JPH10503164A - 結晶性無機イオン交換体の製造方法 - Google Patents

結晶性無機イオン交換体の製造方法

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JPH10503164A JP8526762A JP52676296A JPH10503164A JP H10503164 A JPH10503164 A JP H10503164A JP 8526762 A JP8526762 A JP 8526762A JP 52676296 A JP52676296 A JP 52676296A JP H10503164 A JPH10503164 A JP H10503164A
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Abstract

(57)【要約】 x12O・x2Na2O・ySiO2・zMeO(式中、y/(x1+x2)=1.0〜2.1、z/y=0〜1.0、x1/x2=0.01〜2.0、Me=Ca及び/又はMgである。)で表される組成を有する結晶性無機イオン交換体の製造方法であって、SiO2/Na2O=1.5〜4.2の組成を有するカレットに、1種以上のアルカリ金属化合物を、又は1種以上のアルカリ金属化合物及び1種以上のアルカリ土類金属化合物を添加混合し、得られた混合物を焼成することからなる結晶性無機イオン交換体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】 結晶性無機イオン交換体の製造方法 技術分野 本発明は、結晶性無機イオン交換体の製造方法に関するものであり、イオン交 換体、アルカリ剤として有用なシリケート系ビルダーに関する。 背景技術 シリケート系イオン交換体はアルカリ緩衝能を有するため、洗剤用ビルダーと して有用性が高い。特に結晶化されたシリケート系イオン交換体は、高いカチオ ン交換容量を有するために、洗剤用ビルダーとして多用されている。 このようなシリケート系ビルダーの製造方法のうち、水ガラスを出発物質とす る方法が特開平5−66888号公報に開示されている。この方法は、水ガラス 溶液を噴霧乾燥して無定形ケイ酸ナトリウムを形成させ、次いで灼熱帯域中で一 部を返送しながら加熱する工程からなる方法により、層構造を有する結晶性ケイ 酸ナトリウムを製造する方法である。しかしながら、この方法は水ガラス中から 多量の水分を乾燥する必要があり、省エネルギーの観点から、好ましい方法とは ならない。 また、この問題を解決する方法として、ガラス化物を直接焼成する方法が特開 平6−72008号公報に開示されている。この方法において、砂およびソーダ の溶融物を冷却して得られる水ガラスを粉砕し、粉砕された生成物を加熱する工 程により、結晶性ケイ酸ナトリウムを製造する。しかしながら、この方法におい ては、得られる生成物がNa2O−SiO2系の2成分からなるため、結晶系の制 御が困難であり、洗剤用のイオン交換体としては不十分な方法である。 発明の開示 本発明の目的は、かかる課題に鑑み、安価なカレットを用いて、高性能のシリ ケート系イオン交換体を簡便に製造する方法を提供することにある。 この目的は特定な本発明のイオン交換体を製造する方法により達成された。 即ち、本発明の要旨は (1) x12O・x2Na2O・ySiO2・zMeO (式中、y/(x1+x2)=1.0〜2.1、z/y=0〜1.0、x1/x2= 0.01〜2.0、Me=Ca及び/又はMgである。) で表される組成を有する結晶性無機イオン交換体の製造方法であって、SiO2 /Na2O=1.5〜4.2の組成を有するカレットに、1種以上のアルカリ金 属化合物を、又は1種以上のアルカリ金属化合物及び1種以上のアルカリ土類金 属化合物を添加混合し、得られた混合物を焼成することからなる結晶性無機イオ ン交換体の製造方法、 (2) z/y=0.002〜0.32、且つMg/Ca=0.01〜100で ある前記(1)記載の製造方法、 (3) 該カレットが、ケイ砂及び炭酸ナトリウムとの混合物を1000〜14 00℃で溶融し、得られた混合物を冷却することにより得られる、前記(1)ま たは(2)記載の製造方法、 (4) 該カレットが、ケイ酸ナトリウムカレット(SiO2/Na2O=2.5 〜3.5)である、前記(1)〜(3)いずれか記載の製造方法、 (5) 該カレットが、SiO2/(Na,K)2O=2.1〜4.2、K/Na =0〜2.0、Ca/Si=0〜0.32の組成を有する、前記(1)〜(3) いずれか記載の製造方法、 (6) 該カレットのK/Na値が0.01〜2.0である、前記(5)記載の 製造方法、 (7) 