【発明の詳細な説明】
4−ベンゾイルイソオキサゾール誘導体及び
該誘導体の除草剤としての使用 発明の分野
本発明は、新規な4−ベンゾイルイソオキサゾール誘導体、該誘導体を含有す
る組成物、該誘導体の製造方法、及び該誘導体の除草剤としての使用に係わる。発明の背景
除草剤の4−ベンゾイルイソオキサゾールは諸文献、例えばヨーロッパ特許出
願公開第0418175号、同第0487195号、同第0524018号、同
第0527036号、同第0527037号、同第0560482号及び同第0
580439号から公知である。しかし、上記公開公報の中に、ベンゾイル環上
にアルコキシカルボニルアミノアルキレンもしくはスルホニルアミノアルキレン
置換基、または置換アミノアルキリデン置換基が存在することを開示または示唆
したものは無い。発明の概要
本発明は、式(I)
〔式中
Rは水素または−CO2R5であり;
R1は
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、または
同じであっても異なっていてもよい1個以上のハロゲン原子によって任意に置換
された、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基
であり;
R2は
ハロゲン原子、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基、
基−OR6によって置換された、6個以下の炭素原子を有
する直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、または
ニトロ、シアノ、−CO2R6、−S(O)pR61、−O(CH2)mOR61、−C
OR61、−NR6R7、−CONR8R9、−OR6、−CH2S(O)pR61、−N
R3R4、及び同じであっても異なっていてもよい1〜5個の基R21によって任意
に置換されたフェニルの中から選択された基
であり;
R3は
水素、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、10個以下の炭素原子を有
する直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、3〜6個の炭素原子を有す
るシクロアルキル基、
−(CH2)w−(同じであっても異なっていてもよい1〜5個の基R21によって
任意に置換されたフェニル)、または
−OR5
であり;
R4は−S(O)qR10または−C(Z)=Yであり;
またはR3及びR4はこれらが結合した窒素原子と共に、
の中から選択される環を構成し得、その際
Eは同じであっても異なっていてもよい1個以上の基R5によって任意に置換さ
れた、3個以下の炭素原子を有するアルキレンまたはアルキリデン基であり;
Xは−(CR11R12)t−であり;
nは0または整数1〜4であり;
R5は1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子
を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり;
R6及びR7は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ
水素、または
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基
であり;
R61は1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子
を有する直鎖または分枝鎖アルキル、アルケニルまたはアルキニル基
であり;
R8及びR9は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ
水素、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、または
同じであっても異なっていてもよい1〜5個の基R21によって任意に置換された
フェニル
であり;
R10は
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個
以下の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルケニルもしくはアル
キニル基、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、3〜6個の炭素原子を有す
るシクロアルキル基、または
−(CH2)w−(同じであっても異なっていてもよい1〜5個の基R21によって
任意に置換されたフェニル)
であり;
R11及びR12は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ
水素、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、1個以上のハロゲン原子によって任意に置換
された、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、または
−(CH2)w−(同じであっても異なっていてもよい1〜5個の基R21によって
任意に置換されたフェニル)
であり;
Yは酸素または硫黄であり;
ZはR62、−NR63R64、−N(R63)NR64R65、−SR62及び−OR62の中
から選択され;
R62は
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基、または
−(CH2)w−(同じであっても異なっていてもよい1〜5個の基R21によって
任意に置換されたフェニル)
であり;
R63、R64及びR65は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ
水素、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基、または
−(CH2)w−(同じであっても異なっていてもよい1〜5個の基R21によって
任意に置換されたフェニル)
であり;
R21は
ハロゲン原子、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、3個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、
または
−OR5、ニトロ、シアノ及び−S(O)pR5の中から選択された基
であり;
mは1、2または3であり;
pは0、1または2であり;
qは0、1または2であり(好ましくは0または2);
tは1または2であり;
wは0または1である〕の4−ベンゾイルイソオキサゾール誘導体及びその農業
に許容可能な塩を提供し、これらは有益な特性を有する。
場合によっては、基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R61、R62、R63、R64
、R65、R7、R8、R9、R10、R11、R12及びR21が立体異性体及び幾何異性
体をもたらすことがある。そのような形態はいずれも本発明に包含される。
本発明の化合物は、その特性の或るもの、例えば雑草種Ipomoea pu rpurea
(マルバアサガオ)及びAmaranthus retrofle xus
(アオビユ)の発生後防除において予想外に高レベルの活性を示
す。
「農業に許容可能な塩」という語は、そのカチオンまたはアニオンが農業また
は園芸用塩を製造する技術において既知でありかつ許容される塩を意味するもの
とする。好ましくは、上記塩は水溶性である。塩基との塩で適当なものには、ア
ルカリ金属(例えばナトリウム及びカリウム)塩、アルカリ土類金属(例えばカ
ルシウム及びマグネシウム)塩、アンモニウム塩及びアミン(例えばジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、オクチルアミン、モルホリン及びジオクチル
メチルアミン)塩が含まれる。アミノ基を有する式(I)の化合物を用いて製造
する酸付加塩で適当なものには、無機酸との塩、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸
塩及び硝酸塩、並びに有機酸、例えば酢酸との塩が含まれる。発明の詳細な説明
R4が−S(O)qR10である式(I)の化合物、並びにXが(−CH2−)tで
あり、tは1である式(I)の化合物が好ましい。
好ましい式(I)の化合物としては他に、
R1が
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、3個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、または
シクロプロピルもしくは1−メチルシクロプロピル
であり;
R2は
ハロゲン原子、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、4個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基、または
ニトロ、シアノ、−S(O)pR61、−COR61、−NR6R7、−CONR8R9
及び−OR6の中から選択された基
であり;
R3は
水素、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、3〜
6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、
−(CH2)w−(同じであっても異なっていてもよい1〜5個の基R21によって
任意に置換されたフェニル)、または
−OR5
であり;
R4は−S(O)qR10または−C(Z)=Yであり;
またはR3及びR4はこれらが結合した窒素原子と共に、
の中から選択される環を構成し得、その際
Eは同じであっても異なっていてもよい1個以上の基R5によって任意に置換さ
れた、3個以下の炭素原子を有するアルキレンまたはアルキリデン基であり;
R6は1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子
を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり;
R7は
水素、または
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル基であり;
R8及びR9は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ1個以上のハロゲン
原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝
鎖アルキル基であり;
R10は
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有す
る直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、1個以上のハロゲン原子によって任意に置換
された、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、または
−(CH2)w−(同じであっても異なっていてもよい1〜5個の基R21によって
任意に置換されたフェニル)
であり;
R11及びR12は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ
水素、または
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、3個
以下の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖アルキル基であり;
Yは酸素であり;
ZはR62、−NR63R64、−SR62及び−OR62の中から選択され;
R62は1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、4個以下の炭素原子
を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり;
R63、R64及びR65は同じであっても異なっていてもよく、それぞれ1個以上の
