JPH1061028A - ユニット建物および施工方法 - Google Patents

ユニット建物および施工方法

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Publication number
JPH1061028A
JPH1061028A JP22268896A JP22268896A JPH1061028A JP H1061028 A JPH1061028 A JP H1061028A JP 22268896 A JP22268896 A JP 22268896A JP 22268896 A JP22268896 A JP 22268896A JP H1061028 A JPH1061028 A JP H1061028A
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JP
Japan
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building
building unit
unit
ceiling
reinforcing plate
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Application number
JP22268896A
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English (en)
Inventor
Takahiro Kudo
高弘 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1061028A publication Critical patent/JPH1061028A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物ユニットの天井梁と隣の建物ユニットの
天井梁との距離がそれほど大きくならない方法で、天井
梁の機械的強度を簡単に補強することができるユニット
建物およびこのユニット建物の施工方法を提供するこ
と。 【解決手段】 既設の第一建物ユニット3−1の天井部
33と、この第一建物ユニット3−1の隣に据え付ける
第二建物ユニット3−2の天井部33のどちらか一方の
側面に補強板4を取り付けていて、第一建物ユニット3
−1の隣に第二建物ユニット3−2を所定位置に配置し
た後、第一建物ユニット3−1の天井部33と第二建物
ユニット3−2の天井部33とを補強板4を挟んで連結
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はユニット建物および
このユニット建物の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ユニット建物は、特公昭62−6222
4号公報に記載あるように、運搬可能な一定の大きさの
箱形の、且つ、内部、外部のほぼ仕上げられた建物ユニ
ットを、予め、工場で製造し、施工現場に運搬し、施工
現場で上下左右に組み立てて建物となすものである。こ
のユニット建物は、現場施工期間が短く、且つ、寸法精
度の良い標準化された建物となる特徴があることから広
く採用されている。
【0003】このユニット建物では建物ユニットを工場
で大量生産するから出来るだけ同じ骨格を有することが
望ましいが、建物ユニットは据え付ける位置によって、
例えば、2階建ての住宅の1階と2階とでは、要求され
る強度が異なるために、同じ構造の建物ユニットを使用
すると、ときには床梁や天井梁等を補強することが必要
である。特に天井梁を補強することが多い。
【0004】このように梁を補強する方法としては、特
開平6−272316号公報(以後従来例1と称する)
記載の方法が知られている。即ち、この公報には、四角
筒からなる本体の側面にほぼ水平な板材を取り付けた補
強部材を使用し、この補強部材の本体を天井梁と隣の天
井梁との間に挿入し、板材を天井梁の上に載せて補強す
ることが記載されている。
【0005】一方、ユニット建物では、複数個の建物ユ
ニットを据え付けているが、この建物ユニットは通常四
隅に柱が立設されているから、この建物ユニットを複数
個並べて据え付けると、突き合わされた角に設けられて
いる4本の柱が隣合う。すると、隣合う4本の柱のある
部分では強度が過度になるので、この部分の柱を省略す
ると、コストダウンとなると同時にこの省略した柱の部
分が、例えば、省略した柱部分を含む広い部屋として利
用する等の有効利用できるので好ましい。
【0006】このように柱を省略する方法としては、特
公平8−16350号公報(以後従来例2と称する)記
載の方法が知られている。この公報には、建物ユニット
の4本の柱の内の1本を着脱自在な仮柱とし、この4個
の建物ユニットを仮柱が設けられている角を突き合わせ
て据え付けた後、建物ユニットの天井梁とこの隣の建物
ユニットの相対する天井梁を連結して仮柱を取り除き、
仮柱を挟んだ両側の建物ユニットに跨がった補強フレー
ムを両側の柱に取り付けることが記載されている。
【0007】又、特開平6−185122号公報(以後
従来例3と称する)には、建物ユニットの4本の柱の内
の1本を着脱自在な仮柱とし、この4個の建物ユニット
を仮柱が設けられている角を突き合わせて据え付けた
後、仮柱を挟んだ両側の一直線状になっている建物ユニ
ットの天井梁と、隣の建物ユニットの天井梁を補強連結
具で連結した後、仮柱を取り除く施工方法が記載されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通常、ユニッ
ト建物では、建物ユニットの4本の柱を壁の中に隠した
り、4本の柱を纏めて大きな柱にしているが、前記従来
例1記載の四角筒からなる本体の側面に板材を取り付け
た補強部材を使用する方法では、四角筒からなる補強部
材の本体が建物ユニットの天井部と隣の建物ユニットの
天井部の間に挿入されているために、建物ユニットと隣
の建物ユニットの間に補強部材の本体を入れただけ大き
な隙間が生じ、それだけ柱を隠す壁が厚くなったり柱を
隠す大きな柱が更に大きくなったりして、狭い住宅が更
に狭くなるという問題がある。又、この補強部材は載せ
ているだけであるから、天井梁と補強部材とが建物ユニ
ットにかかる強度を別々に受けるために、見掛けより強
度が落ちるという問題がある。
