JPH1058765A - 情報処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】印刷位置ずれが小さい場合はこれを補正し、印
刷結果が使用できなくなるような場合は誤って印刷する
ことを防止する機能を有する情報処理装置を実現する。 【解決手段】印刷データに応じた文字，数字を用紙に印
刷する印字ヘッドと、印刷処理に応じた印字ヘッド移動
機構と、印刷処理に応じた紙送り機構と、印字ヘッド移
動機構に取り付けられたイメージセンサと、印刷開始位
置付近の印刷用紙のイメージの記憶手段と、紙送り機構
に用紙をセットして印刷動作を開始した場合、イメージ
センサから印刷用紙のイメージを読み取り、記憶された
印刷位置判定イメージとのパターン照合を行い、パター
ンが一致した位置から印刷開始を割り出して補正し、印
刷用紙のイメージを読み取ってパターン照合している場
合に、印刷開始位置判定イメージが存在する位置まで移
動してもパターンが一致しない場合は印刷を中止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は情報処理装置に係
り、特に、官製はがきや見積書，注文書などの定型書式
の印刷用紙に、内部で処理された文字，数字等の印刷デ
ータを印刷する情報処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、官製はがきや見積書，注文書など
の定型書式の印刷用紙に文字，数字等を印刷する機能を
有する情報処理装置が市販されている。

【０００３】このような情報処理装置では、定型書式の
印刷用紙に対し文字，数字等の印刷位置を容易に指定で
きることが操作性上重要になる。これを解決する手段と
して印刷用紙のイメージを画像入力装置で読み取り、読
み取った印刷イメージ上で印刷位置を指定することによ
り、印刷位置の指定を容易にした情報処理装置（特開平
2−50252号公報）が開示されている。

【０００４】またこのように印刷用紙のイメージから印
刷位置を指定する場合、画像入力装置と印刷装置との機
械的な誤差を少なくする必要がある。これを解決する手
段としてイメージセンサとプリンタの印字ヘッドを同じ
移動機構に搭載して機械的な誤差を少なくする印刷機構
（特開昭64−7767号公報）が開示されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来技術による情報処
理装置で、印刷位置の指定を容易とするために印刷位置
の指定は印刷用紙のイメージを読み込み、その印刷イメ
ージ上で指定する方法が操作性上有利である。しかしこ
の方式では、画像入力装置と印刷装置との機械的な誤差
が重なるため印字位置のずれが大きくなる。このため画
像入力装置と印刷装置との機械的な誤差を少なくするこ
とは、非常に重要となる。しかし従来の技術では機械的
な誤差を少なくする手段はあるが、操作者の人為的な操
作ミスによる位置ずれを補正する手段については言及さ
れていない。

【０００６】操作者の人為的な操作ミスは、操作者が印
刷用紙をずらしてセットした場合や、印刷用紙の厚さの
設定を誤って印刷用紙の送紙不良が発生した場合、更に
は印刷用紙の上下や表裏を誤ってセットした場合などが
あげられる。

【０００７】これら操作者の人為的な操作ミスにより印
字位置がずれた場合、印刷結果はほとんど使用できなく
なる。特に官製はがきや官公庁関係の提出書類では印刷
用紙そのものが有料であり、印刷位置のずれによって印
刷した結果が使用できない結果となった場合の被害は甚
大となる。

【０００８】本発明の目的は、印刷用紙をずらしてセッ
トした場合など印刷位置ずれが小さい場合はこれを補正
し、印刷用紙の上下や表裏を誤ってセットした場合な
ど、印刷結果が使用できなくなるような場合は誤って印
刷することを防止する機能を有する情報処理装置を実現
することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的は、印刷データ
に応じた文字，数字等を用紙に印刷する印字ヘッドと、
印刷処理に応じてこの印字ヘッドを移動させる印字ヘッ
ド移動機構と、印刷処理に応じて印刷用紙を移動させる
紙送り機構と、前記印字ヘッドと同じ動作となるように
前記印字ヘッド移動機構に取り付けられたイメージセン
サと、印刷開始位置付近の印刷用紙のイメージ（印刷開
始位置判定イメージ）を記憶する手段と、前記紙送り機
構に用紙をセットして印刷動作を開始した場合、まず前
記イメージセンサから印刷用紙のイメージを読み取ると
共に、記憶された前記印刷位置判定イメージとのパター
ン照合を行い、パターンが一致した位置から印刷開始を
割り出して補正する手段を有し、更に印刷用紙のイメー
ジを読み取ってパターン照合している場合に、印刷開始
位置判定イメージが存在する位置まで移動してもパター
ンが一致しない場合は印刷を中止する手段を有する情報
処理装置により実現できる。

