JPH1046012A - フォトレジスト用ポリエステルフイルム - Google Patents

フォトレジスト用ポリエステルフイルム

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JPH1046012A
JPH1046012A JP8208321A JP20832196A JPH1046012A JP H1046012 A JPH1046012 A JP H1046012A JP 8208321 A JP8208321 A JP 8208321A JP 20832196 A JP20832196 A JP 20832196A JP H1046012 A JPH1046012 A JP H1046012A
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polyester
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average particle
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博史 冨田
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圭 水谷
Kinji Hasegawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性と取扱い性(滑り性)の両方の特性を
同時に満足し、しかも積層フイルムにせずに単層フイル
ムでも十分に使用可能なフォトレジスト用フイルムを提
供する。 【解決手段】 平均粒径が0.01〜0.1μmの一次
粒子の凝集体であって、細孔容積が0.5〜2.0ml
/g、平均粒径が0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を
0.01〜0.1重量%含有し、該多孔質シリカ粒子の
うち、50μm以上の大きさの粗大凝集粒子の個数が1
0個/m2 以下であることを特徴とするフォトレジスト
用ポリエステルフイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフォトレジスト用ポ
リエステルフイルムに関し、更に詳しくは透明性、滑り
性に優れたフォトレジスト用ポリエステルフイルムに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷配線回路板などの製造に、フ
ォトレジストフイルムが用いられるようになってきてい
る。フォトレジストフイルムは、通常、支持体層、フォ
トレジスト層、保護層からなる積層構造体であり、この
支持体層として、機械的、化学的、光学的特性に優れた
ポリエステルフイルムが用いられている。
【0003】フォトレジストフイルムを使用する場合
は、まず、保護層を剥離し、露出したフォトレジスト層
を、基板に貼り付けた導電性基材の上に密着させた後、
支持体側に、回路を印刷したガラス板を密着させる。次
いで、このガラス板側から光を照射して、フォトレジス
ト層の感光性樹脂を露光、反応させ、その後、フォトレ
ジスト層の未反応部分を溶剤などで除去する。更に酸な
どでエッチングを行うと、フォトレジスト層の除去によ
り露出した導電性基材が除去され、感光性樹脂が反応し
て、溶剤等により除去されなかった部分の導電性基材
は、そのまま残ることになる。その後、残ったフォトレ
ジスト層を適当な手段で除去すれば、基板上に導電性基
材層が回路として形成される。
【0004】従って、この支持体層として用いられるポ
リエステルフイルムは、透明性が高く、フイルムヘーズ
が低いことが要求される。フォトレジスト層を露光する
場合、光は支持体層を通過するので、支持体層の透明性
が低いと、フォトレジスト層が十分に露光されなかった
り、光が散乱したりして、解像度が悪化するなどの問題
が生ずる。
【0005】一方、フォトレジストフイルムを製造する
際の取扱い性あるいはフォトレジストフイルム自体の取
扱い性を良好とするために、支持体層のポリエステルフ
イルムは、適度な滑り性を有していることが要求され
る。
【0006】従来、かかる両方の特性を満足させようと
して、ポリエステルフイルム中に微細粒子を含有させ、
フイルム表面に微細な突起を形成させる方法が用いられ
ている。
【0007】例えば、特開平7―333853号公報に
は、少なくとも片側の最外層に、平均粒径0.01〜
3.0μmの粒子(球状又は不定形シリカ粒子、球状架
橋高分子粒子等)を含有し、該最外層表面のRaが0.
