JPH1060237A - 熱安定化されたポリエーテルエステル組成物 - Google Patents

熱安定化されたポリエーテルエステル組成物

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JPH1060237A
JPH1060237A JP21582596A JP21582596A JPH1060237A JP H1060237 A JPH1060237 A JP H1060237A JP 21582596 A JP21582596 A JP 21582596A JP 21582596 A JP21582596 A JP 21582596A JP H1060237 A JPH1060237 A JP H1060237A
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polyetherester
acid
phenolic antioxidant
butyl
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JP21582596A
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Satoru Hirota
悟 廣田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重縮合時や、非晶質性樹脂などに混合して帯
電防止性成形品を製造する際に、分子量低下や酸価の増
加などが抑制され、外観の良好な成形品を安定して製造
しうるポリエーテルエステル組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリエーテルエステル系重縮合体
100重量部に対して、(B)1分子中にヒドロキシフ
ェニル基を少なくとも2個有するフェノール系酸化防止
剤0.01〜5重量部を配合して成るポリエーテルエス
テル組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱安定化されたポリ
エーテルエステル組成物、さらに詳しくは、重縮合時、
重縮合終了後のポリマーの取り出し時、乾燥処理時、あ
るいは非晶質性樹脂に配合して電防止性成形品を製造す
る際に、分子量の低下、酸価の増加に起因する劣化や着
色などが極めて少ないポリエーテルエステル組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】アクリル系樹脂は、透明性、表面光沢、
表面硬度、耐候性などに優れ、照明器具カバー、テール
レンズなどの車輌外装品、レンズ、導光板、ビデオディ
スク、プロジェクションテレビ用スクリーンなどの光学
用部品、自動販売機の前面板、屋外看板、店装ディスプ
レイなどの用途に広く使用されている。
【0003】ところで先に挙げた用途は、アクリル系樹
脂が実質的に非晶質性で透明であるという特徴を生かし
たものであるが、この樹脂は一般的に帯電しやすく、製
品にほこりが付着して透明性や表面外観が損なわれやす
いほか、成形品やシートの後加工においてほこりの付着
が障害となる、といった欠点も有している。したがっ
て、ほこりの付着を防止するためには、これらの樹脂に
良好な帯電防止性を付与することが求められてきた。
【0004】したがって、アクリル系樹脂などに帯電防
止性を付与するために、これまでシリコン系化合物帯電
防止剤を樹脂表面に塗布する方法、界面活性剤を樹脂に
添加、混合する方法、親水性基やイオン性基を有する単
量体を共重合させ、樹脂を化学的に改質する方法などが
提案されている。
【0005】しかしながら、帯電防止剤を塗布する方法
においては、成形品やシートに対する塗布工程が必要で
あって、コスト的に不利である上、得られた製品は帯電
防止効果の持続性を欠き、降雨などの流水によって効果
が消失しやすいという欠点がある。また、界面活性剤を
添加する方法としては、例えば、スルホン酸基を有する
化合物又はこれとポリエーテルとをアクリル樹脂に練り
込む方法(特開昭47−26438号公報、特開平3−
43440号公報)、スルホン酸基を有する化合物、ポ
リオキシアルキレングリコール、及び特定のリン化合物
を練り込む方法(特公昭53−30724号公報)が提
案されているが、十分な帯電防止効果を得るにはポリエ