【００１０】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施例を図面を用い
て詳しく説明する。図１は本発明における情報処理装置
の斜視図である。図中、１０はキーボードであり文字お
よび各種コマンドを入力する。６は表示器であり文字の
編集画面等を表示するものである。８はＦＤＤであり文
書データの記憶や辞書その他の各種制御データの格納に
用いる。プリンタ部２０は編集された文書データを印刷
する。

【００１１】図２は図１に示す情報処理装置における制
御回路のブロック図である。図中１はＣＰＵ、２はメイ
ンメモリ、３はプログラムメモリ、４は表示用メモリ、
５は表示制御部、６は表示器（ＬＣＤ）、７はＦＤＤ制
御部、８はＦＤＤ、９はキーボード制御部、１０はキー
ボード、１１は印字ヘッド通電制御部、１２はキャリッ
ジ移動制御部、１３は印刷用紙搬送制御部、１４はイメ
ージセンサ読み取り制御部、２１は印字ヘッド、２２は
キャリッジ駆動モータ、２３はキャリッジ基準位置セン
サ、２４は印刷用紙搬送モータ、２５は印刷用紙セン
サ、２６はイメージセンサである。

【００１２】ＣＰＵ１はプログラムメモリ３に格納され
た処理プログラムに従って各種処理を行う。メインメモ
リ２は各種処理で使用される各種処理データを記憶する
メモリである。表示制御部５は表示器（ＬＣＤ）６に対
する表示と表示メモリ４に対するアクセスを制御するも
のである。表示用メモリ４には表示画面のデータが格納
され、表示制御部５はこの表示画面データに対応した画
面を表示器（ＬＣＤ）６に表示する。ＦＤＤ制御部７は
ＦＤＤ８を制御し文書データ格納などを制御する。キー
ボード制御部９はキーボード１０を制御し文字や各種コ
マンドの入力を制御する。

【００１３】印字ヘッド通電制御部１１，キャリッジ移
動制御部１２，印刷用紙搬送制御部１３，イメージセン
サ読み取り制御部１４は印刷時にプリンタ部２０の各構
成部品を制御する。印字ヘッド通電制御部１１は印刷時
印字ヘッド２１を制御し各種文字パターンの印字を制御
する。キャリッジ移動制御部１２はキャリッジ駆動モー
タ２２を制御し印字ヘッド２１の水平方向における移動
を制御する。また印字ヘッド２１の位置を求めるため、
印字ヘッド２１が基準位置にあることを検出するためキ
ャリッジ基準位置センサ２３が接続されている。印刷用
紙搬送制御部１３は印刷用紙搬送モータ２４を制御し印
刷用紙の垂直方向における移動を制御する。また印刷用
紙の有無と印刷用紙の端面が基準位置に来たことを検出
する印刷用紙検出センサ２５が接続されている。

【００１４】イメージセンサ読み取り制御部１４はプリ
ンタ部に取り付けられたイメージセンサ２６を制御して
印刷用紙のイメージ読み取りを制御する。

【００１５】図３はプリンタ部２０の構成を示す図であ
る。図中２７はキャリッジ、２８はキャリッジ駆動ベル
ト、２９はガイドレール、３０は給紙ローラ、３１は印
刷用紙ガイドローラ、３２は印刷用紙である。キャリッ
ジ２７は印字ヘッド２１とイメージセンサ２６が搭載さ
れている。キャリッジ２７はキャリッジ駆動ベルト２８
に連結されており、キャリッジ駆動モータ２２が回転す
るとキャリッジ駆動ベルト２８によってガイドレール２
９に沿って水平移動する。これによって印字ヘッド２１
とイメージセンサ２６が水平移動する。またキャリッジ
２７がキャリッジ基準位置検出センサ２３の位置に移動
すると、キャリッジ基準位置検出センサ２３から検出信
号を出力して通知する。給紙ローラ３０，印刷用紙ガイ
ドローラ３１は印刷用紙３２を垂直移動させる機構部品
であり、給紙ローラ３０に連結された印刷用紙搬送モー
タ２４の回転によって移動する。また印刷用紙３２の端
面が印刷用紙検出センサ２５を通過すると印刷用紙検出
センサ２５より検出信号を出力して通知する。

