JPH1064073A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

光学的情報記録再生装置

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JPH1064073A
JPH1064073A JP22481596A JP22481596A JPH1064073A JP H1064073 A JPH1064073 A JP H1064073A JP 22481596 A JP22481596 A JP 22481596A JP 22481596 A JP22481596 A JP 22481596A JP H1064073 A JPH1064073 A JP H1064073A
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JP22481596A
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Inventor
Moritoshi Miyamoto
守敏 宮本
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Canon Inc
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 AF制御用の差信号におけるオフセット発生
を防止し且つ光検出器の寸法を小さく維持できる光学的
情報記録再生装置を提供する。 【解決手段】 記録媒体上の光スポットからの光束を非
点収差光学素子を含む検出光学系中の光検出器に光スポ
ットとして投影する。光検出器を構成する受光素子のう
ちの4分割受光素子30bの2つの分割線L1 ,L2
互いに直交しており、一方の分割線L1 は記録媒体上の
光スポットがトラック横断方向に移動する際の4分割受
光素子30b上におけるトラック像の移動方向に延びて
いる。4分割受光素子30bの4つの外形線は非点収差
光学素子が存在しない場合のトラック方向及びトラック
横断方向とそれぞれ光学的に対応するトラック対応方向
Y’及びトラック横断対応方向X’に延びている。4分
割受光素子30bの4つの受光領域A〜Dにはそれぞれ
電極端子32A〜32Dが接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的情報記録再
生技術の分野に属するものであり、特に光学的情報記録
媒体に情報を記録し、該記録媒体に記録された情報を再
生し及び/又は該記録媒体に記録された情報を消去する
光学的情報記録再生装置に関する。本発明は、特に光学
的情報記録再生装置の光ヘッドの構成上の特徴に係るも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、光を用いて情報の記録、再生を行
なう情報記録媒体としてディスク状、カード状、テープ
状等の各種の形態のものが知られている。これら光学的
情報記録媒体には記録及び再生の可能なものや再生のみ
可能なもの等がある。記録可能な媒体への情報の記録
は、記録情報に従って変調され微小スポット状に絞られ
た光ビームで情報トラックを走査することにより行なわ
れ、光学的に検出可能な情報ビット列として情報が記録
される。
【0003】又、記録媒体からの情報の再生は、該媒体
に記録が行なわれない程度の一定のパワーの光ビームス
ポットで情報トラックの情報ビット列を走査し、該媒体
からの反射光又は透過光を検出することにより行なわれ
る。
【0004】上述した記録媒体への情報の記録、再生に
用いられる光ヘッドは、記録媒体に対しその情報トラッ
ク方向及び該方向を横切る方向に相対的に移動可能とさ
れており、この移動により光ビームスポットの情報トラ
ック走査が行なわれる。光ヘッドにおける光ビームスポ
ットの絞り込み用レンズとしては、例えば対物レンズが
用いられる。この対物レンズはその光軸方向(フォーカ
シング方向)及び該光軸方向と記録媒体の情報トラック
方向との双方に直交する方向(トラッキング方向)に夫
々独立して移動することができるように光ヘッド本体に
保持されている。このような対物レンズの保持は、一般
