JPH092814A - 層状結晶性ジシリケートナトリウムの製造方法 - Google Patents

層状結晶性ジシリケートナトリウムの製造方法

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JPH092814A
JPH092814A JP8156372A JP15637296A JPH092814A JP H092814 A JPH092814 A JP H092814A JP 8156372 A JP8156372 A JP 8156372A JP 15637296 A JP15637296 A JP 15637296A JP H092814 A JPH092814 A JP H092814A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、層状結晶性ジシリケートナトリウム
の製造方法に関する。 【解決手段】具体的にはSiO2/Na2Oのモル比が1.80-2.20
の範囲に調整し生産した硝子屑粉末を出発物質として、
ここに少量の水を加えて造粒粒状物を予め調製し、この
造粒粒状物を焼成炉に投入した後、焼成工程を経る簡単
な方法で、層状結晶性ジシリケートナトリウムを製造す
る。これにより、既存方法に比べて製品の純度を高め、
製造工程を単純化させる。また、エネルギー消耗を画期
的に減らすことができるので、原価節減と、装置内に反
応物が沈積される現象を改善して軟水装置あるいは、洗
剤組成物のビルダーとして有用な層状結晶性ジシリケー
トナトリウムの新たな製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、層状結晶性ジシリ
ケートナトリウムの製造方法に関するもので、より具体
的にはSiO2とNa2Oのモル比が1.80〜2.20の範囲に調製し
て生産した硝子屑(cullet)粉末を出発物質として、こ
こに少量の水を加えて造粒粒状物を予め調製し、この造
粒粒状物を焼成炉に投入したあと、焼成工程により簡単
な方法で層状結晶性ジシリケートナトリウムを製造する
ことによって、既存方法に比べて製品の純度を高め、製
造工程を単純化させる方法である。この方法によれば、
エネルギー消耗を画期的に減らすことができるので、原
価節減と装置内に反応物が沈積される現象を改善し、軟
水装置(water softner)或いは洗剤組成物のビルダー
として有用な層状結晶性ジシリケートナトリウムを提供
することができる。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明の出発物質とし
て使用する“硝子屑(cullet)”という用語は、しばし
ば水−ガラス水溶液の製造分野で原料として用いられる
もので、珪石と炭酸ナトリウムを適当なモル比(Na2Oに
対するSiO2の比、即ち SiO2/Na2O)で混合し、これを約
1,000〜1,300℃の高い温度で加熱、溶融させて冷却し、
得られた無定形のシリケートナトリウムの小塊や切片か
らなる化合物を意味し、便宜上、本発明では“硝子屑
(cullet)”と定義する。層状シリケートナトリウム
は、一般式(Na2O)x(SiO2)y (ここで、y/xは結晶構
造によって変化するが、たいてい2〜11の値を有する)
で示される結晶状珪酸塩である。その中で層状結晶性ジ
シリケートナトリウムはNa2SiO2O5の化学式で示され、
今までに結晶学的にはα、β、γ及びδ−形が存在する
と報告されている。
【0003】このような層状結晶性ジシリケートナトリ
ウムは、その構造的な特異性のため、吸着特性と交換能
が独特で、触媒坦体や分離、精製工程等のあらゆる化学
工程に有用に使用されているが、特にδ−形の層状結晶
性ジシリケートナトリウムは、水中に存在するCa2+、Mg
2+等の硬度成分に対する高い結合能(binding capacit
y)を有するので、最近では洗剤及び軟水装置の補助剤
等のように多様な用途に開発、利用されている。
【0004】δ−形のNa2Si2O5を合成する代表的な方法
は、米国特許第4,585,642号及びヨーロッパ特許第293,6