【００１６】本発明におけるプリンタ部２０は、印字ヘ
ッド２１とイメージセンサ２６が同一のキャリッジに搭
載され、同じキャリッジ駆動モータ２２で水平移動す
る。よって印字ヘッド２１とイメージセンサ２６の機械
的な寸法偏差を小さくすれば、水平方向の移動における
イメージ読み取り時と印刷時の相対的な寸法偏差を小さ
くすることができる。また垂直方向の移動は印字ヘッド
２１とイメージセンサ２６のどちらでも印刷用紙搬送モ
ータ２４の回転によって印刷用紙３２を移動させること
によって行う。このため１回の給紙動作でイメージ読み
取りと印刷を行う場合には、垂直方向の移動における両
者の相対的な寸法偏差も無視できるほど小さくすること
が可能となる。

【００１７】次に本発明における印刷動作における位置
補正の原理について、官製はがきの宛名面に対する印刷
を例に説明する。

【００１８】図４は、官製はがきの宛名面における郵便
番号欄付近の説明図（用紙ずれがない場合）である。図
中Ｐ０は官製はがきにおける基準座標、Ｐ０′は印刷時
におけるプリンタ２０の基準座標、Ｐ１は印刷開始位置
の座標、Ｐ２は郵便番号を記入する枠における左下のコ
ーナー部、Ｘ１，Ｙ１はＰ０に対するＰ１のＸ方向とＹ
方向の座標、Ｘ２，Ｙ２はＰ０に対するＰ２のＸの方向
とＹ方向の座標である。このとき官製はがきの寸法は決
まっているためＰ１とＰ２の座標は固定であり、Ｘ１，
Ｙ１，Ｘ２，Ｙ２は一定の値として予め求められる。

【００１９】図５は、官製はがきにおける基準座標Ｐ０
が印刷装置の基準座標Ｐ０′からずれた場合のＰ１，Ｐ
２の位置関係を表した図である。図中ＤＸ，ＤＹはＰ０
に対するＰ０′のＸ方向とＹ方向のずれ、Ｐ０″はイメ
ージ読み取り時におけるプリンタ２０の基準座標、ｄ
ｘ，ｄｙはＰ０′に対するＰ０″のＸ方向とＹ方向のず
れである。

【００２０】図５に示すように印刷用紙(官製はがき)の
位置がずれた場合、そのずれ（ＤＸ，ＤＹ）だけ印刷位
置を補正すればよいことになる。すなわち、Ｐ１の座標
を、Ｘ方向ではＸ１＋ＤＸ、Ｙ方向ではＹ１＋ＤＹに補
正すればよい。

【００２１】ここでＰ０″に対するＰ２のＸ方向とＹ方
向の座標をＸ２′，Ｙ２′とすると、Ｘ２′＝Ｘ２＋Ｄ
Ｘ＋ｄｘ，Ｙ２′＝Ｙ２＋ＤＹ＋ｄｙとなる。すると本
発明におけるプリンタ２０ではｄｘ≒０，ｄｙ≒０であ
るため、Ｘ２′−Ｘ２＝ＤＸ＋ｄｘ≒ＤＸ，Ｙ２′−Ｙ
２＝ＤＹ＋ｄｙ≒ＤＹとなる。

【００２２】以上のことから、印刷する前に郵便番号を
記入する枠に対して、印刷用紙（官製はがき）に対して
イメージ読み取りを行い、パターン照合などの手法によ
ってＰ２におけるＸ方向とＹ方向の座標を求めると、こ
の値はＸ２′，Ｙ２′となる。そしてＸ２，Ｙ２は予め
求められているため、補正量ＤＸ，ＤＹをＸ２′−Ｘ２
とＹ２′−Ｙ２から求めることが可能である。

【００２３】次に本発明における情報処理装置の印刷動
作について、官製はがきの宛名面に対する印刷を例にし
て説明する。

【００２４】図６に官製はがきの宛名面に対する印刷イ
メージを表した図である。図中Ｐ11〜Ｐ１５は印刷開始
位置、Ｌはパターン照合をするためのイメージ読み取り
領域、ＭはＰ２を検出するための検出パターンである。

