JPH1046745A - トラス構造体 - Google Patents

トラス構造体

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JPH1046745A
JPH1046745A JP20341296A JP20341296A JPH1046745A JP H1046745 A JPH1046745 A JP H1046745A JP 20341296 A JP20341296 A JP 20341296A JP 20341296 A JP20341296 A JP 20341296A JP H1046745 A JPH1046745 A JP H1046745A
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JP
Japan
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lattice
chord
insertion piece
groove
truss structure
Prior art date
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JP20341296A
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English (en)
Inventor
Atsunari Usui
淳成 臼井
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Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物等の梁や柱等に用いるトラス構造体
に関し、複数の弦材間において任意の位置にラチス材を
容易且つ強固に連結でき、各種の方向の外力に対しても
構造体全体に高い強度を保有可能とする。 【解決手段】 長手方向に沿ってほぼ平行な複数の弦材
2と、これら弦材2間に連結されるラチス材50からな
り、各弦材2の長手方向に沿って設けた凹溝4内に、上
記ラチス材50の端部の挿入片54又はU形状の挿入片
54を挿入し、上記凹溝4と挿入片54の間、又はU形
状の挿入片54の細溝58内に楔材60を打設したトラ
ス構造体1。係る構造によって、ラチス材50を弦材2
間の所望の位置に容易にセットでき、且つ強固に固定す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物や屋外構造物
等の梁や柱等に用いる弦材とラチス材からなるトラス構
造体に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】一般に、トラス構造体10
0は、図8(A)に示すように、長手方向に沿って平行に
配設される複数の弦材102同士の間に、ラチス材11
0を斜めに連結した構造を有する。上記弦材102の互
いに対向する周面には、同図(B)に示すように、その長
手方向に沿って全長に凹溝104が設けられ、各ラチス
材110の両端の挿入片112を挿入する。各ラチス材
110は、同図(C)、(D)に示すように、パイプの両端
を押し潰した上下両端の扁平な挿入片112を形成し、
その両側面に弦材102の長手方向に沿った凹凸条11
4を有する。また、弦材102の上記凹溝104内の両
側面にも同様の凹凸条106を有している。従って、互
いに平行に配設した複数の弦材102間に、複数のラチ
ス材110を斜めに順次逆向きにし、図1(E)に示すよ
うに、上記凹溝104内の凹凸条106間に、ラチス材
110の上記凹凸条114を嵌合するように長手方向か
らスライドし、所定位置にセットして、トラス構造体1
00を構成する。
【0003】しかしながら、上記ラチス材110は、弦
材102の所定位置にセットするまで長手方向にスライ
ドさせるという煩雑な作業を要する。また、ラチス材1
10は、弦材102から離隔する方向に対しては強い抵
抗力を有するが、弦材の長手方向に対してはスライド自
在のため、殆ど抵抗力を有さない。従って、上記トラス
構造体100は、長手方向と直角や斜めの方向に対して
は、各ラチス材110を含め高い強度を有するが、長手
方向に沿った軸力に対しては、弦材102のみで支える
