JPH1059824A - 粉体−樹脂複合体含有化粧料 - Google Patents

粉体−樹脂複合体含有化粧料

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JPH1059824A
JPH1059824A JP23730896A JP23730896A JPH1059824A JP H1059824 A JPH1059824 A JP H1059824A JP 23730896 A JP23730896 A JP 23730896A JP 23730896 A JP23730896 A JP 23730896A JP H1059824 A JPH1059824 A JP H1059824A
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powder
weight
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resin composite
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JP23730896A
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Eiji Takahashi
栄治 高橋
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Pola Chemical Industries Inc
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Pola Chemical Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 粉体を含有する化粧料に於いて、電解質の存
在下でも粉体が凝集を起こさない化粧料を提供する。 【課題の解決手段】 シランカップリング剤で粉体を処
理し、当該シランカップリング剤と反応する反応性モノ
マー組成物と親水性樹脂で処理し被覆してなる複合体を
化粧料に含有させる。この複合体は優れた分散性を有
し、電解質の影響も受けにくく、これを含有する化粧料
は凝集をしない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散性或いは沈降
性を改善された粉体−樹脂複合体を含有することを特徴
とする、化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】ベンガラや酸化チタン等に代表される顔
料やマイカやセリサイト等の体質粉体等の粉体は、ネイ
ルカラー、ネイルコート、ファンデーション、マスカ
ラ、アイライナー等の化粧料等の分野で広く用いられて
いる。一般にこの様な粉体類の表面は等電点を有してお
り、水系溶媒に対しては、いわゆる電気二重層を形成し
て分散するとされている。従って、この様な分散系に於
いては、この電気二重層の形成を阻害する電解物質の存
在下では、安定な分散系が得られず、粉体凝集が起こる
ことがしばしばであった。特に、被膜剤や増粘剤として
用いられるアクリル酸系樹脂やアクリル酸系高分子はこ
の様な現象を起こしやすいことが既に知られている。即
ち、電解性物質、取り分けアクリル酸系樹脂やアクリル
酸系高分子と共存しうる粉体分散系が求められているに
もかかわらず、得られていないと言っても過言ではなか
った。又、この様なメカニズムでの分散では、作成直後
安定であっても、経時的に凝集・沈澱を引き起こすこと
もしばしばであった。更に、親水性高分子をコア・シェ
ル構造でコーティングして分散安定性を向上させる手段
も考案され、分散性は著しく向上したが、乳化重合の際
に用いる乳化剤がコア部分に入り込んでしまうと言う欠
点が残った。即ち、経時的にも安定な粉体分散系は求め
られているにもかかわらず得られていないと言っても過
言ではなかった。従って、この様な粉体を含有する化粧
料も知られていなかった。
【0003】一方、シランカップリング剤で粉体を処理
し、これにアクリル酸、メタアクリル酸又はそのエステ
ル類の構成モノマー組成物で処理し、中和して得られ
た、粉体−樹脂複合体組成物はまだ知られておらず、従
ってこのものが分散性に優れることも全く知られていな
かった。又、これを含有する化粧料が沈澱を起こさない
など優れた物性を有することも全く知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な状況
下行われたものであり、優れた分散性を有する、即ち、
