JP5516138B2 - 給湯システム - Google Patents

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この発明は給湯システムに関し、より詳細には、複数の給湯器を連結してなる給湯システムであって、給湯器が加熱部を非燃焼または弱燃焼の状態で湯水を循環させて配管内の凍結を防止する凍結予防運転機能を備えている給湯システムに関する。
大量の出湯が求められるなど給湯負荷の大きい施設で使用される給湯システムとして、複数の給湯器を連結して運用する給湯システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
この特許文献1に示す給湯システムは、2台の給湯器を連結してなる給湯システムであって、給湯器を連結するにあたり、各給湯器に共通の給水配管および給湯配管を設け、これら給水配管、給湯配管に各給湯器の入水管および出湯管を接続することにより、1本の給湯配管を介してカランなどの先栓に各給湯器からの出湯温水を供給できるように構成されている。
一方、このような給湯システムにおいても、いわゆる即出湯機能を備えた給湯システムが提案されるに至っている。即出湯機能は、先栓を開いたときに先栓から直ちに温水が出湯されるように給湯配管内の湯水を温める機能であり、かかる即出湯機能を実現するために、このような給湯システムには、給湯配管内に滞留する湯水を給湯器に戻して再加熱させるための給湯戻り配管が設けられており、給湯器においてこの給湯戻り配管に接続される部位に循環ポンプが備えられ、この循環ポンプを作動させることによって、給湯器の加熱部、給湯器の出湯管、共通の給湯配管、給湯戻り配管を経て給湯器の加熱部に至る湯水の循環流路を形成し、給湯配管内の湯水を給湯器の加熱部で加熱昇温できるように構成している。
特開2003−222399号公報
しかしながら、このような即出湯機能を備えた給湯器を連結してなる給湯システムにおいては、以下のような問題があり、その改善が望まれていた。
すなわち、このような即出湯運転機能を備えた給湯器においては、循環ポンプを利用して給湯器内に湯水の強制循環を起こすことにより、給湯器内の配管が凍結するのを防止する凍結予防運転機能を備えたものがある。そして、この凍結予防運転は、その目的から、給湯器に備えられる器具制御部が独自の判断で開始するように構成されている。
そのため、給湯システムに連結されている一方の給湯器が給湯運転を行っている場合に他方の給湯器においてこの凍結予防運転が行われることがある。そして、この凍結予防運転の多くは給湯器の加熱部を非燃焼で湯水を循環させるものであり、また、加熱部を燃焼させる場合であってもその燃焼は極めて弱い燃焼(弱燃焼)であるから、いずれの場合においても、凍結予防運転では給湯器内に低温の湯水が循環することになる。
上述した通り、複数の給湯器を連結する給湯システムでは、共通の給湯配管を用いて先栓に温水を供給しているので、このように一方の給湯器が給湯運転を行っている最中に他方の給湯器が凍結予防運転を開始すると、給湯配管内に凍結予防運転による低温の湯水が混入してしまい、先栓での出湯温度の低下を招いていた。つまり、出湯特性を低下させる原因となっていた。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、複数の給湯器を連結してなる給湯システムであって、各給湯器がいわゆる即出湯運転に対応する構成を備えるものにおいて、給湯システムの出湯特性を損なうことなく、凍結予防運転を行える給湯システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る給湯システムは、複数の給湯器を連結してなる給湯システムであって、給湯器に水を供給するための給水配管と、給湯器の加熱部で加熱昇温された温水を先栓に供給するための給湯配管と、上記給湯配管内の湯水を給湯器の加熱部に戻すための給湯戻り配管とを有し、これら給水配管、給湯配管および給湯戻り配管に上記複数の給湯器が接続されており、各給湯器には、少なくとも上記給湯戻り配管内の湯水を給湯器の加熱部に循環させる循環ポンプが備えられ、各給湯器の器具制御部には、上記循環ポンプを作動させて、上記給湯配管内の湯水を上記給湯戻り配管を介して給湯器に戻して加熱した後に再び給湯配管に戻す即出湯運転を行うための制御構成と、上記循環ポンプを作動させて、上記給湯器内の湯水を上記給湯配管および上記給湯戻り配管を介して給湯器に循環させて配管の凍結を防止する凍結予防運転を行うための制御構成とが備えられている給湯システムにおいて、一の給湯器による上記凍結予防運転の優先順位を、他の給湯器の給湯運転の優先順位よりも低く、かつ、他の給湯器による上記即出湯運転の優先順位と同等以上に設定していることを特徴とする。
そして、その好適な実施態様として、本発明の給湯システムは、一の給湯器による上記凍結予防運転と他の給湯器での給湯運転とが競合する場合には、上記一の給湯器による凍結予防運転を待機させる一方、一の給湯器による上記凍結予防運転と他の給湯器による上記即出湯運転とが競合する場合には双方の同時運転を許容することを特徴とする。
また、他の好適な実施態様として、本発明の給湯システムは、一の給湯器による上記凍結予防運転と他の給湯器での給湯運転とが競合する場合には、上記一の給湯器の凍結予防運転を待機させる一方、一の給湯器による即出湯運転と他の給湯器による上記凍結予防運転とが競合する場合には、上記一の給湯器による即出湯運転を待機させるとともに、上記他の給湯器による凍結予防運転を許容することを特徴とする。
