JPH1058164A - 摩擦圧接方法 - Google Patents

摩擦圧接方法

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JPH1058164A
JPH1058164A JP22104396A JP22104396A JPH1058164A JP H1058164 A JPH1058164 A JP H1058164A JP 22104396 A JP22104396 A JP 22104396A JP 22104396 A JP22104396 A JP 22104396A JP H1058164 A JPH1058164 A JP H1058164A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦圧接方法による製品の、寸法精度の安定
化を図る。 【解決手段】 主軸4にワークW1 を固定し、クランプ
3にワークW2 を固定する。また、ストッパー16をワー
クW2 に近接させる。そして、主軸4を回転させる前の
ステップで、クランプ3のy軸クランプ3aのみを緩め
て、ワークW2 の軸方向の変位のみを可能とする。ここ
で、主軸4を前進させて、ワークW1 でワークW2 を押
し出し、ストッパー16に当接させる。そして、所定の大
きさの荷重となるまでワークW1 でワークW2 をストッ
パ16に押し付け、このときの主軸4およびストッパ16の
間の距離L1'+L2'を求める。このL1'+L2'の値は、
摩擦圧接前のワークW1 、W2 に含まれる寸法誤差(製
作誤差)を含んだ値である。このL1'+L2'の値を、製
品長さLM (摩擦圧接後の所望の端面距離)等と比較す
ることにより、ワーク送り量S’を求め、これに従って
摩擦圧接を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦圧接方法によ
りワーク同士を溶着する際に、ワークの送り量を制御し
て製品の寸法精度を向上させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ワーク同士を接合する手法と
して、摩擦圧接方法がよく用いられる。その作業工程
は、まず、対向配置した一対のワークの一方を回転駆
動しながら他方に圧接することにより、両ワークの接合
部に摩擦熱を発生させ、該摩擦熱で前記両ワークの接合
部を軟化させる。そして、所望の状態に軟化を進行さ
せ、ワークの回転を停止させつつさらにアプセット圧
力を加える。すると、接合部は互いにめり込むようにし
て一体化し、溶着される。
【0003】この摩擦圧接を行う摩擦圧接装置は、一対
のワークの一方をクランプ固定し、もう一方を回転駆動
手段に設けられたチャックに固定して、同軸上に配置す
るようになっている。そして、一方のワークを回転させ
ながら、他方のワークに対して当接させるべく、平行移
動させることができる。上記回転駆動手段および平行移
動手段は、それぞれサーボモータ等をその動力源とし、
ワークの回転数や水平方向への送り量を、設定された値
に正確に制御することが可能である。そして、上記ステ
ップにおいて、アプセット圧力を加えて変形させる部
分(寄り代)が、事前に設定された値となるように、摩
擦圧接を終了することができる。
【0004】また、摩擦圧接後の寄り代の寸法は、摩擦
圧接装置に設けられた寄り代測定手段や、送り量の測定
手段により検出され、正しい寸法の製品を得ることがで
きたか否かを知ることができる。上記摩擦圧接装置の従
来例として、実開平3-85183号公報等にその詳細が開示
されている。また、寄り代測定方法の従来例としては、
特開昭58-167910 号公報にその詳細が、送り量の検出装
置としては実開昭55-177989 号公報にその詳細が、ま
た、ワーク同士の接合部の軟化の様子を監視する手法が
特開昭61-86086号公報に各々開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成を
なす摩擦圧接装置を用いて摩擦圧接を行う際には、下記
の問題点が生ずることとなった。摩擦圧接装置は、その
動力源としてサーボモータ等を用いるので、作動制御を
容易にかつ正確に行うことが可能である。よって、設定
されたワークの水平方向への送り量を、設定値通りに再
現することができる。したがって、ワークの寸法が設定
値である場合には、溶着後の製品寸法を所望の寸法精度
を有するものにすることができる。ところが、ワークの