ため、強度上において不十分な場合が生じる問題点を有
する。更に、各ラチス材110が、弦材102に対しル
ーズに嵌合されているため、ガタ付いたり、ズレたりす
るおそれもあり、強度上の点の他、メンテナンス上及び
外部美観上の点からも問題があった。
【0004】
【発明が解決ずへき課題】本発明は、前記従来の技術の
問題点を解決し、弦材に対して所望の位置にラチス材を
容易にセットでき、且つ、ラチス材の連結を強固で簡単
に行い得るようにすると共に、トラス構造体全体も各種
方向の外力に対し高い強度を保有できるトラス構造体を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、弦材の長手方向の任意の位置にラチス材を
容易に連結可能とするよう、弦材の凹溝内にラチス材の
挿入片と共に、楔材を強制的に嵌合させることに着想し
て成されたものである。即ち、本発明のトラス構造体
は、長手方向に沿ってほぼ平行に配設される複数の弦材
と、これら弦材間に連結されるラチス材からなるトラス
構造体であって、各弦材のほぼ長手方向に沿って設けた
凹溝内に、ラチス材の端部の挿入片を挿入し、前記弦材
の凹溝とラチス材の挿入片との間、又は、複数のラチス
材の挿入片同士の間、或いは、挿入片と上記凹溝内に挿
入されたスペーサとの間に楔材を打設したことを特徴と
する。また、別のトラス構造体は、長手方向に沿ってほ
ぼ平行に配設される複数の弦材と、これら弦材間に連結
されるラチス材からなるトラス構造体であって、各弦材
のほぼ長手方向に沿って設けた凹溝内に、ラチス材の中
間又は端部を折り曲げて形成したU形状の挿入片を挿入
し、このU形状の挿入片の細溝内に楔材を打設したこと
を特徴とする。上記弦材には任意の金属材を用いるが、
単数又は複数の凹溝を任意の位置に一体に設けるには、
アルミ合金製の押出形材を使用する。また、ラチス材
は、前記のように弦材間に斜めに連結する場合の他、弦
材間に直角に連結する場合も含まれ、本発明はこれらの
形態を含めて、トラス構造体と称する。
【0006】また、本発明のトラス構造体は、前記弦材
の凹溝内の側面、ラチス材の挿入片の側面、又はラチス
材のU形状の挿入片の外側面、或いは、楔材の側面、の
少なくとも一つに前記弦材の長手方向にほぼ平行な凹凸
条を設けたものや、前記弦材の凹溝内の側面に凹部を設
け、ラチス材の挿入片の側面又はU形状の挿入片の外側
面に上記凹部内に進入する凸部を設けたものも含む。こ
れらによれば、弦材とラチス材の連結が強固になり、両
者の外れを確実に防止する。更に、前記楔材の打込み面
から打込み方向に向けて貫通孔を開口し、該貫通孔に挿
通したネジ又はボルトの先端を、前記弦材の凹溝内の側
面、或いは、ラチス材の挿入片の側面又はラチス材のU
形状の挿入片の細溝内に当接させたトラス構造体も含
む。この場合、打設した楔材自体の抜け出しを防止する
ことができる。加えて、前記弦材が、そのほぼ長手方向
に沿って凹溝を設けた芯材と、該芯材の外周を覆い上記
凹溝に沿った開口部を有する管材からなり、この開口部
を介して前記ラチス材の挿入片等が上記凹溝内に挿入さ
れるトラス構造体も含む。これにより、弦材は、凹溝を
有する芯材と、該凹溝を開口部以外で覆うと共に全長に
配設される強度部材にもなる管材から構成され、設計の
自由度を向上させ得る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施に好適な形
態を図面と共に説明する。図1,2は、本発明のトラス
構造体と、これらに用いるラチス材に関する。図1(A)
のトラス構造体1は、水平な長手方向に沿って上下の平
行な一対の弦材2と、これら弦材2間に斜めにジグザグ
状に連結されたラチス材6からなる。この連結は、同図
(B)に示すように、各弦材2の対向する周面に設けた凹
溝4内に、交互に逆向きに斜めにしたラチス材6の上下
両端の挿入片8を挿入し、それらの間に後述する楔材を
打設して固定するものである。ラチス材6は、同図(C)
〜(E)に示すように、断面楕円形のアルミ合金製のパイ
プの両端を押し潰し、且つ斜めに切断して挿入片8を形
成したものである。尚、弦材2には、上記凹溝4を全長
に有するアルミ合金製の押出形材が用いられる。図1
(F)のトラス構造体10は、水平な長手方向に沿って上
下の平行な一対の弦材12と、これら弦材12間に等間
