JPH073075A - 芳香成分を含有する樹脂組成物 - Google Patents

芳香成分を含有する樹脂組成物

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JPH073075A
JPH073075A JP16837293A JP16837293A JPH073075A JP H073075 A JPH073075 A JP H073075A JP 16837293 A JP16837293 A JP 16837293A JP 16837293 A JP16837293 A JP 16837293A JP H073075 A JPH073075 A JP H073075A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香を発する印刷物の製造に特に適するイン
キであって、基材に印刷した際、芳香成分のマイクロカ
プセルが弱接着可能で、手で簡単にとることができ、手
で取ったときの感触がよい状態に塗布できるインキを提
供することを目的とする。それによって、香り商品を印
刷物で効果的にPRできることになる。 【構成】 芳香成分のマイクロカプセルを混入したイン
キにて基材11に弱接着剤層12を形成し、別のインキ
で接着剤層13を形成して、香り入り印刷物とした場合
に、前記弱接着剤層12から芳香成分のマイクロカプセ
ルを手で簡単に取れるようにするために、樹脂組成物
を、水溶性樹脂0.01〜15重量%、水溶性樹脂の溶
媒25〜96重量%、芳香成分を封入したのマイクロカ
プセル1〜60重量%からなる組成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、香り入り印刷物を製造
するためのインキに関するものである。芳香成分を封入
したマイクロカプセルは印刷物にパウダー状に塗布され
ているので、芳香成分を封入したマイクロカプセルを指
先に取って、鼻先でマイクロカプセルを破壊して香りを
嗅ぐことのできる印刷物を提供するもので、雑誌、チラ
シ、ダイレクトメール等広範囲の香り入り印刷物に利用
できる。
【0002】
【従来の技術】従来、芳香成分を封入したマイクロカプ
セルを混入した糊剤を印刷物等の接着部分に塗布し、こ
の印刷物を二つ折りして接着した後、その接着部分から
剥離する際に、マイクロカプセルが破壊されて香りが発
生する印刷物が雑誌、チラシ等に利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】芳香成分を封入したマ
イクロカプセルを混入した接着剤を使用して、香り入り
印刷物として雑誌、チラシ等に利用している場合、香り
を封入したマイクロカプセルが接着剤と一緒に印刷物に
強固に接着しているため、香り入りマイクロカプセルを
印刷物から取り出すことはできず、印刷物から直接香り
を嗅ぐ必要があった。
【0004】従って、香り成分が薄い場合は、印刷物を
鼻の所に持って来て嗅ぐ必要があり、インキの臭や紙の
臭を同時に嗅ぐことになり、芳香成分だけの良い香りを
楽しむことはできなかった。そのため、パウダー状の芳
香成分を指先でとり、直接鼻先で嗅ぐことができる印刷
物が望まれるようになった。芳香成分を封入したマイク
ロカプセルをパウダー状に接着し、指先でとることを可
能にするには、従来のマイクロカプセルを含有した接着
剤では接着力が強すぎる問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】印刷物に芳香を付与する
樹脂組成物において、該樹脂組成物が、水溶性樹脂0.
