JPH10511909A - パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は積み重ね式金属構造のパレット（１０）に関する。当該パレット（１０）はシート・ウェブ（１５）から分離した一体成形のブランク（半加工素材）で構成され、当該ブランクには、パレットにフーティング（足場/根積）を付与する長さ方向の輪郭（１６）が少なくとも二つ含まれている。当該長さ方向の輪郭の両端部は、端部（Ｒ'、ｒ'）に平行に伸びていて、相互に対向して位置し、パレットが組み立てられた状態においては、相互の方向にシフトして、重ね会った位置に来て、相互に接続し、端部（Ｒ'、ｒ'）を連続させるスカート部（１３、１４）を含むそれぞれの端部切り欠き（１２）を含む。本発明はまた金属構造のパレットの製造方法にも関する。その方法はa）シート・ウェブを打ち抜き工程（３）に送り、シート・ウェブ（１５）を打ち抜き、そのシート・ウェブ（１５）に、それぞれの薄板鋼端部(Ｒ'、ｒ')に平行に伸びていて、相互に対向して位置しているスカート部（１３、１４）を含む適切な端部切り欠き（１２）を付与する工程、ｂ）当該シート・ウェブ（１５）を、ロール・ミリングエ程（４）に送り、当該シート・ウェブをプレス加工し、当該シート・ウェブに、薄板鋼材を大幅に伸延することなく、それぞれ対向して位置している端部切り欠き（１２）の間に伸びている長さ方向の輪郭（１６）を設けて、当該スカート部（１３、１４）が相互の方向にシフトして、少なくとも部分的に重なり合う位置に来るようにする工程、ｃ）シート・ウェブを切断してブランク・シート（７）にし、スカート部（１３、１４）を相互に接続する工程、そして、ｄ）当該ブランク・シート（７）を仕上げて、パレット（１０）を形成する工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 パレット 発明の技術分野 本発明は、金属構造の積み重ね式パレットおよび、その加工方法に関する。主 要な寸法において、当該パレットは、既知の標準サイズのパレットに相当し、類 似の用途に使用することができる。 背景技術 資材や商品の運搬に使用される公知のパレットは、通例、木材構造になってい る。また、金属と人工素材で造られた特殊用途のパレットもある。このようなパ レットは、例えば、特許公報ＵＳ ２,４４７,５４２、ＦＩ２６１６４、ＷＯ ９ ２／１４６５４、ＳＥ ４１３,３０３、ＳＥ ４０８,０４６およびＦＩ ６９４ ３３号に開示されている。金属をベースにしたパレットの製造方法は、例えば、 特許公報ＳＥ ４４６,２５８号に開示されている。 大きさの点からみて、主要な寸法が１０００×１２００mmのものは、通常、フ ィン・パレット（Ｆin−pallets）と呼ばれ、サイズが８００×１２００mmのも のは、ユーロ・パレット（Ｅuro−pallets）と呼ばれている。これらのパレット の高さは、約１００〜１５０mmである。 伝統的な木材構造のパレットの大きな欠点としては、これらのパレットが損傷 しやすいこと、積み荷のない状態で保管するときに多大のスペースをとること、 火災の危険性をはらんでいること、製造コストが比較的に高くつくことがあげら れる。 人工素材と金属をベースにした構造の既知のパレットのなかには、製造コスト を除き、上記の欠点を克服したものもある。既知の金属製のパレットは、通常、 構造が複雑でありまた高価であるため、これがこれらのパレットが幅広く使用さ れることの妨げとなっている。 本発明の製造方法でパレットを製造すれば、上記の欠点を大幅に改善すること ができる。この改善の目的を達成するため、本発明によるパレットには、請求の 範囲第１項に記載する特徴がある。 本発明の最も重要な利益はおそらく、金属フレームのパレットの製造が可能と なることである。当該パレットの基本的な製造方法は、加工を完了していない薄 板鋼（ブランク・シート）を加工することであって、接続用の輪郭（コネクティ ング・プロファイル）を別個に必要としない。種々の加工段階において、当該ブ ランク・シートは、利用者にやさしくて安全なパレットに成形加工されます。当 該製造は製造コストの低い簡単な方法に基づいており、自動化することも可能で ある。