JPH1054726A - 振動ジャイロおよびその製造方法 - Google Patents

振動ジャイロおよびその製造方法

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JPH1054726A
JPH1054726A JP8227681A JP22768196A JPH1054726A JP H1054726 A JPH1054726 A JP H1054726A JP 8227681 A JP8227681 A JP 8227681A JP 22768196 A JP22768196 A JP 22768196A JP H1054726 A JPH1054726 A JP H1054726A
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vibrating
metal layer
vibrating gyroscope
vibrating body
piezoelectric substrate
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JP8227681A
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Inventor
Katsumi Fujimoto
本 克 己 藤
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
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    • G01C19/5642Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using vibrating bars or beams
    • G01C19/5663Manufacturing; Trimming; Mounting; Housings
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    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/42Piezoelectric device making

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動体のQが高く、実用温度範囲内において
Qが低下しない振動ジャイロを得る。また、支持部材か
らの振動漏れが少なく、支持強度の大きい振動ジャイロ
を得る。 【解決手段】 振動ジャイロ10は、互いに逆向きに分
極した2つの圧電体基板14,16を金属層18で接合
した振動体12を含む。圧電体基板14,16の外側主
面に、電極20,24を形成する。電極20は、6つの
電極部分20a〜20fに分割する。金属層18として
は、圧電体基板14,16のキュリー点より低い融点を
有する材料を用いる。圧電体基板14,16の接合面側
に切り込み部を形成し、その部分に高温の金属線などを
通して支持部材28とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は振動ジャイロおよ
びその製造方法に関し、特にたとえば、カメラの手振れ
防止、カーナビゲーションシステム、ポインティングデ
バイスなどに使用される振動ジャイロおよびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は従来の振動ジャイロの一例を示
す斜視図である。振動ジャイロ1は、振動体2を含む。
振動体2は、第1の圧電体基板3および第2の圧電体基
板4を接着することによって形成される。第1の圧電体
基板3および第2の圧電体基板4は、たとえばエポキシ
樹脂などの樹脂層5によって接着される。第1の圧電体
基板3および第2の圧電体基板4は、矢印で示すよう
に、互いに逆向きの厚み方向に分極される。
【0003】第1の圧電体基板3の外側主面には、分割
された電極6が形成される。電極6は、第1の圧電体基
板3の長手方向に延びる溝によって、幅方向に2分割さ
れている。さらに、電極6は、振動体2のノード点付近
において第1の圧電体基板3の幅方向に延びる2つの溝
によって、長手方向に3分割されている。つまり、電極
6は、6つの部分に分割されている。さらに、第2の圧