40号等に報告されているが、これらはシリケートナトリ
ウム水溶液と水酸化ナトリウム水溶液を使用してNa2Oに
対するSiO2のモル比を1.9〜2.5に調節し、噴霧乾燥器を
利用して脱水させた後、550〜880℃で結晶化させる方法
である。
【0005】しかし、このような製造方法は無水シリケ
ートナトリウムに比べて、ウェン当たりの単位価格が高
いシリケートナトリウム水溶液を使用し、再びシリケー
トナトリウム水溶液に含まれている多量の水分を除去す
るために莫大なエネルギーを消費する。ちなみに、脱水
されたシリケートナトリウムの嵩は相当大きくて結晶化
装置の規模が大きくなり、多量の塵埃が発生してバッグ
フィルターに大きい負荷がかかる。
【0006】また、結晶化過程の初期に残留水分の離脱
による発泡現象等が起こり、続いて粒子と粒子との焼結
現象を伴って結晶化装置の内部に沈積される現象が起き
るので、連続工程の際の問題点の要因になっている。ま
た、日本国特許公開公報第4-238809号には、Na20に対す
るSiO2のモル比を1.9〜3.2で調節したシリケートナトリ
ウム水溶液を680〜830℃の結晶化温度領域で維持する加
熱部分に導入して、結晶化させて製造工程を単純にした
と報告されているが、この方法の場合、高温の脱水過程
の中で多量の水蒸気の発生からエネルギー消耗が多す
ぎ、結晶化装置の腐食が起こりやすいばかりでなく、突
然操業が中断されると、装置の内部に反応物の沈積現象
が起きることが問題点として指摘されている。
【0007】また、耐水性を改善するため、アルミナ成
分を一部添加して無水シリケートナトリウムを調製して
から粉砕、結晶化させて層状構造を改質するという方法
が日本国特許公報3-93649号に報告されているが、この
方法もやはり不純物が多く混在し、粒子の間に焼結現象
が起きる問題がある。また、前記の米国特許第4,585,64
2号、米国特許第5,211,930号及び米国特許第5,268,156
号では、図2に示した工程図のように、共通して予め硝
子屑に多量の水を加えて加熱、融解させた水−ガラス水
溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えて適正なモル比
(SiO2/Na2O)に調節し、I段階から含まれる約50〜60
重量%の水分を140℃以上の温度領域でスプレー乾燥装
置を使用して乾燥(Δ)するII段階の乾燥(Δ)工程を
経て粉末状の中間生成物を焼成炉で600〜800℃の温度範
囲に高熱焼成(Δ)するIII段階の焼成(結晶化)工程
等で構成されているが、このうち、米国特許第4,586,64
2号では、最終製品があらゆる形の層状結晶性ジシリケ
ートナトリウム(例えば、α、β、γ及びδ−形)で混
在されることを防止し、δ−形の層状結晶性ジシリケー
トナトリウムのみを選択的に製造するよう、出発物質に
δ−形の相応する種を添加する工程を付加した。また、
米国特許第5,211,930号では、最終製品に対する再循環
を工程に付加して焼成装置内に生成物が沈積される現象
を防止した。
【0008】ちなみに、米国特許第5,268,156号では、
焼成装置の内部の沈積物の付着現象と塵埃の発生を抑制
するための手段で、II段階工程を経て粉末状の中間生成
物を約1〜50μmに微粉砕(粉砕工程)して嵩密度を増
加させる方法が開示されている。しかし、前記の従来技
術では、その工程及び装置が複雑であること等を考慮す
ると、最終製品に対する品質維持等の問題点があるばか
りでなく、III段階の加熱、乾燥、焼成等の高熱エネル
ギーを要する工程が必要なため、経済的にかなり不利で
あり、これに要する装置の設備が多く要求され、複雑な
多段階の全製造工程によって工程面でも大きな問題にな
っている。
【0009】また、ほかの層状結晶性ジシリケートナト
リウムの製造方法に関する先行技術の一例として、図3
に示した工程を有する米国特許第5,183,651号があげら
れるが、この特許では前から提示された先行製法の短所
として指摘される複雑な多段階(I段階:加熱、溶解工
程、II段階:乾燥、脱水工程、III段階:焼成(結晶