【0009】前記従来例2では、建物ユニットの天井梁
とこの隣の建物ユニットの相対する天井梁を連結して仮
柱を取り除くのであるが、このように、相対する天井梁
を連結しただけでは、この部分の機械的強度が充分でな
く、仮柱を取り除いたときに天井梁が下方に垂れること
があって、補強フレームを取り付け難い。又、建物ユニ
ットと、この隣の建物ユニットとに跨がって補強フレー
ムを両側の柱に取り付けることは、設備の整ってない施
工現場では極めて不便である。
【0010】前記従来例3では、天井梁を補強連結具で
連結するだけであるから、この部分の機械的強度が劣る
という問題がある。
【0011】そこで、本発明の目的は、建物ユニットの
天井梁と隣の建物ユニットの天井梁との距離がそれほど
大きくならない方法で、天井梁の機械的強度を簡単に補
強することができるユニット建物およびこのユニット建
物の施工方法を提供することである。又、本発明の他の
目的は、柱を省略して、この柱部分を有効利用できる施
工し易いユニット建物およびこのユニット建物の施工方
法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたものであって、請求項1記載の発明
は、複数個の建物ユニットを上下左右に組み立ててユニ
ット建物となすユニット建物の施工方法において、第一
建物ユニットをスライドさせて所定位置に据え付ける工
程、第一建物ユニットに隣接する隣接建物ユニットをス
ライドさせて所定位置に据え付ける工程、第一建物ユニ
ットまたは隣接建物ユニットの少なくとも一方の天井梁
の側面に補強板を取り付ける工程からなるものである。
【0013】請求項2記載の発明は、複数個の建物ユニ
ットを上下左右に組み立ててユニット建物となすユニッ
ト建物の施工方法において、既設の第一建物ユニットの
天井部と、この第一建物ユニットの隣に据え付ける第二
建物ユニットの天井部のどちらか一方の側面に補強板が
天井部に沿って取り付けられていて、第一建物ユニット
の隣に第二建物ユニットを所定位置に配置した後、第一
建物ユニットの天井部と第二建物ユニットの天井部とを
前記補強板を挟んで連結するものである。
【0014】請求項3記載の発明は、複数個の建物ユニ
ットを上下左右に組み立ててユニット建物となすユニッ
ト建物の施工方法において、既設の第一建物ユニットの
天井部と、この第一建物ユニットの隣に据え付ける第二
建物ユニットの天井部のどちらか一方の側面に補強板が
天井部に沿って取り付けられていて、第二建物ユニット
の据付位置までレールを設け、第二建物ユニットをこの
レールの上に載せて第一建物ユニットの隣に移動させ、
第二建物ユニットを所定位置に配置した後、第一建物ユ
ニットの天井部と第二建物ユニットの天井部とを前記補
強板を挟んで連結するものである。
【0015】請求項4記載の発明は、複数個の建物ユニ
ットを上下左右に組み立ててユニット建物となすユニッ
ト建物の施工方法において、既設の第一建物ユニットの
天井部と、この第一建物ユニットの隣に据え付ける第二
建物ユニットの天井部のどちらか一方の側面に補強板が
天井部に沿って取り付けられていて、第二建物ユニット
の据付位置までレールを設け、第二建物ユニットをレー
ルの上に載せ、第一建物ユニットもしくは第二建物ユニ
ットを両者が遠ざかる方向に傾斜させて、第二建物ユニ
ットを第一建物ユニットの隣に移動させ、第一建物ユニ
ットまたは第二建物ユニットの傾斜を直して所定位置に
配置した後、第一建物ユニットの天井部と第二建物ユニ
ットの天井部とを前記補強板を挟んで連結するものであ
る。
【0016】請求項5記載の発明は、建物ユニットを複
数個を上下左右に組み立ててユニット建物となすユニッ
ト建物の施工方法において、第一建物ユニット、第二建
物ユニットおよび第三建物ユニットは、それぞれ四隅に
柱が設けられ、しかも、この四隅の柱の中の1本が着脱
自在な仮柱であり、第一建物ユニットと隣の第三建物ユ
ニットとを仮柱を隣合わせて据え付け、第二建物ユニッ
トの据付位置までレールを設け、第二建物ユニットをレ
ールの上に載せ、この第一建物ユニットの天井部から第
三建物ユニットの天井部に通した補強板を天井部に沿っ
て取り付けるか、もしくは、この第二建物ユニットの天
井部に補強板を天井部に沿って取り付け、第一建物ユニ
ットと第三建物ユニットとからなる建物ユニットグルー
プと、第二建物ユニットのどちらか一方を、両者が遠ざ
かる方向に傾斜させて、第二建物ユニットを第一建物ユ
ニットまたは第三建物ユニットの隣に移動させ、第一建
物ユニットと第三建物ユニットからなる建物ユニットグ
ループまたは第二建物ユニットの傾斜を補正して所定位
置に配置した後、第一建物ユニットの天井部または第三
建物ユニットの天井部と第二建物ユニットの天井部とを
前記補強板を挟んで連結した後、仮柱を取り外すことを
特徴とするユニット建物の施工方法。
【0017】請求項6記載の発明は、建物ユニットを複
数個を上下左右に組み立ててユニット建物となすユニッ
ト建物の施工方法において、第一建物ユニット、第二建
物ユニットおよび第三建物ユニットは、それぞれ四隅に
柱が設けられ、しかも、この四隅の柱の中の1本が着脱
自在な仮柱であり、第一建物ユニットを据え付け、この
第一建物ユニットの隣の第三建物ユニットの据付位置ま
でレールを設け、第三建物ユニットの天井部に補強板を
天井部に沿わせ更に第一建物ユニット方向に延長させて
取り付け、補強板が外側に移動する方向に傾斜させて、
第一建物ユニットの隣に移動させ、第三建物ユニットの
傾斜を直して、この第三建物ユニットの天井部に取り付
けられている補強板の延長部分を第一建物ユニットの天
井部に取り付けた後、第二建物ユニットを第一建物ユニ
ットまたは第三建物ユニットの隣に移動させ、第一建物
ユニットの天井部または第三建物ユニットの天井部と第
二建物ユニットの天井部とを前記補強板を挟んで連結し
た後、仮柱を取り外すことを特徴とするユニット建物の
施工方法。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項2、3また
は4記載の発明における第一建物ユニットおよび第二建
物ユニットの少なくともどちから一方が下階の建物ユニ
ットの上に上階の建物ユニットを据え付けたものであ
る。
【0019】請求項8記載の発明は、請求項5または6
記載の発明における第一建物ユニット、第二建物ユニッ
トおよび第三建物ユニットのうち少なくとも1つが下階
の建物ユニットの上に上階の建物ユニットを据え付けた
