JPH10511096A - パーフルオロ炭素の製造法 - Google Patents

パーフルオロ炭素の製造法

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JPH10511096A
JPH10511096A JP8519972A JP51997295A JPH10511096A JP H10511096 A JPH10511096 A JP H10511096A JP 8519972 A JP8519972 A JP 8519972A JP 51997295 A JP51997295 A JP 51997295A JP H10511096 A JPH10511096 A JP H10511096A
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ジエイムズ・ラング ウエブスター,
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イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
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    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
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Abstract

(57)【要約】 フッ素含有化合物、例えば金属フッ化物をCOと、励起された状態、例えばプラズマ励起状態において反応させてCOF2の前駆体となり得るガス状の反応混合物をつくり、次いでこの反応混合物を炭素と反応させ、急冷して所望のフッ化炭素を得ることによりテトラフルオロエチレンおよび他の有用な炭素数2のフッ化炭素がつくられる。

Description

【発明の詳細な説明】 パーフルオロ炭素の製造法 本出願は本出願人による1995年10月6日付けの米国特許願(未受理)の 一部継続出願であり、該米国特許願は本出願人による1994年12月22日付 け米国特許願08/362,321号の一部継続出願である。 本発明の分野 本発明はテトラフルオロエチレンのようなパーフルオロ炭素の合成法に関する 。 本発明の背景 本明細書において使用する「パーフルオロ炭素」という言葉は、炭素およびフ ッ素を含み、炭素原子上のすべての置換基がフッ素である化合物を意味する。即 ちこの言葉には不飽和のパーフルオロ炭素、特にパーフルオロオレフィン、例え ばテトラフルオロエチレンが含まれる。 米国特許第2,902,521号(Cleaver等)はテトラフルオロエチ レン(TFE)のようなパーフルオロ炭素の合成法を記載した多くの初期の特許 の一つである。この特定の特許には、高温において有機性または無機性のフッ素 を炭素と、フッ素1モル当たり少なくとも0.2モル%の酸素、および加えたす べての酸素と結合してTFEを生じるのに十分な炭素を存在させて反応させる方 法が記載されている。酸素と炭素との反応は発熱反応であり、そのままで反応温 度に必要な熱の一部を供給すると記載されている。従って該特許には二つの共存 反応、即ち 炭素のフッ素化と炭素の酸化との存在が記載されている。炭素/酸素の反応生成 物としてガス状の反応生成物の中に一酸化炭素が検出されている。該特許の実施 例に記載されているように、この方法の結果主反応生成物としてTFEおよび他 のフッ化炭素が得られる。例えば実施例5には反応生成物中に25モル%のTF Eと11モル%の四フッ化炭素が存在することが記載されている。反応種として 炭素を含むこのような方法は多くの欠点を有し、決して工業的な方法にはならな い。 1950年代以降、TFEおよび関連フッ化炭素は、広くTFE製造業者によ り全く異なった方法で工業的に製造されて来た。即ち(i)CaF2をH2SO4 と反応させてHFをつくり、(ii)HFをクロロフォルムと反応させてクロロ ジフルオロメタン(HCFC−22)をつくり、(iii)F−22を熱分解し てTFEおよび関連したフッ化炭素、例えばヘキサフルオロプロピレン(HFP )をつくり、(iv)TFEを精製する。即ちこれを他のフッ化炭素反応生成物 および未反応のHCFC−22から分離する。TFEは重合させてポリテトラフ ルオロエチレンおよびテトラフルオロエチレン共重合体のプラスチックスおよび エラストマーを製造する単量体として有用だからである。所望生成物は高収率で 得られるが、この方法は設備投資が非常に多額になるという欠点をもっている。 この方法では基本的には四つの工場、即ちHFを製造するために一つ、クロロフ ォルム反応原料を製造するために一つ、HCFC−22を製造するために一つ、 熱分解/精製のために一つの工場を建設しなければならない。またこの方法は大 量のHClを廃棄しなければならないという欠点をもっている。 従ってパーフルオロ炭素、特にTFEを経済的に且つ高収率で合成し 得る方法が久しい以前から必要であると考えられて来た。 本発明の概要 本発明によればこの要請が満足される。この要請を満たす本発明方法を簡単に 述べれば、金属フッ化物を一酸化炭素(CO)と反応させてフッ化カルボニル( COF2)をつくり、次にこのCOF2を炭素と反応させて主として例えばTFE のような少なくとも2個の炭素原子を含むパーフルオロ炭素をつくる。さらに詳 細には本発明方法は 分子量が20より大きいフッ素含有化合物とCOとを反応区域に供給し、ここ でフッ素含有化合物を分裂させて該フッ素含有化合物からフッ素を遊離させ、該 フッ素と該COとを含むガス状の反応混合物をつくり、 該反応混合物を炭素と反応させてガス状の反応生成物をつくり、 該ガス状の反応生成物を迅速に冷却しその結果としてパーフルオロ炭素をつく り、 該ガス状の反応生成物から該パーフルオロ炭素を回収することを特徴とする少 なくとも2個の炭素原子を含むパーフルオロ炭素(少なくとも1種)の製造法と して記述することができる。 好適なフッ素含有化合物は金属フッ化物である。好適な条件下においては、フ ッ素含有化合物からのフッ素の遊離は反応区域の内部を高温にする熱の存在下に おいて達成される。フッ素およびCOは、ガス状の反応混合物を冷却することに より、金属と再結合して金属フッ化物を生じることなくそのままの状態で保持さ れる。これによって金属は固化しガス状の反応混合物から分離され得るようにな り、そのためフッ素は金属と再結合し難くなる。別法として、金属を反応混合物 中に含ませて高温で炭素と反応させることができ、しかる後パーフルオロ炭素を 金属並び にガス状の反応生成物の残りから回収(分離)する。 さらに詳細に述べれば、本発明による少なくとも2個の炭素原子を含むパーフ ルオロ炭素の製造法は、 (a)金属フッ化物およびCOを反応区域に供給し、この中において供給材料 を励起させて金属フッ化物を分裂させ、該金属フッ化物から得られる金属、CO と該金属フッ化物から得られるフッ素との結合体(combination)、および未反応 の供給材料を含む1種またはそれ以上の反応生成物を含有する反応混合物をつく り、 (b)(i)該供給材料を励起させて得られる該反応混合物を該反応区域にお いて高温から冷却するか、および/または(ii)該反応混合物から金属を除去 することによりCOと該金属フッ化物から得られるフッ素との該結合体を保持し 、 (c)該反応混合物中においてCOとフッ素との該結合体を炭素と反応させ、 (d)該反応混合物中から得られる該金属が該反応混合物中に存在することが 工程(c)に悪影響を及ぼす場合で、しかも工程(c)の前に該金属が工程(b )において除去されていない場合には、該金属を該反応混合物から除去し、 (e)工程(c)から得られるガス状の反応生成物を迅速に冷却しその結果と してパーフルオロ炭素をつくり、 (f)得られた反応生成物からパーフルオロ炭素を回収する工程から成ってい る。 