そして、上記凍結予防運転は、当該運転を行う給湯器の加熱部を非加熱の状態で行われることを特徴とする。
本発明によれば、給湯器内の湯水を循環させる循環ポンプを用いて即出湯運転と凍結予防運転とが行える制御構成を備えた給湯器を連結してなる給湯システムにおいて、一の給湯器による凍結予防運転の優先順位を、他の給湯器の給湯運転の優先順位よりも低く設定していることから、いずれかの給湯器が凍結予防運転を開始しようとしたときに、他の給湯器が給湯運転を行っていると、優先順位の低い凍結予防運転は他の給湯器の給湯運転が終了するまで行われないので、給湯運転中に他の給湯器の凍結予防運転による低温の湯水が給湯配管に混入するのが防がれる。これにより、出湯温度が安定し、給湯運転の出湯特性が向上する。
一方、一の給湯器による凍結予防運転の優先順位は、他の給湯器による即出湯運転の優先順位と同等以上に設定されるので、たとえば、凍結予防運転の優先順位が他の給湯器による即出湯運転の優先順位と同順位である場合には、他の給湯器が即出湯運転を行っていても凍結予防運転を行え、配管内の湯水が凍結するのを未然に防ぐことができる。また、凍結予防運転の優先順位が他の給湯器による即出湯運転の優先順位より上位である場合には、他の給湯器による即出湯運転は停止されるが、この場合も配管内の湯水の凍結を未然に防止することができる。
本発明に係る給湯システムの一例を示す概略構成図である。 同給湯システムの給湯器における即出湯運転の手順の一例を示すフローチャートである。 同給湯システムの給湯器における凍結予防運転の手順の一例を示すフローチャートである。 同給湯システムの給湯器における凍結予防運転に関して、他の給湯器の運転状況の確認方法の一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る給湯システムの概略構成を示しており、この図1に示す給湯システムは、複数(図示例では2台)の給湯器1a,1bを連結することにより構成されている。
具体的には、この給湯システムは、給湯運転の開始当初は一方の給湯器(例えば、給湯器1a)だけで給湯運転を行い、当該給湯運転を行っている給湯器だけでは給湯負荷に応じられない場合に他方の給湯器(例えば、給湯器1b)が給湯運転を行うように構成されており、このような給湯器の運転台数の制御を行う制御手段としてシステム全体を制御する全体制御部が備えられている(詳細は後述する)。
また、各給湯器1a,1bには、いずれも先栓22を開いたときに先栓22から直ちに温水が出湯されるように(換言すれば、給湯器1から先栓22までの配管内に滞留する湯水が冷めないように)、給湯配管21内の湯水を温める機能(即出湯運転を行う機能と構成)が備えられている。そのため、この給湯システムでは、かかる機能に対応して給湯配管21内の湯水を給湯器1a,1bに戻すための給湯戻り配管23が備えられている(詳細は後述する)。
さらに、各給湯器1a,1bには、いずれも給湯器内の湯水が凍結するのを防止するために、給湯器内の湯水を循環させる凍結予防機能(凍結予防運転を行う機能と構成)も備えられている(この運転の詳細も後述する)。
そこで、まず給湯器1a,1bについて説明する。
各給湯器1a,1bは、上水道などの水源と接続された給水配管20から供給される水を加熱昇温させて給湯配管21を介してカランなどの先栓22に供給するための給湯装置であって、図1に示すように、一端が入水管2に接続され、他端が出湯管3に接続され、入水管2から供給される湯水を加熱昇温させる熱交換器4と、この熱交換器4への入水流量を検出する入水流量センサ5と、熱交換器4に供給される湯水の温度を検出する入水温度センサ6と、熱交換器4の通水流量を制御する缶体水量調整弁7と、熱交換器4からの出湯温度を検出する缶体温度センサ8と、熱交換器4を通さずに入水管2と出湯管3とを接続するバイパス管9と、バイパス管9の流量を制御するバイパス水量調整弁10と、給湯器1からの出湯温度、すなわち、熱交換器4から出湯される温水と上記バイパス管9から供給される水の混合温水の温度を検出する出湯温度センサ11と、給湯器各部を制御する器具制御部12を主要部として備えている。
熱交換器4は、入水管2から供給される湯水を加熱するための加熱部を構成するものであって、図示しない燃焼缶体内に収容され、ガスや石油を燃料とするバーナによって加熱される。バーナの点火のタイミングや燃焼状態は給湯設定温度や給湯負荷に応じて器具制御部12により制御される。なお、このバーナには、図示しない炎検出手段(たとえば、フレームロッドなど)が備えられており、この炎検出手段によってバーナが燃焼しているか否かの情報が器具制御部12に与えられるように構成されている。
入水流量センサ5は、配管内を流れる湯水の流量を検出する羽根車式の流量センサで構成されており、図示のように、熱交換器4の上流側、より詳細には、後述する給湯戻り配管23からの分岐配管24が入水管2に接続される接続部Aの下流側に配設され、熱交換器4に流入する湯水の流量を検出している。なお、入水流量センサ5は、器具制御部12と電気的に接続されており、入水流量センサ5で得られた検出情報は器具制御部12に与えられる。
