JPH023870Y2 - - Google Patents

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JPH023870Y2
JPH023870Y2 JP2979384U JP2979384U JPH023870Y2 JP H023870 Y2 JPH023870 Y2 JP H023870Y2 JP 2979384 U JP2979384 U JP 2979384U JP 2979384 U JP2979384 U JP 2979384U JP H023870 Y2 JPH023870 Y2 JP H023870Y2
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【考案の詳細な説明】 本考案は賦香積層体に関するものである。
更に詳しくは、本考案は、芳香の強さおよびそ
の持続性を容易に調節することができ、かつ、印
刷、粘着剤の塗布、他の基材との積層、製凾など
の二次加工性が良好であり、また耐水性の優れた
賦香積層体を提供するものである。
従来から、香料を塗布した賦香紙や賦香フイル
ム、香料を低密度ポリエチレンなどの熱可塑性樹
脂に直接混練したフイルム、あるいは特公昭43−
6283号公報に記載されているような、香料などの
匂物質を吸着性多孔質粉末に吸着させ、これをガ
ス透過性プラスチツク中に分散した混合物からな
るシートが提案されている。
しかし、上記の香料を塗布した賦香紙は、芳香
の持続性が悪く、耐水性が劣り、印刷インキが塗
布香料のために溶け出して滲みなどが起り、印刷
適性が非常に悪いという欠点を有する。
香料を塗布した賦香フイルムにおいても、香料
の揮散が激しく、芳香の持続性が悪いので好まし
くない。
また、香料を熱可塑性樹脂に直接混練したフイ
ルムでは、フイルム成形時の香料の揮発や散逸が
激しいのみでなく、香料を高濃度に含有するフイ
ルムを得ることが困難であり、かつ芳香の寿命が
短いものしか得られない。また、印刷適性が極め
て悪く、印刷したインキが香料に溶解されるとい
う欠点がある。更に、プラスチツクフイルムは粘
着剤を塗布し難いばかりでなく、塗布した粘着剤
が香料のために溶解し、軟化されて、例えば粘着
ラベルなどの場合には、他の物品への貼付けが困
難となり、また紙のように腰が無いので製凾がで
きないなどの問題点を有している。
一方、特公昭43−6283号公報に記載された組成
物による方法においては、フイルムの成形方法に
制約を伴なう。すなわち、匂物質を吸着する吸着
性多孔性粉末を含有しているために、インフレー
シヨンフイルム成形法によつて高速で薄膜を成形
する場合、膜切れなどのトラブルを生起する懸念
があるばかりでなく、前記の賦香フイルムについ
て挙げたような印刷適性、製凾性、粘着剤の塗布
性などにも問題がある。
本考案は、上記の問題点を解消するためになさ
れたものであり、成形方法に制約されることがな
く、芳香の強さおよびその持続性を容易に調節す
ることができ、かつ、印刷適性、筆記適性、積層
性、製凾性、粘着剤の塗布性などの二次加工性や
耐水性に優れた賦香積層体を提供するものであ
る。
すなわち、本考案は、香料を含有し、かつ該香
料および後記熱可塑性樹脂Bと相溶性を有する軟
質性樹脂Aと、香料とは非相溶性で前記軟質性樹
脂Aと相溶性を有する熱可塑性樹脂Bとの組成物
からなる混合樹脂層と、香気透過性シート層との
少なくとも2層からなることを特徴とする賦香積
層体に係るものである。
本考案の賦香積層体に使用する、香料および後
記熱可塑性樹脂Bと相溶性を有する軟質性樹脂A
(以下単に「軟質性樹脂A」と称す)としては、
石油樹脂、ポリブテン、ポリ塩化ビニル樹脂、天
然ゴムまたは合成ゴムの未加硫ゴム、カルボキシ
ル基含有エチレン共重合体などがあり、特にエチ
レン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−アクリル
酸エチル共重合体などのカルボキシル基含有エチ
レン共重合体が、香料および後記の熱可塑性樹脂
Bに対して良好な相溶性を有するので好ましく、
