JPH10500155A - 刺激性を改良する為に低レベルのノニオン系ポリエチレン／ポリプロピレングリコールポリマーを配合した個人用の清浄効果のあるバー状合成−石鹸組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、Ａ．ココイルイセチオン酸ナトリウム、トッピングしたココイルイセチオン酸のナトリウム塩、実質的に飽和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂アルキル硫酸塩、実質的に飽和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂アルキルサルコシン酸塩、実質的に飽和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる刺激の少ない（mild）合成界面活性剤をバーの重量の約１〜約７０部、Ｂ．（Ｉ）Ｈ（Ｏ〔ＣＨ₂〕_x）_nＯＨ、

Description

【発明の詳細な説明】 刺激性を改良する為に低レベルのノニオン系ポリエチレン／ポリプロピレングリ コールポリマーを配合した個人用の清浄効果のあるバー状合成-石鹸組成物 技術分野 本発明は、アシルイセチオン酸塩と、良好な起泡性を保ちつつ、皮膚に対して より高い臨床的穏やかさをもたらす低レベルのノニオン系ポリエチレン／ポリプ ロピレングリコールポリマーとを含んだ、個人用の清浄効果のあるバー状合成- 石鹸に関するものである。 発明の背景 本発明は、アシルイセチオン酸ナトリウムをベースとする、刺激性の改良され た皮膚清浄用の化粧石鹸バーに関する。言い換えれば、本発明は、アシルイセチ オン酸ナトリウムを主要な合成界面活性剤として含む、皮膚清浄用の化粧石鹸バ ーに関する。 より刺激の少ない界面活性洗浄配合剤による皮膚の清浄化には、大きな関心が 寄せられている。多くの人々は、様々な界面活性配合剤を用いて、一日に数回皮 膚を洗い、また皮膚を剥離させている。理想的な皮膚用洗浄剤は、皮膚を殆ど、 もしくは全く刺激せずに穏やかに清浄化し、日常的に頻繁に使用した後でも、皮 膚から脂肪を取り除いて過剰に乾燥させたり、皮膚をこわばらせたりしないもの である。この点については、液状やバー状の殆どの起泡性の石鹸は不十分である 。 しばしば「コンボバー（combobars）」及び／又は「シンデットバー（syndetb ars）」と呼ばれる合成洗浄剤バーが知られているが、それらは刺激が低下しつ つあるので人気が高まっている。しかしながら、石鹸バーをシンデットバーに大 々的に置き換えるのは、第一にシンデットバーの物 理的性質が石鹸バーに比べて良くない、例えば香りが良くない、加工性が良くな い、べたつく、脆い、汚れる、バーが溶け崩れする（messiness）、泡の質、及 びそれらの組み合わせ等の様々な理由により、これ迄は不可能であった。 アシルイセチオン酸ナトリウムのコンボバーそれ自体は、当該技術分野に古く からある。例えばアシルイセチオン酸ナトリウム合成界面活性剤をベースとする 刺激の少ない（mild）個人用の清浄剤バーは、１９５９年７月に Geitzに対して 発行された米国特許第２，８９４，９１２号明細書、及び１９９０年９月４日に Rys等に対して発行された米国特許第４，９５４，２８２号明細書にも開示され ている。 従って本発明の目的は、起泡性が高く、滑らかでクリームのような泡をもたら す一方、臨床的穏やかさの高められたシンデットバーを提供することである。 本発明の他の目的は、容易に加工することのできるバー状の組成物であって、 臨床的穏やかさの高められたシンデットバーを提供することである。 発明の要旨 本発明は、下記のＡ〜Ｊを含んでなる個人用の清浄効果のあるバー状組成物に 関するものである。 Ａ．ココイルイセチオン酸ナトリウム、トッピングしたココイルイセチオン酸 のナトリウム塩、実質的に飽和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂アルキル硫酸塩、実質的に飽 和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂アルキルサルコシン酸塩、実質的に飽和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂ アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、及びそれらの混合物からなる群か ら選ばれる刺激の少ない合成界面活性剤を、バーの重量の約１〜約７０部、 Ｂ．ノニオン系ポリマーをバーの重量の約０．０１〜約１部、 Ｃ．