電体基板4の外側主面の全面に、別の電極7が形成され
る。振動体2のノード点付近において、電極7に支持部
材8が取り付けられる。支持部材8は、たとえば金属線
などで形成される。この支持部材8が、半田付けや導電
ペーストなどによって電極7に取り付けられる。
【0004】この振動ジャイロ1では、電極6の長手方
向の中央部にある2つの電極部分6a,6bと、それに
対向する電極7との間に、駆動信号が印加される。第1
の圧電体基板3および第2の圧電体基板4は、互いに逆
向きに分極されているため、振動体2はバイモルフ構造
となっており、駆動信号によって振動体2が電極6,7
形成面に直交する向きに屈曲振動する。このとき、振動
体2は、その長手方向の両端から少し内側にある2つの
ノード点を中心として屈曲振動する。このとき、電極部
分6a,6bからは同じ信号が出力されるため、これら
の電極部分6a,6bから出力される信号の差をとれ
ば、2つの出力信号が相殺されて0となる。
【0005】振動体2の軸を中心として回転すると、振
動体2の屈曲振動に直交する向きにコリオリ力が働く。
そのため、振動体2の屈曲振動の方向が変わり、電極部
分6a,6bの出力信号が変化する。つまり、一方の電
極部分6aからの出力信号がコリオリ力に対応して増加
すると、他方の電極部分6bからの出力信号はコリオリ
力に対応して減少する。したがって、これらの電極部分
6a,6bからの出力信号の差をとれば、コリオリ力に
対応した信号のみを得ることができる。このように、電
極部分6a,6bの出力信号の差を測定することによっ
て、振動ジャイロ1に加わった回転角速度を検出するこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2つの
圧電体基板を接合するためのエポキシ樹脂にはガラス転
移点が存在し、80℃以上になると軟化がはじまり、Q
が低下して振動ジャイロの感度が低下してしまう。ま
た、圧電体基板の材料として、LiNbO3 やLiTa
3 などの高キュリー点を有する材料を用いた場合、高
温での温度特性劣化は素材のもつ高耐熱性のメリットを
損なう。さらに、これらの材料はQの高い素材である
が、エポキシ樹脂のQは低く、振動体全体としてのQは
低くなってしまう。また、振動体の真のノード点は、振
動体の中心軸上にあるため、振動体の表面に支持部材を
取り付けると、支持部材からの振動漏れを避けることが
できない。しかも、支持部材を振動体表面の電極に取り
付けると、その支持強度は電極と圧電体基板との密着強
度以上にすることができず、落下などの衝撃によって支
持部材が脱落する可能性がある。
【0007】それゆえに、この発明の主たる目的は、振
動体のQが高く、実用温度範囲内においてQが低下しな
い振動ジャイロを提供することである。また、この発明
の目的は、支持部材からの振動漏れが少なく、支持強度
の大きい振動ジャイロを提供することである。さらに、
この発明の目的は、上述のような特徴を有する振動ジャ
イロを製造するための製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、2つの圧電
体基板を金属層で接合した振動体と、2つの圧電体基板
の外側主面に形成され、少なくとも一方が分割された対
向電極とを含み、金属層は2つの圧電体基板のキュリー
点より低い融点を有する材料で形成された、振動ジャイ
ロである。この振動ジャイロにおいて、振動体のノード
点付近において、2つの圧電体基板の接合面側に切り込
み部が形成されてもよい。振動体を支持するために、振
動体のノード点付近において金属層に支持部材が配設さ
れる。この支持部材は、振動体のノード点付近において
金属層に金属線を圧入することによって形成される。ま
た、この発明は、2つの圧電体基板を準備する工程と、
2つの圧電体基板のキュリー点より低い融点を有する金
属材料で形成された金属層により2つの圧電体基板を接
合して振動体を得る工程と、振動体のノード点付近にお
いて、高温にした金属線を金属層に圧入して支持部材を
形成する工程とを含む、振動ジャイロの製造方法であ
る。この振動ジャイロの製造方法において、2つの圧電
体基板を接合する前に振動体のノード点となる位置にお
いて圧電体基板に切り込み部を形成し、高温にした金属
線が切り込み部における金属層に圧入される。
【0009】2つの圧電体基板を接合するための金属層
は、エポキシ樹脂に比べて高いQを有しており、しかも
振動ジャイロの実用温度範囲では軟化しない。さらに、