005μm以上、Rtが1.5μm未満であり、かつフ
イルムヘーズが1.5%以下であるフォトレジスト用二
軸配向積層ポリエステルフイルムが提案されている。
【0008】しかしながら、かかるポリエステルフイル
ムでは、十分な取扱い性が得られる程度に微細粒子を添
加すると、配向時にボイドが発生することとあいまって
透明性が低下してしまい、フォトレジスト用フイルムに
は使えなくなるという問題がある。また、上記のような
積層ポリエステルフイルムでは、その製造コストが高く
なるという問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解消し、透明性と取扱い性(滑り性)の
両方の特性を同時に満足し、しかも積層フイルムにせず
に単層フイルムでも十分に使用することのできる、フォ
トレジスト用フイルムとして優れたポリエステルフイル
ムを提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、従来用いられてい
た球状又は不定形シリカ粒子や球状架橋高分子粒子のか
わりに多孔質シリカを用いると、配向時にボイドが発生
せず、透明性が大幅に向上することを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0011】即ち、本発明によれば、平均粒径が0.0
1〜0.1μmの一次粒子の凝集体であって、細孔容積
が0.5〜2.0ml/g、平均粒径が0.1〜5μm
の多孔質シリカ粒子を0.01〜0.1重量%含有し、
該多孔質シリカ粒子のうち50μm以上の大きさの粗大
凝集粒子の個数が10個/m2 以下であることを特徴と
するフォトレジスト用ポリエステルフイルムが提供され
る。
【0012】
【発明の実施の形態】
(ポリエステル)本発明のフォトレジスト用ポリエステ
ルフイルムに用いられるポリエステルは、芳香族ジカル
ボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを主たる
グリコール成分とする熱可塑性ポリエステルである。か
かるポリエステルは実質的に線状であり、そしてフイル
ム形成性、特に溶融成形によるフイルム形成性を有す
る。芳香族ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェ
ニルエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジ
カルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、アンスラ
センジカルボン酸等を挙げることができる。脂肪族グリ
コールとしては、例えばエチレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメ
チレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメ
チレングリコール等の如き炭素数2〜10のポリメチレ
ングリコールあるいは1,4―シクロヘキサンジメタノ
ールの如き脂肪族ジオール等を挙げることができる。
【0013】本発明においては、ポリエステルとして、
アルキレンテレフタレートおよび/またはアルキレンナ
フタレートを主たる構成成分とするものが好ましくは用
いられる。
【0014】かかるポリエステルのうちでも、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン―2,6―ナフタレ
ートをはじめ、全ジカルボン酸成分の80モル%以上が
テレフタル酸および/または2,6―ナフタレンジカル
ボン酸であり、全グリコール成分の80モル%以上がエ
チレングリコールである共重合体が好ましい。その際全
酸成分の20モル%以下はテレフタル酸および/または
2,6―ナフタレンジカルボン酸成分以外の上記芳香族
ジカルボン酸成分であることができ、また例えばアジピ
ン酸、セバチン酸などの如き脂肪族ジカルボン酸;シク
ロヘキサン―1,4―ジカルボン酸の如き脂環族カルボ
ン酸等であることができる。また、全グリコール成分の
20モル%以下はエチレングリコール以外の上記グリコ
ールであることができ、また例えばハイドロキノン、レ
ゾルシン、2,2―ビス(4―ヒドロキシジフェニル)
プロパン等の如き芳香族ジオール;1,4―ジヒドロキ
シメチルベンゼンの如き芳香環を有する脂肪族ジオー
ル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール等の如きポリアルキ
レングリコール(ポリオキシアルキレングリコール)等
であることもできる。
【0015】また、本発明におけるポリエステルには、
例えばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸;ω―
ヒドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシ
カルボン酸に由来する成分を、ジカルボン酸成分および
オキシカルボン酸成分の総量に対して20モル%以下で
共重合あるいは結合するものも包含される。
【0016】更に本発明におけるポリエステルには、実
質的に線状である範囲の量、例えば全酸成分に対し2モ
ル%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又はポリ
ヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリ
スリトール等を共重合したものを包含される。
【0017】上記ポリエステルは、それ自体公知であ
り、且つそれ自体公知の方法で製造することができる。
【0018】上記ポリエステルとしては、o―クロロフ
ェノール中の溶液として35℃で測定して求めた固有粘
度が約0.4〜0.9のものが好ましい。
【0019】(多孔質シリカ粒子)本発明のフォトレジ
スト用ポリエステルフイルムは、多孔質シリカ粒子を含
有ていることが必要であり、従来のよう球状又は不定形
シリカ粒子を含有していたのでは、配向時にボイドが発
生して、フォトレジスト用フイルムとして使用できるに
十分な透明性が得られない。
【0020】かかる多孔質シリカ粒子を構成する一次粒
子の平均粒径は0.01〜0.1μmの範囲内にある必
要がある。一次粒子の平均粒径が0.01μm未満では
スラリー段階で解砕により極微細粒子が生成し、これが
粗大な凝集体を生成して好ましくない。また、一次粒子
の平均粒径が0.1μmを超えると、粒子の多孔質性が
失われ、その結果、ポリエステルとの親和性が失われ、
ボイドが生成しやすくなり、透明性が失われるため、好
ましくない。
【0021】さらに、本発明における多孔質シリカ粒子
の細孔容積は0.5〜2.0ml/g、好ましくは0.
