JPH1051042A - 圧電トランス及びその製造方法 - Google Patents

圧電トランス及びその製造方法

Info

Publication number
JPH1051042A
JPH1051042A JP20066096A JP20066096A JPH1051042A JP H1051042 A JPH1051042 A JP H1051042A JP 20066096 A JP20066096 A JP 20066096A JP 20066096 A JP20066096 A JP 20066096A JP H1051042 A JPH1051042 A JP H1051042A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
ceramic plate
insulating layer
piezoelectric transformer
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20066096A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2907135B2 (ja
Inventor
Akira Fukuoka
晃 福岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP20066096A priority Critical patent/JP2907135B2/ja
Priority to TW086110777A priority patent/TW345755B/zh
Priority to KR1019970036199A priority patent/KR100253016B1/ko
Publication of JPH1051042A publication Critical patent/JPH1051042A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2907135B2 publication Critical patent/JP2907135B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/40Piezoelectric or electrostrictive devices with electrical input and electrical output, e.g. functioning as transformers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/01Manufacture or treatment
    • H10N30/04Treatments to modify a piezoelectric or electrostrictive property, e.g. polarisation characteristics, vibration characteristics or mode tuning
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/01Manufacture or treatment
    • H10N30/05Manufacture of multilayered piezoelectric or electrostrictive devices, or parts thereof, e.g. by stacking piezoelectric bodies and electrodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/50Piezoelectric or electrostrictive devices having a stacked or multilayer structure

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】圧電性セラミック板の表面に電極を設けてなる
圧電トランスにおいて、昇圧比を低下させることなく電
極と外部端子との接続の信頼性を向上させると共に、分
極時の残留歪に起因するクラック発生のない、高信頼性
の圧電トランスを提供する。 【解決手段】セラミック板1表面の電極のうち少くとも
出力用電極4A,4Bに対し、その電極の少くとも一部
分に連接する、セラミック板上に形成された絶縁層5
A,5Bを設けると共に、絶縁層5A,5Bを設けた電
極4A,4Bの構造を、セラミック板1に接触する部分
に加え、そのセラミック板との接触部分から絶縁層5
A,5B上に延在する部分を備える構造として、圧電板
1との接触面積を変えることなく、入力端子と接続させ
るための部分の電極面積を拡大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電トランス及び
その製造方法に関し、特に、長板状の圧電性セラミック
板表面に入力用電極と出力用電極とを設けた構造の圧電
