JPH1048644A - 液晶パネルの製造方法 - Google Patents

液晶パネルの製造方法

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JPH1048644A
JPH1048644A JP20399496A JP20399496A JPH1048644A JP H1048644 A JPH1048644 A JP H1048644A JP 20399496 A JP20399496 A JP 20399496A JP 20399496 A JP20399496 A JP 20399496A JP H1048644 A JPH1048644 A JP H1048644A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶パネルを製造する際、シール剤のパター
ン形状が複雑になる場合であっても、簡単な処理を施す
だけで、基板表面のうちそのパターン形状に対応した適
正な位置だけを正確に加圧できるようにして、液晶パネ
ルの厚さを表面全域にわたって均一にする。 【解決手段】 一対の基板1,2を方形環状パターンの
シール剤3を挟んだ状態で一対の平面剛体5,6によっ
て加圧して接着する液晶パネルの製造方法である。この
方法では、シール剤3が設けられた領域以外の領域に対
応する部分を削除したパターン形状K3,K4,K8を
有する緩衝材7を基板1,2の外側表面に介在させた状
態で、それらの基板1,2を加圧する。基板1,2は緩
衝材7が存在するシール剤3の所だけで加圧され、その
他の部分には不要な加圧力が加らないので、液晶パネル
の厚さを均一にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置の主
要構成部である液晶パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶パネルは、一対の基板をシ
ール剤を挟んで接着し、さらに、それらの基板間に液晶
を注入することによって構成される。そして、こうして
形成した液晶パネルに駆動用IC、バックライト等の付
帯機器を装着することによって液晶表示装置が完成す
る。
【0003】上記のような液晶パネルを製造するに際し
ては、一対の基板の間隙を均一で且つ設計値通りに保持
することが表示品質を保証する上で重要である。そこ
で、基板を貼り合わせて加圧圧着するときに、基板間を
一定間隙に保持させたままシール剤を硬化させる技術が
必要となる。
【0004】従来、一対の基板を互いに圧着する際に
は、それらの基板を1組又は複数組積み重ね、表面が平
面である剛体のその平面部分によって1組又は複数組の
基板を表裏両面から挟み込むという方法が採られてい
た。また、その場合に、基板の厚さのバラツキや、加圧
用の剛体の平面度のバラツキ等を補償するために、一様
な厚さ及び弾力性を持った緩衝材を剛体と基板との間に
介在させることも行われていた。
【0005】また、従来の液晶パネルの製造方法とし
て、特開昭57−101816号公報に次のような方
法、すなわち、基板を加圧するための板の加圧面に格子
状の溝を設け、それらの溝のうちからいくつかを選択し
てその中に丸棒材を埋め込むようにした方法が開示され
ている。この製造方法によれば、丸棒材を埋め込んだ加
圧用板によって基板を加圧するとき、基板の表面のうち
シール剤が設けられた部分に対応する所だけが丸棒材に
よって加圧されることになり、その結果、基板等の厚さ
に多少のバラツキがあっても、両基板間の間隙を均一に
保持できるということが期待されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、緩衝材
を間に挟んだ状態で基板を加圧するようにした上記従来
の液晶パネルの製造方法においては、緩衝材の品質がそ
のまま液晶パネルの品質に影響を及ぼすことが考えられ
る。具体的には、緩衝材の厚さムラがそのまま液晶パネ
ルの厚さムラになってしまったり、液晶パネルの厚さが
部分的に薄くなり過ぎたりすることが考えられる。
【0007】また、特開昭57−101816号公報に
開示された丸棒材を用いた従来の液晶パネルの製造方法
では、加圧処理に際して加圧用板に丸棒材を装着すると
いう作業が非常に面倒であった。また、丸棒材を設ける
ことができる位置が溝を設けた特定の位置に限定されて
しまい、よって、シール剤のパターン形状が複雑になる
場合には、丸棒材をシール剤に沿って正確に位置設定す
ることが非常に難しかった。
【0008】例えば、特開昭64−9416号公報に