に弾性部材を介して成され、対物レンズの上記2方向の
移動は一般に磁気的相互作用を利用したアクチュエータ
により駆動される。
【0005】ところで、上述した光学的情報記録媒体の
うちカード状の光学的情報記録媒体(以下、光カードと
称する)は、小型軽量で持ち運びに便利な比較的大容量
の情報記録媒体として今後大きな需要が見込まれてい
る。
【0006】図7に追記型光カードの模式的平面図、図
8にその部分拡大図を示す。
【0007】図7において、光カード1の情報記録面に
は多数本の情報トラック2がL−F方向に平行に配列さ
れている。又、光カード1の情報記録面には上記情報ト
ラック2へのアクセスの基準位置となるホームポジショ
ン3が設けられている。情報トラック2は、ホームポジ
ション3に近い方から順に2−1,2−2,2−3,…
と配列され、図8に示すように、これらの各情報トラッ
クに隣接してトラッキングトラック4が4−1,4−
2,4−3,…というように順次設けられている。これ
らのトラッキングトラック4は、情報記録再生時の光ビ
ームスポット走査の際に該ビームスポットが所定の情報
トラックから逸脱しないように制御するオートトラッキ
ング(以下、ATと記す)のためのガイドとして用いら
れる。
【0008】このATサーボは、光ヘッドにおいて上記
光ビームスポットの情報トラックからのずれ(AT誤
差)を検出し、該検出信号を上記トラッキングアクチュ
エータへと負帰還させ、光ヘッド本体に対し対物レンズ
をトラッキング方向(D方向)に移動させて光ビームス
ポットを所望の情報トラックへと追従させることにより
行なわれる。
【0009】又、情報記録再生時において、光ビームス
ポットで情報トラックを走査する際、該光ビームを光カ
ード面上にて適当な大きさのスポット状とする(合焦さ
せる)ために、オートフォーカシング(以下、AFと記
す)サーボが行なわれる。このAFサーボは、光ヘッド
において上記光ビームスポットの合焦状態からのずれ
(AF誤差)を検出し、該検出信号を上記フォーカシン
グアクチュエータへと負帰還させ、光ヘッド本体に対し
対物レンズをフォーカシング方向に移動させて光ビーム
スポットを光カード面上に合焦させることにより行なわ
れる。
【0010】なお、図8において、S1 ,S2 ,S3
光ビームスポットを示し、S1 とS 3 の光スポットを使
用してATを行ない、S2 の光スポットを使用してAF
及び記録時の情報ビットの作成、再生時の情報ビットの
読出しを行なう。又、各情報トラックにおいて、6−
1,6−2及び7−1,7−2は夫々プリフォーマット
された左側アドレス部及び右側アドレス部を示し、この
アドレス部を読出すことにより情報トラックの識別が行
なわれる。5(図中、5−1,5−2が相当する)はデ
ータ部であり、ここに所定の情報が記録される。
【0011】ここで、光学的情報記録方法を図9に示す
光ヘッド光学系の概略図を用いて説明する。
【0012】図9において、21は光源たる半導体レー
ザであり、この例ではトラックに垂直の方向に偏光して
いる830nmの波長の光を発する。また、22はコリ
メータレンズ、23はビーム整形プリズム、24は光束
分割のための回折格子、25は偏光ビームスプリッタで
ある。更に、26は1/4波長板、20はミラー、27
は対物レンズ、28は球面レンズ、29はシリンドリカ
ルレンズ、30は光検出器を示す。光検出器30は、2
つの受光素子30a,30c及び4つに分割された受光
素子30bから構成されている。
【0013】半導体レーザ21から発せられた光ビーム
は、発散光束となってコリメータレンズ22に入射す
る。そして、該レンズにより平行光ビームとされ、さら
にビーム整形プリズム23により所定の光強度分布、つ
まり円形の強度分布を有するビームに整形される。その
後、回折格子24に入射し、該回折格子24により有効
な3つの光ビーム(0次回折光及び±1次回折光)に分
割される。この3つの光束は、偏光ビームスプリッタ2
5にP偏光光束として入射する。偏光ビームスプリッタ
25は、図10に示す様な分光特性を有し、入射したP
偏光は100%近く透過する。
【0014】次いで、前記3つの光束は1/4波長板2
