JPH10509689A - 昇華育種による炭化シリコン単結晶の製造方法及び装置 - Google Patents

昇華育種による炭化シリコン単結晶の製造方法及び装置

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JPH10509689A JP8518014A JP51801496A JPH10509689A JP H10509689 A JPH10509689 A JP H10509689A JP 8518014 A JP8518014 A JP 8518014A JP 51801496 A JP51801496 A JP 51801496A JP H10509689 A JPH10509689 A JP H10509689A
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Abstract

(57)【要約】 反応室(2)は気密な壁(20)により囲まれ、少なくとも反応室(2)に面する壁(20)の内側(21)はCVDプロセスにより製造された炭化シリコンから成る。壁(20)の炭化シリコンの少なくとも一部は昇華され、種結晶(3)上に炭化シリコンの単結晶(4)として成長させられる。

Description

【発明の詳細な説明】 昇華育種による炭化シリコン単結晶の製造方法及び装置 本発明は炭化シリコン単結晶の製造方法及び装置に関する。 炭化シリコン(SiC)から単結晶を昇華育種する際に貯蔵室内で固体の炭化 シリコンの貯蔵物(一般に粉末状又は予め形成された塊状のSiC結晶)を加熱 し、少なくとも一部を昇華することが行われる。この昇華されたSiCは反応室 内に配置されているSiC種結晶に成長させられる。昇華育種に必要な一般に2 00℃を越える高温のために、貯蔵室及び反応室を取り囲むタンク壁は温度耐性 の黒鉛又は炭化金属のような材料から成っている。しかし貯蔵室と種結晶との中 途で気相中の昇華されたSiCがタンク壁と接触することは避けられない。それ によりタンク壁の材料に含まれる不純物がシリコンに富むSiC気相により溶出 され、次いで成長中のSiC単結晶に到達するおそれがある。更に気相中のSi Cの化学量論上の組成もSiC気相中のシリコンが黒鉛又は炭化金属壁と化学反 応して変化するおそれがある。これは成長中のSiC単結晶に炭素分の多い析出 物を生じるおそれがある。 米国特許第2854364号及びオーストリア国特許第243858号明細書 から公知のSiC単結晶を育種するためのリリー昇華プロセスでは、黒鉛タンク 内にSiCから成る細片が空洞(昇華室)を囲むにように積層される。約250 0℃の温度でSiC細片が焼結され、焼結された細片に小さなSiC結晶が形成 される。昇華室はこの公知方法では気密に閉鎖されない。SiC細片間の空隙を 通して特にドーピングガスも成長中のSiC結晶をドーピングのために導入され る。 ドイツ連邦共和国特許出願公開第2409005号明細書及びその対応米国特 許第4147572号明細書からSiC種結晶上に単結晶のSiC層をエピタキ シャルに形成する方法及び装置が公知であり、その際SiC蒸気源としての多結 晶SiC板は複数個のSiC種結晶のSiC板の線寸法の0.2倍以下の間隔で 配設されている。種結晶用の黒鉛ホルダ上に載っておりその対向側にSiC板が 配設されている黒鉛のストッパリングが間隔ホルダの作用をする。黒鉛ホルダ、 種結晶、黒鉛ストッパリング及びSiC板から成る1個又は複数個のこのような 成長セルは黒鉛の坩堝に入れられ、炉内に装入される。昇華プロセスは炉内で約 1バール〜10-5トルの圧力及び1600℃〜2400℃の温度で行われる。S iCエピタキシャル層のドーピングには開口を通してドーピングガスが黒鉛坩堝 に導入される。 日本国特許出願公開第04−055397号明細書からSiC単結晶の昇華育 種のための基板として化学蒸着(CVD)により製造される多結晶のβ--SiC を使用することが知られている。 米国特許第5288326号明細書から公知の別のSiC単結晶製造装置では 反応室内で主成分のシラン、プロパン及び水素を含む作用ガス混合物から固体の SiC粒子が形成され、これらの粒子は昇華室内に落下し、そこで2000℃〜 2400℃の温度で昇華される。この昇華されたSiCは種結晶上に成長させら れる。 本発明の課題は、従来技術に比べて改善された結晶品質を有するSiC単結晶 を昇華育種させるための方法及び装置を提供することにある。 この課題は本発明により請求項1の特徴を有する方法及び請求項4の特徴を有 する装置により解決される。