ものである。
【0020】請求項9記載の発明は、請求項1〜8記載
のユニット建物の施工方法で製造した建物である。
【0021】本発明における天井部とは、部屋の天井部
分に設けられる梁または梁相当材をいう。例えば、複数
の柱と、柱の上部を連結する天井梁と、柱の下部を連結
する床梁とからなる建物ユニットの場合には天井梁をい
い、複数の柱と、この柱の下部を連結する天井梁のない
下階の建物ユニットとこの下階の建物ユニットの上に上
階の同じ構造の建物ユニットが載せられている場合に
は、上階の建物ユニットの床梁が下階の建物ユニットの
天井部分になるので、上階の建物ユニットの床梁をい
う。又、複数の柱と、この柱の下部を連結する天井梁の
ない建物ユニットの上に屋根ユニットが載せられている
場合には屋根ユニットの梁をいう。
【0022】本発明に使用する補強板は、天井部の側面
に天井部に沿って取り付けられているが、天井部が下階
の建物ユニットの天井梁と、上階の建物ユニットの床梁
または屋根ユニットの梁が重なっている場合には、この
補強板を天井梁と同じ高さにしてもよいが、下階の建物
ユニットの天井梁と、上階の建物ユニットの床梁または
屋根ユニットの梁の合計の高さにすると、補強板の垂直
方向の高さがそれだけ高くなり、それだけ垂直方向の曲
げ強度が大きくなるので好ましい。
【0023】本発明においては、第一建物ユニット(ま
たは第三建物ユニット)の隣に第二建物ユニットを所定
位置に配置した後、第一建物ユニットの天井部(または
第三建物ユニットの天井部)と第二建物ユニットの天井
部とを補強板を挟んで連結するが、これはこの第一建物
ユニット(または第三建物ユニット)と第二建物ユニッ
トを所定位置に据え付けた後に天井部を連結してもよい
し、又、第一建物ユニット(または第三建物ユニット)
と第二建物ユニットをジャッキ等で所定位置に持ち上げ
た状態で天井部を連結した後、据え付けてもよいことを
意味している。
【0024】本発明における第一建物ユニット、第二建
物ユニットおよび第三建物ユニットはそれぞれ1個の建
物ユニットであってもよいし、請求項5および6記載の
発明のように、下階の建物ユニットの上に上階の建物ユ
ニットを据え付けたものでもよい。
【0025】(作用)請求項1記載の発明では、第一建
物ユニットまたは隣接建物ユニットの少なくとも一方の
天井部の側面に補強板を取り付ける工程があるから、第
一建物ユニットまたは隣接建物ユニットの天井部に補強
板が取り付けられ、機械的強度が大きくなるし、天井部
に補強材を取り付けるだけであるから施工が簡単であ
る。請求項2、3および4記載のユニット建物の施工方
法では、第一建物ユニットの天井部と第二建物ユニット
の天井部とを補強板を挟んで連結するから、天井部は第
一建物ユニットの天井部と第二建物ユニットの天井部と
補強板とが一体になり、機械的強度が大きくなる。しか
も、この補強板は天井部に沿って取り付けられるから、
補強板の垂直方向の曲げ強度が大きくなると同時に第一
建物ユニットの天井部と第二建物ユニットの天井部との
距離がそれほど大きくならない。従って、建物ユニット
と隣の建物ユニットの間が補強板によって問題になるほ
ど大きくならなず、その結果、住宅が狭くならない。
【0026】請求項2、3および4記載の発明では、既
設の第一建物ユニットの天井部と、この第一建物ユニッ
トの隣に据え付けられる第二建物ユニットの天井部のど
ちらか一方に補強板を天井部に沿って取り付けていて、
この第一建物ユニットの隣に第二建物ユニットを所定位
置に配置した後、第一建物ユニットの天井部と第二建物
ユニットの天井部とを補強板を挟んで連結するだけでよ
いから、施工が簡単である。
【0027】請求項3および4記載の発明では、第二建
物ユニットの据付位置までレールを設け、第二建物ユニ
ットをこのレールの上に載せて第一建物ユニットの隣に
移動させるから、レッカー車やクレーン車等が入り難
く、従って、据え付けることが困難な場所でも、据え付
け易い場所から据え付けの困難な場所までレールを設
け、据え付け易い場所でレッカー車やクレーン車等を使
用してレールの上に第二建物ユニットを載せて第一建物
ユニットの隣に移動させて簡単に据え付けることができ
る。
【0028】請求項4記載の発明では、第一建物ユニッ
トもしくは第二建物ユニットを両者が遠ざかる方向に傾
斜させて、第二建物ユニットを第一建物ユニットの隣に
移動させるから、第一建物ユニットや第二建物ユニット
を傷めることなく、第二建物ユニットを補強板の延長線
方向から第一建物ユニットの隣に移動させることができ
る。
【0029】即ち、第一建物ユニットの隣に第二建物ユ
ニットを据え付けた後に、第一建物ユニットの天井部と
第二建物ユニットの天井部を補強板を挟んで連結するた
めには、第一建物ユニットの天井部と第二建物ユニット
の天井部が近接した状態に据え付ける必要がある。この
ためには、第二建物ユニットが第一建物ユニットの隣に
近接するようにレールを設ける必要があるが、このよう
にレールを設け、第二建物ユニットをレールの上に載せ
て第一建物ユニットの隣に補強板の延長線方向から近づ
けると、第二建物ユニットが横揺れしたり、第一建物ユ
ニット方向に傾いたときに、第一建物ユニットと第二建
物ユニットが、特に、突出している補強板と第一建物ユ
ニットの天井部や第二建物ユニットの天井部が衝突して
傷むことがある。しかし、請求項4記載の発明では第一
建物ユニットもしくは第二建物ユニットを両者が遠ざか
る方向に傾斜させているから衝突することなく第二建物
ユニットを第一建物ユニットの隣に移動させることがで
きる。
【0030】又、この補強板が天井部の側面に密着して
いると天井部の機械的強度、例えば、座屈等に対する強
度が大きくなるので好ましい。かかる理由で、例えば、
天井梁より柱が突出している場合には、この補強板は天
井梁に密着するように、柱部分より厚みを大きくした補
強板を取り付けることが好ましい。かかる場合に、第二
建物ユニットを傾斜させて第一建物ユニットや第三建物
ユニットの隣に移動させると、補強板の厚みの大きい部
分が柱等に衝突させないで移動させることができる。
【0031】請求項5記載のユニット建物の施工方法で
は、第一建物ユニットの天井部から第三建物ユニットの
天井部に通して補強板を取り付けるか、もしくは、第二
建物ユニットの天井部に補強板を取り付け、第一建物ユ
ニットの天井部または第三建物ユニットの天井部と第二