圧電体基板の接合面側に切り込み部を形成すれば、圧電
体基板を接合するときに溶融した金属が切り込み部に入
り、圧電体基板の接合面の外に流れ出すことを防止する
ことができる。また、圧電体基板を接合したのち、切り
込み部に高温にした金属線を圧入すれば、切り込み部に
存在する金属層が溶融して金属線が振動体内部に挿入さ
れる。そののち、冷却されて金属層が固化することによ
り、金属線は金属層によって固定され、支持部材として
用いられる。この支持部材は、振動体の真のノード点に
近い部分に配設される。なお、圧電体基板を接合する時
に、溶融した金属が用いられるが、その融点は圧電体基
板のキュリー点より低いため、圧電体基板の分極が除去
されない。
【0010】
【発明の効果】この発明によれば、高いQを有する金属
層で圧電体基板が接合されているため、振動体全体のQ
を高く保つことができる。しかも、圧電体基板を接合す
るときに分極が除去されず、実用温度範囲において、金
属層が軟化したりしないため、振動ジャイロの使用中に
Qが低下せず、感度の高い振動ジャイロを得ることがで
きる。また、圧電体基板の接合面側に切り込み部を形成
することにより、振動体表面に接合用金属が付着するの
を防ぐことができ、特性の劣化を抑えることができる。
さらに、この金属層で支持部材を固定することにより、
支持部材と振動体との間の接合強度を大きくすることが
できる。そのため、たとえば振動ジャイロが落下したり
して大きい衝撃が加わったとしても、支持部材が振動体
から脱落することを防止することができる。さらに、振
動体の表面に支持部材を取り付ける場合に比べて、振動
体の中心軸上にある真のノード点に近い部分で支持でき
るため、支持部材からの振動漏れを少なくすることがで
き、良好な特性を有する振動ジャイロを得ることができ
る。
【0011】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0012】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の振動ジャイロの
一例を示す斜視図である。振動ジャイロ10は、振動体
12を含む。振動体12は、第1の圧電体基板14およ
び第2の圧電体基板16を含む。第1の圧電体基板14
および第2の圧電体基板16としては、たとえば圧電セ
ラミックやLiNbO3 ,LiTaO3 などの単結晶な
どが用いられる。第1の圧電体基板14および第2の圧
電体基板16は、金属層18で接合される。このとき、
第1の圧電体基板14と第2の圧電体基板16とは、図
1の矢印に示すように、互いに逆向きの厚み方向に分極
される。したがって、振動体12は、バイモルフ構造と
なる。金属層18としては、第1の圧電体基板14およ
び第2の圧電体基板16のキュリー点より低い融点を有
する金属材料が用いられる。そのような材料としては、
半田などが用いられるが、それ以外にも、Bi系材料、
In系材料およびAgろうなどが使用可能である。
【0013】第1の圧電体基板14の外側主面には、第
1の電極20が形成される。第1の電極20には、第1
の圧電体基板14の長手方向に延びる溝22aと、第1
の圧電体基板14の幅方向に延びる2つの溝22bとが
形成される。溝22bは、振動体12が屈曲振動すると
きのノード点に対応する部分、つまり第1の圧電体基板
14の長手方向の両端から少し内側に入った部分に形成
される。これらの溝22a,22bによって、第1の電
極20が6つの電極部分20a,20b,20c,20
d,20eおよび20fに分割される。さらに、第2の
圧電体基板16の外側主面には、その全面に第2の電極
24が形成される。
【0014】このような振動ジャイロ10を作製するに
は、図2に示すように、2枚の大きい圧電体基板30,
32が準備される。圧電体基板30,32の両面には、
電極34,36が形成されている。圧電体基板30,3
2のそれぞれの一方の主面には、クリーム半田38が印
刷される。そして、加熱することによってクリーム半田
38を溶融し、さらに冷却することによって、圧電体基
板30,32上に半田層が形成される。つぎに、圧電体
基板30と圧電体基板32は、それぞれの半田層どうし
が密着するように貼り合わされた後、再度加熱して半田
層を溶融し、2つの圧電体基板30,32がすり合わさ
れて圧着される。圧着された圧電体基板30,32を冷
却することによって、図3に示すように、金属層18で