その際気密な壁により囲まれる少なくとも1つの反 応室が設けられる。少なくとも1つの反応室の壁の少なくともその反応室に面す る内側は化学蒸着(ケミカル・ヴェイパー・デポジション=CVD)法により製 造された炭化シリコン(SiC)から成る。この少なくとも反応室の壁の内側を 形成する炭化シリコンは少なくとも壁の昇華領域内に昇華プロセス用貯蔵物(蒸 気源)として備えられている。加熱により貯蔵物として定量された炭化シリコン の部分は少なくとも一部が昇華される。昇華された炭化シリコンは炭化シリコン 単結晶として種結晶に成長させられる。反応室の壁の内側が炭化シリコンから成 ることから、成長中のSiC単結晶のシリコン(Si)と炭素(C)の化学量論 比は壁により実質的にもはや影響されない。CVDプロセスで高純度のSiCを 形成することができる。従ってCVDプロセスで製造されたSiCを少なくとも 壁の内側に使用した場合、昇華育種時のSiC単結晶の不純物も減少させること ができる。 本方法及び装置の有利な実施態様はそれぞれ従属請求項から明かである。 少なくとも壁の昇華領域の炭化シリコン中のシリコン(Si)と炭素(C)の 化学量論比は1から約5%以上異なっていないと有利である。壁の炭化シリコン 中の意図しない不純物分が1015cm-3よりも著しく高くないと有利である。 反応室、特にその昇華領域内の壁の炭化シリコンは、少なくとも十分に多結晶 であるか又は少なくとも十分に非晶質であると有利である。それによりCVDプ ロセスの際に比較的高度の成長率を生じさせることができる。 この壁は有利な一実施態様においては前もって仕上げられた複数個の形材から 形成される。有利にはこれらの形材は元素のシリコンを使用して互いに気密に接 合される。 少なくともその1つの種結晶は少なくとも1つの反応室内に配置されるか又は 反応室の壁の一部を構成することができる。 装置の別の実施態様では、少なくとも1つの反応室に昇華領域内をSiCの昇 華に十分な温度に調整するためのまた昇華領域と種結晶との間を一定の温度配分 に調整するための手段が配設されている。 本発明を更に説明するため図面を参照する。その際 図1はSiC単結晶を製造するための装置の1実施例を横断面で、 図2及び図3は反応室用形材を形成するための装置の実施例を、 図4及び図5は反応室用形材を形成するための実施例を、また 図6乃至図10は反応室の壁を形成するための実施例を 概略的に示している。各図の互いに相応する部分には同じ符号が付してある。 図1では複数個の反応室はそれぞれ2と、それらの反応室2内に配置されてい る種結晶は3と、種結晶3の結晶化面は9と、結晶化面9上に成長しているSi C単結晶は4と、加熱手段は5と、2つの個別の加熱装置は50及び51と、2 つのサセプタは6及び7と、断熱部は8と、容器は9と、反応室2をそれぞれ囲 む壁は20と、それぞれ反応室2に面する各壁20の内側は21と、この内側2 1の種結晶3に対向する昇華領域は22と、及び壁20を形成するそれぞれ2つ の形材は23及び24と符号付られている。 各反応室2はその壁20により完全に気密に囲まれている。即ち実質的に壁2 0を通してガスの搬送は不可能である。更に各反応室2の壁20の少なくともそ の内側21は炭化シリコンから成っている。 図示されている実施例では壁20は2つの形材23及び24から形成されてい る。形材24は例えば円筒形又は直方体の深鍋の形をしており、また複数個の個 々の形材から構成されていてもよい。形材23は有利には板状に形成されており 、また深鍋形の形材24上の蓋として載せられていてもよく、従って2つの形材 23と24との間には閉鎖された空洞が反応室2として形成される。形材23及 び24はそれ自体はガス不透過性で、即ち特に多孔性ではなく、また互いに気密 に接合されている。例えば形材23及び24は予備焼結により有利には真空中で 例えば1500℃〜2200℃の温度で互いに接合することができる。形材23 及び24はSiCから成る中実体であっても又はSiCと黒鉛のような別の温度 耐性の材料から成る複合体であってもよい。形材23及び24のSiCは気相か らの化学蒸着(CVD)により形成される。CVD法により比較的不純物の少な いSiCを形成することができる。これらの形材23及び24中の不所望の異種 原子(不純物)成分は一般に1015cm-3以下であり、さらには約1013cm-3 以下にまで調整可能である。従って成長中のSiC単結晶4も相応して高純度で ある。 各反応室2内には少なくとも種結晶3が例えば図示のように深鍋形の形材24 の底部に配置されている。しかし種結晶3の少なくとも1つは壁20の一部を構 成していてもよい。