隔に直角に連結されたラチス材16とからなる。この連
結も同図(G)に示すように、各弦材12の対向する周面
に設けた凹溝14内に、同図(H)〜(K)に示すラチス材
16の上下両端の挿入片18を挿入し、それらの間に後
述する楔材を打設して固定するものである。尚、本発明
では、係る弦材12に直角にラチス材16を連結する構
造もトラス構造体に含む。
【0008】図2(A)、(B)のトラス構造体30は、水
平な長手方向に沿って互いに平行な3本の弦材32と、
これらの間に斜めにジグザグ状に連結されたラチス材3
6からなる。この連結は、同図(B)に示すように、各弦
材32の対向する周面に設けた凹溝34内に、同図(C)
に示すように、ラチス材36を構成するパイプの中間を
斜めに折曲げて潰した扁平な挿入片38を順次挿入し、
それらの間に後述する楔材を打設して固定するものであ
る。係るジグザグ状に連続したラチス材36が、前記3
本の弦材32間の各面にそれぞれ連結され、楔材により
固定される。また、係る3本以上の弦材を用いる立体的
なトラス構造体の場合、使用されるラチス材も、図2
(D)に示すように、パイプの中間を押し潰し、その長手
方向と直角に折り曲げたU形状の扁平な挿入片42を有
するラチス材40を用いることもできる。係るラチス材
40は、そのパイプ部分41間の内角を調整すること
で、三角形以上の正多角形の中空部を有する枠型にな
り、且つ、ラチス材40の各パイプ部分41は、各弦材
32に対し直角に連結される。
【0009】図2(E)のラチス材44は、前記ラチス材
6と同様に両端を斜めに切断した挿入片46をパイプ部
分45の両端に設けたもので、係る挿入片46同士を前
記弦材32の同じ凹溝34内に順次斜め逆向きに挿入
し、ジグザグ状に固定される。更に、図2(F)のラチス
材47は、パイプ部分48の一端を扁平に押し潰すと共
に、パイプ部分48の軸方向に対し斜めに折り曲げた挿
入片49を有する。係るラチス材47は、例えば挿入片
49同士を図示のように接近させ、弦材32の同じ凹溝
34内に挿入して、固定される。このラチス材47は、
挿入片49の端辺を斜め又は直角に切断することで、弦
材32に対しジグザグ状又は直角に挿入される。尚、ラ
チス材47は、1本のみを弦材32間に連結することも
できる。以上のように、ラチス材は、パイプ又は板材を
所定長さに切断し、両端に挿入片を形成した単体の部材
を多数個、弦材間に連結されたり、又は、連続したジグ
ザグ状を呈し各折り返し部に挿入片を有し、一対の弦材
間にジグザグ状に連結されるもの、或いは、三角形以上
の正多角形の中空部を有する枠型を呈し、各角にU形状
の扁平な挿入片を放射状に突設するものを複数個を、3
本以上の弦材間に間隔を置き直角に連結されるもの等、
種々の態様が含まれる。
【0010】図3は、本発明のトラス構造体における弦
材とラチス材との連結態様を示す。尚、以下において同
じ部分の符号は、共通して用いるものとする。同図(A)
は、弦材2の凹溝4内に、ラチス材50を連結する直前
の状態を示す。ラチス材50は、パイプ部分52に対し
斜めに曲げた扁平な挿入片54を有し、該挿入片54の
一側面に弦材2の長手方向と平行な凹凸条56を設けて
いる。また、ラチス材50に隣接して、楔材60が打設
される。楔材60は、その下端62が丸形断面で、上端
にハンマ等による打撃をうける打設面64を有する扁平
な板状材で、アルミ合金製の押出形材を短尺に切断した
ものである。弦材2の凹溝4内に上記ラチス材50の挿
入片54を挿入し、該挿入片54に隣接して楔材60を
打設すると、同図(B)に示すように、挿入片54の一側
面に設けた凹凸条56が、凹溝4内の一側面に食込んだ
状態で、ラチス材50は固定される。尚、弦材2、ラチ
ス材50、及び楔材60の材質を同様なアルミ合金を用
いることで、楔材60の変形し易くし、抜出しの防止を
図ることができる。勿論、楔材60のみを硬い材質のア
ルミやチタン合金にすると打設も容易になる。
【0011】図3(C)は、弦材2の凹溝4内に、ラチス
材50を連結する直前の状態を示す。上記凹溝4内の両
側面には、長手方向に沿った凹凸条5が形成されてい
る。ラチス材50は、パイプ部分52に前記と同じ挿入
片54を有し、楔材60も前記と同じである。そして、
弦材2の凹溝4内に上記ラチス材50の挿入片54を挿