接合された大きい積層基板40が得られる。そして、振
動ジャイロ10の溝22a,22bを形成するために、
積層基板40上に、所定の間隔で溝22が形成される。
そののち、図3の一点鎖線で示すように、ダイシングカ
ットなどによって積層基板40が切断され、図1に示す
ような振動ジャイロ10が作製される。なお、振動ジャ
イロ10を作製する工程において、金属層18を形成す
る半田としては、圧電体基板30,32のキュリー点よ
り低い融点を有するものが使用されるため、圧電体基板
30,32の分極が除去されることはない。
【0015】この振動ジャイロ10を使用するには、図
4に示すように、第1の電極20の長手方向の中央部に
ある2つの電極部分20a,20bに抵抗42,44が
接続される。これらの抵抗42,44と第2の電極24
との間に発振回路46が接続される。発振回路46は、
たとえば増幅回路と位相補正回路とを含み、第2の電極
24から出力される信号が発振回路46に帰還される。
そして、増幅回路および位相補正回路によって、帰還さ
れた信号のレベルおよび位相が調整され、第1の電極2
0の電極部分20a,20bに与えられる。
【0016】また、第1の電極20の電極部分20a,
20bは、差動回路48の入力端に接続される。差動回
路48の出力端は、同期検波回路50に接続される。同
期検波回路50では、たとえば発振回路46の信号に同
期して、差動回路48の出力信号が検波される。同期検
波回路50は平滑回路52に接続され、さらに平滑回路
52は増幅回路54に接続される。
【0017】この振動ジャイロ10は、発振回路46に
よって自励振駆動される。このとき、振動体12はバイ
モルフ構造であるため、第1の圧電体基板14がその主
面に平行する向きに延びたとき、第2の圧電体基板16
はその主面に平行する向きに縮む。逆に、第1の圧電体
基板14がその主面に平行する向きに縮んだとき、第2
の圧電体基板16はその主面に平行する向きに延びる。
そのため、振動体12は、第1および第2の電極20,
24形成面に直交する向きに屈曲振動する。
【0018】回転角速度が加わっていないとき、電極部
分20a,20bから出力される信号は同じであり、差
動回路48で相殺されるため、差動回路48からは信号
が出力されない。振動体12の軸を中心として回転する
と、屈曲振動の向きに直交する向きにコリオリ力が働
く。このコリオリ力により、振動体12の屈曲振動の向
きが変わる。そのため、電極部分20a,20bから出
力される信号が変わる。たとえば、電極部分20aから
出力される信号が大きくなったとき、電極部分20bか
ら出力される信号は小さくなる。したがって、差動回路
48から、2つの電極部分20a,20bの出力信号の
差が得られる。電極部分20a,20bの出力信号の変
化は、振動体12の屈曲振動の向きの変化、すなわちコ
リオリ力に対応している。したがって、差動回路48か
らは、コリオリ力に対応したレベルの信号が出力され
る。
【0019】差動回路48の出力信号は、同期検波回路
50において、発振回路46の信号に同期して検波され
る。このとき、差動回路48の出力信号の正部分のみま
たは負部分のみが検波される。同期検波回路50で検波
された信号は、平滑回路52で平滑され、さらに増幅回
路54で増幅される。したがって、増幅回路54の出力
信号を測定することにより、振動ジャイロ10に加わっ
た回転角速度を検出することができる。
【0020】回転角速度の向きが逆の場合、振動体12
の屈曲振動の向きの変化も逆になり、電極部分20a,
20bの出力信号の変化は逆となる。そのため、差動回
路48から出力される信号は逆位相となり、同期検波回
路50で検波される信号も逆極性となる。そのため、増
幅回路54からの出力信号の極性も逆となる。したがっ
て、増幅回路54の出力信号の極性から、回転角速度の
方向を検出することができる。
【0021】この振動ジャイロ10では、第1の圧電体
基板14と第2の圧電体基板16とを接合するために半
田などの金属層18が用いられており、金属層18は、
従来のエポキシ樹脂層に比べてQが高い。そのため、振
動体12全体のQが高く、感度の良好な振動ジャイロ1
0を得ることができる。また、エポキシ樹脂は、80℃
付近に軟化点があるが、金属層18は−40℃〜80℃
の実用温度範囲において軟化しないため、第1の圧電体
基板14と第2の圧電体基板16とが温度変化によりず
れることがなく、振動ジャイロ10の感度の低下を抑え