例えば形材24の底部は部分的に少なくとも1つの種結晶3 で形成することができる。反応室2に面する種結晶3の表面はSiC単結晶4用 の結晶化面9を形成する。 加熱手段5により一方では壁20が少なくともその昇華領域22内で所望の昇 華率にとって十分な温度にもたらされ、他方では昇華領域22と種結晶3との間 が所望の温度配分に調整される。昇華領域22の固体のSiCはそれにより少な くとも部分的に昇華され、気相中の昇華されたSiCは昇華領域22から種結晶 3に搬送され、そこでSiC単結晶4として結晶化される。従って壁20の昇華 領域22のSiCは、壁20の構成要素としての役割の他に昇華プロセス用の貯 蔵物(供給源)としての役割も果たす。このプロセス温度は有利には1600℃ 〜2400℃に調整される。昇華領域22と種結晶3との間の温度勾配を約1℃ /cm〜約25℃/cmに調整すると有利である。 種結晶3としてはSiC単結晶、特に4H−、6H−又は3C−ポリ型SiC 単結晶を使用すると有利である。結晶化面9としてSiC種結晶3の炭素面を使 用すると、4Hポリ型のSiC単結晶4が成長する。それに対して結晶の成長が 種結晶3のシリコン面で行われる場合には、6Hポリ型のSiC単結晶4が成長 する。反応室2の圧力はほぼ真空圧から大気圧以上に調整可能であり、一般に2 バールを著しく越えるものではない。圧力の調整には水素ガス又は希ガス又は少 なくともこれらの2種のガスの混合物が使用され、予め真空排気した後に反応室 2はこのようなガスで満たされる。 図1には複数個の反応室2が示されているが、この装置はもちろん唯一個の反 応室を有するようにすることもできる。更に各反応室2内に複数個の種結晶3を 備えることもできる。 加熱手段5は多種多様に形成可能であり、1個又は複数個の誘導又は抵抗加熱 装置及び断熱材を壁20内、反応室2内及び種結晶3の温度配分を調整するのに 有することができる。図1に示されている実施例では加熱手段5は第1の加熱装 置50、第2の加熱装置51、2つのサセプタ6及び7及び断熱部8を含んでい る。少なくともその反応室2の1つは断熱部8内に配設されている。図示の実施 例では複数個の反応室2が共通の1つの断熱部8内に並列して配設されている。 断熱部8は有利には、反応室2の壁20とごくわずかに化学的に反応する例えば SiC又は黒鉛粉末又は黒鉛フォームのような所定の熱伝導率を有する断熱材か ら成る。反応室2の壁20の昇華領域22には第1の加熱装置50及び第1のサ セプタ6がエネルギーを受容して昇華領域22に移送するために一緒に設けられ ている。昇華領域22とは反対側の反応室2の壁20には、第2の加熱装置51 並びに第2のサセプタ7が一緒に設けられている。これらのサセプタ6及び7は 特に加熱装置50及び51が抵抗加熱装置である場合省略可能である。両加熱装 置50及び51はその加熱能力に関して互いに無関係に制御可能である。それに より制御下に昇華プロセスに対し好ましい温度配分に調整することができる。 しかし加熱手段5は、例えば中空円筒状に形成され全ての反応室2を囲む唯一 個の加熱装置からなっていてもよい。特にこの実施例では温度配分は断熱部8又 は反応室2とは反対側のサセプタ6及び7の外側の補助断熱部に相応して形成さ れた不均一性によっても調整可能である。 これまで記載した装置の全ての構成要素は容器9内に配設されていると有利で ある。 反応室2及びその壁20の形状は図示の実施例に制限されるものではない。壁 20は原則としてその形状において互いに適合する任意の形材から構成可能であ る。形材の形状は特に鋸引き又はエッチングによっても決定することができる。 図2及び図3は形材を形成するための2つの方法を示すものである。まず図2 によればCVD反応器10内の支持板16上に基材15が配設されている。これ らの基材15は例えば図示のように円筒形であっても板状であってもよい。特に SiC、黒鉛又はSiから成る基材15を使用可能である。支持板16の下には 基材15をCVDプロセスに好ましい温度に加熱するための加熱板17が配設さ れている。また図3によれば複数個の基材15′がCVD反応器10内に配設さ れている。基材15′は予め仕上げられており、例えば円形又は長方形の棒又は 板又は中空体であってもよく、有利には高純度の特に研磨されたシリコン、炭化 シリコン又は黒鉛から成っていてもよい。これらの基材15′は電気接続端子1 8により電気的に加熱されると有利である。図2及び図3に基づく両実施例では ガス導管11を介してプロセスガスがCVD反応器10に入れられる。これらの プロセスガスから炭化シリコンが基材15又は15′に析出される。