01〜15重量%、水溶性樹脂の溶媒25〜96重量
%、芳香成分を封入したマイクロカプセル1〜60重量
%から構成される芳香成分を含有する樹脂組成物とし
た。本発明の樹脂組成物は基材に印刷又はローラーによ
り塗布し、樹脂組成物の乾燥後はマイクロカプセルを弱
接着可能にする。
【0006】
【作用】上記芳香成分を封入したマイクロカプセルを混
入した弱接着剤層を形成するには、芳香成分を封入した
マイクロカプセルを水溶性樹脂と一緒にインキ化して、
グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷等の方法
で塗布して形成する。
【0007】
【実施例】以下に実施例に基づいて、図面等を参照にし
ながら本発明を詳細に説明する。第1の実施例は本発明
のインキ(以下印刷方式で塗布する組成物をインキとす
る)を用いて香りの出る印刷物に利用した場合である。
図1は香水の芳香成分を封入したマイクロカプセルを含
有するインキでグラビア印刷して香り入り印刷物とした
図であり、図2は前記印刷物を折り曲げて接着剤にて接
着し、芳香成分を基材に封入した図である。図3は香り
入り印刷物を雑誌に綴じ込んで香水の広告用紙面とした
場合である。
【0008】基材11のY面及びX面の反対面に香水の
絵及びその内容を示す説明文を印刷し、基材11のX面
に香水の芳香成分を封入したマイクロカプセルを混入し
たインキを使用してグラビア印刷方式で塗布する。更
に、乾燥して図1に示す弱接着剤層12を形成する。図
1に示すように、芳香成分を封入したマイクロカプセル
はパウダー状になって、水溶性樹脂と一緒になって弱接
着剤層12を形成する。
【0009】インキ組成は以下に示すとおりである。 香水の芳香成分のマイクロカプセル(粒径10μ) 28重量% ポリビニルピロリドン(ISP Inc.製 PVP K-30 ) 5重量% プロピレングリコール(昭和電工(株)製) 5重量% 水 62重量%
【0010】次に、以下の接着剤でノズル方式で塗布、
乾燥して、接着剤層13を形成する。基材11を折り曲
げ線p、qより二つ折りにして接着剤層13にて接着し
て、図2に示すように、芳香成分を基材11に封入して
香り入り印刷物1とする。 接着剤組成 香水の芳香成分のマイクロカプセル(粒径10μ) 5重量% ポリビニルピロリドン(ISP Inc.製 PVP K-30 ) 20重量% プロピレングリコール(昭和電工(株)製) 35重量% シリコーン油(日本ユニカ(株)製) 5重量% 水 35重量%
【0011】上記香り入り印刷物1を雑誌2に綴じ込ん
で、図3に示すような広告用の紙面とする。この場合、
広告の商品と同じ香りのサンプルを紙面を利用して大量
に提供することができるので、PR効果が非常に大き
い。
【0012】この香り入り印刷物を使用する場合、二つ
折りにした基材を接着剤層13から剥離すると、接着剤
層13のマイクロカプセルは破壊されて芳香を発する
が、弱接着剤12の大部分のマイクロカプセルは破壊さ
れずにパウダーとして残存しているので、弱接着剤層1
2の香りのパウダーを指先等に付けて鼻先で擦ってマイ
クロカプセルを破壊し、芳香成分だけを嗅ぐことができ
る。
【0013】芳香成分を封入するマイクロカプセルはコ
アセルベーション(相分離)法を利用して製造してい
る。カプセルの壁膜物質には、芳香成分の種類や接着剤
の種類によって異なるが、ゼラチン、ポリビニルアルコ
ール(PVA)、エチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、 尿素樹脂、メラミン樹脂等が使用されて
いる。この他にもカプセル化できる材質であれば利用可
能である。マイクロカプセルの大きさは粒径4〜70μ
mの範囲のものが使用できる。しかし、マイクロカプセ
ルの材質や粒径、接着剤の種類、剥離性をもたせるシリ
コーン油の添加率等は製品の内容や印刷方式により、ケ
ースバイケースで色々変える必要がある。
【0014】芳香成分のマイクロカプセルの添加量とし
ては、1〜60重量%の範囲で使用できるが、グラビア
印刷では10〜28重量%、スクリーン印刷では20〜
32重量%、フレキソ印刷では12〜27重量%が好ま
しい。この場合のマイクロカプセルの粒径はグラビア印
刷では4〜20μm、スクリーン印刷では20〜40μ
m、フレキソ印刷では15〜30μmが好ましい。
【0015】芳香成分のマイクロカプセルをインキ化す
る場合のバインダーとしての水溶性樹脂には、ヒドロキ
シプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセ
ルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(H
EC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニル
アルコール(PVA)、スチレン・マレイン酸樹脂、ス
チレン・アクリル樹脂、アクリル樹脂、繊維素系エーテ
ル、アルギン酸ソーダ、アラビアゴム、澱粉等が使用で
きる。
【0016】エマルジョンタイプの樹脂は指でカプセル
を取るときの感触が良くないので好ましくない。エマル
ジョンタイプの樹脂を使用した例として次のようなもの
がある。 芳香成分のマイクロカプセル(25μm) 25重量% アクリルエマルジョン(ヘキスト合成(株)製 GLASCoL) 20重量% 水 55重量% エマルジョンタイプの樹脂を使用するとインキの粘度コ
ントロールが難しく印刷適性が悪い。更に、樹脂量が多
くなるとマイクロカプセルを取るときサラサラ取れな
い。
【0017】インキ中の水溶性樹脂の濃度は0.01〜
15重量%の範囲で使用される。しかし、各水溶性樹脂
の濃度としては以下の重量%が好ましい。 HPC:0.1〜5%、CMC:0.1〜5%、HE
C:0.1〜5%、PVP:0.5〜15%、PVA:
0.01〜1%、スチレン・マレイン酸樹脂:0.1〜
10%、スチレン・アクリル樹脂:0.1〜10%、ア
クリル樹脂:0.1〜10%、繊維素系エーテル:0.