ハロゲン原子によって任意に置換された、6個以下の炭素原子を有する直鎖また
は分枝鎖アルキル基であり;
mは2であり;
tは1である
化合物が有る。
特に好ましい式(I)の化合物は、
R1がシクロプロピルであり;
R2は
ハロゲン原子、
1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、3個
以下の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、または
−S(O)pR61
であり;
R3は1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、3個以下の炭素原子
を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり;
R4は−S(O)qR10であり;
R5は1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、3個以下の炭素原子
を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり;
R61はメチルまたはエチルであり;
R10は1個以上のハロゲン原子によって任意に置換された、3個以下の炭素原子
を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり;
tは1であり;
R11及びR12は各々水素であり;
nは0、1または2である
化合物である。
特に重要な式(I)の化合物には以下が含まれる:
(1)4−[4−ブロモ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチ
ル)ベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサゾール;
(2)4−[4−クロロ−3−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチ
ル)−2−メチルスルフェニルベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサゾ
ール;
(3)4−[4−クロロ−3−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチ
ル)−2−メチルスルホニルベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサゾー
ル;
(4)5−シクロプロピル−4−[2−(N−メチル−N−メチルスルホニルア
ミノメチル)ベンゾイル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチル;
(5)5−シクロプロピル−4−[2−(N−メチル−N−メチルスルホニルア
ミノメチル)−4−トリフルオロメチルベンゾイル]イソオキサゾール;
(6)4−[3,4−ジフルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルア
ミノメチル)ベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサゾール;
(7)4−[4−クロロ−3−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホ
ニルアミノメチル)ベンゾイル]−
5−シクロプロピルイソオキサゾール;
(8)4−[4−クロロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチ
ル)ベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサゾール;
(9)4−[2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)ベンゾイ
ル]−5−シクロプロピルイソオキサゾール;及び
(10)4−[4−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノ
メチル)ベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサゾール。
1〜10までの番号は、これらの化合物を以後参照及び同定するために付した
。
式(I)の化合物は、公知方法(即ち、今まで用いられてきた方法又は文献記
載の方法)、例えば以下に記載の方法を用いるか、それらの方法を目的に適合さ
せることにより製造し得る。
以下の記載において、式中の記号は特に定義されていない限り、本明細書中で
の各記号の最初の定義に従って「上記定義の通り」であるものと理解されたい。
以下の方法についての記載において、一連の工程は種々の順序で実施し
得、求める化合物を得るには適当な保護基を必要とし得るものと理解されたい。
本発明の1つの態様によれば、式(I)〔式中、Rは水素を表す〕の化合物は
、式(II):
〔式中、Lは離脱基であり、R1、R2、R3、R4、n及びXは上記定義の通りで
ある〕の化合物を、ヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミンの塩と反応させ
ることにより製造し得る。一般に塩酸ヒドロキシルアミンが好ましい。一般にL
は、アルコキシ(例えば、エトキシ)又はN,N−ジアルキルアミノ(例えばジ
メチルアミノ)である。反応は一般に、エタノール若しくはアセトニトリルのよ
うな有機溶媒、又は、好ましくは有機溶媒:水の比率が1:99〜99:1の水
混和性有機溶媒と水との混合物中、任意に、トリエチルアミン又は酢酸ナトリウ
ムのような塩基若しくは酸受容体の存在下に、0〜100℃の温度で実施する。
本発明の別の態様によれば、式(I)〔式中、Rは水素を表す〕の化合物は、
式(III):
〔式中、R1は上記定義の通りであり、Y1はカルボキシル基若しくはその反応性
誘導体(例えば、カルボン酸クロリド又はカルボン酸エステル)又はシアノ基を
表す〕の化合物を、グリニャール試薬又は有機リチウム試薬のような適切な有機
金属試薬と反応させることにより製造し得る。該反応は一般に、エーテル又はテ
トラヒドロフランのような不活性溶媒中、0℃〜混合物の還流温度の範囲の温度
で行う。
本発明の別の態様によれば、式(I)〔式中、Rは水素である〕の化合物は、
上記定義の通りの式(III)の化合物を、トリアルキルスズ誘導体のような適切
な有機スズ試薬と反応させることにより製造し得るが、該反応は、場合によって
、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリドのような遷移金
属触媒を用い、テトラヒドロフラン又はジオキサンのような不活性溶媒中、0℃
〜
混合物の還流温度の範囲の温度で実施する。
本発明の別の態様によれば、式(I)〔式中、Rは水素である〕の化合物は、
式(IIIa):
〔式中、R1、R2、R3、R4、X及びnは上記定義の通りである〕の化合物を酸
化することによっても製造し得る。酸化は、例えば、アセトン中のクロム酸(三
酸化クロム及び水性硫酸から製造)を用いて行う。
本発明の別の態様によれば、式(I)〔式中、Rは、基−CO2R5を表し、q
は0又は2を表し、R2はR2に対して行った上記定義の通りに定義される基R22
を表し、但し、pは0又は2である〕の化合物は、式(IV):
〔式中、R1、R22、R3、R4、X及びnは上記定義の
通りであり、qは0又は2であり、PはN,N−ジアルキルアミノのような離脱
基である〕の化合物を、R5O2CC(Z1)=NOH〔ここで、R5は上記定義の
通りであり、Z1はハロゲン原子である〕と反応させることにより製造し得る。
Z1は一般に塩素又は臭素である。該反応は一般に、トルエン又はジクロロメタ
ンのような不活性溶媒中、トリエチルアミンのような塩基又は4Å分子ふるい若
しくはフッ素イオンのような触媒の存在下に行う。
本発明の別の態様によれば、式(I)〔式中、Rは基−CO2R5を表し、qは
0又は2を表し、R2は上記定義の通りの基R22を表す〕の化合物は、式(V)
:
〔式中、R1、R22、R3、R4、X及びnは上記定義の通りであり、qは0又は
2を表す〕の化合物を、式R5O2CC(Z1)=NOH〔式中、Z1及びR5は上
記定義の通りである〕の化合物と反応させることにより製造し得る。該反応は一
般に、トルエン又はジクロロメタンのような不
活性溶媒中、任意に、トリエチルアミンのような塩基又は4Å分子ふるい若しく
はフッ素イオンのような触媒の存在下に行う。該反応は、室温〜混合物の還流温
度の範囲の温度で実施し得る。
本発明の別の態様によれば、式(I)〔式中、Rは−CO2R5を表し、qは0
又は2を表し、R2は上記定義の通りの基R22を表す〕の化合物は、式(VI):
〔式中、R1、R22、R3、R4、X及びnは上記定義の通りであり、qは0又は
2を表す〕の化合物を、式R5O2CC(Z1)=NOH〔式中、R5及びZ1は上
記定義の通りである〕の化合物と反応させることにより製造し得る。好ましい塩
には、ナトリウム又はマグネシウム塩が含まれる。該反応は、ジクロロメタン又
はアセトニトリルのような不活性溶媒中、室温〜混合物の還流温度の範囲の温度
で行い得る。
本発明の別の態様によれば、式(I)の化合物は、式
(VII):
〔式中、R、R1、R2、X及びnは上記定義の通りであり、L1は離脱基である
〕の化合物を、式H−NR3R4〔式中、R3及びR4は上記定義の通りである〕の
アミンと反応させることにより製造し得る。L1は、臭素、塩素又はメチルスル
ホニルオキシから選択するのが好ましく、臭素が最も好ましい。該反応は典型的
には、カリウムt−ブトキシドのような強塩基の存在下に、N,N−ジメチルホ
ルムアミドのような極性溶媒中、−20〜100℃の温度で行う。
式(I)の化合物の製造における中間体は、公知方法を用いるか、該方法を目
的に適合させて製造し得る。
式(II)〔式中、Lはアルコキシ又はN,N−ジアルキルアミノを表す〕の化
合物は、式(VI)の化合物を、オルトギ酸トリエチルのようなオルトギ酸トリア
ルキル又はN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールのようなN,
N−ジメチルホルムアミドジアルキルアセタールと反応させることにより製造し
得る。
オルトギ酸トリエチルとの反応は、無水酢酸の存在下に混合物の還流温度で実
施し得、ジメチルホルムアミドジアルキルアセタールとの反応は、任意に不活性
溶媒の存在下、室温〜混合物の還流温度の範囲の温度で実施する。
式(IIIa)の化合物は、上記式(III)〔式中、Y1はアルデヒドのようなカ
ルボキシル基を表す〕の化合物を、グリニャール試薬若しくは有機リチウム試薬
のような適切な有機金属試薬で処理することにより製造し得る。該反応は一般に
、エーテル又はテトラヒドロフランのような不活性溶媒中、0℃〜混合物の還流
温度の範囲の温度で実施する。
式(IV)の化合物は、式(VIII)の化合物を、式(IX):
〔式中、R1、R22、R3、R4、X、n及びPは上記定義の通りであり、但し、
基−XNR3R4はカルボキシル基に対してオルト位置にはなく、qは0又は2を
表す〕の
塩化ベンゾイルと反応させることにより製造し得る。該反応は一般に、トリエチ
ルアミンのような有機塩基の存在下にトルエン又はジクロロメタンのような不活
性溶媒中−20℃〜室温の範囲の温度で行う。
式(V)の化合物は、式(X):
R1C≡CH (X)
〔式中、R1は上記定義の通りである〕のアセチレンを金属化し、次いで、この
ようにして得られた金属塩を式(IX)の塩化ベンゾイルと反応させることにより
製造し得る。金属化は一般に、エーテル又はテトラヒドロフランのような不活性
溶媒中のn−ブチルリチウムを用い、−78〜0℃の温度で行う。その後の塩化
ベンゾイルとの反応は、同一溶媒中−78℃〜室温の範囲の温度で行う。
式(VI)の化合物は、式(IX)の酸塩化物を、式(XI):
〔式中、R1は上記定義の通りである〕の化合物の金属塩と反応させて、式(XI
I):
〔式中、R1、R22、R3、R4、X及びnは上記定義の通りであり、qは0又は
2である〕の化合物を得、次いで、脱炭酸反応を行って、式(VI)の化合物を得
る。式(XI)の化合物の金属塩を生成させる反応は一般に、低級アルコール、