ることができる。
【0022】また、図5に示すように、第1の圧電体基
板14および第2の圧電体基板16の接合面側に、切り
込み部26を形成してもよい。切り込み部26は、振動
体12の2つのノード点に対応する位置に形成される。
これらの切り込み部26は、第1および第2の圧電体基
板14,16の幅方向に延びる溝状に形成される。
【0023】このような振動ジャイロ10を作製するに
は、図6に示すように、大きい圧電体基板30,32が
準備される。これらの圧電体基板30,32の接合面側
に、切り込み部26が形成される。圧電体基板30,3
2の両面には、電極34,36が形成されている。そし
て、図7に示すように、圧電体基板30,32の接合面
には、クリーム半田38が印刷される。そして、加熱す
ることによってクリーム半田38を溶融し、さらに冷却
することによって、圧電体基板30,32上に半田層が
形成される。
【0024】つぎに、図8に示すように、圧電体基板3
0と圧電体基板32は、それぞれの半田層どうしが密着
するように貼り合わされ、2つの圧電体基板30,32
が加熱圧着される。このとき、圧電体基板30,32は
すり合わされるが、あふれた溶融半田は切り込み部26
内にたまり、圧電体基板30,32の外部に流れ出るこ
とが防止される。圧着された圧電体基板30,32を冷
却したのち、圧電体基板30上の電極34に溝22を形
成し、ダイシングカットなどによって切断して、図5に
示すような振動ジャイロ10が作製される。この振動ジ
ャイロ10では、切り込み部26によって、半田が振動
体12の外側に付着しないため、振動ジャイロ10の特
性を良好に保つことができる。
【0025】この振動ジャイロ10では、図9に示すよ
うに、切り込み部26に支持部材28を取り付けること
ができる。この支持材28は、たとえば金属線で形成さ
れる。支持部材28を取り付けるには、図10に示すよ
うに、加熱供給機56で支持部材28を保持し、支持部
材28を高温に保つ。この支持部材28を切り込み部2
6部分の金属層18に突き刺すことにより、金属層18
が溶融し、支持部材28が貫通する。そして、溶融した
金属層28が冷却されて固化することによって、支持部
材28が固定される。なお、支持線28を高温にした状
態でフラックスが塗布され、切り込み部26部分の金属
層18に突き刺されてもよい。
【0026】この振動ジャイロ10では、支持部材28
が振動体12内を貫通して、金属層18で固定されてい
るため、振動体表面に支持部材を半田付けした従来の振
動ジャイロに比べて、固着強度を大きくすることができ
る。そのため、たとえば振動ジャイロ10が落下して衝
撃が加わっても、支持部材28が外れたりすることを防
止することができる。
【0027】また、この振動ジャイロ10では、支持部
材28が振動体12の真のノード点を貫通しているた
め、図11に示すように、支持部材28を中心として振
動体12を屈曲振動させることができる。それに対し
て、振動体表面に支持部材を取り付けた従来の振動ジャ
イロでは、図12に示すように、屈曲振動の中心となる
ノード点が支持部材からずれたところにある。そのた
め、この発明の振動ジャイロ10は、従来の振動ジャイ
ロに比べて、支持部材28からの振動漏れが少なく、安
定した特性を得ることができる。
【0028】なお、支持部材28としては、図13に示
すように、板状の支持部材28を用いてもよい。この例
では、先端が細くなるように板材を打ち抜き、その先端
部を振動体12の切り込み部26部分に挿入している。
この場合も、支持部材を加熱して切り込み部26部分に
押しつけることにより、金属層18が溶融して、支持部
材28の先端部が振動体12内部に入り込む。そして、
溶融金属が冷却されることによって固化し、支持部材2
8が金属層18によって固定される。この振動ジャイロ
10では、支持部材28が貫通していないが、支持部材
28が振動体12内部に入り込むとともに金属層18に
よって固定され、図9に示す振動ジャイロ10と同様の
効果を得ることができる。また、切り込み部26は、実
施例に示す4角状のほかに、V字状や樋状などであって
もよい。
【0029】なお、上述の振動ジャイロ10では、第1
の電極20のみが分割されたが、第2の電極24も同様
に分割されてもよい。このような電極構造であっても、
2つの電極20,24間に駆動信号を与えることによ
り、振動体12を屈曲振動させることができる。この場