化)工程、IV段階:播種工程、再循環工程或いは粉砕工
程)の製造工程に比べて簡単な製造方法で、必要な装置
及びエネルギー費用を大幅に節減する方法を示している
が、本発明がδ−形を得ようとしていることと異なり、
α−形の層状結晶性ジシリケートナトリウムを主に生産
することにその主要な目的がある。
【0010】即ち、この先行方法では、硝子屑の切片を
粉砕して直接焼成する単純化された工程と、これに要す
る少い装置のみで層状結晶性ジシリケートナトリウムを
得ようとしている点では、経済的な利点があると考えら
れるが、最終生成物の再循環工程が追加的に付加されて
いる点は短所であり、最終生成物の大部分がα−形の層
状結晶性ジシリケートナトリウムであり、米国特許第4,
820,439号(8頁、58行目、表8の実施例14)と前記の
日本国特許公開公報04-238809号(4頁、34行目、比較
例2)等に示されるように、水中の硬度成分に対する結
合能がδ−形の層状結晶性ジシリケートナトリウムに比
べてかなり低いので、軟水装置や洗剤組成物のビルダー
として全く使用することができないという問題点があ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】従って、本発明者らは、
前記の先行技術が持っている複雑な多段階の製造工程
と、これによる莫大なエネルギー消費及び多くの関係装
置を必要とすること等によるその非経済性と不利な点と
を除去しながらも、軟水装置や洗剤組成物のビルダーと
して適した主に高い純度と良質のδ−形の層状結晶性ジ
シリケートナトリウムを製造しようと努力した結果、δ
−形で相転移が容易に起こるようにモル比を予め調整し
た硝子屑粉末を使用し、その硝子粉末に焼成に適当な大
きさの造粒粒状物を調製するために必要な少量の水を加
え、その調製された造粒粒状物をそのまま焼成炉に投入
して焼成し、製造工程全体が画期的に単純化されたI段
階の焼成工程により本発明の新規な製造方法を開発する
ことができた。
【0012】本発明は、製造工程を画期的に簡単に改善
することによって、エネルギー消費を大きく減らして原
価節減のできる層状結晶性ジシリケートナトリウムの製
造方法を提供することにその目的がある。以下、本発明
を詳細に説明すれば次のようである。本発明は、層状結
晶性ジシリケートナトリウムの製造方法において、珪石
と炭酸ナトリウムを混合し、加熱、溶融させてSiO2/Na
2Oのモル比が1.80〜2.20である硝子屑を調製したあと、
その粒子の大きさが40〜200μmになるように粉砕して粉
末を作り、ここに水分含量が10〜30重量%になるように
水を添加してから、その直径の大きさが1〜50mmである
造粒粒状物を製造し、これを焼成、解砕することを特徴
とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳細に説明すれば
次のようになる。本発明は、一定の成分組成からなる硝
子屑粉末を出発物質として使用し、造粒化に必要な水分
のみを添加しながら、粒状化して直接焼成させて製造工
程全体を大幅に単純化し、主にδ−形である軟水装置や
洗剤組成物として有用な層状結晶性ジシリケートナトリ
ウムの新規な製造方法を提供するものである。まず、Si
O2/Na2Oのモル比が1.80〜2.20になるように珪石と炭酸
ナトリウムを混合してから1,000〜1,300℃で1〜3時間
溶融し、冷却して硝子屑を製造する。ここで、SiO2とNa
2Oのモル比が前記範囲から外れると、最終製品であるδ
−形の層状結晶性ジシリケートナトリウムを製造するこ
とが難しくなる。
【0014】製造された粒子の大きさが40〜200μmにな
るように粉砕するが、この粒子の大きさが前記の範囲か
ら外れると、焼成(結晶化)の際、高熱エネルギーが調
製された粒子に浸透する時間が早くなり、あるいは遅く
なって、目的物の焼成が困難になり、物性が悪くなる問
題がある。次に、粉砕された硝子屑粉末を造粒化するた
め、水分含量が10〜30重量%になるように水を結合剤と
して添加して円盤形造粒器あるいは圧着成型器に入れ、
直径の大きさが1〜50mmである造粒粒状物(嵩密度:1.