好ましくはメタノールのような溶媒中で行う。金属がマグネシウムであるのが好
ましい。次いで、式(XI)の化合物の金属塩を、トルエン又はアセトニトリル
のような不活性溶媒中で式(IX)の酸塩化物と反応させる。脱炭酸反応は一般に
、p−トルエンスルホン酸のような触媒の存在下に、トルエンのような不活性溶
媒中で式(XII)の化合物を還流させて行う。
あるいは、基−XNR3R4がカルボキシル基に対してオルト位置にある場合、
式(IX)の塩化ベンゾイルを、式(XIII):
〔式中、R22、R3、R4、X及びnは上記定義の通りであり、R15は低級アルキ
ル基、好ましくはエチル基である〕の化合物と置換し得る。式(XIII)の化合
物は、式(XII)の中間体の形成について記載した方法で式(X)の化合物の金
属塩と反応させ得る。
式(VI)の化合物は、式(XIV):
〔式中、R15、R21、R3、R4、X及びnは上記定義の通りであり、qは0又は
2である〕の安息香酸エステルを、式(XV):
R1−C(O)−CH3 (XV)
〔式中、R1は上記定義の通りである〕の化合物と反応させて製造し得る。該反
応は一般に、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホル
ムアミドのような溶媒中、塩基、好ましくは水素化ナトリウムのような
アルカリ金属塩基又はリチウムジイソプロピルアミドのようなリチウムアミド塩
基の存在下に、0℃〜還流温度の範囲の温度で行う。
式(VII)の化合物は、式(VII)(式中、L1を水素に置換する)の対応化合
物から製造し得る。L1が臭素の場合、該反応は、四塩化炭素のような不活性溶
媒中N−ブロモスクシンイミドを用い、任意に紫外光又はアゾ−ビス−イソブチ
ロニトリルのような遊離基開始剤の存在下に、室温〜混合物の還流温度の範囲の
温度で行うのが好ましい。
式(IX)〔式中、基−XNR3R4はカルボキシル基に対してオルト位置にはな
い〕の酸塩化物は、式(XVI):
〔式中、R22、R3、R4、X及びnは上記定義の通りであり、qは0又は2であ
り、基−XNR3R4はカルボキシル基に対してオルト位置にはない〕の安息香酸
を、塩素化剤、例えば塩化チオニルと、混合物の還流温度で反応させるか、又は
ジクロロメタン若しくは1,2−ジクロロエ
タンのような不活性溶媒中、任意にN,N−ジメチルホルムアミドのような触媒
の存在下に、−20℃〜混合物の還流温度の範囲の温度で塩化オキサリルと反応
させることにより製造し得る。式(XVI)のいくつかの安息香酸は新規であり、
従って本発明の別の態様を構成する。
式(XIII)の中間体は、式(XVI)の安息香酸を、クロロギ酸エチルのよう
なクロロギ酸アルキルClCO2R15と反応させて製造し得る。該反応は、有機
塩基(例えば、トリエチルアミン又はピリジン)のような塩基の存在下に、ジク
ロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフランのような不
活性溶媒中、−40℃〜室温の範囲の温度で行う。式(XVI)の化合物は、基X
NR3R4を基XL1〔ここで、L1は離脱基(好ましくは塩素又は臭素)である〕
で置換した化合物を、アミノ化合物HNR3R4と反応させて製造し得る。該反応
は、カリウムt−ブトキシドのような強塩基の存在下に、N,N−ジメチルホル
ムアミドのような極性溶媒中、−20℃〜室温の範囲の温度で行う。
式(III)(VIII)(X)(XIV)及び(XV)の中間体は公知であるか、又
は公知方法を用いるか該方法を目的に適
合させて製造し得る。
当業者には、式(I)の数種の化合物が他の式(I)の他の化合物の相互転換
(interconversion)により製造し得、そのような相互転換が本
発明のさらに別の態様を構成することが理解されよう。そのような相互転換の例
を以下に記載する。
本発明の別の態様によれば、pが1又は2であり及び/又はqが1又は2であ
る化合物は、p及び/又はqが0又は1である対応化合物の硫黄原子を酸化する
ことにより製造し得る。硫黄原子の酸化は一般に、ジクロロメタンのような不活
性溶媒中例えば3−クロロペルオキシ安息香酸を用い−40℃〜室温の範囲の温
度で行うか、あるいは、無水酢酸又は濃硫酸の存在下に酢酸中の過酸化水素を用
いるか、又は、酸化剤としてペルオキシ一硫酸カリウムを用いて行う。
以下の実施例では式(I)の化合物の製造を説明し、参照実施例では、該化合
物の合成における中間体の製造を説明する。本明細書において、m.p.は融点
を意味する。NMRという文字の後に、陽子核磁気共鳴スペクトルの特性を示す
。特に断りのない限り、%は重量を単位とする。実施例1
粗1−[4−ブロモ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル
)フェニル]−3−シクロプロピル−2−(N,N−ジメチルアミノメチレン)
プロパン−1,3−ジオン(0.86g)をエタノールとメタノールの混合物に
溶解し、混合物を−10℃に冷却した。塩酸ヒドロキシルアミン(0.21g)
を加え、混合物を室温とし、1時間撹拌した。得られた懸濁液を冷水上に注ぎ、
酢酸エチルで抽出した。抽出物を塩水(brine)で洗浄し、脱水(無水硫酸
ナトリウム)、濾過した。濾液を蒸発乾固して、残渣を2回クロマトグラフィー
にかけて精製し、ベージュ色のガム状物として、4−[4−ブロモ−2−(N−
メチル−N−(メチルスルホニルアミノメチル)ベンゾイル]−5−シクロプロ
ピルイソオキサゾール(0.36g)(化合物1)を得た。NMR(CDCl3
)1.2(m,2H),1.35(m,2H),2.6(m,1H),2.8(
s,3H),2.85(s,3H),4.5(s,2H),7.35(d,1H
),7.55(d,1H),7.85(s,1H),8.2(s,1H)。
同じようにして以下の化合物を製造した:
黄色のガム状物として、4−[3,4−ジフルオロ−2−(N−メチル−N−
メチルスルホニルアミノメチル)ベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサ
ゾール(化合物6)、NMR(CDCl3)1.2(m,2H),1.35(m
,2H),2.59(m,1H),2.8(s,6H),2.53(s,2H)
,7.25(m,2H),8.2(s,1H);
オレンジ色のガム状物として、4−[4−クロロ−3−フルオロ−2−(N−
メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)ベンゾイル]−5−シクロプロピ
ルイソオキサゾール(化合物7)、NMR(CDCl3)1.15(m,2H)
,1.28(m,2H),2.54(m,1H),2.73(s,6H),4.
45(s,2H),7.12(m,1H),7.42(m,1H),8.14(
s,1H);
4−[4−クロロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)
ベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサゾール(化合物8)、NMR(C
DCl3)1.2(m,2H),1.28(m,2H),2.53(m,1H)
,2.74(s,3H),2.8(s,3H),4.
4(s,2H),7.32(m,1H),7.63(s,1H),8.16(s
,1H);
オレンジ色のガム状物として、4−[2−(N−メチル−N−メチルスルホニ
ルアミノメチル)ベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサゾール(化合物
9)、NMR(CDCl3)1.15(m,2H),1.29(m,2H),2
.55(m,1H),2.72(s,3H),2.8(s,3H),4.45(
s,2H),7.38(m,1H),7.5(m,2H),7.65(m,1H
),8.18(s,1H);
黄色のガム状物として、4−[4−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチル
スルホニルアミノメチル)ベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサゾール
(化合物10)、NMR(CDCl3)1.19(m,2H),1.3(m,2
H),2.55(m,1H),2.78(s,3H),2.85(s,3H),
4.48(s,2H),7.05(m,1H),7.45(m,2H),8.1
9(s,1H)。実施例2
エタノール中の1−[4−クロロ−3−(N−メチル−
N−メチルスルホニルアミノメチル)−2−メチルスルフェニルフェニル]−3
−シクロプロピル−2−エトキシメチレンプロパン−1,3−ジオン(2.0g
)の撹拌溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(0.38g)を加えた。次いで、酢
酸ナトリウム(0.43g)を加えた。得られた懸濁液を室温で2時間攪拌し、
一晩放置した。該懸濁液を蒸発乾固し、残渣をエーテルに懸濁、水で洗浄し、脱
水(無水硫酸マグネシウム)、濾過した。濾液を蒸発乾固し、残渣を酢酸エチル
とヘキサンとの混合物ですり砕き、濾過して、クリーム色の固体として、4−[
4−クロロ−3−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)−2−メ
チルスルフェニルベンゾイル]−5−シクロプロピルイソオキサゾール(0.9
g)(化合物2)(融点:128−130℃)を得た。
同様な方法で適切に置換した出発物質から、5−シクロプロピル−4−[2−
(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル−4−トリフルオロメチルベ
ンゾイル]イソオキサゾール(化合物5)を製造した。NMR(CDCl3)1
.2(m,2H),1.3(m,2H),2.6(m,1H),2.7(s,3
H),2.8(s,3H),
4.45(S,2H),7.55(d,1H),7.6(d,1H),7.9(
s,1H),8.15(s,1H)。実施例3
ジクロロメタン中の4−[4−クロロ−3−(N−メチル−N−メチルスルホ
ニルアミノメチル)−2−メチルスルフェニルベンゾイル]−5−シクロプロピ
ルイソオキサゾール(0.5g)の溶液に、3−クロロペルオキシ安息香酸(6
0%,0.84g)を加えた。混合物を室温で一晩攪拌し、次いで−25℃に冷
却して濾過した。濾液を蒸発乾固し、残渣を酢酸エチルとジクロロメタンとの混
合物で溶離するシリカ上のクロマトグラフィーにかけて精製し、白色に近い(p
ale)ガム状物として、4−[4−クロロ−3−(N−メチル−N−メチルス
ルホニルアミノメチル)−2−メチルスルホニルベンゾイル]−5−シクロプロ
ピルイソオキサゾール(化合物3,0.14g)を得た。NMR(CDCl3)
1.15(m,2H),1.3(m,2H),2.45(m,1H),2.9(
s,6H),3.4(s,3H),5.0(bs,2H),7.25(d,1H
),7.7(d,1H),8.1(s,1H)。実施例4
N,N−ジメチルホルムアミド中のN−メチルメチルスルホンアミド(1.7
4g)の攪拌冷却溶液に、カリウムt−ブトキシド(1.79g)を−5℃で加
えた。混合物を10℃で1.5時間攪拌し、次いで、−8℃に再冷却した。温度
を0℃以下に維持しながら、N,N−ジメチルホルムアミド中の粗4−(2−ブ
ロモメチルベンゾイル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カルボン
酸エチル(6.0g)溶液を加えた。混合物を0℃で1時間、室温で3時間攪拌
した。混合物を冷希釈塩酸上に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を脱水(無
水硫酸マグネシウム)、濾過した。濾液を蒸発乾固し、残渣を、酢酸エチルとシ
クロヘキサンとの混合物で溶離するシリカ上のクロマトグラフィーに2回かけて
精製し、透明なガム状物として、5−シクロプロピル−4−[2−(N−メチル
−N−メチルスルホニルアミノメチル)ベンゾイル]イソオキサゾール−3−カ
ルボン酸エチル(0.88g)を得た。NMR(CDCl3)1.05(t,3
H),1.15(m,2H),1.3(m,2H),2.3(m,1H),2.