合、回転角速度に対応した信号は、第1の電極20の分
割部分から取り出してもよいし、第2の電極24の分割
部分から取り出してもよい。
【0030】さらに、2つの圧電体基板14,16の分
極方向としては、両方とも同じ方向に分極してもよい。
この場合、たとえば金属層18を共通電極として使用
し、この金属層18からの出力信号が発振回路46に帰
還される。そして、発振回路46からの信号を第1の電
極20および第2の電極24に与えることにより、振動
体12を屈曲振動させることができる。このように構成
することにより、単位電圧あたりの変位を大きくするこ
とができ、感度がさらに向上する。つまり、低電圧でも
十分な感度が得られることになり、省電力タイプのジャ
イロが得られる。そのうえ、共通電極である金属層18
に設けられている支持部材28をリード線として用いる
ことができ、リード線の取付工程も簡略化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の振動ジャイロの一例を示す斜視図で
ある。
【図2】図1に示す振動ジャイロを作製するための圧電
体基板を示す斜視図である。
【図3】図2に示す圧電体基板を積層した状態を示す斜
視図である。
【図4】図1に示す振動ジャイロを使用するときの回路
を示すブロック図である。
【図5】この発明の振動ジャイロの他の例を示す斜視図
である。
【図6】図5に示す振動ジャイロを作製するための圧電
体基板を示す斜視図である。
【図7】図6に示す圧電体基板にクリーム半田を塗布し
た状態を示す図解図である。
【図8】2つの圧電体基板を圧着した状態を示す図解図
である。
【図9】図5に示す振動ジャイロに支持部材を取り付け
た例を示す斜視図である。
【図10】図9に示す振動ジャイロを作製するときの状
態を示す斜視図である。
【図11】図9に示す振動ジャイロが屈曲振動するとき
の様子を示す図解図である。
【図12】図11と比較するために従来の振動ジャイロ
の屈曲振動の状態を示す図解図である。
【図13】図9に示す振動ジャイロの変形例を示す図解
図である。
【図14】従来の振動ジャイロの一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】 10 振動ジャイロ 12 振動体 14 第1の圧電体基板 16 第2の圧電体基板 18 金属層 20 第1の電極 22a,22b 溝 24 第2の電極 26 切り込み部 28 支持部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの圧電体基板を金属層で接合した振
    動体、および前記2つの圧電体基板の外側主面に形成さ
    れ、少なくとも一方が分割された対向電極を含み、 前記金属層は前記2つの圧電体基板のキュリー点より低
    い融点を有する材料で形成された、振動ジャイロ。
  2. 【請求項2】 前記振動体のノード点付近において、前
    記2つの圧電体基板の接合面側に切り込み部が形成され
    た、請求項1に記載の振動ジャイロ。
  3. 【請求項3】 前記振動体を支持するために、前記振動
    体のノード点付近において前記金属層に配設される支持
    部材を含む、請求項1または請求項2に記載の振動ジャ
    イロ。
  4. 【請求項4】 前記支持部材は、前記振動体のノード点
    付近において前記金属層に金属線を圧入することによっ
    て形成される、請求項3に記載の振動ジャイロ。
  5. 【請求項5】 2つの圧電体基板を準備する工程、 前記2つの圧電体基板のキュリー点より低い融点を有す
    る金属材料で形成された金属層により前記2つの圧電体
    基板を接合して振動体を得る工程、および前記振動体の
    ノード点付近において、高温にした金属線を前記金属層
    に圧入して支持部材を形成する工程を含む、振動ジャイ
    ロの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記2つの圧電体基板を接合する前に前
    記振動体のノード点となる位置において前記圧電体基板
    に切り込み部を形成し、高温にした前記金属線を前記切
    り込み部における前記金属層に圧入した、請求項5に記
    載の振動ジャイロの製造方法。
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