6を透過する際に円偏光に変換され、対物レンズ27に
よって光カード1上に集束される。この集束された光が
図9に示したように、3つの微小ビームスポットS1
(+1次回折光)、S2 (0次回折光)、S3 (−1次
回折光)である。S2 は記録、再生、AF制御に用いら
れ、S1 とS3 はAT制御に用いられる。光カード1上
におけるスポット位置は、図8に示したように、光ビー
ムスポットS1 ,S3 は隣接するトラッキングトラック
4上に位置し、光ビームスポットS2 は該トラッキング
トラック間の情報トラック2上に位置している。かくし
て、光カード1上に形成された光ビームスポットからの
反射光は、再び対物レンズ27を通って平行光束とさ
れ、1/4波長板26を透過することにより入射時とは
偏光方向が90°回転した光ビームに変換される。そし
て、偏光ビームスプリッタ25にはS偏光ビームとして
入射し、図10に示した分光特性により100%近く反
射され、検出光学系に導かれる。
【0015】前記検出光学系では、球面レンズ28とシ
リンドリカルレンズ29とが組み合わされており、この
組み合わせにより非点収差法によるAF制御が行なわれ
る。光カード1から反射した3つの光束は前記検出光学
系によりそれぞれ集光され、光検出器30に入射して、
3つの光スポットを形成する。受光素子30a,30c
は前述の光スポットS1 ,S3 の反射光を受光し、これ
ら2つの受光素子の出力の差を用いてAT制御が行なわ
れる。また、4分割の受光素子30bは光スポットS2
の反射光を受光し、その出力を用いてAF制御が行なわ
れ且つ記録情報が再生される。受光素子30a,30
b,30cにおける光スポットの形成の様子を図11に
示す。形成される各光スポットSa,Sb,Scは、受
光素子30a,30b,30cに完全に含まれている。
【0016】以上の様な光ヘッド光学系全体を、図9に
示されるYの方向即ちトラック方向に移動させることに
より、光ビームスポットS2 で情報トラックの走査を行
うことができる。図9に示されているXの方向は、トラ
ック横断方向であり、光カード1の面内においてY方向
と直交している。尚、上記図11において、X’方向及
びY’方向は、シリンドリカルレンズ29が存在しない
と仮定した場合の光検出器30の位置におけるそれぞれ
上記X及びYとの光学的対応方向(即ち、シリンドリカ
ルレンズ29の作用を受けない場合の光学的対応方向)
である。以下の説明において、X’方向をトラック横断
対応方向と呼び、Y’方向をトラック対応方向と呼ぶ。
【0017】前記検出光学系は、一般に、図12に示す
様に、シリンドリカルレンズ29の母線の方向がトラッ
ク対応方向Y’に対して角度45度をなし、しかもAF
制御用の4分割受光素子30bの2つの分割線L1 ,L
2 の方向がトラック対応方向Y’とトラック横断対応方
向X’とに一致する様にして、配列されている。ここ
で、凸球面レンズ28の焦点距離f(28)は例えば3
3mmであり、凸シリンドリカルレンズ29の焦点距離
f(29)は例えば27mmであり、4分割受光素子3
0bを含む光検出器30の位置は凸球面レンズ28から
例えば30mmである。
【0018】この場合、対物レンズ27がトラック横断
方向Xに移動する際に発生する光検出器30上でのトラ
ック像の移動方向は、シリンドリカルレンズ29の作用
により、トラック対応方向Y’に対して約84度の角度
をなすことになる(図13参照)。即ち、トラック像の
方向はトラック対応方向Y’に対して約6度の角度をな
す。このため、図13に示されている4分割受光素子3
0bの4つの受光領域A,B,C,Dの受光信号出力を
各分割領域と同一の記号で示した場合に、AF制御用の
差信号T=(A+C)−(B+D)にオフセットが発生
する。
【0019】これを防ぐためには、図13の状態から、
図14に示す様に、4分割受光素子30bを角度約6度
回転させ、トラック像の移動方向と4分割受光素子30
bのの一方の分割線L1 の方向とを合致させることが考
えられる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
14の様な配置を採用する場合には、図14に示す様