8(s,3H),2.85(s,3H),4.0(q,2
H),4.6(s,2H),7.25(t,1H),7.35(d,1H),7
.55(t,1H),7.75(d,1H)。参考実施例1
粗1−[4−ブロモ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル
)フェニル]−3−シクロプロピルプロパン−1,3−ジオン(0.8g)とN
,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールとのトルエン中混合物を室温で
0.5時間、80℃で15分間撹拌した。これを室温に冷却し、蒸発乾固させた
。トルエンを加え、再蒸発させると、粗生成物1−[4−ブロモ−2−(N−メ
チル−N−メチルスルホニルアミノメチル)フェニル]−3−シクロプロピル−
2−(N,N−ジメチルアミノメチレン)プロパン−1,3−ジオン(0.86
g)が赤色油状物質として得られた。
同様の手順で下記の化合物を調製した:
3−シクロプロピル−1−[3,4−ジフルオロ−2−(N−メチル−N−メ
チルスルホニルアミノメチル)フェニル]−2−(N,N−ジメチルアミノメチ
レン)プロパン−1,3−ジオン、橙色ゴム状、NMR(CDCl3)0.66
(m,2H),0.9(m,2H),1.17(m,1H),2.09(m,1
H),2.76(s,6H),2.8(s,3H),3.1(s,brm),4
.5(s,2H),7.2(m,3
H);
1−[4−クロロ−3−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニル
アミノメチル)フェニル]−3−シクロプロピル−2−(N,N−ジメチルアミ
ノメチレン)プロパン−1,3−ジオン、NMR 0.75(m,2H),0.
97(m,2H),2.19(m,1H),2.8(s,6H),2.87(s
,6H),3.2(brm,1H),4.55(s,2H),7.25(m,2
H);
1−[4−クロロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)
フェニル]−3−シクロプロピル−2−(N,N−ジメチルアミノメチレン)プ
ロパン−1,3−ジオン、黄色ゴム状、
3−シクロプロピル−1−[2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノ
メチル)フェニル]−2−(N,N−ジメチルアミノメチレン)プロパン−1,
3−ジオン、橙色ゴム状;
3−シクロプロピル−1−[4−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチルス
ルホニルアミノメチル)フェニル]−2−(N,N−ジメチルアミノメチレン)
プロパン−1,3−ジオン。参考実施例2
1−[4−クロロ−3−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)
−2−メチルスルフェニルフェニル]−3−シクロプロピルプロパン−1,3−
ジオン(1.8g)とトリエチルオルトホルメート(1.38g)との無水酢酸
中混合物を撹拌し、還流で4時間加熱した。これを冷却し、蒸発乾固させた。残
渣をトルエンに溶解し、再蒸発させると、1−[4−クロロ−3−(N−メチル
−N−メチルスルホニルアミノメチル)−2−メチルスルフェニルフェニル]−
3−シクロプロピル−2−エトキシメチレンプロパン−1,3−ジオン(2.0
g)が褐色油状物質として得られた。
適当に置換された出発材料に代えて、同様の手順で3−シクロプロピル−2−
エトキシメチレン−1−[2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチ
ル)−4−トリフルオロメチルフェニル]プロパン−1,3−ジオンを製造した
。参考実施例3
エチル=5−シクロプロピル−4−(2−メチルベンゾイル)−イソオキサゾ
ール−3−カルボキシレート(6.71g)とN−ブロモスクシンイミド(4.
15g)との四塩化炭素中混
合物を撹拌し、紫外線光化学反応器を用いて1時間照射した。該混合物を2時間
0℃に冷却し、濾過した。濾液を蒸発乾固させると、粗生成物エチル=4−(2
−ブロモメチルベンゾイル)−5−シクロプロピルイソオキサゾール−3−カル
ボキシレート(6.0g)が得られた。参考実施例4
メチル=4−ブロモ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル
)ベンゾエート(6.25g)とシクロプロピルメチルケトン(3.13g)と
のテトラヒドロフラン溶液を、還流で加熱しながら、少量のメタノールを含む撹
拌下のテトラヒドロフラン中水素化ナトリウム(80%油中分散、1.34g)
懸濁液に加えた。得られた混合物を冷却し、メタノールを加え、次いで冷たい重
炭酸ナトリウム水溶液を加えた。これを酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し
、乾燥し(無水Na2SO4)、濾過した。濾液を蒸発乾固させた。残渣をシリカ
上でのクロマトグラフィーで精製すると、粗生成物1−[4−ブロモ−2−(N
−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)フェニル]−3−シクロプロピ
ルプロパン−1,3−ジオン(0.8g)が白色固体物質として得られた。これ
は
それ以上精製できなかった。参考実施例5
4−クロロ−3−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)2−メ
チルスルフェニルベンゾイルクロリド(2.4g)のトルエン溶液をt−ブチル
=3−シクロプロピル−3−オキソプロピオネートマグネシウムエノレート(1
.9g)のトルエン溶液に加え、該混合物を室温で一晩撹拌した。塩酸(2M)
を加え、得られた混合物を1時間撹拌した。層を分離し、有機層を塩酸(2M)
及び水で洗浄し、乾燥し(無水MgSO4)、濾過した。得られた溶液に4−ト
ルエンスルホン酸(0.076g)を加え、該混合物を撹拌し、還流で6時間加
熱した。冷却後、該溶液をブラインで洗浄し、乾燥し(無水MgSO4)、濾過
した。濾液を蒸発乾固させ、残渣をシリカ上のクロマトグラフィーにかけて酢酸
エチルとヘキサンとの混合物で溶離しながら精製すると、1−[4−クロロ−3
−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)−2−メチルスルフェニ
ルフェニル]−3−シクロプロピルプロパン−1,3−ジオン(1.0g)が黄
色油状物質として得られた。NMR(CDCl3)1.05(m,2H),1.