融点が約１３０°Ｆ（５４℃）〜約１８０°Ｆ（８２℃）のワックスを、 バーの重量の約０〜約５０部、 Ｄ．メチルアシルタウリン酸塩、Ｎ−アシルグルタミン酸塩、アルキルスルホ コハク酸塩、アルキル燐酸エステル、エトキシル化アルキル燐酸エステル、トリ デセト（trideceth）硫酸塩、エトキシル化アルキル硫酸塩とアルキルアミンオ キシド、ベタイン、スルタイン（sultaines）、Ｃ₁₂〜Ｃ₁₄アルキルグリセリル エーテルスルホン酸塩、Ｃ₁₂〜Ｃ₁₈アシルサルコシン酸塩、及びそれらの混合物 からなる群から選ばれる起泡性のある刺激の少ない合成界面活性剤を、バーの重 量の約０〜約６０部、 Ｅ．脂肪酸をバーの重量の約０〜約３５部、 Ｆ．ナトリウム石鹸をバーの重量の約０〜約２０部、 Ｇ．Ｍｇ石鹸をバーの重量の約０〜約５０部、 Ｈ．イセチオン酸ナトリウムをバーの重量の約０〜約１５部、 Ｉ．塩化ナトリウムをバーの重量の約０〜約５部、 Ｊ．水をバーの重量の約３〜約３０部。 ここで、ノニオン系ポリマーは、 （Ｉ）Ｈ（Ｏ〔ＣＨ₂〕_x）_nＯＨ、 （ＩＩＩ）これらの混合物 （式中、ｘは２であり、またｎの平均値は約２，０００〜約１１５，０００であ る） からなる群から選ばれるものであり、また組成物のｐＨは約４〜約９である。こ れらのバー状組成物は、起泡性が高く、より滑らかでクリームのような泡をもた らす一方、皮膚に対して、より高い臨床的穏やかさをもたらす。 本明細書中のパーセンテージ、比率、及び部は、特に断りのない限り、全てバ ー状組成物の合計重量に基づくものである。本明細書中のレベル、及び範囲は、 特に断りのない限り全て近似値である。 測定は、特に指定のない限り全て２５℃で行う。本発明は、本明細書に記載の 必須成分と任意の成分とを含んでなる（comprise）、とからなる（consist of） 、とから実質的になる（consist essentially of）ことができる。 発明の詳細な説明 本発明は、ココイルイセチオン酸ナトリウム（ＳＣＩ）をバーの重量の約１０ 〜約７０部含むバー状組成物に関する。 好ましくは、本発明は、蒸留し、トッピングしたアシル（好ましくはＣ₁₂〜Ｃ₁₈ アシル、より好ましくトッピングしたココイル）イセチオン酸のナトリウム塩 、もしくは「トッピングしたココイルイセチオン酸のナトリウム塩（ＳＴＣＩ） 」を、バーの重量の約１０〜約７０部含む、個人用の清浄効果のあるバー状組成 物に関するものである。ＳＴＣＩを含有するバー状組成物は、通常のココイルイ セチオン酸ナトリウム（ＳＣＩ）等を用いて作られたバーよりも、より容易に加 工することができ、刺激が少なく、臭いが少ない。 本明細書中で用いられる「トッピングしたココイルイセチオン酸のナトリウム 塩」もしくは「ＳＴＣＩ」という語は、ココイル（アシル）基が下記の炭素鎖長 を有することを意味する。Ｃ₆、Ｃ₈、Ｃ₁₀、Ｃ_18:1、及びＣ_18:2のような溶解性 の高いアシル基を、全ＴＳＣＩの０〜約４重量％、Ｃ₁₂を約４５〜約６５％、好 ましくはＣ₁₂を約５０〜約６０％、またＣ₁₄、Ｃ₁₆及びＣ₁₈を約３０〜約５５％ 、好ましくは約３５〜約５０％。 どのようなＳＴＣＩ高溶解性アシル基（Ｃ₆、Ｃ₈等）も、全ＳＴＣＩの０〜約 ３重量％であるのが好ましい。ＳＴＣＩの合計レベルが低い場合には、低融点ア シルイセチオン酸塩の量がバーの重量の２．８部未満、好ましくは０であるのが より好ましい。 本発明のバーは、水分のレベルが高い程、加工の際に予想される否定的な事柄 を生じることなく、より簡単に加工できる。バー中の水分が高いと、泡立ちが良 くなる。トッピングしたココイルイセチオン酸のナトリウム塩を使用することに より、バーの処方中、アルキルグリセリルスルホン酸塩（ＡＧＳ）やアルキルエ ーテル（３）硫酸塩（ＡＥ₃Ｓ）のようなその他の吸湿性物質のレベルも高くす ることができるが、そうしても、通常のＳＣＩを用いた場合に予想される否定的 な事柄は加工の際に生じない。 より詳しくは、本発明のＳＣＩ及び／又はＳＴＣＩのバー状組成物は、表Ａに 記載の、バーに対する重量部で示した以下の成分からなる。 本発明のＳＣＩ／ＳＴＣＩバーは、ココイルイセチオン酸ナトリウム、及び／ 又はトッピングしたココイルイセチオン酸のナトリウム塩、及び／又はアルキル グリセリルエーテルスルホン酸ナトリウム、可塑剤、ポリエチレン／ポリプロピ レングリセルポリマー、及びバインダーの四つの成分を含むのが好ましい。 本明細書中で用いられる「可塑剤」という語は、室温では固体であるが、約３ ５〜約４６℃（９５〜１１５°Ｆ）のバー圧出加工温度で打ち延ばしができるあ らゆる物質を意味する。この温度は、可塑化装置の温度である。