好適な具体化例においては、供給材料の励起は例えば摂氏数千度の超高温を発 生するプラズマ励起法によって達成される。この温度において 反応生成物の同定は実質的に不明であるが、ガス状の反応混合物を好ましくはC OF2のような安定な化合物が存在する温度まで急冷すると同定は可能になる。 即ち反応混合物を急冷してCOF2を生成させることができ、従って反応混合物 はCOF2の前駆体である。 他の好適な具体化例においては、工程を連続的に行い、金属フッ化物のような フッ素含有化合物およびCOが工程の開始時における供給材料であり、炭素は中 間工程(工程(c))への供給材料であり、この工程の出口からパーフルオロ炭 素が回収される。 フッ素原子と金属とは再結合する傾向があるから、工程(a)並びに工程(b )は熱力学的に有利な反応ではなく、典型的には反応区域中において高温によっ て、および/または例えばプラズマ装置で得られるような帯電雰囲気によって供 給材料を励起することにより、金属フッ化物のようなフッ素含有化合物を分裂さ せるように反応を推進させる。上記のように、解離して生じたフッ素および金属 が再結合する傾向は、得られたガス状の反応混合物を迅速に冷却してフッ素をC O部分と結合させることにより避けることができる。これに加えてまたはこれと は別に、例えば冷却工程により金属を液化するか固化させてガス状の反応混合物 から容易に分離し得るようにし、反応混合物から金属を除去することにより、金 属がフッ素に到達出来なようにすることができる。 他の好適具体化例においては、工程(a)の反応を推進するために使用される 励起された熱の少なくとも一部を工程(c)の反応を推進するのにも使用する。 工程(a)は工程(b)と共にCOを消費するが、好適具体化例においては工 程(c)の反応によりCOが生じる。好ましくは工程(c)で 生じたCOは、工程(a)に対するCO供給流の少なくとも一部をなす供給材料 になるように循環させられる。これによって同じ製造場所においてこの毒性材料 が生産的に使用される。最も好適な具体化例においては、工程(c)において生 じるCOが工程(a)に供給されるCOの実質的に全部をなしており、新しく外 部から供給される工程(a)への消費可能な唯一の供給材料はフッ素含有化合物 である。この好適具体化例においては、全工程に対し外部から供給される消費可 能な供給材料の大部分は、工程(a)においてはフッ素含有化合物、例えば金属 フッ化物であり、工程(c)においては炭素である。 本発明方法では次のような利点が得られる。フッ素含有化合物、例えば金属フ ッ化物原料は廉価であり、特にHCFC−22の価格に比べて安い。設備投資額 が比較的少ない単一の製造工場を使用することができる。本発明方法においては HClは生成せず、これによって精製工程を簡単化し、HClを廃棄する問題を 避けることができる。所望のパーフルオロ炭素は高収率で製造することができる 。金属フッ化物の金属は回収することができ(工程(b))、それによって本発 明方法の経済性をさらに増加させることができる。 本発明の詳細な説明 本発明方法の原料に関しては、COは市販品から得ることができるか、または 反応器にO2およびCを供給しすることによりその場で製造することができる。 後者の場合フッ素含有化合物と接触させる前にCOへの変化を完了させ、いかな るフッ素含有化合物との反応に対しても酸素供給材料からの酸素が存在しないよ うにすることが好ましい。COとの反応には、フッ素を供給する任意の化合物を 用いることができる。しかし この化合物が水素および他のハロゲン原子を含まないことが好ましい。この化合 物の分子量が20より大きいという条件は安定な化合物としてHFを除外するも のである。F2は化合物ではないから、これも反応器への供給材料として除外さ れる。フッ素源として役立つ化合物は有機性または無機性であることができ、無 機化合物は天然産のものであるか、または天然産の化合物を処理することによっ て得られるから無機性の場合が好適である。この場合フッ素含有化合物はこのよ うな処理を行う際の副成物であることができ、典型的には非炭素性の化合物であ る。有機性のフッ素含有化合物も副成物を原料とすることができ、実際本発明方 法で得られる循環副成物流から得ることができる。 フッ素含有化合物は化合物または化合物の混合物、即ち少なくとも1種のフッ 素含有化合物であることができる。この化合物の反応性の部分はフッ素原子であ り、この化合物の残りの部分は広い範囲のものであることができる。フッ素含有 化合物は反応に対しフッ素を提供し、一般にこれは熱を含む反応条件下において フッ素を遊離する化合物によって達成されることだけが必要である。好適なフッ 素含有化合物としての金属フッ化物に関しては、金属は周期律表の水素を除くI A族、IB族、IIA族、IIB族、IIIA族、IIIB族、IVA族、窒素 を除くVA族、VB族、酸素を除くVIA族、VIB族、VIIB族、およびV III族の元素から成る群から選ばれる(R.H.Perry および C.H .Chilton、Chemical Engineers’ Handboo k、第5版、McGraw−Hill社1973年発行の内側カバー参照)。金 属フッ化物の金属部分は反応条件下においてCO反応原料に対し不活性であるか または低い反応性を有していること が好ましい。この反応条件は反応中フッ素含有化合物から遊離するフッ素原子が 戻って来ないような条件である。このような反応条件は、フッ素含有化合物から 分離したフッ素が安定にCO部分と結合し逆反応を起こし得ないように反応混合 物を迅速に冷却する条件を含んでいる。金属フッ化物を含むフッ素含有化合物は 単一化合物または錯体化合物、例えばフッ素含有錯塩のような2個の陽イオンと 1個の陰イオンを含む化合物であることができる。金属フッ化物の例には、フッ 化ナトリウム、フッ化マグネシウム、およびフッ化硫黄が含まれる。価格が低い ために好適であるフッ化物にはCaF2、およびフッ化珪素、例えばSiF4、S i26、および金属と珪素とのフッ化物(フルオロ珪酸塩)、例えばフルオロ珪 酸カルシウムが含まれる。他の金属フッ化物には、フルオロ硼酸塩、フルオロ燐 酸塩、および氷晶石(Na3AlF6)が含まれる。有機フッ化物には所望のパー フルオロ炭素に依存して、CF4、C26およびパーフルオロオレフィン、例え ばテトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンが含まれる。 しかしフッ素含有化合物と得られるCO供給材料との反応にはフッ素含有化合 物からフッ素原子が取り除かれる過程が含まれる。熱力学的には平衡反応として 金属フッ化物のようなフッ素含有化合物の再生成が一般的には期待される。しか し解離反応を起こさせるためには、反応区域において供給材料を励起させるのに 有効な、即ち少なくとも1種の反応原料の少なくとも一部を解離させるのに十分 なエネルギーを反応原料に加える必要がある。