JPH105359A - 生体組織のレーザ治療装置 - Google Patents

生体組織のレーザ治療装置

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JPH105359A
JPH105359A JP8165772A JP16577296A JPH105359A JP H105359 A JPH105359 A JP H105359A JP 8165772 A JP8165772 A JP 8165772A JP 16577296 A JP16577296 A JP 16577296A JP H105359 A JPH105359 A JP H105359A
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light
laser
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optical fiber
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】未照射個所を光学的に判断して、レーザ光を照
射する。 【解決手段】レーザ光発生装置22からのレーザ光を受
け組織の表面部にレーザ光を照射する主光ファイバー1
6と、主光ファイバーに配置され、先端面が組織表面に
臨むバンドル光ファイバー18と、レーザ光発生装置と
主光ファイバーとの間のレーザ光のスイッチング手段2
8と、出射されたレーザ光が組織表面から反射して主光
ファイバー内に入り後端面から出射する反射光の光量を
検出する第1の光量検出手段42と、組織表面の特定さ
れた領域におけるレーザ光の反射光を各バンドル光ファ
イバーにて受けて後端面から出射する反射光の光量を検
出する第2の光量検出手段36と、第2の光量検出手段
で検出した第2光量Imと、第1の光量検出手段で検出
した第1光量Irとの比(Im/Ir)を、判断指標と
して、レーザ光を入射させる照射制御手段46とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体組織のレーザ
治療装置に関する。特に、生体組織表面部に対してレー
ザ光を照射し組織の改質、たとえば母斑などの除去など
に適用される。
【0002】
【従来の技術】母斑は皮膚組織にメラミン色素が沈着し
たものである。この母斑の除去に際しては、従来、母斑
部分に過酸化水素を皮膚表面に塗布して化学的にピーリ
ングを行う方法、およびサンドペーパーにより物理的に
除去する方法が知られているほか、近年では、レーザ光
を照射して母斑部分の組織を蒸散させる方法が知られて
いる。
【0003】しかし、これらの方法では、完全に母斑を
除去することがきわめて難しい。レーザ光を照射して母
斑の除去を行う方法は、その将来性について着目されて
はいるものの、図11に示すように、レーザ光Lを組織
M表面に照射した場合、組織表面の後方に散乱するレー
ザ光割合が大きく、大きな出力が必要となる。また、組
織内に入射させたレーザ光が、組織内部において散乱す
る割合が大きく、目的の組織部分以外の組織のダメージ
が大きくなる。さらにレーザ光の強度分布は光ファイバ
ーの軸心部分が高く周辺部が低い温度分布を示すので、
均一な組織の蒸散を図ることができない。他方、レーザ
光の照射個所の特定がレーザ光を目視しながらしか行う
ことができないので、目的の領域内においてレーザ光の
照射残りを生じがちとなる。
【0004】そこで、本発明者は、先に出願番号08/
625,313号として、目的の組織部分に対してレー
ザ光を均一かつ全体を効率的に照射するために、粒径が
40μm 以下のレーザ光の吸収性粉体とこの分散媒体と
を有する液体をターゲットとして、前記生体組織表面に
膜厚40μm 以下で塗布する工程、その塗布領域にレー
ザ光、好適にはパルスレーザ光を照射させる工程、を含
む生体組織のレーザ治療システムを提案した。
【0005】このレーザ治療システムにおいては、レー
ザ光の吸収性粉体を分散媒体に分散させた液状のもの、
好適には、粒径が40μm 以下のレーザ光の吸収性粉体
を、水およびアルコールに分散させたものを、図5に示