該アルカリ金属化合物が、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カ リウム、炭酸ナトリウム、硫酸カリウム、及び硫酸ナトリウムからなる群から選 ばれる化合物であり、該アルカリ土類金属化合物が、酸化カルシウム、酸化マグ ネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ ネシウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシ ウム、硫酸カルシウム、及び硫酸マグネシウムからなる群から選ばれる化合物で ある、前記(1)〜(6)いずれか記載の製造方法、並びに (8) カレットの平均粒径が2〜9000μmであり、アルカリ金属化合物と して12〜60重量%のKOH水溶液及び12〜60重量%のNaOH水溶液を 添加し、添加後の水分量を1〜45重量%とする、前記(1)記載の製造方法、 に関する。 図面の簡単な説明 図1は、実施例1で得られた無機イオン交換体粉末のX線回折パターンを示す グラフである。 発明を実施するための最良の形態 本発明の結晶性無機イオン交換体の製造方法は、 x12O・x2Na2O・ySiO2・zMeO (式中、y/(x1+x2)=1.0〜2.1、z/y=0〜1.0、x1/x2= 0.01〜2.0、Me=Ca及び/又はMgである。)で表される組成を有す る結晶性無機イオン交換体の製造方法であって、SiO2/Na2O=1.5〜4 .2の組成を有するカレットに、1種以上のアルカリ金属化合物を、又は1種以 上のアルカリ金属化合物及び1種以上の及びアルカリ土類金属化合物を添加混合 し、得られた混合物を焼成することからなるものである。 つまり、この方法はアルカリ金属およびアルカリ土類金属をイオン交換体組成 物に導入することと共に、特定な焼成原料の調製条件を特徴とする。以下、本発 明の製造方法を詳細に説明する。 本発明におけるカレットとは、溶融法により得られるケイ酸アルカリガラスの 粒状物をいう。用いられるカレットとしては、SiO2/Na2O比が1.5〜4 .2、好ましくは1.7〜3.7の範囲のものであれば特に限定されない。例え ば、いずれのケイ酸ナトリウム用無水Na2O−SiO2系カレットも用いられる 。なかでも、組成的に安価である点から、ケイ酸ナトリウムカレット(SiO2 /Na2O比=2.5〜3.5)を用いることができる。通常、これらの無水N a2O−SiO2系カレットはケイ砂と炭酸ナトリウムの混合物を、1000〜1 400℃で1〜24時間溶融後、得られた混合物を冷却して製造される。 また、優れたイオン交換特性の観点から、下記の組成を有するカレットも用い ることができる。 SiO2/(Na,K)2O=2.1〜4.2、K/Na=0〜2.0、Ca/ Si=0〜0.32 前記の組成を有するカレットのうち、K/Naが0.01〜2.0であるもの が好ましい。 カレットの形状、大きさ等は特に限定されないが、反応性の点から、カレット の平均粒径が2〜9000μmのものが好ましく、より好ましくは10〜100 0μmである。 用いられるアルカリ金属化合物としては、カリウム又はナトリウムの水酸化物 、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられ、具体的には、KOH、NaOH、Na2CO3、 K2CO3、Na2SO4等が用いられる。 添加すべきアルカリ金属化合物の量は、カレットの種類と量および所望の最終 生成物の組成により決定される。また、アルカリ金属化合物の形態は溶液、粉末 状、顆粒状等が挙げられるが、反応性の観点から、溶液が好ましい。 したがって、前記のアルカリ金属化合物のうち水に易溶な化合物が好ましく、 特にKOH、NaOHのような水酸化物が水溶液として好適である。 前記の水溶液を用いる場合、12〜60重量%のKOH水溶液及び12〜60 重量%のNaOH水溶液を用いるのが好ましく、より好ましくは36〜60重量 %のKOH水溶液及び36〜60重量%のNaOH水溶液を用いる。KOH水溶 液及びNaOH水溶液の濃度が60重量%より高いと、常温下での混合が困難と なり、該濃度が12重量%より低いと、水分量が増大し、焼成時により多くのエ ネルギーを必要とし、この方法の産業上の利用を妨げる。 アルカリ土類金属化合物が用いられる場合、アルカリ土類金属化合物としては カルシウム又はマグネシウムの酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硫 酸塩等が挙げられ、具体的には、CaCO3、MgCO3、Ca(OH)2、Mg (OH)2、MgO、Ca(NO32・nH2O、Mg(NO32・nH2O、C aCl2・nH2O、MgCl2・nH2O、CaSO4・nH2O、MgSO4・n H2O、(各水和物において、nは通常0〜20である。)