この解離は、供給材料の分子に対 する実質的な励起状態であるラジカル、原子および/またはイオンへの解離であ ることができる。或る意味においては、反応区域の中に存在する解離エネルギー によって反応が開始する。反応はラジカル、原子および/またはイオンの間で起 こり得るが、この反応は金属フッ化物のようなフッ素含有化合物とCOとの間の 反応であると簡単に記述することができる。供給材料の励起状態の効果により、 フッ素含有化合物から生じるフッ素がガス状の反応混合物中において何らかの方 法でCOと結合する。フッ素が金属のような化合物の残りの部分と再結合しない ように、この結合が保持されるための目安は後で説明する。 以上の本発明の説明により使用すべき原料および反応機構が明らかになったの で、当業界の専門家にとって反応原料を必要な解離エネルギーに露出させる多く の方法は明らかであろう。即ちプラズマ反応器を用い交流または直流の電気アー クによって、或いは電磁的エネルギーを生じる他の装置、例えば誘導コイルを用 いて解離エネルギーを生成させることにより反応を行うことができる。電気アー クを用いる場合、解離エネルギーの賦与器は反応区域の内部にあり、誘導コイル の場合には電磁エネルギーの賦与器を反応区域の外側に置き反応区域の内部に解 離エネルギーを生成させることができる。 プラズマ反応器はプラズマ励起により金属フッ化物/COの反応を行うための 典型的な装置の一つである。この型のエネルギー発生器は一つの電極から他の電 極へ電流を流してアークを発生させる一対の電極を含んでいる。コイルで誘起さ れる磁場によってこれらの電極の間の放電を回転させることができ、或いはまた アークを静止させることができる。電極は銅から成り、長期間動作できるように 水冷することができる。本発明に有用な解離エネルギーを与えるのはこのアーク の区域であり、この場合電気エネルギーおよび熱エネルギーの両方は電流によっ て発生す る。アークの区域にはそこに供給された材料のプラズマが生じ、この材料はアー クに露出されると解離し、次いでこれがアークから反応器の内部で流体が流れる 方向の下流へと延びたグロー区域を生じる。このグロー区域はプラズマ焔と呼ば れる。アークによってつくられる温度はアークの入力電力量および/または材料 の供給速度を変えることによりコントロールすることができる。反応器から得ら れる特定の電力に対して、解離エネルギーに露出することによって供給材料が励 起されるように供給材料の流速を調節する。高い操作効率と長期間の電極寿命を 得るためには、例えば反応区域およびアークの内部において撹乱混合作用を生じ るような手段を採ることができる。 各供給材料は直接または間接的に励起される、即ち電気アークまたは他の手段 によって発生される解離エネルギーに露出させることができる。直接露出させる 例はすべての反応原料が電気アーク(または異なった装置の電磁場)に供給する ような場合であろう。間接的な露出の例は唯1種の反応原料をアークの中に入れ (直接露出)、得られる解離した反応原料をプラズマ焔の内部でアークの下手に おいて他の反応原料と接触させる(間接露出)場合であろう。間接露出の他の例 はアルゴンのような不活性ガスをアークまたは電磁場に露出してアルゴンの一部 を解離させ、次に得られたアルゴンを反応原料と接触させる場合であろう。プラ ズマ反応器においてはアークに直接露出させた特定の供給材料からプラズマ焔が つくられるが、プラズマ焔がアークの下手においてプラズマと接触した供給材料 の周りを覆っていることもできる。従って本発明は反応区域において解離エネル ギーに供給材料を露出させる(供給材料を励起させる)、或いは上記のようにし て本発明方法の工程(a)へ供給される 供給材料を励起させるあらゆる可能性を含んでいる。これらの可能性は、1種ま たはそれ以上の供給材料が電極に対して腐食性をもっている場合電極の寿命を延 長するのに効果的であることができる。従ってCOが電極区域に供給される唯一 の反応原料であるか、或いは反応原料の代わりにアルゴンのような不活性ガスを 電極区域に供給することができる。反応区域は電気アークまたはプラズマが発現 する電磁エネルギーにの区域、および供給材料が一緒に運ばれる区域を含んでい る。 供給材料を励起させるのに使用する電気的および熱的エネルギーの組み合わせ は、一般に反応に注入した電力を指定することにより定量化することができる。 熱的エネルギーはまた反応区域に供給される1種またはそれ以上の材料を予熱す ることにより与えることができる。 電気アークまたは電磁場の中の温度は、特定のフッ素含有化合物およびプラズ マ焔を生成させる反応区域内部の圧力に依存して、入力電力量および/または供 給材料の流速を変えることにより変化する。金属フッ化物反応原料の場合、フッ 素は珪素、マグネシウム、カルシウム、およびアルミニウムのような金属と最も かたく結合し、鉄、銅、亜鉛、銀のような金属とはあまりかたくは結合しない。 一般に金属/フッ化物の結合が弱い場合、金属フッ化物を解離させるのに必要な エネルギーは小さい(温度が低い)。特定の金属フッ化物に対しては、反応区域 内部の圧力が低い方がより低い温度で解離させることができる。この圧力は大気 圧より低いか、それに等しいか、またはそれより高い圧力であることができる。 圧力の効果の例として、反応区域に四フッ化炭素を供給する場合、大気圧におい て温度2700℃における解離の程度は、10mmHgにおいて温度2200℃ で得られる解離の程度と同等である。 フッ素含有化合物の範囲、例えば使用し得る原料の範囲、並びに使用し得る圧 力の範囲に関して述べれば、解離エネルギーを生成する際に熱をかける場合、反 応原料が反応区域に入って来る際の温度は、フッ素含有化合物からフッ素が遊離 するのに十分な温度、一般的には少なくとも1500℃であるが、圧力が大気圧 よりも低い場合にはこれよりも低い温度を用いることができると考えられている 。温度は大気圧においては少なくとも3500℃、好ましくは少なくとも450 0℃であることが多い。極端に高い温度、即ち10,000℃のような温度でも 使用することができるが、このような温度ではすべての反応原料が解離するであ ろう。このような温度においては、フッ素含有化合物、例えば金属フッ化物は、 通常の周囲温度では気体でないものも、反応区域においては完全にまたは部分的 に蒸発する。反応区域中においてフッ素含有化合物、例えば金属フッ化物を露出 する温度は、金属フッ化物を解離させて金属イオンとフッ化物イオンにするのに 十分な温度であるが、この温度でCOは解離してもしなくても良い。金属フッ化 物を存在する最高の解離エネルギー(プラズマ反応器の場合にはアーク)に露出 させた後、少なくとも部分的に解離した金属フッ化物を低い温度でCOと接触さ せることにより、例えば励起された金属フッ化物によってつくられるプラズマ焔 の内部で、反応区域の中において金属フッ化物または他のフッ素含有化合物をC Oよりも高い温度に露出させることができる。 プラズマ焔の温度はプラズマ焔、例えばプラズマ・トーチの光源からの距離が 増加するに連れて減少する。トーチの下手で且つフッ素含有化合物を焔の中に導 入する点の下手においてCO反応原料を焔の中に導入するとCOと解離したフッ 素含有化合物との反応が起こるが、CO反応 原料は実質的には解離しない。COを導入する点の焔の温度およびCOの導入量 に従って、COはプラズマ焔を急冷し、同時に解離したフッ素含有化合物から生 じるフッ素と反応することができる。