JPH1047762A - 給湯機付風呂釜の制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は一台のバーナを用いて給湯と浴槽
水の加熱を行なう給湯機の運転制御に関するものであ
る。 【構成】 バーナ１で加熱される熱交換器３と第二熱交
換器８とを設け、熱交換器３は給水パイプ４と給湯パイ
プ５とに接続して給湯機を構成し、かつ、第二熱交換器
８は浴槽９との間を循環パイプ１０で連結して風呂釜機
能を構成する。該給水パイプ４に通水センサ７を、給湯
パイプ５に出湯温センサ６を取付け、バーナ１は通水セ
ンサ７が水流検出時に出湯温センサ６の検出温度が所定
温度を維持するように燃焼量を可変している。追焚要求
で循環ポンプ１１を運転する時に通水センサ７が水量検
出している時は、バーナ１の制御を出湯温センサ６の信
号で行なうと共に、回転数可変手段１１ａによって、循
環ポンプ１１は運転開始時に循環水量を小に設定し、前
記第二熱交換器８に冷水が送られても熱交換器３から安
定した温水を取り出すようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は一台のバーナを用いて
給湯と浴槽水の加熱を行なう給湯機において、風呂釜と
して機能する制御に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】最近の給湯機は台所や洗面や浴室などに
温水を供給する機能だけでなく、浴槽水を加熱して追焚
を行ない保温する機能がついたものが要求されている。
そして、給湯のためには出湯温センサが給湯温度を検出
して、あらかじめ出湯温設定手段で設定した温度を維持
するようにバーナコントローラがバーナの燃焼量を制御
している。

【０００３】一方、浴槽水の追焚をする時には追焚制御
手段がバーナコントローラへバーナの運転を指示し、該
追焚制御手段は湯温センサの検出温度と、湯温設定手段
の温度が一致するまで循環ポンプを運転しており、浴槽
水は第二熱交換器で熱交換を行なって設定温度に沸き上
げている。そして、浴槽水の追焚時はバーナを所定の燃
焼量で燃焼するが、給湯と浴槽水の追焚が同時に要求さ
れた時には、給湯が優先して給湯に適する燃焼量でバー
ナを運転するものである。

【０００４】即ち、給湯と浴槽水の追焚が同時に要求さ
れて、バーナの燃焼量が浴槽水の加熱に使われても、理
論的には出湯温センサで検出した湯温が出湯温設定手段
で設定した湯温と一致するように、バーナコントローラ
がバーナの燃焼量を高めるので、バーナの燃焼量の一部
が浴槽水の加熱に使われても、自動的に安定した給湯が
得られるものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように、浴槽水の
温度が給湯温度と大きな違いがなければ、出湯温センサ
が給湯温度を検出して、出湯温設定手段の設定温度を維
持するようにバーナの燃焼量を変化させているので、安
定した給湯温度を維持することができるが、もし、第二
熱交換器へ浴槽から冷水が送られる時には、給湯温度は
急激に低下し、この温度低下を出湯温センサが検出する
前に熱交換器が冷却され、また、バーナの燃焼量を大き
くするように指示しても、バーナはただちに大幅な燃焼
量の変化ができずに追従できない場合があり、給湯中の
蛇口から急に冷水を吐出することがあるので何等かの対
策が必要であった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するもので、給湯機のバーナ１と連接する燃焼ガス流
路２と、該燃焼ガス流路２に配置した熱交換器３と、熱
交換器３へ接続して水を供給する給水パイプ４と、熱交
換器３の出口側に接続して加熱した温水を供給する給湯
パイプ５とを設け、かつ、熱交換器３付近の給湯パイプ
５にはバーナ１の運転制御信号を出力する出湯温センサ
６を取付け、該給水パイプ４もしくは給湯パイプ５の途
中に通水センサ７を設置すると共に、前記給湯用の熱交
換器３の付近に浴槽水加熱用の第二熱交換器８を設け、
かつ、第二熱交換器８と浴槽９とは二本の循環パイプ１
０・１０ａで連結し、該二本の循環パイプ１０・１０ａ
の途中に循環ポンプ１１を配置した給湯機付風呂釜にお
いて、通水センサ７の信号で作動する給湯検出手段１２
と、循環ポンプ１１の循環水量を可変する回転数可変手
段１１ａと、浴槽９を適宜追焚運転する追焚制御手段１
３とを設け、該追焚制御手段１３には、給湯検出手段１
２が作動中の追焚運転開始時にバーナ１を出湯温センサ
６の信号で制御し、かつ、循環ポンプ１１の回転数可変
手段１１ａを作動して循環ポンプ１１の運転開始時の循
環水量を小流量とするものである。

【０００７】

【作用】給水パイプ４もしくは給湯パイプ５の途中に設
置した通水センサ７は、給湯検出手段１２によって蛇口
などへの温水が供給されていることを検出する為のもの
であり、該給湯検出手段１２の信号でバーナ１が燃焼を
開始し、高温の燃焼ガスは熱交換器３で給水を加熱して
温水を得ている。