寸法精度にばらつきがあった場合には、あらかじめ設定
された送り量で正確に作動する為、寸法のばらつきが製
品寸法のばらつきとしてそのまま出てしまうこととなっ
た。従来は、この製品寸法のばらつきを摩擦圧接終了後
に測定し、ここで許容寸法から外れた製品を不良品とし
て除去することにより、対処していた。しかしながら、
この手法では、ワークの使用量や圧接作業に無駄が生ず
ることになり、ワーク寸法のばらつきも考慮に入れて、
常に高い寸法精度を有する製品を得ることが可能な摩擦
圧接工程の実現が望まれていた。
【0006】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、ワーク寸法のばらつき
を考慮して摩擦圧接を行うことにより、製品の寸法精度
の安定化を図り、ワークの使用量や圧接作業の効率化に
よる製品のコストダウンを図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為の
本発明に係る手段は、ワークの圧接方向への送り量を任
意に調節可能な主軸駆動手段を備えた摩擦圧接装置を用
いて、少なくとも2つのワーク同士を摩擦圧接する方法
であって、前記主軸を回転させる前に、同軸上に支持し
た複数のワークのうち、一端部に位置するワークと、他
のワークとを当接させて前記一端部に押圧し、全ワーク
同士を当接させて前記一端部に位置するワークと他端部
に位置するワークとの端面距離を求め、該端面距離か
ら、摩擦圧接後のワーク結合寸法が製品寸法となるよう
にワーク送り量を設定することを特徴とする。
【0008】本発明においては、摩擦圧接工程に入る以
前に、接合するワーク同士を単純に当接させ、前記一端
部に位置するワークと他端部に位置するワークとの端面
距離を全ワークの長さの和として求め、該端面距離を所
望の端面距離と比較し、これらの差を考慮してワーク送
り量を設定する。また、このときワーク同士の当接位置
も、前記ワークの端面距離の測定時に知る。さらに、こ
こで用いられる摩擦圧接装置は、設定されたワーク送り
量を正確に実現することができるので、設定されたワー
ク送り量にしたがって摩擦圧接を行い、さまざまなワー
ク寸法の組み合わせに対応し、所望の寸法を有する製品
を得る。
【0009】また、本発明は、前記一端部に位置するワ
ークを主軸で支持し、他端部に位置するワークを軸方向
に変位可能にクランプで支持し、前記一端部に位置する
ワークで前記他端部に位置するワークを押し出し、該他
端部に位置するワークをストッパに当接させ、該ストッ
パと前記主軸との距離からワーク両端部の端面距離を求
めることが望ましい。前記一端部に位置するワークを主
軸で支持することにより、該ワークの送り量の制御を容
易かつ正確に行う。また、前記他端部に位置するワーク
を前記一端部に位置するワークで押し出し、前記ストッ
パに当接させることにより、ワーク同士を当接させて、
該ストッパと前記主軸との距離から全ワークの長さの和
を求める。
【0010】さらに、前記両端部のワークを夫々対向配
置した主軸で支持し、該両端部のワーク間に、軸方向に
変位可能にクランプで支持された別のワークを前記両端
部のワークで挟持し、このときの主軸間距離からワーク
両端部の端面距離を求めることも可能である。この場合
には、前記両端部のワークを夫々主軸で支持することに
より、両端部のワークの送り量の制御を容易かつ正確に
行う。そして、前記他のワークを両端部のワークで挟持
することによりワーク同士を当接させ、このときの主軸
間距離から全ワークの長さの和を求める。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。
【0012】まず、本発明の第1の実施の形態に係る摩
擦圧接方法についての説明をする。第1の実施の形態で
は、2つのワーク同士を摩擦圧接する場合を例示する。
図1には、摩擦圧接装置を示している。この摩擦圧接装
置は、設備ベース1上に主軸ユニット2、クランプ3お
よびストッパー16を有する。ワークW1 およびW2 は、
それぞれ主軸ユニット2とクランプ3とで支持するよう
になっている。また、第1の実施の形態においては、ワ
ークW1 を一端部に位置するワークと、ワークW2 を他
端部に位置するワークとする。
【0013】主軸4は主軸ユニット2に回動自在に軸支
されている。また、主軸4は主軸ユニット2の内部で、
ギヤ5、6を介して回転用サーボモータ7と駆動連結し
ている。さらに、主軸4にはブレーキディスク8が取付