トランスとその電極の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の圧電トランスの一例の斜視図
を、図6に示す。図6を参照して、この図に示す圧電ト
ランスは、特開平7ー193293号公報に開示された
ものであって、3次モードの縦振動を利用した昇圧型の
トランスである。長板状の圧電性セラミック板1を長さ
方向に亘って3等分し、両端部を駆動部(入力部)とし
中央部を発電部(出力部)としている。左側の入力部に
は、その上・下両主面に、入力電極2A,2Bが設けら
れている。右側の入力部にも同じく、上下二つの主面
に、入力電極3A,3Bが設けられている。左右二つの
入力部は、図中に縦向きの矢印で示すように、厚さ方向
に分極している。
【0003】圧電板中央部の出力部には、上下二つの主
面それぞれの長さ方向の中央に、圧電板の幅方向に亘る
細い帯状の出力電極4A,4Bが設けられている。この
出力部は、図中に右向き,左向きの矢印で示すように、
出力電極4A,4Bを挟んで長さ方向で互いに逆向きに
分極している。
【0004】上記の各電極2A,2B,3A,3B,4
A,4Bと、外部の回路との接続用端子すなわち入力端
子6A,6B又は出力端子7A,7Bとの接続点は、図
6の下部に示すように、圧電板1の長さ方向3次モード
の機械共振の節に当る位置に設けられている。
【0005】このトランスに昇圧動作を行わせるには、
入力端子6A,6B間に、圧電板1の長さ方向3次モー
ドの縦振動機械共振に相当する周波数の交流電圧ein
加える。すなわち、圧電板の長さをLとし、交流入力電
圧einの波長をλとして、L=3・(1/2)λとなる
ようにすることにより、出力端子7A,7B間に昇圧電
圧を取り出すことができる。この圧電トランスは、入・
出力端子と圧電板表面の電極との接続および圧電板の支
持が振動の節で行われるので、接続部の耐振動性、耐衝
撃性は高く、接続の信頼性に優れている。
【0006】尚、図6に示すこの圧電トランスにおい
て、入力電極と出力電極とを入れ替えれば、このトラン
スを降圧トランスとして用いることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】圧電性セラミック板の
表面に入・出力用の電極を形成したこの種の圧電トラン
スでは、トランスを長さ方向に平行な側面から見たとき
の電極幅(つまり、電極の長さ方向の距離)は、出力電
極の幅が狭いのが一般的である。図6に示すトランスで
は、出力電極4A,4Bが、帯状に細くされている。こ
れは、トランスの出力特性を高めようとする必然の結果
である。圧電トランスにおいて変成比を大きくしようと
すると、圧電板の厚さは極力薄く、出力部の長さは極力
長いことが望ましい。これに対し出力部の電極4A,4
Bの幅(長さ方向の距離)を大きくすると当然、出力部
の長さが小さくなり、変成比が小さくなってしまい、
又、出力容量が増大し、この点からも変成比が低下する
からである。このように一方の電極の幅を狭することか
ら、トランスの製造工程中での分極処理や実装構造、特
に外部端子との接続構造の点で、以下のような問題が生
じる。
【0008】すなわち、圧電トランスに用いられる圧電
性セラミック材料の代表的な例として、PZT(チタン
酸ジルコニウム酸鉛:PbZrTiO3 )がある。この
材料を用いたトランスの分極処理は通常、150〜20
0℃程度の絶縁オイル中で圧電板に例えば1〜2kV/
mm程度というような直流の高電界を加えることで、実
施される。その際、上記の直流電界の印加には、圧電板
表面に形成した電極が利用される。すなわち、圧電板表
面の電極に分極用治具の端子を接触させることにより、
電圧を加える。その場合、治具の端子と圧電板表面の電
極との接触が悪いと、分極が不足したり或いは、圧電板
にクラックが生じ良品率が低下してしまうという障害が
生じる。又、分極処理を行うということは、圧電板に変
形を生じさせることであるので、その変換部に当る電極
近傍には大きな歪が発生する。その結果、圧電板は電極
近傍で機械的強度が低下し、後続工程の実装や環境試験
などでクラックが発生し易くなる。
【0009】図6に示した圧電トランスは、各電極と入
・出力端子との接続および支持を振動の節で行うことに
よって、振動に伴う接続の信頼性低下を改善したもので
あるが、出力電極4A,4Bの幅が狭いことから、上記
の問題は避けられず、分極不足による昇圧比や効率の低
下防止、クラックの発生防止に改善すべき点が残されて
いる。
【0010】次に、図6に示したようなトランスを素子
として、これを実装するときの実装構造の代表的なもの
として、外部端子としてのリード線を、ボンディング、
はんだ付け、接着などの工法により各電極に固着するこ
とが行われる。その場合、リード線を取り付けられる側
の電極幅が狭いと、リード線接続のために位置出し精度
の高い設備や治具が必要となる。
【0011】もう一つの実装構造として、リード片を兼
ねる押えばねなどを圧電板の電極に当接させ、素子を挟
持する構造がある。この構造は電極と押えばねとを固着
するという接続工程が不要であるため、製造工程を削減