とりわけエチレン−酢酸ビニル共重合体が好適で
ある。
本考案において、香料とは非相溶性で前記軟質
性樹脂Aとは相溶性を有する熱可塑性樹脂B(以
下単に「熱可塑性樹脂B」と称す)とは、高、
中、低密度のエチレン単独重合体、あるいはエチ
レン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン
−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体
などのエチレンを主成分とするα−オレフインと
の共重合体、またはポリプロピレン、プロピレン
を主成分とする他のα−オレフインとの共重合
体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン
−1などのポリオレフイン系樹脂、およびそれら
と極く少量のアクリル酸、マレイン酸などの不飽
和カルボン酸またはその誘導体などの極性モノマ
ーとのグラフト変性物、ナイロン−6、ナイロン
−6,6、ナイロン−12などのポリアミド系樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物およびそれらの混合物で
あり、比較的高い結晶性を有し、かつ、製膜性な
どの加工性が良好な樹脂が用いられる。これらの
樹脂のうち汎用性を有し、かつ安価であり、加工
性も良好であるなどの観点からポリオレフイン系
樹脂が好ましい。
本考案の香気透過性シートとしては、印刷用
紙、包装用紙、薄葉紙、雑種紙、化学繊維紙、ポ
リスチレン紙などの洋紙、檀紙、仙花紙その他の
和紙などからなる紙類、熱可塑性樹脂類の延伸テ
ープやフイラメントなどからなる織布または不織
布、熱可塑性樹脂からなる延伸フイルムを割繊し
たもの、天然繊維からなる織布、フエルトなどが
挙げられるが、印刷適性や粘着剤の塗布性、製凾
性などの二次加工の容易さから紙類が最も好まし
い。
後記のように、本考案においては、賦香積層体
の片面に香気不透過性シートを付与することがで
きるが、香気不透過性シートとしては、アルミニ
ウム箔などの金属箔、アクリロニトリル高含有共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエチレンテ
レフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、ポリカーボネート樹脂などのガスバリ
ヤー性を有する熱可塑性樹脂およびセロフアンな
どがあり、それらのうち熱可塑性樹脂類は共押出
成形などの成形加工を容易に行なうことができる
ので好ましい。
本考案において使用する香料は、天然香料、合
成香料および調合香料などである。
天然香料としては、例えば、じや香、ジベツト
(霊猫香)、カストル(カイリ香)、アンバーグリ
ス(リユウゼン香)などの動物性香料、ラベンダ
ー油、ハツカ油、レモン油、オレンジ油、ローズ
油、シヨウノウ油、ビヤクダン油、ヒノキ油、テ
レビン油、ライム油、沈香などの植物精油からな
る植物性香料がある。
合成香料としては、リモネン(ジペンテン)お
よびα−またはβ−ビネンのような炭化水素類、
ジメチルオクタノール、リナロール、サンタロー
ル、ベンジルアルコール、β−フエニルエチルア
ルコールおよびシンナミルアルコールなどのアル
コール類、シネオールなどのエーテル類、ジフエ
ニルオキサイド、チモール、アネトールおよびβ
−ナフチルメチルエーテルなどのフエノール類ま
たはフエニルエーテル類、ベンズアルデヒド、フ
エニルアセトアルデヒド、ケイヒアルデヒドなど
のアルデヒド類、アセトフエノン、p−メチルア
セトフエノン、ベンジリデンアセトンなどのケト
ン類、ケイヒ酸、フエニル酢酸などの酸類、γ−
ノナラクトン、γ−ウンデカラクトンおよびクマ
リンなどのラクトン類、酪酸エチル、安息香酸メ
チル、安息香酸エチル、酢酸エチル、サルチル酸
メチル、ケイヒ酸メチルなどのエステル類、イン
ドール、テトラヒドロキノリン、ムスクキシロー
ル、ムスクケトンなどの窒素含有化合物ならびに
アリルイソチオシアネートのようなイオウ含有化
合物などが挙げられる。