入し、楔材60を打設すると、同図(D)に示すように、
凹溝4に設けた凹凸条5が、挿入片54と楔材60の各
外側面に食込んで、ラチス材50は固定される。図3
(E)も、弦材2の凹溝4内に、ラチス材50を連結する
直前の状態を示し、楔材60と共に扁平なスペーサ66
を併用する。挿入片54の一側面に凹凸条56を有する
ラチス材50を、弦材2の凹溝4内に挿入し、且つ、凹
溝4内の反対側に下部68を厚肉にした板状のスペーサ
66を挿入する。そして、挿入片54とスペーサ66の
間に楔材60を打設すると、同図(F)に示すように、挿
入片54の凹凸条56が、凹溝4内の一側面に食込ん
で、ラチス材50は固定される。尚、スペーサ66は、
楔材60と同等以下の軟質材を用いるのが望ましい。更
に、図3(G)も弦材2の凹溝4内に、ラチス材50を連
結する直前の状態を示し、楔材60と共に扁平なスペー
サ66を併用する。上記凹溝4内の両側面に、長手方向
に沿った凹凸条5が形成されている。そして、ラチス材
50の挿入片54とスペーサ66を凹溝4内に挿入し、
それらの間に楔材60を打設すると、同図(H)に示すよ
うに、凹溝4に設けた凹凸条5が、挿入片54とスペー
サ66の各外側面に食い込んで、ラチス材50が固定さ
れる。以上において、凹溝4、挿入片54の何れかに凹
凸条5,56を用いたが、これらは必須ではない。逆に
両者を併用したり、更に、楔材の側面に凹凸条を形成し
ても良い。係る凹凸条は、ラチス材を強固に固定するた
めの一手段である。
【0012】図4は、トラス構造体における弦材とラチ
ス材との異なる連結態様を示す。同図(A)は、弦材2の
凹溝4内にラチス材50の端部に設けたU形状の挿入片
54を挿入し、楔材60を用意した状態を示す。上記U
形状の挿入片54の両側面には、凹凸条56が形成され
ている。そして、U形状の挿入片54の内側の細溝58
内に、楔材60を打設すると、同図(B)に示すように、
挿入片54の上記U形状部分は、両側に拡大し、その凹
凸条56が弦材2の凹溝4内の両側面に食い込んだ状態
になり、弦材2にラチス材50が固定される。尚、上記
細溝58にも凹凸条56を形成すると、楔材60の抜け
出しを防止できる。同図(C)は、弦材2の両側面に凹凸
条5を設けた凹溝4内に、両側のパイプ部分52を対称
に接続するラチス材50のU形状の挿入片54を挿入
し、楔材60を用意した状態を示す。そして、挿入片5
4の細溝58内に楔材60を打設すると、同図(D)に示
すように、U形状の挿入片54は両側に拡大し、その両
外側面は、凹溝4内の凹凸条5に食い込み、ラチス材5
0が弦材2に固定される。
【0013】図4(E)は、弦材2の凹溝4内に、一対の
ラチス材50のパイプ部分52に対して傾斜した各挿入
片54を挿入し、各挿入片54の間に楔材60を用意し
た状態を示す。各挿入片54の外側面には、凹凸条56
が形成されている。そして、挿入片54の間に楔材60
を打設すると、同図(F)に示すように、各挿入片54は
互いに離隔し、且つそれらの外側面の凹凸条56が弦材
2の凹溝4内の両側面に食い込み、弦材2の同じ位置に
一対のラチス材50の各端部が固定される。図4(G)
は、弦材2の両側面に凹凸条5を設けた凹溝4内に、一
対のラチス材50の上記同様の各挿入片54を挿入し、
各挿入片54の間に楔材60を用意した状態を示す。そ
して、挿入片54の間に楔材60を打設すると、同図
(H)に示すように、各挿入片54は互いに離隔し、それ
らの両外側面に凹溝4内の凹凸条5が食い込み、一対の
ラチス材50の各端部が弦材2の同じ位置に固定され
る。以上において、図4(C)乃至(H)の各連結構造は、
各ラチス材50のパイプ部分52が互いに異なる方向に
延在するので、例えば前記図2(B)に示した3本以上の
弦材を用いる立体的なトラス構造体を構成するのに適用
できる。
【0014】図5は、トラス構造体における弦材とラチ
ス材の更に異なる連結態様を示す。同図(A)の弦材2
は、その凹溝4内の両側面に凹凸条5を形成すると共
に、凹溝4内の底部両側に横向きの凹部4aを設けてい
る。一方、ラチス材50は、そのパイプ部分52の一端
に設けた扁平な挿入片54の先端を斜め外向きに突出す
るように折り曲げた凸部55を形成している。そして、
凹溝4内に挿入片54を挿入し、上記凹部4aに凸部5
5を臨ませた状態にして、楔材60を打設する。この楔