すように、組織Mの表面にターゲットTとして塗布され
る。
【0006】このターゲットTはたとえばフェルト製の
ペンなどにより対象の組織Mたとえば母斑部分にほぼ一
致させて塗布される。この塗布したターゲットT部分に
対して、レーザ光発生装置からのレーザ光を光ファイバ
ーを通しながらその先端から投射する。
【0007】ターゲットTに投射されたレーザ光は、タ
ーゲットTに含有されるレーザ光吸収性粉体に吸収さ
れ、熱エネルギーとなる。その結果、レーザ光の照射部
分全体が瞬間的に高温(たとえば800〜1800℃)
となり、組織の蒸散が行われる。その結果、図6に示す
ように、レーザ光の照射個所Rについては、皮膚の地肌
が見えるのに対して、未照射個所についてはターゲット
T自体がたとえば黒色を呈するので、その黒色部分が未
照射個所であると判断し、次の段階(図7参照)でその
部分に対してレーザ光の照射を行うことができる。この
ことは、手術者にとって容易に目的の領域全体に対して
レーザ光を照射させることができる点できわめて有効で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、単位照射個所
Rの直径は約3mm程度できわめて小さく、これに隣接す
るレーザ光の小さい未照射個所を、目視により確認しな
がら照射させることはきわめて困難を伴い、また、手術
者にとって大きな負担となり、結果として、幾つかの未
照射個所を残してしまう問題がある。
【0009】したがって、本発明の課題は、未照射個所
を目視に頼ることなく、光学的に判断して、その未照射
個所に対してレーザ光を照射させることにより、手術者
の負担を軽減することにある。
【0010】他の課題は、未照射個所の発生を防止し、
目的とする領域全体にレーザ光を照射させるようにする
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、生体組
織に対してレーザ光を照射し組織の表面部の改質を図る
装置において、レーザ光発生装置と、このレーザ光発生
装置からのレーザ光を受けて前記組織の表面部に対して
レーザ光を照射するレーザ光伝達手段と、前記レーザ光
発生装置と前記レーザ光伝達手段との間に設けられたレ
ーザ光のスイッチング手段と、前記レーザ光伝達手段か
ら出射されたレーザ光が前記組織表面から反射した反射
光の光量を検出する第1の光量検出手段と、前記組織表
面の特定された領域におけるレーザ光の反射光の光量を
検出する第2の光量検出手段と、前記第2の光量検出手
段で検出した第2光量Imと、前記第1の光量検出手段
で検出した第1光量Irとの比(Im/Ir)を、未照
射個所の有無あるいは再照射の必要の有無の判断指標と
して、レーザ光の照射が必要な時点で前記スイッチング
手段を動作させてレーザ光発生装置からのレーザ光をレ
ーザ光伝達手段に入射させる照射制御手段と、を備えた
生体組織のレーザ治療装置が提供される。
【0012】また、生体組織に対してレーザ光を照射し
組織の表面部の改質を図る装置において、レーザ光発生
装置と、このレーザ光発生装置からのレーザ光を受けて
前記組織の表面部に対してレーザ光を照射する主光ファ
イバーと、この主光ファイバーの周囲に環状に配置さ
れ、各先端面が前記組織表面に臨む複数のバンドル光フ
ァイバーと、前記レーザ光発生装置と前記主光ファイバ
ーとの間に設けられたレーザ光のスイッチング手段と、
前記主光ファイバーから出射されたレーザ光が前記組織
表面から反射して主光ファイバー内に入りその後端面か
ら出射する反射光の光量を検出する第1の光量検出手段
と、前記組織表面の特定された領域におけるレーザ光の
反射光を前記各バンドル光ファイバーにて受けてその後
端面から出射する反射光の光量を検出する第2の光量検
出手段と、前記第2の光量検出手段で検出した第2光量
Imと、前記第1の光量検出手段で検出した第1光量I
rとの比(Im/Ir)を、未照射個所の有無あるいは
再照射の必要の有無の判断指標として、レーザ光の照射
が必要な時点で前記スイッチング手段を動作させてレー
ザ光発生装置からのレーザ光をレーザ光伝達手段に入射
させる照射制御手段と、を備えた生体組織のレーザ治療