入水温度センサ6、缶体温度センサ8および出湯温度センサ11は、いずれも配管内の湯水の温度を検出するサーミスタを用いた温度センサで構成されており、図示のように、入水温度センサ6は熱交換器4の上流側で上記接続部Aよりも下流側に配設され、缶体温度センサ8は熱交換器4の下流側で出湯管3とバイパス管9の接続部Cよりも上流側に配設され、さらに、出湯温度センサ11は上記接続部Cより下流側に配設されている。なお、これら各温度センサ6,8,11も器具制御部12と電気的に接続されており、各温度センサで得られた検出情報は器具制御部12に与えられる。
缶体水量調整弁7は、器具制御部12によって制御流量が設定される流量制御弁であって、図示のように、熱交換器4の下流側で上記接続部Cの上流側に配設される。具体的には、この缶体水量調整弁7は、入水流量センサ5や循環流量センサ14の出力信号に基づいて得られる流量の検出値が、器具制御部12において設定される設定流量(制御流量)と一致するように弁の開度を調整するように構成されている。そして、この缶体水量調整弁7は、上記制御流量に応じて弁を全閉から全開までの間で調節できるように構成されており、後述する給湯器の運転台数制御においては、給湯器への通水を遮断する流路開閉弁としても機能するように構成されている。
バイパス管9は、熱交換器4で加熱昇温された温水の温度を調節するための水を供給する配管であって、器具制御部12により制御されるバイパス水量調整弁10により出湯管8に供給する水の量が調節される。なお、このバイパス水量調整弁10も全閉から全開まで調節可能とされている。
器具制御部12は、給湯器各部を制御する制御装置であって、図示しないマイコンを制御中枢として備えており、このマイコンに記憶された制御プログラムに従って給湯器各部の作動制御を行う。この制御プログラムには、給湯運転に関するプログラムや即出湯運転に関するプログラム、さらには、凍結予防運転に関するプログラムなどが含まれており、これらのプログラムに基づいて後述する給湯器1の各種制御が行われる。
なお、各給湯器1a,1bは、上述したとおりの基本構成は共通するが、この器具制御部12については、給湯器1aと給湯器1bとで構成がわずかに相違する。すなわち、本実施形態では、上述した給湯器の運転台数制御などを行う全体制御部が一方の給湯器(図示例では、給湯器1a)の器具制御部12に搭載され、この全体制御部が搭載される器具制御部12のマイコンには、上述した給湯器1aの制御プログラムに加えて、全体制御部として機能するための制御プログラムも記憶される。
また、このように一方の給湯器1aに全体制御部を備えさせたことにより、各給湯器1a,1bの器具制御部12,12同士は通信接続され、相互に制御信号の送受信ができるように構成されている。すなわち、各給湯器1a,1bの制御部12,12同士は、上述した給湯器の運転台数制御に関する情報や給湯器の動作状況に関する情報(たとえば、後述する凍結予防運転に関連して、給湯器1が燃焼運転を行っているか否か(具体的には、炎検出手段での炎検出の有無)や、循環ポンプ13の作動状況など)を相互にやり取りできるように構成されている。
なお、全体制御部が搭載された器具制御部12には、リモコン30が接続される。リモコン30は、給湯システムの遠隔操作装置であって、このリモコン30によって、システムの運転オン/オフの指示や給湯設定温度の設定などの各種指令が給湯器1aの器具制御部12(具体的には、全体制御部)に与えられるとともに、その情報が給湯器1bの器具制御部12にも共有される。また、このリモコン30には、器具制御部12から与えられる情報(たとえば、給湯器1の運転状況や異常検出状況など)を表示する表示部(図示せず)が備えられており、ユーザはこの表示部によって給湯システムの状況を確認できるようにされている。
そして、本実施形態に示す給湯システムでは、上述した即出湯運転および凍結予防運転に関して、各給湯器1a,1bに、それぞれ循環ポンプ13と循環流量センサ14とが備えられている。
すなわち、この給湯システムでは、各給湯器1a,1bには、各給湯器1a,1bに水を供給するための給水配管20と、各給湯器1a,1bの熱交換器4で加熱昇温された温水を先栓22に供給するための給湯配管21とが接続されるほか、各給湯器1a,1bが即出湯運転を行えるように、給湯配管21内の湯水を給湯器1a,1bの熱交換器4に戻すための給湯戻り配管23が設けられており、この給湯戻り配管23が分岐配管24を介して各給湯器1a,1bの入水管2(具体的には、入水流量センサ5の上流側でバイパス管9との接続部Bの下流側)に接続されている。
そして、この各分岐配管24のそれぞれに、上記循環ポンプ13および循環流量センサ14が備えられている。つまり、これら循環ポンプ13および循環流量センサ14は給湯器1a,1bごとに備えられている。なお、図示例では、これら循環ポンプ13および循環流量センサ14を給湯器に内蔵した場合を示したが、これらは給湯器とは別ユニットとして構成されていてもよい。
循環ポンプ13は、器具制御部12によってオン/オフ制御されるポンプで構成されており、この循環ポンプ13が作動することによって給湯器1内の湯水が強制循環され、給湯戻り配管23内の湯水が給湯器1内に取り込まれる、つまり、先栓22を介して給湯戻り配管23と接続された給湯配管21内の湯水が給湯器1に取り込まれるように構成されている。
また、循環流量センサ14は、上述した入水流量センサ5と同様に、配管内を流れる湯水の流量を検出する羽根車式の流量センサで構成されており、循環ポンプ13の上流側に配設され、循環ポンプ13の通水流量を検出している。なお、この循環流量センサ14も器具制御部12と電気的に接続され、循環流量センサ14で得られた検出情報は器具制御部12に与えられる。