調合香料は、前記の天然香料および合成香料の
うちいずれも2種類以上を調合したもので、例え
ば、ローズ、ジヤスミン、リラ、モクセイ、カー
ネーシヨンなどの単一花香調のものや、それらを
複合した種々の香料をその目的に応じて添加調合
したものがある。
以下に本考案の賦香積層体を図示の実施例によ
つて更に詳細に説明する。
第1図は、本考案の一実施例の部分拡大縦断面
図であり、2層からなる賦香積層体である。この
賦香積層体1aは、香料を含有するエチレン−酢
酸ビニル共重合体(以下「EVA」と称す)から
なる軟質性樹脂Aと低密度ポリエチレン樹脂(以
下「LDPE」)と称す)からなる熱可塑性樹脂B
との組成物からなる混合樹脂層2と上質紙からな
る香気透過性シート層3で構成されている。
一方、第2図および第3図に示す積層体は、本
考案の他の実施例であり、3層からなる賦香積層
体である。第2図の賦香積層体1bは、上記の香
料含有EVAとLDPEとの混合樹脂層2の両面に
上質紙の香気透過性シート層3および3aを積層
したものであり、第3図に示す実施例は、香料含
有EVAとLDPEの混合樹脂層2の片面に上質紙
の香気透過性シート層3を積層し、他の片面にエ
チレン−酢酸ビニル共重合体けん化物からなる香
気不透過性シート層4を積層した賦香積層体1c
を示す。これらの樹脂材料のように両者間の接着
性が不充分な場合には、接着層5を介して積層す
ることが好ましく、そのための接着剤としては、
通常使用される接着剤の他に、前記ポリオレフイ
ン系樹脂を無水マレイン酸などの不飽和カルボン
酸で変性した変性ポリオレフインなどを使用する
ことができる。
本考案の賦香積層体を製造する場合の積層方法
としては、通例のドライラミネーシヨン法,押出
コーテイング法,塗布法,Tダイ法があり、特に
限定されない。特に混合樹脂層の片面に香気不透
過性シートを積層する方法としは、上記の方法が
あるが、好ましい方法としては、前記香料の所定
量を軟質性樹脂Aに予め含浸させたペレツト、ま
たは溶融した軟質性樹脂Aに混合してペレツト化
したペレツトを熱可塑性樹脂Bと混練した後、バ
リアー性熱可塑性樹脂を香気不透過性シート層の
外層として共押出しする多層インフレーシヨン法
によつて、香料を高濃度に含有するフイルムを連
続的に、かつ安価に製造することができ、また香
料の過度の揮発散逸を防止できる。
本考案の軟質性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとの組
成物の混合方法は特に限定されるものではなく、
例えば、前述のように、軟質性樹脂Aに香料を含
浸させて、通例の混練機または押出機内で熱可塑
性樹脂Bと溶融混合し、ペレツト化する方法、あ
るいはあらかじめ溶融した軟質性樹脂Aに香料を
混合してペレツト化し、得られたペレツトと熱可
塑性樹脂Bのペレツトとをドライブレンドまたは
溶融ブレンドする方法、あるいは押出機によつて
一段階でブレンドおよび製膜を行なう方法などい
ずれの方法でも良い。
また、上記の方法に使用する混練機としては、
例えば、ヘンシエルミキサー、ダルトンミキサ
ー、ニーダー、バンバリーミキサー、熱ロールあ
るいは押出機などがある。
本考案の賦香積層体の香料含有量は、使用目的
や用途、軟質性樹脂A、熱可塑性樹脂B、香気透
過性シート層などの種類に従つて適宜に選択する
ことができる。
例えば、軟質性樹脂AとEVAとした場合、香
料を含浸する可能な量はEVAの酢酸ビニル
(VA)含有量にほぼ比例する。VA含有量が30重
量%であれば、香料もほぼ30重量%程度が含浸可
能となる。芳香の強さは香料の量が増加すると共
に強くなるが、最終製品中には0.01〜1重量%程
度の香料が含まれていれば充分であるから、例え
ば、香料含浸EVAを熱可塑性樹脂Bで10から100
倍量に希釈する場合には、EVA中には1〜10重
量%程度の香料を含浸させればよい。
一方、芳香の持続性は、VA含有量および前記
香料含有軟質性樹脂Aとポリエチレンなどの熱可
塑性樹脂Bとの混合化率に依存する。例えば、本
考案者らの実験によれば、前記の香料を10重量%