ーテルのような成分を比較的多量に添加しなければなら
ないため、成形品表面に帯電防止剤がブリードアウトし
やすく、表面外観を損なうほか、べとつきを生じるとい
う欠点がある。また、ポリアルキレングリコールと高級
脂肪酸モノグリセリドを混練する方法(特公昭53−3
6865号公報)、さらに特定のリン化合物を併用する
方法(特公昭53−15896号公報、特開昭54−7
4849号公報)なども提案されているが、アクリル樹
脂のガラス転移温度が比較的高く、モノグリセリドの成
形品表面への移行性が低いため、十分な帯電防止性を付
与するためには、多量にモノグリセリドを添加する必要
があり、表面外観が損なわれるという欠点がある。その
他、アルキルスルホン酸塩又はアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩とトリアルキルホスファイトを混練する方法(特
開昭64−24845号公報)も提案されているが、ア
ルキルスルホン酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩を
比較的多量に添加する必要があるため、樹脂の表面外観
が劣化するのを免れない。またこれらの方法に共通する
欠点として、添加した界面活性剤が流水などで成形品表
面から失われやすいため、帯電防止性が持続しにくいこ
とが挙げられる。
【0006】さらに、親水性基やイオン性基をもつ単量
体を共重合させたものとしては、例えばスルホコハク酸
エステル系の単量体とアクリレート系単量体との共重合
体と酸性リン酸エステルあるいはアルキレンオキシド化
合物とからなる組成物(特開昭59−182837号公
報、特開昭59−182838号公報)が提案されてお
り、帯電防止効果の持続性の観点からは有利であるが、
原料として特殊な単量体を比較的多量に用いる必要があ
り、コスト的に不利なばかりか、組成物の耐候性や耐熱
性を低下するという欠点がある。
【0007】一方、帯電防止効果の持続性を向上させる
ためには、例えば親水性及びイオン性基を含むビニル系
共重合体やポリエーテルアミド系重合体のような高分子
型帯電防止剤を混練する方法などが提案されている。
【0008】しかしながら、ポリオキシエチレン鎖、及
びスルホン酸塩あるいは第四級アンモニウム塩構造を有
するビニル系共重合体をアクリル系樹脂に混練する方法
では(特開昭55−36237号公報、特開昭63−6
3739号公報)、高価な特殊単量体を使用して製造し
たビニル系共重合体を用いなければならないためコスト
的に不利なばかりか、アクリル系樹脂がもつ良好な耐熱
性を低下させるという欠点を伴う。また、ポリアミドセ
グメントとポリエーテルセグメントとからなるポリエー
テルアミド重縮合体を帯電防止成分としてアクリル系樹
脂に混練する方法(特開昭64−90246号公報、特
開平1−308444号公報)については、ポリアミド
セグメントを含む重縮合体自体が高温下に空気と接触す
ると熱着色しやすいこと、また、アクリル系樹脂とポリ
アミドセグメントを含む重縮合体とは加熱下に架橋反応
を起こして不溶不融のゲル状物を生成しやすいため、押
出機中に滞留した該組成物が着色したゲルとなって成形
品やシートに混入し、製品の外観を著しく損なうという
欠点があった。
【0009】このようなゲル化と着色の欠点を改良する
ために、特定分子量のポリオキシアルキレングリコール
セグメントからなるポリエーテル成分を特定の割合で含
み、かつ特定の還元比粘度をもつポリエーテルエステル
重縮合体とアクリル樹脂とからなる帯電防止性樹脂組成
物が提案されている(特願平6−271988号)。し
かしながら、該ポリエーテルエステル重縮合体は熱安定
性が低く、特に加熱時に酸化分解を起こしやすいため、
重縮合時、重縮合終了後のポリマーの取り出し時、乾燥
処理時、あるいはアクリル系樹脂などの非晶質性樹脂に
混合する際や、押出機から押出してポリシングロールで
押出板に成形する際に、分子量の低下、酸価の増加、そ
れらに起因すると思われるロール表面曇りなどが生じや
すいという問題が残されていた。また、射出成形材料と
して使用する際にも、分子量の低下に起因すると思われ
る金型内に曇りが発生しやすく、成形品表面が損なわれ
るという欠点を伴う。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、重縮合時、重縮合終了後のポリマーの取