装置も提供される。
【0013】前記レーザ光発生装置と前記レーザ光伝達
手段との間に、前記レーザ光発生装置側に第1のレーザ
光スイッチング手段、前記レーザ光伝達手段側に第2の
レーザ光スイッチング手段が設けられ、前記第1のレー
ザ光スイッチング手段は手術者のフットスイッチに連動
して開閉し、前記第2のレーザ光スイッチング手段は前
記照射制御手段によって開閉するように構成することが
できる。
【0014】レーザ光の反射光を前記バンドル光ファイ
バーに集光させる集光レンズを前記バンドル光ファイバ
ーの先端側に設けることができる。
【0015】集光レンズの中央部に透孔を形成し、この
透孔に前記前記主光ファイバーの先端部を挿通すること
ができる。
【0016】前記主光ファイバーおよび前記バンドル光
ファイバーは手術者が保持するホルダーに固定すること
ができる。
【0017】前記主光ファイバーは、前記組織表面との
離間距離を調整自在にホルダーに移動自在に保持するこ
とができる。
【0018】前記主光ファイバーおよび前記バンドル光
ファイバーをホルダーに固定し、このホルダーを、組織
表面に平行の平面上を移動するX−Yテーブルに保持さ
せることができる。
【0019】前記組織表面には、粒径が40μm 以下の
レーザ光の吸収性粉体とこの分散媒体とを有する液体を
膜厚40μm 以下で塗布されたターゲットがあるとき
に、本発明の利点が顕著にあらわれる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を組織
Mとして皮膚を対象とする母斑を除去する場合の例を採
り、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0021】本発明では、図1および図2に示すよう
に、手術者が把持する、ハンドピース10(図1におい
ては先端部のみが図示されている)の先端にコネクター
12がねじで連結され、そのコネクター12の先端に距
離保持用先端子14がねじで連結されている。ハンドピ
ース10、コネクター12および距離保持用先端子14
は本発明のホルダーを構成する。
【0022】コネクター12の透孔12Aには主光ファ
イバー16およびバンドル光ファイバー18,18…の
先端部が挿入されている。主光ファイバー16の先端部
はそのクラッドが剥離され、コア16aが露出してい
る。コネクター12の基部側には切欠部12Bが形成さ
れている。この切欠部12Bに露出したコア16aが臨
んでいる。
【0023】図4に示されているように、バンドル光フ
ァイバー18,18…は、主光ファイバー16の周囲に
おいて環状に配置され、バンドル光ファイバー18,1
8…の周囲に設けたセットリング20が前記透孔12A
内に設置されている。
【0024】光学的要素を抽出して図示した図3に示さ
れているように、主光ファイバー16は、レーザ光の発
生装置22に光学的に連結されている。レーザ光の発生
装置22は好ましくはパルスレーザ光を発生するものが
用いられる。
【0025】一方、図1に示されているように、ハンド
ピース10内には、気体圧送源24からの清浄空気また
は炭酸ガスなどの冷却用ガスGが供給され、このガスG
は前記切欠部12Bを通って透孔12Aの内面とコア1
6aの外面との隙間を通った後、コネクター12の案内
路12Cを抜けて対象の組織Mに吹き付けられる。この
気体の吹き付けは、主にレーザ光Lの照射に伴う発生熱
を抜熱して患者の負担を和らげるとともに、飛散物を排
除するために行うものである。
【0026】先端子14は、主光ファイバー16のレー
ザ光Lの出射先端と組織M表面との距離を保持するため
のものであり、たとえば3〜5mm程度の離間距離とされ
る。
【0027】また、手術者が先端子14を組織M表面に
当てつつ滑らせて次の位置に移動させるために、金属製
の先端子14の先端には横断面が円形で平面形状が円弧
状のたとえばプラスチック製の辷り性に優れた当てガイ
ド14Aが一体化されている。
【0028】さらに、先端子14は、前記の気体を外部
に逃がすための目的と、レーザ光の照射位置の確認のた
めに開口部14aが形成されている。
【0029】一方、図3に示すように、レーザ光の発生