A:給湯器の運転台数制御と給湯運転
次に、このように構成された給湯システムの動作(具体的には、給湯器の運転台数制御と給湯器の給湯運転)について説明する。
まず始めに、給湯器の運転台数制御について説明する。この給湯システムでは、リモコン30において運転スイッチがオンされると、全体制御部として機能する器具制御部12がその制御プログラムに従って、給湯器1a,1bのいずれか一方の給湯器を、給湯運転を最初に開始させるメイン給湯器に設定し、他方の給湯器を給湯負荷の増加によってメイン給湯器の給湯能力が不足したときに給湯運転を許可するサブ給湯器に設定する。
なお、このメイン給湯器、サブ給湯器の設定は固定された設定ではなく、たとえば、メイン給湯器での燃焼運転(後述する給湯運転や即出湯運転)の積算時間が一定時間(たとえば8時間)に達すると、全体制御部はメイン給湯器とサブ給湯器を入れ替えるなど、メイン給湯器が特定の給湯器に固定されないようにメイン給湯器のローテーションを行うように構成されている。
以下、給湯器1aをメイン給湯器に、給湯器1bをサブ給湯器に設定したものとして説明する。また、説明にあたっては、給湯器1aの構成部品と給湯器1bの構成部品を区別するために、給湯器1aの構成部品については符号の末尾に「a」を、給湯器1bの構成部品については符号の末尾に「b」を付すものとする。
全体制御部を兼ねる器具制御部12aでメイン給湯器、サブ給湯器の設定が行われると、メイン給湯器に設定された給湯器1aの器具制御部12aは缶体流量調整弁7aを開いて給湯器1aに給水配管20から水が供給され得る状態、つまり給湯器1aを通水可能な状態に制御する。一方、サブ給湯器に設定された給湯器1bの器具制御部12bは給湯器1aの器具制御部12aとの通信によって自身がサブ給湯器に設定されたことを認識すると、缶体水量調整弁7bを全閉に制御して給湯器1bに通水が生じないようにする。
そのため、この状態で先栓22が開かれると、メイン給湯器である給湯器1aだけに通水が生じる。すなわち、先栓22からの出水に伴って、給水配管20から供給される水が入水管2a、熱交換器4a、缶体流量調整弁7aを経て給湯配管21に供給されるようになる。このとき、サブ給湯器である給湯器1bは缶体流量調整弁7bが閉じられているので、給湯器1bには通水は生じない。なお、この時点では未だ各給湯器1a,1bのいずれも給湯運転を開始していないので、各バイパス水量調整弁10a,10bはともに全閉とされている。
このようにして、メイン給湯器である給湯器1aに通水が生じると、給湯器1aの器具制御部12aは、入水流量センサ5aの検出値があらかじめ設定されている給湯器1aの最低作動流量以上であるか否かを判断し、最低作動流量以上の通水が検出されれば、給湯器1aの器具制御部12aが給湯運転を開始させる。すなわち、給湯器1aのバーナに点火し、リモコン30で設定された給湯設定温度の出湯ができるように給湯器1aの各部を制御する。
そして、先栓22での出湯流量が増加するなど給湯負荷が増加し、メイン給湯器だけでは給湯能力に不足が生じた場合、全体制御部を兼ねる器具制御部12aは、サブ給湯器として設定していた給湯器1bの器具制御部12bに対して給湯運転を許可する旨の制御信号を与える。
これにより、サブ給湯器として設定されていた給湯器1bは、器具制御部12aからの指令に応じて缶体水量調整弁7bを開く制御を行う。缶体水量調整弁7bが開かれることによって、給湯器1bにも、給水配管20から供給される水が入水管2b、熱交換器4b、缶体水量調整弁7bを経て給湯配管21に流れる通水が生じるので、入水流量センサ5bにおいて最低作動流量以上の通水が検出されることを条件に、給湯器1bの器具制御部12bが給湯器1bの給湯運転を開始させる。すなわち、給湯器1bのバーナに点火し、リモコン30で設定された給湯温度の出湯ができるように(給湯器1aの給湯運転を補うように)給湯器1bの各部が制御される。
なお、給湯負荷が減少し、サブ給湯器の給湯運転が不要になったときには、全体制御部を兼ねる器具制御部12aから給湯器1bの器具制御部12bに対して給湯運転を禁止する旨の制御信号が与えられ、この信号を受け付けた給湯器1bの器具制御部12bは、缶体水量調整弁7bを全閉に制御して給湯運転を停止する。
B:即出湯運転
次に、即出湯運転について図2に基づいて説明する。図2は即出湯運転の手順の一例を示すフローチャートである。
上述したように、即出湯運転は、先栓22を開いたときに先栓22から直ちに温水が出湯されるように予め給湯配管21内の湯水を温めておくために行われる運転である。つまり、この即出湯運転は、メイン給湯器が給湯運転を開始して給湯設定温度の温水が出湯されるまでの間につなぎ的に行われる運転であるので、メイン給湯器に設定されている給湯器のみで行われるが、上述したように、メイン給湯器はローテーションを行うので、各給湯器1a,1bはいずれも即出湯運転ができるように構成されており、器具制御部12a,12bは、独自に以下のような手順で即出湯運転を行うか否かを判定する。
まず、各給湯器1a,1bの器具制御部12a,12bは、自身がメイン給湯器に設定されているかどうかを判断する(図2ステップS1参照)。器具制御部12a,12bは、いずれも上述した運転台数制御によって自身がメイン給湯器またはサブ給湯器のいずれに設定されているかを認識しているので、この判断はその認識に基づいて行われる。