バーの重量の少 なくとも約２０部が可塑剤であるが、これには何らかの可塑化効果をもたらす ことのできる合成界面活性剤は含まれない。 本明細書中で用いられる「バインダー」という語は、室温ではそれ自体液体で あって、水、及び液状ポリオールから選ばれるあらゆる物質を意味する。水と液 状ポリオールの比は約２０：１〜約１：５、好ましくは約５：１〜約１：３、よ り好ましくは約２：１〜約１：２であってよい。バー中のそれらのレベルは約３ 〜約３０部であり、水が約３〜約３０部でポリオールが０〜約１５部等である。 合成洗浄剤をベースとする（シンデット）バーの処方は、デリケートにバラン スを取る作業である。バーの様々な使用特性、すなわち泡立ち、溶け崩れ、経済 性、製品のｐＨ、バーの固さ等を考慮しなければならない。 本発明のバーは、ＳＣＩ／ＳＴＣＩ以外に、その他の起泡性界面活性剤、好ま しくはＣ₁₂〜Ｃ₁₄アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、Ｃ₁₂〜Ｃ₁₄アシル サルコシン酸塩、メチルアシルタウリン酸塩、Ｎ−アシルグルタミン酸塩、アル キルスルホコハク酸塩、アルキル燐酸エステル、エトキシル化アルキル燐酸エス テル、トリデセト硫酸塩、エトキシル化アルキル硫酸塩とアルキルアミンオキシ ド、ベタイン、スルタイン、及びそれらの混合物、好ましくはそれらのナトリウ ム塩も含むことができる。その際、該バーの少なくとも約１０重量部が、刺激の 少ない起泡性の、トッピングし蒸留したＣ₁₂〜Ｃ₁₈アシルイセチオン酸のナトリ ウム塩（ＳＴＣＩ）である。 本発明のバーはまた、アルキル硫酸塩、アルキルサルコシン酸塩、アルキルグ リセリルエーテルスルホン酸塩、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる、 実質的に飽和している長鎖（Ｃ₁₅〜Ｃ₂₂）アルキル合成界面活性剤も、０〜約４ ０部、好ましくは約４〜約３０部、好ましくは８〜２０部含むことができる。 本発明のバーはワックス、好ましくは融点が約１３０°Ｆ（５４℃）〜約１８ ０°Ｆ（８２℃）であるパラフィンも、０〜約３０部、好ましくは約３〜約２５ 部、より好ましくは約５〜約２０部含むことができる。 本発明のバー状組成物はまた、遊離脂肪酸も約０〜約３５部、好ましくは約３ 〜約２５部、より好ましくは約５〜約２０部含むことができる。 バーはまた、イセチオン酸ナトリウムも約０〜約１５部、好ましくは約１〜約 １０部、より好ましくは約２〜約８部含むことができる。 バーはまた、塩化ナトリウムも０〜約５部、好ましくは約０．１〜約３部、よ り好ましくは約０．２〜約２部含むことができる。 本発明のバーは、水を約３〜約３０重量部、好ましくは約４〜約１５重量部、 より好ましくは約５〜約１０重量部含む。 本発明のバーは、香料を０〜約２重量部、好ましくは約０．５〜約１．５重量 部、より好ましくは約０．８〜約１．２重量部含む。 バーは、ナトリウム石鹸もバーの重量の０〜約２０部、好ましくは約１〜約１ ５部、より好ましくは約２〜約１２部含むことができる。 本発明のバーは、マグネシウム石鹸も０〜約５０重量部、好ましくは約４〜約 ３０重量部、より好ましくは約８〜２０重量部含む。 本発明のバー中の全石鹸は、実質的に約５０％を越えることはなく、好ましく は組成物の約７５重量％を、より好ましくは約８３重量％を越えることはない。 本発明のバーは、硫酸ナトリウムを０〜約５重量部、好ましくは約０．１〜約 ３重量部、より好ましくは約０．２〜約２重量部含む。 本発明のバーのｐＨは約４．０〜約９．０、好ましくは約５〜約８、より好ま しくは約６．５〜約７．５である。該バーは、遊離脂肪酸、ワックス、ナトリウ ム石鹸、マグネシウム石鹸、その他の可塑剤、及びそれらの混合物からなる群か ら選ばれる可塑性物質を、バーの重量の２０〜約５０部、より好ましくは約２５ 〜約４５部、より好ましくは約３０〜約４０部含む。 長鎖アルキル硫酸塩（殆どが不溶性）と同等の他の長鎖界面活性剤により、長 鎖アルキル硫酸塩の全部、もしくは一部を置き替えることができる。このような ものの例には、同じように溶解性の低い長鎖イセチオン酸塩、サルコシン酸塩、 グリセリルエーテルスルホン酸塩等が含まれる。 本発明の蒸留しトッピングしたココイルイセチオン酸塩は、高レベルのＣ₁₆〜 Ｃ₁₈アシルイセチオン酸塩と２５％以下のＣ₁₄アシル基とを有する、イセチオン 酸塩のアシルエステルとは異なる。Ｃ₁₄が３％、Ｃ₁₆が５０％、Ｃ₁₈が４７％の アシル鎖を有するステアロイルイセチオン酸塩のみで作られた本発明のＳＴＣＩ バーは、泡特性が良くない傾向がある。 刺激の少ない合成界面活性剤 界面活性剤の穏やかは、界面活性剤の刺激性を評価するのに用いられる皮膚遮 断層破壊テストにより測定することができる。