性基材、そして最上層の印刷層から成る小シ
    ートで、前記印刷層が、8〜20μmの粒径の無機系の
    多孔質担持体に香料を1〜40重量%の割合で配合して
    含浸させて成る粉末香料を20〜60重量%の割合で配
    合された水性インクで印刷され、且つ、印刷後60〜8
    0℃で2乃至8分間乾燥されて成ることを特徴とする芳
    香小シート。
  2. 【請求項2】 前記空気透過性基材は、織布、不織布、
    フエルト、樹脂製基材、更には和紙、洋紙のいずれかで
    ある請求項1記載の芳香小シート。
  3. 【請求項3】 前記粉末香料は、合成樹脂に10〜30
    重量%の割合で添加、混合して造粒して成る請求項1又
    は2記載の芳香小シート。
  4. 【請求項4】 芳香性を備えた前記小シートは携帯電話
    器の送話口近辺に貼着されて用いられことを特徴とする
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の芳香小シー
    ト。
  5. 【請求項5】 前記印刷層の上にはガス透過性のあるフ
    ィルムが被着されている請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載の芳香小シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2375959A (en) * 2001-05-29 2002-12-04 Reckitt Benckiser An air freshening or purifying sheet
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