JPH1045883A - 共重合ポリエチレンテレフタレートの製造方法 - Google Patents

共重合ポリエチレンテレフタレートの製造方法

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JPH1045883A
JPH1045883A JP13668497A JP13668497A JPH1045883A JP H1045883 A JPH1045883 A JP H1045883A JP 13668497 A JP13668497 A JP 13668497A JP 13668497 A JP13668497 A JP 13668497A JP H1045883 A JPH1045883 A JP H1045883A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無色性で透明性の良好な成形材料である2,
6―ナフタレンジカルボン酸変性の共重合ポリエチレン
テレフタレートの製造技術の開発。 【解決手段】 直接エステル化によりポリエチレンテレ
フタレートを製造する途中の段階で、平均重合度が10
以内のとき、2,6―ナフタレンジカルボン酸ジメチル
を5〜20モル%添加して共重合体に変性するもの。こ
の共重合ポリマーはブロー延伸成形時に白化し難く、色
相、透明性に優れたボトルが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2,6―ナフタレン
ジカルボン酸成分を用いたポリエチレンテレフタレート
(PETと略記する)に関し、更に詳しくはガスバリア
性が改良され、しかも紫外線遮断性能がありボトル用ポ
リマーとして、色相及び透明性に優れた共重合PETの
製造法に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】ポリエチ
レンナフタレンジカルボキシレート(以下PENと略記
する)はPETに比べて耐熱性、ガスバリアー性、耐薬
品性等の基本物性が優れていることから、ボトル(容
器)やシート材等の包装材料として有用であることは予
測されており、PETとのブレンド使用、両成分の共重
合ポリマーの利用、又は単独使用による数多くの提案が
行われている。包装材の中でも、ジュースなどの飲料用
ボトルに使用される材料については、商品価値の点よ
り、色相及び透明性に優れた材料が要求されている。P
ENは基本的にはPETと同様な触媒系で反応させるこ
とができ、特に色相面から重合触媒として、二酸化ゲル
マニウムを用いると有効であることが予測されている。
【0003】一方、本発明のような2,6―ナフタレン
ジカルボン酸成分をPETに共重合するような技術文献
として、特開平7―223623号公報が開示されてい
る。ところが、共重合PETは、同じエステル交換法で
製造されたPENと比べてボトル成形時におけるブロー
延伸等で白化が起きやすく、ボトル(製品)の透明性の
面で充分満足し得るものが得られない。
【0004】解析の結果、この白化要因は触媒に起因す
る触媒析出物による内部ヘーズとその触媒析出粒子が誘
発する結晶化とによるものと推定される。
【0005】特に特開平7―223623号公報で使用
されているような有機酸カルシウム系のエステル交換
(以下EIと略記する)触媒を用いた場合ポリマー本来
の色相は良好であるものの、析出粒子が大きく、しかも
多量に発生する傾向があり、ボトルのブロー成形時に白
化を抑制することは困難である。
【0006】PET成分の多い共重合ポリマーの場合、
ホモPENに較べて、結晶化速度が全体的に速く、通常
ボトル用のホモPENで使用可能であったような触媒系
はPEN成分の少ない共重合PETポリマーには使用で
きない。EI触媒を添加せずにポリマーを製造できれば
好ましいが可能性は低い。これに代る手段として類似ポ
リマーを得る方法としてエステル化法(直重方法)でP
ETを、EI方法でPENを別々に製造して、後に溶融
ブレンドによって同等なポリマーが得られることが開示
されている(特開平4―331255号公報)。しか