り出し時、乾燥処理時、あるいは非晶質性樹脂に配合し
て帯電防止性成形品を製造する際に、分子量の低下、酸
価の増加に起因する劣化や着色が少なく、熱安定性の優
れたポリエーテルエステル組成物を提供することを目的
としてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、熱安定性の
優れたポリエーテルエステル組成物を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、ポリエーテルエステル系重縮合体に、
特定の構造のフェノール系酸化防止剤を所定の割合で配
合することにより、該ポリエーテルエステル系重縮合体
の熱安定性が著しく向上し、前記目的を達成しうること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0012】すなわち、本発明は、(A)ポリエーテル
エステル系重縮合体100重量部に対して、(B)1分
子中にヒドロキシフェニル基を少なくとも2個有するフ
ェノール系酸化防止剤0.01〜5重量部を配合して成
るポリエーテルエステル組成物を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明組成物において、(A)成
分として用いられるポリエーテルエステル系重縮合体と
しては、例えば(a)ポリオキシアルキレングリコール
成分と(b)ジカルボン酸成分と(c)ジヒドロキシ化
合物成分とから成るものを代表的なものとして挙げるこ
とができるが、これ以外の従来知られているポリエーテ
ルセグメントとポリエステルセグメントとを含む重縮合
体も用いることができる。
【0014】ここで、(a)ポリオキシアルキレングリ
コール成分としては、例えばポリオキシエチレングリコ
ール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテ
トラメチレングリコール、ポリオキシヘキサメチレング
リコール、エチレングリコール/プロピレングリコール
ブロック共重合体などが挙げられる。これらのうちで
も、ポリオキシエチレングリコールやポリオキシプロピ
レングリコールを用いると、得られる重縮合体の帯電防
止性が良好になるので有利である。これらのポリオキシ
アルキレングリコールは、単独で使用しても、また2種
以上を併用してもよい。特にポリオキシエチレングリコ
ールとポリオキシテトラメチレングリコールを組み合わ
せて用いると、帯電防止性及び機械的強度の優れた重縮
合体が得られるので好ましい。
【0015】また、(b)ジカルボン酸成分としては、
例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン
酸及びそれらのメチル、エチル、プロピル、ブチルエス
テルなど、1,4‐シクロヘキシルジカルボン酸などの
脂環式ジカルボン酸及びそのメチル、エチル、プロピ
ル、ブチルエステルなど、フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、ナフタレン‐2,6‐ジカルボン酸、ジフ
ェニル‐4,4′‐ジカルボン酸などの芳香族ジカルボ
ン酸及びそれらのメチル、エチル、プロピル、ブチルエ
ステルなどが挙げられる。これらは単独で使用しても、
また2種以上を併用してもよい。
【0016】さらに、(c)ジヒドロキシ化合物成分と
しては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3‐ブタンジオール、1,4‐ブタンジオ
ール、1,6‐ヘキサンジオール、1,8‐オクタンジ
オールなどの脂肪族ジヒドロキシ化合物、シクロヘキサ
ンジオールなどの脂環式ジヒドロキシ化合物、及びヒド
ロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、ビスフェノールAなどの芳香族ジヒドロキシ化合物
が挙げられる。これらのジヒドロキシ化合物は単独で使
用しても、また2種以上を併用してもよい。
【0017】この(A)成分のポリエーテルエステル系
重縮合体の製造方法については、特に制限はないが、例
えば前記のポリオキシアルキレングリコール、ジカルボ
ン酸やそのエステル及びジヒドロキシ化合物を、それぞ
れ所定の割合で反応器に仕込み、溶媒の存在下又は不存
在下で、反応中に生成する水若しくはアルコールを反応