このテストに於いては、界面活性 剤の刺激が少ない程、皮膚遮断層の破壊が少ない。皮膚遮断層の破壊は、テスト 溶液から皮膚の表皮を通って、透析物質チャンバー中の生理学的緩衝剤に入って 行く放射線標識水(³Ｈ−Ｈ₂Ｏ)の相対的な量により測定される。このテストは、 J．Invest．Dermatol.，1975，64，pp．190-195 (T．J．Franz)、及び１９８７ 年６月１６日に Small等に対して発行された米国特許第４，６７３，５２５号明 細書に記載されている。これらは、いずれも参考として本明細書中に記載するも のである。またこれらには、「標準的な」アルキルグリセリルエーテルスルホン 酸塩混合物を含有する、刺激の少ないアルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩 （ＡＧＳ）界面活性剤をベースとしたシンデットバーが開示されている（遮断層 破壊テストにより、驚くべきことに、長鎖のアルキル硫酸塩は標準的なＡＧＳよ りも刺激が少ないことが分かる）。長鎖界面活性剤、特に長鎖アルキル硫酸塩は 、本発明のバーの重量の８〜２０部を占めるのが好ましい。 サルコシン酸塩とグリセリルエーテルスルホン酸塩は、鎖長の異なる純品であ っても、ココナツオイルのような市販のオイルから誘導されたものであってもよ い。ここで、ラウリル鎖長は、刺激の少ない界面活性剤の少なくとも２０重量％ から、多くて１００重量％迄の割合であるのが好ましい。 本明細書中で定義される「高起泡性の界面活性剤」は、長鎖Ｃ₁₆〜Ｃ₁₈アルキ ル硫酸ナトリウムよりも良く泡立つものである。 本明細書中で定義される「刺激の少ない（mild）界面活性剤」は、ドデシル硫 酸ナトリウムよりも刺激の少ないものである。 その他の一般的な界面活性剤の数多くの例は、参考として本明細書中に記載し た特許明細書中に開示されている。それらには、限定された量のアニオン系アシ ルサルコシン酸塩、メチルアシルタウリン酸塩、Ｎ−アシルグルタミン酸塩、ア ルキルスルホコハク酸塩、アルキル燐酸エステル、エトキシル化アルキル燐酸エ ステル、トリデセト硫酸塩、蛋白質縮合物、エトキシル化アルキル硫酸塩とアル キルアミンオキシドとの混合物、ベタイン、スルタイン、及びそれらの混合物が 含まれる。界面活性剤に含まれるのは、エトキシ基を１〜１２個有するアルキル エーテル硫酸塩、特にラウリルエーテル硫酸アンモニウム及びナトリウムである 。これらのその他の界面活性剤のアルキル鎖はＣ₈〜Ｃ₂₂、好ましくはＣ₁₀〜Ｃ_{1 8} である。アルキルグリコシドとメチルグルコシドエステルは、本発明の組成物 に於いて、刺激の少ない他のアニオンもしくは両性界面活性剤と混合するのに好 ましい、刺激の少ないノニオン界面活性剤である。 本発明のバーは、高起泡性で刺激のある界面活性剤を０〜約１０部含むことが できるが、それでもなおバーに要求される穏やかさが保たれる。これらの界面活 性剤の例には、線状アルキルベンゼンスルホン酸塩、及び短鎖、もしくは従来の （ココナツ）アルキル硫酸塩が含まれる。 好ましいシンデットバーは、トッピングし蒸留したＣ₁₂〜Ｃ₁₈ココイルイセチ オン酸のナトリウム塩（ＳＴＣＩ）と線状アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ ムの量比約３５：１〜約１５：１、好ましくは約３０：１〜約２０：１の混合物 を含むことができる。 可塑剤 本発明の好ましい可塑剤は、（１）脂肪酸、（２）ナトリウム石鹸、（３）ワ ックス、好ましくはパラフィンワックス、及び（４）それらの混合物である。 本発明に配合するのが望ましい脂肪酸物質には、炭化水素鎖長が約１０〜約２ ２であり、実質的に飽和している物質が含まれる。これらの脂肪酸は、各鎖長が よく精製されているもの、及び／又は油脂から誘導されるもののような粗混合物 であってよい。工業用語である「トリプル・プレスト・ステアリン酸」は、ステ アリン酸約４５％とパルミチン酸５５％とからなる。従ってこれは、本明細書で 用いられるものの意味である。 組成物は、鎖長が約１０〜約２２（カルボキシル炭素を含む）であり、好まし くは飽和している炭化水素から誘導された石鹸を含んで良い。石鹸はナトリウム 塩であるのが好ましいが、その他の溶解性のある石鹸も使用することができる。 カリウム、アンモニウム、トリエタノールアンモニウム、及びそれらの混合物は 、使用可能と考えられる。石鹸は、対応する脂肪酸のハロゲン化物塩によるin s itu 鹸化もしくはイオン交換を行うことにより調製するのが好ましいが、出来上 がった石鹸として導入することもできる。 