に、トラック対応方向Y’及びトラック横断対応方向
X’の双方に関して、4分割受光素子30bの寸法がそ
れぞれ2Δづつ大きくなってしまい、光検出器30ひい
ては検出光学系のコンパクト化の妨げとなる。
【0021】例えば、図11に示した従来の光検出器の
配置において4分割受光素子30bを図14の様に回転
させた場合には、AT制御用の受光素子30a,30c
とぶつかってしまう。これを避けるために受光素子30
a,30cをトラック対応方向Y’に移動させて4分割
受光素子30bから遠ざけると、光検出器全体の寸法が
大きくなってしまう。そして、この場合には、光スポッ
トSa,Scも図11に示す位置よりも4分割受光素子
30bから遠ざかる方向に移動させなければならないの
で、光ヘッド光学系の光路中を伝搬する光束の画角(回
折格子24の回折角に対応)も大きくしなければなら
ず、ケラレ防止の観点から光学系全体の寸法を大きくせ
ざる得なくなってしまう。
【0022】本発明は、以上の如き問題点に鑑み、AF
制御用の差信号におけるオフセット発生防止のために4
分割受光素子の分割線の方向をトラック対応方向及びト
ラック横断対応方向に対して傾けた場合においても、光
検出器の寸法を大きくする必要のない光ヘッドを備えた
光学的情報記録再生装置を提供することを目的とするも
のである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するものとして、照射光学系からの光束を絞っ
て光学的情報記録媒体に光スポットとして照射し且つ前
記記録媒体上の光スポットからの光束を検出光学系中の
光検出器に光スポットとして投影する光ヘッドを有し、
前記照射光学系からの光束の照射により前記記録媒体に
対し情報を記録し及び/または記録情報を再生する光学
的情報記録再生装置において、前記検出光学系は非点収
差を付与する非点収差光学素子を含んでおり、前記光検
出器を構成する矩形状受光素子のうちの1つは互いに交
差する2つの分割線により4つの受光領域に分割された
4分割受光素子であり、前記2つの分割線のうちの一方
は少なくとも前記4分割受光素子の中央部において他方
と直交しており且つ前記記録媒体上において前記光スポ
ットがトラック横断方向に移動する際の前記4分割受光
素子上における前記トラックの像の移動方向に延びてお
り、前記4分割受光素子の4つの外形線のうちの対向す
る2つは前記非点収差光学素子が存在しない場合に前記
トラックの方向と光学的に対応する前記4分割受光素子
上の方向たるトラック対応方向に延びており且つ対向す
る他の2つは前記非点収差光学素子が存在しない場合に
前記トラックと直交する前記記録媒体面内のトラック横
断方向と光学的に対応する前記4分割受光素子上の方向
たるトラック横断対応方向に延びていることを特徴とす
る光学的情報記録再生装置、が提供される。
【0024】本発明の一態様においては、前記4分割受
光素子の2つの分割線のうちの一方は前記4分割受光素
子の外周部において前記中央部における方向とは異なる
第1方向に延びており、及び/または、前記4分割受光
素子の2つの分割線のうちの他方は前記4分割受光素子
の外周部において前記中央部における方向とは異なる第
2方向に延びている。
【0025】本発明の一態様においては、前記光検出器
は前記トラック対応方向に関して前記4分割受光素子に
隣接して両側に配列された1対の受光素子を有してお
り、前記4分割受光素子の4つの受光領域からの受光信
号出力の取り出しは前記トラック対応方向の外形線部分
において各受光領域に取り付けられた電極端子を介して
なされる。
【0026】本発明の一態様においては、前記第1方向
及び/または前記第2方向は各分割線が前記4分割受光
素子の中央部における方向の直線であるとした場合の前
記トラック対応方向の外形線部分の長さの小さい方の受
光領域の該外形線部分の長さを増大させる様に設定され
ている。
【0027】本発明の一態様においては、前記4分割受
光素子は前記非点収差光学素子を用いた非点収差法によ
るフォーカス制御のための合焦ずれ信号を得るために用
いられる。
【0028】本発明の一態様においては、前記4分割受
