JPH10507766A - β,β’−ジヒドロキシメソ置換クロリン、イソバクテリオクロリン、バクテリオクロリン、およびβ,β’−非置換テトラピロールマクロサイクルからのそれらの製造方法 - Google Patents

β,β’−ジヒドロキシメソ置換クロリン、イソバクテリオクロリン、バクテリオクロリン、およびβ,β’−非置換テトラピロールマクロサイクルからのそれらの製造方法

Info

Publication number
JPH10507766A
JPH10507766A JP8514205A JP51420596A JPH10507766A JP H10507766 A JPH10507766 A JP H10507766A JP 8514205 A JP8514205 A JP 8514205A JP 51420596 A JP51420596 A JP 51420596A JP H10507766 A JPH10507766 A JP H10507766A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substituted
group
formula
ring
meso
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8514205A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3228296B2 (ja
Inventor
デイビッド ドルフィン,
クリスチャン ブラックナー,
Original Assignee
ユニバーシティー オブ ブリティッシュ コロンビア
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユニバーシティー オブ ブリティッシュ コロンビア filed Critical ユニバーシティー オブ ブリティッシュ コロンビア
Publication of JPH10507766A publication Critical patent/JPH10507766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3228296B2 publication Critical patent/JP3228296B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K51/00Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo
    • A61K51/02Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo characterised by the carrier, i.e. characterised by the agent or material covalently linked or complexing the radioactive nucleus
    • A61K51/04Organic compounds
    • A61K51/0474Organic compounds complexes or complex-forming compounds, i.e. wherein a radioactive metal (e.g. 111In3+) is complexed or chelated by, e.g. a N2S2, N3S, NS3, N4 chelating group
    • A61K51/0485Porphyrins, texaphyrins wherein the nitrogen atoms forming the central ring system complex the radioactive metal
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/06Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/22Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains four or more hetero rings

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 式(I)または(II)を有するβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリンまたはイソバクテリオクロリン化合物であって、Mが金属である、化合物。式(I)または(II)の化合物の新規合成方法は、以下の工程を包含する:a)β,β'-非置換メソ置換ポルフィリンをオスミル化して、そのβ,β'−位にて、オスミウム酸エステルを形成する工程;およびb)このオスミウム酸エステルを還元して、式(I)または(II)の対応するβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリンまたはイソバクテリオクロリンを形成する工程。