器外へ除去しながら重縮合させ、高分子量化させる方法
が有利である。水若しくはアルコールを反応器外へ除去
するには、窒素ガスを流すか、あるいは反応器内を高度
に減圧にして実施するのが好ましい。重縮合時の温度
は、通常150〜300℃、好ましくは180〜270
℃の範囲で選ばれる。
【0018】この重縮合反応においては、所望により触
媒を用いることができる。この触媒としては、例えば酢
酸マンガン、酢酸カルシウム、酢酸コバルト、酢酸亜
鉛、三酸化アンチモン、チタンテトラアルコキシド、有
機ジルコニウム化合物などが挙げられる。このような触
媒を用いると、反応時間を短縮でき、その結果、反応中
のポリマーの着色や劣化が防止できる。
【0019】本発明組成物において、(B)成分として
用いられるフェノール系酸化防止剤は、通常樹脂のフェ
ノール系酸化防止剤として使用されているものの中で、
1分子中にヒドロキシフェニル基を少なくとも2個有す
るものであり、そのヒドロキシル基の片側又は両側にt
ert‐ブチル基のようなかさ高な基が導入されている
ものである。これには、片ヒンダードフェノール系酸化
防止剤すなわちヒドロキシル基の片側にヒンダード基が
存在するもの及び両ヒンダードフェノール系酸化防止剤
すなわちヒドロキシル基の両側にヒンダード基が存在す
るもののいずれでもよい。このフェノール系酸化防止剤
の例としては、トリエチレングリコール‐ビス[3‐
(3‐t‐ブチル‐5‐メチル‐4‐ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、1,3,5‐トリメチル‐2,
4,6‐トリス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン、1,1,3‐トリス(2‐メ
チル‐4‐ヒドロキシ‐5‐t‐ブチル‐フェニル)ブ
タン、1,6‐ヘキサンジオール‐ビス[3‐(3,5
‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、ペンタエリスリチル‐テトラキス[3‐
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、2,2‐チオ‐ジエチレンビス[3
‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、N,N′‐ヘキサメチレンビス
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐ヒドロシ
ンナマイド)、ビス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒ
ドロキシベンジルスルホン酸エチル)カルシウム、トリ
ス‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベンジ
ル)‐イソシアヌレート、2,2′‐メチレン‐ビス‐
(4‐メチル‐6‐t‐ブチル‐フェノール)、4,
4′‐ブチリデン‐ビス‐(3‐メチル‐6‐t‐ブチ
ル‐フェノール)、4,4′‐チオ‐ビス‐(3‐メチ
ル‐6‐t‐ブチル‐フェノール)、1,3,5‐トリ
ス(4‐t‐ブチル‐3‐ヒドロキシ‐2,6‐ジメチ
ルベンジル)イソシアヌレート、テトラキス‐[メチレ
ン‐3‐(3′,5′‐ジ‐t‐ブチル‐4′‐ヒドロ
キシ‐フェニル)プロピオネート]‐メタン、3,9‐
ビス〔2‐[3‐(3‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐
5‐メチルフェニル)プロピオニルオキシ]‐1,1‐
ジメチルエチル〕‐2,4,8,10‐テトラオキサス
ピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。このフェ
ノール系酸化防止剤としては、1分子中にヒドロキシフ
ェニル基2〜4個を有するものが好ましいが、1分子中
にヒドロキシフェニル基4個以上を有するフェノール系
酸化防止剤は、酸化防止剤自体の着色性が大きくなるた
め、ヒドロキシフェニル基2〜3個を有するものがより
好ましい。これらのフェノール系酸化防止剤について
は、融点及び蒸気圧の制限はない。
【0020】前記フェノール系酸化防止剤の中では、ト
リエチレングリコール‐ビス[3‐(3‐t‐ブチル‐