本発明の大きな利益の一つは、金属シートを大幅に引き伸ばすことなく成 形できることであり、このため被覆（コーティング）を損傷する危険性がなくな るため、亜鉛やプラスチックであらかじめ被覆された薄鋼板を使用することが容 易になる。 本発明の製造方法の特徴は、請求の範囲第５項に記載されている。 以下、添付の図面を参照して、本発明を詳細に説明する。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の製造方法を示す。 図２は、本発明のパレット用のブランク・シートを示す。 図３は、本発明のパレットの平面図を示す。 発明を実施するための最良の形態 図１を参照して説明すると、金属加工素材は金属薄板ロール1から供給され、 くせ取りローラー２を経由して打ち抜き工程３に送られ、シート・ウェブ１５が 適切な形状に打ち抜かれる。図２に当該形状を拡大してものを示す。打ち抜き工 程３の下流において、シート・ウェブ１５は、ロール・ミリング工程４に送られ 、そこでシート・ウェブ１５には、長さ方向のプロファイリング（型抜き/輪郭 形成）１６がプレス加工される。この型抜きのときにまた、端部ＲとＲ'の正し い基本位置が設定される。その後、前記のようにミル加工されたシート・ウェブ １５は、成形工程５に送られ、シート・ウェブ１５は、通常のカウンターブロッ クによって正確な形状にプレス加工され、続いて、カッター６によって、シート ・ウェブ１５は、切断され、パレット・ブランク７に加工される。 パレット・ブランク７が前記の支持位置にあるとき、そのスカート部１３と１ ４は、例えば、トックス・リベット締めを用いて、相互にリベット締めされ、そ して、当該パレット・ブランク７の端部ＲとＲ'の成形加工あるいは、約９０度 の下方への端部ｒとｒ'の曲げ加工の、最初の工程がなされる。コンベヤー８は 、リベット締めされほとんど仕上げられたパレット・ブランク７を、仕上げ工程 ９に送り、そこで端部ｒとｒ'の二枚重ねの加工が付け加えられ、そして、パレ ット・ブランク７上に、適切なブレーシング（支柱）をするのに必要な、最後の 表面打ち抜きがプレス加工される。コンベヤー８'は、パレットの完成品１０を 、所望の集積所、例えば、倉庫に送る。 薄板ロール１、くせ取りローラー２および打ち抜き工程３の構造と機能は、一 般に知られている。ロール・ミリング工程４の基礎を構成するのは、相互に対向 して回転する２個のローラーであり、その表面は、そこを通過するシート・ウェ ブ１５に所望の輪郭を与えるのに適切な形状をしている。ロール・ミリング工程 ４はまた、シート・ウェブ１５を圧伸成形するのに用いることができる。 成形工程５の基礎を構成するのは、プレス成形用金型が装着されていてまた、 それと協同作業をするリベット手段が装備されているプレスとカッター６です。 原理的に、成形工程９は、成形工程５と構造的には類似するが、カッター６が装 備されていない。 工程３、４、５および９には、各種のパレット１０を製造するために、各種の 形状と寸法の用具を設置することができる。製造ライン１、２、３、４、５、８ 、８'および９には、各種の加工行程があり、相互に同期して、円滑にして故障 のない運転をすることができる。 図２は、シート・ウェブ１５を描いたもので、そこには打ち抜き工程３で加工 された切り欠きが含まれている。スカート部１３と１４の間に成形された切り欠 き１２の働きは、パレット１０に傾斜した、つまり、斜角の端部を付与すること である。これによって、パレット１０を交互に積み重ね、入れ子状にすることが 容易に、自動的になされるようになる。空のパレットは、相互間にぴたりとはま り、パレットを一台追加したときには、積み重ねた高さが、完全に成形された端 部ＲとＲ'の厚さだけ増大するにすぎない。それは本件の場合は、半加工薄板鋼( ブランク・シート)の厚さの約４倍である。切り欠き１２のように成形された開 口部の他に、シート・ウェブ１５には、フォークリフトのポケット用に打ち抜か れた開口部１１が設けられている。これらの開口部１１を設けることによって、 パレット１０は四方差しのパレットとなり、前後左右からリフトすることが可能 となる。 