Description

【発明の詳細な説明】 β,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、イソバクテリオクロリン、バクテリオ クロリン、およびβ,β'−非置換テトラピロールマクロサイクルからのそれらの 製造方法 発明の分野 本発明は、特定のジヒドロキシクロリン、バクテリオクロリンまたはイソバク テリオクロリン化合物およびそれらの調製に関する。特に、本発明は、β,β'− 非置換テトラピロールマクロサイクル(tetrapyrrolic macrocycle)のジヒドロ キシル化に関し、このテトラピロールマクロサイクルは、4つのメソ位の一部ま たは全部がアルキル基または芳香環で置換されている。これらの化合物の多くは 、照射により不要な細胞または組織あるいは他の望ましくない物質の破壊を媒介 するための光力学療法(「PDT」)の分野において、有用な光増感剤である。 背景技術 PDTの分野では、種々のテトラピロールマクロサイクル(例えば、プルプリン、 クロリン、バクテリオクロリン、フタロシアニンおよびベンゾクロリン)は、腫 瘍部位に局在化する能力、および光に応答して活性化状態を形成するために光を 吸収する能力の両方を示す。次いで、これらのマクロサイクルは、適切な波長を 照射した場合、細胞または他の組織(ここで、これらのマクロサイクルは局在化 している)に対して、細胞毒性作用を示す。 しかし、所望の光毒性効果を、被験体の組織内深くに生じさせるためには、65 0 nmより長い波長(この波長では、体組織は、ほとんど光を透過させる)で高い 吸収係数を有する光増感剤を使用する必要がある。Sternbergらの「BPD-MA(ベ ンゾポルフィリン誘導体)を含む、光力学療法のための第2世代の薬剤の大要」 、Photodynamic Therapy and Biomedical Lasers、470-4(Spinelliら編、1992) を参照のこと。 ポルフィリンを還元してクロリン(すなわち、ジヒドロポルフィリン)を形成す ることにより、その光学特性が望ましい様式で変化し、このクロリンをさらにバ クテリオクロリン(すなわち、テトラヒドロポルフィリン)に還元することにより 、所望の効果がさらに顕著になる。メソテトラフェニルポルフィリンを対応する クロリンに変換する公知の一般的な方法は、1つ、すなわち、Whitlockら、「ポ ルフィリンのジイミド還元」、J .Am.Chem.Soc.91、7485-89(1969)により提 唱されているジイミド還元しかない。しかし、生成した生成物は、β,β'−ジヒ ドロキシ置換パターンを有しない。 クロリンおよびバクテリオクロリンの所望の吸収特性に加えて、これらの化合 物の両親媒特性は、この薬剤の所望の生体分配性に関して、潜在的に有益である ことが指摘されている。例えば、Bonnettら、「第2世代の腫瘍光増感剤:等級 つけられた両親媒特性を有するオクタアルキルクロリンおよびバクテリオクロリ ンの合成および生物学的活性」、J .Chem.Soc.、Perkin Trans.1、1465-70(19 92)は、メソテトラ(ヒドロキシフェニル)クロリンおよびそれらの対応するバク テリオクロリンが、PDTにおける光増感剤として使用され得ることを示唆してい る。 β−置換ポルフィリンを四酸化オスミウム(OsO4)で処理して、1個またはそれ 以上の二重結合を酸化し、それにより、そのβ,β'位にて、オスミウム酸エステ ルを形成し得、次いで、これは、任意の種々の還元剤で還元され、対応するビシ ナルジオールが形成され得ることは公知である。例えば、Changら、「オクタエ チルポルフィリンのエチル鎖の新規官能基化方法」、J .Org.Chem.52、926-2 9では、この対応するジオールは、ピリジンの存在下にて、オクタエチルポルフ ィリンをOsO4で酸化することにより得られた。 完全にβ,β'−アルキル置換された5,15-ビス(メチルフェニル)ポルフィリンを オスミル化(osmylation)することにより、同様に、対応するジオールが生成す る。Osukaら、「5,15-ジアリールオクタエチルポルフィリンからの5,15-ジアリ ール置換オキソクロリンの合成」、Bull .Chem.Soc.Jap.66、3837-39(1993) 。 しかし、そのように生成したジオールは、酸性条件に曝されると、ピナコール −ピナコロン型転位を受ける傾向にあり、以下に示すように、オキソクロリンを 生じる: 種々の置換基の移動特性を研究したとき、β−モノアルキル置換ジオールの転位 から、水素は、転位反応において、移動する傾向が最も高い「置換基」であるこ とが立証された。Changら、「ビシナル-ジヒドロキシクロリンのピナコール転位 における移動特性」、J .Heterocyclic Chem.、22、1739-41(1985)。 ビシナルジヒドロキシクロリンは、ピリジン中での四酸化オスミウムによる酸 化により、β,β'−アルキル置換ポリフィリンから得られ、この生成物は、硫酸 で処理すると、ピナコール転位を受けることが確認されている。Bonnettら、「 硫酸中での過酸化水素によるポルフィリンの酸化」、Proc .Chem.Soc.、371-72 (1964)、およびChangら、「金属化(Metallation)によるバクテリオクロリン形 成とイソバクテリオクロリン形成との区別。OsO4酸化を介するポルフィリンジオ ンの高収率合成」、J .Chem.Soc.、Chem.Commun.、1213-15(1986)を参照のこ と。しかし、β,β'−置換メソ置換ポルフィリンのジヒドロキシオスミル化生 成物が、転位の可能性によって安定になるとは考えられない。 さらに、この出発ポルフィリンが、β置換パターンを有し、それによって、全 体的な分子対称性が低下する場合、ジヒドロキシル化により、立体異性体および 位置異性体の非統計的な混合物が生じる。例えば、ジューテロポルフィリン−IX のジメチルエステルをオスミル化する場合、以下の位置異性体およびそれらの対 応する立体異性体の混合物が生成する。Changら、「C-ヒドロキシクロリンおよ びC-メチルクロリン。ヘムdおよびボネリン(bonellin)モデル化合物への便利 な経路」、J .Org.Chem.50、4989-91(1985)。 最適条件下では、これらの位置異性体および立体異性体の分離は、面倒である。 現在、β,β'−非置換メソ置換ポルフィリン化合物は、以下に示すように、Os O4の添加、続いて還元により、β,β'−ジヒドロキシル化され、そのビシナルジ オールが得られることが分かっている: 得られたメソ置換ビシナルジオールは、予想外に安定である。驚くべきことに、 脱水および転位は、比較的厳しい条件(例えば、触媒量のHClO4を含む還流ベンゼ ンでの処理)下でのみ、起こる。このことは、β水素の高い移動特性だけでなく 、この分子の水を脱離する予想される傾向によって、以下に示すように、エノー ル性互変異性体として、完全に共役したポルフィリン共鳴構造を再構成すること から考えて、予想外である。Crossleyら、「2-ヒドロキシ-5,10,15,20-テトラフ ェニルポルフィリンにおける互変異性:エノール、ケトおよび芳香族ヒドロキシ ル互変異性体間の平衡」、J .Org.Chem.53、1132-37(1988)。 このようなメソフェニルオキソポルフィリンは、以前は、根本的に異なる経路で 調製されていた。例えば、Catalanoら、「新規多工程シネ置換連続手順による、 ニトロポルフィリンからの2-オキシ-5,10,15,20-テトラフェニルポルフィリンの 効率的な合成」、J .Chem.Soc.、Chem.Comm.、1537-38(1984)を参照のこと。 先在するメソ置換基に水酸基が付加されると、例えば、メソ−テトラ(ヒドロ キシフェニル)−ポルフィリン、−クロリンおよび−バクテリオクロリンのフェ ニル置換基は、活性PDT試薬として有効であり得ることが分かっている。Berenba umら、「メソ-テトラ(ヒドロキシフェニル)-ポルフィリン、好ましい選択性を 有する強力な腫瘍光増感剤の新しいクラス」、Br .J.Cancer54、717-25(1986 )およびRisら、「インビボでm-テトラヒドロキシフェニルクロリンを用いる光力 学療法:治療指標の最適化」、Int .J.Cancer55、245-49(1993)を参照のこと 。β位にヒドロキシ官能性を導入することにより、新しいクラスの光増感剤化合 物が見出されただけでなく、本発明の光増感剤が、その分子の両親媒性の増大の ために、公知の化合物よりもずっと優れていると考えられる理由がある。 さらに、β,β'−ジヒドロキシル化の際、出発物質の高い対称性により、得ら れるクロリンのただ1種の位置および立体異性体が形成される。例えば、メソテ トラフェニルポルフィリンのジヒドロキシル化により、β,β'−ジヒドロキシメ ソテトラフェニルバクテリオクロリンのただ1種の異性体が生成する。さらに、 β,β'−ヒドロキシクロリンの引き続くβ,β'−ジヒドロキシル化により、テト ラヒドロキシバクテリオクロリン生成物の2種の容易に分離できるジアステレオ マーのみが生成する。この異性体の著しい減少により、PDT試薬を高収率で得る 方法が提供され、これは、非常に実用的であり、経済的であり、そして医薬的に 重要である。 以前の観察(例えば、Whitlockら、「ポルフィリンのジイミド還元」、J .Am. Chem.Soc.91、7485-89(1969)、およびChangら、「金属化によるバクテリオク ロリン形成とイソバクテリオクロリン形成との区別:OsO4酸化によるポルフィリ ンジオンの高収率合成」、J .Chem.Soc.、Chem.Comm.、1213-15(1986)を参照 のこと)と一致して、β,β'−ジヒドロキシクロリンのβ−ヒドロキシル化(およ びβ,β'−ジヒドロキシクロリンのジイミド還元または、本題に関しては、テト ラフェニルクロリンのβ,β'−ジヒドロキシル化)は、著しい金属指向作用(met al-directing effect)に対して感受性である。メタロクロリンのオスミル化/還 元により、メタロ−イソバクテリオクロリン発色団が生成し、それから、脱金属 化(demetallation)により、母体となるイソバクテリオクロリン発色団が得ら れ得る。対照的に、遊離の塩基性クロリンのオスミル化/還元により、対 応するバクテリオクロリン発色団が生成する。 さらに他の利点は、メソ置換基が、特に、アリール環(例えば、フェニル基)で ある場合、幅広く誘導体化できることである。それゆえ、β,β'−非置換メソ置 換ポルフィリンおよびクロリンを、OsO4による酸化によってヒドロキシル化し、 続いて、β,β'−位で形成される中間体オスミウム酸エステルを還元することに より、多くの関連したビシナルジオール置換クロリンおよびバクテリオクロリン が製造され得、これらは、PDT剤として特に望ましい特性(例えば、増強し、かつ 深色シフトしたQバンドおよび増大した両親媒性)を示す。さらに、メソ置換基 自体をさらに誘導体化する能力により、化合物の薬物動態学および薬力学をさら に高い程度まで細かく調整する機会が提供される。 発明の開示 本発明に従って、式(I)または(II)を有する、新規なβ,β'−ジヒドロキシメ ソ置換クロリン、イソバクテリオクロリンおよびバクテリオクロリン化合物が調 製される: ここで、Mは、Ni(II)、Cu(II)、Zn(II)、Fe(III)Cl、Sn、Ge、Si、Ga、Al、Mn (III)、Gd(III)、InおよびTcからなる群から選択される金属であり; Aは、以下の構造を有する環であり: Dは、以下の構造を有する環であり: R1からR6は、独立して、水素原子、低級アルキル基、低級アルキルカルボン酸 または酸エステル基、ケト、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、あるいは他の環、環 置換基またはメソ置換基と一緒になって、縮合5員環または6員環を形成する基 であり;そして S1からS4は、H、置換または非置換アルキル基、あるいは置換または非置換芳 香環であり、これらは、同一または異なっていてもよいが、但し、S1からS4の少 なくとも1個は、Hではない。 さらに、式(I)および(II)の化合物を効率的に合成する方法が見出された。具 体的には、本発明では、式(I)を有する化合物の製造方法は、以下のa.およびb. の工程を包含する: a. 式(III)を有するメソ置換メタロポルフィリンをオスミル化して、そのβ, β'−位にて、オスミウム酸エステルを形成する工程: ここで、A、D、R1からR6およびS1からS4は、上記の通りである;および b. このオスミウム酸エステルを還元して、式(I)の対応するβ,β'−ジヒド ロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリンまたはイソバクテリオクロリンを 形成する工程。 式(II)の脱金属化した化合物を製造する3つの方法が、開示されている。第一 の方法は、以下の工程a.、b.およびc.を包含する: a. 式(III)を有するメソ置換メタロポルフィリンをオスミル化して、そのβ, β'−位にて、オスミウム酸エステルを形成する工程; b. このオスミウム酸エステルを還元して、式(I)の対応するβ,β'−ジヒド ロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリンまたはイソバクテリオクロリンを 形成する工程;および c. この還元工程後、式(I)のβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バク テリオクロリンまたはイソバクテリオクロリンを脱金属化して、式(II)の脱金属 化したβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリンまたはイソ バクテリオクロリンを形成する工程。 式(II)の脱金属化した化合物を製造する第二の方法は、以下の工程a.、b.およ びc.を包含する: a. 式(III)を有するメソ置換メタロポルフィリンをオスミル化して、そのβ, β'−位にて、オスミウム酸エステルを形成する工程; b. このオスミウム酸エステルを脱金属化する工程;および c. この脱金属化したオスミウム酸エステルを還元して、対応する式(II)のβ ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリンまたはバクテリオクロリン化合物を形成す る工程。 さらに、式(II)の脱金属化した化合物を製造する第三の方法は、以下の工程a. およびb.を包含する: a. 式(IV)を有するメソ置換ポルフィリノーゲン(porphyrinogenic)化合物 をオスミル化して、そのβ,β'−位にて、オスミウム酸エステルを形成する工程 : ここで、A、D、R1からR6およびS1からS4は、上記の通りである;および b. このオスミウム酸エステルを還元して、対応する式(II)のβ,β'−ジヒド ロキシメソ置換クロリンまたはバクテリオクロリン化合物を形成する工程。 図面の簡単な説明 本発明は、以下の図面を参照して、さらに明確に理解できる。 図1は、2,3-ビシナル-ジヒドロキシテトラフェニルクロリンのUV−可視スペ クトル(実線)および[2,3-ビシナル-ジヒドロキシテトラフェニルクロリナト]亜 鉛(II)のUV−可視スペクトル(破線)を示す。 図2は、2,3-ビシナル-ジヒドロキシテトラフェニルバクテリオクロリンのUV −可視スペクトルを示す。 図3は、2,3,12,13-テトラヒドロキシテトラフェニルバクテリオクロリン-E- 異性体のUV−可視スペクトル(実線)および2,3,12,13-テトラヒドロキシテトラフ ェニルバクテリオクロリン-Z-異性体のUV−可視スペクトル(破線)を示す。 図4は、[7,8-ビシナル-ジヒドロキシテトラフェニルイソバクテリオクロリナ ト]亜鉛(II)のUV−可視スペクトルを示す。 図5は、2,3,7,8-テトラヒドロキシテトラフェニルイソバクテリオクロリン-E -異性体のUV−可視スペクトル(実線)および[2,3,7,8-テトラヒドロキシテトラフ ェニルイソバクテリオクロリナト]亜鉛(II)-E-異性体のUV−可視スペクトル(破 線)を示す。 発明の詳細な説明 本発明のβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリン、また はイソバクテリオクロリン化合物は、上記の式(I)または式(II)を有する。式( I)のMは、式(I)の錯体を形成できるいずれかの金属種であり得るが、好ましく は、Ni(II)、Cu(II)、Zn、Sn、Ge、Si、GaおよびAlからなる群から選択される。 選択される金属の重要な特性は、この金属をこのポルフィリン構造に導入可能な ことであり、次いで、本発明の方法から得られるクロリンから、それを除去可能 なことである。 Aは、以下の構造を有するいずれかの環であり得る: Dは、以下の構造を有するいずれかの環であり得る: 上記構造の全ての対応する共鳴型もまた、用語「A」および「D」に含まれると考 えられることを理解すべきである。しかし、好ましくは、環AおよびDの少なくと も1個は、環BおよびCと同じである。さらに好ましくは、環AおよびDの両方は、 他の環BおよびCと同じであり、それらと共に、このような環を4個有するポルフ ィリン核構造を形成し、各環は、メソ位と呼ばれる架橋炭素原子により、接続さ れている。 R1からR6は、上で概説したオスミル化工程および還元工程を妨害しない限り、 多数の環置換基のいずれか1個であり得る。好ましくは、R1からR6は、独立して 、水素原子;低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロ ピル、t-ブチルおよびn-ペンチル);低級アルキルカルボン酸(例えば、ホルミル 、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシ-n-ブチル、カルボキシ-se c-ブチル、カルボキシ-n-ヘキシル);カルボン酸エステル基(例えば、−CH2CH2C OOCH3、−CH2CH2COOCH2CH3、−CH2CH(CH3)COOCH2CH3、−CH2CH2CH2COOCH2CH2CH3 、−CH2CH(CH3)2COOCH2CH3);ケト;ヒドロキシ;ニトロ;アミノなどである。 さらに、R1およびR2、R3およびR4、またはR5およびR6は、他の環、環置換基 またはメソ置換基と一緒になって、縮合した5員環または6員環を形成する。そ のように形成される縮合した5員環または6員環は、本発明のオスミル化工程お よび還元反応工程を妨害しないいずれかの飽和または不飽和の炭素環式または複 素環式の5員環または6員環であり得る。