1〜5%、アルギン酸ソーダ:0.1〜5%、アラビア
ゴム:0.1〜15%、澱粉:0.1〜15%。
【0018】上記水溶性樹脂の溶媒としては、水単独又
は水と有機溶剤の混合物を使用することができる。しか
し、溶媒としてマイクロカプセルの壁膜物質を溶解した
り、破壊したりするものは使用することはできない。水
と混合する有機溶剤としては、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコー
ル類、プロピレングリコールメチルエーテル等のエーテ
ル類が好ましい。グラビア印刷、スクリーン印刷、フレ
キソ印刷等の印刷方法や印刷原反により溶媒の種類を選
定する。
【0019】インキ中の溶媒の使用割合は25〜96重
量%の範囲で使用できるが、グラビア印刷では70〜9
5重量%、スクリーン印刷では45〜90重量%、フレ
キソ印刷では60〜80重量%が好ましい。溶媒の水と
有機溶剤の混合割合はグラビア印刷、スクリーン印刷で
は水100〜1:有機溶剤0〜99(重量比)、フレキ
ソ印刷では水90〜0:有機溶剤10〜100(重量
比)が使用できるが、いずれの場合でも水80〜20:
有機溶剤20〜80(重量比)が好ましい。
【0020】以上、本発明による組成物の基本的な組成
について述べたが、上記インキ中に染料や顔料等を添加
して着色し、更に、ガラスビーズ、鉱物(雲母)、酸化
チタン、太刀魚の鱗、イリオジン(メルク社製)等でパ
ール感を出すことも可能である。
【0021】第2の実施例はスクリーン印刷インキでダ
イレクトメールに利用した場合で、図4(a)〜(b)
に示す。図4(a)に示すように、用紙の表面に香水
(A)、(B)、(C)の絵及び説明文を印刷し、次
に、香水の絵の反対面に、図4(b)に示すように、以
下に示すインキ(A)、(B)、(C)及び接着剤
(D)を用いてスクリーン印刷して弱接着剤層12及び
接着剤層13を形成した。印刷物は二つ折りして芳香成
分を基材に封入し、更に香水(A)、(B)、(C)の
芳香成分を別々に剥離し易くするため、図4(a)に示
すようなミシン目14を施し、香水の香り入りダイレク
トメール3とした。
【0022】香水(A)、(B)、(C)の芳香成分を
含有するスクリーン印刷インキ及び接着剤(D)は下記
の組成とした。(%は重量%を示す) (1)香水(A)のインキ組成 香水(A)の芳香成分のマイクロカプセル(粒径30μ) 29.0% ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹逹(株)製 HPC-M) 3.3% プロピレングリコール(昭和電工(株)製) 0.7% 水 67.0% (2)香水(B)のインキ組成 香水(B)の芳香成分のマイクロカプセル(粒径30μ) 30.0% ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹逹(株)製 HPC-M) 3.0% プロピレングリコール(昭和電工(株)製) 1.0% 水 66.0% (3)香水(C)のインキ組成 香水(C)の芳香成分のマイクロカプセル(粒径30μ) 30.0% ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹逹(株)製 HPC-M) 3.4% プロピレングリコール(昭和電工(株)製) 0.6% 水 66.0% (4)接着剤(D)の組成 ポリビニルピロリドン(ISP Inc.製 PVP K-30 ) 20% ポリエチレングリコール (三洋化成(株)製) 7% シリコーン油(日本ユニカ(株)製) 4% 水 69%
【0023】以上のように作製した香水の香り入りダイ
レクトメールは、受取人がミシン目を利用して、接着剤
層を剥がして香水(A)、(B)、(C)の香りを嗅ぐ
ことができる。それぞれのマイクロカプセルはパウダー
状になっており、基材に接着されてはいるが、難なく手
にとることが可能で、べたつかず手触りがよいので、香
水(A)、(B)、(C)の香りを単独で嗅ぐことがで
きた。
【0024】比較例として、下記の組成のスクリーン印
刷インキを使用して、実施例2と同様にして印刷物を作