できるという特長を持つ。しかし、電極幅が狭い場合に
は、これ迄に述べたと同様に、圧電板表面の電極とリー
ドとしての押えばねとの高い位置精度を必要とするのみ
ならず、使用環境における振動、衝撃、あるいは熱変形
などに起因する位置ずれを考慮した設計が必要であるな
どの問題がある。
【0012】従って本発明は、圧電性セラミック板の表
面に電極を設けてなる圧電トランスにおいて、昇圧比を
低下させることなく電極と外部端子との接続の信頼性を
向上させると共に、分極時の残留歪に起因するクラック
発生のない、高信頼性の圧電トランスを提供することを
目的とするものである。
【0013】本発明の他の目的は、上記のような接続の
信頼性、機械的強度の信頼性に富む圧電トランスを製造
する量産性の高い製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電トランス
は、圧電性を示すセラミック板の表面に、セラミック板
に交流電圧を入力するための入力用電極と、前記交流電
圧の入力に応じてセラミック板に発生した電圧を取り出
すための出力用電極とを形成してなる圧電トランスにお
いて、前記セラミック板表面の電極のうち少くとも前記
出力用電極に対し、その電極の少くとも一部分に連接す
る、セラミック板上に形成された絶縁層を設けると共
に、前記絶縁層を設けた電極の構造を、セラミック板に
接触する部分に加え、そのセラミック板との接触部分か
ら前記絶縁層上に延在する部分を備える構造としたこと
を特徴とする。
【0015】上記の圧電トランスは、圧電性を示すセラ
ミック板の表面に、セラミック板に交流電圧を入力する
ための入力用電極と、前記交流電圧の入力に応じてセラ
ミック板に発生した電圧を取り出すための出力用電極と
を形成する電極形成工程と、前記セラミック板を分極さ
せる分極工程とを含む圧電トランスの製造方法におい
て、前記セラミック板の、少くとも前記出力用電極がセ
ラミック板に接すべき領域外の、領域の境界近傍に絶縁
層を形成し、前記セラミック板に、前記入力用電極及び
前記出力用電極を、前記絶縁層に連接する領域に形成さ
れる電極にあっては前記絶縁層上にも電極が延在して形
成されるように、形成し、前記セラミック板を分極させ
ることを特徴とする圧電トランスの製造方法または、前
記セラミック板の、少くとも前記出力用電極がセラミッ
ク板に接すべき領域外の、領域の境界近傍に絶縁層を形
成し、前記セラミック板に、前記入力用電極及び前記出
力用電極を、前記絶縁層に連接する領域に形成される電
極にあってはその領域に限って電極が形成されるよう
に、形成し、前記セラミック板を分極させ、前記絶縁層
に連接する領域に形成された電極上に、前記絶縁層上に
も延在するように、電極を形成することを特徴とする圧
電トランスの製造方法または、前記セラミック板の、前
記入力用電極がセラミック板に接触すべき領域及び前記
出力用電極がセラミック板に接触すべき領域に電極を形
成し、前記セラミック板を分極させ、少くとも前記出力
用電極に対し、その電極に連接させてセラミック板上に
絶縁層を形成し、前記絶縁層に連接する電極上に、前記
絶縁層上にも延在するように、電極を形成することを特
徴とする圧電トランスの製造方法又は、前記セラミック
板の、前記入力用電極がセラミック板に接触すべき領域
及び前記出力用電極がセラミック板に接触すべき領域に
電極を形成し、少くとも前記出力用電極に対し、その電
極に連接させてセラミック板上に絶縁層を形成し、前記
セラミック板を分極させ、前記絶縁層に連接する電極上
に、前記絶縁層上にも延在するように、電極を形成する
ことを特徴とする圧電トランスの製造方法によって製造
される。
【0016】本発明の圧電トランスは、圧電トランスを
素子としてパッケージに収納し、前記素子表面の入力用
電極を、前記パッケージの入力用引出線を兼ねたリード
で挟持し、前記素子表面の出力用電極を、前記パッケー
ジの出力用引出線を兼ねたリードにより挟持したことを
特徴とするパッケージ収納型の圧電トランスである。
【0017】本発明の圧電トランスでは、電極近傍に絶
縁層を設け、圧電板に接する電極をその絶縁層上に延在
させることにより、圧電板と接する部分の面積を変える
ことなく、リード線や(リード片を兼ねた)押えばねな
どとの接続部分の面積を拡大している。これにより、製
造時の当初の位置合せのみならず、振動や衝撃による接
続点のずれ、製造工程での加熱や使用環境の温度変化に
よる変形などに起因する接続の不安定さが改善され、接
続の信頼性が向上する。特に、押えばねで圧電板を挟持
する実装構造の場合に、その改善効果は著しい。
【0018】電極近傍は、分極による歪が残留する部分
であり、クラックの発生し易いところであるが、絶縁層
と電極層とを設けられることにより圧電板の強度が補強
されるので、クラックの発生が減少する。
【0019】又、製造に際して、工程順を分極処理後に
絶縁層および電極を形成するようにすると、絶縁層上に
設けた拡面化部分(以下、実装用電極と記す)が分極時
に電界変化を惹起し分極の度合が変化するのを防止でき
る。しかも、拡面化した実装用電極および絶縁層に使用