このような環の例には、シクロペンタ ン、フラン、チオフェン、ピロール、イソピロール、3-イソピロール、ピラゾー ル、2-イソイミダゾール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2-ジチ オール、1,3-ジチオール、1,2,3-オキサチオール、イソキサゾール、オキサゾー ル、チアゾール、イソチアゾール、1,2,3-オキサジアチアゾール、1,2,4-オキサ ジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,2,3-ジオキ サゾール、1,2,4-ジオキサゾール、1,2,5-オキサチアゾール、1,3-オキサチオー ル、ベンゼン、シクロヘキサン、1,2-ピラン、1,4-ピラン、1,2-ピロン、1,4-ピ ロン、1,2-ジオキシン、1,3-ジオキシン(ジヒドロ型)、ピリジン、ピリダジン、 ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、1,3,5-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1, 2,4-オキサジン、1,3,2-オキサジン、o-イソキサジン、1,2,5-オキサチアジン、 1,4-オキサジン、p-イソキサジン、1,2,6-オキサチアジン、1,3,5,2-オキサジア ジン、モルホリン、アゼピン、オキセピン、チエピン、1,2,4-ジアゼピンなどが 包含される。好ましくは、R1およびR2、R3およびR4、またはR5およびR6が、縮合 した5〜6員環を形成するとき、この環は、6員環である。最も好ましくは、R1 およびR2、R3およびR4、またはR5およびR6が、環を形成するとき、それは、6員 炭素環(すなわち、ベンゼン環)である。 特に好ましい実施態様では、R1からR6は、独立して、水素、メチル、エチルま たは低級アルキルエステルであり、最も好ましくは、水素、メチルまたはエチル である。 S1からS4は、同一または異なり、H、多数の置換されたまたは非置換のアルキ ル基、置換されたまたは非置換のシクロアルキル基、および芳香族基のいずれか 1種であり得る。S1からS4の1個またはそれ以上がアルキル基のとき、それらは 、好ましくは、約1個〜約18個の炭素原子、さらに好ましくは、約1個〜12個の 炭素原子、さらに好ましくは、約1個〜6個の炭素原子を有する。代表的なアル キル基の例には、メチル、エチル、イソプロピル、第二級ブチル、第三級ブチ ル、n-ペンチル、およびn-オクチルがある。 S1からS4の1個またはそれ以上がアルキル基のとき、それは、このオスミル化 反応または還元反応を妨害しないいずれかの基で置換されていても、置換されて いなくてもよい。例えば、S1からS4の1個またはそれ以上がアルキル基のとき、 それは、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、または臭素);ヒドロキシ基(例 えば、ペントースおよびヘキソース中のもの);チオール;あるいはカルボニル 基(例えば、アルデヒド、ケトン、カルボン酸(例えば、脂肪酸)またはそれらの エステルまたはアミド);第一級、第二級、第三級または第四級アミノ基;ニト リル;ホスフェート基;スルホネート基などで置換されていてもよい。 S1からS4の1個またはそれ以上がシクロアルキル基のとき、それは、好ましく は、約3個〜約7個の炭素原子を含有する。代表的なシクロアルキル基の例には 、シクロプロピル、シクロヘキシル、およびシクロヘテロアルキル(例えば、グ ルコピラノース糖またはフルクトフラノース糖)が包含される。S1からS4の1個 またはそれ以上がシクロアルキル基のとき、それは、このオスミル化反応または 還元反応を妨害しないいずれかの基で置換されていても、置換されていなくても よい。例えば、S1からS4の1個またはそれ以上がシクロアルキル基のとき、それ は、S1からS4の1個またはそれ以上がアルキル基の場合に上で記述した置換基と 同じ置換基のいずれかで置換されていてもよい。 S1からS4の1個またはそれ以上がアリール基のとき、それは、好ましくは、約 5個〜約12個の炭素原子を含有し、必要に応じて、1個またはそれ以上のヘテロ 原子を含有し、そして必要に応じて、存在する共役ポルフィリン環構造に縮合さ れる環を含有する。適切な芳香環の例には、フラン、チオフェン、ピロール、イ ソピロール、3-イソピロール、ピラゾール、2-イソイミダゾール、1,2,3-トリア ゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2-ジチオール、1,3-ジチオール、1,2,3-オキサ チオール、イソキサゾール、オキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、1,2, 3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3, 4-オキサジアゾール、1,2,3,4-オキサトリアゾール、1,2,3,5-オキサトリアゾー ル、1,2,3-ジオキサゾール、1,2,4-ジオキサゾール、1,3,2-ジオキサゾール、1, 3,4-ジオキサゾール、1,2,5-オキサチアゾール、1,3-オキサチオール、ベンゼ ン、1,2-ピラン、1,4-ピラン、1,2-ピロン、1,4-ピロン、1,2-ジオキシン、1,3- ジオキシン、ピリジン、N-アルキルピリジニウム、ピリダジン、ピリミジン、ピ ラジン、1,3,5-トリアゾン、1,2,4-トリアジン、1,2,3-トリアジン、1,2,4-オキ サジン、1,3,2-オキサジン、1,3,6-オキサジン、1,4-オキサジン、o-イソキサジ ン、p-イソキサジン、1,2,5-オキサチアジン、1,4-オキサジン、o-イソキサジン 、p-イソキサジン、1,2,5-オキサチアジン、1,2,6-オキサチアジン、1,4,2-オキ サジアジン、1,3,5,2-オキサジアジン、アゼピン、オキセピン、チエピン、1,2, 4-ジアゼピン、インデン、イソインデン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、チ オナフテン、イソチオナフテン、インドール、インドレニン、2-イソベンザゾー ル、1,4-ピリンジン、ピランド[3,4-b]-ピロール、イソインダゾール、インドキ サジン、ベンゾキサゾール、アントラニル、ナフタレン、1,2-ベンゾピラン、1, 2-ベンゾピロン、1,4-ベンゾピロン、2,1-ベンゾピロン、2,3-ベンゾピロン、キ ノリン、イソキノリン、1,2-ベンゾジアジン、1,3-ベンゾジアジン、ナフチリジ ン、ピリド[3,4-b]-ピリジン、ピリド[3,2-b]-ピリジン、ピリド[4,3-b]-ピリジ ン、1,3,2-ベンゾキサジン、1,4,2-ベンゾキサジン、2,3,1-ベンゾキサジン、3, 1,4-ベンゾキサジン、1,2-ベンズイソキサジン、1,4-ベンズイソキサジン、アン トラセン、フェナントレン、カルバゾール、キサンテン、アクリジン、プリン、 ステロイド化合物などが包含される。 特に好ましい実施態様では、S1からS4は、フェニル、ナフチル、ピリジニル、 および低級N-アルキルピリジニウム塩からなる群から選択される。さらに好まし くは、S1からS4は、同一である。 他の実施態様では、S1からS4の少なくとも1個は、以下の構造を有する: ここで、X、Y、Z、X'、Y'、およびZ'は、多数の置換基のいずれか1個であり得 、一般に、所望生成物の生理活性、生体分配性、吸収性およびクリアランス特性 、および物理的特性を「細かく調整する(fine tune)」ために、使用される。こ れを行う1つの方法は、式(I)または(II)の化合物が両親媒性分子であるように 置換基を選択することである。「両親媒性」には、この分子が、非対称性がより 高くなること、すなわち、以下の(1)または(2)を意味する: (1)(a)極性の高い水溶性領域および(b)疎水性の高い水不溶性領域の両方を有 すること;あるいは (2)(a)非イオン性領域および(b)イオン性領域の両方を有すること。 しかし、本発明はまた、実質的にまたは全く同じアリール置換基を有するβ,β' −ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリン、またはイソバクテリオ クロリン化合物も包含することに注目すべきである。さらに、任意の選択された アリール置換基はまた、この化合物が、本発明の化合物を調製するのに使用され る工程「a.」および工程「b.」の反応を受ける能力に悪影響がないようにすべき である。 好ましくは、このX、X'、Y、Y'およびZは、独立して、(1)水素;(2)ハロゲン( 例えば、フルオロ、クロロ、ヨードおよびブロモ);(3)低級アルキル(例えば、 メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、t-ブチル、n-ペンチルなどの基) ;(4)低級アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n-ブトキ シ、t-ペントキシなど);(5)ヒドロキシ;(6)カルボン酸またはその酸塩(例えば 、−CH2COOH、−CH2COO−Na+、−CH2CH(Br)COOH、−CH2CH(CH3)COOH、−CH(Cl) −CH2−CH(CH3)−COOH、−CH2−CH2−C(CH3)2−COOH、−CH2−CH2−C(CH3)2−CO O-K+、−CH2−CH2−CH2−CH2−COOH、C(CH3)3−COOH、CH(Cl)2−COOHなど);(7) カルボン酸エステル(例えば、−CH2CH2COOCH3、−CH2CH2COOCH2CH3、−CH2CH(CH3 )COOCH2CH3、−CH2CH2CH2COOCH2CH2CH3、−CH2CH(CH3)2COOCH2CH3など);(8)ス ルホン酸またはその酸塩(例えば、第I族および第II族の塩、アンモニウム塩、 および有機カチオン塩(例えば、アルキル塩および四級アンモニウム塩);(9)ス ルホン酸エステル(例えば、スルホン酸メチル、スルホン酸エチル、スルホン酸 シクロヘキシルなど);(10)アミノ(例えば、非置換第一級アミノ、 メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、5-ブチ ルアミノ、sec-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、トリメチルアミノ、ジエチルア ミノ、トリエチルアミノ、ジ-n-プロピルアミノ、メチルエチルアミノ、ジメチ ル-sec-ブチルアミノ、2-アミノエタノキシ、エチレンジアミノ、2-(N-メチルア ミノ)ヘプチル、シクロヘキシルアミノ、ベンジルアミノ、フェニルエチルアミ ノ、アニリノ、N-メチルアニリノ、N,N-ジメチルアニリノ、N-メチル-N-エチル アニリノ、3,5-ジブロモ-4-アニリノ、p-トルイジノ、ジフェニルアミノ、4,4'- ジニトロジフェニルアミノなど);(II)シアノ;(12)ニトロ;(13)生理活性基; または(14)式(I)または(II)の化合物の両親媒性を高めるいずれかの他の置換基 である。 用語「生理活性基」は、特定の生体環境にて、その蓄積、除去、結合速度、ま たは結合強度を選択的に促進するいずれかの基であり得る。例えば、生理活性基 の1つの範疇には、糖から誘導した置換基、具体的には、(1)アルドース(例えば 、グリセルアルデヒド、エリスロース、トレオース、リボース、アラビノース、 キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、 グロース、イドース、ガラクトース、およびタロース);(2)ケトース(例えば、 ヒドロキシアセトン、エリトルロース、レブロース、キシルロース、プシコース 、フルクトース、ソルボース、およびタガトース);(3)ピラノース(例えば、グ ルコピラノース);(4)フラノース(例えば、フルクトフラノース);(5)O-アシル 誘導体(例えば、ペンタ-O-アセチル-I-グルコース);(6)O-メチル誘導体(例えば 、メチルI-グルコシド、メチルJ-グルコシド、メチルI-グルコピラノシド、およ びメチル-2,3,4,6-テトラ-O-メチル-グルコピラノシド);(7)フェニルオサゾン( 例えば、グルコースフェニルオサゾン);(8)糖アルコール(例えば、ソルビトー ル、マンニトール、グリセロール、およびミオイノシトール);(9)糖酸(例えば 、グルコン酸、グルカル酸およびグルクロン酸、L-グルコノラクトン、L-グルク ロノラクトン、アスコルビン酸、およびデヒドロアスコルビン酸);(10)リン酸 エステル(例えば、I-グルコース 1-リン酸、I-グルコース 6-リン酸、I-フルク トース 1,6-ジリン酸、およびI-フルクトース 6-リン酸);(11)デオキシ糖(例え ば、2-デオキシリボース、ラムノース(デオキシマンノース)、およびフコース (6-デオキシガラクトース));(12)アミノ糖(例えば、グルコサミンおよびガラク トサミン);ムラミン酸およびノイラミン酸:(13)二糖類(例えば、マルトース、 スクロースおよびトレハロース);(14)三糖類(例えば、ラフィノース(フルクト ース、グルコース、ガラクトース)およびメレチトース(グルコース、フルクトー ス、グルコース));(15)多糖類(グリカン)(例えば、グルカンおよびマンナン); (16)貯蔵多糖類(例えば、I-アミロース、アミロペクチン、デキストリン、およ びデキストラン)がある。 アミノ酸誘導体もまた、有用な生理活性置換基であり、例えば、以下から誘導 したものがある:バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、メチオニン、 フェニルアラニン、トリプトファン、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、 シスチン、システイン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、プロリン、セリ ン、チロシン、アスパラギン、およびグルタミン。また、ペプチド(特に、特異 的なレセプターに親和性を有することが知られているもの)、例えば、オキシト シン、バソプレシン、ブラジキニン、LHRH、トロンビンなどもまた、有用である 。 生理活性置換基の他の有用な群には、ヌクレオシドから誘導したもの、例えば 、リボヌクレオシド(例えば、アデノシン、グアノシン、シチジン、およびウリ ジン);および2'-デオキシリボヌクレオシド(例えば、2'-デオキシアデノシン、 2'-デオキシグアノシン、2'-デオキシシチジン、および2'-デオキシチミジン)が ある。 特に有用な生理活性基の他の範疇には、特定の生理活性レセプターに特異的な 任意のリガンドがある。「レセプターに特異的なリガンド」との用語は、細胞表 面にて、レセプターに結合する部分を意味し、それゆえ、この生体レセプターに 相補的な外形および電荷パターンを含有する部分を意味する。このリガンドは、 このレセプターそれ自体ではないが、それに相補的な物質である。広範囲の細胞 タイプは、ホルモン、成長因子、または神経伝達物質を結合するように設計され た特定のレセプターを有することが、よく理解されている。しかし、レセプター に特異的なリガンドのこれらの具体例は、公知であり理解されているものの、本 明細書中で使用する「レセプターに特異的なリガンド」との語句は、レセプター に特異的に結合するいずれかの物質(天然物または合成物)を意味する。 このようなリガンドの例には、以下がある:(1)ステロイドホルモン(例えば、 プロゲステロン、エストロゲン、アンドロゲン、および副腎皮質ホルモン);(2) 成長因子(例えば、上皮成長因子、神経成長因子、繊維芽細胞成長因子など);(3 )他のタンパクホルモン(例えば、ヒト成長ホルモン、副甲状腺ホルモンなど);( 4)神経伝達物質(例えば、アセチルコリン、セロトニン、ドーパミンなど)。これ らの物質のいずれかの類似物のうち、生体レセプターをうまく結合するものもま た、包含される。 式(I)の化合物の両親媒性を高める傾向のある置換基の特に有用な例には、以 下がある:(1)長鎖アルコール、例えば、−CH12H24−OHであって、ここで、−C1 2 H24は疎水性である;(2)脂肪酸およびそれらの塩(例えば、長鎖脂肪酸であるオ レイン酸のナトリウム塩);(3)ホスホグリセリド(例えば、ホスファチジン酸、 ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリ ン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジ ル3'-O-アラニルグリセロール、カルジオリピン、またはホスファチダルコリン) ;(4)スフィンゴ脂質(例えば、スフィンゴミエリン);および(5)糖脂質(例えば 、グリコシルジアシルグリセロール、セレブロシド、セレブロシドまたはガング リオシドの硫酸エステル)。 好ましい実施態様では、X、X'、Y、Y'、およびZは、独立して、水素、ハロゲ ン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボン酸またはその酸塩、 カルボン酸エステル、スルホン酸またはその酸塩、スルホン酸エステル、置換さ れたまたは非置換のアミノ、シアノ、ニトロ、または生理活性基であり、そして Z'は、水素または低級アルキルである。他の実施態様では、X、Y、X'およびY'は 、それぞれ、水素であり、そしてZは、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級ア ルコキシ、ヒドロキシ、カルボン酸、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル (特に、芳香族スルホン酸エステル)、ニトロ、アミノ(特に、低級アルキルアミ ノ)、シアノ、および生理活性基からなる群から選択される。 さらに他の実施態様では、X、Y、Z、X'およびY'は、水素、メチル、エチル、t -ブチル、メトキシ、ヒドロキシ、OR(ここで、Rは、6個〜18個の炭素原子を有 するアルキル基または脂肪酸基)、フルオロ、クロロ、ヨード、ブロモ、−C(O) −OCH3、シアノ、ニトロ、または生体レセプターに特異的なリガンドからなる群 から選択される。さらに好ましい実施態様では、X、X'、YおよびY'およびZは、 水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボン酸また はその酸塩、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル、スルホン酸またはその 酸塩、ニトロ、アミノ、シアノ、および生理活性基からなる群から選択される。 さらに他の好ましい実施態様では、X、Y、Z、X'およびY'の少なくとも1つは、 この分子の両親媒性を高める生理活性基または置換基である。 S1からS4の1個またはそれ以上として供される基の特に好ましい具体例には、 以下が包含される: このような化合物の具体例としては、以下のものが挙げられる; ここで、RはH、C6〜C18アルキルまたは脂肪酸である; ここで、Rはメチル、エチル、またはプロピルである;および カチオン性およびアニオン性の両方の水溶性クロリン化合物の例には、以下が 含まれる: 本発明の化合物を製造する方法の工程「a.」は、式(III)のメソ置換メタロポ ルフィリンまたは式(IV)の対応する脱金属化ポルフィリノーゲンをオスミル化し て、そのβ,β'−位にオスミニウム酸エステルを形成することを包含する。本発 明の出発メソ置換メタロポルフィリン(III)またはポルフィリン(IV)は、非常に 多くの標準的な方法のいずれか1つにより、調製できる。