垂直の破線は、前記のロール・ミリング工程４で設けられる輪郭ラインを表わ す。垂直のそして水平の点線は、成形工程５と仕上げ工程９で設けられる輪郭ラ インを表わす。 図３は、仕上げられた金属構造のパレット１０を示す。これは本発明に従って 製造されるもので、切り欠き１２で形成される傾斜した端部が設けられており、 また、開口部１２'が含まれている。そして、その端部ＲとＲ'は、外側のリムを 円滑に丸くするために、二枚重ねになっている。 図示されていないが、パレット１０には、薄板鋼の表面を強化するために、縦 方向および横方向に、それ自体は公知のものである、複数の表面輪郭を含めるこ とが可能である。これらの輪郭は、工程５と９で施される。当該輪郭はまた、高 さがそれほど大きいものではないので、打ち抜き工程３においてあるいは、ロー ル・ミリング工程４の一部として、施すこともできる。 上述したことにより、平板鋼を供給素材とする金属構造のパレット１０が、製 造される。パレット１０に含まれる輪郭はすべて、アタッチメントを何も用いず に、供給されるブランクをミリングするとによって製造される。 従来の標準化されたパレットに関していうと、適切な薄板の厚さは１.５〜２m mである。比較的に小さい使い捨て式のパレットの場合には、その素材の厚さは 小さく１mm以下にすることもできる。 本発明のパレットに設けてあるブレーシング用の端部ＲとＲ'は、比較的に重 たい物品を運搬するために意図されたものであるが、さらに１８０度の折り目を つけることによって、強化することができる。したがって、この点もまた、シー ト・ウェブ１５を選択し、寸法を決める際に、考慮しなければならない。本発明 によると、仕上げられた状態において、連続的に伸びていて、パレット１０の一 方の端部Ｒ'に含まれている端部輪郭は、ブランク・シート１５を打ち抜いて、 そこに適切な寸法と形状の切り欠き１２を形成することによって製造することが できる。当該切り欠きには、スカート部１３、１４が含まれる。これらのスカー ト部１３、１４は、その後のミリング工程において、相互に積み重ねることがで きるが、ブランクの段階では不連続である。なお、これらのスカート部１３、１ ４は、ミリング工程の過程において、リベット締め、溶接あるいはその他の接合 手法によって、相互に固定される。現在のところ、リベット締めが、被覆された 鋼板の場合に使用する、最も適当な方法であると考えられる。溶接は、例えば、 アルミニウムあるいは被覆されていない鋼板を接合する場合に適している。 本発明によるパレットがもたらすもうひとつの利益は、薄板鋼の厚さが小さい ため、パレットの全体の高さが、例えば、木製のパレットあるいは従来の金属製 パレットの高さより、かなりの程度低くできることにある。なお、後者のパレッ トの場合には、アタッチメントと集約的な輪郭が含まれる。木製のパレットの場 合には、例えば、下部および上部の表面が両方とも、一般的に、２０mmの板で構 成されるので、パレットの全体の高さは、本発明によるパレットの高さよりもほ ぼ４０mm大きくなります。前述のように設計された端部輪郭は、パレット１０を その型枠にブレーシングするために用いられる。 産業上の利用可能性 本発明による方法は、予め被覆された薄鋼板を用いることができるので、製造 コストの点で経済的である。この方法の基礎となっているのは、型抜き（プロフ ァイリング）にロールを用いることにある。型抜きプロセスの際に、これらのロ ールによって、ロール・ミリング工程に比較的に多量の素材が引き出されるため 、当該素材が大幅に伸延することがなく、コーティング（被覆）は無傷のまま素 材に接着する。この方法はまた、アルミニウムのようなその他の金属素材にも適 用できる。この場合には、素材が必要とする余分の厚さは、ロール間隙を適宜調 整 して、考慮される。 