【０００８】一方、浴槽水の追焚を指示すると、追焚制
御手段１３は循環ポンプ１１の運転を指示して浴槽水が
第二熱交換器８に送られてバーナ１の燃焼熱で加熱され
ものであり、この発明の循環ポンプ１１は、給湯検出手
段１２が作動している時は始めから指定した回転数で回
転せずに、回転数可変手段１１ａによって少なくとも運
転の開始時には循環水量を小流量に維持するものであ
る。

【０００９】この為、熱交換器３と第二熱交換器８とが
併設している構成で、第二熱交換器８にを冷水が流れて
も、この冷水による冷却力は弱く、熱交換器３を流れる
温水の温度低下はわずかであり、温度低下が起きてもた
だちにバーナ１の燃焼量が増加して対応するから、蛇口
などから給湯される湯温の変動はほとんどなくなった。

【００１０】

【実施例】実施例を示す図によってこの構成を説明する
と、１は給湯機の熱源であるバーナ、２はバーナ１と連
接して燃焼ガスが通過する筒状の燃焼ガス流路、３は燃
焼ガス流路２の外壁に巻き付けて配置した配管で構成す
る熱交換器、４は熱交換器３の入口側に接続して水を供
給する給水パイプ、５は熱交換器３の出口側に接続して
加熱した温水を供給する給湯パイプであり、図示せざる
蛇口が給湯パイプの先端に取付けられ、蛇口を開くこと
で給湯する。

【００１１】７は給水パイプ４もしくは給湯パイプ５の
途中に設置した通水センサ、１２は通水センサ７の信号
から給湯中かどうかを検出する給湯検出手段である。６
は熱交換器３付近の給湯パイプ５に取付けた出湯温セン
サ、１４は蛇口から出湯する温水の温度を設定する出湯
温設定手段、１５はバーナ１の運転の開始と停止及び運
転中のバーナ１の燃焼量を可変するバーナコントローラ
である。

【００１２】給湯蛇口が開かれると通水センサ７が水の
流れを検出し、給湯検出手段１２は通水センサ７の信号
を受けて給湯の開始をバーナコントローラ１５に伝えて
おり、また、出湯温センサ６はバーナコントローラ１５
へ運転制御信号を出力し、該バーナコントローラ１５は
出湯温設定手段１４で設定した湯温の温水が蛇口から流
出するできるようにバーナ１を制御する。

【００１３】８は給湯用の熱交換器３と一緒に燃焼ガス
流路２の外壁に巻き付けた第二熱交換器、９は第二熱交
換器８と二本の循環パイプ１０・１０ａで連結した浴
槽、１１は循環パイプ１０・１０ａの途中に配置した循
環ポンプである。１６は浴槽９から第二熱交換器８に向
かう循環パイプ１０に取付けた湯温センサ、１７は希望
する浴槽９の湯温をセットする湯温設定手段、１８は浴
槽水の温度を湯温設定手段１７でセットした湯温に高め
る為の追焚スイッチである。

【００１４】１９は追焚スイッチ１８の信号を受けて例
えば１５分毎に起動信号を発生する追焚タイミング手
段、１３は湯温センサ１６と湯温設定手段１７とを入力
として、バーナコントローラ１５にバーナ１の運転を指
示し、また、循環ポンプ１１を駆動する追焚制御手段で
ある。

【００１５】該追焚制御手段１３は追焚スイッチ１８が
閉路になった時に作動する追焚タイミング手段１９の信
号で作動を開始し、まず循環ポンプ１１を作動して循環
パイプ１０・１０ａに水流をつくり、湯温センサ１６に
よって浴槽水の温度を検出する。そして、湯温センサ１
６で検出した湯温と、湯温設定手段１７の湯温とを比較
して、もし浴槽水の温度が正常であれば、循環ポンプ１
１を停止して、次回の追焚タイミング手段１９の起動信
号までそのまま保持する。

【００１６】また、循環ポンプ１１を作動して湯温セン
サ１６で検出した浴槽水の温度が低過ぎる時は、循環ポ
ンプ１１を運転させながらバーナコントローラ１５に起
動信号を送り、バーナ１を所定の燃焼量で運転を開始さ
せる。そして、湯温センサ１６で検出した湯温が正常に
なれば循環ポンプ１１と、バーナコントローラ１５で制
御されるバーナ１との運転を停止して、そのまま保持す
るものである。

【００１７】上記の構成では給湯運転と、浴槽の追焚保
温運転が単独に行なわれる時には全く問題がないが、給
湯運転と追焚運転が同時に行なわれた時には、例えばバ
ーナ１に指示する燃焼量が異なったり、第二熱交換器８
の影響が併設する熱交換器３に現われて、給湯温度を不
安定にするトラブルが発生する。特にこの問題は給湯中
に追焚給湯が始まった時に大きく現われて、使用中の湯
温が急に冷水に変わるトラブルを発生させるから極めて
不満である。

【００１８】この発明は給湯中に追焚運転を開始する時
に上記のトラブルを発生させないようにするもので、１
１ａは循環ポンプ１１に付属させた回転数可変手段であ
る。前記追焚制御回路１３には、給湯検出手段１２の出
力を接続しており、給湯中に追焚を開始する時には循環
ポンプ１１は回転数可変手段１１ａによって循環水量を
低下させるものである。