建物ユニットの天井部とを補強板を挟んで連結するか
ら、天井部では第一建物ユニットの天井部や第三建物ユ
ニットの天井部と第二建物ユニットの天井部と補強板と
が一体になって機械的強度が大きくなると同時に、その
後、第一建物ユニット、第二建物ユニットおよび第三建
物ユニットが突き合っている角に設けられている仮柱を
取り外しても支障がなくなる。
【0032】請求項5記載の発明では、第二建物ユニッ
トの据付位置までレールを設け、第二建物ユニットをこ
のレールの上に載せて第一建物ユニットまたは第三建物
ユニットの隣に移動させるから、請求項4記載の発明と
同様に、レッカー車やクレーン車等が入り難く、従っ
て、据え付けることが困難な場所でも、この据え付け易
い場所から据え付けの困難な場所までレールを設け、据
え付け易い場所でレールの上に第二建物ユニットを載せ
て第一建物ユニットまたは第三建物ユニットの隣に移動
させて据え付けると簡単に据え付けることができる。
【0033】又、請求項5記載の発明では、第一建物ユ
ニットと第三建物ユニットからなる建物ユニットグルー
プと、第二建物ユニットのどちらか一方を、両者が遠ざ
かる方向に傾斜させて、第二建物ユニットを第一建物ユ
ニットまたは第三建物ユニットの隣に移動させるから、
請求項4記載の発明と同様に、第一建物ユニットや第三
建物ユニットや補強板が邪魔にならず第二建物ユニット
を補強板の延長線方向から第一建物ユニットまたは第三
建物ユニットの隣に移動させることができる。
【0034】請求項6記載の発明では、第三建物ユニッ
トの天井部に予め補強板を取り付けていて、この第三建
物ユニットを第一建物ユニットの隣に移動させるとき
に、補強板が外側に移動する方向に傾斜させて移動させ
るから、この補強板が邪魔にならずに移動させることが
できる。請求項7記載の発明では、請求項2、3または
4記載の発明における第一建物ユニットおよび第二建物
ユニットの少なくともどちらか一方が下階の建物ユニッ
トの上に上階の建物ユニットを据え付けたものであるか
ら、下階の建物ユニットの上に上階の建物ユニットが据
え付けられた第一建物ユニットや第二建物ユニットを一
挙に移動させたり補強板で連結することができる。
【0035】請求項8記載の発明では、請求項5または
6記載の発明における第一建物ユニット、第二建物ユニ
ットおよび第三建物ユニットのうちの少なくとも1つが
下階の建物ユニットの上に上階の建物ユニットを据え付
けたものであるから、下階の建物ユニットの上に上階の
建物ユニットが据え付けられた第二建物ユニットを一挙
に移動させたり補強板で連結することができる。。
【0036】請求項9記載の発明は、請求項1〜8記載
のユニット建物の施工方法で製造したユニット建物であ
るから、このユニット建物は天井部の機械的強度が大き
く施工し易いし、又、柱を省略した柱部分を、例えば、
この柱部分を含む広い部屋等に有効利用できる建物とな
る。
【0037】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。図1〜図4は本発明ユニット建物の一実施例を示す
もので、図1はユニット建物の要部を骨格のみで示す説
明図、図2(イ)は一般建物ユニットの骨格を示す説明
図、(ロ)は仮柱付建物ユニットの骨格を示す説明図、
(ハ)は仮柱を取り外している状態を示す説明図、図3
は建物ユニットを据え付けている状態を示すもので、
(イ)、(ロ)はレールの上に建物ユニットを載せてい
る状態を示す説明図、(ハ)は仮柱付建物ユニットを移
動させた状態を示す説明図、図4はユニット建物の配置
図である。
【0038】図1〜図4において、1はユニット建物で
あり、このユニット建物1は4本の柱がすべて固定され
ている一般の建物ユニット(以後一般建物ユニットと称
する)2と4本の柱の内の1本(仮柱9)が着脱自在に
なっている建物ユニット(以後仮柱付建物ユニットと称
する)3とが組み立てられたものである。そして、この
ユニット建物1は、図4に示すように、1階には、一般
建物ユニット2が2個、仮柱付建物ユニット3が4個据
え付けられ、2階には、一般建物ユニット2が6個据え
付けられて組み立てられたものである。尚、このユニッ
ト建物1では、仮柱付建物ユニット3角が突き合ってい
る部分(図4の丸印の部分)に仮柱9を位置させて、4
個据え付けられている。
【0039】一般建物ユニット2の骨格は、図2(イ)
に示すように、短辺と長辺とからなる矩形の四隅に配置
された4本の断面四角形筒状の鋼製の柱21、21、2
1、21と、この4本の柱21の上部を短辺と長辺に沿
って連結する4本の断面コ字形の鋼製の天井梁23、2
3、23、23と、4本の柱の下部を短辺と長辺に沿っ
て連結する4本の断面コ字形の鋼製の床梁22、22、
22、22とからなる。
【0040】この一般建物ユニット2の骨格の相対する
長辺の床梁22、22に鋼製の床小梁25が差し渡さ
れ、この床小梁25の上に木製の床根太26が取り付け
られ、この床根太26の上に床材が取り付けられて床が
形成される。又、相対する長辺の天井梁23、23に木
製の天井小梁27が差し渡され、この天井小梁27の下
面に天井材が取り付けられて天井が形成される。又、外
壁を設ける場所には、床梁22と天井梁23との間に間
柱29が取り付けられ、この間柱29の屋外側と屋内側
にそれぞれ外壁材と内壁材が取り付けられ、この外壁材
と内壁材との間にガラスウールからなる断熱材が取り付
けられて外壁が形成される。
【0041】仮柱付建物ユニット3を一般建物ユニット
2と比較すると、4本の柱31の内の一本が着脱自在に
取り付けられている仮柱9となっていること、柱31の
上端に対角線状に渡されたブレース95が設けられてい
ることが異なる。仮柱9の着脱自在に取り付けられてい
る構造について説明すると、図2(ハ)に示すように、
仮柱9の上端部には天井梁33から取り外しし易いよう
に切欠部92が、又、下端にはボルト等の固着手段が設
けられていて、床梁32の柱部分に設けられているジョ
イント部32−1に仮柱9を固定し、天井梁33の柱部
分のジョイント部33−1の下面に仮柱9の上端がボル
ト等の固着手段により取り付けられていて、逆の手順で
仮柱9を外すことができるようになっている。
【0042】この仮柱建物ユニット3を更に詳細に説明
すると、仮柱付建物ユニット3の骨格は、図2(ロ)に
示すように、短辺と長辺とからなる矩形の四隅に配置さ
れた3本の断面四角形筒状の鋼製の柱31、31、31