材60は、下部62の側面に上向きの三角状断面を呈す
る凸部63を有する。すると、同図(B)に示すように、
ラチス材50の凸部55と、楔材60の凸部63がそれ
ぞれ凹溝4内の各凹部4a内に進入した状態で、且つ、
凹溝4の凹凸条5が挿入片54と楔材60の各外側面に
食い込んだ状態で、ラチス材50が弦材2に固定され
る。従って、ラチス材50は基より、楔材60も、各凸
部55,63と凹部4aとの嵌合によって、弦材2から
抜け出すことを防止される。
【0015】図5(C)は、上記と同様の弦材2とラチス
材50を用い、且つ楔材60の一側面に長手方向に沿っ
た抜止め用の上向きの凹凸条65を設けたものを用意し
た状態である。そして、楔材60を打設すると、同図
(D)のように、ラチス材50の挿入片54先端の凸部5
5は、弦材2の凹溝4内の凹部4a内に進入すると共
に、楔材60は、その凹凸条65を凹溝4内の一側面に
食い込ませた状態で、弦材2とラチス材50が固定され
る。この場合、ラチス材50は楔材60が抜けない限り
外れないが、楔材60自体も上記凹凸条65により抜け
難くされている。この場合、凹溝4内の凹部4aは上記
凸部55側の片方のみでも良い。図5(E)は、上記同様
の弦材2に一対の上記同様のラチス材50を、それらの
間に楔材60を打ち込むことで、連結しようとする状態
を示す。楔材60は、下部62を細くし、且つ両側面に
対称的に上向きの凹凸条65を設けている。そして、凹
溝4内に各ラチス材50の挿入片54を挿入し、それら
間に楔材60を打設すると、図5(F)に示すように、各
挿入片54先端の外向きの各凸部55を凹部4a内に進
入させ、且つ、各挿入片54の対向する内側面に楔材6
0の凹凸条65が食い込んだ状態で、弦材2に一対のラ
チス材50の各端部が固定される。
【0016】以上の各形態において、楔材60は、弦材
2の凹溝4、ラチス材50の挿入片54、又はスペーサ
66との摩擦や、前記凸部63の嵌合や凹凸条65の食
い込みによって、抜け出ることを防止している。勿論、
楔材60の両側面を地荒らししたり、ローレットを掛け
ることでもある程度その抜け出しを防止できる。しか
し、抜け止めを確実にするため、図6にその形態を示
す。同図(A)は、弦材2の凹溝4内に、ラチス材50端
部のU形状の挿入片54を挿入し、この挿入片54の細
溝58内に楔材70を打設する直前の状態を示す。この
楔材70は、同図(C)及び(D)に示すように、全体が板
状で細い下部71と、幅広の打設面72と、長手方向の
中央に垂直に穿設した貫通孔74を有し、該貫通孔74
の直径より狭い下部側には、スリット75を形成してい
る。また、上記貫通孔74内には、雌ネジが刻設されて
いる。そして、楔材70を挿入片54の細溝58内に打
設すると、同図(B)に示すように、挿入片54のU形状
部の両外側面に予め設けられた凹凸条56は、凹溝4内
の両側面に食い込む。更に、楔材70の貫通孔74内に
ネジ77を螺入させると、そのネジ77の先端は、楔材
70の上記スリット75の両側に突出し、且つ挿入片5
4の細溝58内の両側面に自らタッピングする。従っ
て、挿入片54の細溝58内から楔材70を外そうとす
る力が加わっても、上記ネジ77のタッピング部分によ
って抵抗するので、楔材70が抜け出ることはなくな
る。
【0017】図6(E)は、弦材2の両側面に凹凸条5を
設けた凹溝4内に、ラチス材50の対称的なパイプ部分
52の間に介在するU形状を呈する挿入片54を挿入
し、上記と同じ楔材70を用意した状態を示す。そし
て、楔材70を挿入片54の細溝58内に打設すると、
同図(F)のように、凹溝4の凹凸条5に挿入片54の両
外側面を食い込ませる。更に、楔材70の貫通孔74に
ネジ77を螺入し、該ネジ77の先端をスリット75か
ら突出させて、挿入片54の細溝58内の両側面にタッ
ピングさせる。ネジ77の先端はラチス材50にネジ込
まれ、楔材70はラチス材50に挟持され、且つラチス
材50もその挿入片54が凹溝4内で拡大して抜けない
ので、ラチス材50や楔材70は弦材2から外れること
はない。楔材70は、U形状以外の挿入片54を有する
前記の各ラチス材50にも使用でき、この場合ネジ77
の先端は挿入片54と凹溝4内の各側面に当接する。
尚、前記ネジ77は、硬質のアルミ合金の他、ステンレ