けられており、ブレーキキャリパ9を作動させることに
より、主軸4に制動をかけることができる。さらに、主
軸4の先端にはチャック10が取付けられており、ワーク
1 を主軸4に固定することができる。
【0014】主軸ユニット2は、リニアガイド11を介し
て設備ベース1に取付けられており、主軸4の軸方向
(Y方向)に平行移動可能となっている。また、主軸ユ
ニット2には設備ベース1内に突出するアーム12を有
し、アーム12には圧接用サーボモータ13に駆動される圧
接送りシャフト14を挿通し、圧接送りシャフト14を回転
させて、該シャフトに形成したねじ溝によって、アーム
12との間に推進力を発生させる。この推進力により主軸
ユニット2をY方向に駆動案内する。主軸ユニット2と
設備ベース1との間にはストロークセンサ15、15aを設
け、主軸ユニット2(すなわち、ワークW1 )の送り速
度と送り量(または現在位置)とを計測することができ
る。さらに、アーム12には圧接送りシャフト14との間に
荷重センサ17を設け、主軸ユニット2(すなわちワーク
1 )にかかる押し付け圧力を測定することができる。
【0015】クランプ3は、ワークW2 を主軸4の軸方
向に位置決めするクランプ3aと、該軸線に対し左右方
向の位置決めをするクランプ3bと、クランプ3cとか
らなる。そして、各軸クランプを適宜調整することによ
り、主軸4に固定されたワークW1 と同軸上に、ワーク
2 を配置することができる。
【0016】ストッパー16は、主軸ユニット2と同様
な、Y方向への駆動案内を可能とする駆動構造を持たせ
ることができる。そして、そのY方向位置を正確に設定
することができる。このストッパー16は、摩擦圧接を行
うワークの寸法によって最適な位置に調節する。
【0017】図2には、図1の摩擦圧接装置に用いられ
る制御手段の構成を示している。回転用サーボモータ7
および圧接用サーボモータ13のそれぞれに、回転用サー
ボドライバ18と圧接用サーボドライバ19とを設け、これ
らの制御手段として摩擦圧接コントローラ20を有してい
る。また、摩擦圧接コントローラ20は、設備全体を制御
する上位コントローラ(PLC)21と連絡している。図
中22、23はエンコーダである。よって、回転用サーボモ
ータ7および圧接用サーボモータ13はその作動状況が正
確に把握され、かつ的確な作動指示を出すことができ
る。ところで、ストッパー16の制御手段もこれらと同様
の構成を持たせることが可能であり、上位コントローラ
(PLC)21において、ストッパー16の位置制御および
現在位置の正確な把握を行うことができる。さらに、上
位コントローラ21は、ストロークセンサ15、荷重センサ
17とも連絡しており、装置全体を総合的に制御し、摩擦
圧接を行うようになっている。また、上位コントローラ
21には、ワークW1 、W2 の図面上の寸法値L1 、L2
およびその和、ワークW1 、W2 を摩擦圧接した後に要
求される製品長さLM 、ワークW1 、W2 の寸法がL
1 、L2 であったときに、摩擦圧接後のワーク結合寸法
が製品長さ(製品寸法)LM となる為に必要な摩擦圧接
時のワーク送り量(寄り代)S等を記憶することができ
る。
【0018】ここで、第1の実施の形態において摩擦圧
接を行う際の手順を図1に基づいて説明する。以下に詳
述する工程は、主軸4を回転させる前(すなわち摩擦圧
接工程を行う前)に行うものである。
【0019】まず、図示のごとく主軸4の先端に取付け
られたチャック10に、ワークW1 を固定する。また、ク
ランプ3にワークW2 を固定し、ワークW1 と同軸上に
なるように、クランプ3a、クランプ3b、クランプ3
cを夫々調節する。ストッパ16をワークW2 に向けて前
進させ、ワークW2 との距離が数ミリ程度になるよう調
節する。
【0020】次に、クランプ3の(軸方向に位置決めす
る)クランプ3b、3cのみを緩めて、ワークW2 を軸
方向にのみ変位可能とする。そして、主軸ユニット2を
ワークW2 に向けて前進させる。すると、ワークW2
ワークW1 が当接する。ここで、さらに主軸ユニット2
を前進させると、ワークW2 はワークW1 に押されてス
トッパ16に当接する。ワークW2 がストッパ16に当接し
たことは、ワークW1主軸4、主軸ユニット2およびア
ーム12を介して荷重センサ17によって検知される。そし
て、所定の大きさの荷重(アプセット圧力に相当する荷
重であることが望ましい)が荷重センサ17によって検出