この判断の結果、サブ給湯器に設定されている給湯器1bは、メイン給湯器に設定されるまで即出湯運転を行わないので図2ステップS1に復帰する(図2ステップS1で「No」参照)。これに対して、メイン給湯器に設定されている給湯器1aでは次のステップに進んで、器具制御部12aは給湯運転が停止しているか(換言すれば、リモコン30の運転スイッチがオンされており、給湯器1aが給湯運転の待機状態にあるか)どうかを判断する(図2ステップS2参照)。すなわち、即出湯運転は給湯運転が行われていない場合に必要となる運転であるので、給湯運転が行われている場合には即出湯運転は行わない(図2ステップS2で「No」参照)。なお、メイン給湯器が給湯運転をしていなければサブ給湯器も給湯運転を行っていないので、サブ給湯器の給湯運転の有無については判断しない。
そして、メイン給湯器が給湯運転をしていなければ、次に、器具制御部12aは即出湯運転の開始条件(即出湯運転開始条件)が満たされているかどうかを判断する(図2ステップS3参照)。即出湯運転は、給湯配管21内の湯水の温度がある程度低下したときに行うものであるので、この条件には給湯配管21内の湯水の温度低下の兆候を示すものが用いられる。たとえば、出湯温度センサ11の検出温度が所定温度以下となったことなどがこの条件として用いられる。
そして、この判断の結果、即出湯運転開始条件が満たされていると、器具制御部12aは即出湯運転を開始する(図2ステップS4参照)。具体的には、給湯器1aの器具制御部12aは、循環ポンプ13aを作動させるとともに、給湯器1aのバーナを点火してバーナに所定の燃焼運転を行わせる。この即出湯運転での燃焼運転は、給湯運転における燃焼運転とは異なり、即出湯運転用として器具制御部12aに設定されている燃焼運転である。すなわち、この燃焼運転は給湯器1a内の湯水が冷めないようにすることが目的であり、その目的に沿って設定される燃焼運転、たとえば、予め設定された所定の燃焼量での燃焼運転が行われる。
循環ポンプ13aが作動したとき、メイン給湯器である給湯器1aの缶体水量調整弁7aは運転台数制御によって既に開かれているので、給湯器1a内の湯水は強制的に循環される。すなわち、循環ポンプ13a、熱交換器4a、缶体水量調整弁7a、給湯配管21、給湯戻り配管23の経路で給湯器1a内に湯水の強制循環が生じ、循環する湯水が熱交換器4aによって加熱昇温され、給湯配管21内の湯水の温度低下が防止される。
なお、この即出湯運転を行う時には給湯運転は行われていないので、バイパス水量調整弁10aは全閉に制御されており、バイパス管9aに通水は生じない。また、サブ給湯器に設定されている給湯器1bは、運転台数制御によってその缶体水量調整弁7bが全閉とされており、また、バイパス水量調整弁10bも全閉に制御されているので、給湯器1bへの通水も生じない。
しかして、このようにして行われた即出湯運転は、メイン給湯器による給湯運転の開始により停止されるほか、給湯配管21内の湯水が所定温度まで温められたとき(たとえば、入水温度センサ6aの検出温度が即出湯運転停止設定温度以上になったとき)などにも停止するように構成される。なお、この即出湯運転中におけるメイン給湯器の給湯運転開始条件は、たとえば、即出湯運転中のメイン給湯器の入水流量センサ5aと循環流量センサ14aの流量差に基づいて設定される。具体的には、これら流量の流量差があらかじめ器具制御部12aに設定される所定の流量差を超えて入水流量センサ5aの検出値が大きくなった場合にメイン給湯器である給湯器1aが給湯運転を開始するように構成されている。
C:凍結予防運転
次に、凍結予防運転について図3に基づいて説明する。図3は凍結予防運転の手順の一例を示すフローチャートである。
凍結予防運転は、上述したように、給湯器内の湯水が凍結するのを防止するために行う運転であって、この運転はメイン給湯器、サブ給湯器の設定に関係なく行われる。そのため、各給湯器1a,1bの器具制御部12a,12bは、独自に以下のような手順で凍結予防運転を行うか否かを判定する。
すなわち、各給湯器1a,1bの器具制御部12a,12bは、まず、それぞれ自身の給湯運転が停止しているかを判断する(図3ステップS1参照)。これは、凍結予防運転は、後述するように、循環ポンプ13の作動を伴うので、給湯運転中は行わないので給湯運転の有無を確認することとしたものである(図3ステップS1で「No」参照)。
そして、この判断の結果、給湯運転をしていなければ(換言すれば、給湯待機中であれば)、各器具制御部12a,12bは、それぞれ凍結予防運転の開始条件(凍結予防運転開始条件)が満たされているかを判断する(図3ステップS2参照)。凍結予防運転は、給湯器内の湯水の凍結を防止するものであるので、この条件には給湯器内の凍結の兆候を示すものが用いられる。たとえば、入水温度センサ6の検出温度が所定温度以下になった場合や、給湯器内の雰囲気温度を検出する温度センサが備えられている場合には当該センサの検出温度が所定温度以下になった場合などが用いられる。
そして、この判断の結果、凍結予防運転開始条件が満たされていると、器具制御部12a、12bは凍結予防運転を開始することになるが(図3ステップS4、S5参照)、メイン給湯器に設定されているかサブ給湯器に設定されているかによって缶体水量調整弁7の状態が相違するので、凍結予防運転を開始する前にメイン給湯器であるか否かを判断する(図3ステップS3参照)。