光素子の4つの受光領域は等しい面積を有する。
【0029】本発明の一態様においては、前記4分割受
光素子の4つの受光領域は同一の形状を有する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態を説明する。
【0031】図2は本発明による光学的情報記録再生装
置の第1の実施形態における光ヘッドの検出光学系中の
光検出器の模式的構成図であり、図1はその4分割受光
素子を示す平面図である。
【0032】本実施形態の光学的情報記録再生装置は、
AF制御等のための4分割受光素子の構成以外は、本質
的には上記従来の光学的情報記録再生装置と同様であ
る。
【0033】即ち、本実施形態の光学的情報記録再生装
置は、上記図9に示されている様な基本的構成の光ヘッ
ドを持ち、検出光学系中に球面レンズ28、シリンドリ
カルレンズ29及び光検出器30を有している。光検出
器30は、2つの受光素子30a,30c及び4つに分
割された4分割受光素子30bから構成されている。
【0034】半導体レーザ21から発せられた光ビーム
は、発散光束となってコリメータレンズ22に入射す
る。そして、該レンズにより平行光ビームとされ、さら
にビーム整形プリズム23により所定の光強度分布、つ
まり円形の強度分布を有するビームに整形される。その
後、回折格子24に入射し、該回折格子24により有効
な3つの光ビーム(0次回折光及び±1次回折光)に分
割される。この3つの光束は、偏光ビームスプリッタ2
5にP偏光光束として入射する。偏光ビームスプリッタ
25へ入射したP偏光は100%近く透過する。
【0035】次いで、前記3つの光束は1/4波長板2
6を透過する際に円偏光に変換され、対物レンズ27に
よって光カード1上に集束され、図8に示したように、
3つの微小ビームスポットS1 (+1次回折光)、S2
(0次回折光)、S3 (−1次回折光)が形成される。
2 は記録、再生、AF制御に用いられ、S1 とS3
AT制御に用いられる。光カード1上におけるスポット
位置は、図8に示したように、光ビームスポットS1
3 は隣接するトラッキングトラック4上に位置し、光
ビームスポットS2 は該トラッキングトラック間の情報
トラック2上に位置している。かくして、光カード1上
に形成された光ビームスポットからの反射光は、再び対
物レンズ27を通って平行光束とされ、1/4波長板2
6を透過することにより入射時とは偏光方向が90°回
転した光ビームに変換される。そして、偏光ビームスプ
リッタ25にはS偏光ビームとして入射し、100%近
く反射され、検出光学系に導かれる。
【0036】前記検出光学系では、球面レンズ28とシ
リンドリカルレンズ29とが組み合わされており、この
組み合わせにより非点収差法によるAF制御が行なわれ
る。光カード1から反射した3つの光束は前記検出光学
系によりそれぞれ集光され、光検出器30に入射して、
3つの光スポットを形成する。受光素子30a,30c
は前述の光スポットS1 ,S3 の反射光を受光し、これ
ら2つの受光素子の出力の差を用いてAT制御が行なわ
れる。また、4分割の受光素子30bは光スポットS2
の反射光を受光し、その出力を用いてAF制御が行なわ
れ且つ記録情報が再生される。
【0037】本実施形態では、4分割受光素子30b
は、図1に示されている様な構成を有する。即ち、X’
をシリンドリカルレンズ29が存在しないと仮定した場
合のトラック横断方向Xと光学的に対応する4分割受光
素子30b上の方向であるとし、Y’をシリンドリカル
レンズ29が存在しないと仮定した場合のトラック方向
Yと光学的に対応する4分割受光素子30b上の方向で
あるとする。前記4分割受光素子30bは矩形状とくに
正方形状をなしており、その外形線はX’方向及びY’
方向に延びている。そして、4分割受光素子30bは互
いに直交せる2つの分割線L1 ,L2 を有する。一方の
分割線L1 の方向は、対物レンズ27のX方向移動等に
より光カード1上で光スポットがトラック横断方向Xに
移動する際に、シリンドリカルレンズ29を含めた光学
系により4分割受光素子30b上のトラック像が移動す
る方向と合致する様になっている。本実施形態では、こ