装置22からのレーザ光は、第1レーザ光スイッチ26
および第2レーザ光スイッチ28を通った後、入射レン
ズ30により主光ファイバー18の後端に入射される。
レーザ光Lは、主光ファイバー18を通って、その先端
面から組織M表面に投射される。
【0030】この場合において、組織Mの表面には、タ
ーゲットTが塗布されるのが望ましい。このターゲット
Tは、レーザ光の吸収性粉体を分散媒体に分散させた液
状のものであり、好適には、ターゲットは粒径が40μ
m 以下のレーザ光の吸収性粉体を、水およびアルコール
に分散させたものである。
【0031】このターゲットTはたとえばフェルト製の
ペンなどにより対象の組織Mたとえば母斑部分にほぼ一
致させて塗布される。この塗布したターゲットT部分に
対して、レーザ光Lを主光ファイバー16を通しながら
その先端面から投射する。
【0032】ターゲットTに投射されたレーザ光Lは、
ターゲットTに含有されるレーザ光吸収性粉体に吸収さ
れ、熱エネルギーとなる。その結果、レーザ光Lの照射
部分全体が瞬間的に高温(たとえば800〜1800
℃)となり、組織の蒸散が行われる。1回の組織の蒸散
が十分でない場合には、再度、ターゲットTの塗布を行
った後、レーザ光の照射を行う。ターゲットの塗布およ
びレーザ光Lの照射の繰り返し回数は適宜選択できる。
【0033】また、手術者はターゲットTへのレーザ光
Lの照射態様を目視しながらレーザ照射治療を行う必要
があるために、手術者の視点側に開口部14aが位置決
めされるように、先端子14の基端とコネクター12の
フランジ部との間にはOリング21が設けられいる。こ
のOリング21は、先端子14をその軸心回りの位置を
調整した段階で先端子14をコネクター12に対して安
定的に固定するものである。
【0034】前記ターゲットとしては、粒径が40μm
以下のレーザ光の吸収性粉体が用いられるが、より好ま
しい粒径は10μm 以下である。粒径が大きいと、分散
媒体に良好に分散でき難いとともに、組織表面に塗布し
たときの膜厚が大きくなり、かつ膜の表面の平滑性が阻
害され、レーザ光を照射したとき組織が不均一な蒸散と
なる。目的の粒径を得るためには原料を粉砕することが
できる。
【0035】分散媒体としては、水、特に滅菌水を用い
ることができる。アルコールをさらに添加するのが望ま
しい。このアルコールとしては、メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコー
ルが好適に用いることができる。このアルコールを含有
させることにより、レーザ光がターゲットに照射したと
き、アルコール分が蒸発し、そのとき蒸発潜熱を奪い早
期にターゲットを乾燥させることができる。分散時の分
散性を高めるために、アニオン系、ノニオン系あるいは
カチオン系などの界面活性剤を添加できるとともに、石
鹸類、たとえば薬用石鹸を粉砕して添加することもでき
る。界面活性剤または石鹸類は、液状ターゲットを組織
に塗布したとき、はじくことなく均一な膜として塗布で
きる作用をもたらす。
【0036】レーザ光の吸収性粉体としては、レーザ光
を吸収して発熱するものであれば限定されないが、この
例としてカーボン、二酸化マンガンまたは酸化鉄を挙げ
ることができる。これらは混合して併用することができ
る。この種のものは有色であるので、ターゲットを組織
表面に塗布する際に、目視しながら目的の個所に塗布で
きる利点があるとともに、そのターゲットに対してレー
ザ光の照射個所を確認できる利点もある。
【0037】すなわち、図1および図5に示すように、
組織のある目的領域全体にターゲットTを塗布し、その
ターゲットTの全体に対してレーザ光を照射させると
き、図6および図8に示すように、照射個所Rについて
は、皮膚の地肌が見えるのに対して、未照射個所につい
てはターゲットT自体がたとえば黒色を呈するので、そ
の黒色部分が未照射個所であると判断し、図7に示すよ
うに、次の段階でその部分に対してレーザ光の照射を行
うことができる。このことは、手術者にとって容易に目
的の領域全体に対してレーザ光を照射させることができ
る点できわめて有効である。
【0038】前記液状ターゲットは、レーザ光の吸収性