「不溶性の」石鹸、例えばマグネシウム石鹸や亜鉛石鹸は、組成物の定義に於 ける「ナトリウム石鹸」のレベルには含まれない。しかしながら不溶性の石鹸は 、非起泡性、非汚染性の希釈剤、及び加工助剤として使用することができる。 ワックスは、蜜蝋、鯨蝋、カルナウバ、ベイベリー(baysberry)、キャンデリ ラ、モンタン、オゾケライト、セレシン、パラフィン、フィッシャー−トロプシ ュワックスやマイクロクリスタリンワックスのような合成ワックス、及びそれら の混合物からなる群から選ばれる。 本発明の非常に好ましい成分はワックスであり、融点(Ｍ．Ｐ．)が約１３０〜 約１８０°Ｆ（５４〜８２℃）、好ましくは約１４０〜約１６５°Ｆ（６０〜７ ４ ℃）、最も好ましくは約１４２〜約１６０°Ｆ（６１〜７１℃）であるパラフィ ンワックスが好ましい。「高融点」パラフィンは、融点が約１５０〜１６０°Ｆ （６６〜７１℃）のパラフィンである。「低融点」パラフィンは、融点が約１３ ０〜１４０°Ｆ（５４〜６０℃）のパラフィンである。好ましいパラフィンワッ クスは、無味無臭の十分に精製された石油ワックスであって、食品や食品包装材 料のコーティングとしての使用に対するＦＤＡの要件に合うものである。このよ うなパラフィンは、市場で容易に入手可能である。非常に適当なパラフィンは、 例えば、ザ・ナショナル・ワックス社（The National Wax Co.）から６９７５と いう商品名で販売されているものである。 ワックス、好ましくはパラフィンは、バー中に約３〜約３０重量部の量で存在 するのが好ましい。このワックス成分は、皮膚に対する刺激を少なくし、可塑性 、固さ、及び加工性を付与する為に製品中に用いる。ワックス成分はまた、バー に、光沢のある外観や滑らかな感触も与える。 バインダー 本発明は水を含有し、また液状で水溶性の脂肪族ポリオールを含むことができ る。このポリオールは飽和していても、もしくはエチレン性結合を含んでいても よい。ポリオールは、鎖中の別の炭素原子と結合したアルコール基を少なくとも ２個有していなければならず、また水溶性であって、室温で液体でなければなら ない。所望ならば、化合物は鎖中の各炭素原子に結合したアルコール基を有して いてもよい。有効な化合物は、エチレングリコール、プロピレングリコール、及 びグリセリンである。好ましいポリオールはジプロピレングリコールであって、 それはバーの重量の約０．１〜約０．２５重量部程度の少ない量で効果があり、 好ましいレベルは０．５〜約５部、より好ましくは約０．５〜約２部である。ノニオン系ポリエチレン／ポリプロピレングリコールポリマー 本発明のバー状組成物は、エチレンオキシド及び／又はプロピレンオキシドの ポリマーを、バーの重量の約０．０１〜約１部、好ましくは約０．０２〜約０． ５部、より好ましくは約０．０２５〜約０．０５部含む。 本発明のポリマーは、一般式 （Ｉ） Ｈ（Ｏ〔ＣＨ₂〕_x）_nＯＨ、 （III）これらの混合物 により特徴付けられる。 式中、ｘは２であり、またｎの平均値は約２，０００〜約１１５，０００であり 、好ましくは約５，０００〜約１００，０００、より好ましくは約２３，０００ 〜約９０，０００である。 本発明に於いて有用なポリマーのうち特に好ましいもは、ＰＥＧ−２Ｍ（これ は、ｘが２に等しく、またｎの平均値が約２，０００のものである）（ＰＥＧ− ２Ｍは、ユニオンカーバイド社のポリオックス（Polyox）ＷＳＲ（登録商標）Ｎ −１０として、またＰＥＧ−２，０００としても知られている）、ＰＥＧ−５Ｍ （これは、ｘが２に等しく、またｎの平均値が約５，０００のものである）（Ｐ ＥＧ−５Ｍは、ユニオンカーバイド社のポリオックスＷＳＲ（登録商標）３５、 及びポリオックスＷＳＲ（登録商標）Ｎ−８０として、またＰＥＧ−５，０００ やポリエチレングリコール２００，０００としても知られている）、ＰＥＧ−７ Ｍ（これは、ｘが２に等しく、またｎの平均値が約７，０００のものである）（ ＰＥＧ−７Ｍは、ユニオンカーバイド社のポリオックスＷＳＲ（登録商標）Ｎ− ７５０としても知られている）、ＰＥＧ−９Ｍ（これは、ｘが２に等しく、また ｎの平均値が約９，０００のものである）（ＰＥＧ−９Ｍは、ユニオンカーバ イド社のポリオックスＷＳＲ（登録商標）Ｎ−３３３３としても知られている） 、ＰＥＧ−１４Ｍ（これは、ｘが２に等しく、またｎの平均値が約１４，０００ のものである）（ＰＥＧ−１４Ｍは、ユニオンカーバイド社のポリオックスＷＳ Ｒ−２０５、及びポリオックスＷＳＲ（登録商標）Ｎ−３０００としても知られ ている）、ＰＥＧ−９０Ｍ（これは、ｘが２に等しく、またｎの平均値が約９０ ，０００のものである）（ＰＥＧ−９０Ｍは、ユニオンカーバイド社のポリオッ クスＷＳＲ（登録商標）３０１としても知られている）である。 