【００１９】当然循環ポンプ１１が作動すれば第二熱交
換器８に浴槽水が流れるが、この水量は少ないから熱交
換器３に与える影響は小さい。この為、出湯温センサ６
の検出湯温が低下し始めてから、これに対応してバーナ
コントローラ１５がバーナ１に燃焼量のアップを指示し
ても、バーナ１は良好に追従できるものであり、結局湯
温の変動は極めて少なくなったものである。

【００２０】また、湯温センサ１６の検出湯温が低く、
引き続いて追焚運転を行なう時には、追焚制御手段１３
がバーナコントローラ１５へバーナ１の運転を指示して
も、この信号の時はバーナコントローラ１５が出湯時に
適する制御を優先させてバーナ１を運転するから、蛇口
から供給される湯温への影響は全くないものである。

【００２１】尚、回転数制御手段１１ａによる循環ポン
プ１１の回転数の低下は、給湯運転中はそのまま続けて
もよいが、給湯と追焚が併用するためにバーナ１の燃焼
量が大きくなってからは、循環ポンプ１１の回転数を正
常に戻しても、変化幅が少ない時は大きな変動はなく、
必ずしも循環水量を抑えたままにしておく必要はない。

【００２２】また、給湯中の追焚運転時の循環ポンプ１
１の回転数を極端に落としている時は、ゆっくりと無段
階にまたは復数段階の回転数を変化させながら回転数を
正常に戻せば、給湯温度は大きく変動せず、給湯温度の
安定化の為に極端に循環水量を抑えたときにも、追焚運
転する時には正常な循環水量に戻して追焚を行なうこと
ができたものである。

【００２３】

【発明の効果】上記のように一つのバーナ１を使って二
つの熱交換器３・８を加熱し、一方を給湯用に使い、他
方を浴槽水の追焚に使う時には、夫々単独の使用であれ
ば全く問題なく使用することができるが、同時使用時の
温度特性が問題となる。この発明では給湯時の温度制御
回路と、浴槽水の循環ポンプ１１の制御回路とをリンク
させて、同時使用時にはバーナ１は出湯温センサ６の信
号による温度制御によって燃焼量を可変し、かつ、循環
ポンプ１１は運転開始時に循環水量を小流量に維持した
から、第二熱交換器８を流れる冷水が熱交換器３に影響
しにくくなり、安定した給湯温度が維持できるようにな
ったものである。

【００２４】また、浴槽水の加熱時において給湯中の為
にバーナ１の発熱量が予定した発熱量でない時でも、浴
槽９へ戻される浴槽水の温度が少し変化するだけで大き
な影響はなく、循環ポンプ１１の循環水量を始め少なく
しても、結局循環ポンプ１１の運転時間が少し長くなる
だけであり、浴槽９の追焚性能には何等不都合がなく浴
槽水は設定温度に維持できるから、この発明のように追
焚時に給湯機能を優先させても、風呂釜として良好に機
能するようになったものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示す給湯機付風呂釜のブロ
ック図である。

【図２】この発明の実施例を示す給湯機付風呂釜の断面
図である。

【符号の説明】

１ バーナ ２ 燃焼ガス流路 ３ 熱交換器 ４ 給水パイプ ５ 給湯パイプ ６ 出湯温センサ ７ 通水センサ ８ 第二熱交換器 ９ 浴槽 １０ 循環パイプ １０ａ 循環パイプ １１ 循環ポンプ １１ａ 回転数可変手段 １２ 給湯検出手段 １３ 追焚制御手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 給湯機のバーナ１と連接する燃焼ガス流
   路２と、該燃焼ガス流路２に配置した熱交換器３と、熱
   交換器３へ接続して水を供給する給水パイプ４と、熱交
   換器３の出口側に接続して加熱した温水を供給する給湯
   パイプ５とを設け、かつ、熱交換器３付近の給湯パイプ
   ５にはバーナ１の運転制御信号を出力する出湯温センサ
   ６を取付け、該給水パイプ４もしくは給湯パイプ５の途
   中に通水センサ７を設置すると共に、前記給湯用の熱交
   換器３の付近に浴槽水加熱用の第二熱交換器８を設け、
   かつ、第二熱交換器８と浴槽９とは二本の循環パイプ１
   ０・１０ａで連結し、該二本の循環パイプ１０・１０ａ
   の途中に循環ポンプ１１を配置した給湯機付風呂釜にお
   いて、 通水センサ７の信号で作動する給湯検出手段１２と、循
   環ポンプ１１の循環水量を可変する回転数可変手段１１
   ａと、浴槽９を適宜追焚運転する追焚制御手段１３とを
   設け、該追焚制御手段１３には、給湯検出手段１２が作
   動中の追焚運転開始時にバーナ１を出湯温センサ６の信
   号で制御し、かつ、循環ポンプ１１の回転数可変手段１
   １ａを作動して循環ポンプ１１の運転開始時の循環水量
   を小流量に維持する制御機構を有する給湯機付風呂釜の
   制御装置。