5‐メチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、1,3,5‐トリメチル‐2,4,6‐トリス
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、1,1,3‐トリス(2‐メチル‐4‐ヒド
ロキシ‐5‐t‐ブチル‐フェニル)ブタン、1,6‐
ヘキサンジオール‐ビス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチ
ル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が好ま
しく、特にトリエチレングリコール‐ビス[3‐(3‐
t‐ブチル‐5‐メチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート]、1,3,5‐トリメチル‐2,4,6
‐トリス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン、1,1,3‐トリス(2‐メチル‐
4‐ヒドロキシ‐5‐t‐ブチル‐フェニル)ブタンが
好適である。
【0021】この(B)成分のフェノール系酸化防止剤
は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよく、また、その配合量は、前記(A)成分のポリ
エーテルエステル系重縮合体100重量部に対して、
0.01〜5重量部の範囲で選ばれる。この量が0.0
1重量部未満ではポリエーテルエステル系重縮合体の熱
安定性の改善効果が十分に発揮されないし、5重量部を
超えるとその量の割には効果の向上はあまり認められ
ず、むしろ経済的に不利となる上、酸化防止剤自体の色
により組成物が着色するなど、好ましくない事態を招来
する。熱安定性の改善効果、経済性及び組成物の着色防
止などの面から、この(B)成分の好ましい配合量は、
(A)成分100重量部に対して、0.05〜3重量部
の範囲であり、特に0.1〜2.0重量部の範囲が好適
である。
【0022】この(B)成分のフェノール系酸化防止剤
の添加方法については特に制限はなく、重縮合前、重縮
合中、重縮合後の任意の工程で添加してもよい。例え
ば、重縮合中又は取り出し時の熱酸化を抑制する必要が
あるならば、重縮合前又は重縮合中に添加するのが望ま
しく、また、後加工時の熱安定化を目的とするならば、
重合後に押出機やプラストミルなどの任意の混練機で配
合してもよい。いずれにしても、実質的に均質に配合さ
れていることが肝要である。
【0023】本発明組成物には、必要に応じ、他の添加
剤として、公知の安定剤、例えばN,N′‐ビス(β‐
ナフチル)‐p‐フェニレンジアミン、N,N′‐ジフ
ェニル‐p‐フェニレンジアミン、ポリ(2,2,4‐
トリメチル‐1,2‐ジヒドロキノリン)などのアミン
系安定剤、ジラウリルチオジプロピオネートなどのイオ
ウ系安定剤、あるいはトリス(2,4‐ジ‐t‐ブチル
フェニル)ホスファイトなどのリン化合物などを含有さ
せてもよい。
【0024】本発明のポリエーテルエステル組成物は、
アクリル系樹脂やポリカーボネート樹脂などの非晶質性
樹脂に混合して帯電防止性樹脂組成物を製造することが
可能である。さらにこの樹脂組成物を押出成形して帯電
防止性シートを製造したり、射出成形して帯電防止性の
各種成形品を製造することもできる。ここで用いるアク
リル系樹脂としては、メチルメタクリレート単位50〜
99重量%、及びこれと共重合可能な他の単量体単位1
〜50重量%からなるものが好ましい。共重合可能な他
の単量体としては、アルキル基の炭素数が2〜18のア
ルキルメタクリレート、アルキル基の炭素数が1〜18
のアルキルアクリレートのほか、アクリル酸やメタクリ
ル酸などのα,β‐不飽和酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸などの不飽和基含有二価カルボン酸、スチレ
ン、α‐メチルスチレン、核置換スチレンなどの芳香族
ビニル化合物、無水マレイン酸、マレイミド、N‐置換
マレイミドなどが挙げられ、これらは単独で使用しても
よく、また2種類以上を併用してもよい。またメチルメ
タクリレートとメタクリル酸あるいはアクリル酸との共
重合体には、それを熱処理して脱アルコール反応あるい
は脱水反応を行い六員環酸無水物単位を生成させた重合