25(m,2H),
1.75(m,1H),2.4(s,3H),2.7(s,3H),3.0(s
,3H),4.9(s,2H),6.1(s,1H),7.4(d,1H),7
.45(d,1H),15.9−16.1(bs,1H)。
同様の手順で3−シクロプロピル−1−(2−メチルフェニル)プロパン−1
,3−ジオンを製造した。NMR(CDCl3)1.0(m,2H),1.25
(m,2H),1.7(m,1H),2.55(s,3H),6.0(s,1H
),7.2−7.4(m,3H),7.5(d,1H),15.9−16.4(
bs,1H)。参考実施例6
温度を0℃以下に維持しながら、撹拌下の冷却N,N−ジメチルホルムアミド
中の2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)−4−トリフルオ
ロメチル安息香酸(3.0g)溶液にトリエチルアミン(1.34ml)を加え
た。該混合物を−10℃で0.5時間撹拌し、次いでエチルクロロホルメート(
0.92ml)を加えた。該混合物を再度−10℃で0.75時間撹拌し、次い
で、温度を−5℃以下に維持しながら、t−ブチル=3−シクロプロピル−3−
オキソプロピオネ
ートマグネシウムエノレート(1.95g)のN,N−ジメチルホルムアミド溶
液を加えた。該混合物を0℃で0.5時間撹拌し、室温で一晩撹拌した。これを
塩酸(2M)で処理し、0.5時間撹拌し、次いで酢酸エチルで抽出し、乾燥し
(無水MgSO4)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残渣をトルエンに溶解し
、4−トルエンスルホン酸(0.1g)で処理した。該混合物を還流で2時間加
熱し、冷却し、酢酸エチルで希釈した。該混合物をブラインで洗浄し、乾燥し(
無水MgSO4)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残渣をシリカ上のクロマト
グラフィーにかけて酢酸エチルとシクロヘキサンとの混合物で溶離しながら精製
すると、3−シクロプロピル−1−[2−(N−メチル−N−メチルスルホニル
アミノメチル)−4−トリフルオロメチルフェニル]プロパン−1,3−ジオン
(0.53g)が透明油状物質として得られた。
同様の手順で下記の化合物を調製した:
3−シクロプロピル−1−[3,4−ジフルオロ−2−(N−メチル−N−メ
チルスルホニルアミノメチル)フェニル]プロパン−1,3−ジオン、ベージュ
色固体状、融点90〜91℃;
1−[4−クロロ−3−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニル
アミノメチル)フェニル]−3−シクロプロピルプロパン−1,3−ジオン、融
点80〜82℃;
1−[4−クロロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)
フェニル]−3−シクロプロピルプロパン−1,3−ジオン、ベージュ色ゴム状
、NMR(CDCl3)0.95(m,2H),1.15(m,2H),1.6
9(m,1H),2.74(s,3H),2.83(s,3H),4.51(s
,2H),5.9(s,1H),7.25(m,1H),7.38(m,1H)
,7.59(m,1H);
3−シクロプロピル−1−[2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノ
メチル)フェニル]プロパン−1,3−ジオン、橙色ゴム状、NMR(CDCl3
)1.02(m,2H),1.24(m,2H),1.78(m,1H),2
.78(s,3H),2.9(s,3H),4.6(s,2H),5.99(s
,1H),7.36(m,1H),7.5(m,2H),7.68(m,1H)
;
3−シクロプロピル−1−[4−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチルス
ルホニルアミノメチル)フェニル]プロパン
−1,3−ジオン、ベージュ色ゴム状、NMR(CDCl3)0.95(m,2
H),1.15(m,2H),1.69(m,1H),2.75(s,3H),
2.85(s,3H),4.55(s,2H),5.9(s,1H),6.95
(m,1H),7.35(m,1H),7.45(m,1H)。参考実施例7
四塩化炭素(0.5ml)を含むメタノール中のマグネシウム(3.7g)の
混合物をゆっくりと暖めて反応を開始させた。これを1時間50℃に加熱し、次
いで冷却t−ブチル=3−シクロプロピル−3−オキソプロピオネート(27.
6g)を加え、該混合物を撹拌し、還流で2時間加熱した。これを冷却し、蒸発
乾固させた。トルエンを加え、再蒸発させると、t−ブチル=3−シクロプロピ
ル−3−オキソプロピオネートのマグネシウムエノレート(38.6g)が白色
固体物質として得られた。参考実施例8
ジメチルホルムアミド(1滴)を含むジクロロメタン中の4−クロロ−3−(
N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)−2−メチルスルフェニル安
息香酸(2.3g)の溶液に塩化オキサリル(1.0ml)を加えた。該混合物
を撹拌し、
還流で0.75時間加熱し、次いで冷却し、蒸発乾固させると、4−クロロ−3
−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)−2−メチルスルフェニ
ルベンゾイルクロリド(2.4g)が褐色油状物質として得られた。参考実施例9
1−(2−メチルフェニル)−3−シクロプロピルプロパン−1,3−ジオン
(10.23g)とマグネシウム(1.21g)とのメタノール中混合物を四塩
化炭素(0.3ml)と一緒に加熱した。該混合物を発泡が停止するまで撹拌し
、次いで蒸発乾固させた。トルエンを加え、蒸発乾固させた。残渣をアセトニト
リルに溶解し、70℃で加熱した。エチル=クロロ−オキシイミド−アセテート
(7.67g)のアセトニトリル溶液を加え、該混合物を撹拌し、70℃で1時
間撹拌した。該混合物を冷却し、塩酸(2M)を加えた。これを0.25時間撹
拌し、次いで酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥し(無水MgSO4
)、濾過した。濾液を蒸発乾固させ、残渣をシリカ上でクロマトグラフィーにか
けてシクロヘキサンで溶離しながら精製した。主要生成物をジクロロメタンに溶
解し、水酸化ナトリウム水溶液(2M)、ブラインで洗浄し、乾燥し
(無水MgSO4)、濾過すると、エチル=5−シクロプロピル−4−(2−メ
チルベンゾイル)イソオキサゾール−3−カルボキシレート(8.41g)が褐
色ゴム状物質として得られた。NMR(CDCl3)1.15(t,3H),1
.2(m,2H),1.3(m,2H),2.35(m,1H),2.55(s
,3H),4.05(q,2H),7.2−7.4(m,4H)。参考実施例10
カリウム=t−ブトキシド(5.89g)をN,N−ジメチルホルムアミド中
のN−メチル−メチルスルホンアミド(6.0g)溶液に加えた。該混合物を0
.75時間撹拌し、メチル=4−ブロモ−2−ブロモメチルベンゾエート(15
.4g)を加えた。これを0.25時間撹拌し、次いで氷とブラインとの混合物
に注いだ。これを塩化アンモニウム水溶液で処理し、酢酸エチルで抽出し、水で
洗浄し、乾燥し(無水MgSO4)、濾過した。濾液を蒸発させ、残渣を酢酸エ
チルとn−ヘキサンとの混合物から再結晶化させると、メチル=4−ブロモ−2
−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)ベンゾエート(15.3
3g)が白色固体物質として
得られた。融点105.6〜107.2℃。
適当に置換された出発材料に代えて、同様の手順で下記の化合物を調製した:
メチル=4−クロロ−2−フルオロ−3−(N−メチル−N−メチルスルホニ
ルアミノメチル)ベンゾエート、NMR(CDCl3)2.75(s,3H),
2.95(s,3H),3.95(s,3H),4.55(s,2H),7.8
5(d,1H),7.9(t,1H);
メチル=2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)−4−トリ
フルオロメチルベンゾエート、融点92.2〜94.6℃;
メチル=3,4−ジフルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミ
ノメチル)ベンゾエート、褐色ゴム状、NMR(D6−DMSO)2.62(s
,3H),2.95(s,3H),3.86(s,3H),4.62(s,2H
),7.6(m,2H);
メチル=4−クロロ−3−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニ
ルアミノメチル)ベンゾエート、融点80〜81.8℃;
メチル=4−クロロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル
)ベンゾエート、融点92〜95℃;
メチル=2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)ベンゾエー
ト、橙色油状、NMR(CDCl3)2.82(s,3H),2.92(s,3
H),3.88(s,3H),7.35(m,1H),7.55(m,1H),
7.68(m,1H),7.95(m,1H);
メチル=4−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチ
ル)ベンゾエート、NMR(CDCl3)2.81(s,3H),2.88(s
,3H),3.85(s,3H),4.71(s,2H),6.96(m,1H
),7.38(m,1H),7.95(m,1H)。参考実施例11
撹拌下のテトラヒドロフラン中のメチル=4−クロロ−2−フルオロ−3−(
N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)ベンゾエート(5.0g)溶
液にナトリウムチオメトキシド(1.2g)を加え、該混合物を室温で一晩撹拌
した。これを水で洗浄し、乾燥し(無水MgSO4)、濾過した。濾液を蒸発乾
固させると、メチル=4−クロロ−3−(N−メチル
−N−メチルスルホニルアミノメチル)−2−メチルスルフェニルベンゾエート
(4.0g)が黄色ゴム状物質として得られた。NMR(CDCl3)2.4(
s,3H),2.7(s,3H),3.0(s,3H),3.95(s,3H)
,4.9(s,2H),7.45(s,2H)。参考実施例12
メチル=4−クロロ−2−フルオロ−3−メチルベンゾエート(63g)とN
−ブロモスクシンイミド(63g)との四塩化炭素中混合物を撹拌し、還流で4
時間加熱した。冷却した溶液を水で洗浄し、乾燥し(無水MgSO4)、濾過し
た。濾液を蒸発乾固させると、メチル=3−ブロモメチル−4−クロロ−2−フ
ルオロベンゾエート(87g)が赤色油状物質として得られた。NMR(CDC
l3)3.95(s,3H),4.65(s,2H),7.25(d,1H),
7.9(t,1H)。
適当に置換された出発材料に代えて、同様の手順でメチル=2−ブロモメチル
−4−トリフルオロメチルベンゾエートを調製した;NMR(CDCl3)3.