する材料を低融点材とすることにより、多数回の高温熱
処理によるトランスの特性劣化を防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、三つの実施例を用い図面を参照して、説明する。
【0021】(実施例1)図1に、本発明の実施例1の
圧電トランスの斜視図を示す。図1を参照して、圧電板
1内に記されている矢印は分極の方向の模式的に示すも
のである。入力部は圧電板の厚さ方向に分極し、出力部
は、長さ方向で出力電極4A,4Bを挟んで互いに逆向
きに分極されている。
【0022】圧電板1にはPZT系の圧電性セラミック
(製品名NEPECー8:(株)トーキン)を用い、長
さ42mm,幅10mm,圧さ1mmに切削加工した。
この圧電板1の上・下両面に、ガラス系絶縁ペーストを
用いたスクリーン印刷により絶縁層5A,5Bのパター
ンを形成し、焼付けを行った。その後、Pd25%:A
g75%合金粉末を含む導電性ペーストを用い、同様の
方法で、入力電極2A,2B,3A,3B及び出力電極
4A,4Bのパターンを形成し、700℃で焼き付け
て、電極を形成した。ここで、絶縁層5A,5Bの厚さ
は10μm、電極の厚さは15μm、出力部の電極4
A,4Bの電極幅は、圧電板との接触部分で0.8m
m,絶縁層上で3mmである。
【0023】この電極形成済みの圧電板を150℃の絶
縁油中で分極処理した。入力部には1.5kV/mmの
電界を30分間印加し、出力部には1.1kV/mmの
電界を30分間印加した。その後、入力電極および出力
電極の長さ方向3次モードの縦振動の節の位置に、入力
端子6A,6B及び出力端子7A,7Bとして、0.1
2φのリード線をはんだ付けした。
【0024】上記の分極処理およびリード線接続で、3
0個のサンプルについて実体顕微鏡を用い、出力部近傍
を中心にクラックの発生状況およびリード線の接続状態
を外観観察したところ、不良発生は認められなかった。
【0025】上記のサンプルに、冷陰極管の疑似負荷と
して、抵抗100kΩと容量15pFとの並列接続回路
を接続し、入力端子6A,6B間に圧電トランスの共振
周波数(約114kHz)で30Vの定電圧正弦波を加
え、出力特性を確認した。その結果、10個のサンプル
の平均値で、2.1W,効率94%,昇圧比18倍を得
た。
【0026】次に、耐環境性の評価のために、上記の圧
電トランスを素子としてこれをパッケージに収納した。
図2に、そのパッケージ収納型の圧電トランスの平面図
を示す。又、図3に、図2中のAーa断面図およびBー
b断面図を示す。図2及び図3を参照して、トランス素
子10は、入力端子,出力端子と素子の支持とを兼ねた
入力ばね11A,12A及び出力ばね13Aにより、中
空支持されており、絶縁支持体14の内部突起14Aと
ケース15の内壁に設けられた突起15Aにより、保持
されている。内部突起14A,15Aとトランス素子1
0との間隔は、長さ方向および幅方向で、平均値約0.
3mm(両側の間隔を合せた値)、厚さ方向のケース内
壁と端子ばね11A,12A,13Aとの間隔は約0.
2mm、入力端子,出力端子ばねの先端幅は約0.5m
m、押え圧力は約30g/ポイントである。
【0027】このパッケージ収納型圧電トランスを振動
試験および衝撃試験に供した後、出力特性を確認した結
果、20個のサンプルについて、不良発生は認められな
かった。振動試験条件は、15〜1kHz間スィープ1
分サイクル,3方向5G,拡100サイクルである。衝
撃試験条件は、XYZ3方向100G,各10サイクル
である。
【0028】次に、比較のため、図6に示した出力電極
部に絶縁層のない従来の圧電トランスについて、上記サ
ンプルと同一条件でサンプルを作製し評価を行った。そ
の結果、分極処理およびリード線接続後の外観観察で、
30個のサンプル中に3個の不良発生(1個はクラッ
ク、2個はリード線接続位置不良)が認められた。又、
疑似冷陰極管を負荷とした試験においては、10個のサ
ンプルの平均で、出力2.1W,効率97%,昇圧比2
0倍の出力特性が確認された。更に、パッケージ収納型
圧電トランスに実装したものの振動試験,衝撃試験で、
20個のサンプルについて、6個の導通不良(位置ずれ
5個、破損1個)が発生した。
【0029】(実施例2)図4に、本発明の実施例2の
圧電トランスの斜視図を示す。図4を参照して、実施例
1と同様にして、圧電板1の上・下の表面に絶縁層5
A,5Bを形成した後、入力電極2A,2B,3A,3
Bを形成した。このとき出力部に同時に、セラミック板
に接触するための電極(以下、接触用電極と記す)16
を、絶縁層5A,5Bの間に埋め込むように形成した。
次いで、実施例1におけると同一の条件で分極処理を行
った後、Ag粉末を含む導電性ペーストを用いたスクリ
ーン印刷により、上記接触用電極16の上および絶縁層
5A,5Bの上に、実装時に外部端子を接続するための
拡面化された部分として、実装用電極17A,17Bの
パターンを形成し、150℃で1時間加熱した。
【0030】その後、この圧電トランスにリード線を接
続し、実施例1におけると同様の評価を行った。外観観