本明細書のこの項に於いてこのポリマーを記載するのに用いたパーセンテージ は、特に断りのない限り、全てモルに基づくものである。 その他の任意成分 本発明のその他の成分は、様々な用途に対して選択される。例えば、香料は皮 膚洗浄用製品を調製するのに、通常組成物の重量の約０．１〜約１．５部のレベ ルで用いることができる。植物油、例えば落花生油や大豆油は約１０部迄、好ま しくは約２〜約６部のレベルで添加することができる。アルコール、ハイドロト ロープ、着色剤、フィラー、例えばタルク、クレイ、炭酸カルシウム、オイル、 及びデキストリンも適当なレベルで使用することができる。組成物の一般的に約 １部未満のレベルの保存料、例えばエチドロン酸三ナトリウムやエチレンジアミ ン三酢酸ナトリウム（ＥＤＴＡ）を、色や香りの劣化を防ぐ為に洗浄用製品に配 合することができる。殺菌剤も、通常約１．５部迄のレベルで配合することがで きる。塩は有機塩、無機塩共に配合することができる。塩の例には塩化ナトリウ ム、イセチオン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、及びそれらと同等の塩が含まれ る。 任意の臭気低減、もしくは臭気抑制添加物質 本発明の組成物は、臭気抑制性を更に高め、また抑制できる臭気の種類の幅を 広げる為に、様々な付加的なゼオライト系、及び非ゼオライト系の臭気抑制物質 も有効な量、すなわち臭気を抑制することのできる量、含むことができる。この ような物質には、例えば塩化セチルピリジニウム、塩化亜鉛、ＥＤＴＡ、エチド ロン酸塩、ＢＨＴ等が含まれる。 好ましいゼオライトは、３０ミクロンを越える大きさの粒子が実質的にないも のであるが、実際には１５ミクロンを越える大きさの粒子が実質的にないものが 、バーの手触りにとって良い。「実質的にない」というのは、レーザー光散乱に より測定した場合、或る大きさよりも大きい粒子が約５部未満、好ましくは約４ 部未満、より好ましくは約３部未満であることを意味する。 以下の特許明細書には、本発明のＳＴＣＩバーに有用な成分、及び処方が開示 、もしくは言及されている。これらの特許明細書は、参考として本明細書に記載 するものである。 本発明のバーの１部の水溶液（ａ １ part aqueous solution）のｐＨは、約 ４〜約９である。好ましいｐＨは約５〜約８であり、より好ましいｐＨは約６． ５〜約７．５である。 ＳＣＩ／ＳＴＣＩバーを作る方法 クラッチング （Ａ、Ｂ及びＣのどれか一つを選択） Ａ．１．もし使用するのであれば、溶融したセテアリル硫酸塩、及び／又はＡＧ Ｓ及び／又はＡＥ₃Ｓ（５０〜７５℃）を添加して、攪拌を開始する。 ２．もし使用するのであればＮａＣｌ、その後ＴｉＯ₂、次にＥＤＴＡ、次 にエチドロン酸塩、次にゼオライトを添加して、ゆるやかに攪拌しながらクラッ チャー混合物を８５℃にする。 ３．もし使用するのであれば、予め測った苛性アルカリ（caustic）とＭｇ （ＯＨ）₂を添加し、混合をゆるやかに続ける。 ４．残りの成分を添加する前に、蒸気を噴きかけて８５℃とする。 ５．脂肪酸を添加して、８５℃で５〜１０分間混合する。 ６．パラフィン、ＳＣＩ、ＳＴＣＩ、ＳＩ（イセチオン酸ナトリウム）を添 加して、混合温度を８５℃に保ちながら、約１５〜３０分間、ゆるやかに混合を 続ける。 ７．もし使用するのであればグリセリンを、一定の攪拌下でゆっくり添加す る。 Ｂ．１．パラフィン、ＳＣＩ、ＳＴＣＩ、ＳＩを添加して、温度を８５℃に保ち ながら、ゆるやかに攪拌を開始する。 ２．もし使用するのであれば、溶融したセテアリル硫酸塩、及び／又はＡＧ Ｓ及び／又はＡＥ₃Ｓ（５０〜７５℃）を添加して、ゆるやかに攪拌を行い再循 環させる。 ３．もし使用するのであればＮａＣｌ、その後ＴｉＯ₂、次にＥＤＴＡ、次 にエチドロン酸塩、次にゼオライトを添加して、ゆるやかに攪拌しながら、また 蒸気を噴きかけながら温度を８５℃に上げる。 ４．もし使用するのであれば、予め測った苛性アルカリとＭｇ（ＯＨ）₂を 添加し、混合をゆるやかに続ける。 ５．必要とされる脂肪酸を添加して、８５℃で更に１０分間混合する。クラ ッチャーバッチのコンシステンシーが均一であるかチェックする。 ６．もし使用するのであればグリセリンを、一定の攪拌下でゆっくり添加す る。 Ｃ．１．もし使用するのであれば、溶融したセテアリル硫酸塩、及び／又はＡＧ Ｓ及び／又はＡＥ₃Ｓ（５０〜７５℃）をクラッチャーに添加してゆるやかな攪 拌を開始する。 ２．