COの解離度は好ましくは10%より、さ らに好ましくは20%より少なく、反応時において殆どすべてのCOが分子状で あることがさらに好適である。 四フッ化珪素は通常の周囲温度においては気体であり、従って反応区域に対す る便利な供給材料であり、この場合反応区域に供給する両方の反応原料は気体で ある。例えばCaF2は2500℃で沸騰し、従って反応区域の温度および圧力 に依存して、この区域内で気体、または気体と固体または液体との混合物として 存在することができる。金属フッ化物または他のフッ素含有化合物は、やはり特 定のまたは他のフッ素含有化合物に依存して、気体と固体材料との混合物として 存在することができるが、反応原料は反応条件下においてすべてが気体であるこ とが好ましい。2000℃以下の温度は熱電対で測定することが便利である。こ れよりも高い温度、特に電気アークまたはプラズマ焔の温度は公知方法、例えば 入力電力量、供給流の組成、流速のようなパラメータを用い熱損失の測定から決 定するか、または発光スペクトルの測定によって決定することができる。 反応区域に対する供給材料中のCOの割合は、フッ素含有化合物のフッ素原子 と結合するのに十分な量であり、フッ素原子が残存して金属と再結合し再び金属 フッ化物が生じないことが好ましい。このことは、反応区域に供給されたフッ素 含有化合物が反応区域を一回通過する際にすべてCOと反応することを意味する ものではない。反応区域を一回通過した際フッ素含有化合物の一部だけが反応し 、未反応のフッ素含有化合物 を反応区域に循環させてさらに反応させるようにすることが望ましい場合もある 。しかし金属フッ化物並びに他のフッ素含有化合物の好ましくは少なくとも50 %、さらに好ましくは少なくとも85%、それ以上に好ましくは少なくとも90 %からフッ素を除去するのに、一回通すだけで十分であることが好適である。こ のようは変化は未反応の金属フッ化物または他のフッ素含有化合物を循環させる ことによって達成することもできる。 金属フッ化物(または他のフッ素含有化合物)/COの反応から得られるガス 状の反応混合物として存在する主要な反応生成物は、金属(またはフッ素含有化 合物の他の部分)およびFとCOとの何らかの結合体であると考えられる。即ち 反応は (1)金属フッ化物 + CO → F/COの結合体 + 金属 の反応式によって記述することができよう。他のフッ素含有化合物が金属フッ化 物の全部または一部の代わりに存在することもできる。金属フッ化物(または他 のフッ素含有化合物)が解離する温度では、FとCOとの結合体は同定されてい ない。即ちFがCOの一部または全部と結合しているのか、または解離した種と して存在しているのかは明らかでない。反応混合物を急速に冷却した場合の主な 化学種はCOF2およびCF4であることができるが、主としてCOF2であるこ とが好適である。過剰のCOが存在すると、反応はCOF2が生成するように推 進され(急冷した場合)、フッ素が金属と反応して再び金属フッ化物が生じる方 向には進行しない(従ってこのような再結合が防がれる)。COは一般には金属 フッ化物または他のフッ素含有化合物よりも熱的に安定であるから、大気圧以上 の圧力ではFとCOとの結合が推進され、CF4よりもCO F2の生成が有利になる。或る時点においてガス状の反応混合物中にCOF2およ びCF4が存在することは、反応混合物を500℃よりも低い温度に急速に冷却 (急冷)した場合反応生成物としてCOF2およびCF4が主要なフッ素化された 物質として存在し、金属フッ化物または他のフッ素含有化合物の変化率に関しC OF2の収率は少なくとも60%、好ましくは少なくとも80%、さらに好まし くは少なくとも90%であることから推定される。COF2、またはCOF2を生 成する傾向をもつ(急冷によって確認された)反応混合物中に存在するFとCO との結合体は好適な反応生成物である。何故ならこの時点では酸素と反応して酸 化物を生じるにのには使用されない酸素を含んでおり、炭素と共に反応工程(c )へ供給する好適な原料となるからである。生成したCF4はCOが炭素と酸素 とに解離して生じた遊離炭素から生成したと考えられる。このような酸素もまた 生成した金属との反応に用いることができる。 反応区域への供給流中には、存在するフッ素原子2個当たり少なくとも1分子 のCOが存在することが好適であり、少なくとも4分子のCOが存在することが さらに好ましい。例えば20分子のCO/2原子のフッ素のような大過剰のCO を存在させることもできる。大過剰のCOが存在すると、供給材料を励起させる のにより多くの熱(電力)を発生させる必要性が増え、従って工程のコストが増 加する。 ガス状の反応混合物は、反応生成物としてFとCOとの結合体および金属を気 体の形で含んでいる他に、未反応の金属フッ化物または他のフッ素含有化合物、 未反応のCO、および少量の副成物、例えば金属酸化物を少なくとも1種含んで いることもできる。金属フッ化物または他のフッ素含有化合物が反応区域中で完 全には蒸発しなかった場合には、ガス状 の反応混合物は気体ではない材料を含んでいることもできる。 反応混合物中に存在するフッ素が金属(または他のフッ素含有化合物)と反応 して再び金属フッ化物をつくるのを防ぐように注意しなければならない。過剰の COを使用することは既に説明した。フッ素がCO部分と結合して例えばCOF2 になるか、または金属に対するフッ素の反応性が著しく減少するか、或いは両 方が起こる温度まで反応混合物を急冷することにより、F/COの結合体が維持 されるのを助けることができる。 急冷を行う所望の速度はFが金属(またはたの部分)と反応する傾向に依存し 、このような急冷は例えば反応混合物を冷却された表面と接触させるか、および /または通常の周囲温度で供給されたガスと混合することによって行うことがで きる。反応混合物をこのような急冷すると、金属(または他の部分)が液化また は固化し、これによってFとの反応性が減少するばかりでなく、なおガス状の反 応混合物から金属を分離することができるようになる。金属を反応混合物から取 り除くと、Fはもはや金属(または他の部分)とは反応しない。また未反応の金 属フッ化物、および例えば金属酸化物のような液化または固化した副成物をこの 時点で金属と共に採り除き、工程(a)へ循環させることができる。 本発明の一具体化例においては、反応混合物を工程(c)の反応温度まで冷却 する。この具体化例においては、工程(c)に供給される反応混合物はガス状の 金属副成物(または他の部分)を含んでいることができる。他の具体化例におい ては、金属(または他の部分)および副成物が気体でない状態になり反応混合物 から容易に取り出せるようになる低い温度に反応混合物を冷却した後、工程(c )に対して望まれる反応温 度まで再加熱する。これらの両方の具体化例では、工程(a)および(b)から 回収される熱は工程(c)で要求される熱の少なくとも一部をなしており、工程 (a)および(b)を含む過程は連続的に行われる。これらの具体化例において は、F/COの結合体がCOF2に有利に作用するように、反応混合物を200 0℃より低い温度に急冷することが好ましいが、工程(c)の反応に対してでき るだけ多量の熱が保持されるように温度を1500℃より高くすることができ、 こうすれば存在するフッ素が反応して再び金属フッ化物または他のフッ素含有化 合物を生じることはない。