製した結果、香水(A)、(B)、(C)のマイクロカ
プセルは基材に強固に接着され、パウダー状に塗布され
ないため、ミシン目より剥離した際、マイクロカプセル
が破壊して香水の香りはするが、接着層からパウダーを
指先で取ることができず、マイクロカプセル単独の香り
を嗅ぐことはできなかった。 スクリーン印刷インキ組成 (%は重量%を示す) 芳香成分のマイクロカプセル(粒径20μ) 15% ポリビニルピロリドン(ISP Inc.製 PVP K-30 ) 20% ポリエチレングリコール (三洋化成(株)製) 10% 水 55% 上記芳香成分のマイクロカプセルは香水(A)、
(B)、(C)のマイクロカプセルを別々に添加したこ
とを示す。即ち、香水(A)、(B)、(C)のマイク
ロカプセルを別々に添加した上記組成のインキを三種類
作製した。
【0025】第3の実施例はスクリーン印刷インキを使
用して、図1に示すように香水の雑誌の広告紙面に利用
した場合である。以下のインキを使用して、第1の実施
例と同様に、基材11のX面に弱接着剤層12及び接着
剤層13を形成して、p、q線より折り曲げて雑誌の広
告用紙面とした。尚、接着剤層13は第2の実施例で使
用した接着剤(D)を使用して形成した。
【0026】 (1)スクリーン印刷インキ(E)の組成(以下%は重量%を示す) 芳香成分のマイクロカプセル(粒径25μm) 25% ポリビニルピロリドン(ISP Inc.製 PVP K-30 ) 9% 水 66% (2)スクリーン印刷インキ(F)の組成 芳香成分のマイクロカプセル(粒径25μm) 8% ポリビニルピロリドン(ISP Inc.製 PVP K-30 ) 16% 水 76% (3)スクリーン印刷インキ(G)の組成 芳香成分のマイクロカプセル(粒径25μm) 5% ポリビニルピロリドン(ISP Inc.製 PVP K-30 ) 18% 水 77% (4)スクリーン印刷インキ(H)の組成 芳香成分のマイクロカプセル(粒径25μm) 3% ポリビニルピロリドン(ISP Inc.製 PVP K-30 ) 16% 水 81%
【0027】上記スクリーン印刷インキで作製した香り
入り印刷物を接着剤層13から剥離して、弱接着剤層1
2に塗布された芳香成分のマイクロカプセルについて、
指先にて取るテストを行ったところ、次のような結果が
得られた。 スクリーン印刷インキ(E)は弱接着剤層12から
指先で簡単にサラサラ取れ、マイクロカプセル単独の香
りを嗅ぐことができ、インキ組成として良好であった。 スクリーン印刷インキ(F)は弱接着剤層12から
マイクロカプセルが取れ難く、指先で強く擦ると取れる
が樹脂も一緒にとれ、マイクロカプセル単独の香りを嗅
ぐには問題が残った。 スクリーン印刷インキ(G)、(H)は基材に強固
に接着して、指で擦ってもマイクロカプセルを取ること
ができず、マイクロカプセルの香りを指先で擦って鼻先
で嗅ぐインキ組成としては不適当であった。従って、水
溶性樹脂含有量が15%以上の組成ではマイクロカプセ
ルを弱接着剤層として形成するには不適当であることが
分かる。
【0028】第4の実施例はフレキソ印刷インキで雑誌
の付録に利用した場合で、図5(a)〜(b)に示す。
第2の実施例と同様に、用紙の表面にミカン、リンゴ、
ブドウの絵を印刷し、次に印刷面の裏面にミカン、リン
ゴ、ブドウの芳香成分を混入したフレキソ印刷インキ及
び接着剤(D)を使用して弱接着剤層12及び接着剤層
13を形成した。印刷物は二つ折りして芳香成分を封入
し、更にミシン目14を施して雑誌の付録4とした。
【0029】ミカン、リンゴ、ブドウの芳香成分を含有
するフレキソ印刷インキは下記の組成とした。(%は重
量%を示す) (1)ミカンの香りのインキ組成 ミカンの芳香成分のマイクロカプセル(粒径25μ) 19.2% 繊維素エーテルAGガムHE No3(第一工業製薬(株)製) 0.3% プロピレングリコール(昭和電工(株)製) 56.5% 水 24.0% (2)リンゴの香りのインキ組成 リンゴの芳香成分のマイクロカプセル(粒径25μ) 19.2% 繊維素エーテルAGガムHE No3(第一工業製薬(株)製) 0.3% プロピレングリコール(昭和電工(株)製) 56.5% 水 24.0% (3)ブドウの香りのインキ組成 ブドウの芳香成分のマイクロカプセル(粒径25μ) 19.2% 繊維素エーテルAGガムHE No3(第一工業製薬(株)製) 0.3% プロピレングリコール(昭和電工(株)製) 56.5% 水 24.0%