6〜1.8ml/gの範囲内にあることが必要である。
細孔容積が0.5ml/g未満では、粒子の多孔性が失
われ、ボイドが発生し易くなり、透明性が低下するので
不適当である。一方、細孔容積が2.0ml/gより大
きいと解砕、凝集が起こりやすく、粒径の調整を行うこ
とが困難である。
【0022】本発明における多孔質シリカ粒子の平均粒
径は0.1〜5μm、好ましくは0.3〜3μmの範囲
内にある必要がある。平均粒径が0.1μm未満ではフ
イルムの滑り性が不十分であり、一方平均粒径が5μm
を超えるとフイルムの表面が粗くなり過ぎて、回路を印
刷したガラス板との密着性が不十分となり、解像度低下
などの欠陥が生じるので好ましくない。
【0023】多孔質シリカ粒子の添加量は0.01〜
0.1重量%、好ましくは0.02〜0.06重量%で
ある。この添加量が0.01重量%未満では、フイルム
の滑り性が不十分であり、一方0.1重量%を超える
と、透明性が低下するので不適当である。
【0024】(二軸配向ポリエステルフイルム)本発明
のフォトレジスト用ポリエステルフイルムは、通常、二
軸配向ポリエステルフイルムとして用いられ、フイルム
中に大きさ50μm以上の粗大凝集粒子個数が10個/
2 以下、好ましくは5個/m2 以下、更に好ましくは
3個/m2 以下である必要がある。50μm以上の大き
さの粗大凝集粒子の個数が10個/m2 より多いと、フ
イルム表面に不均一な突起が生じ、回路を印刷したガラ
ス板との密着性が悪化し、解像度低下などの欠陥が生じ
るので不適当である。実質的には100μm以上の粗大
凝集粒子の個数は2個/m2 以下であることが好まし
い。
【0025】粗大凝集粒子の個数を10個/m2 以下に
する為には、製膜時のフィルターとして、線径15μm
以下のステンレス鋼細線よりなる、平均目開き10〜3
0μm、好ましくは15〜25μmの不織布型フィルタ
ーで濾過することが好ましい。フィルターの目開きが3
0μmを超えると溶融ポリマー中の粗大粒子を減少させ
る効果がなく、一方目開きが10μm未満の場合は濾過
時の圧力及び圧力上昇が大となり、フィルターとして工
業上実用化することは困難である。また線径が15μm
を超えると、平均目開き10〜30μmでは粗大粒子は
捕集できない。
【0026】フィルターとして、他の網状構造物や焼結
金属等を用いたのでは、たとえその平均目開きが上記平
均目開きと同じか小さくても、多孔質シリカ粒子の粗大
凝集粒子を捕集することが難しい。これは不織布型フィ
ルターを構成するステンレス鋼細線が多孔質シリカの粗
大粒子を捕集するだけでなく、粗大凝集粒子を解砕、分
散させる効果を持つ為と考えられる。
【0027】多孔質シリカ粒子は、通常、ポリエステル
を形成する為の反応時、例えばエステル交換法による場
合のエステル交換反応中ないし重縮合反応中の任意の時
期、また直接重合法による場合の任意の時期に、反応系
中に添加(好ましくは、グリコール中のスラリーとし
て)される。特に、重縮合反応の初期、例えば固有粘度
が約0.3に至るまでの間に多孔質シリカ粒子を反応系
中に添加するのが好ましい。
【0028】本発明のポリエステルフイルムは、基本的
には、前記ポリエステルを溶融製膜し、二軸延伸し、更
に熱処理することによって製膜されるが、これら各工程
の方法、条件自体は各々に公知の方法、条件のうちから
採用することができる。更に詳細に説明すれば、まず、
ポリエステルを溶融し、スリット状のダイからシート状
に押出し、キャスティングドラムで冷却固化して未延伸
シートを形成し、この未延伸シートを延伸温度70〜1
20℃、延伸倍率3〜5倍で縦及び横方向に各々延伸
し、しかる後200〜250℃で熱処理する。
【0029】このようにして得られた本発明のフォトレ
ジスト用ポリエステルフイルムは、通常、表面の中心線
平均粗さ(Ra)が0.01μm以上、好ましくは0.