は、一対の基板を接着するための主たるシール材に加え
て、そのシール材の外側に補助シール材を設けて、荷重
が均一に加わるようにした液晶パネルの製造方法が開示
されている。この方法の場合には補助シール材を含めた
全体的なシール材のパターン形状が複雑になり、そのよ
うな複雑なパターン形状に合わせて丸棒材を加圧用板に
装着するということが非常に難しかった。
【0009】本発明は、従来の液晶パネルの製造方法に
おける上記の問題点に鑑みて成されたものであって、シ
ール剤のパターン形状が複雑になる場合であっても、簡
単な処理を施すだけで、基板表面のうちそのパターン形
状に対応した適正な位置だけを正確に加圧できるように
して、液晶パネルの厚さを均一にすることのできる液晶
パネルの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る液晶パネルの製造方法は、一対の基板
を所定パターン形状のシール剤を挟んで加圧して接着す
る液晶パネルの製造方法において、シール剤が設けられ
た領域以外の領域に対応する部分を削除したパターン形
状を有する緩衝材を少なくとも一方の基板の外側表面に
介在させた状態で、上記一対の基板を加圧することを特
徴とする。
【0011】一対の基板は、通常、透明なガラス基板に
よって形成され、それらの表面上に透明電極が形成され
る。そして、それらの基板とシール剤とによって区画形
成される液密の空間内に液晶が充填される。シール剤
は、通常、熱硬化性樹脂によって形成される。
【0012】シール剤のまわりには、必要に応じて、補
助シール剤が配設される。この補助シール剤は、一対の
基板を均一に加圧することを目的として補助的に設けら
れるものであって、最終的には、液晶パネルから除去さ
れるものである。このように補助シール剤を用いて液晶
パネルを製造する際には、上記緩衝材のうち、補助シー
ル剤とシール剤との間に対応する部分も削除することが
望ましい。
【0013】緩衝材の材質は、特定の材質に限定される
ものではないが、例えば、厚さが実質的に一様である紙
材や、厚さが実質的に一様である合成樹脂等によって形
成できる。ここで、「実質的に」というのは、製造誤差
等の関係で厚さにバラツキが生じる場合でもそのバラツ
キが実用上は特に問題とならないような極く微細なバラ
ツキであるときには、そのような微細なバラツキも含む
という意味である。また、紙材としては、ケント紙、合
成紙、ラシャ紙等が考えられる。
【0014】一般に、シール剤は、適宜の1カ所におい
て外部へ向かって開口する液晶注入口を構成する。基板
間に液晶を注入する際には、この液晶注入口を通して液
晶が液晶パネルの内部に注入される。この液晶注入口を
構成しているシール剤が緩衝材によって加圧されると、
液晶注入口の部分の基板間隔が小さくなり過ぎることが
考えられる。これを防止するため、液晶注入口に対応す
る部分の緩衝材は削除しておくことが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る製造方法を
用いて液晶パネルを製造する際の状態を模式的に示して
いる。同図において、透明なガラスによって形成された
一対の基板1及び2が互いに対向して配置される。基板
1の内側(図の下側)表面及び基板2の内側(図の上
側)表面には、それぞれ、液晶の各画素部分への印加電
圧を制御するための透明電極(図示せず)が形成され
る。また、一方の基板2の内側(図の上側)の表面上に
は、シール剤3がほぼ方形の環状に印刷され、さらに、
補助シール剤4が適宜の長さの直線状に印刷される。方
形の環状に印刷されたシール剤3の1カ所には、外部へ
開口する液晶注入口8が形成される。
【0016】これらの基板1及び2は、高温に置かれた
状態で一対の平面剛体5及び6によって挟まれて加圧さ
れるのであるが、この加圧に際しては、基板1と平面剛
体5の間及び基板2と平面剛体6の間に、それぞれ、緩
衝材7が挟まれる。これらの緩衝材7は、例えば、ケン
ト紙、合成紙、ラシャ紙等といった紙材によって一様な
厚さに形成されている。また、図2に示すように緩衝材
7の内部には、ナイフその他の切断装置によって符号K
3及びK4で示す切込み削除領域が形成されている。切
込み削除領域K3は、方形で環状のシール剤3の内部領
域に相当する面積を有し、さらにシール剤3の液晶注入
口8に対応する部分に削除領域K8を有している。ま
た、切込み削除領域K4は、補助シール剤4とシール剤
3との間の領域に相当する面積を有している。
【0017】液晶パネルを製造する際には、図1におい
て、基板1及び基板2を重ね合わせ、さらに、削除領域