された時点で、主軸ユニット2およびストッパー16の位
置をストロークセンサ15、15aにより検出する。
【0021】検出された主軸ユニット2およびストッパ
ー16の位置から、主軸ユニット2(すなわち主軸4)と
ストッパ16との距離が求まる。この距離がワーク同士を
単純に当接させたときの、全ワーク(ワークW1 および
ワークW2 )の長さの和である。すなわち、ワークW1
の長さをL1'、ワークW2 の長さをL2'とするとL1'+
2'の値が求まる。そして、上位コントローラ21に記憶
されたワークW1 、W 2 の図面上の寸法値の和L1 +L
2 と、L1'+L2'の値とを比較する。ここで生ずる差
が、ワークW1 およびワークW2 の寸法誤差の和であ
る。したがって、製品長さLM を得る為に必要な摩擦圧
接時のワーク送り量(寄り代)をS’とすると、 S’=S−{(L1 +L2 )−(L1'+L2')} で求めることができる。また、L1'+L2'の値を、製品
長さLM と比較すると、ワーク送り量をS’は、 S’=(L1'+L2')−LM で求めることができる。
【0022】さらに、(L1 +L2 )−(L1'+L2')
の値(以下、誤差の値という)に最大限度値および最小
限度値(負の値である)を設ける。そして、誤差の値
が、最大限度値を上回るときには、所望の製品長さLM
を得る為に必要なワーク送り量S’が過大となり、ワー
ク同士の接合部に発生するバリが巨大化することから、
これを避ける為に、この後の摩擦圧接工程を行わない。
また、誤差の値が、最小限度位置を下回る時には、ワー
ク同士の接合部における必要強度を得ながら所望の製品
長さLM を得ることができないものと判断し、この後の
摩擦圧接工程を行わない。
【0023】この後に、クランプ3のクランプ3b、3
cを再び締め込み、ワークW2 の軸方向の変位を防止す
る。そして、主軸ユニット2を一度後退させてワークW
2 からワークW1 を離間させ、主軸4を回転させて摩擦
圧接工程を行う。このとき、ワークW1 とワークW2
の当接位置は認識されており(主軸ユニット2およびス
トッパー16の位置を測定した位置がワーク同士の当接位
置である)、すでに求められたワーク送り量S’に従っ
て摩擦圧接作業を行うことにより、所望の寸法LM を有
する製品を得ることができる。
【0024】上記構成をなす第1の実施の形態から得ら
れる作用効果は、以下の通りである。主軸4にワークW
1 を固定し、クランプ3にワークW2 を固定する。そし
て、主軸4を回転させる前のステップで、クランプ3の
クランプ3b、3cのみを少し緩めて、ワークW2 の軸
方向の変位のみを可能とする。そして、主軸4を前進さ
せて、ワークW1 でワークW2 を押し出し、ストッパー
16に当接させる。そして、所定の大きさの荷重となるま
でワークW1 でワークW2 をストッパ16に押し付け、こ
のときの主軸4およびストッパ16の間の距離L1'+L2'
を求める。このL1'+L2'の値は、摩擦圧接前のワーク
1 、W2 に含まれる寸法誤差(製作誤差)を含んだ値
である。このL1'+L2'の値を、ワークW1 、W2 の図
面上の寸法値の和L1 +L2 (摩擦圧接前の所望の端面
距離)や、製品長さLM (摩擦圧接後の所望の端面距
離)等と比較することにより、ワーク送り量S’を求め
る。
【0025】いずれにしても、ワークW1 、W2 の寸法
誤差を考慮に入れてワーク送り量S’を決めることが可
能となる。また、ワーク同士の当接位置は認識されてい
るので、摩擦圧接工程において、許容誤差範内でさまざ
まな寸法を有するワーク同士の圧接開始位置に対応し
て、適切な圧接指示を行うことが可能である。よって、
摩擦圧接工程において、設定されたワーク送り量S’に
従って摩擦圧接作業を行うことと合わせて、所望の寸法
M を有する製品を得ることができる。以上の如く、こ
の方法に依れば、ワークW1 、W2 の寸法精度にばらつ
きがあっても、所望の寸法LM を有する製品を得ること
が可能となる。ところで、各長さの測定については、ス
トロークセンサ15、15aを用いなくても、サーボモータ
13より出力される主軸位置情報を用いることにより可能
である。
【0026】次に、本発明の第2の実施の形態に係る摩
擦圧接方法を、図3に基づいて説明する。なお、第1の
実施の形態と同一部分または相当する部分については同
一符号で示し、詳しい説明は省略する。
【0027】第2の実施の形態においては、第1の実施
の形態で説明した摩擦圧接装置において、主軸ユニット