被膜剤や増粘剤として用いられるアクリル酸系樹脂やア
クリル酸系高分子等の電解質の存在下でも凝集しない粉
体組成物を含有する化粧料を提供することを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこの様な状
況に鑑みて、粉体を安定に水系溶媒に分散すべく鋭意研
究を重ねた結果、反応基を有するシランカップリング剤
で処理した粉体を、少なくとも1種が親水性である、当
該反応基と反応する反応性モノマーで処理した粉体−樹
脂複合体組成物にその様な性質を見いだし発明を完成さ
せた。以下、本発明について、発明の実施の形態を中心
に詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】
(1)本発明で用いる粉体−樹脂複合体 本発明の粉体−樹脂複合体は反応基を有するシランカッ
プリング剤で処理した粉体を、少なくとも1種が親水性
である、当該反応基と反応する反応性モノマーで処理し
たことを特徴とする。本発明の組成物における少なくと
も1種が親水性である、反応性基を有するシランカップ
リング剤と粉体の組成比は1:100〜1:1であり、
1:50〜1:5が更に好ましい。又、粉体と反応性モ
ノマーの好ましい組成比は、1:1000〜1:10で
あり、1:500〜1:50が更に好ましい。本発明の
粉体−樹脂複合体組成物は、例えば、次のような手順で
製造される。粉体を反応基を有するシランカップリング
剤を含む組成物で処理する。しかる後に、少なくとも1
種が親水性である反応性モノマーを当該反応基に反応さ
せる。この時、反応は有機溶媒中で反応性モノマーが均
一に溶解させて徐々に反応基と反応させても良いし、シ
ランカップリング処理粉体を水性溶媒に分散させ、これ
に少なくとも1種が親水性である反応性モノマーを添加
して乳化状態で重合コーティングしても良い。このうち
好ましいものは、まず粉体を1−アクリロイルオキシ−
3−トリメトキシシリルプロパン又は1−メタアクリロ
イルオキシ−3−トリメトキシシリルプロパン等の反応
性基を有するシランカップリング剤で処理し、アルコー
ルなどを溶媒として、少なくとも1種が親水性である、
反応性モノマーを加え溶液重合させながらコーティング
する方法である。この様な方法によれば、反応性モノマ
ーが重合した樹脂によって粉体が緊密に被覆されるため
である。勿論、水などの水性溶媒を用いて、乳化重合を
用いてもコーティングは可能であるが、界面活性剤が必
要になる。
【0007】(2)本発明で用いる粉体 本発明で用いることの出来る粉体は、シランカップリン
グ剤が有効に作用するものであれば特段の限定無く用い
ることが出来る。この様な粉体としては、例えば、酸化
チタン、ベンガラ、群青、紺青、黄色酸化鉄、酸化亜
鉛、酸化クロム、水酸化クロム等の顔料類や、マイカ、
セリサイト、タルク等の体質粉体、チタンマイカ等のパ
ール剤等が例示できる。これらの粉体を、例えば、金属
石鹸処理やアルミナ処理、シリカ処理、燐酸処理などの
表面処理したものも、本発明の効果を損なわない限りに
於いて使用することが出来る。粉体は唯一種を用いても
良いし、二種以上を用いても良い。
【0008】(3)本発明で用いるシランカップリング
剤 本発明で用いるシランカップリング剤としては、塩素原
子等のハロゲン原子やメトキシ基等のアルコキシ基等の
脱離基とアクリロイル基やメタアクリロイル基等の反応
性基を有するシラン誘導体であれば特段の限定無く用い
ることが出来る。これらの内で好ましいものは、1−ア
クリロイルオキシ−3−トリメトキシシリルプロパン又
は1−メタアクリロイルオキシ−3−トリメトキシシリ
ルプロパンである。かかるシランカップリング剤はメタ
ノールやイソプロパノールを溶媒として遊星ボールミル
等で良く粉体の表面になじませた後、加熱すれば粉体の
表面にカップリングさせることが出来る。
【0009】(4)本発明で用いる反応性モノマー 本発明で用いることの出来る反応性モノマーとしては、
シランカップリング剤の反応性基即ち不飽和結合と反応
するものであれば特段の限定を受けず用いることが出来
る。この様な反応性モノマーとしては、例えば、アクリ
ル酸、アクリル酸アルキル、メタアクリル酸、メタアク
リル酸アルキル等のアクリル酸或いはメタアクリル酸誘
導体、ビニルアルコール、ビニルエーテル、アクロレイ
ン、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン等が好
ましく例示でき、これらの中では、アクリル酸、メタア
クリル酸、スチレン、α−メチルスチレン、2−エチル
ヘキシルアクリレートやメチルメタアクリレートが好ま