1〜1.6g/cm3)をつくる。造粒器としては、前記のもの
以外に円筒形造粒器、射出成形造粒器と流動層造粒器の
いずれも使用が可能である。
【0015】ここで、水分含量が前記範囲より少ない
と、造粒粒状物の調製の時、結合剤としての役割をうま
く働かせることが難しい。また、前記範囲より多いと、
焼成工程の初期に水分の除去が容易ではないので、短い
時間内に高熱エネルギーを均一に造粒粒状物に浸透させ
ることができなくなるという問題がある。このようにし
て製造された造粒粒状物は、連続式焼成装置である回転
式焼成炉に入れて650〜770℃で20分〜1時間、焼成して
から解砕させるが、この条件下で焼成すれば純度の良い
良質のδ−形の層状性ジシリケートナトリウムを得るこ
とができる。
【0016】本発明によると、前記のように、出発物質
である硝子屑での成分組成を特定範囲として、最終目的
物から得られるδ−形の層状結晶が大部分を占めるよう
に、一定の粒度で粉末化してから少量の水を添加する全
く新しい工程を採用することにより、造粒粒状物の焼成
の際、優れた目的物をかなり簡単に得ることができる。
特に、本発明では、添加する少量の水は、従来技術で添
加される水分とは、その工程上の役割やメカニズムが異
なり、簡単で全く新規なものである。
【0017】すなわち、本発明で添加する少量の水は、
粉砕された硝子屑粉末の造粒化に効果的に寄与し、また
焼成過程から容易に除去されても、均一な結晶形成と気
孔形成から純度及び解砕性を向上させる。その上、少量
であるその添加量は、前記工程にかかわる装置内の問題
と製造後の物性に、なんの障害ももたらさず、かえって
工程を大幅に短縮するメカニズムの根拠を提供すること
である。
【0018】すなわち、従来技術では、過量(50〜60重
量%)で使用された水−ガラスに含まれる水分は噴霧乾
燥等の乾燥工程と焼成工程を経る2段階過程で除去する
が、本発明の造粒粒状物に含まれる水分は、ただI段階
の焼成工程の初期にかなり容易に除去されて、短時間に
高熱エネルギーが造粒粒状物の内部に均一に浸透するの
で、このように適当な形態の造粒粒状物は焼成炉で瞬間
的に均一な焼成によって高純度で良質の目的物を与える
ことができ、また焼成装置内で生成物の沈積現象を防止
するなど、本発明は一連の工程上のメカニズムが完全に
新規な構成からなる。従って、前記のような方法で製造
された本発明の層状結晶性ジシリケートナトリウムにお
いて、25℃でカルシウムイオンの結合能は87.0〜105.0m
g Ca2+/g、マグネシウムイオンの結合能は73.0〜85.0mg
Mg2+/g程度で、公知方法で製造されたものに比して優
れており、その結晶性も主にδ−形であるから相当に有
効な特性を有する。
【0019】
【発明の効果】本発明の効果を要約すると次のようにな
る。 (1)最終製品の純度に影響を及ぼす硝子屑のNa2Oに対
するSiO2のモル比が1.80〜2.20の範囲の硝子屑粉末を出
発物質として使用し、造粒化に必要な少量の水分のみを
添加しながら、粒状化して直接焼成するので、製造工程
全体が大幅に単純化された簡単な製造工程を経て、その
大部分がδ−形で構成される軟水装置や洗剤補助剤とし
ての用途に適合した最終生成物を得ることができるこ
と。 (2)加熱、溶融、乾燥工程、再循環等に使用される装
置を必要としないので、製造工程全体を単純化し、これ
に要する高熱エネルギーを大幅に節約することができる
ばかりでなく、製造全体に要する時間を画期的に節減し
て単位生産量を高めることができ経済的な利点を改良し
た製法であること。 (3)出発物質の選別使用と単純化された簡単な製造過
程を経て製造するので、工程別の調節が容易であり、造
粒粒状物が焼成炉の中で均一に結晶化されて焼成炉中で
沈積現象が起こらず、局部的な焼結現象が防止されて解
砕性が良好になり、これによって高純度の、特に洗剤組