等が挙げられる。添 加すべきアルカリ土類金属化合物の量は、アルカリ金属化合物と同様に、カレッ トの種類と量および所望の最終生成物の組成により決定され、またアルカリ土類 金属の形態も溶液、粉末状、顆粒状等が挙げられる。 本発明の製造方法において、前記の原料を用いて、アルカリ金属化合物、又は アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物を水溶液又は固体のまま添加混 合し、均一な状態にして焼成原料を調製することができる。 前記方法において、添加、混合の方法としては、これらの原料を同時に添加し て適宜混合すればよい。また別の方法としてそれぞれの原料を順次添加および混 合等してもよい。 本発明における添加、混合後の水分量は、1〜45重量%が好ましく、5〜3 6重量%がより好ましい。水分量が1重量%より少ないと、焼成時の結晶化が進 み難くなり、一方、水分量が45重量%より多いと焼成時に多大なエネルギーが 必要となる。 本発明における焼成の方法としては、一般的に公知の方法が用いられ、原料を 、通常300〜1500℃、好ましくは400〜1000℃、より好ましくは5 00〜900℃の範囲で焼成して得られた生成物を結晶化させる方法が挙げられ る。加熱温度が300℃未満では結晶化が不十分で、得られる無機イオン交換体 の耐水溶性が劣る。1500℃を越えると粗大粒子化し、得られる無機イオン交 換体のイオン交換能が低下する。加熱時間は通常0.1〜24時間である。この ような焼成は通常、電気炉、ガス炉等の加熱炉で行う事ができる。場合によって は、焼成した生成物に水熱化処理を施してもよい。 また、焼成した生成物は、必要に応じて粉砕し所定の粒度に調整されるが、こ の粉砕は、粉砕機としては例えばボールミル、ローラーミル等が用いられること によりなされる。 また本発明の無機イオン交換体は、公知の方法により容易に水和物とする事が でき、例えば、無機イオン交換体の水和物は前記の無機イオン交換体の無水物を イオン交換水に懸濁して水和させ、乾燥せしめて粉末化することにより得ること ができる。 前記の本発明の製造方法により得られる結晶性無機イオン交換体は、x12O ・x2Na2O・ySiO2・zMeO(式中、y/(x1+x2)=1.0〜2. 1、z/y=0〜1.0、x1/x2=0.01〜2.0、Me=Ca及び/又は Mgである。)で表される組成を有するものである。本発明では、特に前記の式 中、z/y=0.002〜0.32、x1/x2=0.03〜1.0、且つMg/ Ca=0.01〜100であるものが、水中での構造安定性の点より好ましい。 前記の結晶性無機イオン交換体は、優れたイオン交換能、イオン交換速度、ア ルカリ能および耐水溶性を有するため、イオン交換体、アルカリ剤として有用で ある。 以下、実施例、および比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明 の範囲をこれらに限定するものではない。 なお、以下の実施例や比較例において、イオン交換特性は、下記方法により評 価された。すなわち、325メッシュ(平均粒径10±2μm:レーザー回折式 粒度分布計,堀場製作所製LA−500により測定)以下に粉砕した試料0.0 4gを精秤し、塩化カルシウム水溶液(濃度はCaCO3として100ppm) 100ml中に加え、10℃で1分間撹拌した後、該混合物を孔サイズ0.2μ mのメンブランフィルターを用いて濾過し、その濾液10ml中のCa量をEDTA滴 定により測定した。イオン交換特性の評価において、下記の実施例及び比較例に おける測定値はCaCO3mg/g・minで表されている。 実施例1 150メッシュ以下に粉砕したケイ酸ナトリウム無水カレット(SiO2/N a2O=3.20)を134.9g、48重量%NaOH水溶液36.50g、 および48重量%KOH水溶液58.44gを混合した。その水分量は21重量 %であった。原料の組成を他の実施例及び比較例1とともに表1に示す。得られ た混合物を、ニッケルルツボ中で、600℃で2時間焼成した。焼成後、325 メッシュ以下に粉砕し、粉末状無機イオン交換体を得た。 得られたイオン交換体の組成およびイオン交換特性を表2に示す。また、この 得られた粉末状無機イオン交換体は、図1のX線回折パターンに示されているよ うに優れた結晶性を示した。また、そのイオン交換特性も優れていた。 実施例2〜10 表1に示す組成と水分量を有する焼成原料を調製し、表2に示す焼成温度に変 更する以外は、実施例1と同様にしてそれぞれの無機イオン交換体を得た。なお 、実施例5、7、8および9ではCa(OH)2や、場合によってはMg(OH )2を原料として添加した。