し、ブレンド法でポリマーを造るとそのブレンド技術の
コントロールや透明化が難しいうえに、ブレンド工程が
加わり生産コストからも不利となる。そこで本発明者ら
はEI法と直接エステル化法とを併用する手段を講ずる
ことにより、これらの問題を解消できるとの知見を得、
本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、テ
レフタル酸成分/2,6―ナフチレンジカルボン酸成分
のモル比が80〜95/20〜5であり、しかもグリコ
ール成分をエチレングリコールとする共重合ポリエステ
ルの製造において、原料として、テレフタル酸成分にテ
レフタル酸、また2,6―ナフタレンジカルボン酸成分
に2,6―ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルを
それぞれ選択し、先ずポリエチレンテレフタレートを直
接エステル化重合法で製造し、該ポリエチレンテレフタ
レートの平均重合度が10以下である間に2,6―ナフ
タレンジカルボン酸ジメチルエステルを添加し、しかる
後更に重合を進めて、共重合ポリマー中の残存金属量が
下記式を満足することを特徴とする2,6―ナフタレン
ジカルボン酸を共重合成分とするポリエチレンテレフタ
レートの製造方法である。 M≦10m mol% 3≦P≦20m mol% (但し、Mはポリエステルを構成する二塩基酸成分に対
する周期率表の第3、4周期の第I、II、VII 又はVIII
族に属する金属化合物の含有量であり、またPは燐化合
物の含有量である。) 以下に本発明を説明する。
【0008】Mに含まれる金属の具体例としては、N
a、K、Mg、Ca、Mn、Co等が挙げられ、その酢
酸塩は良好なエスル交換触媒(EI触媒)としてポリエ
ステルの製造に使用されている。もっとも、これらのE
I触媒はポリマー中に残留して触媒析出粒子の原因とな
り、PET系のボトルの白化や曇りを惹起こす。そのた
め、これらの金属化合物量はポリエステルを構成する二
塩基酸成分に対して10mmol%(ミリモル%)以下
にする必要がある。更に、具体的に説明すると、2,6
―ナフタレンジカルボン酸ジメチルのEI触媒として、
前記Mに含まれる金属化合物を使用しない事が好まし
い。但し、これで、コバルト化合物や、その他の染料・
顔料としてポリマーの着色を目的として、添加されてい
る有機金属化合物はボトルとしての透明性を著しく損わ
ない限り、少量(ポリエステルを構成する二塩基酸成分
に対して10mmol%)の添加は支障がない。
【0009】析出粒子の少ない傾向にあるEI活性能を
もつ触媒としてTi系触媒が知られているが、Ti系触
媒により製造したポリマーは黄色味があってボトル用に
は不向きであった。この場合黄色の着色が、顕著に現れ
ない低固有粘度のプレポリマーから固相重合によって目
標の固有粘度をもつポリマーを製造する方法がある。も
っとも、このポリマーは共重合体であるから、その融点
は低く、通常のホモポリマーに較べ固相重合温度も低温
で反応させざるをえず、低固有粘度例えば0.4〜0.
5の固有粘度のプレポリマーをボトル用のポリマーの固
有粘度(0.70〜0.95)にするのに固相重合時間
が長くなり不利(非効率)である。
【0010】ポリエステルの熱安定性を高める目的で燐
化合物も添加することは周知である。特にEI方法で作
られるポリマーには、通常EI触媒と等モルかそれに近
いモル比で燐化合物が添加される。
【0011】耐熱性の悪いポリマーは乾燥時や再溶融時
にポリマーの分解やアセトアルデヒド等の副生成物が生
じ、EI触媒が極少量の場合や一切添加しない場合でも
熱安定性を確保するため少なくとも全酸成分に対して3
mmol%の添加は必要である。逆に添加量が多くなり
すぎて、全酸成分に対して20mmol%を超えると、
熱安定性が悪くなる傾向が現れ好ましくない。
【0012】燐化合物としては正燐酸、燐酸トリメチ
ル、燐酸モノメチル又は燐酸ジメチルがよい。特に入手
の容易さ、コスト面で正燐酸と燐酸トリメチルとが好ま
しい。ところで、本発明の、ガスバリア性が良好で紫外