粉体1に対して、アルコールが0.5〜10、水が3〜
25とした重量配合とすることができる。液状ターゲッ
トの粘度としては、2〜200CPS(20℃)とする
ことができる。通常は牛乳程度の粘度とするのが膜の均
一性を確保するために望ましい。
【0039】レーザ光としては、炭酸ガスレーザ光を用
いるよりも、Nd:YAGレーザ光あるいは半導体レー
ザ光を用いるのが望ましい。レーザ光は、パルスレーザ
光があることが好適であり、10〜500mJでパルス
間隔を5〜50PPSとすることができる。
【0040】他方、照射個所Rは、主光ファイバー18
の先端面の直径、その先端面と組織M表面との離間距離
にもよるが、通常は直径1〜5mmの大きさである。この
ために、図6および図8に示す、照射個所R,Rで囲ま
れた未照射個所はきわめて小さく、目視が困難であり、
仮に視認できたとしても、その個所に対して主光ファイ
バー18の先端面の位置をセットするのは手術者に多大
な負担がかかる。
【0041】そこで、本発明においては、主に、ターゲ
ットTの有無、あるいは特定の領域内におけるターゲッ
トTが占める割合を、光学的に判断する手段を設ける。
【0042】すなわち、図1および図3に示されている
ように、バルドル光ファイバー18,18…群の先端側
に集光レンズ32を設け、組織M表面の特定された領域
において反射したレーザ光を集光しながら、各バルドル
光ファイバー18,18…群内に入射させ、その後端面
から出射する反射光を、収束レンズ34を通して、第2
光量測定用フォトセル36に入射させて、反射光量を検
出する第2の光量検出手段を構成する。
【0043】他方、組織Mの表面で反射したレーザ光
は、主光ファイバー18内にも入る。
【0044】そこで、主光ファイバー18内に入りその
後端面から出射する反射光をレーザ光は透過し可視光を
反射するハーフミラー38にて、反射光の成分のうち可
視光を抽出し、収束レンズ40を通して、第1光量測定
用フォトセル42に入射させて、反射光量を検出する第
2の光量検出手段を構成する。
【0045】かかる構成の下で、前記第2の光量検出手
段で検出した第2光量Imと、前記第1の光量検出手段
で検出した第1光量Irとの比(Im/Ir)を、未照
射個所の有無あるいは再照射の必要の有無の判断指標と
して、比較器44にて比較し、レーザ光の照射が必要な
時点で、照射制御手段46により、第2レーザ光スイッ
チ28を動作させて(開として)レーザ光発生装置22
からのレーザ光を主光ファイバー16に入射させる。第
1レーザ光スイッチ26は、手術開始または中段後、再
開する場合において操作するフットスイッチ48の動作
により開とされる。フットスイッチ48の動作により第
1レーザ光スイッチ26が開とされても、第2レーザ光
スイッチ28は未だ閉じているので、レーザ光は主光フ
ァイバー16に入射されず、前述のように、反射光量の
比(Im/Ir)が特定の条件の下のみで、第2レーザ
光スイッチ28は開とされる。
【0046】本発明例においては、図3に示すように、
組織M表面において、主光ファイバー16の照射面積が
集光レンズ32により集光する対象組織面積より大きく
なるように、主光ファイバー16の位置を調整して組織
M表面からの離間距離を選択する。したがって、主光フ
ァイバー16を通して得た、第1の光量検出手段42で
検出した第1光量Irと、バンドルファイバー18,1
8…を通して得た、第2の光量検出手段36で検出した
第2光量Imとの関係は次述のとおりとなる。
【0047】すなわち、ある時点において、レーザ光の
照射領域全体においてターゲットTがある場合およびタ
ーゲットTが全くない場合には、Im≒Irであるが、
たとえば図3および図8のように未照射領域がある場合
には、Im<Irであるために、反射光量の比(Im/
Ir)は1.0より小さい。したがって、Im/Ir<
1.0の条件を満たす場合すべて、第2レーザ光スイッ
チ28を開としてレーザ光の照射を行うことができるも
のの、レーザ光を過剰照射させることがあるので、0〜
1.0の範囲内の値の適当なレーザ光照射条件値Fを予
め決定しておき、(Im/Ir)<Fの条件を満たす場