ス鋼、チタン合金製のものを用いたり、これらによるボ
ルトとすることもできる。また、各楔材70には、アル
ミ合金製の押出形材を短尺に切断したものが使用され
る。
【0018】図7は、本発明のトラス構造体の別の形態
に関する。同図(A)は、弦材80の外周面を覆う管材8
1を示す。管材81はアルミ合金製のパイプや鋼管等か
らなる本体の長手方向に沿って、長方形状の開口部82
を開設している。また、同図(B)は、上記管材81内に
挿入される円筒形状の芯材84を示し、円周面上に対称
に90度間隔で凹溝86を全長に4本形成し、各凹溝8
6内の両側面には凹凸条88が設けてある。係る芯材8
4は、アルミ合金製の押出形材からなる。尚、上記管材
81は弦材80の全長に渉り配設される強度部材である
が、芯材84は、後述するようにラチス材50を連結す
るための要素であり、少なくとも上記管材81内の所定
の位置にボルト等で固定される。
【0019】弦材80は、同図(C)に示すように、管材
81内に芯材84を挿入・固定し、芯材84の凹溝86
の上面に位置する管材81の開口部82から、ラチス材
50のU形状を呈する挿入片54を凹溝86内に挿入す
る。挿入片54の両外側面にも、凹凸条56が設けてあ
る。そして、楔材60を上記開口部82を介して挿入片
54の細溝58内に打設すると、挿入片54は左右に拡
大し、両凹凸条56と88は互いに噛み合った状態で、
ラチス材50は弦材80に固定される。この場合、管材
81は、芯材84の各凹溝86を覆う化粧材の役目も兼
ねると共に、ラチス材50の長手方向への移動も阻止す
る作用も有する。尚、図7(D)に示すように、角形断面
にした弦材80′とし、その管材81や芯材84も角形
断面のものにすることもでき、トラス構造体の使用環境
に応じて任意の断面形状の弦材を構成することができ
る。また、芯材84に設ける凹溝86の数や相互の角度
は、任意に設定でき、管材81の開口部82も凹溝86
とラチス材50の挿入片54に応じ、必要な位置に開設
される。特に、芯材84の凹溝86を管材81の長手方
向に平行ではなく、やや斜めに傾斜させた場合にも、こ
の傾斜した凹溝86に対応して管材81に開口部82を
明けて、ラチス材50の挿入片54を挿入することもで
きる。勿論、ラチス材50は、U形状以外の前記挿入片
54を有するものも使用できる。更に、上記芯材と開口
部を活用して、複数のトラス構造体の間を補強用する、
例えばトラス柱同士間等を連結するラチス材を取付ける
こともできる。
【0020】本発明は、以上の各形態に限定されるもの
ではない。複数の弦材は、一方に対し他方が長手方向に
おいて傾斜したり、アーチ形状を呈したり、対向する弦
材同士が互いに並列状にアーチ形状を呈する場合も含
む。また、弦材の凹溝は、前記各形態の一体物に限ら
ず、長尺なパイプ表面の所用位置にチャンネル状部品を
長手方向又はこれにやや傾斜させて固着したものとする
こともできる。係る態様にすると、弦材は鋼管やステン
レス鋼管とこれら同種の材質のチャンネル状部品をもっ
て製作することもできる。更に、ラチス材は、挿入片が
扁平状であれば、平板は基より、波板や押出形材、或い
は型鋼等を使用することもできる。
【0021】
【発明の効果】以上において説明した本発明のトラス構
造体によれば、複数の弦材に対し、所望の位置にその側
方からラチス材を容易にセットでき、楔材を打設するだ
けで簡単に且つ強固にラチス材を弦材間に連結し固定す
ることができる。また、各種の方向からの外力に対して
も十分な強度をトラス構造体に与えることもできる。し
かも、ラチス材の挿入片と楔材の形状を選択すること
で、各種のトラス梁やトラス柱を少量製作できると共
に、例えば、同じトラス梁等において、使用位置ごとに
所望のラチス材の固定を行うことも容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明のトラス構造体の側面図、(B)は
その断面図、(C)及び(D)はそのラチス材の側面図と正
面図、(E)は(D)中におけるE−E断面図、(F)は別の
トラス構造体の側面図、(G)はその断面図、(H)及び
(J)はそのラチス材の側面図と正面図、(K)は(J)中の
K−K断面図である。
【図2】(A)は本発明の更に別のトラス構造体の側面
図、(B)はその断面図、(C)そのラチス材の部分側面