パラフィン、トッピングし蒸留したココイルイセチオン酸のナトリウム 塩（ＳＴＣＩ）、ココイルイセチオン酸ナトリウム（ＳＣＩ）、イセチオン酸ナ トリウム（ＳＩ）を添加して、攪拌により混合を続け、再循環を開始する。 ３．もし使用するのであればＮａＣｌ、その後ＴｉＯ₂、次にＥＤＴＡ、次 にエチドロン酸塩、次にゼオライトを添加して、攪拌して再循環させながら、ま た蒸気を噴きかけながら、温度を８５℃に上げる。 ４．もし使用するのであれば、予め測った苛性アルカリとＭｇ（ＯＨ）₂を 添加し、混合をゆるやかに続ける。 ５．必要とされる脂肪酸を添加して、８５℃で更に１０分間混合する。クラ ッチャーバッチのコンシステンシーが均一であるかチェックし、液体や塊がなく なる迄混合を続ける。 ６．もし使用するのであればグリセリンを、一定の攪拌下でゆっくり添加す る。乾燥 クラッチャー混合物を、フラッシュチャンバーと冷却ロール、もしくは冷却ベ ルトとの組み合わせを用いて乾燥させ、冷却する。クラッチャー混合物を、先ず 、熱交換器を用いて約２６５〜２７５°Ｆ（１３０〜１３５℃）に加熱し、その 後、チャンバー中で冷却ロール、もしくは冷却ベルトによりフラッシュ乾燥させ る。この冷却ロール、もしくは冷却ベルトにより、フレーク、もしくはチップ状 の均一で薄い冷えた（８５〜９５°Ｆ、２９〜３５℃）製品が得られる。フレー クの水分は通常、約３〜約１５部、好ましくは約５〜約１０部である。水分を調 整するには、好ましい順に、（１）熱交換器の蒸気圧を上げるか、下げる；（２ ）熱交換器へのクラッチャー混合物の導入速度を上げるか、下げる；（３）熱交 換器に導入するクラッチャー混合物の温度を上げるか、下げるという方法がある 。融合 フレークの重量を測り、バッチ式の融合器に入れてフレークの大きさを均一に し、フレーク混合物（シンデット、もしくは石鹸）にされる添加物の混合物を得 る。 （以下の方法のどちらか一方を選択） Ａ．予め重量を測ったフレークを融合させて大きさを均一にし、予め測った量の ノニオン系ポリエチレン／ポリプロピレングリコールポリマー、並びに任意の成 分であるジプロピレングリコール、グリセリン、及びゼオライト系脱臭パウダー をこの基材フレークに添加し、香料は添加せずに数分間混合する。 Ｂ．予め重量を測ったフレークを融合して大きさを均一にし、予め測った量のノ ニオン系ポリエチレン／ポリプロピレングリコールポリマー、並びに任意の成分 であるジプロピレングリコール、グリセリン等をこの基材フレークに添加して数 分間混合する。その後、予め測った量の香料を添加する。少なくとも１分間融合 を続けて、成分を十分混合する。 （注：ノニオン系ポリエチレン／ポリプロピレングリコールポリマーは乾燥粉末 として添加しても、もしくは最少量の水を用いて予め水和してゲル様、好ましく は完全に透明なゲルとしても良い。）混練 石鹸用の３本ロール混練機の第一のロールを〜１２０°Ｆ（４９℃）に、第二 のロールを〜１００°Ｆ（３８℃）に、最後のロールを〜６８°Ｆ（２０℃）に セットする。上記の物質をこの混練機に数回通して、香料と乾燥フレークの均質 な混合物を得る。混練した物質の温度は、通常４４〜５４℃である。圧出、及び型打ち 圧出機のバレル温度を約１１５°Ｆ（４６℃）に、また先端温度を１１４〜１ ２２°Ｆ（４５〜５００℃）にセットする。理想的な圧出機は、Ｈｇ柱で約１５ 〜２５インチ（３８〜６４ｃｍ）の真空とすることのできる二段圧出機である。 プラグを５インチ（１３ｃｍ）の大きさに切り、低温のダイブロックで、適当な らばアルコールのようなダイ液を用いて型打ちする。 例、及び処方 以下の諸例と処方は説明の為のものであり、本発明の範囲を限定するものでは ない。機械練りバーを作る方法は、良く知られている方法である。ここで用いら れるレベルや範囲、温度、結果等は、特に断りのない限り全て近似値である。従 ってパーセンテージは、合計しても必ずしも１００部になるとは限らない。成分 のレベルは全て、重量に基づくパーセンテージである。 高融点パラフィンは、約１５８°Ｆ（７０℃）で溶融する。低融点パラフィン は、約１３１°Ｆ（５５℃）で溶融する。 上記の例１〜４は、「ＳＣＩ／ＳＴＣＩバーを作る方法」というタイトルの項 で、既に記載した方法により作る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチャード．マリリン アン アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ケンウッド、ロード、5445、アパートメン ト、605