メイン給湯器に設定されている給湯器1aの器具制御部12aではこの判断が肯定される(図3ステップS3で「Yes」となる)ので、器具制御部12aは、図3ステップS4に進んで、循環ポンプ13aを作動させる。このとき、メイン給湯器である給湯器1aの缶体水量調整弁7aは開かれているので、循環ポンプ13aの作動によって給湯器1a内の湯水が強制的に循環される。つまり、循環ポンプ13a、熱交換器4a、缶体水量調整弁7a、給湯配管21、給湯戻り配管23の経路で給湯器1a内の湯水が循環する。なお、この時、給湯器1aは給湯運転を行っていないので、バイパス水量調整弁10aは全閉に制御されている。また、凍結予防運転は給湯器内の湯水を循環させて凍結を防止する運転であるので、バーナへの点火は行われない。
一方、サブ給湯器に設定されている給湯器1bの器具制御部12bでは図3ステップS3の判断は否定される(図3ステップS3で「No」となる)ので、図3ステップS5に進んで、器具制御部12bは、循環ポンプ13bを作動させるとともに缶体水量制御弁7bを開く制御を行う。これにより、給湯器1bでも循環ポンプ13b、熱交換器4b、缶体水量調整弁7b、給湯配管21、給湯戻り配管23の経路で湯水が循環するようになる。給湯器1bも給湯運転は行っていないので、バイパス水量調整弁10bは全閉に制御されている。また、給湯器1bでもバーナへの点火は行われない。
なお、このようにして行われた凍結予防運転も、メイン給湯器による給湯運転の開始により停止されるほか、給湯器内の湯水の温度上昇があり凍結のおそれがなくなると(たとえば、入水温度センサ6bの検出温度が凍結予防運転停止設定温度以上になったとき)などに停止するように構成されている。また、この凍結予防運転中におけるメイン給湯器の給湯運転開始条件も上述した即出湯運転の給湯運転開始条件と同様に設定される。すなわち、メイン給湯器が凍結予防運転を行っている場合、メイン給湯器の入水流量センサ5aと循環流量センサ14aの流量差に基づき、これら流量の流量差があらかじめ器具制御部12aに設定される所定の流量差を超えて入水流量センサ5aの検出値が大きくなった場合にメイン給湯器である給湯器1aが給湯運転を開始するように構成されている。
ところで、このような凍結予防運転に関して、本実施形態の給湯システムでは、他の給湯器1の運転状況との関係で、たとえば、他の給湯器1が給湯運転中である場合には凍結予防運転を行わないようにするために、凍結予防運転の実施について他の給湯器1の運転状況との間に優先順位を設定して、この優先順位に基づいて凍結予防運転を実施するか否かを判断するようにしている。
まず、他の給湯器1の運転状況の確認方法について図4に基づいて説明する。なお、図4はサブ給湯器がメイン給湯器の運転状況を確認する場合を示しているが、メイン給湯器がサブ給湯器の運転状況を確認する場合も以下に説明するのと同様の手順による。
サブ給湯器がメイン給湯器の運転状況を確認するのは給湯器1a,1bの器具制御部12a,12b同士の通信による。具体的には、サブ給湯器に設定されている給湯器1bはメイン給湯器である給湯器1aとの通信によってメイン給湯器の器具制御部12aから与えられる「炎信号」と「ポンプ信号」に基づいてメイン給湯器の運転状況を確認する。
上記炎信号は、メイン給湯器の炎検出手段が炎検出したとき、換言すれば、メイン給湯器が燃焼運転を行っている場合にONとなり、炎が検出されず燃焼運転を行っていない場合にはOFFとなる。つまり、メイン給湯器が給湯運転を行っている場合と即出湯運転を行っている場合にONとなり、その他の場合、給湯器が停止中にあるときや凍結予防運転中にあるときにOFFとなる。一方、ポンプ信号は、メイン給湯器が循環ポンプ13を作動させているときにONとなり、循環ポンプ13が停止しているときにOFFとなる。つまり、凍結予防運転中と即出湯運転中はONとなり、その他の場合にはOFFとなる。そのため、給湯器1bの器具制御部12bは、これらの信号の組み合わせから、メイン給湯器が現在、給湯運転中か、即出湯運転中か、凍結予防運転中か、それとも停止中かを判断する。
これに対して、凍結予防運転と他の給湯器1の運転状況との間に設定される優先順位は、当該凍結予防運転の優先順位は他の給湯器の給湯運転の優先順位よりも低く、かつ、他の給湯器による即出湯運転の優先順位と同等以上に設定される。
そのため、たとえば、サブ給湯器である給湯器1bが凍結予防運転を開始しようとしたときに、メイン給湯器である給湯器1aが給湯運転を行っていると、サブ給湯器の器具制御部12bは、メイン給湯器での給湯運転が終了するまで優先順位が低い凍結予防運転を行わずに待機し、メイン給湯器での給湯運転が終了した後に凍結予防運転を行う。これにより、メイン給湯器が給湯運転中に、サブ給湯器が凍結予防運転をすることによって給湯配管21内に低温の湯水が混入するのが防がれ、先栓22からの出湯温度が安定する。
なお、この凍結予防運転の優先順位は、凍結予防運転を開始させる際だけでなく、凍結予防運転の実施中も有効であり、たとえば、サブ給湯器が凍結予防運転を行っている最中にメイン給湯器が給湯運転を開始したときも、サブ給湯器である給湯器1bの器具制御部12bは凍結予防運転を停止させる。
一方、給湯器1bが凍結予防運転を開始しようとしたときに、メイン給湯器である給湯器1aが即出湯運転を行っている場合には、当該即出湯運転の優先順位を凍結予防運転と同順位に設定しているか、それとも上位に設定しているかによって相違する。