線遮断性能のあるボトル用ポリマーの組成としてテレフ
タル成分/2,6―ナフタレンジカルボン酸成分のモル
比を80〜90/20〜5にする必要がある。
【0013】2,6―ナフタレンジカルボン酸成分の共
重合割合を5モル%以下にするとガスバリア性や紫外線
遮断能の満足できるボトルは得られない。
【0014】一方、2,6―ナフタレンジカルボン酸の
共重合割合を20モル%以上にすると、ガスバリア性及
び紫外線遮断能は一層向上する傾向を示すものの、ボト
ル成形時に固相重合等の乾燥工程でペレットが融着を起
こし、ハンドリンングに問題を生じたりするので固相重
合温度を高温度に設定できない。勿論固相重合温度が低
いことから、生産性の低下等の問題が起こる。
【0015】なお、本発明においては、テレフタル酸成
分、2,6―ナフタレンジカルボン酸成分、エチレング
リコールの他に、全酸成分に対して15モル%を超えな
い範囲で、その一部を他の酸成分やグリコール成分に置
換してもよい。具体的な例としては、シュウ酸、マロン
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカ
ルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;またはテレフタル
酸、イソフタル酸、4,4′―ジフェニルジカルボン
酸、ジフェノキシエタン―4,4′―ジカルボン酸、ジ
フェニルスルホン―4,4′―ジカルボン酸、ジフェニ
ルエーテル―4,4′―ジカルボン酸などの芳香族ジカ
ルボン酸;ヘキサヒドロテレフタル酸、デカリンジカル
ボン酸、テレラリンジカルボン酸などの脂環族ジカルボ
ン酸;グリコール酸、p―オキシ安息香酸などのオキシ
酸などが挙げられる。また例えばテトラメチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3―ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール;シ
クロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチロ
ールなどの脂環族ジオール;ビスフェノールA、ビスフ
ェノールS、ビスヒドロキシエトキシビスフェノール
A、テトラブロモビスフェノールAなど、芳香族ジオー
ルなどで置き換えてもよい。
【0016】さらに本発明におけるには実質的に線状で
ある範囲の量、例えば全酸成分に対し2モル%以下の量
で、3官能以上のポリカルボン酸またはポリヒドロキシ
化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリスリトール
等を共重合したものも包含される。
【0017】本ポリマーの重合方法に関連して、現時点
では高純度2,6―ナフタレンジカルボン酸の合成が企
業化されていない。従って、出発原料には2,6―ナフ
タレンジカルボン酸ジメチルを使わざるを得ない。そし
て、前述の理由からEI触媒の使用量を極力少量とする
必要がある。
【0018】本発明は、ボトル用PETの製造方法の1
つであるテレフタル酸(TA)とエチレングリコール
(EG)とからエステル交換を経ずにPETを製造する
エステル化重合方法を改良した色相かつ透明性の良好な
共重合PETを得る手段である。直接重合PETの製造
方法はTAとEGのスラリーを常圧又は加圧反応にて重
合度が、2〜15程度のオリゴマーを製造して重合触媒
の添加のもと、真空条件下、260〜320℃の温度
で、更に重合度をあげてポリマーとするものである。本
発明はこの際2,6―ナフタレンジカルボン酸ジメチル
を添加するが、その添加時期はPETのオリゴマーの平
均重合度(DP)が10以下である間に反応系に添加さ
れる。好ましくは、反応系が、真空重合条件に移行する
前に添加されるのがよく、DP≧10での添加の場合、
2,6―ナフタレンジカルボン酸ジメチルのEI反応を
助けるカルボキシル未満基の数が少なくなり、メチル基
を多く残したままのオリゴマーが真空重合工程に進む事
になる。その結果、重合反応がかなり長くなり生産性を