しく例示できる。反応性モノマーは通常1種のみで用い
るか2種以上を組み合わせて用いる。この場合、ビニル
アルコール、アクリル酸、メタアクリル酸等の親水性を
有する反応性モノマーを少なくとも1種含有するのが特
に好ましい。これらとシランカップリング剤の反応性基
との反応は、例えばアゾビスイソブチロニトリル、過硫
酸アンモニウム、過酸化ベンゾイル等の重合開始剤を用
いて反応させればよい。好ましい粉体に対する反応性モ
ノマーの割合は、粉体:反応性モノマーの比が、1:1
000〜1:10であり、より好ましくは1:500〜
1:20であり、更に好ましくは1:250〜1:30
である場合である。これら親水性モノマーの反応性モノ
マー全量に対する割合は、10〜70重量%が好まし
く、15〜65重量%がより好ましく、20〜60重量
%が更に好ましい。又、水性溶媒で乳化重合を行う場
合、水性溶媒の量は、反応性モノマー全量に対して、1
0〜300重量%が好ましい。
【0010】(5)本発明の粉体−樹脂複合体組成物 本発明の粉体−樹脂複合体組成物は上記粉体−樹脂複合
体を含有する事を特徴とする。本発明の粉体−樹脂複合
体組成物は粉体−樹脂複合体以外に水性溶媒、可塑剤、
親水性高分子、増粘剤、防腐剤等を含有することが出来
る。本発明の粉体−樹脂複合体組成物は上記粉体−樹脂
複合体を作成したときの反応液に、親水性高分子、可塑
剤や増粘剤等を加えればよい。
【0011】以下に製造例を示して、本発明で用いる粉
体−樹脂複合体について更に詳細に説明するが、本発明
で用いる粉体−樹脂複合体がこれら製造例にのみ限定を
受けないことは言うまでもない。
【0012】<製造例1>3%ステアリン酸アルミニウ
ムコーティングルチル型酸化チタンを600℃で焼成
し、アルミナコーティング酸化チタンと為し、これを1
重量部秤り、1−アクリロイルオキシ−3−トリメトキ
シシリルプロパン0.1重量部、イソプロパノール50
重量部を加え、遊星ボールミルで200r.p.m.4
時間処理し、窒素気流下2時間加熱還流し、これにアク
リル酸13.5重量部、アクリル酸エチル40重量部、
メチルメタアクリレート13.5重量部、アゾビスイソ
ブチロニトリル0.3重量部を加えた。これを6時間室
温で熟成させ、アンモニア水を50重量部加えて中和
し、減圧濃縮して、イソプロパノールを除去して、粉体
−樹脂複合体1を得た。これに水50重量部とジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル1重量部を加えて粉体
−樹脂複合体組成物1を得た。この組成物は40℃で1
ヶ月沈降を観察せず安定であった。又、この組成物に塩
化ナトリウム10%水溶液を1重量部加えたものも同様
に安定であった。
【0013】<製造例2>製造例1のメチルメタアクリ
レートをビニルイソブチルエーテルに変え、アクリル酸
エチルをビニルアルコールに変え、同様に処理して粉体
−樹脂複合体2と粉体−樹脂複合体組成物2を得た。こ
の組成物は40℃で1ヶ月沈降を観察せず安定であっ
た。
【0014】<製造例3>製造例1の粉体をベンガラに
置き換えて同様に処理して、粉体−樹脂複合体組成物3
を得た。このものは40℃で1週間良好な分散性を維持
した。対照として、同じ粉体0.5重量部を水65重量
部とアクリル酸エチル−アクリル酸−メタアクリル酸メ
チル共重合体(モノマーの構成比13.5:40:1
3.5)15重量部とジエチレングリコールモノブチル
エーテル2重量部とを遊星ボールミルで処理したもの
は、40℃で1週間放置すると、完全に2層分離してい
た。これより本発明の粉体−樹脂複合体は分散性に優れ
ることが判る。
【0015】<製造例4>製造例1の粉体を黄色酸化鉄
に置き換えて同様に処理して、粉体−樹脂複合体組成物
4を得た。このものは40℃で1週間良好な分散性を維
持した。対照として、同じ粉体0.5重量部を水65重
量部とアクリル酸エチル−アクリル酸−メタアクリル酸
メチル共重合体(モノマーの構成比13.5:40:1
3.5)15重量部とジエチレングリコールモノブチル
エーテル2重量部とを遊星ボールミルで処理したもの
は、40℃で1週間放置すると、完全に2層分離してい
た。これより本発明の粉体−樹脂複合体は分散性に優れ
ることが判る。
【0016】<製造例5>製造例1の粉体を紺青に置き
換えて同様に処理して、粉体−樹脂複合体組成物5を得
た。このものは40℃で1週間良好な分散性を維持し
た。対照として、同じ粉体0.5重量部を水65重量部
とアクリル酸エチル−アクリル酸−メタアクリル酸メチ
ル共重合体(モノマーの構成比13.5:40:13.