すなわち、凍結予防運転の優先順位が即出湯運転の優先順位と同順位である場合には、メイン給湯器が即出湯運転を行っていてもサブ給湯器は凍結予防運転を開始し、メイン給湯器の即出湯運転と並行してサブ給湯器は凍結予防運転が行われる。これに対して、凍結予防運転の優先順位がメイン給湯器による即出湯運転の優先順位より上位である場合には、メイン給湯器による即出湯運転が給湯器1aの器具制御部12aによって停止される一方、給湯器1bの器具制御部12bは凍結予防運転を開始させる。なお、このとき給湯器1aによる即出湯運転の停止はサブ給湯器である給湯器1bとの通信によって停止するように構成することもできる。
なお、即出湯運転および凍結予防運転(これらを「循環運転」と総称する)は、いずれも各給湯器1a,1bの器具制御部12a,12bの判断で開始されるので、これらの運転が給湯器1a,1bの双方で同時に行われる場合が起こり得る。
すなわち、メイン給湯器の即出湯運転とサブ給湯器の凍結予防運転とが同時に行われる場合や、メイン給湯器およびサブ給湯器の双方で凍結予防運転が行われる場合などである。このように給湯器1a,1bの双方で同時に循環運転が行われると、先栓22を開いても、給水配管20から供給される水は各給湯器1a,1bに分散され、先栓22でメイン給湯器の最低作動流量相当の水を使用しても、メイン給湯器には最低作動流量の半分ほどの流量しか流れない。
そのため、本実施形態では、このように2台以上の給湯器で循環運転が同時に行われる場合には、メイン給湯器に他の給湯器よりも多くの通水が生じるように各給湯器の流量制御を行うようにしている。
具体的には、本実施形態では、各給湯器1a,1bの器具制御部12a,12bに、循環運転時用の缶体水量調整弁7a,7bの制御流量を設定し、循環運転が行われるときにはこの制御流量を用いて各器具制御部12a,12bが缶体水量調整弁7a,7bを制御するようにしている。
この循環運転時用の缶体水量調整弁7a,7bの制御流量は、[メイン給湯器の缶体水量調整弁7aの制御流量]>[サブ給湯器の缶体水量調整弁7bの制御流量]となるように設定され、たとえば、メイン給湯器の缶体水量調整弁7aの制御流量とサブ給湯器の缶体水量調整弁7bの制御流量の比率が2:1となるように設定される。
具体的な数値を挙げて説明すると、たとえば、メイン給湯器の缶体水量調整弁7aの制御流量を毎分7Lに設定し、サブ給湯器の缶体水量調整弁7bの制御流量を毎分3.5Lに設定する。この設定によれば、先栓22が開かれることによってメイン給湯器とサブ給湯器に分散される流量はほぼ2:1となり、先栓22が開かれた時、メイン給湯器により多くの水が流れるようになる。そのため、たとえば、メイン給湯器の最低作動流量が毎分3Lである場合、先栓22で毎分4.5L以上の水を使用すればメイン給湯器に最低作動流量以上の水が流れるようになり、メイン給湯器が給湯運転を開始するようになる。
これに対し、循環運転時にメイン給湯器とサブ給湯器で缶体水量調整弁7a,7bの制御流量に差を設けない場合(制御流量の比率が1:1の場合)には、メイン給湯器の最低作動流量が毎分3Lであると、先栓22で毎分6L以上の水を使用しなければメイン給湯器に最低作動流量の水が流れない。つまり、毎分6L以上の水を流さないと給湯運転が開始されない。
このように、缶体水量調整弁7a,7bの制御流量として循環運転時用の制御流量を設定し、循環運転時にはこの制御流量を用いてメイン給湯器に他の給湯器よりも多くの通水が生じるようにすることで、制御流量に差を設けない場合に比べて、先栓22での少ない水使用量でメイン給湯器の給湯運転を開始させることができる。また、これに伴ってより早期に給湯運転が開始されるので、ユーザにとって使い勝手のよい給湯システムが提供される。
なお、本実施形態では、循環運転時におけるサブ給湯器での缶体水量調整弁7bの制御流量は、メイン給湯器での缶体水量調整弁7aの制御流量よりも小さく設定されるが、ここでサブ給湯器に設定される制御流量をあまり小さくし過ぎると、サブ給湯器での湯水の循環流量が少なくなりすぎて、サブ給湯器で凍結予防運転を開始しても給湯器内の湯水の凍結を防止できなくなるおそれがある。そのため、サブ給湯器での缶体水量調整弁7bの制御流量は、少なくとも、サブ給湯器の凍結予防運転で給湯器内の湯水の凍結が防止できる程度の流量が得られる値に設定され、具体的には、給湯器内の湯水の凍結を防止できる程度の流量であって、かつ、缶体水量調整弁7で制御可能な領域の流量に設定される。
また、この循環運転時用の制御流量の設定は、2台以上の給湯器で循環運転が同時に行われる場合を想定して設けているが、器具制御部12のプログラムの簡素化を図る上では、循環運転を行う給湯器が1台だけの場合であっても、この設定を用いるようにすることができる。たとえば、サブ給湯器である給湯器1bのみで凍結予防運転が行われるような場合には、この設定を用いて給湯器1bの缶体水量調整弁1bの制御流量を毎分3.5Lに設定することができる。
また、上述した実施形態では、循環運転時用の制御流量の設定は、メイン給湯器の制御流量(上記毎分7L)とサブ給湯器側の制御流量(上記毎分3.5L)を固定しているが、たとえば、循環運転を行う給湯器がサブ給湯器1台だけの場合には、この循環運転を行うサブ給湯器の制御流量としてメイン給湯器用に設定されている制御流量(毎分7L)を用いるように構成することもできる。すなわち、サブ給湯器である給湯器1bの器具制御部12bはメイン給湯器が循環運転をしていないことをメイン給湯器1aの器具制御部12aとの通信で認識しているので、このような制御を採用することもできる。これにより、メイン給湯器が循環運転をしていない状態で1台のサブ給湯器のみで凍結予防運転が行われる場合には、サブ給湯器である給湯器1bに循環する湯水の量を増やして、凍結予防運転を効果的に行わせることができる。