および1本の仮柱9と、この3本の柱31と仮柱9の上
部を短辺と長辺に沿って連結する4本の断面コ字形の鋼
製の天井梁33、33、33、33と、4本の柱の下部
の下柱92を短辺と長辺に沿って連結する4本の断面コ
字形の鋼製の床梁32、32、32、32と、柱31の
上端部に対角線状に差し渡されたブレース95とからな
る。
【0043】この仮柱付建物ユニット3の骨格の相対す
る長辺の床梁32、32に鋼製の床小梁35が差し渡さ
れ、この床小梁35の上に木製の床根太36が取り付け
られ、この床根太36の上に床材が取り付けられて床が
形成される。又、相対する長辺の天井梁33、33に木
製の天井小梁37が差し渡され、この天井小梁37の下
面に天井材が取り付けられて天井が形成される。又、外
壁を設ける場所には、床梁32と天井梁33との間に間
柱39が取り付けられ、この間柱39の屋外側と屋内側
にそれぞれ外壁材と内壁材が取り付けられ、この外壁材
と内壁材との間にガラスウールからなる断熱材が取り付
けられて外壁が形成される。
【0044】4は補強板であり、この補強板4は高さが
1階の仮柱付建物ユニット3の天井梁23と2階の一般
床梁22の合計の高さとほぼ同じ鋼板であり、長さは仮
柱付建物ユニット3の短辺の長さのほぼ2倍である。5
は基礎である。6は建物ユニット2、3を運ぶレールで
あり、このレール6は、図3(イ)、(ロ)に示すよう
に、基礎5とほぼ同じ高さの台61の上に着脱自在に取
り付ることができるし、又、基礎5の上にも着脱自在に
取り付けることができるようになっている。
【0045】7は台車であり、この台車7の下面にはレ
ール6の上を回転する車輪(図示せず)が取り付けられ
ていて、台車7の上に建物ユニット2、3の柱22を載
せて建物ユニット2、3を移動させることができるよう
になっている。75はスペーサーであり、図3(ハ)に
示すように、このスペーサー75を台車7の上に載せ
て、この上に建物ユニット2、3を載せると建物ユニッ
ト2、3を傾いた状態に載せることができるようになっ
ている。8はトラックであり、81は小型クレーン車で
ある。
【0046】次に、このユニット建物の施工方法および
作用について説明する。工場で、図2(イ)に示すよう
に、短辺と長辺とからなる矩形の四隅に4本の断面四角
形筒状の鋼製の柱21、21、21、21を配置し、こ
の4本の柱21の上部を短辺と長辺に沿って4本の断面
コ字形の鋼製の天井梁23、23、23、23で連結
し、4本の柱の下部を短辺と長辺に沿って4本の断面コ
字形の鋼製の床梁22、22、22、22で連結して一
般建物ユニット2の骨格を製造する。
【0047】そして、この一般建物ユニット2の骨格の
相対する長辺の床梁22、22に鋼製の床小梁25を差
し渡し、この床小梁25の上に木製の床根太26を取り
付け、この床根太26の上に床材を取り付けて床を形成
する。又、相対する長辺の天井梁23、23に木製の天
井小梁27を差し渡し、この天井小梁27の下面に天井
材を取り付けて天井を形成する。又、外壁を設ける場所
には、床梁22と天井梁23との間に間柱29を取り付
け、この間柱29の屋外側と屋内側にそれぞれ外壁材と
内壁材をガラスウールからなる断熱材を挟んで取り付け
て外壁を形成する。その後、内作等の仕上げをしたり、
設備家具等を取り付けたりして一般建物ユニット2を製
造する。
【0048】又、図2(ロ)に示すように、短辺と長辺
とからなる矩形の四隅に3本の断面四角形筒状の鋼製の
柱31、31、31と1本の仮柱9を配置し、この3本
の柱31と仮柱9の上部を短辺と長辺に沿って4本の断
面コ字形の鋼製の天井梁33、33、33、33で連結
し、4本の柱の下部の下柱92を短辺と長辺に沿って4
本の断面コ字形の鋼製の床梁32、32、32、32で
連結し、柱31の上端部を対角線状にブレース95を差
し渡して仮柱付建物ユニット3の骨格を製造する。
【0049】この仮柱付建物ユニット3の骨格の相対す
る長辺の床梁32、32に鋼製の床小梁35を差し渡
し、この床小梁35の上に木製の床根太36を取り付
け、この床根太36の上に床材を取り付けて床を形成す
る。又、相対する長辺の天井梁33、33に木製の天井
小梁37を差し渡し、この天井小梁37の下面に天井材
を取り付けて天井を形成する。又、外壁を設ける場所に
は、床梁32と天井梁33との間に間柱39を取り付
け、この間柱39の屋外側と屋内側にそれぞれ外壁材と
内壁材をガラスウールからなる断熱材を挟んで取り付け
て外壁を形成する。その後、内作等の仕上げをしたり、
設備家具等を取り付けたりして仮柱付建物ユニット3を
製造する。このようにして工場で製造した一般建物ユニ
ット2、仮柱付建物ユニット3、台車7、レール6等を
トラック8に載せて施工現場に運搬する。
【0050】施工現場では予め3本の基礎5を設けてい
る。最初に、図3(イ)に示すように、小型クレーン車
81が入り易く、しかも、一般建物ユニット2や仮柱付
建物ユニット3を降ろしたり据え付け易い場所から基礎
5まで台61を据え付ける。このようにして、台61を
左側の基礎5と中央の基礎5の2条取り付ける。その
後、この台61の上と基礎5の上にレール6を取り付け
る。
【0051】このレール6の上に台車7を載せ、この上
に、小型クレーン車81で、先ず、1階の一般建物ユニ
ット2を載せ、この上に2階の一般建物ユニット2を据
え付ける。その後、1階の建物ユニット2とこの上の2
階の一般建物ユニット2とをレール6に沿って基礎5の
上の所定位置まで移動させ、ジャッキで1階の一般建物
ユニット2と2階の一般建物ユニット2を持ち上げて、
1階の一般建物ユニット2の下の台車7とレール6を外
した後、1階の一般建物ユニット2と2階の一般建物ユ
ニット2を降ろして、この両者を所定位置に据え付け
る。
【0052】次に、このレール6の上に台車7を載せ、
この上に、小型クレーン車81で1階の仮柱付建物ユニ
ット3を載せ、この上に2階の一般建物ユニット2を据
え付ける(以後、この1階の仮柱付建物ユニットの上に
2階の一般建物ユニットを据え付けた建物を第一建物ユ
ニット3−1と称する)。その後、この第一建物ユニッ
ト3−1をレール6に沿って基礎5の上の所定位置まで
移動させ、ジャッキで第一建物ユニット3−1を持ち上
げて、台車7とレール6を外した後、第一建物ユニット
3−1を降ろして、この第一建物ユニット3−1を所定
位置に据え付ける。
【0053】次に、同じようにして、このレール6の上