得られたそれぞれのイオン交換体の組成およびイオ ン交換特性を表2に示す。いずれの得られたイオン交換体も優れた結晶性を示し 、イオン交換特性は優れていた。 実施例11 無水NaOHおよび無水KOHを用いて、水分量を0重量%とする以外は、実 施例1と同様にして無機イオン交換体を得た。得られたイオン交換体の組成およ びイオン交換特性を表2に示す。 本実施例のように水溶液を用いない方法でも、実施例1と同一組成のものが得 られたが、得られたイオン交換体のイオン交換特性は実施例1と比較してやや劣 るものであった。 実施例12 平均粒径85μmの無水ケイ酸塩カレット(SiO2/(Na,K)2O=3. 20、K2O/Na2O=0.1、CaO/SiO2=0.03、MgO/CaO =0.1)134.9g、48重量%NaOH水溶液35.30g、および48 重量%KOH水溶液42.99gを混合した。水分量は18重量%であった。得 られた混合物を、ニッケルルツボ中で、600℃で5時間焼成した。焼成後、3 25メッシュ以下に粉砕し、粉末状無機イオン交換体を得た。 得られたイオン交換体の組成およびイオン交換特性を表4に示す。得られた粉 末状無機イオン交換体粉体は優れた結晶性を示し、イオン交換特性に優れていた 。 実施例13〜20 表3に示すような組成と水分量を有する焼成原料を用い、表4に示す焼成温度 に変更すること以外は、実施例12と同様にして本発明の無機イオン交換体を得 た。ここで、実施例13、14および15においては無機イオン交換体に必要な Na2O、K2O、CaO、MgO等の成分をカレット組成中に一部あるいは全 部含んでおり、実施例16、17および18においては、Na2OおよびCaO をカレット組成中に一部あるいは全部含んでおり、実施例19および20におい てはNa2OおよびK2Oをカレット組成中に一部あるいは全部含んでいた。また 、実施例16においては、60重量%NaOH水溶液および60重量%KOH水 溶液を用い、実施例17においては、無水NaOHおよび無水KOHを用い、ま た実施例20においてはCa(OH)2およびMg(OH)2を用いた。 得られたそれぞれのイオン交換体の組成およびイオン交換特性を表4に示す。 いずれの得られた粉末状無機イオン交換体も優れた結晶性を示し、イオン交換特 性は優れていた。 実施例21 焼成温度を600℃に変更する以外は、実施例2と同様にして無機イオン交換 体を得た。得られたイオン交換体の組成およびイオン交換特性を表4に示す。 得られた粉末状無機イオン交換体は優れた結晶性を示し、イオン交換特性は優 れていた。 比較例1 ケイ酸ナトリウム無水カレット(SiO2/Na2O=3.20)158.7g 及び48重量%NaOH水溶液62.56gからなる焼成原料を調製し、水分量 を15重量%とする以外は、実施例1と同様にして比較イオン交換体を得た。得 られたイオン交換体の組成およびイオン交換特性を表2に示す。 得られた比較イオン交換体のイオン交換特性の性能は、実施例1〜11におい て得られたイオン交換体のものと比較して劣っていた。 比較例2〜4 表3に示す組成と水分量を有する焼成原料を用い、表4に示す焼成温度に変更 すること以外は、実施例1と同様にして比較無機イオン交換体を得た。これらの 比較例では、原料として無水カレット(SiO2/(Na,K),O=3.20 )を用い、また48重量%NaOH水溶液および48重量%KOH水溶液を用い た。 得られたそれぞれのイオン交換体の組成およびイオン交換特性を表4に示す。 いずれの得られた粉末状無機イオン交換体も、イオン交換特性は、本発明の実施 例のものと比較して著しく劣っていた。 比較例5 表3に示す組成と水分量を有する焼成原料を用い、実施例1と同様にして比較 無機イオン交換体を得た。この比較例では、原料として無水カレット(SiO2 /(Na,K)2O=12.00、K2O/Na2O=0.05)を用い、また4 8重量%NaOH水溶液および48重量%NaOH水溶液を用いた。 得られたイオン交換体の組成およびイオン交換特性を表4に示す。この得られ た粉末状無機イオン交換体のイオン交換特性は、本発明の実施例のものと比較し て著しく劣っていた。 産業上の利用可能性 本発明の結晶性無機イオン交換体の製造方法によると、安価なカレットを用い て、高性能のシリケート系イオン交換体を簡便に製造することができる。 以上に述べた本発明は、明らかに同一性の範囲のものが多種存在する。そのよ うな多様性は発明の意図及び範囲から離脱したものとはみなされず、当業者に自 明であるそのようなすべての変更は、以下の請求の範囲の技術範囲内に含まれる 。