92(s,3H),4.9(s,2H),7.65(d,1H),7.75(s
,1H),
9.1(d,1H)。
この場合は反応混合物を還流で加熱せずに紫外線で照射した。
同様の手順で下記の化合物を調製した:
メチル=2−ブロモメチル−3,4−ジフルオロベンゾエート、橙色油状、N
MR(CDCl3)3.95(s,3H),5.03(s,2H),7.2(m
,1H),7.73(m,1H);
メチル=2−ブロモメチル−4−クロロ−3−フルオロベンゾエート、融点9
1〜93℃;
メチル=2−ブロモメチル−4−クロロベンゾエート、褐色油状、NMR(C
DCl3)3.95(s,3H),4.9(s,2H),7.35(m,1H)
,7.6(m,1H),7.95(m,1H);
メチル=2−ブロモメチル−4−フルオロベンゾエート、淡褐色油状、NMR
(CDCl3)3.9(s,3H),4.9(s,2H),7.02(m,2H
),7.95(m,1H)。参考実施例13
メチル=2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)−4−トリ
フルオロメチルベンゾエート(4.27g)
と水酸化ナトリウム水溶液(2M)とのメタノール中混合物を撹拌し、還流で2
0分間加熱した。冷却した溶液を氷中に注入し、塩酸で酸性化した。固体を濾過
によって除去すると、2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)
−4−トリフルオロメチル安息香酸(4.03g)がベージュ色固体物質として
得られた。融点178.6〜180℃。
同様の手順で下記の化合物を調製した:
3,4−ジフルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル
)安息香酸、褐色固体状、NMR(D6−DMSO)2.67(s,3H),2
.95(s,3H),4.19(s,2H),7.5(m,1H),7.65(
m,1H);
4−クロロ−3−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノ
メチル)安息香酸、白色固体状、融点150〜160.5℃;
4−クロロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)安息香
酸、クリーム色の固体状、融点205〜205.5℃;
2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)安
息香酸、融点158〜159℃;
4−フルオロ−2−(N−メチル−N−メチルスルホニルアミノメチル)安息
香酸、融点186〜192.5℃(dec.)。参考実施例14
濃硫酸(8ml)をメタノール中の3,4−ジフルオロ−2−メチル安息香酸
(43g)溶液に加え、還流下で16時間撹拌した。冷却した混合物を真空下で
半分まで濃縮し、水を加え、残留メタノールを蒸発させた。該混合物を抽出し(
酢酸エチル)、抽出物を洗浄し(炭酸ナトリウム溶液、次いでブライン)、乾燥
し(硫酸マグネシウム)、蒸発させると、メチル=3,4−ジフルオロ−2−メ
チルベンゾエート(34g)が橙色固体物質として得られた。融点44〜46℃
。
同様の手順で下記の化合物を調製した:
メチル=4−クロロ−2−メチルベンゾエート、NMR(CDCl3)2.5
(s,3H),3.8(s,3H),7.15(m,2H),7.88(d,1
H);
メチル=4−フルオロ−2−メチルベンゾエート、NMR(CDCl3)2.
6(s,3H),3.88(s,3H),
6.9(m,2H),7.92(m,1H)。参考実施例15
撹拌下の乾燥テトラヒドロフラン中の3,4−ジフルオロ安息香酸(51g)
溶液を不活性雰囲気下−75℃で1時間にわたり、ヘキサン中のn−ブチルリチ
ウム溶液(2.5M溶液139ml)で処理した。1時間後、更に139mlの
n−ブチルリチウム溶液を加えた。20時間後、ヨウ化メチル(50ml)を3
0分間で加え、得られた混合物を一晩ゆっくりと室温にし、次いで氷及び重炭酸
ナトリウム飽和溶液に注入し、30分間撹拌した。該混合物をエーテルで洗浄し
、塩化ナトリウムで飽和し、塩酸で酸性化した。これを抽出し(酢酸エチル)、
抽出物を洗浄し(ブライン)、乾燥し(硫酸マグネシウム)、蒸発させると、3
,4−ジフロロ−2−メチル安息香酸(25.1g)が得られた。融点152.
5〜153.5℃。
同様の手順で、融点198〜199℃の4−クロロ−3−フルオロ−2−メチ
ル安息香酸を製造した。参考実施例16
撹拌下の乾燥アセトン中の4−クロロ−3−フルオロ−2−メチル安息香酸(
112g)溶液に炭酸カリウム(82.9g)
を加えた。1時間後、ヨウ化メチル(92.1g)を加え、該混合物を還流下で
一晩撹拌した。冷却した混合物を濾過し、アセトンで洗浄し、溶媒を蒸発させた
。残油をエーテルに溶解し、洗浄し(水)、乾燥し(硫酸マグネシウム)蒸発さ
せると、メチル=4−クロロ−3−フルオロ−2−メチルベンゾエート(116
.8g)が淡黄色油状物質として得られた。NMR(CDCl3)2.53(d
,3H),3.90(s,3H),7.25(m,1H),7.63(m,1H
)。有用性
本発明は特徴の一つとして、ある場所の雑草(即ち望ましくない植物)の生長
を抑制する方法を提供する。この方法は、1種類以上の式(I)のイソオキサゾ
ール誘導体又はその農業的に許容し得る塩を該当場所に除草有効量施用すること
からなる。そのためには、イソオキサゾール誘導体を、例えば後述のような除草
剤組成物の形態で(即ち除草剤組成物で使用するのに適した相容性希釈剤もしく
は担体(キャリヤ)及び/又は界面活性剤と組合わせて)使用するのが普通であ
る。
式(I)の化合物は、発生前及び/又は発生後施用により、双子葉(即ち広葉
)及び単子葉(即ちイネ科)の雑草に対して
除草活性を示す。
「発生前施用(pre−emergence application)」と
いう用語は、雑草が地上に出現する前に、雑草の種子又は実生が地中に存在する
土壌に施用することを意味する。「発生後施用(post−emergence
application)」という用語は、地上に出現した雑草の茎葉部又は
露出部分への施用を意味する。
例えば、式(I)の化合物は下記の雑草の生長を抑制するために使用し得る:
広葉雑草、例えばAbutilon theophrasti(イチビ)、A maranthus retroflexus
(アオビユ)、Bidens p ilosa
(コセンダングサ)、Chenopodium album(シロザ
)、Galium aparine(ヤエムグラ)、Ipomoea spp.
、例えばIpomoea purpurea(マルバアサガオ)、Sesban ia exaltata
(アメリカツノクサネム)、Sinapis arve nsis
(ノハラガラシ)、Solanum nigrum(イヌホウズキ)及
びXanthium strumarium(オナモミ);
イネ科雑草、例えばAlopecurus myosuroides、Ave na fatua
(カラスムギ)、Digitaria sanguinali s
(メヒシバ)、Echinochloa crus−galli(イヌビエ)
、Sorghum bicolor(野生ソルガム)、Eleusine in dica
(オヒシバ)及びSetaria spp.、例えばSetaria faberii
(アキノエノコログサ)又はSetaria viridis(
エノコログサ);
並びにスゲ、例えばCyperus esculentus(カヤツリグサs
p.)。
式(I)の化合物の施用量は、雑草の種類、使用する組成物、施用の時間、気
候及び土壌条件、並びに(作物栽培地の雑草の生長抑制に使用する場合は)作物
の種類に応じて変化する。作物栽培地に施用する場合は、実質的に回復不能(p
ermanent)な損傷を作物に与えることなく雑草の生長を抑制するのに十
分な施用量にする必要がある。一般的には、これらの要素を考慮して、施用量を
0.01kg〜5kg活性物質/ヘクタールとすると良好な結果が得られる。し
かしながら、遭遇する特定の除草問題に応じて、前記より多い又は少ない施用量
を
使用してもよい。
式(I)の化合物は、雑草がはびこる場所、即ち例えばコムギ、オオムギ、オ
ートムギ、トウモロコシ及びコメのような禾穀類、ダイズ、ツルナシインゲンマ
メ(field and dwarf beans)、エンドウ、アルファルフ
ァ、ワタ、落花生、アマ、タマネギ、ニンジン、キャベツ、アブラナ、ヒマワリ
、テンサイといったような作物の栽培に使用されているか又は使用する予定の地
域、並びに永年牧草地又は種蒔きによる牧草地等に、作物の種蒔きの前もしくは
後、又は作物の出現の前もしくは後に、指向的又は非指向的方法、例えば指向的
又は非指向的噴霧で発生前又は発生後施用することにより、雑草の生長を選択的
に、例えば前述の雑草種の生長を抑制するのに使用し得る。例えば前述のような
作物の栽培に使用されているか又は使用する予定の地域である雑草発生場所で雑
草の選択的防除を行うためには、0.01kg〜4.0kg、好ましくは0.0
1kg〜2.0kg活性物質/ヘクタールの施用量が特に適当である。
式(I)の化合物はまた、定着した(established)果樹園及び他
の樹木栽培地域、例えば森林及び公園、並び
にプランテーション、例えばサトウキビ、アブラヤシ及びゴムのプランテーショ
ンで、発生前又は発生後施用により、特に前述のような雑草の生長を抑制するた
めに使用し得る。その場合は樹木又はプランテーションの植え付けの前又は後に
、0.25kg〜5.0kg、好ましくは0.5kg〜4.0kg活性物質/ヘ
クタールの施用量で、化合物を雑草又は雑草が発生すると思われる土壌に指向的
又は非指向的方法(例えば指向的又は非指向的噴霧)で施用し得る。
式(I)の化合物はまた、作物栽培地ではないが雑草の防除を必要とする地域
で、特に前述のような雑草の生長を抑制するために使用し得る。
このような非作物栽培地の具体例としては、飛行場、工業用地、鉄道、道路の
端、川端、潅漑もしくは他の水路、低木地及び休閑地もしくは非耕作地、特に火
事の危険を減らすために雑草の生長抑制が望まれる地域が挙げられる。全体的な
除草効果が頻繁に望まれる前述のような目的で使用する場合には、活性化合物を
前述の作物栽培地で使用する量より多い用量で施用するのが普通である。正確な
用量は処理すべき植物の種類及び所期の効果に応じて異なる。
この場合は、指向的又は非指向的方法(例えば指向的又は非指向的噴霧)によ
り、1.0kg〜20.0kg、好ましくは5.0〜10.0kg活性物質/ヘ
クタールの施用量で、発生前又は発生後施用、好ましくは発生前施用を実施する
のが特に適当である。
発生前施用で雑草の生長を抑制するために使用する時は、雑草が生えると予想
される土壌に式(I)の化合物を混入し得る。式(I)の化合物を、発生後施用
、即ち出現した雑草の茎葉部又は露出部分への施用によって雑草の生長抑制に使
用すると、通常は式(I)の化合物が土壌にも接触することになるため、後で発
芽する土壌中の雑草に対して発生前防除効果も与えられ得る。
特に長期間の雑草防除が必要な時は、式(I)の化合物の施用を必要に応じて
繰り返し得る。
本発明は更に別の特徴として、除草用途に適した組成物を提供する。この組成
物は、1種類以上の式(I)のイソオキサゾール誘導体を、1種類以上の農業的
に許容し得る相容性希釈剤もしくは担体及び/又は界面活性剤[即ち、除草組成
物に使用するのに適したものとして一般的に当業界で許容されており且
つ式(I)の化合物に対して相容性を示す種類の希釈剤もしくは担体及び/又は
界面活性剤]と組合わせた状態、好ましくはその中に均一に分散させた状態で含
む。「均一に分散した」という用語には、式(I)の化合物が他の成分中に溶解
している組成物が含まれる。「除草剤組成物」という用語は広い意味で使用され
、そのままで除草剤として使用できる組成物だけでなく、使用前に希釈する必要
がある濃厚物も意味する。本発明の組成物は1種類以上の式(I)化合物を0.