に台車7を載せ、この上に、小型クレーン車81で、1
階の仮柱付建物ユニット3を載せ、この上に2階の一般
建物ユニット2を据え付ける(以後、この1階の仮柱付
建物ユニットの上に2階の一般建物ユニットを据え付け
た建物を第三建物ユニット3−3と称する)。その後、
この第三建物ユニット3−3をレール6に沿って基礎5
の上の所定位置まで移動させ、ジャッキで第三建物ユニ
ット3−3を持ち上げて、台車7とレール6を外した
後、1階の仮柱付建物ユニット3と2階の一般建物ユニ
ット2を降ろして、この第三建物ユニット3−3を所定
位置に据え付ける。
【0054】この際、第一建物ユニット3−1の仮柱付
建物ユニット3の仮柱9と、第三建物ユニット3−3の
仮柱付建物ユニット3の仮柱9とを隣合わせて、図3に
示す丸印の位置になるように据え付ける。その後、第一
建物ユニット3−1の仮柱付建物ユニット3の天井梁3
3と第三建物ユニット3−3の仮柱付建物ユニット3の
天井梁33とに通して補強板4を取り付ける。
【0055】尚、上記方法では、第一建物ユニット3−
1と第三建物ユニット3−3を据え付けた後、補強板4
を第一建物ユニット3−1の天井梁33と第三建物ユニ
ット3−3の天井梁33に通して取り付けたが、第一建
物ユニット3−1を据え付けた後、第三建物ユニット3
−3の天井梁33に補強板4を第一建物ユニット3−1
方向に延長させて取り付け、この第三建物ユニット3−
3を第一建物ユニット3−1の隣まで移動させ、レール
6や台車7を外した後、第三建物ユニット3−3に取り
付けられている補強板4を第一建物ユニット3−1の天
井梁33に取り付けてもよい。この際、第三建物ユニッ
ト3−3を第一建物ユニットの隣まで移動させると、第
一建物ユニット3−1方向に延長させて取り付けられて
いる補強板4が第一建物ユニット3−1に衝突すること
があるので、この第三建物ユニット3−3を補強板4が
外側に移動するようにスペーサー75を用いて傾斜させ
て移動させるとよい。
【0056】次に、図3(ロ)に示すように、台61を
移動させて建物ユニットを据え付け易い場所から中央の
基礎5までと右側の基礎5までの2条取り付ける。その
後、この台61の上と基礎5の上にレール6を取り付け
る。このレール6の上に台車7を載せ、中央の基礎5側
にスペーサー75を取り付け、この上に、小型クレーン
車81で、先ず、1階の一般建物ユニット2を載せ、こ
の上に2階の一般建物ユニット2を据え付ける。する
と、この一般建物ユニット2とこの上に据え付けられた
一般建物ユニット2が、前に据え付けた第一建物ユニッ
ト3−1や第三建物ユニット3−3等から遠ざかる方向
に傾く。
【0057】その後、1階の建物ユニット2とこの上の
2階の一般建物ユニット2とをレール6に沿って基礎5
の上の所定位置まで移動させ、ジャッキで1階の一般建
物ユニット2と2階の一般建物ユニット2を持ち上げ
て、1階の一般建物ユニット2の下の台車7とスペーサ
ー75とレール6を外した後、1階の一般建物ユニット
2と2階の一般建物ユニット2を降ろして、この両者を
所定位置に据え付ける。
【0058】次に、このレール6の上に台車7を載せ、
中央の基礎5側にスペーサー75を取り付け、この上
に、小型クレーン車81で、先ず、1階の仮柱付建物ユ
ニット3を載せ、この上に2階の一般建物ユニット2を
据え付ける(以後、この1階の仮柱付建物ユニット3の
上に2階の一般建物ユニットを据え付けた建物を第二建
物ユニット3−2と称する)。すると、この第二建物ユ
ニット3−2が、前に据え付けた第一建物ユニット3−
1や第三建物ユニット3−3等から遠ざかる方向に傾
く。
【0059】その後、この傾いた第二建物ユニット3−
2をレール6に沿って基礎5の上の所定位置(第一建物
ユニット3−1の隣)まで移動させ、ジャッキで第二建
物ユニット3−2を持ち上げて、台車7とスペーサー7
5とレール6を外した後、第二建物ユニット3−2を降
ろして、第二建物ユニット3−2を所定位置に据え付け
る。
【0060】次に、このレール6の上に台車7を載せ、
中央の基礎5側にスペーサー75を取り付け、この上
に、小型クレーン車81で、1階の一般建物ユニット2
を載せ、この上に2階の一般建物ユニット2を据え付け
る(以後、この1階の仮柱付建物ユニットの上に2階の
一般建物ユニットを据え付けた建物を第四建物ユニット
3−4と称する)。すると、この第四建物ユニット3−
4が、前に据え付けた第一建物ユニット3−1や第三建
物ユニット3−3等から遠ざかる方向に傾く。
【0061】その後、この傾いた第四建物ユニット3−
4をレール6に沿って基礎5の上の所定位置(第三建物
ユニット3−3の隣)まで移動させ、ジャッキで第四建
物ユニット3−4を持ち上げて、台車7とスペーサー7
5とレール6を外した後、第四建物ユニット3−4を降
ろして、第四建物ユニット3−4を所定位置に据え付け
る。
【0062】このように、第一建物ユニット3−1、第
二建物ユニット3−2、第三建物ユニット3−3、第四
建物ユニット4−4等の据付位置までレール6を設け、
このレール6の上に載せて第一建物ユニット3−1、第
二建物ユニット3−2、第三建物ユニット3−3、第四
建物ユニット4−4等を移動させるから、小型クレーン
車81が入り難く、従って、据え付けることが困難な場
所でも簡単に据え付けることができる。
【0063】又、このように、第二建物ユニット3−2
と第四建物ユニット3−4等を、既に据え付けている第
一建物ユニット3−1や第三建物ユニット3−3等から
遠ざかる方向に傾斜させて、移動させるから、既に据え
付けている第一建物ユニット3−1や第三建物ユニット
3−3等や補強板4が邪魔にならず既に据え付けている
第一建物ユニット3−1や第三建物ユニット3−3等の
隣に補強板4の延長線方向から第二建物ユニット3−2
や第四建物ユニット4−4等を移動させることができ
る。
【0064】次に、第一建物ユニット3−1の仮柱付建
物ユニット3の天井梁33と第二建物ユニット3−3の
仮柱付建物ユニット3の天井梁33に通して取り付けら
れている補強板4を挟んで、第一建物ユニット3−1の
天井梁33と第二建物ユニット3−2の天井梁33と
を、又、第三建物ユニット3−3の天井梁33と第四建
物ユニット3−4の天井梁33とを、それぞれボルト・
ナットで連結する。その後、仮柱9を取り外す。
【0065】すると、第一建物ユニット3−1の天井梁
33や第二建物ユニット3−2の天井梁と、第三建物ユ