【0030】以上説明したとおり、芳香成分をインキに
混入して印刷し、香り入り印刷物とした場合、マイクロ
カプセルは指先に取ってマイクロカプセル単独の香りを
嗅ぐには、マイクロカプセルを基材に弱接着剤層として
形成する必要がある。そのためには、インキ中のマイク
ロカプセル含有率と水溶性樹脂含有率を一定範囲にする
必要がある。
【0031】その一例として、水溶性樹脂としてポリビ
ニルピロリドン(ISP Inc.製 PVP K-30 )と芳
香成分のマイクロカプセル粒径25μを使用して、スク
リーン印刷インキとフレキソ印刷インキを作製した場
合、弱接着剤層が形成される範囲について図6に示す。
図6に示すように、Aの範囲(斜線で示す領域)はスク
リーン印刷インキで弱接着剤層が形成され、マイクロカ
プセルがサラサラ取れる範囲である。また、Aの中で
L、M、N、Lで囲まれた領域はフレキソ印刷インキで
弱接着剤層が形成される範囲である。勿論、この範囲は
スクリーン印刷インキでも弱接着剤層が形成される範囲
である。図6のCの範囲は、マイクロカプセルが基材に
強固に接着して、弱接着剤層が形成されず、マイクロカ
プセルを指先で取ることのできない範囲である。図6の
Bの範囲は、マイクロカプセルは基材から取れ難く、指
先で強く擦ればマイクロカプセルをとることができる
が、樹脂も一緒に取れ、マイクロカプセル単独の香りを
嗅ぐには問題がある範囲である。
【0032】
【本発明の効果】本発明によれば、鼻先でマイクロカプ
セルを指先で擦って破壊して嗅ぐことができるので、香
水、化粧品、食品、花等の香り商品を雑誌、ダイレクト
メール、郵便物等でPRするには非常に効果的である。
更に、印刷方式で香りのマイクロカプセルを塗布でき、
乾燥後はマイクロカプセルを剥離可能にして弱接着し、
手に取ったときにべたつかず、感触がよく、手でマイク
ロカプセルを破壊することにより香りが出るので、香り
の出る印刷物に利用することにより香り商品のPRには
効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による香り入り印刷物の展開図
【図2】第1の実施例による香り入り印刷物の正面図
【図3】第1の実施例による香り入り印刷物を雑誌に綴
じ込んだ時の斜視図
【図4】(a) 第2の実施例による香水のダイレクト
メールの正面図 (b) 香水の香り入りダイレクトメールを展開した裏
面図
【図5】(a) 第4の実施例による果物の香り入り雑
誌付録の正面図 (b) 果物の香り入り雑誌付録を展開した裏面図
【図6】印刷物からマイクロカプセルが指先でとれるイ
ンキ組成の樹脂含有率とマイクロカプセル含有率の範囲
の一例を示した図
【符号の説明】
1 香水の香り入り印刷物 2 雑誌本体 3 香水の香り入りダイレクトメール 4 果物の香り入り雑誌の付録 11 基材(紙) 12 芳香成分を混入した弱接着剤層 13 接着剤層 14 ミシン目 p、q 折り曲げ線 X 芳香成分塗布領域 Y 広告品の記入領域 x、y X面、Y面を区分する線 A マイクロカプセルが指先でよく取れる範囲 B マイクロカプセルが指先で強く擦ると樹脂と一緒に
取れる範囲 C マイクロカプセルが強力に接着し指先で取れない範
囲 L、M、N フレキソ印刷インキが弱接着剤層を形成す
る範囲

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷物に芳香を付与する樹脂組成物にお
    いて、該樹脂組成物が、水溶性樹脂0.01〜15重量
    %、水溶性樹脂の溶媒25〜96重量%、芳香成分を封
    入したマイクロカプセル1〜60重量%からなることを
    特徴とする芳香成分を含有する樹脂組成物。
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