低下させたり、仮令熔融重厚反応が無事終了しても次の
固相重合の段階で固相重合速度の低下を惹起し易い。ジ
メチル2,6―ナフタレンジカルボキシレートはジメチ
ルテレフタレートよりEI反応性は乏しいため、この添
加の時期は重要なポイントとなる。もちろん、ジメチル
2,6―ナフタレンカルボキシレートは、TA/EGの
仕込段階で同時に添加されても支障ない。本発明の製造
方法に使用される触媒は、Sb系、Ge系の金属化合物
が好ましく、具体的には、二酸化アンチモン、酢酸アン
チモン、二酸化ゲルマニウムが挙げられ、2種以上を併
用してもかまわない。
【0019】特に、色相の面から二酸化ゲルマニウムを
用いるのが好ましく、その中でも結晶形態を有してな
い、非晶性二酸化ゲルマニウムを用いたとき、通常の結
晶形態を有したものに較べてポリマーの析出粒子が少な
く、より透明性の高いものが得られる。ここで非晶性と
はラマンスペクトルにおいて実質的にピークを有さない
ものをいう。非晶性二酸化ゲルマニウムの添加量として
は、少なすぎると重合反応性が低くなって生産性が悪
く、逆に多すぎると熱安定性が劣って成形時の物性低下
および色相悪化をまねくことから、実質的にポリマー
に、全酸成分に対して20〜50mmol%がよい。
【0020】これらの触媒の添加時期に関して説明する
と、真空溶融重合反応に移行する前の段階であれば何時
添加してもかまわないが、設備や反応条件によっては、
TAに起因するカルボン酸触媒のみではジメチル2,6
―ナフタレンジカルボキシレートのEI反応が充分満足
のいくレベルに達しない場合がある。このときは、ジメ
チル2,6―ナフタレンジカルボキシレートの添加と触
媒の添加時期をエステル化反応の早い時期にする事が好
ましい。Sb系やGe系の触媒は230℃程度以上比較
的高温域で触媒活性を示す事から160〜230℃の温
度域でEI反応を実施するEI触媒として使用するには
適さない。しかし直重法のエステル化反応は230〜2
80℃の温度域で実施するため、その温度領域でジメチ
ル2,6―ナフタレンジカルボキシレートとSb系又は
Ge系触媒が同時に存在すればEI反応を進める事が可
能である。
【0021】上記反応で得られるポリマーはプレポリマ
ーとして、その後固相重合を実施して固有粘度0.70
〜0.95(dl/g)の範囲にして使用する。
【0022】固相重合前(溶融重合終了時点)のプレポ
リマーの固有粘度範囲は特に限定はされないが、生産効
率や品質から0.50〜0.67(dl/g)の固有粘
度のものが好ましい。
【0023】上記反応のポリマーでも溶融重合のみによ
って通常ボトル用に使用できる。もっとも、0.70d
l/gを超える固有粘度の範囲まで溶融重合によって高
めると、ポリマーの着色が大きくなったり、溶融重合が
高すぎて設備への負担が大きくなり進められない。ポリ
マー中のアルデヒド類も多量であることからボトル用の
ポリマーとしては極めて品質の悪いものしか得られな
い。本ポリマーを固相重合せずに、フィルムや繊維等々
の用途に使用することもできる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、実施例での「部」は重量部を意味する。
また実施例での各特性値の測定は下記の方法による。
【0025】 固有粘度[η] フェノール/テトラクロロエタン(成分比:3/2)溶
媒を用い、35℃で測定した溶融粘度から算出する。
【0026】 Colb(色相):固相重合で結晶化
されたポリマーを、カラーマシン社製CM―7500型
カラーマシンで測定する。
【0027】 成形品ヘーズ:ポリマーを160℃で
7時間乾燥した後、名機製作所製の射出成形機ダイナメ
ルターM―100DMを用い、シリンダー温度300℃
において50gのプリフォームを成形し、これをブロー
延伸して、内容積1.5リットル、胴部肉厚0.2mm
のボトルとした。この直胴部を切取り、ヘーズメーター
(日本電色工業モデル1001DP)を用いヘーズを測
定する。
【0028】 析出粒子 で得られたボトルの直胴部を光学顕微鏡400倍にて
観察して、触媒起因の析出粒子の量を観察する。◎析出