例には、以下のような 方法が包含される: (1)ピロールおよび適当に置換したベンズアルデヒドは、Adlerら、「メソテト ラフェニルポルフィリンの簡素化合成」、J .Org.Chem.32、476(1967)に従っ たAdler法により、または「空気酸化についての高濃度条件および電子伝達系を 用いたメソポルフィリンの合成の研究」、J .Org.Chem.59、579-87(1994)に 記述のようなLindsey法により、反応し得る。「テトラアルキルクロリン錯体お よびテトラアルキルポルフィリン錯体の簡易合成、およびニッケル(II)のテト ラメチルクロリン錯体およびテトラメチルポルフィリン錯体の構造の比較」、J .Am.Chem.Soc.102:6852-54(1980)にて、メソテトラアルキル化合物につい て、類似の反応が記述されている。 (2)Wallaceら、「テトラフェニルポルフィリンの理論的合成:MacDonald経路 からのテトラアリールポルフィリン」、J .Org.Chem.58、7245-47(1993)によ り記述のように、ジピロール性化合物およびそれらの相対物の縮合。 (3)例えば、Di Magnoら、「金属仲介クロスカップリングによるポルフィリン の平易な詳述」、J .Org.Chem.58、5983-93(1993)により;またはOsukaら、 「5,15-ジアリールオクタエチルポルフィリンからの5,15-ジアリール置換オキソ クロリンの合成」、Bull .Chem.Soc.Japan66、3837-39(1993)に記述のよう に、そのβ位またはメソ位におけるポルフィリンの操作;またはHombrecherら、 「長鎖アルキルを有するエステル基で置換されたテトラアリールポルフィリンの 効果的な合成」、Tetrahedron49:12、2447-56(1993)に記述の、あらかじめ存 在しているメソフェニルポルフィリンおよび適切に置換したメソフェニルポルフ ィリン上のフェニル置換基の操作。 上記文献の全ての開示内容は、本明細書中で参考として援用される。 好ましくは、工程「a.」の出発物質として使用される式(III)の化合物は、Lin dseyらのポルフィリン合成方法(上記参照)を使用して調製される。このような反 応を行う一般的な方法を、以下に示す:代表的には、ピロールおよび適切に置換 されたベンズアルデヒドの等モル混合物を、酸触媒作用を用いて、窒素雰囲気下 にて反応させる。形成したポルフィリノーゲンを、空気酸化するかまたは酸化剤 としてのDDQで処理することにより、ポルフィリンが得られ、これを、次いで、 代表的には、カラムクロマトグラフィーにより精製する。 工程「a.」のオスミル化反応は、塩基(代表的には、ピリジン)の存在下にて、 この出発物質をOsO4で処理することにより行ない、それゆえ、以下に示すように 、そのβ,β'−位にて、オスミウム酸エステルが形成される: このOsO4の量は、一般には、化学量論量であり、代表的には、出発物質1モル あたり、約1.0〜約1.5モルのOsO4の範囲で変わる。 通常、OsO4と共に使用される塩基は、一般に、このオスミウム酸エステルのオ スミウム(IV)と配位でき、それにより、この中間体を安定化して、このオスミウ ム酸エステルの形成を促進するものである。例えば、Schroder、「不飽和基質の 四酸化オスミニウムシスヒドロキシル化」、Chem .Rev.80:187-218(1980)を 参照のこと。好ましい塩基には、ピリジン、イミダゾール、イソキノリン、第三 級アルキルアミン(例えば、トリメチルアミン、メチルスルホンアミドなど)が挙 げられる。使用する塩基の量は、このオスミウム酸エステルのオスミウム(VI)の 配位圏(coodination sphere)を飽和するのに充分な量が存在する限り、広く変え 得る。しかし、好ましくは、使用する塩基の量は、約2当量〜約20当量の範囲内 に入る。ある種の塩基(例えば、ピリジン)もまた、このオスミル化反応の溶媒ま たは共溶媒として、使用できる。 このOsO4は、反応混合物ニートに添加できるが、それは、最適には、適切な非 反応性溶媒に溶解して使用される。溶媒を使用するとき、その選択は、このポル フィリン出発物質上の置換基パターンに依存し、このパターンは、その溶解性に 影響を与える。しかし、代表的に使用される溶媒には、芳香族溶媒(例えば、ピ リジン、トルエン、およびベンゼン);塩素化溶媒(例えば、CHCl3およびジクロ ロメタン);水;エーテル(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ エチレングリコールおよびグリコールのジメチルエーテル(エチレングリコール ジメチルエーテル));ケトン(例えば、アセトンおよびメチルエチルケトン);ア セトニトリル;DME、DMFおよびDMSO;アルコール(例えば、エタノール、メタノ ール、およびブタノール);およびそれらの混合物が挙げられる。 この出発物質が水溶性である場合、好ましい溶媒は、水である。有機溶媒を使 用するとき、特に有用な溶媒系には、塩素化溶媒(例えば、CHCl3およびジクロロ メタン)を約2〜25容量%のピリジンと混合した配合が挙げられる。 工程「a.」中にて、この反応混合物の温度は広く変わり得るが、代表的には、 室温で維持されるか、または約-100℃〜室温までの範囲の温度まで、ある程度冷 却される。好ましくは、この反応は、ほぼ室温で行われる。 工程「a.」のオスミル化反応に必要な時間は、大部分は、使用する温度および 出発物質の相対的な反応性に依存する。特に、このメソ置換基が、アリール基ま たは嵩高い(bulky)アルキル基(例えば、第三級ブチル)のとき、この反応時間は 、(ピリジンのような塩基で錯体化した)OsO4の入ってくるオスミウム(VIII)種の 攻撃に対するβ位の立体障害のために、比較的ゆっくりとなる傾向がある。それ ゆえ、たとえジメソ置換系が、比較的素早く反応することが認められているとし ても、このテトラ置換系は、少なくともS1からS4のうちの1個またはそれ以上が 特に嵩高い(例えば、第三級ブチル基、シクロアルキル基、または置換フェニル 環)場合には、反応の完結には、著しく長い時間を要し得る。従って、この反応 時間は、例えば、約1時間から約7日間まで大きく変わり得る。 このオスミル化反応は、大気圧より上および大気圧より下の両方の圧力で行い 得る。しかし、好ましくは、この反応は、ほぼ大気圧に等しい圧力で行われる。 この反応は、空気に近い気体混合物の存在下で行い得るが、特に反応性の高い反 応物が関与するとき、この気体状混合物を、不活性ガス(例えば、窒素ガス、ア ルゴンなど)で満たしてもよい。 本発明のオスミル化工程は、通常の自然光の条件下にて、行うことができる。 しかし、このオスミル化の基質および生成物は、しばしば、良好な光増感剤であ るために、副反応を最小にするために、光を排除することが、一般には、好まし い。 この反応の進行には、時には、この反応混合物の色変化(例えば、紫色から緑 色への変化)を伴う。望ましくは、この色変化は、この反応のおよその完結度を モニターするのに、使用され得る。他の公知方法(例えば、種々のタイプのクロ マトグラフィー、特にTLCおよびHPLC)もまた、この出発物質の消失により反応の 進行を追跡するのに、使用できる。 このオスミル化反応の結果、反応混合物が得られ、そこから、いずれかの通常 の手段(代表的には、クロマトグラフィー)により、そのジオール生成物が分離さ れ精製される。しかし、好ましくは、このオスミル化反応混合物は、この反応混 合物中に存在する中間体の単離または精製を介在させる必要なく、その還元工程 「b.」で直接使用される。 このオスミル化反応混合物を還元して式(I)のジオールを形成することは、多 くの通常の還元剤により、達成できる。このような有用な還元剤の例には、気体 状のH2S、HSO3 -、BH4 -、AlH4 -、B2H6、Ni触媒またはPd触媒を伴うH2、Zn/H+など が包含される。しかし、特に好都合な還元剤には、H2SおよびHSO3 -が挙げられ、 そのうち、H2Sは、さらに好ましい。 上記還元剤のほとんどは、特に、この極性ジヒドロキシル化生成物がアニオン 種またはカチオン種のとき、この生成物の溶解を助けるために、適切な非反応性 の有機または無機非溶媒(例えば、メタノール、エタノールなど)と組み合わせて 、使用される。共溶媒もまた、時には、この生成物の単離および精製を容易にす る。工程「b.」に対する還元剤および非溶媒の特に好ましい組合せには、H2Sと メタノールとの組合せがある。 このオスミル化反応混合物中の特定の化合物の単離または精製を介在させるこ となく、このオスミル化反応工程「a.」の最終時点にて、この反応混合物に直接 添加するのに特に有用な還元剤の特定の例には、以下が包含される:(1)H2Sおよ びメタノールを用いた処理;および(2)HSO3 -のH2O溶液を用いた、この有機相の 激しい撹拌。このような場合には、還元は、この第一の方法で通例起こるように 、十分な速度で進行し得るか、または、この反応は、確実ではあるが、時には、 この第二の方法でも起こるように、著しく遅い速度で起こり得る。それゆえ、こ の反応速度は、しばしば、未使用の還元剤を沈殿させる非溶媒の存在下または非 存在下にて、還元剤の種類および配合により影響を受ける。 この還元工程「b.」中のこの反応混合物の温度は、使用する還元剤に依存して 、広範囲に変わり得る。例えば、この還元剤として、気体状のH2Sを使用する場 合、この温度は、代表的には、ほぼ室温で保持される。しかし、他の還元剤を使 用する場合、この温度は、約1℃〜約100℃の範囲をとり得る。 工程「b.」の還元反応に必要な時間は、大部分は、使用する温度、およびこの 出発物質の相対的な反応性に依存するが、好ましくは、この温度は、ほぼ室温で ある。この工程「b.」の還元反応は、大気圧より上および大気圧より下の両方の 圧力にて、気体の存在下で、行うことができる。しかし、最も頻繁には、この反 応は、ほぼ大気圧に等しい圧力で、行われる。 得られる生成物である、式(I)または式(II)のβ,β'−ジヒドロキシメソ置換 クロリン、バクテリオクロリンまたはイソバクテリオクロリン化合物は、任意の 通常の方法(例えば、非溶媒で追い出すこと、沈殿させること、任意の非混和性 の液体で抽出すること、溶媒のエバポレーション、またはこれらの方法または他 の通常の方法の組合せ)により、単離できる。代表的には、式(I)または式(II) のβ,β'−ジヒドロキシ化合物は、次いで、公知の精製方法(例えば、再結晶、 種々の形態のカラムクロマトグラフィー、非溶媒または部分溶媒を用いた粉砕方 法、向流抽出技術など)のいずれか1つまたはそれらの組合せにより、精製でき る。 典型的なオスミル化−還元を達成する一般的な方法を、以下に示す: 約40:1のCHCl3:ピリジンの溶媒混合物に、周知量の5,10,15,20-メソテトラ フェニルポルフィリンを懸濁させ、そして1.3当量のOsO4と混合する。この反応 混合物を、暗所にて、約4日間撹拌する。気体状のH2Sで数分間パージすること により、この反応を停止する。メタノールを添加した後、沈殿した黒色のOsSを 濾過により取り除く。この濾液を乾燥するまでエバポレートし、例えば、シリカ /CH2Cl2−0.5%メタノールにてクロマトグラフィーにかけ、そしてさらに、再結 晶により精製する。 式(II)の脱金属化β,β'-ジヒドロキシ化合物が望ましい場合には、本発明の 方法の間の数段階のうちの1つにおいて、脱金属化が起こり得る。(1)以下に示 す式(IV)を有する脱金属化メソ置換ポルフィリノーゲン化合物を用いて開始する か;または(2)このメソ置換メタロポルフィリンをオスミル化し、そしてこのオ スミル化工程「a」後、およびこの還元工程「b」前にて、この反応混合物を構成 する化合物から、金属Mを除去するか;または(3)この還元工程「b」後にて、式( I)のβ,β'-ジヒドロキシメソ置換化合物を脱金属化して、式(II)の化合物を形 成するか、いずれかを行うことができる: この金属Mの存在は、一般には、このオスミル化工程「a」または還元工程「b 」のいずれかを行うのには、必要ではない。しかしながら、多くの場合、金属イ オンを存在させることは、この反応の出発物質の溶解性を高め、これにより、よ り高い濃度の反応物およびより短い反応時間を可能にする。従って、特に、本発 明の方法のオスミル化工程「a」中に、この金属を存在させることは、有利であ ると考えられている。しかしながら、この金属に加えて、このメソ置換化合物上 の他の置換基もまた、この化合物の溶解性に著しい効果を与え、そしてそれゆえ 、この濃度および反応時間に影響を与える場合があることに注目すべきである。 式(I)のβ,β'-ジヒドロキシ化合物、またはこのオスミル化工程「a」後の対 応する化合物、またはこの還元工程「b」後の対応する化合物のいずれを脱金属 化しようと、その反応条件は、通常、同じまたは非常に類似している。本目的に 使用する適切な脱金属化試薬には、脱金属化し得るいずれかの酸であって、オキ ソポルフィリンの形成を誘発しないものが挙げられる。また、この脱金属化条件 は、脱金属化する化合物上に存在する特定の置換基と適合するように、選択すべ きである。 典型的には、濃縮した鉱酸(例えば、硫酸および塩酸)は、避けるべきである。 なぜならそれらは、しばしば、このジオール基質を再配置/脱水して対応するオ キソポルフィリンを形成するのには、この化合物を脱金属化するのと同様に、強 力すぎるからである。好ましくは、この脱金属化剤は、CH3COOH、CF3COOH、H2S 、 1,3-プロパンジチオール、適切な溶媒(例えば、水またはクロロホルム)中の希塩 酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される。脱金属化剤の適切な混合 物の例としては、以下が挙げられる:(1)希トリフルオロ酢酸、(2)H2S、および( 3)クロロホルムおよび希(5%)塩酸水溶液から形成される2相系。 脱金属化反応は、当業者に公知であるが、さらなる情報が、J.W.Buchler、「 メタロポルフィリンの合成および特性」、The Porphyrins,Vol.I、Chapter 10 (2978)から得られ得る。上記脱金属化剤は、時には、適切な非反応性溶媒と組み 合わせて、使用され得る。有用な溶媒の例として、水;アルコール(例えば、エ タノール、メタノール、イソプロパノールなど);ハロアルカン(例えば、塩化メ チレンなど);窒素含有溶媒(例えば、DMF、テトラヒドロフランなど);比較的反 応性の低い芳香族化合物(例えば、ベンゼン、トルエンなど);およびエーテル( 例えば、ジエチルエーテル、ジエチレングリコール、およびグリコールジメチル エーテル)が挙げられる。 この脱金属化工程にて、この反応混合物の温度は、広く変え得るが、典型的に は、約0℃〜120℃の範囲に維持される。例えば、ある状況では、脱金属化剤と して、還流酢酸を使用し得、これにより、約118℃の温度が提供される。しかし 、この脱金属化反応は、最も好ましくは、ほぼ室温またはそれ以下で行われる。 脱金属化に必要な時間は、使用する温度および出発物質(特に、このポルフィ リンから除去される脱金属化剤および金属)の相対的な反応性に依存して、広く 変わる。例えば、5%塩酸水溶液およびクロロホルムの2相系が、亜鉛ポルフィ リンを脱金属化するのに使用されるとき、その反応は、典型的には、数分で起こ る。他方、転位が望ましい場合、金属化した化合物は、強酸条件(例えば、クロ ロホルム中の乾燥塩化水素ガス)に晒されて、この転位が行われるか、この金属 が除去されるか、またはその両方が起こり得る。 この反応は、大気圧以上または大気圧以下で行い得る。好ましくは、この反応 は、大気圧にほぼ等しい圧力で行われる。 この脱金属化生成物を単離するには、直接的な操作(例えば、この反応混合物 の中和、いずれかの非混和性液体を用いた抽出、シリカゲルカラム上の溶出また は他のタイプのクロマトグラフィー、非溶媒への追い出し、沈殿または結晶化、 溶媒のエバポレーション、またはこれらの方法または他の通常方法のいずれかの 組合せ)が使用できる。所望の脱金属化化合物を単離する好ましい方法としては 、クロマトグラフィーおよび/または結晶化が挙げられる。この脱金属化生成物 をさらに精製するのが望ましいなら、別の精製操作(例えば、再結晶、シリカゲ ルクロマトグラフィーカラムでの溶出、およびこれらの方法の組合せ)に供して もよい。 オレフィンのOsO4酸化の機構のために、工程「a.」および工程「b.」から得ら れるβ,β'-ジヒドロキシ化合物は、ビシナルジオールである。このビシナルジ オールを導入することにより、この分子に両親媒性が付与され、これは、部位特 異的な光化学療法の生体分配において、重要であると考えられている。さらに、 ポルフィリンをクロリンに転化すると、所望の方向において、光学特性が変わる (テトラフェニルポルフィリン、λmax[ベンゼン]=653 nm、log ε=3.80;2,3- ビシナル-ジヒドロキシテトラフェニルクロリン、λmax[CH2Cl2−0.1% MeOH]= 644 nm、log ε=4.38)。このジヒドロキシクロリンをテトラヒドロキシバクテ リオクロリンに転化すると、この効果は、さらに顕著となる(2,3,12,13-テトラ ヒドロキシバクテリオクロリン、λmax[CH2Cl2−0.5% MeOH]=708 nm、log ε =4.89)。このλmaxのlog ε値の増加は、このクロリンが、増大したQバンドの 結果として、元のポルフィリンよりも、そのスペクトルの赤色領域において、約 4.0倍効率的に光を吸収することを意味する。 さらに、本発明の化合物は、そのポルフィリン発色団の脱水および付随する再 構成に対して、驚くほど安定である。例えば、現在では、望ましくない転位反応 を誘発することなく、式(I)のクロリン(ここで、MはZnである)を脱金属化する には、還流条件下におけるCHCl3中の希HClが、うまく使用できることが分かって いる。以下に示すように、対応するオキソ化合物へ特に脱水および転位させるに は、触媒量のHClO4もまた、添加しなければならない。 同様に、メソテトラフェニルクロリンを、化学量論量のOsO4で処理し、続いて 、この中間体を還元するとき、その2,3-ビシナル-ジヒドロキシ-メソテトラフェ ニルバクテリオクロリンが生成する。しかし、このクロリンに、金属イオンとし てZn(II)を導入すると、結果が変わり、代わりに、(2,3-ビシナル-ジヒドロキシ イソバクテリオクロリナト)ZnIIが得られ、これは、穏やかな酸性条件下にて脱 金属化されて、2,3-ビシナル-ジヒドロキシイソバクテリオクロリンを生成し得 る。この反応順序は、その中心金属(存在するとき)の直接効果を再び例示するた めに、以下に図式で示す。 この現象の理由は、よく分かっていない。クロリン化合物の還元された二重結 合が、非局在化π電子に対し経路を誘発し、それが、正反対のピロール二重結合 を「分離する」と提案する人もいる。ここでは、攻撃によってπエネルギーの損 失が最小になり、バクテリオクロリン化合物が選択的に形成されるので、この攻 撃は、隣接するピロール単位における二重結合の攻撃よりも好ましいと考えられ る。金属の導入(またはこのクロリンのプロトン化)は、好ましいπ局在化型を変 えて、ビシナルピロール単位上の二重結合を「分離し」、そしてその結果、メタ ロイソバクテリオクロリンが形成されると考えられている。 