05〜90重量%含むのが好ましい。
除草剤組成物は、希釈剤もしくは担体と界面活性剤(例えば湿展剤、分散剤又
は乳化剤)の両方を含み得る。本発明の除草剤組成物に含ませ得る界面活性剤は
、イオン系又は非イオン系、例えばスルホリシノレエート、第四級アンモニウム
誘導体、エチレンオキシドと、アルキル及びポリアリールフェノール、例えばノ
ニル−もしくはオクチル−フェノール、又はエチレンオキシドとの縮合による遊
離ヒドロキシ基のエーテル化により可溶化したアンヒドロソルビトールのカルボ
ン酸エステルとの縮合物をベースとする生成物、硫酸エステル及びスルホン酸の
アルカリ及びアルカリ土類金属塩、例えばジノニル−及びジオク
チル−ナトリウムスルホノスクシネート、並びに高分子量スルホン酸誘導体のア
ルカリ及びアルカリ土類金属塩、例えばリグノスルホン酸ナトリウム、リグノス
ルホン酸カルシウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びアルキルベン
ゼンスルホン酸カルシウムであり得る。
適当には、本発明の除草剤組成物は10重量%以下、例えば0.05〜10重
量%の界面活性剤を含み得るが、所望であれば、本発明の除草剤組成物は界面活
性剤をそれより大きい割合で含み得、例えば乳化性懸濁剤(liquid em
ulsifiable suspension concentrates)で
は15重量%まで、水溶性液剤(liquid water soluble
concentrates)では25重量%まで含み得る。
適当な固体希釈剤又は担体の具体例としては、ケイ酸アルミニウム、タルク、
焼成マグネシア、ケイ藻土、リン酸三カルシウム、コルク粉、吸収剤カーボンブ
ラック及びクレー、例えばカオリン及びベントナイトが挙げられる。固体組成物
(粉剤(dusts)、粒剤(granules)又は水和剤の形態を有し得る
)は、好ましくは、式(I)の化合物を固体
希釈剤と一緒に粉砕するか、又は固体希釈剤もしくは担体に揮発性溶媒中の式(
I)化合物の溶液を含浸し、溶媒を蒸発させ、必要であれば生成物を粉砕して粉
末を得ることにより製造する。顆粒状組成物は、式(I)の化合物(所望であれ
ば揮発性であってよい適当な溶媒に溶解したもの)を顆粒形態の固体希釈剤又は
担体に吸収させ、所望であれば溶媒を蒸発させることによって製造するか、又は
前述の方法で製造した粉末状組成物を造粒することによって製造する。固体除草
剤組成物、特に水和剤及び粒剤は、固体の場合には希釈剤又は担体としても機能
し得る湿展剤又は分散剤(例えば前述の種類)を含み得る。
本発明の液体組成物は、界面活性剤を含み得る水性、有機もしくは水性−有機
溶液、懸濁液及びエマルションの形態を有し得る。液体組成物に含ませるのに適
した液体希釈剤としては、水、グリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール
、アセトフェノン、シクロヘキサノン、イソホロン、トルエン、キシレン、鉱油
、動物油、植物油並びに石油の軽質芳香族(light aromatic)留
分及びナフテン留分(そしてこれらの希釈剤の混合物)が挙げられる。液状組成
物に含ませ得る界面活性剤はイオン系又は非イオン系(例えば前述の種類)であ
り得、液体の場合には希釈剤又は担体としても機能し得る。
粉末、分散性顆粒及び濃厚物形態の液体組成物は、使用可能な組成物を得るた
めに、水又は、特に希釈剤又は担体が油である液体濃厚物の場合には、他の適当
な希釈剤、例えば鉱油又は植物油で希釈し得る。
所望であれば、式(I)の化合物の液体組成物は、活性物質と相容性の乳化剤
に溶解した、又は活性物質と相容性の乳化剤を含む溶媒に溶解した、活性物質含
有自己乳化性濃厚物(self−emulsifying concentra
tes)の形態で使用し得る。この種の濃厚物は、水を加えるだけで使用可能な
組成物となる。
希釈剤又は担体が油である液体濃厚物は、静電噴霧法を用いて、それ以上希釈
せずに使用し得る。
本発明の除草組成物は、所望であれば、一般的なアジュバント、例えば固着剤
、保護コロイド、増粘剤、浸透剤、安定剤、金属イオン封鎖剤、凝結防止剤、着
色剤及び腐食防止剤も含み得る。これらのアジュバントは担体又は希釈剤として
も機能し得る。
特に指摘がない限り、下記の%は重量%である。本発明の好
ましい除草剤組成物は下記の通りである:
10〜70%の1種類以上の式(I)化合物、2〜10%の界面活性剤、0.
1〜5%の増粘剤及び15〜87.9%の水を含む水性懸濁剤(aqueous
suspension concentrates);
10〜90%の1種類以上の式(I)化合物、2〜10%の界面活性剤及び8
〜88%の固体希釈剤又は担体を含む水和剤(wettable powder
);
10〜90%の1種類以上の式(I)化合物、2〜40%の炭酸ナトリウム及
び0〜88%の固体希釈剤を含む水溶剤(water soluble pow
der)又は水分散剤(water dispersible powder)
;
5〜50%、例えば10〜30%の1種類以上の式(I)化合物、5〜25%
の界面活性剤及び25〜90%、例えば45〜85%の水混和性溶媒、例えばジ
メチルホルムアミド、又は水混和性溶媒と水との混合物を含む水溶性液剤(li
quid water soluble concentrate);
10〜70%の1種類以上の式(I)化合物、5〜15%の界面活性剤、0.