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 下記のＡ〜Ｊを含んでなる個人用の清浄効果のあるバー状組成物。 Ａ．ココイルイセチオン酸ナトリウム、トッピングしたココイルイセチオン酸 のナトリウム塩、実質的に飽和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂アルキル硫酸塩、実質的に飽 和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂アルキルサルコシン酸塩、実質的に飽和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂ アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、及びそれらの混合物からなる群か ら選ばれる刺激の少ない合成界面活性剤を、バーの重量の１〜７０部、 Ｂ．ノニオン系ポリマーをバーの重量の０．０１〜１部、好ましくは０．０２ 〜０．５部、より好ましくは０．０２５〜０．０５部、 Ｃ．融点が１３０°Ｆ（５４℃）〜１８０°Ｆ（８２℃）のワックスを、バー の重量の０〜５０部、 Ｄ．メチルアシルタウリン酸塩、Ｎ−アシルグルタミン酸塩、アルキルスルホ コハク酸塩、アルキル燐酸エステル、エトキシル化アルキル燐酸エステル、トリ デセト硫酸塩、エトキシル化アルキル硫酸塩とアルキルアミンオキシド、ベタイ ン、スルタイン、Ｃ₁₂〜Ｃ₁₄アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、Ｃ₁₂〜 Ｃ₁₈アシルサルコシン酸塩、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる起泡性 のある刺激の少ない合成界面活性剤を、バーの重量の０〜６０部、 Ｅ．脂肪酸をバーの重量の０〜３５部、 Ｆ．ナトリウム石鹸をバーの重量の０〜２０部、 Ｇ．Ｍｇ石鹸をバーの重量の０〜５０部、 Ｈ．イセチオン酸ナトリウムをバーの重量の０〜１５部、 Ｉ．塩化ナトリウムをバーの重量の０〜５部、 Ｊ．水をバーの重量の３〜３０部 ここで、ノニオン系ポリマーは、 （Ｉ）Ｈ（Ｏ〔ＣＨ₂〕_x）_nＯＨ、 （III）これらの混合物 （式中、ｘは２であり、またｎの平均値は２，０００〜１１５，０００、好まし くは５，０００〜１００，０００）より好ましくは２３，０００〜９０，０００ である） からなる群から選ばれるものであり、また組成物は、組成物の２０重量％を越え る微粉砕した小麦粉を実質的に含まず、またｐＨは４〜９である。 ２． 刺激の少ない合成界面活性剤が、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ト ッピングしたココイルイセチオン酸のナトリウム塩、実質的に飽和しているＣ₁₅ 〜Ｃ₂₂アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、及びそれらの混合物からなる 群から選ばれるものである、請求項１の組成物。 ３． 組成物がバーの重量の１〜２０部、好ましくは１〜１５部、のナトリウ ム石鹸をも含む、請求項２の組成物。 ４． ココイルイセチオン酸ナトリウム、トッピングしたココイルイセチオン 酸のナトリウム塩、及びそれらの混合物をバーの重量の１２〜６０部と、実質的 に飽和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩をバーの重 量の５〜３０部含む、請求項３の組成物。 ５． 下記のＡ〜Ｅを含んでなる請求項１の組成物。 Ａ．ココイルイセチオン酸ナトリウム、トッピングしたココイルイセチオン酸 のナトリウム塩、及びそれらの混合物をバーの重量の１２〜６０部 と、実質的に飽和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩 をバーの重量の約５〜約３０部、 Ｂ．ノニオン系ポリマーをバーの重量の０．０２〜０．５部、 Ｃ．融点が１３０°Ｆ（５４℃）〜１８０°Ｆ（８２℃）のワックスをバーの 重量の３〜４５部、及び Ｅ．ナトリウム石鹸をバーの重量の１〜２０部 ６． バーが、トッピングしたココイルイセチオン酸のナトリウム塩をバーの 重量の１５〜５０部と、実質的に飽和しているＣ₁₅〜Ｃ₂₂アルキルグリセリルエ ーテルスルホン酸塩をバーの重量の１０〜２０部含む、請求項５の組成物。 ７． ワックスが、蜜蝋、鯨蝋、カルナウバ、ベイベリー、キャンデリラ、モ ンタン、オゾケライト、セレシン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス 、及びそれらの混合物から選ばれる、請求項６の組成物。 ８． ワックスが、融点が１４０°Ｆ（６０℃）〜１６５°Ｆ（７４℃）のパ ラフィンである、請求項７の組成物。