2’を追加した構成をなし、2つのユニット2、2’
を、設置ベース1上で同軸状に対向配置している。また
は、第1の実施の形態におけるストッパー16に代えて、
主軸ユニット2’を配置した構成を有するとも言える。
ところで、第2の実施の形態においては、ワークW1
一端部に位置するワークと、ワークW3 を他端部に位置
するワークと、さらにワークW2 を別のワークとする。
主軸ユニット2、2’は、夫々独立して作動制御を行う
ことができる。そして、主軸ユニット2、2’には、ワ
ークW1 、W3 を夫々支持させ、クランプ3によって支
持したワークW2 に対して摩擦圧接させることができ
る。すなわち、第3の実施の形態は、3つのワーク同士
を摩擦圧接する場合を例示するものである。
【0028】ここで、第2の実施の形態において摩擦圧
接を行う際の手順を図3に基づいて説明する。以下に詳
述する工程も、第1の実施の形態と同様に、主軸4を回
転させる前(すなわち摩擦圧接工程を行う前)に行うも
のである。
【0029】まず、図示のごとく主軸ユニット2、2’
の主軸4に、ワークW1 、W3 を固定する。また、クラ
ンプ3にはワークW2 を固定する。このとき、ワークW
2 は、その両端面のいずれかを基準として、ある程度の
位置決めをして固定する。これは、後述するように、ワ
ークW2 をワークW1 で押し出した後、クランプ3から
のワークW2 の突出量が数ミリ程度とするに適した位置
である。その理由としては、摩擦圧接を行う際に、クラ
ンプ3からのワークW2 の突出量が数ミリ程度になるよ
う調節すると、ワーク同士の摩擦圧接を高品質に行うこ
とができる為である。
【0030】次に、クランプ3の(軸方向に位置決めす
る)クランプ3b、3cのみを少し緩めて、ワークW2
を軸方向にのみ変位可能とする。そして、主軸ユニット
2をワークW2 に向けて前進させ、ワークW1 をワーク
2 に当接させる。そして、さらに主軸ユニット2を前
進させ、ワークW2 を所定位置(クランプ3から数ミリ
程度突出した位置)まで押す。
【0031】ここで再びクランプ3の(軸方向に位置決
めする)クランプ3b、3cを再び締め込み、ワークW
2 の軸方向の変位を防止する。そして主軸ユニット2’
をワークW2 に向けて前進させ、ワークW3 をワークW
2 に当接させ、ワークW2 をワークW1 、W3 で挟持す
る。そして、所定の大きさの荷重(アプセット圧力に相
当する荷重であることが望ましい)が主軸ユニット2’
の荷重センサ17によって検出された時点で、主軸ユニッ
ト2、2’の位置を、各ユニットのストロークセンサ1
5、15aにより検出する。
【0032】これより、主軸ユニット2(すなわち主軸
4)と主軸ユニット2’(すなわち主軸4’)との距離
が求まる。この距離がワーク同士を単純に当接させたと
きの、全ワーク(ワークW1 およびワークW2 )の長さ
の和L1'+L2'である。ここで、第1の実施の形態と同
様に、所望の製品長さLM を得る為に必要なワーク送り
量S’を求める。
【0033】そして、主軸ユニット2、2’を、夫々一
度後退させてワークW2 からワークW1 、W3 を離間さ
せ、主軸4、4’を回転させて摩擦圧接工程を行う。こ
のとき、ワークW2 に対するワークW1 、W3 の当接位
置は認識されており(主軸ユニット2、2’の位置を測
定した位置がワーク同士の当接位置である)、摩擦圧接
工程において、許容誤差範内でさまざまな寸法を有する
ワーク同士の圧接開始位置に対応して、適切な圧接指示
を行うことが可能である。よって、摩擦圧接工程におい
て、設定されたワーク送り量S’に従って摩擦圧接作業
を行うことと合わせて、所望の寸法LM を有する製品を
得ることができる。
【0034】以上のごとく、第2の実施の形態に係る摩
擦圧接方法を用いることにより、3つのワーク同士を摩
擦圧接する場合でも、所望の寸法LM を有する製品を得
ることができる。その他第1の実施の形態と同様の作用
効果については、ここでの説明を省略する。なお、主軸
ユニット2’の主軸4’に、ワークW2 を当接させるた
めのストッパーを把持させると、第1の実施の形態で説
明した摩擦圧接装置と同様の構成になる。
【0035】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。本発明の請求項1に係る摩擦圧
接方法によると、摩擦圧接工程に入る以前に、全ワーク
の端面距離を知ることが可能となり、これを所望の端面