図、(D)乃至(F)は異なる各々ラチス材の概略図であ
る。
【図3】(A)乃至(H)は、本発明の弦材とラチス材の連
結前後の態様を示す部分断面図である。
【図4】(A)乃至(H)は、本発明の弦材とラチス材の連
結前後の異なる態様を示す部分断面図である。
【図5】(A)乃至(F)は、本発明の弦材とラチス材の連
結前後の更に異なる態様を示す部分断面図である。
【図6】(A)と(B)及び(E)と(F)は、本発明の弦材と
ラチス材の連結前後の別異の態様を示す部分断面図、
(C)及び(D)はこれらに用いる楔材の斜視図である。
【図7】(A)と(B)は弦材を構成する管材と芯材の各斜
視図、(C)と(D)は係る弦材とラチス材の連結態様を示
す部分断面図である。
【図8】(A)は従来のトラス構造体の側面図、(B)はそ
の断面図、(C)及び(D)はラチス材の側面図と部分正面
図、(E)は弦材とラチス材の連結を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
1,10,30………………………………………トラス構
造体 2,12,32,80,80′………………………弦材 4,14,34,86……………………………凹溝 4a…………………………………………………凹部 5,56,65,88……………………………凹凸条 6,16,36,40,44,47,50……………ラチス材 8,18,38,42,46,49,54……………挿入片 55,63…………………………………………凸部 58…………………………………………………細溝 60,70…………………………………………楔材 64,72…………………………………………打設面 74…………………………………………………貫通孔 77…………………………………………………ネジ 81…………………………………………………管材 82…………………………………………………開口部 84…………………………………………………芯材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に沿ってほぼ平行に配設される
    複数の弦材と、これら弦材間に連結されるラチス材から
    なるトラス構造体であって、各弦材のほぼ長手方向に沿
    って設けた凹溝内に、ラチス材の端部の挿入片を挿入
    し、前記弦材の凹溝とラチス材の挿入片との間、又は、
    複数のラチス材の挿入片同士の間、或いは、挿入片と上
    記凹溝内に挿入されたスペーサとの間に楔材を打設した
    ことを特徴とするトラス構造体。
  2. 【請求項2】 長手方向に沿ってほぼ平行に配設される
    複数の弦材と、これら弦材間に連結されるラチス材から
    なるトラス構造体であって、各弦材のほぼ長手方向に沿
    って設けた凹溝内に、ラチス材の中間又は端部を折り曲
    げて形成したU形状の挿入片を挿入し、このU形状の挿
    入片の細溝内に楔材を打設したことを特徴とするトラス
    構造体。
  3. 【請求項3】 前記弦材の凹溝内の側面、ラチス材の挿
    入片の側面、又はラチス材のU形状の挿入片の外側面、
    或いは、楔材の側面、の少なくとも一つに前記弦材の長
    手方向にほぼ平行な凹凸条を設けた請求項1又は2に記
    載のトラス構造体。
  4. 【請求項4】 前記弦材の凹溝内の側面に凹部を設け、
    ラチス材の挿入片の側面又はU形状の挿入片の外側面に
    上記凹部内に進入する凸部を設けた請求項1乃至3に記
    載のトラス構造体。
  5. 【請求項5】 前記楔材の打設面から打込み方向に向け
    て貫通孔を開口し、該貫通孔に挿通したネジ又はボルト
    の先端を、前記弦材の凹溝内の側面、或いは、ラチス材
    の挿入片の側面又はラチス材のU形状の挿入片の細溝内
    に当接させた請求項1乃至4に記載のトラス構造体。
  6. 【請求項6】 前記弦材が、そのほぼ長手方向に沿って
    凹溝を設けた芯材と、該芯材の外周を覆い上記凹溝に沿
    った開口部を有する管材からなり、この開口部を介して
    前記ラチス材の挿入片等が上記芯材の凹溝内に挿入され
    る請求項1乃至5に記載のトラス構造体。
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