ニット3−3の天井梁33と第四建物ユニット3−4の
天井梁33とが補強板4を介して一体になって機械的強
度が大きくなる。従って、その後仮柱9を外してもこの
部分が下がったり曲がることがない。又、この仮柱9を
取り外した部分を、例えば、この部分を含めた広い部屋
等有効利用できる。その後、各建物ユニット2、3間の
仕上げをしたり、上下水道工事をすると、ユニット建物
1が完成する。
【0066】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、第一建物ユニ
ットまたは隣接建物ユニットの少なくともどちらか一方
の天井部の側面に補強板を取り付ける工程があるから、
第一建物ユニットまたは隣接建物ユニットの天井部に補
強板が取り付けられ、機械的強度が大きくなるし、天井
部に補強板を取り付けるだけであるから施工が簡単であ
る。請求項2、3および4記載のユニット建物の施工方
法では、第一建物ユニットの天井部と第二建物ユニット
の天井部とを補強板を挟んで連結するから、天井部の機
械的強度が大きくなる。しかも、この補強板は天井部に
沿って取り付けられるから、建物ユニットと隣の建物ユ
ニットの間が補強板のために問題になるほど大きくなら
なず、その結果、住宅が狭くならないので極めて有効で
ある。
【0067】又、既設の第一建物ユニットの天井部と、
この第一建物ユニットの隣に据え付けられる第二建物ユ
ニットの天井部のどちらか一方に補強板を天井部に沿っ
て取り付けていて、この第一建物ユニットの隣に第二建
物ユニットを所定位置に配置した後、第一建物ユニット
の天井部と第二建物ユニットの天井部とを補強板を挟ん
で連結するだけであるから、施工が簡単である。
【0068】請求項3および4記載の発明では、第二建
物ユニットの据付位置までレールを設け、第二建物ユニ
ットをこのレールの上に載せて第一建物ユニットの隣に
移動させるから、レッカー車やクレーン車等が入り難
く、従って、据え付けることが困難な場所でも、簡単に
据え付けることができるので、極めて便利である。
【0069】請求項4記載の発明では、第一建物ユニッ
トもしくは第二建物ユニットを両者が遠ざかる方向に傾
斜させて、第二建物ユニットを第一建物ユニットの隣に
移動させるるから、第一建物ユニットや第二建物ユニッ
トを傷めることなく、第二建物ユニットを補強板の延長
線方向から第一建物ユニットの隣に移動させることがで
きるので極めて便利である。
【0070】請求項4記載の発明では、第二建物ユニッ
トと第四建物ユニットの据付位置までレールを設け、第
二建物ユニットをこのレールの上に載せて第一建物ユニ
ットと第三建物ユニットの隣に移動させるから、請求項
3記載の発明と同様に、レッカー車やクレーン車が入り
難く、従って、据え付けることが困難な場所でも簡単に
据え付けることができ便利である。
【0071】又、請求項5記載の発明では、第一建物ユ
ニットと第三建物ユニットからなる建物ユニットグルー
プと、第二建物ユニットのどちらか一方を、両者が遠ざ
かる方向に傾斜させて、第二建物ユニットを第一建物ユ
ニットまたは第三建物ユニットの隣に移動させるから、
請求項3記載の発明と同様に、第一建物ユニット、第三
建物ユニット、補強板が邪魔にならず第二建物ユニット
を補強板の延長線方向から第一建物ユニットまたは第三
建物ユニットの隣に移動させることができるので便利で
ある。
【0072】又、請求項5記載の発明では、第一建物ユ
ニットの天井部から第三建物ユニットの天井部に通して
補強板を取り付けるか、もしくは、第二建物ユニットの
天井部に補強板を取り付け、第一建物ユニットの天井部
または第三建物ユニットの天井部と第二建物ユニットの
天井部を、補強板を挟んで連結するから、全体が一体に
なり、仮柱を取り外しても支障がない。
【0073】請求項6記載の発明では、第三建物ユニッ
トの天井部に予め補強板を取り付けていて、この第三建
物ユニットを第一建物ユニットの隣に移動させるとき
に、補強板が外側に移動する方向に傾斜させて移動させ
るから、この補強板が邪魔にならず移動させることがで
きるので便利である。請求項7記載の発明では、請求項
2、3または4記載の発明における第一建物ユニットお
よび/または第二建物ユニットが下階の建物ユニットの
上に上階の建物ユニットを据え付けたものであるから、
下階の建物ユニットの上に上階の建物ユニットが据え付
けられた第一建物ユニットや第二建物ユニットを一挙に
移動させたり連結することができるので便利である。
【0074】請求項8記載の発明では、請求項5または
6記載の発明における第一建物ユニットおよび/または
第二建物ユニットおよび/または第三建物ユニットが下
階の建物ユニットの上に上階の建物ユニットを据え付け
たものであるから、下階の建物ユニットの上に上階の建
物ユニットが据え付けられた第一建物ユニットや第二建
物ユニットや第三建物ユニットを一挙に移動させたり連
結することができるので便利である。
【0075】請求項9記載の発明のユニット建物は、請
求項1〜8記載のユニット建物の施工方法で製造したユ
ニット建物であるから、このユニット建物は天井部の機
械的強度が大きく施工し易いし、又、柱を省略した部分
を、例えば、この柱部分を含む広い部屋等に有効に利用
できる建物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ユニット建物の一実施例を示すもので、
ユニット建物の一階の要部の骨格を示す説明図である。
【図2】(イ)は一般建物ユニットの骨格を示す説明
図、(ロ)は仮柱付建物ユニットの骨格を示す説明図、
(ハ)は仮柱を外している状態の骨格を示す説明図であ
る。
【図3】建物ユニットを据え付けている状態を示すもの
で、(イ)、(ロ)はレールの上に建物ユニットを据え
付けている状態を示す説明図、(ハ)は仮柱付建物ユニ
ットを移動させた状態を示す説明図である。
【図4】ユニット建物の配置図である。
【符号の説明】
1 ユニット建物 2 一般建物ユニット 21 柱 22 床梁 23 天井梁 3 仮柱付建物ユニット 31 柱 32 床梁 33 天井梁 3−1 第一建物ユニット 3−2 第二建物ユニット 3−3 第三建物ユニット 3−4 第四建物ユニット 4 補強板 5 基礎 6 レール 7 台車 75 スペーサー 8 トラック 81 クレーン車 9 仮柱

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の建物ユニットを上下左右に組み