成物や軟水装置に適した主にδ−形で構成される層状結
晶性ジシリケートナトリウムの、改良した製造方法を提
供する利点があること。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
すると以下の通りであるが、本発明は実施例によって限
定されるものではない。 実施例1 120℃で5時間乾燥した600.0gの珪石(豪州、Cape Cape
ntary)と、350℃で5時間乾燥した531.9gの炭酸ナトリ
ウム(スウェーデン、Solvay社)を各々定量して、ポー
ルミル(Jar; Alumina, Capacity; 3.6 liter, Ball;
φ 20)で1時間、粉砕及び混合した後、約1kgのアル
ミナるつぼに入れて電気炉(米国、Thermoline社、Mode
l 46200)を用いて1200℃で2時間、加熱溶融してか
ら、室温に冷却し、約700gの透明な硝子屑塊を得た。こ
れを液相シリケートナトリウム分析法(KS-M-1415)に
よって分析した結果、モル比(Na2Oに対するSiO2の比)
が2.03であることが確認された。
【0021】この塊を、ジョークラッシャー(韓国、da
ikabunche社制作)で小さい切片になるように一次粉砕
し、ボールミル(Jar; Alumina, Capacity; 3.6 liter,
Ball;φ 20)で3時間粉砕、分級して粒子の大きさが4
3〜185μmである硝子屑粉末(嵩密度:0.5〜0.6g/cm3
700℃の強熱減量:0.40重量%)を製造した。続いて、5
00gの前記硝子屑粉末を取って円盤形造粒器(韓国、You
ngjin機械社製作)に入れて90rpmで回転しながら、蒸留
水を少しずつ落として造粒粒状物を形成して添加される
水量が15.0重量%になるようにして直径が3〜30mmであ
る球形の造粒粒状物(嵩密度:1.31g/cm3)を得た。
【0022】この造粒粒状物を、大気中で725℃に維持
した回転式焼成炉(米国、Lindberg社、Model 54579)
に入れて傾斜角度が0.5゜、回転数が8rpmの条件で20分
焼成した。この過程の中で、装置内部に生成物の付着現
象は起こらず、初期粒状物の形態をそのまま維持しなが
ら、嵩密度が約0.26g/cm3に膨張した498gの白色の多孔
性生成物を得た。この生成物をボールミルで30時間解
砕、分級して、粒子の大きさを43〜104μmに調節してか
ら硬度成分の結合能を測定し、X線回折分析装置(日
本、Rigaku社、D/MAX-3B)で結晶度を調べた。このよう
にして得られた最終生成物に対する硬度成分の結合能と
結晶相を表1に示した。その結果、優れた硬度成分の結
合能を持ち、結晶相は主にδ-Na2Si2O5であった。この
試料に対するX線の回折特性値を表3に、X線の回折パ
ターンを図4に各々示した。
【0023】実施例2 前記の実施例1と同一の条件で処理した600.0gの珪石と
554.1gの炭酸ナトリウムを各々定量し、実施例1と同一
の条件で処理して得られた硝子屑(モル比:1.95)を実
施例1と同一の条件で造粒、焼成して得られた最終生成
物に対する硬度成分の結合能と結晶相を次の表1に示し
た。
【0024】実施例3 前記の実施例1と同一の条件で処理した600.0gの珪石と
582.8gの炭酸ナトリウムを各々定量し、実施例1と同一
の条件で処理して得られた硝子屑(モル比:1.85)を実
施例1と同一の条件で造粒、焼成して得られた最終生成
物に対する硬度成分の結合能と結晶相を次の表1に示し
た。
【0025】実施例4 前記の実施例1と同一の条件で処理して得られた500gの
硝子屑粉末に、10.0重量%の蒸留水を加えて前記の実施
例1と同一の条件で造粒粒状物を作り実施例1と同一の
条件で得られた最終生成物に対する硬度成分の結合能と
結晶相を次の表1に示した。
【0026】実施例5 前記の実施例2と同一の条件で処理して得られた500gの
硝子屑粉末を実施例4と同一の条件で処理して得られた
最終生成物に対する硬度成分の結合能と結晶相を次の表
1に示した。 実施例6 前記の実施例3と同一の条件で処理して得られた500gの
硝子屑粉末を実施例4と同一の条件で処理して得られた
最終生成物に対する硬度成分の結合能と結晶相を次の表
1に示した。
【0027】実施例7〜9 前記の実施例1と同一の条件でモル比が2.03である600g
の硝子屑粉末を粉砕し、200gずつ3等分して各々に対し
て20、25、30重量%になるように転化した後、実施例1
と同一の条件で処理して得られた最終生成物に対する硬
度成分の結合能と結晶相を次の表1に示した。
【0028】比較例1 前記の実施例1と同一の条件で処理して得られた硝子屑
粉末(モル比:2.03、粒子:43〜185μm、嵩密度:0.5
〜0.6g/cm3、700℃で強熱残分:0.40重量%)のみを造
粒粒状物の製造過程を経ないで、実施例1と同一の条件
で処理して焼成及び解砕させて最終生成物を得て、この
硬度成分の結合能と結晶相を次の表1に示した。
【0029】この過程の中で、装置内部に生成物が溶
融、付着される現象が起こり、原料投入の過程から多量
の塵埃が発生した。また、焼結現象による生成物の解砕
性が不良であった。このようにして得られた最終生成物
は低い硬度成分の結合能を持ち、δ−形以外にα−形や
β−形等の不純物が含まれていた。
【0030】比較例2 前記の実施例1と同一の条件で処理した600.0gの珪石と
432.0gの炭酸ナトリウムを各々定量し、実施例1と同一
の条件で処理して得られた硝子屑(モル比:2.50)を、
実施例1と同一の条件で処理して焼成及び解砕させて得
られた最終生成物の硬度成分の結合能と結晶相を次の表
1に示したが、低い硬度成分の結合能を持ち、結晶相は
δ−形以外にα−形やβ−形等の不純物が多く含まれて
いた。
【0031】
【表1】 *イオン交換温度:25℃
【0032】(注) (1)Ca結合能の測定 25℃に維持されている攪拌器に秤量した約1.0gの試料を
入れた後、ここに1,000mlの硬水 (Ca2+水溶液、硬度:2
00mg Ca2+/liter)を加える。15分間攪拌してすぐに濾
過し、25mlの濾液を正確に取って100mlの三角フラスコ
に入れ、2〜3のNH3-NH4Cl緩衝液(pH 10)を加える。
ここに、E. B. T.指示薬を入れて0.01MのEDTA標準
液で滴定し、次の式によってCa結合能を計算した。
【0033】 ここで、t:EDTA消費量 W:試料の重量(g) f:使用したEDTA溶液のfactor
【0034】(2)Mg結合能の測定 25℃に維持されている攪拌器に秤量した約1.0gの試料を
入れた後、ここに1,000mlの硬水(Mg2+水溶液、硬度:1
20mg Mg2+/liter) を加える。15分間攪拌をしてすぐに
濾過し、25mlの濾液を正確にとって100mlの三角フラス
コに入れて0.5mlのシアン化カリウム溶液(10%)、数
滴の塩化ヒドロキシアンモニウム及び2〜3mlのNH3-NH
4Cl緩衝液(pH 10)を加える。ここに、E. B. T.指示薬
を入れて0.01MのEDTA標準液で滴定し、次の式によ
ってMg結合能を計算した。
【0035】 ここで、t:EDTA消費量 W:試料の重量(g) f:使用したEDTA溶液のfactor
【0036】(3)X線回折分析 試料に対するX線の回折分析は、Rigaku社(日本国)の
回折分析器を使用した。分析条件はCuKαターゲットと
Niフィルターを利用し、15mA、35KVの出力で、回折角度
は5〜50゜の範囲を、測定範囲は5,000cpsで、相対強度
を測定した。前記X線の回折分析と関連して次の表2に
本発明による代表的な試料に対するX線回折特性値を示
し、次の表3には前記実施例1の最終生成物に対するX