5)15重量部とジエチレングリコールモノブチルエー
テル2重量部とを遊星ボールミルで処理したものは、4
0℃で1週間放置すると、完全に2層分離していた。こ
れより本発明の粉体−樹脂複合体は分散性に優れること
が判る。
【0017】<製造例6>製造例1の粉体を群青に置き
換えて同様に処理して、粉体−樹脂複合体組成物6を得
た。このものは40℃で1週間良好な分散性を維持し
た。対照として、同じ粉体0.5重量部を水65重量部
とアクリル酸エチル−アクリル酸−メタアクリル酸メチ
ル共重合体(モノマーの構成比13.5:40:13.
5)15重量部とジエチレングリコールモノブチルエー
テル2重量部とを遊星ボールミルで処理したものは、4
0℃で1週間放置すると、完全に2層分離していた。こ
れより本発明の粉体−樹脂複合体は分散性に優れること
が判る。
【0018】<製造例7>製造例1の粉体をタルクに置
き換えて同様に処理して、粉体−樹脂複合体組成物7を
得た。このものは40℃で1週間良好な分散性を維持し
た。対照として、同じ粉体0.5重量部を水65重量部
とアクリル酸エチル−アクリル酸−メタアクリル酸メチ
ル共重合体(モノマーの構成比13.5:40:13.
5)15重量部とジエチレングリコールモノブチルエー
テル2重量部とを遊星ボールミルで処理したものは、4
0℃で1週間放置すると、完全に2層分離していた。こ
れより本発明の粉体−樹脂複合体は分散性に優れること
が判る。
【0019】<製造例8>製造例1の粉体をタルクに置
き換えて同様に処理して、粉体−樹脂複合体組成物8を
得た。このものは40℃で1週間良好な分散性を維持し
た。対照として、同じ粉体0.5重量部を水65重量部
とアクリル酸エチル−アクリル酸−メタアクリル酸メチ
ル共重合体(モノマーの構成比13.5:40:13.
5)15重量部とジエチレングリコールモノブチルエー
テル2重量部とを遊星ボールミルで処理したものは、4
0℃で1週間放置すると、完全に2層分離していた。こ
れより本発明の粉体−樹脂複合体は分散性に優れること
が判る。
【0020】<製造例9>製造例1の粉体をセリサイト
に置き換えて同様に処理して、粉体−樹脂複合体組成物
9を得た。このものは40℃で1週間良好な分散性を維
持した。対照として、同じ粉体0.5重量部を水65重
量部とアクリル酸エチル−アクリル酸−メタアクリル酸
メチル共重合体(モノマーの構成比13.5:40:1
3.5)15重量部とジエチレングリコールモノブチル
エーテル2重量部とを遊星ボールミルで処理したもの
は、40℃で1週間放置すると、完全に2層分離してい
た。これより本発明の粉体−樹脂複合体は分散性に優れ
ることが判る。
【0021】<製造例10>製造例1の粉体をチタンマ
イカに置き換えて同様に処理して、粉体−樹脂複合体組
成物10を得た。このものは40℃で1週間良好な分散
性を維持した。対照として、同じ粉体0.5重量部を水
65重量部とアクリル酸エチル−アクリル酸−メタアク
リル酸メチル共重合体(モノマーの構成比13.5:4
0:13.5)15重量部とジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル2重量部とを遊星ボールミルで処理した
ものは、40℃で1週間放置すると、完全に2層分離し
ていた。これより本発明の粉体−樹脂複合体は分散性に
優れることが判る。
【0022】<製造例11>製造例1の粉体を虹彩箔に
置き換えて同様に処理して、粉体−樹脂複合体組成物1
1を得た。このものは40℃で1週間良好な分散性を維
持した。対照として、同じ粉体0.5重量部を水65重
量部とアクリル酸エチル−アクリル酸−メタアクリル酸
メチル共重合体(モノマーの構成比13.5:40:1
3.5)15重量部とジエチレングリコールモノブチル
エーテル2重量部とを遊星ボールミルで処理したもの
は、40℃で1週間放置すると、完全に2層分離してい
た。これより本発明の粉体−樹脂複合体は分散性に優れ
ることが判る。
【0023】<試験例>製造例1〜12の粉体−樹脂複
合体組成物40mlに10mlの1%塩化ナトリウム水
溶液を加え、40℃で1週間放置したが、何れのサンプ
ルにも沈降や凝集は認められなかった。本発明の組成物