合に第2レーザ光スイッチ28を開としてレーザ光の照
射を行うことが望ましい。
【0048】かくして、手術者は、ハンドピース10を
把持した後、フットスイッチ48をオンし、ハンドピー
ス10の先端を組織表面のターゲットT塗布部分をなぞ
らせながら移動させる。これによって、(Im/Ir)
<Fの条件を満たす場合に第2レーザ光スイッチ28が
開とされレーザ光の照射が行われる。必要により、対象
の領域に対して再度レーザ光の照射を行うと、第1回の
レーザ光照射における未照射部分に対して、そのレーザ
光が照射が行われる。第2回目の照射部分を図9に符号
R2として示した。このようして、未照射部分の発生が
防止される。
【0049】この例では、手術者がハンドピース10を
把持しながら移動させるものであるが、たとえば図10
に示す態様で自動化させることができる。すなわち、ハ
ンドピース10に相当する主光ファイバー16およびバ
ンドル光ファイバー18,18…を保持したホルダー5
0を保持具52にZ方向駆動モータ54によりZ方向自
在に保持させ、この保持具52をX方向ガイド56に沿
ってX方向駆動モータ58によりX方向に移動自在と
し、さらに、X方向ガイド56をY方向駆動モータ60
によりY方向に移動自在としたものである。
【0050】かかるX−Yテーブルを有する機構の運動
装置を、患者の組織表面に対置させて、ホルダー50
を、たとえば同図に示すように、スキャニングさせるこ
とができる。対象の照射領域が狭い場合には、実質的に
組織表面は平坦であるので、ホルダー50のZ方向の移
動は行う必要はない。
【0051】上記例においては、皮膚の母斑取りを例に
採って説明したが、入れ墨の脱色、皺取りのほか、脱
毛、水虫の治療などにも適用できる。また、歯科の分野
において歯組織表面にターゲットを塗布し、その部分の
除去を図ることもできる。
【0052】一方、本発明において、予め組織表面にタ
ーゲットを塗布することを必須とするものではない。母
斑の除去においては、その母斑部分が他の個所より暗色
を呈するので、ImとIrとの差異を明確に検出でき、
本発明をそのまま適用できる。しかし、図11に示す散
乱を防止するためには、ターゲットを塗布するのが望ま
しい。
【0053】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、未照射
個所を目視に頼ることなく、光学的に判断して、その未
照射個所に対してレーザ光を照射させることにより、手
術者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ光照射装置例の概要図である。
【図2】そのコネクターの正面図である。
【図3】本発明のレーザ光照射装置例の光学系のみを抽
出して図示した説明図である。
【図4】図4は、図3のVI−VI線矢視図である。
【図5】ターゲットの塗布状態の概要図である。
【図6】第1回目のレーザ光の照射状態概要図である。
【図7】第2回目のレーザ光の照射状態概要図である。
【図8】ターゲットの塗布領域とレーザ光の照射領域の
関係を示す説明図である。
【図9】本発明の照射装置を用いた場合のターゲットの
塗布領域とレーザ光の照射領域の関係を示す説明図であ
る。
【図10】本発明に係るプローブの作動機構の概要斜視
図である。
【図11】ターゲットをなしにレーザ光を照射した場合
のレーザ光の散乱状態の説明図である。
【符号の説明】
10…ハンドピース、16…主光ファイバー、18…バ
ンドルファイバー、22…レーザ光発生装置、26…第
1レーザ光スイッチ、28…第2レーザ光スイッチ、3
2…集光レンズ、36…第2光量測定用フォトセル、4
2…第1光量測定用フォトセル、44…比較器、46…
照射制御手段、T…ターゲット、R,R2…照射領域。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体組織に対してレーザ光を照射し組織の
    表面部の改質を図る装置において、 レーザ光発生装置と、 このレーザ光発生装置からのレーザ光を受けて前記組織
    の表面部に対してレーザ光を照射するレーザ光伝達手段
    と、 前記レーザ光発生装置と前記レーザ光伝達手段との間に