察においては、30個のサンプルに不良発生は認められ
なかった。次に、模擬冷陰極管を負荷とする試験で、5
個のサンプルの平均値で、出力2.1W,効率97%,
昇圧比20倍の出力特性を確認した。更に、パッケージ
に収納した後の振動試験、衝撃試験を20個のサンプル
について行ったが、不良発生はなかった。
【0031】又、分極処理の手順を変更し、先ず、圧電
板1の上・下両面に入力電極2A,2B,3A,3B及
び出力部の接触用電極16を形成した後、分極処理を行
い、その後低温ガラス樹脂で絶縁層5A,5Bを形成
し、出力部の実装用電極17A,17Bを形成したサン
プル10個についても、同等の試験結果が得られ、各種
試験での不良発生は無かった。
【0032】更に、絶縁層5A,5Bの形成手順を変更
し、先ず、、圧電板1の上・下両面に入力電極2A,2
B,3A,3B及び出力部の接触用電極16を形成し、
次いで、低温ガラス樹脂で絶縁層5A,5Bを形成して
から分極処理を行い、その後出力部の実装用電極17
A,17Bを形成したサンプル10個についても、同等
の試験結果が得られ、各種試験での不良発生は無かっ
た。
【0033】(実施例3)図5に、本発明の実施例2の
圧電トランスの平面図を示す。図5を参照して、本実施
例は実施例1に対し、出力電極18A,18Bのパター
ン及び絶縁層19A,19Bのパターンが異る以外は、
製造工程、製造条件、使用材料とも同じである。本実施
例において、出力電極18A,18Bの幅は、中央の円
形部分で3φ、それ以外の直線部分で0.8mmとし
た。
【0034】本実施例の圧電トランスに対し、実施例1
におけると同様の評価を実施した。外観観察において
は、30個のサンプルを確認した結果、不良発生は認め
られなかった。又、模擬冷陰極管を負荷とした試験にお
いては、5個のサンプルの平均値で、出力2.1W,効
率97%,昇圧比20倍の出力特性を確認した。更に、
パッケージに収納した後の振動試験、衝撃試験を20個
のサンプルについて実施したが、不良発生はなかった。
【0035】尚、これ迄の実施例はいずれも、本発明を
図6に示す圧電トランスに適用し昇圧トランスとして用
いた例であるが、本発明はこれに限られるものではな
い。圧電板の表面に電極を備える構造の圧電トランスで
あればどのようなトランスであっても又、昇圧用であれ
降圧用であれ、本発明を適用して、実施例と同様の効果
が得られる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、圧電板
表面の電極近傍に絶縁層を設け、圧電板と絶縁層の上に
電極を形成することにより、圧電板との接触面積を変え
ることなく、外部端子接続点での電極面積を拡大してい
る。これにより、分極処理時および実装時の外部端子と
の位置合わせが容易となり、製造中の良品率の向上およ
び電極接続の信頼性を高めることができる。又、使用環
境での振動や衝撃に対して安定な出力特性を確保でき
る。この効果は、外部端子を兼ねる押えばねなどにより
圧電板を挟持する実装構造を採る場合には、特に著し
い。
【0037】又、電極近傍は分極処理に伴なう歪が残留
する部分であるが、本発明によればその部分は上記絶縁
層とその上に形成した拡面化電極とにより機械的強度が
補強されているので、圧電板にクラックが発生し難くな
る。
【0038】圧電トランスは、小型化に伴い電極面積
(又は、幅)は小さくなる傾向にあるが、本発明を適用
することにより、量産性を向上させ、しかも電極接続の
信頼性、圧電板の機械強度を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による圧電トランスの斜視図
である。
【図2】本発明の実施例1によるパッケージ収納型圧電
トランスの平面図である。
【図3】図2に示すパッケージ収納型圧電トランスの断
面図である。
【図4】本発明の実施例2による圧電トランスの斜視図
である。
【図5】本発明の実施例3による圧電トランスの平面図
および断面図である。
【図6】従来の圧電トランスの一例の斜視図である。
【符号の説明】
1 圧電板 2A,2B,3A,3B 入力電極 4A,4B 出力電極 5A,5B 絶縁層 6A,6B 入力端子 7A,7B 出力端子 10 トランス素子 11A,12A,13A 押えばね 16 接触用電極 17A,17B 実装用電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性を示すセラミック板の表面に、セ
    ラミック板に交流電圧を入力するための入力用電極と、
    前記交流電圧の入力に応じてセラミック板に発生した電
    圧を取り出すための出力用電極とを形成してなる圧電ト
    ランスにおいて、 前記セラミック板表面の電極のうち少くとも前記出力用
    電極に対し、その電極の少くとも一部分に連接する、セ
    ラミック板上に形成された絶縁層を設けると共に、 前記絶縁層を設けた電極の構造を、セラミック板に接触
    する部分に加え、そのセラミック板との接触部分から前
    記絶縁層上に延在する部分を備える構造としたことを特