本発明のβ,β'-ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリンおよび イソバクテリオクロリン化合物はまた、反応工程「a.」および「b.」にもう一度 供し、第二の対の水酸基を付加し得る。第二の対の水酸基の相対的な位置は、多 くの要因(例えば、金属の存在、存在する金属の選択、このメソ置換基の相対的 なバルク特性および電子特性、および追加のβ,β'-置換基の存在およびその特 性)に依存する。 また、第二の対のヒドロキシ置換基を好ましい位置に導く際には、この金属M の役割は、特に重要である。例えば、式(II)の脱金属化ジオールクロリンを、本 発明の方法に従って、オスミル化し、そして還元するとき、この第二の対の水酸 基は、その反対側の環のβ,β'-位に行く。逆に、式(I)の金属化化合物を使用 する場合、例えば、Mが亜鉛の場合には、この第二の対の水酸基は、隣接環のβ, β'-位に付加される。この現象はまた、他の反応(例えば、Whitlockら、「ポル フィリンのジイミド還元」、J .Am.Chem.Soc.91、7485-89(1969年)に記述の ポルフィリンのジイミド還元;Changら、J .Chem.Soc.、Chem.Comm.、1213-15 (1986年)に記述のオクタアルキルクロリンのOsO4酸化;Smithら、J .Am.Chem. Soc.107、4954-55(1985年)に記述のNiIIフェオホルビドのラネーニッケル触媒 還元;およびPandeyら、Tetrahedron Lett.33、7815-18(1992年)に記述のフェ オホルビドのOsO4酸化)においても、認められている。 ジオールクロリンが、β,β'-ジヒドロキシル化されるとき、以下に示すよう に、2,3,12,13-ビス-(ビシナル-ジヒドロキシ)バクテリオクロリンの2種の異性 体の1:1混合物が形成される。 このポルフィリン平面の一方の側に水酸基を有する異性体は、その極性が高いた めに、カラムクロマトグラフィーにより、その異性体から分離可能である。この 異性体は、その分子の一方の側に全ての極性官能性を持つために、顕著な両親媒 性を有する。このヒドロキシバクテリオクロリンの吸収特性は、光力学療法の光 増感剤として使用するのに、「好ましい」範囲にある。 対応する亜鉛金属化ジオールクロリンが、さらに、β,β'-ジヒドロキシル化 されるとき、その結果は、以下に示すように、テトラオールメタロイソバクテリ オクロリンの1:3混合物である(下方の構造が、より一般的に用いられている) : 現時点では、完全には理解されていないものの、立体的な理由から、1:1混合 物からのこの逸脱が起こると考えられている。下方の化合物(C2点群)は、ラセミ 混合物として生じるのに対して、上方の化合物(Cs点群)は、キラルではない。 本発明のβ,β'-ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリンまたは イソバクテリオクロリン化合物はまた、酸性触媒下にて脱水されて、望ましくは 、対応する2-オキシ(メソテトラフェニル)ポルフィリンが形成でき、それゆえ、 この公知のクラスの化合物のさらに他の合成経路の出発点が形成される。これら の化合物のうち、他の方法(例えば、Catalanoら、「新規多工程シネ置換連続手 順による、ニトロポルフィリンからの2-オキシ-5,10,15,20-テトラフェニルポル フィリンの効率的な合成」、J .Chem.Soc.、Chem.Comm.、1537-38(1984年))に よって入手できるものは少ないものの、多くの他の化合物は、本発明のシヒドロ キシル化方法によって、調製され得る。このような化合物の特定の例を以下に示 し、包含する: (A)2-オキシ-12,13-ジヒドロ-メソ-テトラフェニルポルフィリン; (B)2-オキシ-7,8-ジヒドロ-メソ-テトラフェニルポルフィリン;および (C)2,12-ジオキソ-メソ-テトラフェニルポルフィリン。 潜在的に重要な他の合成経路としては、イソプロピリデンケタールの形成が挙げ られ、これにより、有益なスペクトル特質を失うことなく、本発明の化合物の溶 解性、生体分配性および両親媒性をさらに細かく調整する性能が付与され得る。 本発明のβ,β'-ジヒドロキシメソ-置換クロリン、バクテリオクロリンおよび イソバクテリオクロリン化合物は、光力学療法(PDT)に使用する光増感剤として 、および関連した光増感剤を製造するための合成中間体として、有用である。具 体的には、これらの光増感剤は、可視光を照射することにより、新生細胞または 他の異常組織を増感して破壊する際に、有用である。光活性化の際には、光活性 化エネルギーは、内因性酸素に移されると考えられており、それゆえ、それは、 一重項酸素に転化される。この一重項酸素は、観察される細胞毒性効果の原因に なると考えている人もいる。他方、この光活性化した分子からは、直接の電子移 動 が存在し得る。van Lier、Photobiological Techniques216、85-98(Valenzoら 編、1991年)の方法は、いずれかの化合物が一重項酸素を効果的に生成する能力 を確認するのに使用でき、それゆえ、光力学療法での使用に良好な候補にし得る 。さらに、ポルフィリンの光活性化型は、蛍光を発し、そしてこの蛍光は、腫瘍 の画像化を促進し得る。 当該技術分野で公知の典型的な適用としては、固体腫瘍中の腫瘍組織(例えば 、気管支癌、子宮癌、食道癌または直腸癌のもの)の診断および破壊;血管中の 血小板の溶解(例えば、米国特許第4,512,672号を参照せよ;この内容は、本明細 書中で参考として援用されている);局所疾患(例えば、にきび、水虫、いぼ、乳 頭腫および乾癬)の治療;および生体産物(例えば、病原菌を排除するための輸血 用の血液)の治療が挙げられる。 さらに、金属(例えば、InまたはTc)を使用するとき、本発明の金属化した顔料 化合物は、核医学での診断用途を有する。同様に、Mが、Mn(III)またはGd(III) のとき、この化合物は、磁気共鳴画像化に有用であり得る。これらはまた、その 置換型に関して可能な変動のために、本発明の化合物を用いることにより、著し く改良された生体分配性が達成される場合に適用できる。 本発明の化合物から製造した光増感剤は、被験体に投与するための薬剤組成物 に製剤でき、または当該技術分野で一般に公知の技術を用いて、インビトロ標的 に適用され得る。このような薬剤組成物の要約は、例えば、Remington's Pharma ceutical Sclences、Mack Publishing Co.、Easton、PAに見出され得る。本発明 の化合物は、単独でまたは混合物の成分として、使用され得る。 一般に、固体腫瘍の診断または治療のためには、本発明の化合物は、標識され てまたは標識なしで、例えば、注射により、全身投与される。注射は、静脈注射 、皮下注射、筋肉内注射であり、または腹腔内注射でさえあり得る。注射可能物 は、通常の形状(液体溶液または懸濁液のいずれか)で、注射前の液体中の溶液ま たは懸濁液に適当な固体形状で、または乳濁液として、調製され得る。適切な賦 形剤には、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロールなどがある 。もちろん、これらの組成物はまた、少量の非毒性な補助物質(例えば、湿潤剤 または乳化剤、pH緩衝剤など)を含有していてもよい。 全身的な投与は、座剤により、または適当に製剤される場合、経口的に、緩慢 放出系または保持放出系を移植することによって、実施され得る。これらの投与 様式のための製剤は、当該技術分野で周知であり、このような方法の要約は、例 えば、Remington's Pharmaceutical Sciences(上記)に見出され得る。 例えば、表在腫瘍または皮膚疾患の治療のために、治療を局所的にする場合は 、この化合物は、標準的な局所組成(例えば、ローション、懸濁液またはペース ト)を用いて、局所投与され得る。 投与する光増感剤化合物の量は、活性成分の選択、治療すべき疾患、投与様式 、個々の被験体、および医師の判断に依存する。この調製物の特殊性に依存して 、小用量または大用量が必要になり得る。標的組織に特異性が高い組成物(例え ば、特異的なモノクローナル免疫グロブリン調製物または特異的なレセプターリ ガンドを有するもの)に対しては、0.05mg/kg〜1mg/kgの範囲の投与量が提示され る。標的組織に特異性が低い組成物に対しては、1mg/kg〜10mg/kgまでのより高 い用量が必要になり得る場合がある。個々の治療レジメに関連した変数は大きく 、そしてこれらの推奨値からのかなりの逸脱は珍しくないので、前述の範囲は、 単に提示したものにすぎない。 インビボ用途に加えて、本発明の中間体化合物から製造した化合物は、有害な ウイルスまたは他の病原菌を破壊するために、インビトロでの物質の治療に使用 され得る。例えば、輸血に使用されるかまたは将来の輸血用に血液銀行に貯蔵さ れている血漿または血液は、本発明の化合物で処理され得、そして無菌化を行う ために光照射され得る。さらに、生体液から調製される生体産物(例えば、第VII I因子)は、不純物を破壊するために、本発明の化合物の存在下にて、光照射され 得る。 さらに、その4個のメソ位のS1からS4の基は、同一または異なり得るか、また は対称的または非対称的のいずれかの様式で置換され得るので、本発明の化合物 は、それを光力学療法の必要な被験体に投与したとき、所望の組合せの生体効果 が得られるように、「細かく調整」し得る。具体的な例としては、本発明の化合 物の溶解性、生体分配性および/または両親媒性を「細かく調整する」には、対 応するイソプロピリデンケタールが形成され得る。さらに、本発明は、比較的 に副生成物または異性体不純物が少ない効率的な様式で、このような誘導体化合 物を合成する方法を提供する。 本発明は、以下の実施例により、さらに明確になり、これらの実施例は、本発 明を純粋に例示することを意図している。実施例13,4- ジヒドロキシ-5,10,15,20-テトラフェニルクロリンを製造する ためのテトラフェニルポルフィリンのβ,β'-ジヒドロキシル化 5,10,15,20-メソテトラフェニルポルフィリン1.00g(1.63×10-3mol)を、新た に蒸留したエタノール安定化CHCl3(200 ml)に懸濁させた。得られた混合物を、 新たに蒸留したピリジン5.0 mlおよびOsO4(540 mg、2.12×10-3mol、1.3当量)で 処理した。その反応フラスコにストッパーを付け、そして暗所にて4日間、室温 で撹拌した。5分間にわたって、気体状H2Sでパージすることにより、この反応 を停止した。 メタノール20 mlの添加に続いて、沈殿した黒色のOsSを、ケイソウ土(セライ トの商品名で市販されている)によって濾別した。この濾液を、乾燥するまでエ バポレートし、そしてその残渣を、シリカゲルカラム(200g、280メッシュ〜400 メッシュ)に充填し、そして1,1-ジクロロメタンで溶出して、未反応の出発物質( 400 mg、40%)を除去した。所望のβ,β'-ジヒドロキシクロリン生成物(520 mg 、8.02×10-4mol、収率49%)を溶出するために、1,1-ジクロロメタン中の1.5% メタノールの混合物を使用した。最後に、ジクロロメタン中の5.0%メタノール で、テトラヒドロキシバクテリオクロリンの未精製混合物(40 mg、3.5%)を溶出 した。所望のβ,β'-ジヒドロキシクロリンを、CHCl3/メタノールで再結晶した( 融点>350℃)。このβ,β'-ジヒドロキシクロリンのUV−可視スペクトルは、ク ロリンに典型的であり、図1に示す。 実施例23,4- ジヒドロキシ-5,10,15,20-テトラフェニルクロリナト亜鉛(II) を製造するためのテトラフェニルポルフィリンのβ,β'-ジヒドロキシル化 上記実施例1の化合物と類似の亜鉛金属化化合物の調製は、金属化出発化合物 である5,10,15,20-メソ-テトラフェニルポルフィリナト亜鉛(I)の高い溶解性に 適合させたこと以外は、実施例1の方法に基づいて行う。この出発化合物520 mg (7.37×10-4mol)を、新たに蒸留したエタノール安定化CHCl3(20 ml)に溶解し、 そして新たに蒸留したピリジン5.0 mlおよびOsO4(225 mg、8.84×10-4mol、1.2 当量)で処理した。その反応フラスコにストッパーを付け、そして暗所にて14時 間、室温で撹拌した。5分間にわたって、気体H2Sでパージすることにより、こ の反応を停止した。メタノール3 mlの添加に続いて、沈殿した黒色のOsSを、ケ イソウ土パッド(セライトの商品名で市販されている)によって濾別した。この濾 液を、乾燥するまでエバポレートし、そして得られた残留物を、シリカゲルカラ ム(100g、280メッシュ〜400メッシュ)に充填し、そしてまず、ジクロロメタン で溶出して、未反応の出発物質(55 mg、11%)を除去した。所望のβ,β'-ジヒド ロキシメタロクロリン生成物(380 mg、5.34×10-4mol、収率72%)を溶出するた めに、ジクロロメタン中の0.5%メタノールの混合物を使用した。所望のβ,β'- ジヒドロキシメタロクロリンを、CHCl3/メタノールで再結晶した(融点>350℃) 。このβ,β'-ジヒドロキシメタロクロリンのUV−可視スペクトルは、メタロク ロリンに典型的であり、図1に示す。 実施例3: 水溶性クロリン、2,3-ジヒドロキシ-5,10,15,20-テトラ(4-ピリジ ル)クロリナト亜鉛(II)の合成 実施例2の一般方法と類似の様式で、実施例3の生成物を調製した。 実施例4シス-2,3-ジヒドロキシ-5,10,15,20-テトラフェニルバクテリオク ロリンの調製 実施例1の一般方法に従って、上記化合物を調製した。そのようにして、テト ラフェニルポルフィリンを、2日間にわたって、1.22当量のOsO4で酸化した。こ の酸化反応をH2Sで停止し、その生成物を、クロマトグラフィーで精製した。収 率:53%。 実施例52種の異性体テトラヒドロキシテトラフェニルバクテリオクロリン 、2R、3S、12R、13S-テトラヒドロキシ-5,10,15-20-テトラフェニルバクテリオ クロリンおよび2R、3S、12S、12R-テトラヒドロキシ-5,10,15-20-テトラフェニ ルバクテリオクロリンの調製 上記出発化合物100 mg(1.54×10-4)を、10%ピリジンを含む最小量(約4ml)の CHCl3に溶解した。OsO4(51 mg、1.3当量)を添加し、そして644 nmのクロリンの ピークが708 nmのバクテリオクロリンのピークで大きく置き換えられるまで(16 時間)、ストッパーを付けた溶液を室温で撹拌した。この反応混合物に気体H2Sを 泡立たせることにより、この酸化反応を停止した。この溶液を濾過して、得られ た沈殿物を除去した後、この濾液から、エバポレーションにより、その溶媒を除 去した。得られた混合物を、用意したTLC板(シリカゲル、2 mm、溶出液とし てCH2Cl2中の5% MeOH、2個展開)上で分離した。紫がかった出発化合物は、前 方の溶媒とほとんど同時に、素早く移動し、これに対して、暗桃色のバクテリオ クロリンがそれに続く: E−異性体: Rf(シリカゲル、CH2Cl2中の5% MeOH)=0.51 Z−異性体: Rf(シリカゲル、CH2Cl2中の5% MeOH)=0.30 CH2Cl2/ヘキサン中での単離および再結晶後、合計した収率は、40%であった。 2個の異性体は、1:1の比(各21 mg)で生じた。 この2個の異性体の対称群、C2vおよびC2hは、それぞれ、NMR、UV−可視また はMSに基づいた区別ができず、それらのクロマトグラフィー挙動に基づいて、こ のE−異性体構造またはZ−異性体構造を個々のバクテリオクロリンに一時的に アサインした。このポルフィリン平面の同じ側に、両方の組のヒドロキシ官能性 を有する化合物(「Z関係」)は、2組のヒドロキシ官能性が「E関係」にある場 合よりも、極性が高いと推測した。E−異性体 Z−異性体 実施例6β-オキソ-テトラフェニルポルフィリン(化合物3)およびβ-オキ ソ-テトラフェニルメタロポルフィリン(Zn-3)を形成するためのピナコール型転 化合物32- オキシ-5,10,15,20-テトラフェニルポルフィリン 出発物質である3,4-ジヒドロキシ-5,10,15,20-テトラフェニルクロリン(化合 物2)100 mg(1.54×10-4mol)を、CH2Cl2(10 ml)に溶解し、そしてHClO4(3滴、7 0%水溶液)を添加した。この混合物を3分間還流した。この反応の完結は、約3 分間後、Et3Nで中和したアリコートのUV−可視スペクトルにおいて、520 nmの鋭 いピークにより、示された。得られた明緑色の混合物を冷却し、NH3水溶液で洗 浄し、無水Na2SO4で乾燥し、乾燥するまでエバポレートし、そして溶出液として CH2Cl2を用いたシリカ(10g、280メッシュ〜400メッシュ)にてクロマト グラフィーにかけた。この生成物である化合物3を、CH2Cl2/ヘキサンから結晶 化した。収率:92 mg(95%)。 他方、その亜鉛クロリンであるZn-2を、出発化合物として使用した。脱水条件 下(濃HClO4を1滴用いたCHCl3の還流)にて、この生成物を脱金属化すると、化合 物3が得られた。Ni-2またはCu-2のような、酸で不安定化することの少ない化合 物2の錯体は、付随する脱金属化を起こすことなく、これらの条件下にて、脱水 された。それほど過酷でない条件下(室温にて、濃HClを1滴含むCHCl3)では、脱 水することなく、Zn-2が脱金属化された。Zn-3 : (2- オキシ-5,10,15,20-テトラフェニル-ポルフィリナト亜鉛(II)) 化合物3を、ピリジン/CHCl3中にて、Zn(II)−酢酸塩で金属化して、Zn-3を形 成した。 β-オキソポルフィリン(化合物3)およびβ-オキソメタロポルフィリン(Zn-3) は、Crossleyら、J .Org.Chem. 53:1132-37(1988年)に記述の化合物と同じで あることが分かった。実施例7イソプロピリデンアセタール [2,3-ビシナル-ジヒドロキシ-テトラフェニル-ポルフィリナト]Zn(II)20 mgを 、新たに溶解したZnCl2(100 mg)と共に、乾燥アセトン10 ml中にて、20分間にわ たり還流した。乾燥するまでエバポレートし、そしてカラムクロマトグラフィー (シリカゲル/CH2Cl2)にかけると、[(2,3-ジ-O-イソプロピリデン)-5,10,15,20- テトラフェニルクロリナト]亜鉛(II)12.5 mg(60%)が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07F 5/00 C07F 5/00 D J 5/06 5/06 E 7/10 7/10 U 7/22 7/22 U 7/30 7/30 Z 13/00 13/00 A 15/04 15/04 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AT,AU,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,HU,JP ,KR,LU,MX,NO,NZ,PL,PT,SE, SK (72)発明者 ブラックナー, クリスチャン カナダ国 ブイ6ジェイ 2イー7 ブリ ティッシュ コロンビア,バンクーバー, ウエスト 12ティーエイチ アベニュー 1865