    設けられたレーザ光のスイッチング手段と、 前記レーザ光伝達手段から出射されたレーザ光が前記組
    織表面から反射した反射光の光量を検出する第1の光量
    検出手段と、 前記組織表面の特定された領域におけるレーザ光の反射
    光の光量を検出する第2の光量検出手段と、 前記第2の光量検出手段で検出した第2光量Imと、前
    記第1の光量検出手段で検出した第1光量Irとの比
    (Im/Ir)を、未照射個所の有無あるいは再照射の
    必要の有無の判断指標として、レーザ光の照射が必要な
    時点で前記スイッチング手段を動作させてレーザ光発生
    装置からのレーザ光をレーザ光伝達手段に入射させる照
    射制御手段と、 を備えた生体組織のレーザ治療装置。
  2. 【請求項2】生体組織に対してレーザ光を照射し組織の
    表面部の改質を図る装置において、 レーザ光発生装置と、 このレーザ光発生装置からのレーザ光を受けて前記組織
    の表面部に対してレーザ光を照射する主光ファイバー
    と、 この主光ファイバーの周囲に環状に配置され、各先端面
    が前記組織表面に臨む複数のバンドル光ファイバーと、 前記レーザ光発生装置と前記主光ファイバーとの間に設
    けられたレーザ光のスイッチング手段と、 前記主光ファイバーから出射されたレーザ光が前記組織
    表面から反射して主光ファイバー内に入りその後端面か
    ら出射する反射光の光量を検出する第1の光量検出手段
    と、 前記組織表面の特定された領域におけるレーザ光の反射
    光を前記各バンドル光ファイバーにて受けてその後端面
    から出射する反射光の光量を検出する第2の光量検出手
    段と、 前記第2の光量検出手段で検出した第2光量Imと、前
    記第1の光量検出手段で検出した第1光量Irとの比
    (Im/Ir)を、未照射個所の有無あるいは再照射の
    必要の有無の判断指標として、レーザ光の照射が必要な
    時点で前記スイッチング手段を動作させてレーザ光発生
    装置からのレーザ光をレーザ光伝達手段に入射させる照
    射制御手段と、 を備えた生体組織のレーザ治療装置。
  3. 【請求項3】前記レーザ光発生装置と前記レーザ光伝達
    手段との間に、前記レーザ光発生装置側に第1のレーザ
    光スイッチング手段、前記レーザ光伝達手段側に第2の
    レーザ光スイッチング手段が設けられ、前記第1のレー
    ザ光スイッチング手段は手術者のフットスイッチに連動
    して開閉し、前記第2のレーザ光スイッチング手段は前
    記照射制御手段によって開閉するように構成された請求
    項2記載のレーザ治療装置。
  4. 【請求項4】レーザ光の反射光を前記バンドル光ファイ
    バーに集光させる集光レンズを前記バンドル光ファイバ
    ーの先端側に設けた請求項2記載のレーザ治療装置。
  5. 【請求項5】集光レンズの中央部に透孔が形成され、こ
    の透孔に前記前記主光ファイバーの先端部が挿通されて
    いる請求項4記載のレーザ治療装置。
  6. 【請求項6】前記主光ファイバーおよび前記バンドル光
    ファイバーは手術者が保持するホルダーに固定されてい
    る請求項2記載のレーザ治療装置。
  7. 【請求項7】前記主光ファイバーは、前記組織表面との
    離間距離を調整自在にホルダーに移動自在に保持されて
    いる請求項6記載のレーザ治療装置。
  8. 【請求項8】前記主光ファイバーおよび前記バンドル光
    ファイバーはホルダーに固定され、このホルダーは、組
    織表面に平行の平面上を移動するX−Yテーブルに保持
    されている請求項2記載のレーザ治療装置。
  9. 【請求項9】前記組織表面には、粒径が40μm 以下の
    レーザ光の吸収性粉体とこの分散媒体とを有する液体を
    膜厚40μm 以下で塗布されたターゲットがある請求項
    1または2記載のレーザ治療装置。
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