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年2月10日 【補正内容】 請求の範囲 1. x12O・x2Na2O・ySiO2・zMeO (式中、y/(x1+x2)=1.0〜2.1、z/y=0〜1.0,x1/x2= 0.01〜2.0、Me=Ca及び/又はMgである。) で表される組成を有する結晶性無機イオン交換体の製造方法であって、SiO2 /Na2O=1.5〜4.2の組成を有するカレットに、1種以上のアルカリ金 属化合物を、又は1種以上のアルカリ金属化合物及び1種以上のアルカリ土類金 属化合物を添加混合し、得られた混合物を焼成することからなる結晶性無機イオ ン交換体の製造方法。 2. z/y=0.002〜0.32、且つMg/Ca=0.01〜100 である請求項1記載の製造方法。 3. 該カレットが、珪砂及び炭酸ナトリウムとの混合物を1000〜14 00℃で溶融し、得られた混合物を冷却することにより得られる、請求項1また は2記載の製造方法。 4. 該カレットが、SiO2/(Na,K)2O=2.1〜4.2、K/N a=0〜2.0、Ca/Si=0〜0.32の組成を有する、請求項1〜3いず れか記載の製造方法。 5. 該カレットのK/Na値が0.01〜2.0である、請求項4記載の 製造方法。 6. 該アルカリ金属化合物が、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸 カリウム、炭酸ナトリウム、及び硫酸ナトリウムからなる群から選ばれる化合物 であり、該アルカリ土類金属化合物が、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水 酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硝 酸カルシウム、硝酸マグネシウム、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムから なる群から選ばれる化合物である、請求項1〜5いずれか記載の製造方法。 7. カレットの平均粒径が2〜9000μmであり、アルカリ金属化合物 として12〜60重量%のKOH水溶液及び12〜60重量%のNaOH水溶液 を添加し、添加後の水分量を1〜45重量%とする、請求項1記載の製造方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. x12 O・x2Na2O・ySiO2・zMeO (式中、y/(x1+x2)=1.0〜2.1、z/y=0〜1.0、x1/x2= 0.01〜2.0、Me=Ca及び/又はMgである。) で表される組成を有する結晶性無機イオン交換体の製造方法であって、SiO2 /Na2O=1.5〜4.2の組成を有するカレットに、1種以上のアルカリ金 属化合物を、又は1種以上のアルカリ金属化合物及び1種以上のアルカリ土類金 属化合物を添加混合し、得られた混合物を焼成することからなる結晶性無機イオ ン交換体の製造方法。 2. z/y=0.002〜0.32、且つMg/Ca=0.01〜100 である請求項1記載の製造方法。 3. 該カレットが、ケイ砂及び炭酸ナトリウムとの混合物を1000〜1 400℃で溶融し、得られた混合物を冷却することにより得られる、請求項1ま たは2記載の製造方法。 4. 該カレットが、ケイ酸ナトリウムカレット(SiO2/Na2O=2. 5〜3.5)である、請求項1〜3いずれか記載の製造方法。 5. 該カレットが、SiO2/(Na,K)2O=2.1〜4.2、K/N a=0〜2.0、Ca/Si=0〜0.32の組成を有する、請求項1〜3いず れか記載の製造方法。 6. 該カレットのK/Na値が0.01〜2.0である、請求項5記載の 製造方法。 7. 該アルカリ金属化合物が、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸 カリウム、炭酸ナトリウム、硫酸カリウム、及び硫酸ナトリウムからなる群から 選ばれる化合物であり、該アルカリ土類金属化合物が、酸化カルシウム、酸化マ グネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マ グネシウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化マグネ シウム、硫酸カルシウム、及び硫酸マグネシウムからなる群から選ばれる化合物 である、請求項1〜6いずれか記載の製造方法。 8. カレットの平均粒径が2〜9000μmであり、アルカリ金属化合物 として12〜60重量%のKOH水溶液及び12〜60重量%のNaOH水溶液 を添加し、添加後の水分量を1〜45重量%とする、請求項1記載の製造方法。
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