さらび他の具体化例においては、反応混合物を500 ℃より低い温度、例えば通常の周囲温度まで急冷し、主としてCOF2およびで きれば少量のCF4とを得る。これらの反応生成物は、工程(a)に関し連続的 または不連続的であるいずれの場合でも、炭素と共に工程(c)に供給される供 給材料としての役割りを果すことができる。さらに他の具体化例においては、反 応混合物を500〜2000℃の温度に急冷する。この具体化例および他の具体 化例における冷却は最大量のCOF2を得るように迅速に、例えば少なくとも1 000℃/秒、さらに好ましくは少なくとも10000℃/秒、例えば100, 000℃/秒〜1,000,000秒の急冷速度で行わなければならない。 本発明方法における次の反応工程、即ち工程(c)は上記反応混合物中の少な くともF/CO結合体を炭素と反応させ、所望のパーフルオロ炭素。主として炭 素数が少なくとも2のパーフルオロ炭素をつくる工程であるが、炭素数1のパー フルオロ炭素、例えばCF4も少量生成することができる。所望のパーフルオロ 炭素の中には、フルオロオレフィン、例えばテトラフルオロエチレンおよびヘキ サフルオロプロピレン、およ びパーフルオロアルカン、例えばヘキサフルオロエタンが存在する。本発明方法 によれば、炭素数が少なくとも2のパーフルオロ炭素を少なくとも30%、好ま しくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも90%の収率で得ること ができる。これらの収率は原料の金属フッ化物または他のフッ素含有化合物に関 するものであり、原料を一回だけ通す方法および循環法(この場合は最終収率) に適用され、また特定のグループのパーフルオロ炭素および特定のパーフルオロ 炭素に適用される。例えば特定のグループとしてパーフルオロオレフィンに、ま た特定のパーフルオロオレフィンとしてテトラフルオロエチレンに対して適用さ れる。 ガス状の反応混合物中に存在する蒸発した金属(または他の部分)がこの炭素 との反応工程の条件下においてガス状にならない場合、および/またはガス状の 反応混合物中にガス状でない材料が存在する場合には、炭素との反応工程を行う 前にこのような材料を分離することが好ましい。 特に冷却の際液化または固化して炭素との反応工程に使用される装置を詰まら せる危険がある金属の場合、この分離工程は望ましい工程である。金属が珪素の 場合、その純度は高く、本発明方法の価値の高い副成物となることができる。反 応区域において高圧を使用すると、COの解離が最小になり、これによって金属 珪素の副成物の汚染物質となる二酸化珪素を生じる酸素の生成が最小限度に抑制 される。他のガス状でない材料、例えば未反応の金属フッ化物または他のフッ素 含有化合物、および任意の金属酸化物副成物は、任意の方法で金属と一緒にガス 状の反応混合物から分離することができる。例えば反応器として垂直の向きをも った装置を用い、ガス状でない生成物を実質的に反応器の底から落下させ て取り出すことができる。 金属フッ化物/COの反応が炭素との反応よりも高い温度で行われる場合、上 記のように反応混合物を金属生成物(金属、金属フッ化物、もし存在すれば金属 酸化物)の液化または固化温度に急冷し、残りのガス状の混合物からの分離を容 易にすることにより、金属をガス状の反応混合物から回収することができる。基 準点として、珪素の沸点は約2350℃、カルシウムの沸点は約1480℃、フ ッ化カルシウムでは2500℃、四フッ化珪素では−86℃、二酸化珪素では1 720℃である。これらの材料の融点は次の通りである。珪素1410℃、カル シウム8400℃、フッ化カルシウム1420℃、四フッ化珪素−90℃、二酸 化珪素1720℃。金属(または他の部分)が存在しても炭素の反応に悪影響が なく、且つ回収する価値がない場合には、分離工程を省略することができる。 ガス状の反応混合物の残りに対して行われる炭素との反応工程は、金属フッ化 物(または他のフッ素含有化合物)/COの反応工程と連続して、即ち中断する ことなく行うことができるか、或いは反応混合物の残りを冷却し、次の炭素との 反応のためにこれを使用することもできる。反応混合物中の熱を使用して炭素と の反応に必要な熱の一部または全部を供給することが出来るため、連続法が好適 である。 反応混合物の残りと炭素との反応は一般に、使用する圧力に依存して、少なく とも1500℃の温度、しばしば少なくとも1700℃の温度で第2のガス状の 反応混合物が生成するように行われる。ここで圧力は大気圧以下、大気圧、また は大気圧以上であることができる。使用する装置および炭素の形は固体の炭素と ガス状の反応混合物の残りとを緊密に 接触させる条件を満たす限り、広い範囲で変えることができる。3000℃より 高い温度は不必要であると考えられている。好適具体化例においては、ガス状の 反応混合物を炭素(固体粒子)と温度2400〜2800℃、大気圧において反 応させ所望のパーフルオロ炭素をつくる。この反応から得られる反応生成物を急 冷するとパーフルオロ炭素が生じるが、これは通常主としてTFEから成り、恐 らく少量のHFPおよびヘキサフルオロエタンを伴っている。段階的に急冷を行 うか、例えば10000℃/秒の遅い速度で急冷を行うと、TFEに比べヘキサ フルオロプロピレンおよびヘキサフルオロエタンの生成が有利になる。 従って急冷を行った場合の炭素の反応は下記式で記述することができる。 (2)F/CO結合体+C → パーフルオロ炭素(C2+)+CO 急冷した際F/COの結合体がCOF2の生成に有利に作用する好適具体化例 においては、工程(c)の反応は下記のように記述することができる。 (3) COF2+C → パーフルオロ炭素(C2+)+CO TFEは好適なパーフルオロ炭素であり、好ましくはパーフルオロ炭素の少なく とも50モル%、さらに好ましくは少なくとも90モル%存在している。 CO副成物を使用して金属フッ化物(または他のフッ素含有化合物)/COの 反応工程に対して供給するCOの一部、好ましくは実質的に全部をつくる。式( 2)および(3)においてCOをつくる酸素は、工程(a)のガス状の反応混合 物の中および工程(c)への供給物の中に存在するCOF2またはCOF2の生成 を有利にする部分から得られる。物 質収支により炭素との反応工程で生じるCOの量は金属フッ化物/COの反応工 程(a)の中で消費されるCOの量に等しくすることができる。 炭素反応工程に対して必要な場合より低い反応温度を生じるような解離エネル ギーに露出して金属フッ化物(または他のフッ素含有化合物)/COの反応を行 う場合、または工程(a)のガス状の反応混合物の急冷によって温度が低下し過 ぎる場合には、炭素との反応の温度を得るためには熱が必要である。 所望のフッ化炭素は蒸溜、吸収または吸着を含む当業界の専門家に公知の種々 の方法によって分離される。工程(a)にCOを循環させることと共に、望まし くないフッ化炭素、未変化の金属フッ化物、およびCOF2を本発明方法の適当 な反応工程に循環させることができる。例えば本発明方法の副成物としてCF4 がつくられる場合、この炭素数1のフッ化炭素を工程(a)または工程(c)に 循環させ、CF4を実質的に炭素数が少なくとも2の所望のパーフルオロ炭素に 変えることができる。この場合本発明方法は炭素数が少なくとも2のパーフルオ ロ炭素の製造法であると考えることができる。本明細書において「炭素数1のパ ーフルオロ炭素」という言葉にはCOF2は含まれていない。 実施例 1 第1の反応工程の所望の反応経路は次の通りである。 