体、及びアンモニアやアミンとイミド化反応させ、六員
環イミド単位を生成させた重合体も含まれる。これらの
なかでも、共重合体の耐熱分解性や流動性の観点から、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n‐プロピ
ルアクリレート、n‐ブチルアクリレート、s‐ブチル
アクリレート、2‐エチルヘキシルアクリレートなどが
好ましく、特に、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、n‐ブチルアクリレートが好適である。
【0025】このアクリル系樹脂としては、クロロホル
ム中25℃における還元粘度が30〜90ml/gのも
のが好ましい。この還元粘度が30ml/g未満の場合
は、得られる帯電防止性樹脂組成物の機械的強度が低下
し、一方、還元粘度が90ml/gを超える場合は、得
られる帯電防止性樹脂組成物の流動性が低下して押出成
形や射出成形が困難となる。
【0026】このアクリル系樹脂は、懸濁重合、乳化重
合、塊状重合、あるいは溶液重合などの公知の方法のい
ずれにより製造されたものでもよい。この際の重合開始
剤としては、通常のパーオキシド系やアゾ系のラジカル
重合開始剤を用いることができ、これと還元剤とを組み
合わせてレドックス系開始剤として用いてもよい。アル
キルリチウムなどを用いたアニオン重合法、有機金属錯
体を用いた配位重合法、グループトランスファー重合法
などを用いて得られたアクリル系樹脂を使用することも
できる。重合温度としては、懸濁重合又は乳化重合では
30〜100℃程度、塊状又は溶液重合では80〜17
0℃の範囲が一般的に用いられる。該アクリル系樹脂の
還元粘度を制御するために、アルキルメルカプタンなど
を連鎖移動剤として用いることもできる。その他、多層
構造アクリルゴムなどで耐衝撃性を付与したアクリル系
樹脂組成物も使用できる。
【0027】本発明のポリエーテルエステル組成物を混
合して帯電防止性を付与しうる非晶質性樹脂は、上記の
アクリル系樹脂に限定されるものではなく、広い範囲か
ら選ぶことができる。このような樹脂としては、例えば
ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリス
チレン、ABS樹脂、MBS樹脂、非晶性コポリエステ
ルなどがあり、これらは単独でもよいし、また2種以上
を混合したものでもよい。
【0028】本発明のポリエーテルエステル組成物とア
クリル系樹脂とを混合して帯電防止性樹脂組成物を製造
する場合は、ポリエーテルエステル組成物を30〜2重
量%、好ましくは25〜5重量%とアクリル系樹脂70
〜98重量%、好ましくは75〜95重量%とを混合す
るのが好ましい。ポリエーテルエステル組成物が2重量
%未満の場合は、得られる樹脂組成物の帯電防止性が十
分でなく、一方、ポリエーテルエステル組成物が30重
量%を超える場合は、得られる樹脂組成物の機械的強度
が低下するので好ましくない。帯電防止性樹脂組成物を
製造するための混合方法には特に制限がなく、例えばド
ラムブレンダーやヘンシェルミキサーで混合する方法
や、これらの方法で混合したあと、押出機を用いて18
0〜280℃程度の温度で造粒する方法などを用いるこ
とができる。
【0029】本発明のポリエーテルエステル組成物とア
クリル系樹脂とを混合して帯電防止性樹脂組成物を製造
する場合に、帯電防止性をさらに向上させるため、有機
スルホン酸塩と有機リン酸塩から選ばれた少なくとも1
種の化合物を併用してもよい。これらの化合物の例とし
ては、ドデシルベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスル
ホン酸、ナフタレンスルホン酸などの芳香族スルホン
酸、ラウリルスルホン酸、ステアリルスルホン酸などの
アルキルスルホン酸、亜リン酸ジフェニル、リン酸ジフ
ェニルなどの有機リン酸などのアルカリ金属塩やアルカ
リ土類金属塩などが挙げられる。樹脂組成物の帯電防止
効果の点から、ナトリウム塩やカリウム塩が好ましい。
有機スルホン酸塩や有機リン酸塩の配合量は帯電防止性
樹脂組成物100重量部に対して5重量部以下が好まし
い。5重量部を超える場合は得られる樹脂組成物の機械
的強度が低下し、また樹脂組成物が着色しやすくなるの
で、好ましくない。
【0030】また本発明においては、(A)成分のポリ