    徴とする圧電トランス。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の圧電トランスにおいて、 前記絶縁層が設けられた電極の、前記セラミック板との
    接触部分と前記絶縁層上に延在する部分とが、一体形成
    されたものであることを特徴とする圧電トランス。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の圧電トランスにおいて、 前記絶縁層が設けられた電極の、前記セラミック板との
    接触部分と前記絶縁層上に延在する部分とが、個別に形
    成されたものであることを特徴とする圧電トランス。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の圧電
    トランスを素子としてパッケージに収納し、前記素子表
    面の入力用電極を、前記パッケージの入力用引出線を兼
    ねたリードで挟持し、前記素子表面の出力用電極を、前
    記パッケージの出力用引出線を兼ねたリードにより挟持
    したことを特徴とするパッケージ収納型の圧電トラン
    ス。
  5. 【請求項5】 圧電性を示すセラミック板の表面に、セ
    ラミック板に交流電圧を入力するための入力用電極と、
    前記交流電圧の入力に応じてセラミック板に発生した電
    圧を取り出すための出力用電極とを形成する電極形成工
    程と、前記セラミック板を分極させる分極工程とを含む
    圧電トランスの製造方法において、 前記セラミック板の、少くとも前記出力用電極がセラミ
    ック板に接すべき領域外の、領域の境界近傍に絶縁層を
    形成し、 前記セラミック板に、前記入力用電極及び前記出力用電
    極を、前記絶縁層に連接する領域に形成される電極にあ
    っては前記絶縁層上にも電極が延在して形成されるよう
    に、形成し、 前記セラミック板を分極させることを特徴とする圧電ト
    ランスの製造方法。
  6. 【請求項6】 圧電性を示すセラミック板の表面に、セ
    ラミック板に交流電圧を入力するための入力用電極と、
    前記交流電圧の入力に応じてセラミック板に発生した電
    圧を取り出すための出力用電極とを形成する電極形成工
    程と、前記セラミック板を分極させる分極工程とを含む
    圧電トランスの製造方法において、 前記セラミック板の、少くとも前記出力用電極がセラミ
    ック板に接すべき領域外の、領域の境界近傍に絶縁層を
    形成し、 前記セラミック板に、前記入力用電極及び前記出力用電
    極を、前記絶縁層に連接する領域に形成される電極にあ
    ってはその領域に限って電極が形成されるように、形成
    し、 前記セラミック板を分極させ、 前記絶縁層に連接する領域に形成された電極上に、前記
    絶縁層上にも延在するように、電極を形成することを特
    徴とする圧電トランスの製造方法。
  7. 【請求項7】 圧電性を示すセラミック板の表面に、セ
    ラミック板に交流電圧を入力するための入力用電極と、
    前記交流電圧の入力に応じてセラミック板に発生した電
    圧を取り出すための出力用電極とを形成する電極形成工
    程と、前記セラミック板を分極させる分極工程とを含む
    圧電トランスの製造方法において、 前記セラミック板の、前記入力用電極がセラミック板に
    接触すべき領域及び前記出力用電極がセラミック板に接
    触すべき領域に電極を形成し、 前記セラミック板を分極させ、 少くとも前記出力用電極に対し、その電極に連接させて
    セラミック板上に絶縁層を形成し、 前記絶縁層に連接する電極上に、前記絶縁層上にも延在
    するように、電極を形成することを特徴とする圧電トラ
    ンスの製造方法。
  8. 【請求項8】 圧電性を示すセラミック板の表面に、セ
    ラミック板に交流電圧を入力するための入力用電極と、
    前記交流電圧の入力に応じてセラミック板に発生した電
    圧を取り出すための出力用電極とを形成する電極形成工
    程と、前記セラミック板を分極させる分極工程とを含む
    圧電トランスの製造方法において、 前記セラミック板の、前記入力用電極がセラミック板に
    接触すべき領域及び前記出力用電極がセラミック板に接
    触すべき領域に電極を形成し、 少くとも前記出力用電極に対し、その電極に連接させて
    セラミック板上に絶縁層を形成し、 前記セラミック板を分極させ、 前記絶縁層に連接する電極上に、前記絶縁層上にも延在
    するように、電極を形成することを特徴とする圧電トラ
    ンスの製造方法。
JP20066096A 1996-07-30 1996-07-30 圧電トランス及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2907135B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20066096A JP2907135B2 (ja) 1996-07-30 1996-07-30 圧電トランス及びその製造方法