れら4分割受光素子30bの分割線L1 ,L2 の方向
が、図1に示されている様に、外形線の方向に対して角
度30度傾いた方向とされている。
【0038】図1において、32A,32B,32C,
32Dは、分割線L1 ,L2 により4分割されて形成さ
れた受光領域A,B,C,Dのそれぞれの受光信号出力
を取り出すための電極端子であり、各受光領域に接続さ
れている。
【0039】図2に示されている様に、4分割受光素子
30bの受光領域A,B,C,Dの出力及び他の2つの
受光素子30a(またはE),30c(またはF)の出
力は、それぞれこれらに接続された電極端子32A,3
2B,32C,32D及び34,36から取り出され
る。これら電極端子の取り出しは、図2に示されている
様に、トラック対応方向Y’と平行な辺(外形線)の部
分からなされている。これにより、トラック横断方向
Y’に沿って配列された3つの受光素子30a,30
b,30cの間には電極端子を配しないので、これらの
間の間隔を最小限にすることができ、小型化が達成され
る。
【0040】本実施形態では、検出光学系の配置におい
て、シリンドリカルレンズ29の母線の方向をトラック
対応方向Y’に対して角度30度傾けて配置している。
ここで、凸球面レンズ28の焦点距離f(28)は33
mmであり、凸シリンドリカルレンズ29の焦点距離f
(29)は27mmであり、光検出器30の位置は凸球
面レンズ28から29.7mmである。この場合、対物
レンズ27がトラック横断方向Xに移動する際に発生す
る光検出器30上でのトラック像の移動方向はトラック
対応方向Y’に対して角度約30度をなすことになる
(図1参照)。従って、上記の如く、分割線L1 の方向
は、対物レンズ27のX方向移動により光カード1上で
光スポットがトラック横断方向Xに移動する際に、シリ
ンドリカルレンズ29を含めた光学系により4分割受光
素子30b上のトラック像が移動する方向と合致してい
る。
【0041】本実施形態では、以上の様にして4分割受
光素子30bの分割線L1 ,L2 の方向を設定している
ので、対物レンズ27がトラック横断方向Xに移動する
時の4分割受光素子30b上でのトラック像の移動方向
が分割線L1 の方向と合致し、このためAF制御のため
の合焦ずれ信号T=(A+C)−(B+D)にオフセッ
トは発生せず、従って良好なAF制御下で良好な記録再
生を実現することができる。情報再生信号は(A+B+
C+D)で得られ、AT制御のためのトラッキングずれ
信号は(E−F)で得られる。
【0042】なお、本実施形態では、4分割受光素子の
4つの受光領域は、それらの形状及び寸法が同等であり
面積が同等であるので、これら4つの受光領域が迷光の
影響を均等に受け、かくしてAF制御に対する迷光の悪
影響を実質上排除することができる。
【0043】図4は本発明による光学的情報記録再生装
置の第2の実施形態における光ヘッドの検出光学系中の
光検出器の模式的構成図であり、図3はその4分割受光
素子を示す平面図である。これらの図において上記図1
〜図2におけると同様の部材には同一の符号が付されて
いる。
【0044】本実施形態は、4分割受光素子30bの分
割線L1 ,L2 の形状が上記第1の実施形態のものと異
なるが、他は同等である。即ち、分割線L1 ,L2 の形
状は、4分割受光素子30bの中央部においては上記第
1の実施形態のものと同一の方向であり、4分割受光素
子30bの外周部においては分割線両端部が屈曲して異
なる方向(即ちX’,Y’方向)に延びている。特に、
分割線L1 の両端は、図3に示す様に、該分割線L1
全体が4分割受光素子30bの中央部における当該分割
線の方向の直線であるとした場合のトラック対応方向
Y’の外形線部分の長さの小さい方の受光領域A,Cの
該外形線部分の長さを増大させる様に設定されている。
【0045】従って、本実施形態では、上記第1の実施
形態の奏する作用効果に加えて、上記第1の実施形態の
ものより受光領域A,Cに対して接続される電極端子3
2A,32Cの接続幅Pを大きく取ることができ、電極
接続をより一層確実に行うことができ、光検出器の信頼
性向上及び長寿命化が達成されるという効果をも奏する