以上において、本発明を、数例の実施態様を参照して、説明したが、本発明は これらの実施例に限定されるものでなく、添付する請求の範囲に明確に記述する 発明の概念の範囲内で、多種多様の変形が包含される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，Ｂ Ｙ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ， ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，Ｌ Ｖ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ， ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ 【要約の続き】 シート・ウェブをプレス加工し、当該シート・ウェブ に、薄板鋼材を大幅に伸延することなく、それぞれ対向 して位置している端部切り欠き（１２）の間に伸びてい る長さ方向の輪郭（１６）を設けて、当該スカート部 （１３、１４）が相互の方向にシフトして、少なくとも 部分的に重なり合う位置に来るようにする工程、ｃ）シ ート・ウェブを切断してブランク・シート（７）にし、 スカート部（１３、１４）を相互に接続する工程、そし て、ｄ）当該ブランク・シート（７）を仕上げて、パレ ット（１０）を形成する工程を含む。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．積み重ね式金属構造のパレット（１０）であって、当該パレット（１０）が シート・ウェブ（１５）から分離した一体成形のブランク（半加工素材）で構成 され、当該ブランクには、パレットにフーティング（足場/根積）を付与する長 さ方向の輪郭（１６）が少なくとも二つ含まれていて、当該輪郭の両端部には、 端部（Ｒ'、ｒ'）に平行に伸びていて、相互に対向して位置し、パレットが組み 立てられた状態においては、相互の方向にシフトして、重ね会った位置に来て、 相互に接続し、端部（Ｒ'、ｒ'）を連続させるスカート部（１３、１４）を含む それぞれの端部切り欠き（１２）が含まれていることを特徴とする、積み重ね式 金属構造のパレット（１０）。 ２．長さ方向の輪郭（１６）には、パレットが組み立てられた状態においては、 リフト装置のフォークを挿入するためのスロットとして働く開口部（１１）が含 まれていて、パレット（１０）は四方差しのパレットとして機能することを特徴 とする請求の範囲第１項記載のパレット。 ３．シート・ウェブの素材が、鋼、アルミニウムあるいは、亜鉛やプラスチック 等で被覆された鋼で構成されていることを特徴とする請求の範囲第１〜２項記載 のパレット。 ４．当該スカート部（１３、１４）がリベット締めあるいは溶接によって、相互 に接続されていることを特徴とする前記いずれかの請求の範囲記載のパレット。 ５．ａ）シート・ウェブを打ち抜き工程（３）に送り、シート・ウェブ（１５） を打ち抜き、そのシート・ウェブ（１５）に、それぞれの薄板鋼端部(Ｒ'、ｒ') に平行に伸びていて、相互に対向して位置しているスカート部（１３、１４）を 含む適切な端部切り欠き（１２）を付与する工程、 ｂ）当該シート・ウェブ（１５）を、ロール・ミリング工程（４）に送り、当該 シート・ウェブをプレス加工し、当該シート・ウェブに、薄板鋼材を大幅に伸延 することなく、それぞれ対向して位置している端部切り欠き（１２）の間に伸び ている長さ方向の輪郭（１６）を設けて、当該スカート部（１３、１４）が相互 の方向にシフトして、少なくとも部分的に重なり合う位置に来るようにする工程 、 ｃ）シート・ウェブを切断してブランク・シート（７）にし、スカート部（１３ 、１４）を相互に接続する工程、そして、 ｄ）当該ブランク・シート（７）を仕上げて、パレット（１０）を形成する工程 を含む、金属構造のパレットの製造方法。 ６．当該仕上げ工程には、端部（Ｒ、ｒ・Ｒ'、ｒ'）を二枚重ねにする工程が含 まれることを特徴とする請求の範囲第５項記載の製造方法。 ７．ｃ）の段階において、当該スカート部（１３、１４）が相互にリベット締め あるいは溶接によって接続されることを特徴とする請求の範囲第５〜６項記載の 製造方法。 ８．当該スカート部（１３、１４）の接続が、シート・ウェブを切断する前に行 われることを特徴とする請求の範囲第５〜７のいずれかに記載の製造方法。 ９．当該方法に用いられるシート・ウェブの素材が、鋼、アルミニウムあるいは 、亜鉛やプラスチック等で被覆された鋼で構成されていることことを特徴とする 請求の範囲第５〜８のいずれかに記載の製造方法。