1〜5%の増粘剤及び10〜84.9%の有
機溶媒を含む乳化性懸濁剤(liquid emulsifiable sus
pension concentrate);
1〜90%、例えば2〜10%の1種類以上の式(I)化合物、0.5〜7%
、例えば0.5〜2%の界面活性剤及び3〜98.5%、例えば88〜97.5
%の顆粒担体(granular carrier)を含む粒剤;
0.05〜90%、好ましくは1〜60%の1種類以上の式(I)化合物、0
.01〜10%、好ましくは1〜10%の界面活性剤及び9.99〜99.94
%、好ましくは39〜98.99%の有機溶媒を含む乳剤。
本発明の除草組成物はまた、式(I)の化合物を、1種類以上の別の農薬活性
化合物と組合わせた状態、好ましくはその中に均一に分散させた状態で含み得、
所望であれば1種類以上の農薬的に許容し得る相容性希釈剤又は担体、界面活性
剤及び前述のような一般的なアジュバントも含み得る。本発明の除草剤組成物に
含ませ得る、又は本発明の除草剤組成物と一緒に使用し得る別の農薬活性化合物
の具体例としては、例えば防除すべき雑草種の範囲を広げるための除草剤、例え
ばアラクロール
[2−クロロ−2,6’−ジエチル−N−(メトキシ−メチル)−アセトアニリ
ド]、アトラジン[2−クロロ−4−エチルアミノ−6−イソプロピルアミノ−
1,3,5−トリアジン]、ブロモキシニル[3,5−ジブロモ−4−ヒドロキ
シベンゾニトリル]、クロルトルロン(chlortoluron)[N’−(
3−クロロ−4−メチルフェニル)−N,N−ジメチル尿素]、シアナジン[2
−クロロ−4−(1−シアノ−1−メチルエチルアミノ)−6−エチルアミノ−
1,3,5−トリアジン]、2,4−D[2,4−ジクロロフェノキシ−酢酸]
、ジカンバ[3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸]、ジフェンゾコート(
difenzoquat)[1,2−ジメチル−3,5−ジフェニル−ピラゾリ
ウム塩]、フラムプロップメチル(flampropmethyl)[メチルN
−2−(N−ベンゾイル−3−クロロ−4−フルオロアニリノ)−プロピオネー
ト]、フルオメツロン(fluometuron)[N’−(3−トリフルオロ
メチルフェニル)−N,N−ジメチル尿素]、イソプロツロン(isoprot
uron)[N’−(4−イソプロピルフェニル)−N,N−ジメチル尿素]、
殺虫剤、例えばペルメスリン及びシペルメスリンのような合成ピ
レスロイド系、並びに殺菌剤、例えばメチルN−(1−ブチル−カルバモイル−
ベンゾイミダゾール−2−イル)カーバメートのようなカーバメート系、及び1
−(4−クロロ−フェノキシ)−3,3−ジメチル−1−(1,2,4−トリア
ゾール−1−イル)−ブタン−2−オンのようなトリアゾール系が挙げられる。
本発明の除草剤組成物に含ませ得る、又は該組成物と一緒に使用し得る農薬活
性化合物及び他の生物学的に活性な物質、例えば前述のような物質であって、酸
である物質は、所望であれば、一般的な誘導体の形態、例えばアルカリ金属及び
アミンの塩及びエステルの形態で使用し得る。
本発明は更に別の特徴として、1種類以上の式(I)のイソオキサゾール誘導
体、又は好ましいものとして前述のような除草剤組成物、好ましくは使用前に希
釈する必要がある除草剤濃厚物形態を含む製品を提供する。この製品は、1種類
以上の式(I)のイソオキサゾール誘導体用の容器に入れられた前記1種類以上
の式(I)誘導体又は前記除草剤組成物と、容器内の前記式(I)誘導体又は除
草剤組成物を雑草の生長抑制に使用する方法を示すべく前記容器に物理的に取り
付けられた説明書
とからなる。容器は通常、普通の周囲温度で固体状である化学物質及び特に濃厚
物形態の除草剤組成物の貯蔵に一般的に使用される種類のもの、例えば内側にラ
ッカーを塗布してあってよい金属製もしくはプラスチック材料の缶及び樽、ガラ
ス及びプラスチック材料の瓶、そして容器の中味が固体、例えば顆粒状除草剤組
成物の場合には、例えば厚紙、プラスチック材料及び金属の箱又は袋である。容
器は通常、1エーカー以上の土地を雑草生長抑制のために処理するに足る量のイ
ソオキサゾール誘導体又は除草剤組成物を収容するのに十分な容量を有するが、
一般的な取り扱い方法にとって都合のよい大きさを超えることはない。説明書は
、例えば容器に直接印刷するか、又は容器に取り付けられるラベルもしくはタグ
に印刷して、容器に物理的に取り付ける。説明は通常、容器の中味を必要に応じ
て希釈した後、0.01kg〜20kg活性物質/ヘクタールの施用量で前述の
方法及び目的に従い雑草の生長抑制のために適用する旨を示す。
以下に実施例を挙げて本発明の除草組成物を説明する。実施例C1
下記の材料で可溶性濃厚物を製造する。
活性成分(化合物1) 20%w/v
33%w/v水酸化カリウム溶液 10%v/vテトラヒドロフルフリルアルコール
(T H F A) 10%v/v
水 総量100%に調整
THFAと活性成分(化合物1)と90容量%の水とを撹拌し、安定なpH7
〜8が得られるまで水酸化カリウム溶液をゆっくりと加え、次いで水で100%
にした。
イソオキサゾール(化合物1)の代わりに別の式(I)化合物を用いて、前述
の手順で類似の可溶性濃厚物を調製し得る。実施例C2
下記の材料で水和剤を製造する。
活性成分(化合物1) 50%w/w
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 3%w/w
リグノ硫酸ナトリウム 5%w/wナトリウムホルムアルデヒドアルキルナフタレンスルホネート
2%w/w
極微小二酸化ケイ素 3%w/w
チャイナクレー 37%w/w
前記成分を一緒にブレンドし、該混合物をエアジェットミルで粉砕する。
イソオキサゾール(化合物1)の代わりに別の式(I)化合物を用いて、前述
の手順で類似の水和剤を調製し得る。実施例C3
下記の材料で水溶剤を製造する。
活性成分(化合物1) 50%w/w
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 1%w/w
極微小二酸化ケイ素 2%w/w
重炭酸ナトリウム 47%w/w
前記成分を一緒に混合し、得られた混合物をハンマーミルで粉砕する。
イソオキサゾール(化合物1)の代わりに別の式(I)化合物を用いて、前述
の手順で類似の水溶剤を調製し得る。
本発明の化合物は下記の方法で除草剤としての施用に使用した。除草性化合物の使用方法
a)概論
植物の処理に使用する適量の化合物をアセトンに溶解して、最高4000g試
験化合物/ヘクタール(g/ha)までの施用量に相当する溶液を得た。これら
の溶液を、290L/ヘク
タールに相当する噴霧液を送出する標準的実験用除草剤噴霧器で施用した。
b)雑草防除:発生前
縦横70mm、深さ75mmのプラスチック鉢内で非滅菌土壌に種子を蒔いた
。鉢当たりの種子数は下記の通りである。雑草種
大体の種子数/鉢
1) 広葉雑草
Abutilon theophrasti 10
Amaranthus retroflexus 20
Galium aparine 10
Ipomoea purpurea 10
Sinapis arvensis 15
Xanthium strumarium 2
2) イネ科雑草
Alopecurus myosuroides 15
Avena fatua 10
Echinochloa crus-galli 15
Setaria viridis 20
3) スゲ
Cyperus esculentus 3作物
1) 広葉植物
ワタ 3
ダイズ 3
2) イネ科
トウモロコシ 2
コメ 6
コムギ 6
本発明の化合物を、(a)に記載のように、種子を含む土壌の表面に施用した
。各作物及び各雑草毎に単一の鉢を各処理に割当て、噴霧していない対照及びア
セトンのみを噴霧した対照を用意した。
処理後の鉢を温室内の毛管マット上に配置し、上から水やりをした。噴霧から
20〜24日後に作物の損傷を肉眼的に評価した。結果は、対照鉢の植物と比較
した作物又は雑草の生長低下率又は損傷率として表した。
c)雑草防除:発生後
深さ75mm、縦横70mmの鉢内でJohn Innes鉢植え用堆肥に雑
草及び作物を直接蒔いた。但しAmaranthusは芽生えの段階で抜きとっ
て移植し、1週間後に噴霧した。次いで植物を、植物の処理に使用する化合物を
噴霧できる生長段階まで温室で生長させた。鉢当たりの植物数は下記の通りであ
る。
植物の処理に使用する化合物は(a)に記載のように植物に施用した。各作物
及び雑草種毎の単一の鉢を各処理に割当て、噴霧していない対照及びアセトンの
みを噴霧した対照を用意した。処理後の鉢を温室内の毛管マット上に配置し、2
4時間後に上から一回水やりをし、その後調節された地下潅漑を使用した。噴霧
から20〜24日後に作物の損傷及び雑草の防除を肉眼的に評価した。結果は、
対照鉢の植物と比較した作物又は雑草の生長低下率又は損傷率として表した。
本発明の化合物は、1kg/haまたはそれ以下で使用において、前記実験で
使用した雑草に対して極めて高い除草活性を示すと共に作物耐性(crop t
olerance)を示した。
化合物1〜10を1000g/haまたはそれ以下で発生前又は発生後に施用
した場合、1種類以上の雑草種の生長が90%以上低下した。
化合物1〜10を250g/haまたはそれ以下で発生後施用した場合、Ip omoea purpurea
及びAmaranthus retroflex us
の生長が80%以上低下した。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07D 417/10 261 9053−4C C07D 417/10 261
(72)発明者 ピアーソン,クリストフアー・ジヨン
イギリス国、エセツクス・シー・エム・
5・0・エイチ・ダブリユ、オンガー、フ
アイフイールド・ロード、ローヌ・プーラ
ン・アグリカルチヤー・リミテツド (番
地なし)
(72)発明者 ウオリス,デレク・イアン
イギリス国、エセツクス・シー・エム・
5・0・エイチ・ダブリユ、オンガー、フ
アイフイールド・ロード、ローヌ・プーラ
ン・アグリカルチヤー・リミテツド (番
地なし)