015μm以上、フイルムヘーズがフイルム厚み25μ
mにおいて5%以下、好ましくは4%以下であって、透
明性、滑り性が共に優れており、フォトレジスト用フイ
ルムとして好適に用いることができる。
【0030】更に、本発明のポリエステルフイルムは、
特開平7―333853号公報に記載されているよう
に、2層以上の積層ポリエステルフイルムとして、その
最外層を前記多孔質シリカ粒子を含有せしめたポリエス
テルフイルムで構成してもよいが、コスト高になる積層
フイルムを用いなくても、単層のフイルムで、フォトレ
ジスト用フイルムとして十分な透明性、滑り性を得るこ
とができる。
【0031】本発明のフォトレジスト用ポリエステルフ
イルムを支持体層として使用し、これにフォトレジスト
層及び保護層を常法により積層することによりフォトレ
ジストフイルムとすることができる。
【0032】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。なお、実施例中の各特性は、次の方法で求めた。
【0033】1.粒子の粒径 一次粒子の平均粒径は、シリカ粉体を個々の粒子ができ
るだけ重ならないように散在せしめ、金スパッター装置
によりこの表面に金属蒸着膜を厚み200〜300オン
グストロームで形成せしめ、走査型電子顕微鏡にて10
000〜30000倍で観察し、日本レギュレーター
(株)製ルーゼックス500にて画像処理し、100個
の粒子から平均粒径を求めた。一次粒子の凝集体である
粒子の平均粒径は、遠心沈降式粒度分布測定装置で測定
した等価球形分布における積算体積分率50%の直径を
平均粒径とした。
【0034】2.細孔容積 窒素吸脱着法で測定し、BET式で計算した。
【0035】3.フイルム中の粗大粒子の大きさ、個数 万能投影機を用い、透過照明にて20倍に拡大し、50
μm以上の最大長をもつ粒子数をカウントした。測定面
積は1m2 とした。
【0036】4.中心線平均粗さ(Ra) JISB0601に準じ、(株)小坂研究所製の高精度
表面粗さ計SE―3FATを使用して、針の半径2μ
m、荷重30mgで拡大倍率20万倍、カットオフ0.
08mmの条件下にチャートを描かせ、表面粗さ曲線か
らその中心線方向に測定長さLの部分を抜き取り、この
抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向をY軸とし
て、粗さ曲線をy=f(x)で表わしたとき、次の式で
与えられた値をμm単位で表わした。
【0037】
【数1】
【0038】この測定は、基準長を1.25mmとして
4個測定し、平均値で表わした。
【0039】5.フイルムヘーズ JIS―K7105に準じ、日本精密光学(株)製の積
分球式ヘーズメーターによりフイルムヘーズを測定し
た。
【0040】6.フォトレジストフイルム特性 得られたフォトレジストフイルムを用い、プリント回路
を作成して、解像度及び回路欠陥を評価した。即ち、ガ
ラス繊維含有エポキシ樹脂板上に設けた銅板に、保護層
を剥離したフォトレジストフイルムのフォトレジスト層
を密着させ、更にその上から回路を印刷したガラス板を
密着させて、ガラス板側から紫外線の露光を行った後、
フォトレジストフイルムを剥離し、洗浄、エッチングを
行い、回路を作成して、目視及び顕微鏡で解像度及び回
路欠陥を観察し、下記の基準で評価した。 (a)解像度 ○:解像度が高く、鮮明な回路が得られた。 △:鮮明性がやや劣り、線が太くなる等の現象が認めら
れた。 ×:鮮明性が劣り、実用に供し得る回路は得られなかっ
た。 (b)回路欠陥 ○:回路の欠陥は認められなかった。 △:ところどころに回路の欠陥が認められた。 ×:回路の欠陥が多発し、実用に供し得なかった。
【0041】7.滑り性(取扱い性) 製膜時のスリットを含めた巻き取り工程、上記フォレジ
ストフイルムを作成する工程を通して、滑り性を以下の
3段階で評価した。 ○:フイルムにしわの発生もなく、問題なかった。 △:フイルムに時々しわが入った。 ×:常にフイルムの一部、又は全面にしわが入った。
【0042】[実施例1]ジメチルテレフタレートとエ
チレングリコールに、エステル交換触媒として酢酸マン
ガン、重合触媒として三酸化アンチモン、安定剤として
亜燐酸、更に一次粒子の平均粒径が0.02μmの粒子
の凝集体である細孔容積1.6ml/g、平均粒径1.