SiF4 + 2CO → Si + 2COF2 しかしこの実施例の供給材料としては、上記の所望の反応生成物が生じるよ うに反応が推進されるのを助けるため、400%モル的に過剰な一酸化炭素が用 いられる。従って重量基準で280g/分のCOをプラズマ反応器(例えばWe stinghouse社のMARC(R)3 プラズマ・トーチ)の電極の間に大気圧において供給し、約6000℃の温度を 発生させて電極から下流へと延びたCOのプラズマ焔をつくる。この焔の中に1 04g/分の予熱したガス状のSiF4を注入し、焔の中でCOと混合する。焔 は冷却したグラファイトの反応器の中に延びている。この焔の温度は約5000 ℃である。得られたガス混合物を冷却した表面を使い10000℃/秒を越える 急冷速度で約1500℃に急冷し、ガス状の反応混合物から液体の生成物を分離 する。この液体生成物は26g/分の速度で除去する。通常の周囲温度(15〜 20℃)で固化させ、ESCAによる元素分析を行った結果、この生成物の組成 は89重量%のSi、6重量%の酸素、および5重量%のフッ素であり、フッ素 は珪素金属との錯体(表1でSiFとして掲げられている)として存在すること が示された。この反応生成物を精製し、高純度のSiを得ることができる。残っ た高温のガス状の混合物は358g/分の流速をもち、その内239g/分が未 反応のCO、19g/分が未反応の四フッ化珪素、90g/分がCOF2、10 g/分がCF4であった。この分析値は較正した赤外分光器を用いて決定した。 従ってSiF4の82%が反応し、COF2および使用可能なCF4への収率は殆 ど98%であった。冷却した急冷表面を使用し、ガス状の混合物を10000℃ /秒の速度で600℃に冷却した場合も同様な結果が得られた。この場合には固 化した生成物を26g/分の速度でガス状の混合物から分離した。さらに通常の 周囲温度(15〜20℃)まで冷却し、ESCAによる元素分析を行って上記液 体生成物の場合と同様な結果を得た。 本実施例の次の工程は下記の反応経路によって示される。 COF2 + 2C → 3CF2: + CO この反応の最初の工程から得られたCF4をこの炭素との反応工程に対する供 給材料の中に含ませる。この工程の所望の直接反応生成物はCF2:として示さ れているが、これは急冷するとTFE、HFPおよび他の所望のフッ化炭素にな る。急冷生成物中にTFEが存在することは、反応生成物中にCF2:が存在す ることの確証である。この工程への供給混合物を1500℃(場合によっては6 00℃)から2500℃へ再加熱し、炭素のベッドを通し、第2のガス状の反応 混合物をつくる。この第2の反応混合物を冷却した炭素のベッドを通して100 00℃/秒を越える速度で通常の周囲温度まで急冷した。得られた反応混合物の 分析値を下記に掲げる。 この分析値を得るために二つの分析法を用いた。先ず較正した赤外分光器(I R)を用い、全ガス流中のCO、SiF4、COF2およびCF4の量を計算した。 定量分析を行うためにこれらの化合物を同定するのに 使用した特定の波数(cm-1)は次の通りである。CO=2172、SiF4=1 030、COF2=1955、CF4=1281。第2の分析法(ガスクロマトグ ラフ法)を用いて残りのフッ化炭素(TFE、HPFP、C26、および種々の 他のフッ化炭素)の定量を行った。この第2の方法に従えば、試料流を2回水中 で洗滌する。この洗滌操作により次の反応でSiF4およびCOF2が除去される 。 3SiF4+2H2O → 2H2SiF6(水溶液)+SiO2(沈澱) COF2+H2O → 2HF(水溶液)+CO2 洗滌を行った後、試料流を硫酸カルシウム上で乾燥し、次いでこのガスを少量 ガスクロマトグラフに注入してさらに分析を行う。Hewlett−Packa rd社の5880Aシリーズのガスクロマトグラフをこの分析に用いた。長さ2 0フィート、直径1/8インチのステンレス鋼のカラム(Supelco社製) に60/80メッシュのCarbopack(R)Bを1%のSP−1000と共 に充填し、これを用いて試料流の残りの成分を分離した。試料をガスクロマトグ ラフに注入した後、カラム上の温度を40℃で5分間一定に保ち、次に温度を2 0℃/分の速度で180℃に上昇させる。一つの分析に費やした全時間は通常2 0分であった。ガスクロマトグラフの結果を重量および重量%に変換する。同じ 分析法を用いて下記実施例記載の他の分析結果を得た。 主として炭素のベッド、一部は炭素の冷却したベッド(急冷ベッド)から得た 炭素の消費速度の合計は14g/分である。上記の分析結果はCOF2の約80 %が他のフッ化炭素に変わり、CF4の約60%が変化したことを示している。 SiF4、COF2、CF4および種々のフッ化炭素を循環させた利点を考慮しな かった場合のTFEの収率は変化した SiF4に関し66%であった。分離し生成を行った場合、第2の反応工程で生 じたCOを第1の反応工程の電極へ循環させ、未反応のSiF4を第1の反応工 程のプラズマ焔に循環させることができる。種々のFCを含む望ましくないパー フルオロ炭素をプラズマ焔に循環させることができた。CF4をプラズマ焔へ、 或いは炭素ベッド上の反応工程へ循環させることができ、COF2は後者の方へ 循環させることができる。第2の反応工程で生じたCOの量は第1の反応工程へ のCO供給材料よりも10g/分少ない。この内8g/分に相当する酸素の損失 は未反応のCOF2により説明でき、残りの約2g/分だけが最1反応工程にお いてSiO2の生成に使われた。この量の酸素を第2の反応工程の炭素ベッドへ 加え、反応温度においてCOをつくることができ、従って第2の工程で生じたC Oの量が第1の反応工程へ対する供給材料として望まれる全体の量になるように することができる。 実施例 2 本実施例の所望の第1の反応経路は下記の通りである。 CaF2 + CO → Ca + COF2 実施例1記載のプラズマ反応器(トーチ)および冷却したグラファイトの反応 器を本実施例にも使用した。再び400%過剰のCOを使用して所望の生成物が 生じるように反応を推進させる。即ち重量基準で135g/分のCOを大気圧に おいてアーク電極に供給し、約6000℃に加熱する。さらに他のCO(約5g /分)を用いて78g/分の予熱した粉末のCaF2が電極の下流にあるプラズ マ焔の中へ重力により吸入されて行くのを助ける。ここで温度は約5000℃で ある。得られたガス状の反応流を10,000℃/秒を越える速度で500℃の 温度まで 急冷し、ガス状の反応混合物から48g/分の速度で固体生成物を取り出した。 通常の周囲温度へ冷却し、この固体生成物を分析し、62重量%のCa、32重 量%のCaF2および6重量%のCaOが含まれていることが判った。この固体 生成物中のCaF2は反応器に対するCaF2供給材料の20%をなし、従ってこ の供給材料の80%が反応器中で変化した。 170g/分で出て来るガスは118g/分のCO、2g/分のCF4、およ び50g/分のCOF2を含んでいる。 本実施例の次の反応工程の所望の反応経路は次の通りである。 COF2 + C → CF2: + CO 第1の反応工程で得られたCF4もこの反応工程に対する供給材料の中に含ま れている。第1の反応工程から出て来るガスを実施例1の第2の反応工程におけ ると同様に高温の炭素ベッドへ供給して急冷したが、急冷速度を僅かに遅くした 。得られた第2のガス状反応混合物は下記の組成をもっていた。 