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなく発明の範囲内で種々の設計変更が可能である。
たとえば、上述した実施形態では、2台の給湯器1a,1bを連結した給湯システムを示したが、本発明は3台以上の給湯器を連結した給湯システムにも適用可能である。また、3台以上の給湯器を連結する場合、メイン給湯器は1台である必要はなく、2台以上の給湯器をメイン給湯器として設定することもできる。
また、上述した実施形態では給湯システムの全体制御部を一方の給湯器1aに搭載した場合を示したが、全体制御部は給湯器1とは別体に構成されていてもよい。その場合、全体制御部と各給湯器の器具制御部12は別途の通信線などで通信可能に接続される。また、上述した実施形態では、全体制御部となる器具制御部12aにのみ全体制御部として機能するための制御プログラムを記憶させた場合を示したが、給湯器1a,1bの器具制御部12a,12bの双方に全体制御部として機能するための制御プログラムを記憶させておき、一方の器具制御部(たとえば、リモコン30が接続される器具制御部)についてだけ全体制御部として機能する制御プログラムを動作させ、他方は動作させないようにしておくこともできる。
また、上述した実施形態では、加熱部への通水を制御する流量制御弁として缶体水量調整弁7を用いた場合を示したが、加熱部への通水を制御する流量制御弁は複数設けられていてもよい。また、加熱部への通水を制御する流量制御弁として、上述した缶体水量調整弁7に代えて、出湯管3とバイパス管9の接続部Cよりも下流側にトータル流量制御弁を備えるように構成してもよい。さらに、上述した実施形態では、単一の弁(缶体水量調整弁7)で流量の調整と流路の開閉とを行うように構成した場合を示したが、流量調整用の弁と流路開閉用の弁を別々に設けるように構成してもよい。
また、上述した実施形態では、メイン給湯器の缶体水量調整弁7aの制御流量とサブ給湯器の缶体水量調整弁7bの制御流量の設定比率が2:1である場合を示したが、この設定比率は2:1に限られず、たとえば3:1に設定するなど適宜設定変更可能である。
また、上述した実施形態では、メイン給湯器に他の給湯器よりも多くの通水が生じるように、メイン給湯器と他の給湯器の缶体水量調整弁7の制御流量に差を設けた場合を示したが、メイン給湯器に多くの通水を生じさせるために、循環ポンプの能力に差を設定することもできる。
さらに、上述した実施形態では、バーナを燃焼させずに非加熱で凍結予防運転を行う場合を示したが、バーナを燃焼させて湯水を加熱しながら凍結予防運転を行うように構成してもよい。
1,1a,1b 給湯器
2 入水管
3 出湯管
4 熱交換器(加熱部)
5 入水流量センサ
6 入水温度センサ
7 缶体水量調整弁(流量制御弁)
8 缶体温度センサ
9 バイパス管
10 バイパス水量調整弁
11 出湯温度センサ
12 器具制御部
13 循環ポンプ
14 循環流量センサ
20 給水配管
21 給湯配管
22 先栓
23 給湯戻り配管
24 分岐配管
30 リモコン

Claims (4)

  1. 複数の給湯器を連結してなる給湯システムであって、
    給湯器に水を供給するための給水配管と、給湯器の加熱部で加熱昇温された温水を先栓に供給するための給湯配管と、前記給湯配管内の湯水を給湯器の加熱部に戻すための給湯戻り配管とを有し、これら給水配管、給湯配管および給湯戻り配管に前記複数の給湯器が接続されており、
    各給湯器には、少なくとも前記給湯戻り配管内の湯水を給湯器の加熱部に循環させる循環ポンプが備えられ、
    各給湯器の器具制御部には、前記循環ポンプを作動させて、前記給湯配管内の湯水を前記給湯戻り配管を介して給湯器に戻して加熱した後に再び給湯配管に戻す即出湯運転を行うための制御構成と、前記循環ポンプを作動させて、前記給湯器内の湯水を前記給湯配管および前記給湯戻り配管を介して給湯器に循環させて配管の凍結を防止する凍結予防運転を行うための制御構成とが備えられている給湯システムにおいて、
    一の給湯器による前記凍結予防運転の優先順位を、他の給湯器の給湯運転の優先順位よりも低く、かつ、他の給湯器による前記即出湯運転の優先順位と同等以上に設定していることを特徴とする給湯システム。
  2. 一の給湯器による前記凍結予防運転と、他の給湯器での給湯運転とが競合する場合には、前記一の給湯器による凍結予防運転を待機させる一方、
    一の給湯器による前記凍結予防運転と、他の給湯器による前記即出湯運転とが競合する場合には双方の同時運転を許容することを特徴とする請求項1に記載の給湯システム。
  3. 一の給湯器による前記凍結予防運転と、他の給湯器での給湯運転とが競合する場合には、前記一の給湯器の凍結予防運転を待機させる一方、
    一の給湯器による即出湯運転と、他の給湯器による前記凍結予防運転とが競合する場合には、前記一の給湯器による即出湯運転を待機させるとともに、前記他の給湯器による凍結予防運転を許容することを特徴とする請求項1に記載の給湯システム。
  4. 前記凍結予防運転は、当該運転を行う給湯器の加熱部を非加熱の状態で行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の給湯システム。
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