TW086110777A TW345755B (en) 1996-07-30 1997-07-29 Piezoelectric transformer and its manufacture
KR1019970036199A KR100253016B1 (ko) 1996-07-30 1997-07-30 압전 트랜스포머 및 그 제조 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20066096A JP2907135B2 (ja) 1996-07-30 1996-07-30 圧電トランス及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1051042A true JPH1051042A (ja) 1998-02-20
JP2907135B2 JP2907135B2 (ja) 1999-06-21

Family

ID=16428109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20066096A Expired - Lifetime JP2907135B2 (ja) 1996-07-30 1996-07-30 圧電トランス及びその製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2907135B2 (ja)
KR (1) KR100253016B1 (ja)
TW (1) TW345755B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001223408A (ja) * 1999-11-30 2001-08-17 Kyocera Corp 圧電トランス及びコンバータ
CN112633036A (zh) * 2019-09-24 2021-04-09 京东方科技集团股份有限公司 一种指纹识别模组的制作方法、指纹识别模组及显示装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001223408A (ja) * 1999-11-30 2001-08-17 Kyocera Corp 圧電トランス及びコンバータ
JP4743936B2 (ja) * 1999-11-30 2011-08-10 京セラ株式会社 圧電トランス及びコンバータ
CN112633036A (zh) * 2019-09-24 2021-04-09 京东方科技集团股份有限公司 一种指纹识别模组的制作方法、指纹识别模组及显示装置

Also Published As

Publication number Publication date
TW345755B (en) 1998-11-21
KR100253016B1 (ko) 2000-04-15
KR980012655A (ko) 1998-04-30
JP2907135B2 (ja) 1999-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103682077A (zh) 压电元件单元
KR20000023735A (ko) 압전 트랜스포머 소자
JP2885188B2 (ja) 圧電トランス
JP2014521215A (ja) 電子デバイス
JP2907135B2 (ja) 圧電トランス及びその製造方法
JP2671871B2 (ja) 圧電トランスとその製造方法
JP4314826B2 (ja) 圧電デバイスにおける圧電振動素子の保持構造、圧電振動子、圧電発振器、絶縁性パッケージ、及び圧電振動素子
JP2976815B2 (ja) 圧電振動子
JP2962231B2 (ja) 圧電トランス
JP3948945B2 (ja) 圧電振動子及びその製造方法
JPH09293634A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPS5821216Y2 (ja) 小型圧電振動子の支持構造
JP3055490B2 (ja) 圧電トランスおよびその駆動方法
JPH0779027A (ja) 圧電トランス及び圧電トランスの電極形成方法
JPH07131088A (ja) 圧電トランス
JP2001085758A (ja) 圧電トランスの端子電極接続構造体
JPH08191158A (ja) 圧電トランス及びその製造方法
JP2001223407A (ja) 圧電トランスの接続構造、及び圧電トランスの接続方法
JPH1022540A (ja) 圧電振動子および圧電振動子の実装構造
JPH03145314A (ja) 圧電振動子の製造方法
JPS63174417A (ja) 圧電薄膜共振子
JP2000091661A (ja) 圧電トランス
JPH07154113A (ja) 同軸型誘電体共振器
JPH1041560A (ja) 圧電トランス
JPH1187795A (ja) 圧電トランスユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990302