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I)または(II)を有するβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテ リオクロリンまたはイソバクテリオクロリン化合物: ここで、Mは、Ni(II)、Cu(II)、Zn、Sn、Ge、Si,Ga、Al、Mn(III)、Gd(III) 、InおよびTcからなる群から選択される金属であり; Aは、以下の構造を有する環であり: Dは、以下の構造を有する環であり: R1からR6は、独立して、水素原子、低級アルキル基、低級アルキルカルボン酸 または酸エステル基、ケト、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、あるいは他の環、環 置換基またはメソ置換基と一緒になって、縮合5員環または6員環を形成する基 であり;そして S1からS4は、H、置換または非置換アルキル基、置換または非置換シクロアル キル基、あるいは置換または非置換芳香環であり、これらは、同一または異なっ ていてもよいが、但し、S1からS4の少なくとも1個は、Hではない。 2.MがZnである、式(I)を有する請求項1に記載の化合物。 3.式(II)を有する、請求項1に記載の化合物。 4.AおよびDの少なくとも1個が、以下の構造を有する環である、請求項1に記 載の化合物: 5.R1からR6が、独立して、水素、メチル、エチル、または低級アルキルエステ ルである、請求項1に記載の化合物。 6.S1からS4が、フェニル、ナフチル、ピリジニル、および低級N-アルキルピリ ジニウム塩からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。 7.S1からS4の少なくとも1個が、以下の構造を有する、請求項1に記載の化合 物: ここで、X、X'、Y、Y'およびZは、独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル 、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボン酸またはその酸塩、カルボン酸エステ ル、スルホン酸またはその酸塩、スルホン酸エステル、置換または非置換アミノ 、シアノ、ニトロ、あるいは生理活性基であり、そしてZ'は、水素または低級ア ルキルである。 8.X,X'、Y、Y'およびZが、水素、メチル、エチル、t-ブチル、メトキシ、ヒ ドロキシ、OR、フルオロ、クロロ、ヨード、ブロモ、−C(O)−OCH3、シアノ、ニ トロ、または生物学的レセプターに特異的なリガンドからなる群から選択され、 ここでRが、6個〜18個の炭素原子を有するアルキル基または脂肪酸基である、 請求項7に記載の化合物。 9.X,X'、YおよびY'が、それぞれ、水素であり、そしてZが、水素、ハロゲン 、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボン酸またはその酸塩、カ ルボン酸エステル、スルホン酸エステル、スルホン酸またはその酸塩、ニトロ、 アミノ、シアノ、および生理活性基からなる群から選択される、請求項7に記載 の化合物。 10.X、X'、Y、Y'およびZの少なくとも1個が、生理活性基、またはこの分子 の両親媒性を高める置換基である、請求項7に記載の化合物。 11.S1からS4のそれぞれが、フェニル、ピリジニル、および低級N-アルキル ピリジニウム塩からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。 12.S1からS4が、同一である、請求項11に記載の化合物。 13.下式(I)を有するβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオク ロリンまたはイソバクテリオクロリンの合成方法であって: ここで、Mは、Ni(II)、Cu(II)、Zn、Sn、Ge、Si、Ga、Al、Mn(III)、Gd(III) 、InおよびTcからなる群から選択される金属であり; Aは、以下の構造を有する環であり: Dは、以下の構造を有する環であり: R1からR6は、独立して、水素原子、低級アルキル基、低級アルキルカルボン酸 または酸エステル基、ケト、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、あるいは他の環、環 置換基またはメソ置換基と一緒になって、縮合5員環または6員環を形成する基 であり;そして S1からS4は、H、置換または非置換アルキル基、置換または非置換シクロアル キル基、あるいは置換または非置換芳香環であり、これらは、同一または異なっ ていてもよいが、但し、S1からS4の少なくとも1個は、Hではない; 以下の工程を包含する、方法: a. 下式(III)を有するメソ置換メタロポルフィリンをオスミル化して、その β,β'−位にて、オスミウム酸エステルを形成する工程: ;および b. 該オスミウム酸エステルを酸化して、式(I)の対応する該β,β'−ジヒド ロキシメソ置換クロリンまたはバクテリオクロリンを形成する工程。 14.Mが、Znである、請求項13に記載の方法。 15.AおよびDの少なくとも1個が、以下の構造を有する環である、請求項13 に記載の方法: 16.R1からR6が、独立して、水素、メチル、エチルまたは低級アルキルエステ ルである、請求項13に記載の方法。 17.S1からS4の少なくとも1個が、以下の構造を有する、請求項13に記載の 方法: ここで、X,X'、Y、Y'およびZは、独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル 、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボン酸またはその酸塩、カルボン酸エステ ル、スルホン酸またはその酸塩、スルホン酸エステル、置換または非置換アミノ 、シアノ、ニトロ、あるいは生理活性基であり、そしてZ'は、水素または低級ア ルキ ルである。 18.X、X'、Y、Y'およびZの少なくとも1個が、生理活性基、またはこの分子 の両親媒性を高める基である、請求項17に記載の方法。 19.前記オスミル化工程「a.」が、塩基の存在下にて、式(III)の前記メソ置 換メタロポルフィリンを、少なくとも1当量のOsO4で処理する工程を包含する、 請求項13に記載の方法。 20.前記オスミル化工程「a.」において、式(III)の前記メソ置換メタロポル フィリンが、約10時間〜約5日間の時間にわたって、前記OsO4と反応させられる 、請求項13に記載の方法。 21.前記オスミル化工程「a.」が、暗所にて、室温で起こる、請求項13に記 載の方法。 22.前記還元工程が、H2SO3およびH2Sからなる群から選択される還元剤で前記 オスミウム酸エステルを処理する工程を包含する、請求項13に記載の方法。 23.下式(II)を有するβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオク ロリンまたはイソバクテリオクロリンの合成方法であって: ここで、Aは、以下の構造を有する環であり: Dは、以下の構造を有する環であり: R1からR6は、独立して、水素原子、低級アルキル基、低級アルキルカルボン酸 または酸エステル基、ケト、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、あるいは他の環、 環置換基またはメソ置換基と一緒になって、縮合5員環または6員環を形成する 基であり;そして S1からS4は、H、置換または非置換アルキル基、置換または非置換シクロアル キル基、あるいは置換または非置換芳香環であり、これらは、同一または異なっ ていてもよいが、但し、S1からS4の少なくとも1個は、Hではない; 以下の工程を包含する、方法: a. 下式(III)を有するメソ置換メタロポルフィリンをオスミル化して、その β,β'−位にて、オスミウム酸エステルを形成する工程: ここで、Mは、Ni(II)、Cu(II)、Zn、Sn、Ge、Si、Ga、Al、Mn(III)、Gd(III) 、InおよびTcからなる群から選択される金属である; b. 該オスミウム酸エステルを還元して、式(I)の対応する該β,β'−ジヒド ロキシメソ置換クロリンまたはバクテリオクロリンを形成する工程: ;および c. 該還元工程後、式(I)の該β,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バク テリオクロリンまたはイソバクテリオクロリンを脱金属化して、式(II)の該脱金 属化したβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリンを形成する工程。 24.Mが、Znである、請求項23に記載の方法。 25.AおよびDの少なくとも1個が、以下の構造を有する環である、請求項23 に記載の方法: 26.R1からR6が、独立して、水素、メチル、エチルまたは低級アルキルエステ ルである、請求項23に記載の方法。 27.S1からS4の少なくとも1個が、以下の構造を有する、請求項23に記載の 方法: ここで、X、X'、Y、Y'およびZは、独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル 、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボン酸またはその酸塩、カルボン酸エステ ル、スルホン酸またはその酸塩、スルホン酸エステル、置換または非置換アミノ 、シアノ、ニトロ、あるいは生理活性基であり、そしてZ'は、水素または低級ア ルキルである。 28.X、X'、Y、Y'およびZの少なくとも1個が、生理活性基、またはこの分子 の両親媒性を高める基である、請求項27に記載の方法。 29.前記オスミル化工程「a.」が、塩基の存在下にて、式(III)の前記メソ置 換ポルフィリンを、少なくとも1当量のOsO4で処理する工程を包含する、請求項 23に記載の方法。 30.前記オスミル化工程「a.」において、式(III)の前記メソ置換ポルフィリ ンが、約10時間〜約5日間の時間にわたって、前記OsO4と反応させられる、請求 項23に記載の方法。 31.前記オスミル化工程「a.」が、暗所にて、室温で起こる、請求項23に記 載の方法。 32.前記還元工程が、H2SO3およびH2Sからなる群から選択される還元剤で前記 オスミウム酸エステルを処理する工程を包含する、請求項23に記載の方法。 33.前記脱金属化工程において、式(I)の前記メソ置換メタロポルフィリンが 、CH3COOH、CF3COOH、H2SO4、HCl、H2S、1,3-プロパンジチオール、およびそれ らの混合物からなる群から選択される脱金属化剤で処理される、請求項23に記 載の方法。 34.下式(II)を有するβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオク ロリンまたはイソバクテリオクロリンの合成方法であって: ここで、Aは、以下の構造を有する環であり: Dは、以下の構造を有する環であり: R1からR6は、独立して、水素原子、低級アルキル基、低級アルキルカルボン酸 または酸エステル基、ケト、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、あるいは他の環、環 置換基またはメソ置換基と一緒になって、縮合5員環または6員環を形成する基 であり;そして S1からS4は、H、置換または非置換アルキル基、置換または非置換シクロアル キル基、あるいは置換または非置換芳香環であり、これらは、同一または異なっ ていてもよいが、但し、S1からS4の少なくとも1個は、Hではない; 以下の工程を包含する、方法: a. 下式(III)を有するメソ置換メタロポルフィリンをオスミル化して、その β,β'−位にて、オスミウム酸エステルを形成する工程: ここで、Mは、Ni(II)、Cu(II)、Zn,Sn、Ge、Si、Ga,Al、Mn(III)、Gd(III) 、InおよびTcからなる群から選択される金属である; b. 該金属化したオスミウム酸エステルを脱金属化して、対応する該β,β'− ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリンまたはイソバクテリオクロ リンのオスミウム酸エステルを形成する工程;および c. 該脱金属化したオスミウム酸エステルを還元して、式(II)の該脱金属化し たβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリンまたはイソバク テリオクロリンを形成する工程。 35.Mが、Znである、請求項34に記載の方法。 36.AおよびDの少なくとも1個が、以下の構造を有する環である、請求項34 に記載の方法: 37.R1からR6が、独立して、水素、メチル、エチルまたは低級アルキルエステ ルである、請求項34に記載の方法。 38.S1からS4の少なくとも1個が、以下の構造を有する、請求項34に記載の 方法: ここで、X、X'、Y、Y'およびZは、独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル 、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボン酸またはその酸塩、カルボン酸エステ ル、スルホン酸またはその酸塩、スルホン酸エステル、置換または非置換アミノ 、シアノ、ニトロ、あるいは生理活性基であり、そしてZ'は、水素または低級ア ルキルである。 39.X、X'、Y、Y'およびZの少なくとも1個が、生理活性基、またはこの分子 の両親媒性を高める基である、請求項38に記載の方法。 40.前記オスミル化工程「a.」が、塩基の存在下にて、式(III)の前記メソ置 換ポルフィリンを、少なくとも1当量のOsO4で処理する工程を包含する、請求項 34に記載の方法。 41.前記オスミル化工程「a.」において、式(III)の前記メソ置換ポルフィリ ンが、約10時間〜約5日間の時間にわたって、前記OsO4と反応させられる、請求 項34に記載の方法。 42.前記オスミル化工程「a.」が、暗所にて、室温で起こる、請求項34に記 載の方法。 43.前記還元工程が、H2SO3およびH2Sからなる群から選択される還元剤で前記 オスミウム酸エステルを処理する工程を包含する、請求項34に記載の方法。 44.前記脱金属化工程において、式(I)の前記メソ置換メタロポルフィリンが 、CH3COOH、CF3COOH、H2SO4、HCl、H2S、1,3-プロパンジチオール、およびそれ らの混合物からなる群から選択される脱金属化剤で処理される、請求項34に記 載の方法。 45.式(II)を有するβ,β'−ジヒドロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロ リンまたはイソバクテリオクロリンの合成方法であって: ここで、Aは、以下の構造を有する環であり: Dは、以下の構造を有する環であり: R1からR6は、独立して、水素原子、低級アルキル基、低級アルキルカルボン酸 または酸エステル基、ケト、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、あるいは他の環、環 置換基またはメソ置換基と一緒になって、縮合5員環または6員環を形成する 基であり;そして S1からS4は、H、置換または非置換アルキル基、置換または非置換シクロアル キル基、あるいは置換または非置換芳香環であり、これらは、同一または異なっ ていてもよいが、但し、S1からS4の少なくとも1個は、Hではない; 以下の工程を包含する、方法: a. 式(IV)を有するメソ置換ポルフィリノーゲン化合物をオスミル化して、そ のβ,β'−位にて、オスミウム酸エステルを形成する工程: ;および b. 該オスミウム酸エステルを還元して、式(II)の対応する該β,β'−ジヒド ロキシメソ置換クロリン、バクテリオクロリンまたはイソバクテリオクロリン化 合物を形成する工程。 46.R1からR6が、独立して、水素、メチル、エチルまたは低級アルキルエステ ルである、請求項45に記載の方法。 47.S1からS4の少なくとも1個が、以下の構造を有する、請求項45に記載の 方法: ここで、X、X'、Y、Y'およびZは、独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル 、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボン酸またはその酸塩、カルボン酸エステ ル、スルホン酸またはその酸塩、スルホン酸エステル、置換または非置換アミノ 、シアノ、ニトロ、生理活性基、あるいはその分子の両親媒性を高める基である 。 48.前記オスミル化工程「a.」が、塩基の存在下にて、式(IV)の前記メソ置換 ポルフィリノーゲン化合物を、少なくとも1当量のOsO4で処理する工程を包含す る、請求項45に記載の方法。 49.前記オスミル化工程「a.」において、式(IV)の前記メソ置換ポルフィリノ ーゲン化合物が、約10時間〜約5日間の時間にわたって、前記OsO4と反応させら れる、請求項45に記載の方法。 50.前記オスミル化工程「a.」が、暗所にて、室温で起こる、請求項45に記 載の方法。 51.前記還元工程が、H2SO3およびH2Sからなる群から選択される還元剤で前記 オスミウム酸エステルを処理する工程を包含する、請求項45に記載の方法。
JP51420596A 1994-10-26 1995-10-25 β,β’−ジヒドロキシメソ置換クロリン、イソバクテリオクロリン、バクテリオクロリン、およびβ,β’−非置換テトラピロールマクロサイクルからのそれらの製造方法 Expired - Fee Related JP3228296B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US329,577 1994-10-26
US08/329,577 US5648485A (en) 1994-10-26 1994-10-26 β, β-dihydroxy meso-substituted chlorins, isobacteriochlorins, and bacteriochlorins
US08/329,577 1994-10-26
PCT/CA1995/000602 WO1996013504A1 (en) 1994-10-26 1995-10-25 β,β'-DIHYDROXY MESO-SUBSTITUTED CHLORINS, ISOBACTERIOCHLORINS, BACTERIOCHLORINS, AND METHODS FOR MAKING THE SAME FROM β,β'-UNSUBSTITUTED TETRAPYRROLIC MACROCYCLES