距離と比較することにより、寸法誤差を考慮にいれたワ
ーク送り量を設定することができる。また、ワーク同士
の当接位置を知ることもできるので、所望の寸法を有す
る製品を得ることができる。よって、従来の如く、製品
寸法のばらつきを摩擦圧接終了後の測定によってのみ知
り、ここで許容寸法から外れた製品を不良品として除去
するという必要がなくなる。すなわち、製品が不良品と
して廃棄される可能性が減少することから、ワークの使
用量や圧接作業に無駄が生ずることがなくなり、高品質
の製品をより低コストで供給することが可能となる。
【0036】また、本発明の請求項2に係る摩擦圧接方
法においては、前記一端部に位置するワークを主軸で支
持し、他端部に位置するワークを軸方向に変位可能にク
ランプで支持し、前記一端部に位置するワークで前記他
端部に位置するワークを押し出し、該他端部に位置する
ワークをストッパに当接させることにより、ワーク同士
の当接を確実に行う。さらに、前記一端部に位置するワ
ークを主軸で支持することにより、該ワークの送り量の
制御を容易かつ正確に行うことを可能とし、該ストッパ
と前記主軸との距離から、全ワークの長さの和を正確に
求めることが可能となる。この、全ワークの長さの和か
ら、ワーク送り量を適切に設定することが可能となり、
所望の寸法を有する製品を得ることが可能となる。
【0037】さらに、本発明の請求項3に係る摩擦圧接
方法においては、前記両端部のワークを夫々対向配置し
た主軸で支持し、該両端部のワーク間に、軸方向に変位
可能にクランプで支持された他のワークを前記両端部の
ワークで挟持することにより、ワーク同士の当接を確実
に行い、このときの主軸間距離からワーク両端部の端面
距離を求めることができる。この場合には、前記両端部
のワークを夫々主軸で支持することにより、両端部のワ
ークの送り量の制御を容易かつ正確に行い、このときの
主軸間距離から全ワークの長さの和を正確に求めること
が可能となる。この、全ワークの長さの和から、所望の
寸法を有する製品を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る摩擦圧接方法
において用いる摩擦圧接装置を示す摸式図である。
【図2】図1に示す摩擦圧接装置に用いられる制御手段
を示す摸式図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る摩擦圧接方法
において用いる摩擦圧接装置を示す摸式図である。
【符号の説明】
2 主軸ユニット 3 クランプ 4 主軸 10 チャック 13 圧接用サーボモータ 14 圧接送りシャフト 15 ストロークセンサ 15a ストロークセンサ 16 ストッパー 17 荷重センサ W1 ワーク W2 ワーク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの圧接方向への送り量を任意に調
    節可能な主軸駆動手段を備えた摩擦圧接装置を用いて、
    少なくとも2つのワーク同士を摩擦圧接する方法であっ
    て、前記主軸を回転させる前に、同軸上に支持した複数
    のワークのうち、一端部に位置するワークと、他のワー
    クとを当接させて前記一端部に押圧し、全ワーク同士を
    当接させて前記一端部に位置するワークと他端部に位置
    するワークとの端面距離を求め、該端面距離から、摩擦
    圧接後のワーク結合寸法が製品寸法となるようにワーク
    送り量を設定することを特徴とする摩擦圧接方法。
  2. 【請求項2】 前記一端部に位置するワークを主軸で支
    持し、他端部に位置するワークを軸方向に変位可能にク
    ランプで支持し、前記一端部に位置するワークで前記他
    端部に位置するワークを押し出し、該他端部に位置する
    ワークをストッパに当接させ、該ストッパと前記主軸と
    の距離からワーク両端部の端面距離を求めることを特徴
    とする請求項1に記載の摩擦圧接方法。
  3. 【請求項3】 前記両端部のワークを夫々対向配置した
    主軸で支持し、該両端部のワーク間に、軸方向に変位可
    能にクランプで支持された別のワークを前記両端部のワ
    ークで挟持し、このときの主軸間距離からワーク両端部
    の端面距離を求めることを特徴とする請求項1に記載の
    摩擦圧接方法。
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