本実施例に対する炭素の消費速度は8g/分であった。上記の分析によりCO F2の80%が変化し、CF4は僅か55%が変化したことが示された。この方法 のTFEの収率は、COF2、CF4および種々のフッ化炭素を循環させた利点を 考慮しない場合、変化したCaF2に関して59.1%であった。急冷速度を僅 かに遅くしたことは、TFEに比べ生成するHFPおよびC26の割合が多くな ることに有利に働いている。 下記表に実施例1および2に対する材料の流速を掲げる。 上記実施例1および2に記載したそれぞれの実験においては、ガス状の反応混 合物を通常の周囲温度に急冷した後、第2の工程を行うために再加熱した。 実施例 3 この実験においては異なったプラズマ反応器を用いて本実施例の主題生成物を つくった。プラズマ・トーチはMetco(MBN型)社のトーチで、このトー チを内径2.54cm、長さ5.08cmの水冷した銅のシリンダーの上部開口 部を横切って取り付けプラズマ反応器をつくっ た。反応器の内部の圧力を61トールに保つ。反応器の出口端は水冷式の熱交換 器に連絡している。この熱交換器は、約2500℃に加熱された炭素粒子のガス 透過性ベッドを含む反応器を有利に動作させるために迂回させることができる。 該ベッドはさらにガス生成物を通常の周囲温度に急冷する急冷室と連絡している 。 プラズマ・トーチへの供給ガスはアルゴンから成り、7.5リットル(STP )/分の流速でトーチに供給され、トーチを電流450アンペア、電圧33ボル トで操作し、入力電力量14.8KWを得た。アルゴンのプラズマ焔は該反応器 の入り口端を介して銅のシリンダー(反応器)の中へと延びており、エネルギー 収支の計算によれば入り口端の所におけるプラズマ焔の温度(ガス全体の温度) は約10,000°Kであることが示された。反応器の入り口の所で音速を助成 しプラズマ焔の中でSiF4の良好な混合が行われるような大きさの注入ノズル を介してSiF4を1.9リットル(STP)/分の割合で注入し、SiF4の解 離を促進し遊離のフッ素を生成させる。COは反応器の入り口から5.08cm 下手の所で30リットル(STP)/分の速度で反応器に注入し、遊離のフッ素 と反応させ、CF4よりもCOF2の生成が有利になるようにプラズマ焔を急冷す る。反応器に注入する際のCOの温度は室温であり、COとFとの反応と同時に 、COは水冷式の反応器の壁と一緒になって、得られたガス状の反応生成物を急 速に急冷する。 赤外法による分析の目的でガス状の反応生成物を通常の周囲温度(15〜20 ℃)に急冷する。この急冷は生成物ガスを水冷式の熱交換器に通すことにより行 われる。赤外分析のために生成物ガスの試料をTedlar(R)のポリフッ化ビ ニルの袋の中に集める。生成物ガス中のフッ 化炭素の収率はCOF2が94モル%、CF4が6モル%であった。 ガス状の反応生成物を熱交換器を迂回させて流し、加熱した炭素ベッドを含む 反応器の中に流し込んだこと以外プラズマ反応を続けた。次に得られたガス状の 反応生成物を通常の周囲温度に急冷し、赤外法により分析を行った。フッ化炭素 の収率はTFE70%より大きいことが示された。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年10月29日 【補正内容】 従って本発明は反応区域において解離エネルギーに供給材料を露出させる(供給 材料を励起させる)、或いは上記のようにして本発明方法の工程(a)へ供給さ れる供給材料を励起させるあらゆる可能性を含んでいる。これらの可能性は、1 種またはそれ以上の供給材料が電極に対して腐食性をもっている場合電極の寿命 を延長するのに効果的であることができる。従ってCOが電極区域に供給される 唯一の反応原料であるか、或いは反応原料の代わりにアルゴンのような不活性ガ スを電極区域に供給することができる。反応区域は電気アークまたはプラズマが 発現する電磁エネルギーにの区域、および供給材料が一緒に運ばれる区域を含ん でいる。 供給材料を励起させるのに使用する電気的および熱的エネルギーの組み合わせ は、一般に反応に注入した電力を指定することにより定量化することができる。 熱的エネルギーはまた反応区域に供給される1種またはそれ以上の材料を予熱す ることにより与えることができる。 電気アークまたは電磁場の中の温度は、特定のフッ素含有化合物およびプラズ マ焔を生成させる反応区域内部の圧力に依存して、入力電力量および/または供 給材料の流速を変えることにより変化する。金属フッ化物反応原料の場合、フッ 素は珪素、マグネシウム、カルシウム、およびアルミニウムのような金属と最も かたく結合し、鉄、銅、亜鉛、銀のような金属とはあまりかたくは結合しない。 一般に金属/フッ化物の結合が弱い場合、金属フッ化物を解離させるのに必要な エネルギーは小さい(温度が低い)。特定の金属フッ化物に対しては、反応区域 内部の圧力が低い方がより低い温度で解離させることができる。この圧力は大気 圧より低いか、それに等しいか、またはそれより高い圧力であることが できる。圧力の効果の例として、反応区域に四フッ化炭素を供給する場合、大気 圧において温度2700℃における解離の程度は、1.3KPa(10mmHg )において温度2200℃で得られる解離の程度と同等である。 22.プラズマは少なくとも1種の該フッ素含有化合物および該COからつく られ、これらの供給材料の唯1種が該プラズマをつくる場合、得られる励起され た状態にある該1種の供給材料を該供給材料の他のものと接触させることを特徴 とする請求項21記載の方法。 23.該反応区域に不活性ガスを供給し、その中で該不活性ガスを励起し、励 起された状態においてこれを該反応区域中で該フッ素含有化合物および該COと 接触させることを特徴とする請求項1記載の方法。 24.該ガス状の反応混合物中の該フッ素およびCOはCOF2を生成するこ とができる請求項1記載の方法。 25.フッ素含有化合物をCOと接触させて反応させ、急冷するとCOF2を 生成し得るガス状の反応混合物をつくり、該ガス状の反応混合物を炭素と接触さ せて反応させ、急冷すれば少なくとも2個の炭素原子を含むパーフルオロ炭素を 生じ得る第2のガス状の反応混合物をつくり、該第2のガス状の反応混合物を急 冷して該パーフルオロ炭素をつくることを特徴とする方法。 26.該フッ素含有化合物は金属フッ化物であり、該第1に挙げたガス状の反 応混合物が金属フッ化物から遊離した金属を含み、炭素との該接触および反応を 行う前に該ガス状の反応混合物から該金属を除去することを特徴とする請求項2 5記載の方法。 27.炭素との該接触および反応によりCOがつくられ、これを第1に挙げた 接触および反応工程に循環させることを特徴とする請求項25記載の方法。 28.該パーフルオロ炭素がパーフルオロオレフィンであることを特徴とする 請求項25記載の方法。 29.プラズマ励起法により急冷するとCOF2を生じ得るガス状の反応混合 物をつくり、該ガス状の反応混合物の少なくとも一部を炭素と反応させ、急冷す ると少なくとも2個の炭素原子を含むパーフルオロ炭素を生じ得る第2のガス状 の反応混合物つくり、該第2のガス状の反応混合物を急冷して該パーフルオロ炭 素をつくることにより行われることを特徴とする金属フッ化物とCOとを反応さ せる方法。 30.該パーフルオロ炭素がパーフルオロオレフィンであることを特徴とする 請求項26記載の方法。 31.該フッ素含有化合物が金属フッ化物であることを特徴とする請求項29 記載の方法。 