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001094418A Division JP2001294589A (ja) 1994-10-26 2001-03-28 β,β’−ジヒドロキシメソ置換クロリン、イソバクテリオクロリン、バクテリオクロリン、およびβ,β’−非置換テトラピロールマクロサイクルからのそれらの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10507766A true JPH10507766A (ja) 1998-07-28
JP3228296B2 JP3228296B2 (ja) 2001-11-12

Family

ID=23286058

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51420596A Expired - Fee Related JP3228296B2 (ja) 1994-10-26 1995-10-25 β,β’−ジヒドロキシメソ置換クロリン、イソバクテリオクロリン、バクテリオクロリン、およびβ,β’−非置換テトラピロールマクロサイクルからのそれらの製造方法
JP2001094418A Pending JP2001294589A (ja) 1994-10-26 2001-03-28 β,β’−ジヒドロキシメソ置換クロリン、イソバクテリオクロリン、バクテリオクロリン、およびβ,β’−非置換テトラピロールマクロサイクルからのそれらの製造方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001094418A Pending JP2001294589A (ja) 1994-10-26 2001-03-28 β,β’−ジヒドロキシメソ置換クロリン、イソバクテリオクロリン、バクテリオクロリン、およびβ,β’−非置換テトラピロールマクロサイクルからのそれらの製造方法