ことができる。また、以上の様に電極接続を容易且つ確
実に行うことが可能になったことにより、光検出器の製
造における歩留りが向上し、ひいては情報記録再生装置
の生産性が向上し、コストダウンをはかることができ
る。
【0046】図6は本発明による光学的情報記録再生装
置の第3の実施形態における光ヘッドの検出光学系中の
光検出器の模式的構成図であり、図5はその4分割受光
素子を示す平面図である。これらの図において上記図1
〜図4におけると同様の部材には同一の符号が付されて
いる。
【0047】本実施形態では、4分割受光素子30bの
2つの分割線の形状が、一方(L2)は上記第1の実施
形態のものと同一で且つ他方(L1 )は上記第2の実施
形態のものと同一である。即ち、電極端子の接続される
外形線へと延びている分割線L1 は上記第2の実施形態
と同一であり、他方の分割線L2 は上記第1の実施形態
と同一である。
【0048】本実施形態でも、上記第2の実施形態と同
等の作用効果が奏される。本実施形態では、4分割受光
素子30bの4つの受光領域の形状には異なる2種類の
もの(即ちA,CとB,D)があり、これらが2つづつ
存在している。これを勘案して、4つの受光領域A,
C,B,Dとも同等の面積となすことにより、迷光の影
響を4つの受光領域で均等となすことができ、AF制御
に対する迷光の悪影響を実質上排除することができる。
【0049】
【発明の効果】以上の様な本発明によれば、4分割受光
素子の中央部での2つの分割線の方向をトラック対応方
向及びトラック横断対応方向に対して傾けた場合にも、
4分割受光素子の外形線をトラック対応方向及びトラッ
ク横断対応方向に対して傾けないので、光検出器全体の
大きさを大きくすることなしに、AF制御用の差信号に
おけるオフセット発生を防止することができる。また、
本発明によれば、4分割受光素子の各受光領域の電極端
子接続部分の寸法を十分に確保することができ、電極端
子接続の作業性を向上させ、光検出器の安定性を向上さ
せることができ、装置の生産性の向上とコストダウンの
点で大きな利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学的情報記録再生装置の第1の
実施形態における4分割受光素子を示す平面図である。
【図2】本発明による光学的情報記録再生装置の第1の
実施形態における光ヘッドの検出光学系中の光検出器の
模式的構成図である。
【図3】本発明による光学的情報記録再生装置の第2の
実施形態における4分割受光素子を示す平面図である。
【図4】本発明による光学的情報記録再生装置の第2の
実施形態における光ヘッドの検出光学系中の光検出器の
模式的構成図である。
【図5】本発明による光学的情報記録再生装置の第3の
実施形態における4分割受光素子を示す平面図である。
【図6】本発明による光学的情報記録再生装置の第3の
実施形態における光ヘッドの検出光学系中の光検出器の
模式的構成図である。
【図7】光カードの模式的平面図である。
【図8】光カードの部分拡大図である。
【図9】光ヘッド光学系の図である。
【図10】偏光ビームスプリッタの分光特性図である。
【図11】光検出器の受光素子配列及びこれらと光スポ
ットとの関係を示す図である。
【図12】検出光学系の概略図である。
【図13】光検出器上でのトラック像の移動を示す図で
ある。
【図14】光検出器上でのトラック像の移動を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 光カード 20 ミラー 21 半導体レーザ 22 コリメータレンズ 23 ビーム整形プリズム 24 回折格子 25 偏光ビームスプリッタ 26 1/4波長板 27 対物レンズ 28 球面レンズ 29 シリンドリカルレンズ 30 光検出器 30a,30c 受光素子 30b 4分割受光素子 32A,32B,32C,32D 電極端子 34,36 電極端子 A,B,C,D 受光領域 L1 ,L2 分割線 S1 ,S2 ,S3 光スポット Sa,Sb,Sc 光スポット X トラック横断方向 X’ トラック横断対応方向 Y トラック方向 Y’ トラック対応方向