含浸したEVA(VA:15重量%)に対して、熱可
塑性樹脂Bとして低密度ポリエチレンを使用して
1から10倍量に希釈し、更に香料非含有熱可塑性
樹脂シートや紙と積層した場合には約0.5から1
年間芳香を持続し、10から100倍量に希釈した場
合には約0.1から0.5年間芳香を持続している。こ
れらの芳香持続性も、香料の種類、軟質性樹脂A
の種類やカルボキシル基の含有量、熱可塑性樹脂
Bおよび紙などの種類、厚さ、積層の態様などに
よつて異なるが、賦香積層体の使用目的や用途な
どに応じて適宜に選択すればよい。
特に本考案においては、軟質性樹脂A、例えば
EVAに含有される香料の含有量により芳香の効
果を適当に調節することができるが、香料含有軟
質性樹脂Aをポリエチレンなどの熱可塑性樹脂B
に溶融混合させるので、一層放香効果が発揮され
かつ該芳香の持続性をも調節でき、製膜性や成形
性がよく、積層し易いなどの知見を得たもので、
この理由は明確には判明していないが、香料の拡
散速度や脱着速度がより遅いEVAなどの軟質性
樹脂Aの部分から、より速いポリエチレンなどの
熱可塑性樹脂Bの部分へと香料が移行し、大気中
へ効果的に揮散されるものと考えられる。
ところで本考案の賦香積層体の最大の特長は、
香気透過性シート層として紙類を使用できるので
印刷が容易になるばかりでなく、賦香フイルムや
香料を多量に含浸した賦香紙のように印刷インク
が溶け出して滲んだりすることがないことであ
る。また、本考案の賦香積層体は筆記適性にも優
れ、ペンやボールペンによつて普通紙と同様に書
くことができ、しかも滲みが起こらない。
この理由は、本考案の積層体においては、香料
の大部分が混合樹脂層中に存在すると考えられ、
混合樹脂層の表面から香料が徐々に脱着して、紙
などの香気透過性シート層に拡散され発揮する。
従つて、紙層中に存在する香料は僅少量と考えら
れ、そのために香料成分が印刷インキや筆記具の
インキの付着を悪くしたり、あるいは溶解したり
滲ませることはなく、印字は鮮明な状態に維持さ
れ得るものと考えられる。
このように印刷や筆記が可能で、かつ、文字や
画像を滲ませないという大きな長所は、従来の賦
香フイルムや香料を多量に含浸した賦香紙におい
ては達成できなかつたことである。
また本考案の賦香積層体は上記の特長の他に、
紙層を香気透過性シート層として使用した場合に
は、通常の接着剤や粘着剤などの塗布性に優れて
おり、更に他の材料と積層したり貼着することが
容易であり、かつ製凾性にも優れたものとなる。
更に、合成樹脂層が存在するので、従来の賦香紙
よりも耐水性に優れているなど多くの利点を有す
る。
本考案の賦香積層体は、印刷適性が高く、かつ
筆記適性にも優れているので、従来の賦香紙とし
ての用途の他に、ポスター、ちらし、しおり、定
期券、包装用紙、葉書、コースターなど多くの用
途に供することができる。
以下に本考案の実施例および比較例を示す。
実施例 1 エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(商品
名:ウルトラセンUE750、東洋曹達工業(株)製)の
ペレツトに、ホワイトローズ系調合香料を20重量
%を含浸させ、この香料含有EVAと低密度ポリ
エチレン(LDPE)(商品名:日石レクスロン
F311EE、日本石油化学(株)製)のペレツトを等量
ずつ混合した後、この混合樹脂から常法により約
50μ厚のフイルムを製造した。
上記で得られたフイルムの両面に、坪量約50
g/m2の上質紙を押出ラミネーシヨン法により積
層し3層の賦香積層体を得た。
上記の賦香積層体の片面に、オフセツト印刷に
よつて図柄および文字を印刷し、印刷適性を評価
したところ、図柄および文字は全く滲まず鮮明に
印刷された。また、別途に万年筆およびボールペ
ンで積層体に文字を書いたところ、両方共インキ
の付きはよく、かつ滲みは起こらなかつた。更に
積層体を製造した後、室温で6箇月間放置したが
充分な芳香を有していた。また、この積層体の耐
水性も良好であつた。
更に、この賦香積層体の印刷面を外側にして製
凾し紙器を作成したところ、自立性の良い紙器を
得ることができた。
実施例 2 実施例1において使用したEVAとLDPEの混
合樹脂およびポリエチレンテレフタレート
(PET)(商品名:コダールPET−G、イースト
マンコダツク社製)を用いて、共押出インフレー
シヨン法により、混合樹脂層50μ/PET層30μの
積層フイルムを製造し、次に積層フイルムの混合
樹脂層の面に坪量70g/m2の上質コート紙を実施
例1と同様にして積層し、紙層/香料含有混合樹
脂層/PET層からなる賦香積層体を得た。実施
例1と同様に紙面にオフセツト印刷を施し、また
製凾したところ、印刷の滲みもなく、自立性にす
ぐれた紙器となり、芳香も室内放置後6ヶ月を経
過しても何ら変化はなかつた。
比較例 1 実施例1において使用したEVAとLDPEの混
合樹脂からなる厚さ50μのフイルムに実施例1と
同様にオフセツト印刷をしたところ、印刷は24時
間経過後、既に滲んでおり、細かい文字は判読が
困難であつた。また、このフイルムでは全く製凾
することができなかつた。
比較例 2 坪量140g/m2の上質紙にホワイトローズ系調
合香料を1m2当り約8g含浸させて、賦香紙を作
成した。
この賦香紙に実施例1と同様に印刷を行なつた
結果、48時間経過後に滲みを生じ、細かい文字の
判読は困難であつた。芳香も、含浸後室内放置2
時間を経過する前に殆んど失われた。
また、この賦香紙に粘着剤を塗布したものは耐
水性が不良であつた。
比較例 3 実施例1で使用したEVAのペレツトに10重量
%および20重量%のホワイトローズ系調合香料を
含浸させた。
この香料含有EVAをインフレーシヨン法によ
りフイルム化しようとした製膜が困難であり、か
ろうじてフイルムにしたが、このフイルムは香料
の保持性が非常に強く、芳香の持続性は良好であ
つたが、芳香の強度は必ずしも満足すべきもので
はなかつた。
比較例 4 実施例1で使用したLDPEのペレツトにホワイ
トローズ系調合香料を含浸させたところ、約3重
量%しか含浸させることができなかつた。またこ
の香料含有LDPEから得たフイルムは保香性が弱
く、芳香の持続性は短く2箇月であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は、それぞれ本考
案の賦香積層体の実施例の部分拡大縦断面図であ
る。 1a,1b,1c……賦香積層体、2……混合
樹脂層、3,3a……香気透過性シート層、4…
…香気不透過性シート層、5……接着層。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 香料を含有し、かつ該香料および後記熱可塑
    性樹脂Bと相溶性を有する軟質性樹脂Aと、香
    料とは非相溶性で前記軟質性樹脂Aと相溶性を
    有する熱可塑性樹脂Bとの組成物からなる混合
    樹脂層と、香気透過性シート層との少なくとも
    2層からなることを特徴とする賦香積層体。 (2) 前記混合樹脂層の両面に、香気透過性シート
    層を積層してなる実用新案登録請求の範囲第1
    項に記載の賦香積層体。 (3) 前記混合樹脂層の片面に香気透過性シート層
    を積層し、他面に香気不透過性シート層を積層
    してなる実用新案登録請求の範囲第1項に記載
    の賦香積層体。 (4) 前記軟質性樹脂Aがカルボキシル基を含有す
    るエチレン共重合体である実用新案登録請求の
    範囲第1項から第3項のいずれかに記載の賦香
    積層体。 (5) 前記カルボキシル基を含有するエチレン共重
    合体がエチレン−酢酸ビニル共重合体である実
    用新案登録請求の範囲第4項に記載の賦香積層
    体。 (6) 前記軟質性樹脂Aと混合する熱可塑性樹脂B
    がポリオレフイン系樹脂である実用新案登録請
    求の範囲第1項から第5項のいずれかに記載の
    賦香積層体。 (7) 前記香気透過性シートが紙である実用新案登
    録請求の範囲第1項から第6項のいずれかに記
    載の賦香積層体。
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