Country Status (20)

Country Link
US (2) US5648485A (ja)
EP (1) EP0804439B1 (ja)
JP (2) JP3228296B2 (ja)
KR (1) KR970707129A (ja)
CN (1) CN1043143C (ja)
AT (1) ATE250064T1 (ja)
AU (1) AU704971B2 (ja)
CA (1) CA2199399C (ja)
CZ (1) CZ294496B6 (ja)
DE (1) DE69531795T2 (ja)
DK (1) DK0804439T3 (ja)
ES (1) ES2208701T3 (ja)
FI (1) FI971734A (ja)
HU (1) HU221102B1 (ja)
NO (1) NO308411B1 (ja)
NZ (1) NZ294203A (ja)
PL (1) PL182239B1 (ja)
PT (1) PT804439E (ja)
TW (1) TW301648B (ja)
WO (1) WO1996013504A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012503006A (ja) * 2008-09-18 2012-02-02 セラムオプテック インダストリーズ インコーポレーテッド 非対称メソ置換ポルフィリンおよびクロリンのpdtへの適用と新規方法

Families Citing this family (48)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5648485A (en) * 1994-10-26 1997-07-15 University Of British Columbia β, β-dihydroxy meso-substituted chlorins, isobacteriochlorins, and bacteriochlorins
GB9610967D0 (en) 1996-05-24 1996-07-31 Cambridge Antibody Tech Specific binding members,materials and methods
WO1998031219A1 (en) * 1997-01-21 1998-07-23 The American National Red Cross Intracellular and extracellular decontamination of whole blood and blood components by amphiphilic phenothiazin-5-ium dyes plus light
WO2000000204A1 (en) 1997-02-14 2000-01-06 Miravant Pharmaceuticals, Inc. Indium photosensitizers for pdt
FR2760841B1 (fr) * 1997-03-12 1999-04-16 Commissariat Energie Atomique Determination par resonance magnetique nucleaire de la configuration absolue d'amino-acides ou de leur derives et complexes metalliques de porphyrines chirales utilisables pour cette determination
DE19814405C2 (de) 1998-03-31 2000-03-02 Schastak Astrid Porphyrine und ihre Verwendung als Photosensitizer
US20030176663A1 (en) * 1998-05-11 2003-09-18 Eidgenossische Technische Hochscule Specific binding molecules for scintigraphy
BR9914678A (pt) 1998-10-20 2001-10-09 Procter & Gamble Detergentes para a lavagem de roupas compreendendo sulfonatos de alquilbenzeno modificados
AU763324B2 (en) 1998-10-20 2003-07-17 Procter & Gamble Company, The Laundry detergents comprising modified alkylbenzene sulfonates
WO2000061584A1 (en) * 1999-04-14 2000-10-19 The University Of British Columbia IMPROVED β,β,-DIHYDROXY MESO-SUBSTITUTED CHLORINS, ISOBACTERIOCHLORINS, AND BACTERIOCHLORINS
US7022843B1 (en) 1999-04-14 2006-04-04 The University Of British Columbia β,β′-dihydroxy meso-substituted chlorins, isobacteriochlorins, and bacteriochlorins
US20020022032A1 (en) * 1999-04-23 2002-02-21 Curry Patrick Mark Immuno-adjuvant PDT treatment of metastatic tumors
US6376483B1 (en) 1999-05-27 2002-04-23 Miravant Pharmaceuticals, Inc. Bacteriochlorins and bacteriopurpurins useful as photoselective compounds for photodynamic therapy and a process for their production
US7897140B2 (en) * 1999-12-23 2011-03-01 Health Research, Inc. Multi DTPA conjugated tetrapyrollic compounds for phototherapeutic contrast agents
EP1259548A1 (en) 2000-02-24 2002-11-27 Eidgenössische Technische Hochschule Zürich Antibody specific for the ed-b domain of fibronectin, conjugates comprising said antibody, and their use for the detection and treatment of angiogenesis
WO2001085213A2 (en) 2000-05-08 2001-11-15 The University Of British Columbia Supports for photosensitizer formulations
AU2001258095A1 (en) * 2000-05-08 2001-11-20 The University Of British Columbia Drug delivery systems for photodynamic therapy
US6559374B2 (en) * 2000-07-21 2003-05-06 North Carolina State University Trans beta substituted chlorins and methods of making and using the same
HUP0300935A3 (en) * 2000-09-07 2005-09-28 Schering Ag Receptor in the edb fibronectin domain
AU2001284466A1 (en) 2000-09-08 2002-03-22 San-Ei Gen F.F.I., Inc. Tetraphenylbacteriochlorin derivatives and compositions containing the same
AU2002340659B2 (en) * 2001-11-09 2008-04-10 Qlt Inc. Photodynamic therapy for the treatment of hair loss
EP1517684B1 (en) 2002-06-27 2009-07-22 Health Research, Inc. Fluorinated chlorin and bacteriochlorin photosensitizers for photodynamic therapy
AU2003249742A1 (en) * 2002-07-02 2004-01-23 Health Research, Inc. Efficient synthesis of pyropheophorbide a and its derivatives
CA2513133A1 (en) * 2003-01-16 2004-07-29 Techno Mart Co., Ltd. Porphyrin derivatives
US7057100B2 (en) * 2003-06-26 2006-06-06 The J.C. Robinson Seed Co. Inbred corn line W23129
GB0323358D0 (en) * 2003-10-06 2003-11-05 Green Grass Design Ltd Novel compounds and processes
JP4635493B2 (ja) * 2003-10-09 2011-02-23 日本製紙株式会社 ダル調塗工紙
GB2408265A (en) * 2003-11-21 2005-05-25 Univ Sheffield Water-soluble hyperbranched polymer porphyrins
US6995260B2 (en) * 2004-05-20 2006-02-07 Brookhaven Science Associates, Llc Carboranylporphyrins and uses thereof
EP1848778B1 (en) * 2005-02-18 2013-04-10 North Carolina State University De novo synthesis of bacteriochlorins
WO2007064841A2 (en) * 2005-11-30 2007-06-07 North Carolina State University Porphyrinic compounds for use in flow cytometry
WO2009038659A2 (en) * 2007-09-14 2009-03-26 Health Research, Inc. Organically modified silica nanoparticles with covalently incorporated photosensitizers for drug delivery in photodynamic therapy
US8253725B2 (en) * 2007-12-28 2012-08-28 St. Jude Medical, Atrial Fibrillation Division, Inc. Method and system for generating surface models of geometric structures
US20120034155A1 (en) * 2010-08-03 2012-02-09 Searete Llc, A Limited Liability Corporation Of The State Of Delaware Artificial cells
GB0819594D0 (en) 2008-10-24 2008-12-03 Univ Coimbrra Process
JP5988584B2 (ja) 2008-12-16 2016-09-07 キュー エル ティー インク.QLT Inc. 眼の状態に関する光線力学的療法
US9211283B2 (en) 2009-12-11 2015-12-15 Biolitec Pharma Marketing Ltd Nanoparticle carrier systems based on human serum albumin for photodynamic therapy
CN102844044B (zh) 2010-02-04 2016-10-26 摩尔弗泰克有限公司 氯毒素多肽和结合物及其应用
CN103097390B (zh) * 2010-07-22 2017-03-08 拜欧利泰克投资二代公司 β‑官能化二羟基‑二氢卟酚用于PDT的应用
WO2013003507A1 (en) 2011-06-27 2013-01-03 Morphotek, Inc. Multifunctional agents
JP6181059B2 (ja) 2011-10-25 2017-08-16 メモリアル スローン−ケタリング キャンサー センター 前立腺がんのための診断薬、予後判定薬、および治療薬としてのフリーpsa抗体
EP2911666B1 (en) 2012-10-26 2022-08-24 Memorial Sloan-Kettering Cancer Center Modulators of resistant androgen receptor
CN105377862B (zh) 2013-03-15 2019-09-13 希瑞·安·麦克法兰 用作光动力化合物的金属基配合物及其用途
ES2741811T3 (es) 2013-12-23 2020-02-12 Memorial Sloan Kettering Cancer Center Métodos y composiciones para el tratamiento del cáncer utilizando agentes peptidos a base de ácido nucleico
TWI474536B (zh) 2014-07-01 2015-02-21 Nat Univ Chung Hsing 紫質光敏染料化合物以及染料敏化太陽能電池
EP3201201B1 (en) 2014-09-30 2022-01-26 biolitec unternehmensbeteiligungs II AG Specifically meso-substituted porphyrins and chlorins for photodynamic therapy
RU2615770C1 (ru) * 2015-12-21 2017-04-11 Общество с ограниченной ответственностью "Пермская химическая компания" Борированные производные фторированных бактериохлоринов и их металлокомплексов, обладающие противоопухолевой активностью
EP3548494A4 (en) 2016-12-05 2020-08-12 Salt and Light Pharmaceuticals Pty. Ltd. PHOTODYNAMIC THERAPEUTIC COMPOUNDS AND PHOTODYNAMIC TREATMENT METHODS

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5648485A (en) * 1994-10-26 1997-07-15 University Of British Columbia β, β-dihydroxy meso-substituted chlorins, isobacteriochlorins, and bacteriochlorins
US6376483B1 (en) * 1999-05-27 2002-04-23 Miravant Pharmaceuticals, Inc. Bacteriochlorins and bacteriopurpurins useful as photoselective compounds for photodynamic therapy and a process for their production

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012503006A (ja) * 2008-09-18 2012-02-02 セラムオプテック インダストリーズ インコーポレーテッド 非対称メソ置換ポルフィリンおよびクロリンのpdtへの適用と新規方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0804439A1 (en) 1997-11-05
PT804439E (pt) 2004-02-27
KR970707129A (ko) 1997-12-01
PL182239B1 (pl) 2001-11-30
CA2199399C (en) 2004-02-24
CZ115597A3 (en) 1997-09-17
CN1043143C (zh) 1999-04-28
HUT77008A (hu) 1998-03-02
TW301648B (ja) 1997-04-01
FI971734A0 (fi) 1997-04-23
DK0804439T3 (da) 2004-02-02
NO971952D0 (no) 1997-04-25
AU3695195A (en) 1996-05-23
DE69531795T2 (de) 2004-08-05
FI971734A (fi) 1997-04-23
US5831088A (en) 1998-11-03
US5648485A (en) 1997-07-15
CZ294496B6 (cs) 2005-01-12
NZ294203A (en) 1998-12-23
CA2199399A1 (en) 1996-05-09
WO1996013504A1 (en) 1996-05-09
NO308411B1 (no) 2000-09-11
AU704971B2 (en) 1999-05-13
ES2208701T3 (es) 2004-06-16
JP3228296B2 (ja) 2001-11-12
CN1161697A (zh) 1997-10-08
HU221102B1 (en) 2002-08-28
JP2001294589A (ja) 2001-10-23
ATE250064T1 (de) 2003-10-15
NO971952L (no) 1997-04-25
DE69531795D1 (de) 2003-10-23
EP0804439B1 (en) 2003-09-17
MX9703013A (es) 1997-07-31
PL319907A1 (en) 1997-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3228296B2 (ja) β,β’−ジヒドロキシメソ置換クロリン、イソバクテリオクロリン、バクテリオクロリン、およびβ,β’−非置換テトラピロールマクロサイクルからのそれらの製造方法
US4968715A (en) Use of purified hematoporphyrin trimers in photodynamic therapy
US5190966A (en) Purified hematoporphyrin dimers and trimers useful in photodynamic therapy
US5703230A (en) Meso-monoiodo-substituted tetramacrocyclic compounds and methods for making and using the same
US6825343B2 (en) 1,3-dipolar cycloadditions to polypyrrolic macrocycles
EP1189906B1 (en) Bacteriochlorins and bacteriopurpurins useful as photoselective compounds for photodynamic therapy and a process for their production
US20080275232A1 (en) Chlorins possessing fused ring systems useful as photoselective compounds for photodynamic therapy
US5780622A (en) Method of synthesizing 5,15-diarylbenzochlorin-7-one compounds
MXPA97003013A (en) Beta chlorines, beta'-dihydroxy meso substitute, isobacterioclorines and methods to manufacture themselves from macrocicles tetrapirrolicosbeta, beta'-without substitute
MXPA97003932A (en) Meso-monoyodo-substitute tetramacrocyclic compounds and methods for manufacturing and using losmis

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070907

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090907

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees