JPH10500584A - カテーテル用の改良型追跡先端部 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 カテーテル装置（１０）は、カテーテル外管（１２）と、該外管（１２）の操作管腔（１６）内の可撓性操作軸（１４）とを含む。外管（１２）は、その遠位端部にモノレール型のガイドワイヤ管腔（３２）を含み、ガイドワイヤに沿って屈曲部又は湾曲部を経てカテーテルを導入する際のカテーテルの脱出を防止するために、補強部材（２６）がモノレールガイドワイヤ管腔（３２）の側方ポート（３４）に隣接して設けられている。第１の実施形態では、補強部材（２６）がカテーテル本体の操作管腔（１６）内に直接取り付けられる。第２の実施形態では、代表的には撮像コアである操作軸（６４）の遠位端部に、補強部材（６２）が取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 カテーテル用の改良型追跡先端部 発明の背景 １．発明の分野 本発明は、一般に、血管カテーテルの構造及び使用に関し、特に、内部操作要 素を有する血管カテーテルをガイドワイヤ上で交換するための装置及び方法に関 する。 アテローム性動脈硬化は、アテローム又はプラークと呼ばれる脂肪状物質の血 管壁への沈積から生じる、一般的な人間の疾患である。かかる沈積は、人体の四 肢に血液を供給する末梢血管と、心臓に血液を供給する冠状血管のいずれにも生 じる。沈積物が血管の限られた領域に堆積すると、狭窄症と呼ばれる血管内腔の 狭窄が生じる。血流が制限され、人間の健康が深刻な危険に晒される。 このように狭窄領域を開口するための数多くのアプローチが知られているが、 これには、狭窄領域を広げるためにバルーンを先端に付けたカテーテルを用いる （開在性を維持するためのステントと組み合わせてもよい）バルーン血管成形術 や、アテローム又はプラークを除去するためにブレード、切断要素その他の研磨 要素を用いるアテローム切除術や、アテローム又はプラークを通じて電気火花を 発生させるスパークギャップリダクションや、アテローム又はプラークの少なく とも一部を除去するためにレーザエネルギを使用するレーザ血管成形術等が含ま れる。これらのアプローチのいずれかを用いた狭窄症の治療を容易にするために 、多くの場合、治療すべき領域の血管の内部画像を得ることが望まれる。現在で は、超音波振動子等の撮像要素を有するカテーテルが、かかる画像を生成するた めに広範な支持を受けている。 本発明に特に関係のあるものとして、超音波撮像カテーテルは、可撓性のカテ ーテル本体内に配置される回転可能な駆動軸上に超音波撮像振動子又は反射要素 を取り付けた撮像コアを含むことが多い。振動子、反射要素或いは両者は、超音 波信号を全体的に外方に差し向けて血管壁の内部を走査するために、カテーテル 本体内で回転可能である。これにより、狭窄物質の量と性質に関する情報を示す 高解像度の画像を得ることができる。 診断、撮像、及びインタベンション血管処置時には、あるカテーテルを別のカ テーテルに「交換」することが望ましい場合も多い。「交換」という用語は、あ るカテーテルを血管系内から取り出して別のカテーテルを血管系内に挿入するこ と、を表す。遠位からのアクセスを維持するために、交換は、通常、カテーテル の除去と新しいカテーテルの再導入を容易にすべく所定の位置に残したガイドワ イヤ上で行われる。 カテーテルの長さは代表的には１００ｃｍ以上と過度に長いので、ガイドワイ ヤ上で一方のカテーテルを他のカテーテルと交換する手順は、複雑なものとなる 。初期の血管成形術その他の血管処置では、ガイドワイヤ管腔は、インタベンシ ョンその他のカテーテルの長さ全体に亘り形成されていた。従って、血管系内の 所定の位置に残っているガイドワイヤ上でカテーテルを除去するためには、（カ テーテルをガイドワイヤに沿って挿入する際に使用者がガイドワイヤの近位部分 をしっかり把持し得るように）カテーテルの長さの略２倍の長さを有しなければ ならない。カテーテルの交換を簡単にするため、特に、ガイドワイヤの必要な長 さを減少するために、特別なカテーテル構造が開発されてきた。 このような特別なカテーテル構造は、現在では一般に「迅速交換」構造と呼ば れている。この構造では、ガイドワイヤ管腔は、インタベンションその他のカテ ーテルの長さ全体に亘って延びておらず、遠位先端部から該遠位先端部の近位側 僅かな距離のところで終端する側方ポートまでしか延びていない。長管腔の迅速 交換カテーテルの場合、ガイドワイヤ用の側方ポートは、代表的には、カテーテ ルの遠位先端部から１０ｃｍ以上離れた位置にある。従って、血管系の最も蛇行 した部分に進入したカテーテルの遠位端部は、通常、（冠状動脈内に位置するカ テーテルの長さ全体に亘りカテーテルと係合する）内側のガイドワイヤによって 補強され、屈服や脱出を防いでいる。しかしながら、ガイドワイヤ管腔の長さを 延長したことにより、一般には、ガイドワイヤ及びカテーテルのインタベンショ ン又は撮像要素の両者を収容するために、カテーテルの遠位寸法を拡大する必要 が生じる。 短管腔の迅速交換カテーテル構造（「モノレール式」構造と呼ばれることが多 い）は、一般には、カテーテルの遠位端部において約１ｃｍ乃至４ｃｍの範囲の 遙に短いガイドワイヤ管腔を採用している。更に、カテーテルのインタベンショ ン、撮像、又は診断要素を、ガイドワイヤ管腔の近位側に配置してカテーテルの 断面積を減少させている。 かかる短管腔迅速交換構造は、特に、極めて小さい血管にカテーテルを導入す る場合に非常に有効であることが分かっているが、カテーテルの遠位端部のすぐ 近傍に側方ポートを設けているため、カテーテルの機械的強度を損なっている。 このことは、ガイドワイヤ側方ポートの近位に超音波撮像コア等の比較的硬質の 内部要素を支持した場合、特に問題である。撮像コアのすぐ遠位側に弱い側方ポ ートを位置決めしたため、カテーテルがガイドワイヤに沿って比較的急な屈曲部 や湾曲部を通過すると、しばしば、カテーテルの捩じれや脱出が生じる。 これらの理由により、撮像コア等の内部操作要素と共に使用して、ガイドワイ ヤを収容するための短管腔迅速交換構造を有すると共に、血管の蛇行領域を通っ て導入する際に捩じれや脱出を生じ難い、カテーテル装置及びカテーテル外管を 提供することが望ましい。また、かかるカテーテル装置及び外管が、ガイドワイ ヤの断面積を増加させず且つガイドワイヤに沿ったカテーテル外管又は装置の導 入機能を損なわないように、ガイドワイヤ側方ポートの近傍で補強されるならば 、特に望ましい。かかるカテーテル装置及び外管は、カテーテル外管と内部操作 要素を組み合わせたものを同時に血管系内の目標位置までガイドワイヤに沿って 導入することができるように、内部操作要素特に内部撮像コアを有するカテーテ ルに適合させるべきである。 ２．背景技術の説明 迅速交換構造を有する血管超音波撮像カテーテルは、米国特許第５２０１３１ ６号、５０２４２３４号、及び４９５１６７７号（図１７及び図１７Ａ）に記載 されている。その遠位端部近傍にガイドワイヤ側方ポートを有するカテーテル外 管は、米国特許第４９３２４１３号、４８２４４３５号、及び４５５２５５４号 に記載されている。短管腔迅速交換バルーン拡張カテーテルは、米国特許第４７ ６２１２９号に記載されている。共通の遠位管腔及び迅速交換機能を有する超音 波撮像カテーテルは、米国特許第５２０３３３８号に記載されている。超音波撮 像コアと共に使用可能なモノレール式外管カテーテルは、１９９０年秋、カ リフォルニア州、コスタメーサ市のインタセラピ製品開発最新情報に記載された 。 発明の概要 本発明によれば、カテーテル装置は、カテーテル外管と可撓性の操作軸とを備 えている。カテーテル外管は、近位端部と遠位端部と操作管腔とガイドワイヤ管 腔とを有する、管状本体を含む。可撓性の操作軸は、操作管腔内に配置され、そ の遠位端部に又は遠位端部近傍に操作要素を含む。ガイドワイヤ管腔は、軸の遠 位端部から、該端部の近位側僅かな距離のところに位置する側方ポートまで延び 、「短管腔迅速交換」カテーテル構造を形成する。代表的には、側方ポートは、 カテーテルの遠位先端部から１ｃｍ乃至１０ｃｍの位置にあり、通常、遠位先端 部から１ｃｍ乃至５ｃｍの位置にある。側方ポートにおけるカテーテルの脱出は 、側方ポートに隣接して通常は操作管腔内に配置された補強部材により防止され る。 本発明の第１の実施形態では、補強部材は、通常はガイドワイヤ管腔の側方ポ ートと反対側の操作管腔内で、カテーテル本体に固定して取り付けられる。第１ の実施形態の好適な観点では、補強部材は、ガイドワイヤ管腔を操作管腔から隔 絶する重合体楔から構成される。代替実施形態では、補強部材は、操作管腔の内 壁に沿って配置される金属コイル等の弾性要素から構成される。 本発明の第２の実施形態では、補強部材は、操作軸の遠位端部に取り付けられ 、操作要素の遠位側に配置される。補強部材は、通常、操作要素の遠位端部に取 り付けられた金属コイルであり、操作軸が操作管腔内に在るとき操作管腔の遠位 部分内に配置される。補強部材が側方ポートに隣接して配置されるように操作要 素を正しく整合させることにより、屈曲部及び血管系の枝部を通る導入時に、補 強部材は、カテーテル外管を補強してその脱出を防止する。 本発明は、更に、管状本体と側方ポート近傍の遠位端部内に固定して取り付け られた補強部材とを有する、カテーテル外管それ自体から構成される。 本発明は、なお更に、超音波撮像カテーテルをガイドワイヤに沿って血管まで 導入するための改良された方法から構成され、この改良は、ガイドワイヤをモノ レール式に収容する側方ポート近傍でカテーテルを選択的に補強することから成 る。かかる補強により、側方ポート部分でのカテーテルの脱出を防止することが できる。第１の観点では、側方ポートに隣接してカテーテル内に固定して取り付 けられた部材により、カテーテルを補強している。第２の観点では、可撓性軸に 取り付けられた超音波撮像要素を含む撮像コアの遠位端部に固定された補強部材 により、カテーテルを補強する。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の原理に従って構成されたカテーテル装置の斜視図である。 図２は、図１のカテーテル装置の断面側面図である。 図３は、撮像コアに取り付ける補強部材を採用した、本発明のカテーテル装置 の代替実施形態の断面側面図である。 図４は、カテーテル外管の操作管腔の遠位端部内に取り付ける補強部材を採用 した、本発明のカテーテル装置の代替実施形態を示す。 図５は、撮像コアをガイドワイヤに沿って枝部血管まで導入するための従来技 術のカテーテル装置の使用を示す。 図６は、撮像コアをガイドワイヤに沿って枝部血管まで導入するための図１及 び図２のカテーテルの使用を示す。 好適な実施形態の説明 本発明によるカテーテル装置は、操作要素をその遠位端部又は遠位端部近傍に 有する操作軸を収容した、カテーテル外管を備えている。操作要素は、通常、血 管内撮像に有効な超音波振動子であるが、切開要素、研磨ヘッド等その他種々の 診断又はインタベンション要素から構成してもよい。以下の説明は、超音波撮像 要素をその遠位端部に有する可撓性の駆動ケーブルから成る超音波撮像コアを操 作軸が含む場合を対象とする。また、任意的に、超音波撮像振動子には、撮像コ アが回転する際にカテーテル外管を囲む領域を撮像するために超音波信号を横方 向に反射する鏡を、直列に取り付けてもよい。かかる超音波撮像コアの構成及び 使用法は、現在良く知られており特許及び医学文献にも十分に記載されている。 本発明のカテーテル外管は、近位及び遠位端部を有する管状本体と、前記端部 間を延びる少なくとも１つの管腔とを有する。管は、有機重合体、代表的にはポ リエチレン、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリウレタン、ポリ塩化 ビニール（ＰＶＣ）、ナイロン等の熱可塑性樹脂を押出することにより、通常、 形成される。管は、普通、補強されていないが、任意的に金属線、金属編組ケー ブル、金属コイル等で補強してもよい。代表的には、カテーテル本体は、約６０ ｃｍ乃至２００ｃｍの範囲の長さ、通常は末梢動脈で使用する場合は６０ｃｍ乃 至１１０ｃｍ、冠状動脈で使用する場合は９０ｃｍ乃至１５０ｃｍの長さを有す る。直径は、通常１フレンチ（フレンチ＝０.３３ｍｍ）以上、より一般的には ２フレンチ（０.６６ｍｍ）乃至９フレンチ（２.９７ｍｍ）である。本発明のカ テーテルの構成は、６フレンチ（１.９８ｍｍ）以下、特に４フレンチ（１.３２ ｍｍ）以下の極めて小さい直径のカテーテルに対して特に有効である。 カテーテル外管は、操作管腔とガイドワイヤ管腔の両方を有する。ここでガイ ドワイヤ管腔は、「短内腔迅速交換」構造を有し、代表的には管状本体の最も遠 位の１ｃｍ乃至１０ｃｍに亘り、代表的には管状本体の最も遠位の１ｃｍ乃至５ ｃｍに亘り形成されている。ガイドワイヤ管腔は、代表的には、管状本体の遠位 先端部にその遠位ポートが位置し、先に説明した距離内で遠位先端部の近位側に 側方ポートが位置している。 操作管腔は、管状本体の近位端部からその遠位先端部まで延びてもよいが、通 常は遠位先端部に達する前に終端させる。かくして、ガイドワイヤ管腔は、少な くとも部分的に操作管腔に隣接して又は平行に配設してもよいし、或いは、操作 管腔の近位に且つ直列に配設してもよい。 本発明は、ガイドワイヤ管腔の側方ポート近傍でカテーテル外管の管状本体の 強化を図っている。先に述べたように、モノレールカテーテル構造に側方ポート を設けることは、カテーテル外管の構造強度を損なうことになるので、問題があ る。これは、側方ポートのすぐ近位側に内側操作軸を配置したカテーテル装置に 特有の問題である。かかるカテーテル装置をガイドワイヤに沿って患者の血管系 の蛇行部分を通って前進させると、特に、側部即ち枝部血管に入る際に、操作要 素と側方ポートの併置のためにカテーテル外管が脱出したり、ガイドワイヤ上に 潰れたりすることが多い。かかる潰れの結果、カテーテルをガイドワイヤに沿っ て更に前進させることが、極めて困難になる。 本発明では、特に、管状本体内のガイドワイヤ管腔側方ポート近傍に、補強部 材を設置している。補強部材により、側方ポートのすぐ遠位及び近位領域におけ る管状本体の調節された屈曲部が構成される。代表的には、補強部材は、０.２ ５ ｃｍ乃至５ｃｍ、通常は０.５ｃｍ乃至２ｃｍの範囲の長さを有し、中央部から 近位及び遠位の両方向に先細になっている。その結果、側方ポートからの距離が 大きくなるにつれて可撓性が増加するので、側方ポートで最大補強効果が生じる 。 例示した補強部材は、先細の重合体楔、スプリングコイル、先細のスプリング コイル、偏平な弾性部材、金属楔等から構成される。補強部材は、管状本体に直 接固定してもよいが、操作管腔内の側方ポート近傍領域に固定することが多い。 例示的実施形態では、管状本体の中央管腔内に先細の重合体栓を配置し、その近 位側に操作管腔を、その遠位側にガイドワイヤ管腔を形成している。また、補強 部材を、操作要素の遠位側で操作軸に取り付けてもよい。第２の例示的実施形態 において、補強部材は、超音波撮像コアの遠位端部に取り付けられた先細のワイ ヤコイルである。場合によっては、遠位操作管腔内に固定された構成要素と操作 軸に取り付けられた第２の構成要素とを含む二要素補強部材を初期設定すること が好ましい。 次に図面を参照すると、カテーテル装置１０は、その操作管腔１６内に回転可 能な操作軸１４を有するカテーテル外管１２を、備えている。操作要素１４は、 その近位端部に駆動軸１８を有する回転可能な撮像コアである。血管内撮像用の 撮像コアの構造及び使用法は、特許及び医学文献に十分に記載されており、市販 装置は、９４０８６、カリフォルニア州、サニーベール市、カーディオバスキュ ラ・イメージング・システムズ社等の製造業者から入手可能である。図２に示し たように、撮像コアである操作軸１４は、遠位振動子ハウジング２０を有する。 該ハウジングは、代表的には、単独で又は鏡を直列に取り付けた超音波振動子を 収容する。鏡は、軸１４が回転するとき、血管を走査するために超音波信号を径 方向外法に差し向ける。 カテーテル外管１２は、当初（以下に説明するようにカテーテル外管内への二 次成形に先立ち）その近位端部２２から遠位端部２４まで延びる単一の中央管腔 を含む、管状本体を備えている。カテーテル外管１２は、中央管腔の遠位端部内 に先細の重合体楔２６を挿入することにより、形成される。遠位傾斜面２８と近 位傾斜面３０とを有するように楔を形成するためには、マンドレルが用いられる が、楔は、先に記載したカテーテル本体の材料のうちのいずれか等の必要な可撓 性及び二次成形適性を有する任意の有機重合体から成形してもよい。通常、遠位 傾斜面は、側方ポート３４から遠位ポート３６まで延びるガイドワイヤ管腔３２ の一部として成形されているので、図１に破線で示したように、ガイドワイヤＧ Ｗを収容することができる。図１及び図２の実施形態では、先細の楔２６は、操 作内腔１６をガイドワイヤ内腔３２から隔絶させるように作用する。更に、楔の 先細の前（遠位）縁部と後（近位）縁部とは、以下に図６を参照してより詳細に 説明するように、必要に応じて調節された屈曲部を構成する。 次に図３を参照して、本発明のカテーテル装置及び外管の代替実施形態を説明 する。カテーテル外管５０は、操作管腔５２とガイドワイヤ管腔５４とを有する 。図１及び図２の実施形態とは対照的に、操作管腔５２とガイドワイヤ管腔５４ は、それぞれの遠位端部と近位端部が重なっている。従って、ガイドワイヤ管腔 ５４の側方ポート５６は、操作管腔５２の遠位端部５８の近傍に位置する。ガイ ドワイヤ管腔５４の遠位ポート６０は、カテーテル外管５０の遠位先端部に位置 したままである。補強部材６２（先細の螺旋コイルの形状）は、操作軸６４の遠 位端部に固定されており、より詳しく言えば、超音波撮像組立体６６の遠位端部 に固定された状態で図示されている。回転可能な超音波撮像ハウジング６６の遠 位端部に補強部材６２を位置決めすることにより、出典を明記することでその開 示内容全体を本願明細書の一部とする同時係属出願番号０８／０９８５４９号に 全般的に記載されているような別の利点が得られる。 次に、図４を参照すると、本発明の原理に従って構成されたカテーテル外管８ ０の第３の実施形態が、示されている。カテーテル外管８０は、操作管腔８４と ガイドワイヤ管腔８６とを有する管状本体８２を備えており、この場合も、操作 管腔とガイドワイヤ管腔は、図３を参照して先に説明したように一部重なってい る。補強要素を操作要素に取り付ける代わりに、カテーテル外管８０は、補強要 素８８を操作管腔８４内に、好ましくはその遠位端部に固定して取り付けている 。補強部材８８は、双方向に先細になった形状を有するように図示されており、 この場合、剛性は、中央付近で最大であり、近位及び遠位の両方向に減少する。 ガイドワイヤ内腔の側方ポート９２にすぐ隣接して中央部９０を位置決めするこ とにより、カテーテル外管８０の遠位端部の屈曲部を調節することができる。そ の遠位端部に超音波撮像組立体９６を有する操作軸９４は、操作管腔８４内に取 り付けられ、補強部材８８の近位側に配設されている。先細の補強要素８８は、 双方向に先細になった螺旋コイルとして図示されているが、重合体楔、金属板ば ね、その他所望の可撓性分布を付与し得る任意の弾性部材であってもよい。 次に図４Ａを参照して、本発明の原理に従って構成されたカテーテル外管１２ ０の第四の実施形態を説明する。カテーテル外管１２０は、操作管腔１２４とガ イドワイヤ管腔１２６とを有する管状本体１２２を備えており、この場合、操作 管腔は、図３及び図４と同様にガイドワイヤ管腔と一部重なっている。カテーテ ル外管１２０は、先細の重合体楔１２８を操作管腔１２４の最遠位に位置決めし て別個の補強部材１３０（先細の螺旋コイル）を可撓性駆動軸１３４上の操作要 素１３２（振動子と鏡を直列に組み合わせた超音波振動子）の遠位端部に取り付 けた、二要素補強方式を採用している。補強部材１３０は、先細の楔１２８と一 部重なり、この組み合わせにより、ガイドワイヤの側方ポート１３６の部分に高 度に調節されたカテーテル先端屈曲部を構成している。 次に、図５を参照すると、ガイドワイヤＧＷに沿って血管ＢＶから側部即ち枝 部血管Ｓまで進入する例示的な従来技術カテーテルガイドワイヤ１００の使用が 、示されている。カテーテル外管１００は、その遠位端部のモノレール先端部１ ０２と、ガイドワイヤ管腔の近位方向に配置された操作管腔１０４とを含む。ガ イドワイヤ管腔がガイドワイヤに沿って血管ＢＶから側部血管Ｓまで通過すると 、ガイドワイヤがガイドワイヤ管腔１０２を出る側方ポート１０６の位置に、応 力が集中する。補強が無い場合、カテーテル外管１００のモノレール先端部は、 カテーテル外管の近位部分に対して急角度で屈曲し、カテーテル外管の更なる進 入を困難にする。 これとは対照的に、本発明のカテーテル装置１０を用いれば、カテーテル外管 １２は、その遠位端部が滑らかに屈曲した状態で（ガイドワイヤに沿って進むと き図６に示したように比較的均一な円弧を形成する）、ガイドワイヤＧＷに沿っ て前進することができる。このような調節された屈曲部は、先に記載した実施形 態のいずれによっても実現することができる。 以上、理解を明確にするために、説明及び例示を介して前記発明を詳細に説明 してきたが、添付請求の範囲内で一定の変更及び修正をなし得ることは明らかで ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．近位端部と遠位端部と操作管腔とガイドワイヤ管腔とを有し、前記ガイドワ イヤ管腔が側方ポートと遠位ポートとの間に延びている管状本体を含むカテーテ ル外管と、 操作管腔内に配置されてその遠位端部近傍に操作要素を有する可撓性の操作要 素と、 側方ポートに隣接し且つ操作軸上の操作要素の遠位側にある補強部材と、 を備えている、ことを特徴とするカテーテル装置。 ２．操作管腔とガイドワイヤ管腔とが、互いに隔絶されている、 ことを特徴とする請求の範囲第１項に記載のカテーテル装置。 ３．操作管腔の遠位端部が、ガイドワイヤ管腔の近位端部と重なっていない、 ことを特徴とする請求の範囲第２項に記載のカテーテル装置。 ４．操作管腔の遠位端部が、ガイドワイヤ管腔の近位端部と重なっている、 ことを特徴とする請求の範囲第２項に記載のカテーテル装置。 ５．管状本体が、単一の押出部材から本質的に成る、 ことを特徴とする請求の範囲第１項に記載のカテーテル装置。 ６．補強部材が、管状本体の操作管腔内に固定して取り付けられている、 ことを特徴とする請求の範囲第１項に記載のカテーテル装置。 ７．補強部材が、重合体楔である、 ことを特徴とする請求の範囲第６項に記載のカテーテル装置。 ８．補強部材が、ワイヤコイルである、 ことを特徴とする請求の範囲第６項に記載のカテーテル装置。 ９．補強部材が、操作軸をカテーテル外管内の所定位置に配置したとき前記補強 部材が側方ポートの近傍に位置するように、可撓性の操作軸に取り付られ、操作 要素の遠位に配置されている、 ことを特徴とする請求の範囲第１項に記載のカテーテル装置。 10．補強部材が、ワイヤコイルである、 ことを特徴とする請求の範囲第９項に記載のカテーテル装置。 11．補強部材が、操作管腔内に固定して取り付けられた第１の構成要素と、可撓 性の操作軸に取り付けられて操作要素の遠位に配置された第２の構成要素と、を 備える、 ことを特徴とする請求の範囲第１項に記載のカテーテル装置。 12．近位端部と遠位端部と操作管腔とガイドワイヤ管腔とを有し、前記ガイドワ イヤ管腔が側方ポートと遠位ポートとの間を延びる管状本体と、 側方ポートに隣接して管状本体に固定された補強部材と、 を備えている、 ことを特徴とするカテーテル外管。 13．操作管腔とガイドワイヤ管腔とが、互いに隔絶されている、 ことを特徴とする請求の範囲第１２項に記載のカテーテル装置。 14．操作管腔の遠位端部が、ガイドワイヤ管腔の近位端部と重なっていない、 ことを特徴とする請求の範囲第１３項に記載のカテーテル外管。 15．操作管腔の遠位端部が、ガイドワイヤ管腔の近位端部と重なっている、 ことを特徴とする請求の範囲第１３項に記載のカテーテル外管。 16．管状本体が、単一の押出部材から本質的に成る、 ことを特徴とする請求の範囲第１３項に記載のカテーテル外管。 17．補強部材が、管状本体の操作管腔内に固定して取り付けられている、 ことを特徴とする請求の範囲第１２項記載のカテーテル外管。 18．補強部材が、重合体楔である、 ことを特徴とする請求の範囲第１７項に記載のカテーテル外管。 19．補強部材が、コイルである、 ことを特徴とする請求の範囲第１７項に記載のカテーテル外管。 20．超音波撮像カテーテルをガイドワイヤに沿って血管内に導入するための改良 された方法であって、 ガイドワイヤを収容するガイドワイヤ管腔の近位端部に位置する側方ポート に隣接してカテーテルを選択的に補強することにより、側方ポートにおけるカテ ーテルの脱出を防止する、 ことを特徴とする方法。 21．側方ポートに隣接してカテーテル内に固定して取り付けられた補強部材によ り、カテーテルを補強する、 ことを特徴とする請求の範囲第２０項に記載の改良された方法。 22．カテーテル内の可撓性軸の遠位端部に取り付けられた補強部材によりカテー テルを補強し、可撓性軸が補強部材の近位側に超音波撮像要素を含む、 ことを特徴とする請求の範囲第２０項に記載の改良された方法。 23．操作管腔内に固定して取り付けられた第１の構成要素と、可撓性の操作軸に 取り付けられ、操作要素の遠位側に配置された第２の構成要素と、を含む二要素 補強部材によりカテーテルを補強する、 ことを特徴とする請求の範囲第２０項に記載の改良された方法。