K3がシール剤3の内部に位置し、削除領域K4が補助
シール剤4とシール剤3との間に位置し、そして削除領
域K8が液晶注入口8を覆うように正確に位置合わせし
た後、緩衝材7を基板1及び基板2のそれぞれの外側表
面に面接触させて載置する。その後、平面剛体5及び平
面剛体6によって緩衝材7を介して基板1及び2を表裏
両側から所定圧力、例えば1.5kg/cm2で数分間
かけて圧着し、さらにその後、高温環境下、例えば15
0℃程度で所定時間、例えば1時間程度加熱してシール
剤3及び補助シール剤4を硬化させて基板1及び2を貼
着する。なお、加圧源としては、エアー、バネ、重り、
その他種々のものが考えられる。
【0018】基板1,2に対する加圧及び加熱処理の
後、平面剛体5及び6による加圧を解除し、さらに、緩
衝材7を取り除けば、一対の基板1及び2がシール剤3
及び補助シール剤4によって互いに接着された状態の液
晶封入前の液晶パネルが得られる。但し、このままで
は、一対の基板に複数個の液晶パネルが含まれる状態、
いわゆる多面取りの状態であるので、最終的には、図2
の鎖線L1及び破線L2のようにシール剤3のまわりを
切断して個々の液晶パネル(液晶封入前)を切り取る。
この際、補助シール剤4は、不要なものとして切り取ら
れる。切り出された複数個の液晶パネルは、図示しない
液晶の注入工程へと運ばれて、当該工程において液晶注
入口8を通して所定の液晶が所定量注入される。
【0019】上記の液晶パネルの製造工程において、仮
に図3に示すように、緩衝材7が削除領域K3,K4及
びK8を持っていない従来型の緩衝材であり、その緩衝
材7に局部的な厚みムラMが存在する場合を考える。す
ると、図示の通り、厚みムラMに対応する所の基板1に
局部的に圧力が高い領域が発生し、よって、その領域の
セル間隙GA は通常のセル間隙G0 に比べて小さくな
り、その結果、液晶パネルに厚さムラが発生する。これ
に対し、本実施形態のように、シール剤3及び補助シー
ル剤4を設けた領域以外の領域を削除したパターン形状
の緩衝材7を用いれば、厚みムラMが除去されるので、
基板1に局部的圧力が加わることがなくなり、よって、
均一なセル間隙が保持される。
【0020】また、緩衝材7の削除領域パターンK3,
K4及びK8は、単に、1枚の板状材料をナイフ等の切
断器具を用いて適宜に切断するだけという、非常に簡単
な作業を行うだけで形成されるので、作業が複雑になる
ことがない。さらに、補助シール剤4を用いる場合のよ
うに、シール剤のパターン形状が複雑になる場合であっ
ても、削除領域パターンをそれに対応した適切な形状に
自由に形成できる。
【0021】なお、図2において、液晶注入口8の開口
断面積が小さくなり過ぎると、液晶注入のために要する
時間が長くかかって生産性が悪くなり、その上、注入時
にキャビテーションに起因する気泡が発生して液晶の表
示品質が低下するおそれがある。この点に関し、本実施
形態では、図2において、シール剤3によって構成され
る液晶注入口8のまわりに、その液晶注入口8を逃げる
ための削除領域K8を形成したので、その液晶注入口8
を構成するシール剤3が過剰に加圧されることがなくな
り、よって、液晶注入口部分の基板間隙が小さくなり過
ぎることを防止できる。
【0022】また、図4に示すように、基板1及び2に
張出し部分Dがある分だけ、シール剤3に関して非対称
形状をした液晶パネルの場合には、緩衝材7が削除領域
を持っていない従来型であるとすると、基板1,2の端
部には、基板張出し部分Dに対応する緩衝材部分7aの
働きにより、シール剤3を支点とするモーメント力FM
が作用し、その結果、基板1,2に残留応力が発生する
おそれがある。この点に関し、シール剤3以外の領域に
対応して削除領域Kを設けるようにした本実施形態によ
れば、そのようなモーメント力FM の発生を防止でき
る。
【0023】以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を
説明したが、本発明はその実施形態に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に記載した技術的範囲内で種々
に改変できる。
【0024】例えば、図1に示す実施形態では、1対の
基板から2個の液晶パネルを作製する状態を示している
が、これに代えて、1対の基板から1個の液晶パネルを
作製する場合、あるいは、1対の基板から3個以上の液
晶パネルを作製する場合にも本発明を適用できることは
もちろんである。また、図1の実施形態では、平面剛体
5及び6によって1組の基板1及び2を加圧するものと