は電解質の添加に対しても影響を受けにくいことが判
る。
【0024】(5)本発明の化粧料 本発明の化粧料は上記粉体−樹脂複合体を含有すること
を特徴とする。粉体−樹脂複合体を化粧料に含有させる
には、上記粉体−樹脂複合体組成物の形のまま配合する
のが好適である。本発明の化粧料に於ける、粉体−樹脂
複合体の好ましい含有量は、0.1〜30重量%であ
り、より好ましくは0.5〜20重量%であり、更に好
ましくは0.5〜15重量%である。本発明の化粧料の
種類としては、特段の限定は受けないが、ネイルカラ
ー、ネイルコート、ファンデーション、マスカラ、アイ
ライナーが特に好ましい。これは本発明で用いている粉
体−樹脂複合体が、分散性に優れるにも係わらず分散等
の為の界面活性剤を含有していないためである。本発明
の化粧料に於いては、必須成分である、粉体−樹脂複合
体以外に通常化粧料で用いられている任意成分を含有す
ることが出来る。この様な任意成分としては、例えば、
ワセリンやマイクロクリスタリンワックス等のような炭
化水素類、ホホバ油やゲイロウ等のエステル類、牛脂、
オリーブ油等のトリグリセライド類、セタノール、オレ
イルアルコール等の高級アルコール類、ステアリン酸、
オレイン酸等の脂肪酸、グリセリンや1,3−ブタンジ
オール等の多価アルコール類、非イオン界面活性剤、ア
ニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性
剤、エタノール、カーボポール等の増粘剤、防腐剤、紫
外線吸収剤、抗酸化剤、色素、粉体類、アセトン等の溶
媒類、被膜形成剤等が好ましく例示できる。本発明の化
粧料は通常の方法により製造することが出来る。
【0025】
【実施例】以下に実施例を示して本発明について更に詳
細に説明するが本発明がこれら実施例にのみ限定を受け
ないことは言うまでもない。
【0026】<実施例1〜3>配合例下記表1に示す処
方に従ってサンケアローションを作成した。即ち、処方
成分を室温で攪拌しサンケアローションを得た。本発明
のサンケアローションは何れも40℃1週間安定であっ
た。しかし、実施例1の粉体−樹脂複合体組成物1をア
クリル酸エチル−アクリル酸−メタアクリル酸メチル共
重合体(モノマーの構成比13.5:40:13.5)
4.95重量部、水5重量部、3%ステアリン酸アルミ
ニウムコーティングルチル型酸化チタンを600℃で焼
成して得たアルミナコーティング酸化チタン0.05重
量部の混合物に置き換えた比較例は製造直後既に凝集を
観察し40℃1日で沈澱を観察した。
【0027】
【表1】
【0028】<実施例4〜6> 配合例 下記表2に示す処方に従ってファンデーションを作成し
た。即ち、処方成分を室温で攪拌しファンデーションシ
ョンを得た。本発明のファンデーションは何れも40℃
1週間安定であった。しかし、実施例1の粉体−樹脂複
合体組成物1、3、4、6をアクリル酸エチル−アクリ
ル酸−メタアクリル酸メチル共重合体(モノマーの構成
比13.5:40:13.5)19.8重量部、水2
0.06重量部、3%ステアリン酸アルミニウムコーテ
ィングルチル型酸化チタンを600℃で焼成して得たア
ルミナコーティング酸化チタン0.04重量部、ベンガ
ラ0.01重量部、黄色酸化鉄0.08重量部、群青
0.01重量部の混合物に置き換えた比較例は40℃1
日で凝集・沈澱を観察した。
【0029】
【表2】
【0030】<実施例7〜9> 配合例 下記表3に示す処方に従ってネイルカラーを作成した。
即ち、処方成分を室温で攪拌しネイルカラーを得た。本
発明のネイルカラーは何れも40℃1週間安定であっ
た。しかし、実施例1の粉体−樹脂複合体組成物1をア
クリル酸エチル−アクリル酸−メタアクリル酸メチル共
重合体(モノマーの構成比13.5:40:13.5)
19.8重量部、水20.06重量部、3%ステアリン
酸アルミニウムコーティングルチル型酸化チタンを60
0℃で焼成して得たアルミナコーティング酸化チタン
0.04重量部、ベンガラ0.01重量部、黄色酸化鉄
0.08重量部、群青0.01重量部の混合物に置き換
えた比較例は40℃1日で凝集・沈澱を観察した。
【0031】
【表3】