    立ててユニット建物となすユニット建物の施工方法にお
    いて、第一建物ユニットをスライドさせて所定位置に据
    え付ける工程、第一建物ユニットに隣接する隣接建物ユ
    ニットをスライドさせて所定位置に据え付ける工程、第
    一建物ユニットまたは隣接建物ユニットの少なくとも一
    方の天井梁の側面に補強板を取り付ける工程からなるこ
    とを特徴とするユニット建物の施工方法。
  2. 【請求項2】 複数個の建物ユニットを上下左右に組み
    立ててユニット建物となすユニット建物の施工方法にお
    いて、既設の第一建物ユニットの天井部と、この第一建
    物ユニットの隣に据え付ける第二建物ユニットの天井部
    のどちらか一方の側面に補強板が天井部に沿って取り付
    けられていて、第一建物ユニットの隣に第二建物ユニッ
    トを所定位置に配置した後、第一建物ユニットの天井部
    と第二建物ユニットの天井部とを前記補強板を挟んで連
    結することを特徴とするユニット建物の施工方法。
  3. 【請求項3】 複数個の建物ユニットを上下左右に組み
    立ててユニット建物となすユニット建物の施工方法にお
    いて、既設の第一建物ユニットの天井部と、この第一建
    物ユニットの隣に据え付ける第二建物ユニットの天井部
    のどちらか一方の側面に補強板が天井部に沿って取り付
    けられていて、第二建物ユニットの据付位置までレール
    を設け、第二建物ユニットをこのレールの上に載せて第
    一建物ユニットの隣に移動させ、第二建物ユニットを所
    定位置に配置した後、第一建物ユニットの天井部と第二
    建物ユニットの天井部とを前記補強板を挟んで連結する
    ことを特徴とするユニット建物の施工方法。
  4. 【請求項4】 複数個の建物ユニットを上下左右に組み
    立ててユニット建物となすユニット建物の施工方法にお
    いて、既設の第一建物ユニットの天井部と、この第一建
    物ユニットの隣に据え付ける第二建物ユニットの天井部
    のどちらか一方の側面に補強板が天井部に沿って取り付
    けられていて、第二建物ユニットの据付位置までレール
    を設け、第二建物ユニットをレールの上に載せ、第一建
    物ユニットもしくは第二建物ユニットを両者が遠ざかる
    方向に傾斜させて、第二建物ユニットを第一建物ユニッ
    トの隣に移動させ、第一建物ユニットまたは第二建物ユ
    ニットの傾斜を直して所定位置に配置した後、第一建物
    ユニットの天井部と第二建物ユニットの天井部とを前記
    補強板を挟んで連結することを特徴とするユニット建物
    の施工方法。
  5. 【請求項5】 建物ユニットを複数個を上下左右に組み
    立ててユニット建物となすユニット建物の施工方法にお
    いて、第一建物ユニット、第二建物ユニットおよび第三
    建物ユニットは、それぞれ四隅に柱が設けられ、しか
    も、この四隅の柱の中の1本が着脱自在な仮柱であり、
    第一建物ユニットと隣の第三建物ユニットとを仮柱を隣
    合わせて据え付け、第二建物ユニットの据付位置までレ
    ールを設け、第二建物ユニットをレールの上に載せ、こ
    の第一建物ユニットの天井部から第三建物ユニットの天
    井部に通した補強板を天井部に沿って取り付けるか、も
    しくは、この第二建物ユニットの天井部に補強板を天井
    部に沿って取り付け、第一建物ユニットと第三建物ユニ
    ットとからなる建物ユニットグループと、第二建物ユニ
    ットのどちらか一方を、両者が遠ざかる方向に傾斜させ
    て、第二建物ユニットを第一建物ユニットまたは第三建
    物ユニットの隣に移動させ、第一建物ユニットと第三建
    物ユニットからなる建物ユニットグループまたは第二建
    物ユニットの傾斜を補正して所定位置に配置した後、第
    一建物ユニットの天井部または第三建物ユニットの天井
    部と第二建物ユニットの天井部とを前記補強板を挟んで
    連結した後、仮柱を取り外すことを特徴とするユニット
    建物の施工方法。
  6. 【請求項6】 建物ユニットを複数個を上下左右に組み
    立ててユニット建物となすユニット建物の施工方法にお
    いて、第一建物ユニット、第二建物ユニットおよび第三
    建物ユニットは、それぞれ四隅に柱が設けられ、しか
    も、この四隅の柱の中の1本が着脱自在な仮柱であり、
    第一建物ユニットを据え付け、この第一建物ユニットの
    隣の第三建物ユニットの据付位置までレールを設け、第
    三建物ユニットの天井部に補強板を天井部に沿わせ更に
    第一建物ユニット方向に延長させて取り付け、補強板が
    外側に移動する方向に傾斜させて、第一建物ユニットの
    隣に移動させ、第三建物ユニットの傾斜を直して、この
    第三建物ユニットの天井部に取り付けられている補強板
    の延長部分を第一建物ユニットの天井部に取り付けた
    後、第二建物ユニットを第一建物ユニットまたは第三建
    物ユニットの隣に移動させ、第一建物ユニットの天井部
    または第三建物ユニットの天井部と第二建物ユニットの
    天井部とを前記補強板を挟んで連結した後、仮柱を取り
    外すことを特徴とするユニット建物の施工方法。
  7. 【請求項7】 第一建物ユニットおよび第二建物ユニッ
    トの少なくともどちから一方が下階の建物ユニットの上
    に上階の建物ユニットを据え付けたものであることを特
    徴とする請求項2、3または4記載のユニット建物の施
    工方法。
  8. 【請求項8】 第一建物ユニット、第二建物ユニットお
    よび第三建物ユニットのうち少なくとも1つが下階の建
    物ユニットの上に上階の建物ユニットを据え付けたもの
    であることを特徴とする請求項5または6記載のユニッ
    ト建物の施工方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8記載のユニット建物の施工
    方法で製造した建物であることを特徴とするユニット建
    物。
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