【００２５】官製はがきの宛名面には、郵便番号，宛て
先住所，宛て先氏名，差出人住所，差出人氏名を印刷す
る。本発明における情報処理装置では、これらの項目を
印刷するために、各項目毎に印刷開始位置（Ｐ１１〜Ｐ
１５）が、Ｐ０を基準としたＸ方向とＹ方向の座標（Ｘ
１１〜Ｘ１６，Ｙ１１〜Ｙ１６）として記憶されてい
る。更に図３で説明したＰ２を検出するために、Ｐ２を
検出するための検出パターンＭ（郵便番号を記入する
枠）のパターンが記憶されている。そしてこのパターン
Ｍが用紙ずれが発生しても確実に含まれるイメージ読み
取り領域Ｌの位置と大きさが記憶されている。

【００２６】図７は本発明における印刷処理を説明した
フローチャートである。図中４１はイメージ読み込み処
理、４２はパターン照合処理、４３は照合結果判別、４
４は補正量計算処理、４５は印刷処理、４６はエラー表
示処理である。

【００２７】本発明における印刷処理では、まずイメー
ジ読み込み処理４１にてイメージ読み取り領域Ｌを読み
込む。次にパターン照合処理４２にて読み込んだ領域Ｌ
に対して検出パターンＭとのパターン照合を行う。照合
結果判別４３ではパターン照合の結果を判定し、検出パ
ターンＭとの照合ができなかった場合には印刷をせず、
エラー表示処理４６を実施して終了する。

【００２８】検出パターンＭとの照合ができた場合は補
正量計算処理４４に進む。この処理ではパターン照合処
理の結果からＰ２の座標（Ｘ２′，Ｙ２′）を求め、補
正量ＤＸ＝Ｘ２′−Ｘ２，ＤＹ＝Ｙ２′−Ｙ２を求め
る。

【００２９】そして印刷処理４５では記憶されている印
刷開始位置（Ｘ１ｎ，Ｙ１ｎ：ｎ＝１〜６）に補正量計
算処理４４で求めた補正量ＤＸ，ＤＹを加えた位置（Ｘ
１ｎ＋ＤＸ，Ｙ１ｎ＋ＤＹ）に対して印刷する項目（郵
便番号，宛て先住所，宛て先氏名，差出人住所，差出人
氏名）を印刷する。

【００３０】

【発明の効果】本発明における情報処理装置は、印字ヘ
ッド２１とイメージセンサ２６が同じ動作となるように
同一のキャリッジに取り付けられたプリンタ２０に対し
て、印刷前に印刷開始位置を判定するパターンを含む領
域を読み込んでパターン照合を行ってパターンの座標を
求め、この座標から印刷開始位置を補正することによ
り、用紙ずれによる印刷開始位置の印刷ずれを防止する
ことができる。そのうえパターン照合ができない場合は
印刷を中断するため、誤って用紙を上下逆もしくは表裏
逆にセットした場合は印刷が行われず、誤操作による印
刷ミスも防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における情報処理装置の斜視図。

【図２】本発明の情報処理装置における制御回路のブロ
ック図。

【図３】プリンタ部２０の説明図。

【図４】官製はがきの宛名面の説明図。

【図５】官製はがきの宛名面の説明図。

【図６】官製はがきの宛名面に対する印刷イメージの説
明図。

【図７】本発明における印刷処理を説明したフローチャ
ート。

【符号の説明】

６…表示器（ＬＣＤ）、８…ＦＤＤ、１０…キーボー
ド。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】印刷データに応じた文字，数字を用紙に印
   刷する印字ヘッドと、印刷処理に応じてこの前記印字ヘ
   ッドを移動させる印字ヘッド移動機構と、印刷処理に応
   じて印刷用紙を移動させる紙送り機構と、前記印字ヘッ
   ドと同じ動作となるように前記印字ヘッド移動機構に取
   り付けられたイメージセンサと、印刷開始位置付近の印
   刷用紙のイメージを記憶する手段と、前記紙送り機構に
   用紙をセットして印刷動作を開始した場合、まず前記イ
   メージセンサから印刷用紙のイメージを読み取り、記憶
   された前記印刷位置判定イメージとのパターン照合を行
   い、前記パターンが一致した位置から印刷開始を割り出
   して補正することを特徴とする情報処理装置。
2. 【請求項２】請求項１において、前記印刷用紙のイメー
   ジを読み取ってパターン照合している場合に、印刷開始
   位置判定イメージが存在する位置まで移動してもパター
   ンが一致しない場合は印刷を中止する情報処理装置。