炭化シリコ ンの析出後基材15又は15′は析出された炭化シリコンから溶融(基材がシリ コンである場合)により又はエッチング(基材がシリコン又は黒鉛である場合) により除去され、得られた炭化シリコン体は反応室2の壁20用の形材として使 用される。或は基材15又は15′を付加的に析出されたSiCと共に壁20用 の複合体として使用することもできる。 壁20用の形材として多結晶又は非晶質SiCを使用する場合、CVDプロセ スで基材15上に成長させられるSiCは単結晶SiCの成長に比べて高い成長 率も達成可能である。基材15上に成長するSiC形材の厚さは、反応室2の壁 20が中実にSiCからなる場合一般に約1mm〜10cmとなる。反応室2の 壁20を少なくとも昇華領域22以外の内側21だけをSiCで被覆する場合に は、基材15上に成長させるSiCの厚さは僅かで済む。 反応室2の壁20用のSiC形材を基材15上に析出するためにアルカン(例 えばメタン、プロパン、ブタン)及びハロゲン化水素ケイ化物(例えばSiH4 、SiHCl3又SiH2Cl2)又はメチルトリクロルシランのようなプロセス ガスでそれ自体は公知のCVDプロセスが行われ、その際シリコン(Si)と炭 素(C)の原子成分は少なくともほぼ同じに調製され、水素又は希ガスのような キャリアガスが使用される。有利にはプロセスガスの組成は基材のプロセス温度 (一般に150℃〜1600℃、有利には300〜1400℃であってもよい) 及び所望の成長率に関係して、基材15上に成長するSiCの厳密な化学量論上 の組成がSiとCの比が1から5%以上異ならないように、即ち0.95≦Si /C≦1.05であるように調整される。一般に主に非晶質SiCは典型的には 150℃〜300℃の基板温度で製造され、一方主に多結晶SiCは典型的には 約500℃〜約950℃の比較的高い基板温度で製造される。より高い成長率を 達成するためにCVDプロセスはまたプラズマで支援されるか又は光により促進 されるようにすることもできる。 少なくとも壁20の昇華領域22内の炭化シリコンは特別な実施例では成長中 のSiC単結晶4をドープするために、、ドーパント(意図的な異原子)を備え てもよい。ドーパントとしては例えばアルミニウム又はホウ素のようなアクセプ タ、例えば窒素又は燐のようなドナー又はバナジウムのような補償形の深い欠陥 箇所ドナーを使用することができる。SiC形材を製造するCVDプロセスでこ のようなドーパントは公知の方法で添加することができる。 図4及び図5には反応室2の壁20用の形材を製造するための2つの別の方法 が図示されている。 図4の実施例では円形のウェハ形基材15′が示されており、その上にSiC から成る層がCVDプロセスにより析出される。こうして基材15′に対するネ ガ形として底部を有する中空円筒の丸い深鍋形の形材26が形成される。 図5の実施例では直方体の基材15″の同様に直方体のくぼみ30にSiC層 をCVD法により析出したものである。析出時間及びそれと関連するSiC層の 厚さに応じて形材27は種々の形状に形成される。図5に示されている実施例で はSiC層はくぼみ30を完全に満たしておらず、そのため長方形の輪郭を有す るウェル状のSiC形材27が形成されている。図4及び図5の両方の実施例で はそれに続く第2の処理工程で基材15′又は15″が除去され、その残った形 材26又は27が反応室2の壁20に使用される。図5の実施例ではもちろん基 材15″も形材27と共に残し、反応室2の壁20用の複合体として使用するこ とも可能である。その際SiC層で形成されている形材27は壁20の内側を形 成する。 図6の実施例では反応室2の壁20は有利には全てそれぞれCVDプロセスに より形成されたSiCからなっている3つの形材23′、28及び29から構成 される。形材29は底部として種結晶3を載せている。この底部29上に中空円 筒(管状)の形材28が載せられる。この中空円筒状の形材28上に最後にフラ ンジ状に形成された形材23′が載せられ、その縁部は形材28の対応する縁部 で閉ざされる。このようなフランジ状形材23′は例えば図5に示すように基材 15″にSiC層を厚く析出し、くぼみ30を完全に満たし基材15″の表面に 更にSiCを析出するようにして基材15″で厚く形成することができる。 図7には反応室が示されおり、その壁20は2つの等しく形成され互いに接続 されている形材24′及び24″により形成されている。これらの2つの形材2 4′及び24″は接合面38を規定する鏡面で互いに対称的に接合されている。 