32.該金属フッ化物を加熱してそれからCOと反応させるためのフッ素を遊 離させ、該金属は第1に挙げたガス状の反応混合物中に存在することを特徴とす る請求項31記載の方法。 33.さらに該第1に挙げたまたは該第2のガス状の反応混合物から金属を回 収することを特徴とする請求項32記載の方法。 34.該金属フッ化物と該COとの該反応はプラズマ励起法により行われ、該 第1に挙げたガス状の反応混合物は急冷するとCOF2を生じ得ることを特徴と する請求項31記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/573,828 (32)優先日 1995年12月18日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AU,BB,BG,BR,BY,C A,CN,CZ,EE,FI,GE,HU,IS,JP ,KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LV, MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,R O,RU,SG,SI,SK,TJ,TM,TT,UA ,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.分子量が20より大きいフッ素含有化合物およびガス状のCOを反応区 域に供給し、フッ素含有化合物を分裂させて該フッ素含有化合物からフッ素を遊 離させ、該フッ素と該COとを含むガス状の反応混合物をつくり、 該反応混合物を炭素と反応させてガス状の反応生成物をつくり、 該ガス状の反応生成物を急速に冷却しその結果としてパーフルオロ炭素をつく り、 該パーフルオロ炭素を該ガス状の反応生成物から回収することを特徴とする少 なくとも2個の炭素原子を含むパーフルオロ炭素の製造法。 2.該反応区域は高温にあり、該混合物を該反応区域の高温から冷却するこ とにより該フッ素およびCOを該ガス状の混合物中で保持することを特徴とする 請求項1記載の方法。 3.該フッ素含有化合物は金属フッ化物であり、該ガス状の反応混合物は該 金属フッ化物から得られる金属を含んでいることを特徴とする請求項2記載の方 法。 4.該反応工程を実施する前に該ガス状の反応混合物から該金属を除去する ことを特徴とする請求項3記載の方法。 5.該反応工程の該ガス状の反応生成物は該金属を含み、回収工程における 該パーフルオロ炭素の該回収は該金属からの回収を含んでいることを特徴とする 請求項3記載の方法。 6.該ガス状の反応生成物をつくるための炭素との反応工程においてCOが つくられ、該COを供給工程へ循環させることを特徴とする請 求項1記載の方法。 7.該方法は連続的に行われ、反応工程に必要とされる熱は供給工程から回 収された熱を含んでいることを特徴とする請求項1記載の方法。 8.フッ素の遊離は該化合物および該COを該反応区域中において少なくと も1500℃の温度において励起することにより行われることを特徴とする請求 項1記載の方法。 9.該温度が少なくとも3500℃であることを特徴とする請求項8記載の 方法。 10.該反応混合物を温度500〜2000℃まで急冷することを特徴とする 請求項9記載の方法。 11.反応工程中の反応温度は少なくとも1500℃であることを特徴とする 請求項8記載の方法。 12.該金属フッ化物はフッ化珪素であることを特徴とする請求項3記載の方 法。 13.該金属フッ化物はフルオロ珪酸カルシウムであることを特徴とする請求 項3記載の方法。 14.該金属フッ化物はフッ化カルシウムまたはフッ化ナトリウムであること を特徴とする請求項3記載の方法。 15.該金属が珪素であることを特徴とする請求項3記載の方法。 16.該フッ素含有化合物によって与えられるフッ素原子2個当たり少なくと も1分子のCOが存在することを特徴とする請求項1記載の方法。 17.該パーフルオロ炭素の少なくとも50モル%がテトラフルオロエチレン である請求項1記載の方法。 18.未反応のフッ素含有化合物および/またはCOを供給工程に循環させる ことを特徴とする請求項1記載の方法。 19.該得られた反応生成物中に存在する炭素数1のパーフルオロ炭素を反応 工程に循環させることを特徴とする請求項1記載の方法。 20.該炭素数1のパーフルオロ炭素はCF4を含んでいることを特徴とする 請求項19記載の方法。 21.該フッ素含有化合物の分裂は該反応区域中にプラズマをつくることによ り該化合物を励起させることによって行うことを特徴とする請求項1記載の方法 。 22.プラズマは少なくとも1種の該フッ素含有化合物および該COからつく られ、これらの供給材料の唯1種が該プラズマをつくる場合、得られる励起され た状態にある該1種の供給材料を該供給材料の他のものと接触させることを特徴 とする請求項21記載の方法。 23.該反応区域に不活性ガスを供給し、その中で該不活性ガスを励起し、励 起された状態においてこれを該反応区域中で該フッ素含有化合物および該COと 接触させることを特徴とする請求項1記載の方法。 24.該ガス状の反応混合物中の該フッ素およびCOはCOF2を生成するこ とができるこれを特徴とする請求項1記載の方法。 25.フッ素含有化合物をCOと接触させて反応させ、急冷するとCOF2を 生成し得るガス状の反応混合物をつくり、該ガス状の反応混合物を炭素と接触さ せて反応させ、急冷すれば少なくとも2個の炭素原子を含むパーフルオロ炭素を 生じ得る第2のガス状の反応混合物をつくることを特徴とする方法。 26.該フッ素含有化合物は金属フッ化物であり、該第1に挙げたガ ス状の反応混合物が金属フッ化物から遊離した金属を含み、炭素との該接触およ び反応を行う前に該ガス状の反応混合物から該金属を除去することを特徴とする 請求項25記載の方法。 27.炭素との該接触および反応によりCOがつくられ、これを第1に挙げた 接触および反応工程に循環させることを特徴とする請求項25記載の方法。 28.該パーフルオロ炭素がパーフルオロオレフィンであることを特徴とする 請求項25記載の方法。 29.プラズマ励起法により急冷するとCOF2を生じ得るガス状の反応混合 物をつくり、該ガス状の反応混合物の少なくとも一部を炭素と反応させ、急冷す ると少なくとも2個の炭素原子を含むパーフルオロ炭素を生じ得る第2のガス状 の反応混合物つくることにより行われるこれを特徴とする金属フッ化物とCOと を反応させる方法。 30.該パーフルオロ炭素がパーフルオロオレフィンであることを特徴とする 請求項26記載の方法。 31.さらに該ガス状の反応混合物を急冷して該パーフルオロ炭素をつくるこ とを特徴とする請求項29記載の方法。 32.該フッ素含有化合物が金属フッ化物であることを特徴とする請求項29 記載の方法。 33.該金属フッ化物を加熱してそれからCOと反応させるためのフッ素を遊 離させ、該金属は第1に挙げたガス状の反応混合物中に存在することを特徴とす る請求項32記載の方法。 34.さらに該第1に挙げたまたは該第2のガス状の反応混合物から金属を回 収することを特徴とする請求項33記載の方法。 35.該金属フッ化物と該COとの該反応はプラズマ励起法により行われ、該 第1に挙げたガス状の反応混合物は急冷するとCOF2を生じ得ることを特徴と する請求項32記載の方法。
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