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射光学系からの光束を絞って光学的情
    報記録媒体に光スポットとして照射し且つ前記記録媒体
    上の光スポットからの光束を検出光学系中の光検出器に
    光スポットとして投影する光ヘッドを有し、前記照射光
    学系からの光束の照射により前記記録媒体に対し情報を
    記録し及び/または記録情報を再生する光学的情報記録
    再生装置において、 前記検出光学系は非点収差を付与する非点収差光学素子
    を含んでおり、前記光検出器を構成する矩形状受光素子
    のうちの1つは互いに交差する2つの分割線により4つ
    の受光領域に分割された4分割受光素子であり、前記2
    つの分割線のうちの一方は少なくとも前記4分割受光素
    子の中央部において他方と直交しており且つ前記記録媒
    体上において前記光スポットがトラック横断方向に移動
    する際の前記4分割受光素子上における前記トラックの
    像の移動方向に延びており、前記4分割受光素子の4つ
    の外形線のうちの対向する2つは前記非点収差光学素子
    が存在しない場合に前記トラックの方向と光学的に対応
    する前記4分割受光素子上の方向たるトラック対応方向
    に延びており且つ対向する他の2つは前記非点収差光学
    素子が存在しない場合に前記トラックと直交する前記記
    録媒体面内のトラック横断方向と光学的に対応する前記
    4分割受光素子上の方向たるトラック横断対応方向に延
    びていることを特徴とする光学的情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記4分割受光素子の2つの分割線のう
    ちの一方は前記4分割受光素子の外周部において前記中
    央部における方向とは異なる第1方向に延びており、及
    び/または、前記4分割受光素子の2つの分割線のうち
    の他方は前記4分割受光素子の外周部において前記中央
    部における方向とは異なる第2方向に延びていることを
    特徴とする、請求項1に記載の光学的情報記録再生装
    置。
  3. 【請求項3】 前記光検出器は前記トラック対応方向に
    関して前記4分割受光素子に隣接して両側に配列された
    1対の受光素子を有しており、前記4分割受光素子の4
    つの受光領域からの受光信号出力の取り出しは前記トラ
    ック対応方向の外形線部分において各受光領域に取り付
    けられた電極端子を介してなされることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の光学的情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記第1方向及び/または前記第2方向
    は各分割線が前記4分割受光素子の中央部における方向
    の直線であるとした場合の前記トラック対応方向の外形
    線部分の長さの小さい方の受光領域の該外形線部分の長
    さを増大させる様に設定されていることを特徴とする、
    請求項2〜3のいずれかに記載の光学的情報記録再生装
    置。
  5. 【請求項5】 前記4分割受光素子は前記非点収差光学
    素子を用いた非点収差法によるフォーカス制御のための
    合焦ずれ信号を得るために用いられることを特徴とす
    る、請求項1〜4のいずれかに記載の光学的情報記録再
    生装置。
  6. 【請求項6】 前記4分割受光素子の4つの受光領域は
    等しい面積を有することを特徴とする、請求項1〜5の
    いずれかに記載の光学的情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記4分割受光素子の4つの受光領域は
    同一の形状を有することを特徴とする、請求項1〜6の
    いずれかに記載の光学的情報記録再生装置。
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