形材24′及び24″はそれぞれ深鍋形をしており、それぞれ図5の実施例にお けるように外側部分とSiCから成る内側部分とから組立られている。形材24 ′の外側部分は特に炭素(黒鉛)からできており、図5の基材15″に相当する 。下側の形材24′のSiC形材27′上には少なくとも1つの種結晶3が配置 されており、その上に特に上側の形材24″のSiC形材27″の昇華されたS iCからSiC単結晶4が成長する。 図8〜図10には反応室の壁用形材を接合するための特に有利な実施例が示さ れている。これらの実施例では形材の接合に元素のシリコンが使用される。 図8の実施例ではSiCから成る深鍋形の形材24上にSiCから成るもう1 つの形材23に対する接合面に少なくともつなぎのシリコン体32が配設されて いる。シリコン体32は特に環状の小板又は形材24上に析出されたシリコン層 とすることができる。このシリコン体32上に形材23が配設され、装置全体が 炉内でシリコンの融点(1410℃)以上の温度にもたらされる。一定時間後に 液化シリコンから固体の気密な接合層33が両形材23及び24間に形成される 。こうして形成された壁20を有する反応室2は図9に示されている。 図10には形材23が形材24内にある相応する切込み溝44内に噛み合う突 出部43を有する特殊な実施例が示されている。この形材24の切込み溝44は シリコン粉末34で満たされ、形材23は突出部43が切込み溝44に噛み合う ように形材24上に置かれる。シリコンの融点以上の温度に加熱後ここにはより 確実でかつ気密な接合が両方の形材23と24との間に形成される。これにはシ リコン粉末34が切込み溝44に特に容易に満たされるという利点がある。シリ コン粉末はもちろん図8又は図9における形材の接合にも使用可能である。加熱 前のガス透化性のシリコン粉末により特に封印前に反応室2内を一定のガス雰囲 気に調整することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)壁(20)により気密に囲まれている少なくとも1つの反応室(2)を 備え、その際壁(20)の少なくとも反応室に面する内側(21)は化学蒸着( CVD)法により製造された炭化シリコンから成っており、 b)壁(20)の炭化シリコンの少なくとも一部を昇華し、種結晶(3)上に炭 化シリコンの単結晶として成長させる 炭化シリコン単結晶の製造方法。 2.少なくとも1つの反応室(2)の壁(20)を前もって仕上げられている形 材(23、24)から組立てる請求項1記載の方法。 3.元素のシリコンを形材(23、24)の気密な接合に使用する請求項1又は 2記載の方法。 4.a)少なくとも反応室(2)に面する壁(20)の内側(21)が化学蒸着 (CVD)法により形成された炭化シリコンから成る壁(20)により気密に囲 まれた少なくとも1つの反応室(2)と、 b)炭化シリコンの単結晶(4)を成長させるための反応室(2)に面する結晶 化面(9)を有する少なくとも1つの種結晶(3)と を備えた炭化シリコン単結晶の製造装置。 5.少なくとも1つの種結晶(3)が少なくとも1つの反応室(2)内に配置さ れている請求項4記載の装置。 6.少なくとも1つの種結晶(3)が炭化シリコンから成りまた反応室(2)の 壁(20)の一部を構成している請求項4記載の装置。 7.壁(20)が前もって仕上げられている形材(23、24、25)から組立 てられている請求項4乃至6の1つに記載の装置。 8.形材(23、24)が元素のシリコンにより互いに気密に接合されている請 求項7記載の装置。 9.炭化シリコンから成る壁(20)の一部に少なくとも十分に多結晶の炭化シ リコンが備えられている請求項4乃至8の1つに記載の装置。 10.炭化シリコンから成る壁(20)の部分に対し少なくとも十分に非晶質の 炭化シリコンが備えられている請求項4乃至8の1つに記載の装置。 11.炭化シリコン中のシリコン(Si)と炭素(C)の化学量論比が少なくと も壁(20)の昇華領域(22)内で1から約5%以上異ならない請求項4乃至 10の1つに記載の装置。 12.壁(20)の昇華領域(22)内の炭化シリコンの少なくとも一部を加熱 及び昇華し、少なくとも1つの反応室(2)内の昇華領域(22)と種結晶(3 )との間を所定の温度配分に調整するための加熱手段(50、51、6、7、8 )が少なくとも反応室(2)の1つに備えられている請求項4乃至11の1つに 記載の装置。 13.壁(20)の炭化シリコン中の不純物成分が1015cm-3を著しく越えな い分量である請求項4乃至12の1つに記載の装置。
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