エーテルエステル系重縮合体を製造する際に、分子中に
スルホン酸塩やリン酸塩を含有する化合物、例えばスル
ホン酸塩を含むイソフタル酸やそのアルキルエステルを
共重合させ、ポリエーテルエステル系重縮合体中にスル
ホン酸塩残基やリン酸塩残基を導入することもできる。
【0031】本発明のポリエーテルエステル組成物とア
クリル系樹脂とを混合して帯電防止性樹脂組成物を製造
する場合に、帯電防止性などを損なわない範囲で、例え
ば、各種の染料、顔料、有機系光拡散剤としてメチルメ
タクリレート/スチレン共重合体ビーズなど、無機系光
拡散剤として硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、タルクなど、可塑剤としてフタル酸エステル系、脂
肪酸エステル系、トリメリット酸エステル系、リン酸エ
ステル系、ポリエステル系など、離型剤として高級脂肪
酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸のモノ、ジ、又は
トリグリセリドなど、滑剤として高級脂肪酸エステル、
ポリオレフィンなど、難燃剤としてリン系、リン/塩素
系、リン/臭素系など、補強剤としてガラス繊維、炭素
繊維などを混合してもよい。
【0032】本発明のポリエーテルエステル組成物とア
クリル系樹脂とを混合して得られた帯電防止性樹脂組成
物は、押出成形により帯電防止性シートやフィルムを製
造したり、射出成形することにより各種成形品を製造す
ることができる。これらの成形は樹脂の焼け、劣化を防
ぐため温度180〜280℃程度で行うのが好ましい。
【0033】
【発明の効果】本発明のポリエーテルエステル組成物
は、重縮合時、重縮合後のポリマーの取り出し時、ある
いはアクリル系樹脂などに混合して成形品を製造する場
合の混練時や押出成形時に、熱による分子量の低下、酸
価の増加、着色などが抑制され、その結果、極めて外観
が良好で帯電防止性の持続性の優れた製品を与え、ま
た、押出板製造用ポリシングロールや射出成形用金型の
曇りが発生しにくく、さらに表面外観の良好な製品を安
定して与えることができる。
【0034】したがって、本発明のポリエーテルエステ
ル組成物は、照明器具カバー、半導体部品の輸送容器、
クリーンルーム内で使用する器具、プロジェクションテ
レビの前面板、光学レンズなどの帯電やほこり付着を嫌
う用途において使用しうる帯電防止性樹脂組成物を製造
するのに好適である。
【0035】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明は、これらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0036】なお、評価及び試験方法を以下に示す。 (1)加熱試験方法 ポリエーテルエステル組成物を140℃の熱風乾燥機中
に24時間放置して、加熱試験を行う。
【0037】(2)相対粘度の測定法 加熱試験前後の相対粘度を次のようにして測定した。ポ
リエーテルエステル組成物0.25gをメタクレゾール
50mlに精秤溶解し、オストワルド粘度計No3によ
り、30℃で流下時間を測定する。溶解に使用したメタ
クレゾールについても同様の測定を行い、相対粘度はポ
リエーテルエステル組成物のメタクレゾール液流下時間
とメタクレゾール液の流下時間の比で算出した。
【0038】(3)酸価の測定法 加熱試験前後の酸価を次のようにして測定した。ポリエ
ーテルエステル組成物0.1gをベンジルアルコールに
精秤溶解し、0.1N水酸化ナトリウム/ベンジルアル
コール溶液で中和滴定を行った。
【0039】(4)熱減量測定法 ポリエーテルエステル組成物を200℃でプレス成形を
行い1mm厚のフィルムとし、3mm四方の正方形に細
断しポリエーテルエステル組成物のチップを得た。その
チップをアルミ皿に1.0g精秤し上記の加熱試験法に
より加熱を行い加熱前後の重量変化を測定した。
【0040】各例において用いられるフェノール系酸化
防止剤の略号は、以下の化合物を意味する。 B−1:トリエチレングリコール‐ビス[3‐(3‐t
‐ブチル‐5‐メチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート] B−2:1,3,5‐トリメチル‐2,4,6‐トリス
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベンジル)