線の回折特性値を示した。
【0037】
【表2】
【0038】(注) *相対強度は次の通りである ・75〜100 :かなり強い(vs) ・50〜74 :強い(s) ・25〜49 :普通(m) ・0〜24 :弱い(w)
【0039】
【表3】
【0040】前記表2と3にて確認されたように、本発
明の層状結晶性ジシリケートナトリウムは米国のJCP
dS(Joint Committee on Powder diffraction Standa
rd,22-1396)に定義されたδ−形の相結晶性ジシリケー
トナトリウムを示した主特性値であるδ−SPACE値
(2.42, 3.78, 3.93, 6.88)と相応したので、本発明の
最終生成物が主にδ−形に構成されていることが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による層状結晶性ジシリケートナトリウ
ムの製造工程を概略的に示す工程図である。
【図2】従来技術による層状結晶性ジシリケートナトリ
ウムの製造工程を概略的に示す工程図である。
【図3】他の従来技術による層状結晶性ジシリケートナ
トリウムの製造工程を示す工程図である。
【図4】本発明の実施例1から製造された試料のX線回
折パターンを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ソーン ヨン ジェオン 大韓民国 タエジョン,セオ−ク,デュン サン−ドン,モクリュンアパート 203− 1301 (72)発明者 ハン キョ ジン 大韓民国 タエジョン,ユスン−ク,エイ −エン−ドン,ハンビチアパート 121− 1205 (72)発明者 ビュン キ パク 大韓民国 タエジョン,ユスン−ク,エイ −エン−ドン,ハンビチアパート 106− 302 (72)発明者 チュン ヒー パク 大韓民国 ソウル,カンナム−ク,アブク ジュン−ドン,ミスン アパート 25− 501 (72)発明者 ジェオン フワン パク 大韓民国 ソウル,ユンピュン−ク,シン サ−1ドン,リフェシティ アパート 102−1205 (72)発明者 ジョン アン キム 大韓民国 キュングサンナム−ド,ヤンサ ン−グン,ヤンサン−ユプ,シンギリ 508−3, ジュゴン アパート 104− 1401 (72)発明者 チャン ウハン リム 大韓民国 タエジョン,セオ−ク,ドュン サン−ドン 16ブロック,ハンマル アパ ート 4−1501

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】珪石と炭酸ナトリウムを混合してから加
    熱、溶融させてSiO2/Na2Oのモル比が1.80〜2.20である
    硝子屑を調製したあと、その粒子の大きさが40〜200μm
    になるように粉砕して粉末を作り、ここに水分含量が10
    〜30重量%になるように水を添加してその直径の大きさ
    が1〜50mmである造粒粒状物を製造し、これをそのまま
    焼成、解砕することを特徴とする、層状結晶性ジシリケ
    ートナトリウムの製造方法。
  2. 【請求項2】前記の焼成は660〜770℃で20分〜1時間行
    うことを特徴とする請求項1記載の層状結晶性ジシリケ
    ートナトリウムの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の方法によって製造され、25
    ℃で各々測定したカルシウムイオン結合能が87.0〜105.
    0mg Ca2+/g、マグネシウム結合能が73.0〜85.0mg Mg
    2+/gであり、δ−形の層状結晶性を有することを特徴と
    する層状結晶性ジシリケートナトリウム。
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