5μmの多孔質シリカ粒子を0.05重量%添加させた
後、エステル交換及び重縮合反応を行い、固有粘度0.
65のポリエチレンテレフタレート(PET)を得た。
【0043】次に、得られたPETのペレットを170
℃において3時間乾燥後、押出機のホッパーに供給し、
溶融温度290℃で溶融し、線径13μmのステンレス
細線よりなる平均目開き24μmの不織布型フィルター
で濾過し、スリット状ダイを通して回転ドラム上にキャ
スティングして、未延伸フィルムを得た。このようにし
て得られた未延伸フイルムを95℃で縦方向に3.7倍
に延伸し、次いで110℃で横方向に4.0倍延伸し、
更に235℃で5秒間熱処理し、フイルム厚み25μm
の二軸配向フイルムを得た。
【0044】このようにして得られた二軸配向フイルム
を用い、フォトレジスト層及び保護層を積層して、プリ
ント回路を作成し、その特性を評価した。その結果は、
表1に示す通りであり、透明性、滑り性共に良好で、フ
ォトレジストフイルム特性、取扱い性に優れていた。
【0045】[比較例1]実施例1において、多孔質シ
リカ粒子の代りに平均粒径1.5μmの球状シリカ粒子
を0.01重量%添加する以外は実施例1と同様にして
ポリエステルフイルムを製造した。結果は表1に示す通
りであり、滑り性が不良で取扱い性が劣っていた。
【0046】[比較例2]比較例1において、滑り性を
向上させるために、球状シリカ粒子の添加量を0.3重
量%まで高めたところ、表1に示すように透明性が著し
く低下し、フォトレジスト特性が劣ったものとなった。
【0047】
【表1】
【0048】[実施例2〜11、比較例3〜8]実施例
1において、多孔質シリカ粒子の一次粒子平均粒径、細
孔容積、及び平均粒径を表2に示すように変更した。結
果は、表3に示す通りであり、一次粒子平均粒径が0.
01〜0.1μm、細孔容積が0.5〜2.0ml/
g、平均粒径が0.1〜5μmの場合には良好な結果が
得られ、特に細孔容積は0.6〜1.8ml/g、平均
粒径は0.3〜3μmが好ましいことがわかる。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】[実施例12〜15、比較例9〜10]実
施例1において、多孔質シリカ粒子の添加量を表4に示
すように変更した。結果は、表4に示す通りであり、添
加量が0.01〜0.1重量%(好ましくは0.02〜
0.06重量%)の場合に良好な結果が得られた。
【0052】
【表4】
【0053】[実施例16、比較例11]実施例1にお
いて、多孔質シリカ粒子を含むPETポリマーを溶融濾
過するに際し、ステンレス細線の線径及び平均目開きを
表5に示すように変更した不織布型フィルターで濾過し
た以外は、実施例1と同様にして、ポリエステルフイル
ムを製造した。
【0054】結果は表5に示す通りであり、粗大凝集粒
子の数が10個/m2 を超えると、回路印刷ガラス板と
の密着不良に起因する解像度低下回路欠陥の発生などが
認められた。
【0055】
【表5】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、透明性と取扱い性(滑
り性)の両方の特性を同時に満足し、しかも積層フイル
ムにせず、単層フイルムでも十分使用可能なフォトレジ
スト用フイルムを提供することができ、このフォトレジ
スト用フイルムを用いると、解像度に優れ、回路欠陥が
防止される高品質フォトレジストフイルムを安価に得る
ことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が0.01〜0.1μmの一次
    粒子の凝集体であって、細孔容積が0.5〜2.0ml
    /g、平均粒径が0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を
    0.01〜0.1重量%含有し、該多孔質シリカ粒子の
    うち50μm以上の大きさの粗大凝集粒子の個数が10
    個/m2 以下であることを特徴とするフォトレジスト用
    ポリエステルフイルム。
  2. 【請求項2】 表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.0
    1μm以上、フイルムヘーズがフイルム厚み25μmに
    おいて5%以下である請求項1記載のフォトレジスト用
    ポリエステルフイルム。
JP20832196A 1996-08-07 1996-08-07 フォトレジスト用ポリエステルフイルム Expired - Fee Related JP3311591B2 (ja)

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