ベンゼン B−3:1,1,3‐トリス(2‐メチル‐4‐ヒドロ
キシ‐5‐t‐ブチル‐フェニル)ブタン B−4:オクタデシル‐3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル
‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート B−5:3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐ベ
ンジルホスホネート‐ジエチルエステル
【0041】実施例1 かきまぜ機、窒素導入管、留去管を備えた反応器に、テ
レフタル酸ジメチル51重量部、エチレングリコール3
3重量部、酢酸マンガン4水和物0.02重量部及びフ
ェノール系酸化防止剤「B−1」0.227重量部を仕
込み、180〜230℃で3時間加熱して、生成するメ
タノールを留去しながらエステル交換反応を実施した。
次に、反応器へ数平均分子量1500のポリオキシエチ
レングリコール16重量部、三酸化アンチモン0.03
重量部、及びトリメチルホスフェート0.015重量部
を追加し、260℃に昇温した。反応器内を徐々に減圧
し、過剰のエチレングリコールを留去しながら内圧1ト
ール以下に保ち3時間重縮合反応を実施し、ポリエーテ
ルエステル組成物を得た。なお、この組成物1トン中の
ヒドロキシフェニル基数は7.70モルである。次に、
このポリエーテルエステル組成物の加熱試験前後での相
対粘度変化、酸価変化、熱減量(重量残存率)を測定し
た。それらの結果を表2に示す。
【0042】実施例2,3、比較例1〜3 実施例1において、フェノール系酸化防止剤「B−1」
の代わりに、表1に示す種類と量のフェノール系酸化防
止剤を用いた以外は、実施例1と同様にしてポリエーテ
ルエステル組成物を調製し、評価した。その結果を表2
に示す。
【0043】実施例4〜9、比較例4〜9 実施例1において、フェノール系酸化防止剤「B−1」
の代わりに、表1に示す種類と量のフェノール系酸化防
止剤を用い、かつ反応器内を徐々に減圧する直前に添加
した以外は、実施例1と同様にしてポリエーテルエステ
ル組成物を調製し、評価した。その結果を表2に示す。
【0044】実施例10〜12、比較例10〜12 フェノール系酸化防止剤を添加しないで、実施例1と同
様にして、ポリエーテルエステル系重縮合体を得たの
ち、これに、表1に示す種類と量のフェノール系酸化防
止剤をラボプラストミルを用い、240℃で3分間混練
配合してポリエーテルエステル組成物を調製し、評価し
た。その結果を表2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリエーテルエステル系重縮合体
    100重量部に対して、(B)1分子中にヒドロキシフ
    ェニル基を少なくとも2個有するフェノール系酸化防止
    剤0.01〜5重量部を配合して成るポリエーテルエス
    テル組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分のポリエーテルエステル系重
    縮合体が、(a)ポリオキシアルキレングリコール成分
    と、(b)ジカルボン酸成分と、(c)ジヒドロキシ化
    合物成分とから成るものである請求項1記載のポリエー
    テルエステル組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分のフェノール系酸化防止剤が
    1分子中にヒドロキシフェニル基を2個有するものであ
    る請求項1又は2記載のポリエーテルエステル組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分のフェノール系酸化防止剤が
    1分子中にヒドロキシフェニル基を3個有するものであ
    る請求項1又は2記載のポリエーテルエステル組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分のフェノール系酸化防止剤が
    1分子中にヒドロキシフェニル基を4個有するものであ
    る請求項1又は2記載のポリエーテルエステル組成物。
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