量が極めて少ない、○少ない、△やや多い 色相(目視) の方法によって造られたボトルの外観を目視によって
観察する。◎は良好、○良 HS―AA の方法で成形したボトルを15分間冷却し、20秒間
2 パージをした後、キャップで密栓して22℃±5℃
で1日放置する。その後ボトル内部のガスをガスクロマ
トグラフィー分析して、アセトアルデヒド(AA)の量
を求める。
【0029】[実施例1]テレフタル酸89部とジメチ
ル2,2―ナフタレンジカルボキシレート12部とエチ
レングリコール54部と非晶性GeOの0.021
3部(酸成分に対して35mmol%)を反応槽に添加
して通常の直重方法で、エステル化反応(2,6―ナフ
タレンジカルボキシレートとしてはエステル交換反応)
を250℃で実施した。平均重合度(以下DPと略記す
る)がほぼ10になった時点で、トリメチルフォスフェ
ート0.013部(酸成分に対して15mmol%)を
添加した後、高温真空条件下の重合反応に移行させた。
まず、40分間で、真空度を30mmHg、重合温度2
80℃にまで昇温し、ついでその重合温度280℃のま
ま、真空度を1.5mmHgまで下げて、固有粘度が
0.62dl/gになるまで、溶融重合反応を行った。
この際、真空をひきはじめてから反応終了までに要し時
間を重合時間とする。ポリマーは、ストランドの形で流
水中に吐出され、ペレタイザによってチップ化した。そ
のチップを160℃において5hr乾燥後、N雰囲
気下0.5mmHgの真空下205℃で固相重合して固
有粘度0.82dl/gのポリマーを得た。得られたポ
リマー中の触媒に起因する金属量は重合工程中に多少飛
散するため表1中の残存量として蛍光X線分析で観測し
たものである。
【0030】[実施例2]酢酸コバルト4水和物0.0
04部(酸成分に対して3mmol%)を非晶性ゲルマ
ニウムと同様の時期に添加する以外は、実施例1と同様
の実験を行った。この得られたポリマーの品質、評価結
果については表2に示した。
【0031】[実施例3]テレフタル酸89部とエチレ
ングリコール54部をスラリーとして反応槽に供給し、
通常の直重方法で、エステル化反応を250℃で実施し
た。DPがほぼ8になったオリゴマーにジメチル2,6
―ナフタレンジカルボキシレート12.5部を一度に溶
融添加し、ついで、その直後に非晶性GeOの0.
0213部を添加し、DPが約10になるまで更に25
0℃でエステル化反応を続けた。DPが10にほぼ到達
した時点で、トリメチルフォスフェートを0.013部
添加し、その後は実施例1と同様の手順で重合反応を行
った。この得られたポリマーの品質、評価結果について
は表2に示した。
【0032】[比較例1]テレフタル酸89部とエチレ
ングリコール54部をスラリーとして反応槽に供給し、
実施例1の直重方法で、エステル化反応を250℃で実
施した。DPがほぼ8になったオリゴマーに非晶性Ge
の0.0213部を添加し、DPが約20に達す
るまで更に250℃で反応を続けた。DPがほぼ20に
なった時点で、ジメチル2,6―ナフタレンカルボキシ
レート12部を添加して、ついでその直後にトリメチル
フォスフェートを0.013部添加してから高温真空条
件下の重合反応に移行させた。その後は実施例1と同様
の手順で重合反応を行った。この得られたポリマーの品
質、評価結果については表2に示した。
【0033】[比較例2,3]トリメチルフォスフェー
トの添加量を0.024部(酸成分に対して28mmo
l%:比較例2)、但し(比較例3)とする以外は実施
例1と同様の実験を行った。これら得られたポリマーの
品質評価結果については表2に示した。
【0034】[比較例4]ジメチルテレフタレート90
部、ジメチル2,2―ナフタレンジカルボキシレート1
0部、エチレングリコール63部に対して、酢酸カルシ
ウム水和物0.053(酸成分に対して60mmol
%)をエステル交換触媒として添加し、エステル交換反
応の常法に従って、エステル化反応を行い、メタノール
の溜出が理論量の90%に達した時点で、トリメチルフ
ォスフェート0.047部(酸成分に対して67mmo