したが、平面剛体5及び6の間に複数組の基板を平行に
重ねて挟み、且つそれらの各基板間に緩衝材7を挟み込
んだ状態で、同時に多数組の液晶パネルを作製すること
もできる。また、緩衝材7の形状及び材質は、図1に示
したものに限定されない。また、図1の実施形態では、
両方の基板1及び2の外側表面に緩衝材7を介在させた
が、場合によっては、いずれか一方の基板の方だけに緩
衝材7を介在させるだけでも同様の効果が得られること
がある。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の液晶パネルの製造方法に
よれば、材料を削除するという簡単な処理だけで所望形
状のパターンを備えた緩衝材を形成するようにしたの
で、シール剤のパターン形状が複雑になる場合であって
も、簡単にそれに対処できる。そして、基板表面のうち
シール剤のパターン形状に対応した適正な位置だけを緩
衝材を介して正確に加圧することにより、液晶パネルの
厚さをパネル面全域にわたって均一にすることができ
る。
【0026】請求項2記載の液晶パネルの製造方法によ
れば、液晶パネルの面積が大きくなる場合でも、基板に
加わる加圧力を補助シール剤の働きによってパネル表面
全域にわたって均一にできる。このように補助シール剤
を用いることによってシール剤の全体的なパターン形状
が複雑になる場合には、本発明のように削除領域を形成
した緩衝材を用いる場合の方が、従来のように丸棒材を
配列して加圧領域を選択するようにした場合に比べて、
シール剤のパターン形状の変化に細かく正確に対応する
ことができ、しかも作業が著しく簡単である。
【0027】請求項3記載の液晶パネルの製造方法によ
れば、紙材は容易に切断することが可能であるので、緩
衝材に希望の削除領域を形成するときの作業が非常に簡
単である。
【0028】請求項4記載の液晶パネルの製造方法によ
れば、液晶注入口を構成するシール剤を必要以上に加圧
することを防止できるので、液晶注入口の開口面積が小
さくなり過ぎることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶パネルの製造方法を実施する
ための基板加圧装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の基板加圧装置で用いられる緩衝材の一例
を示す平面図である。
【図3】従来の基板加圧方法の一例を示すための液晶パ
ネル及び緩衝材の断面図である。
【図4】従来の基板加圧方法と本発明に係る基板加圧方
法とを比較するための液晶パネル及び緩衝材の断面図で
ある。
【符号の説明】
1,2 基板 3 シール剤 4 補助シール剤 5,6 平面剛体 7 緩衝材 8 液晶注入口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板を所定パターン状のシール剤
    を挟んで加圧して接着する液晶パネルの製造方法におい
    て、シール剤が設けられた領域以外の領域に対応する部
    分を削除したパターン形状を有する緩衝材を少なくとも
    一方の基板の外側表面に介在させた状態で、上記一対の
    基板を加圧することを特徴とする液晶パネルの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液晶パネルの製造方法に
    おいて、シール剤の外側に補助シール剤を設け、上記緩
    衝材のうち、補助シール剤とシール剤との間に対応する
    部分を削除することを特徴とする液晶パネルの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の液晶パネル
    の製造方法において、緩衝材は、厚さが実質的に一様で
    ある紙材であることを特徴とする液晶パネルの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のうちのいずれか
    1つに記載の液晶パネルの製造方法において、シール剤
    は外部へ向かって開口する液晶注入口を構成しており、
    緩衝材はその液晶注入口に対応する部分が削除されるこ
    とを特徴とする液晶パネルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102707505A (zh) * 2012-05-25 2012-10-03 河北冀雅电子有限公司 一种液晶显示器封边框丝网印刷版的制造方法

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