【0032】<実施例10> 配合例 下記処方に従ってマスカラを作成した。即ち、処方成分
をニーダーで混合し、ロールがけしてマスカラを得た。
このマスカラに於ける粉体の分散状態は極めて良好であ
った。又、粘度が低いので使用性が良好であった。 粉体−樹脂複合体組成物5 16 重量部 粉体−樹脂複合体組成物6 16 重量部 粉体−樹脂複合体組成物9 4 重量部 粉体−樹脂複合体組成物10 4 重量部 ポリ酢酸ビニル 20 重量部 ナイロン繊維(5デニール) 5 重量部 メチルパラベン 0.3重量部 水 34.7重量部
【0033】<実施例11> 配合例 下記処方に従ってボディーシャンプーを作成した。即
ち、処方成分を攪拌均一分散しシャンプーを得た。この
ボディーシャンプーは40℃6ヶ月でも沈降を見なかっ
た。 POE(20)アルキルスルホン酸ナトリウム 20 重量部 椰子油脂肪酸アミド 10 重量部 1,3−ブタンジオール 10 重量部 メチルパラベン 0.3重量部 粉体−樹脂複合体組成物11 1 重量部 水 58.7重量部
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、電解質の存在下でも凝
集しない粉体組成物を含有する化粧料を提供することが
できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応基を有するシランカップリング剤で
    処理した粉体に当該反応基と反応する反応性モノマーか
    ら選ばれる1種乃至は2種以上を重合させてなる粉体−
    樹脂複合体から選ばれる1種乃至は2種以上を含有する
    化粧料。
  2. 【請求項2】 反応性ポリマーの少なくとも1つが親水
    性であることを特徴とする、請求項1に記載の粉体−樹
    脂複合体から選ばれる1種乃至は2種以上を含有する化
    粧料。
  3. 【請求項3】 反応基を有するシランカップリング剤が
    1−アクリロイルオキシ−3−トリメトキシシリルプロ
    パン又は1−メタアクリロイルオキシ−3−トリメトキ
    シシリルプロパンである、請求項1又は2に記載の粉体
    −樹脂複合体から選ばれる1種乃至は2種以上を含有す
    る化粧料。
  4. 【請求項4】 反応性モノマーがアクリル酸、メタアク
    リル酸、ビニルアルコールから選ばれる1種乃至は2種
    以上である、請求項1〜3何れか一項に記載の粉体−樹
    脂複合体から選ばれる1種乃至は2種以上を含有する化
    粧料。
JP23730896A 1996-08-20 1996-08-20 粉体−樹脂複合体含有化粧料 Pending JPH1059824A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004277388A (ja) * 2003-01-23 2004-10-07 Pola Chem Ind Inc 三次元処理粉体及びそれを含有してなる皮膚外用剤
JP2008308584A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 無機酸化物透明分散液と透明複合体およびその製造方法
JP2012162740A (ja) * 2012-05-07 2012-08-30 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 透明複合体およびその製造方法
JP2014510121A (ja) * 2011-04-05 2014-04-24 アクゾ ノーベル ケミカルズ インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ スキンケア用途において使用されるグラフトされた粒子
JP2021510156A (ja) * 2018-01-04 2021-04-15 エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド 化粧料用粉体複合体及びそれを含む化粧料組成物

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