l%)を添加して、実質的にエステル交換反応を終了せ
しめた。尚、この時の最終反応温度は240℃であっ
た。トリメチルフォスフェートを添加して5分後に非晶
性GeOの0.0185部(酸成分に対して35m
mol%)を添加し、10分間常圧で撹拌してから真空
重合反応に移行した。まず、40分間で、真空度を30
mmHg、重合温度を280℃にまで昇温し、ついでそ
の重合温度280℃のまま真空度を1.5mmHg以下
まで下げて固有粘度が0.62dl/gになるまで溶融
重合反応を行った。この得られたポリマーの品質、評価
結果については表2に示した。
【0035】[比較例5]エステル交換触媒として、酢
酸コバルト4水和物0.004部(酸成分に対して3m
mol%)、酢酸マグネシウム4水和物0.064部
(酸成分に対して60mmol%)を添加する以外は比
較例4と同様の実験を行った。これら得られたポリマー
の品質評価結果については表1に示した。
【0036】[比較例6]テレフルタ酸73部、ジメチ
ル2,6―ナフタレンジカルボキシレート36部に添加
量を変更する以外は[実施例1]と同様の実験を行っ
た。この得られたポリマーの品質、評価結果については
表2に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明の共重合PETは2,6―ナフタ
レンジカルボン酸成分を少量共重合して、成形品(容
器)のガスバリア性を改良せしめると共に紫外線遮断性
能を付与し、更に色相や透明性に優れ、しかもブロー成
形時や延伸工程での白化[くもり]が小さく、高透明の
ボトルが得られる効果がある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸成分/2,6―ナフチレン
    ジカルボン酸成分のモル比が80〜95/20〜5であ
    り、しかもグリコール成分をエチレングリコールとする
    共重合ポリエステルの製造において、原料として、テレ
    フタル酸成分にテレフタル酸、また2,6―ナフタレン
    ジカルボン酸成分に2,6―ナフタレンジカルボン酸ジ
    メチルエステルをそれぞれ選択し、ポリエチレンテレフ
    タレートを直接エステル化重合法で製造するに際し、該
    ポリエチレンテレフタレートの平均重合度が10以下で
    ある間に2,6―ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
    テルを添加し、しかる後更に重合を進めて、共重合ポリ
    マー中の残存金属量が下記式を満足することを特徴とす
    る共重合ポリエチレンテレフタレートの製造方法。 M≦10m mol% 3≦P≦20m mol% (但し、Mはポリエステルを構成する二塩基酸成分に対
    する周期率表の第3、4周期の第I、II、VII 又はVIII
    族に属する金属化合物の含有量であり、またPは燐化合
    物の含有量である。)
  2. 【請求項2】 直接重合法において用いる触媒がアンチ
    モン化合物又はゲルマニウム化合物である共重合ポリエ
    チレンテレフタレートの製造方法。
  3. 【請求項3】 2,6―ナフタレンジカルボン酸ジメチ
    ルエステルと請求項2に記載の触媒との添加時期が溶融
    重合において真空段階に移行する前であることを特徴と
    する共重合ポリエチレンテレフタレートの製造方法。
  4. 【請求項4】 周期率表の第3、4周期の第I、II、VI
    I 又はVIII族に属する金属化合物を2,6―ナフタレン
    ジカルボン酸ジメチルエステルのエステル交換反応触媒
    として使用した共重合ポリエチレンテレフタレートの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 溶融重合後更に固相重合を施し、固有粘
    度を0.70乃至0.95とした共重合ポリエチレンテ
    レフタレートの製造方法。
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