JPH1045881A - 重縮合体 - Google Patents
重縮合体Info
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- JPH1045881A JPH1045881A JP20675796A JP20675796A JPH1045881A JP H1045881 A JPH1045881 A JP H1045881A JP 20675796 A JP20675796 A JP 20675796A JP 20675796 A JP20675796 A JP 20675796A JP H1045881 A JPH1045881 A JP H1045881A
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- polycondensate
- weight
- phenylene
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- component
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アクリル系樹脂に混合して透明な帯電防止性
押出板や成形材料用の樹脂組成物を製造するのに好適な
重縮合体を提供する。 【解決手段】 特定のポリエステルが60〜20重量%
であり、特定のポリエーテルで数平均分子量400〜2
0000の構成成分が38〜75重量%であり、上記の
ものと異なる特定のポリエーテルで数平均分子量400
〜10000の構成成分が2〜25重量%であって、m
―クレゾール中、30℃で測定した相対粘度が1.4〜
4.0である重縮合体である。
押出板や成形材料用の樹脂組成物を製造するのに好適な
重縮合体を提供する。 【解決手段】 特定のポリエステルが60〜20重量%
であり、特定のポリエーテルで数平均分子量400〜2
0000の構成成分が38〜75重量%であり、上記の
ものと異なる特定のポリエーテルで数平均分子量400
〜10000の構成成分が2〜25重量%であって、m
―クレゾール中、30℃で測定した相対粘度が1.4〜
4.0である重縮合体である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な重縮合体に関
する。さらに詳しくは、透明なアクリル系の帯電防止性
樹脂組成物を形成するのに有用な重縮合体に関する。本
発明の重縮合体を構成要素とする帯電防止性樹脂組成物
により、押出成形して帯電防止性シートを製造したり、
射出成形して帯電防止性物品を製造することにで、表面
外観の優れた透明な成形品を製造することができる。
する。さらに詳しくは、透明なアクリル系の帯電防止性
樹脂組成物を形成するのに有用な重縮合体に関する。本
発明の重縮合体を構成要素とする帯電防止性樹脂組成物
により、押出成形して帯電防止性シートを製造したり、
射出成形して帯電防止性物品を製造することにで、表面
外観の優れた透明な成形品を製造することができる。
【0002】
【従来の技術】アクリル系樹脂は、透明性、表面光沢、
表面硬度、耐候性などに優れ、照明器具カバー、テール
レンズ等の車輌外装品、レンズ、導光板、ビデオディス
ク、プロジェクションテレビ用スクリーン等の光学用部
品、自動販売機の前面板、屋外看板、店装ディスプレイ
などの用途に広く使用されている。
表面硬度、耐候性などに優れ、照明器具カバー、テール
レンズ等の車輌外装品、レンズ、導光板、ビデオディス
ク、プロジェクションテレビ用スクリーン等の光学用部
品、自動販売機の前面板、屋外看板、店装ディスプレイ
などの用途に広く使用されている。
【0003】アクリル系樹脂の用途は、実質的に非晶質
性で透明であるという特徴を生かしたものであるが、ア
クリル系樹脂は一般的に帯電しやすく、製品にほこりが
付着して透明性や表面外観が損なわれやすいほか、成形
品やシートの後加工においてもほこりの付着が障害とな
る。従って、ほこりの付着を防止するために、良好な帯
電防止性能を付与することが求められてきた。
性で透明であるという特徴を生かしたものであるが、ア
クリル系樹脂は一般的に帯電しやすく、製品にほこりが
付着して透明性や表面外観が損なわれやすいほか、成形
品やシートの後加工においてもほこりの付着が障害とな
る。従って、ほこりの付着を防止するために、良好な帯
電防止性能を付与することが求められてきた。
【0004】アクリル系樹脂に帯電防止性能を付与する
には、1)シリコン系化合物などを樹脂表面に塗布する
方法、2)界面活性剤を樹脂に添加、混合する方法、
3)親水性基および/またはイオン性基を有する単量体
を共重合し、樹脂を化学的に改質する方法が提案されて
いる。1)については、成形品やシートに対する塗付工
程が必要であり、コスト的に不利なばかりか、得られた
製品の帯電防止効果の持続性に劣り、降雨などの流水に
より効果が消失しやすいため、十分な解決とは言い難
い。
には、1)シリコン系化合物などを樹脂表面に塗布する
方法、2)界面活性剤を樹脂に添加、混合する方法、
3)親水性基および/またはイオン性基を有する単量体
を共重合し、樹脂を化学的に改質する方法が提案されて
いる。1)については、成形品やシートに対する塗付工
程が必要であり、コスト的に不利なばかりか、得られた
製品の帯電防止効果の持続性に劣り、降雨などの流水に
より効果が消失しやすいため、十分な解決とは言い難
い。
【0005】2)に関するものとしては、例えば、スル
ホン酸基を有する化合物またはこれとポリエーテルとを
アクリル樹脂に練り込む方法(特開昭47ー26438
号公報、特開平3ー43440号公報)、スルホン酸基
を有する化合物、ポリオキシアルキレングリコール、お
よび特定のリン化合物を練り込む方法(特公昭53ー3
0724号公報)が提案されているが、ポリエーテル等
を比較的多量に添加するため、成形品表面に帯電防止剤
がブリードアウトしやすく、表面外観を損なうほか、べ
とつきの原因となるなど問題がある。また、ポリアルキ
レングリコールと高級脂肪酸モノグリセライドを混練す
る方法(特公昭53ー36865号公報)、さらに特定
のリン化合物を併用する方法(特公昭53ー15896
号公報、特開昭54ー74849号公報)が提案されて
いるが、アクリル系樹脂のガラス転移温度が比較的高
く、モノグリセライドの成形品表面への移行性が低いた
め、十分な帯電防止性能を付与するためには、多量にモ
ノグリセライドを添加する必要があり、表面外観を損な
いやすいという欠点がある。その他、アルキルスルホン
酸塩またはアルキルベンゼンスルホン酸塩とトリアルキ
ルフォスファイトを混練する方法(特開昭64ー248
45号公報)も提案されているが、アルキルスルホン酸
塩等を比較的多量に添加する必要があるため、樹脂の表
面外観に劣るという問題がある。またこれらの方法に共
通する問題として、添加した界面活性剤が流水などで成
形品表面から失われやすいため、帯電防止性能の持続性
に劣ることが挙げられる。
ホン酸基を有する化合物またはこれとポリエーテルとを
アクリル樹脂に練り込む方法(特開昭47ー26438
号公報、特開平3ー43440号公報)、スルホン酸基
を有する化合物、ポリオキシアルキレングリコール、お
よび特定のリン化合物を練り込む方法(特公昭53ー3
0724号公報)が提案されているが、ポリエーテル等
を比較的多量に添加するため、成形品表面に帯電防止剤
がブリードアウトしやすく、表面外観を損なうほか、べ
とつきの原因となるなど問題がある。また、ポリアルキ
レングリコールと高級脂肪酸モノグリセライドを混練す
る方法(特公昭53ー36865号公報)、さらに特定
のリン化合物を併用する方法(特公昭53ー15896
号公報、特開昭54ー74849号公報)が提案されて
いるが、アクリル系樹脂のガラス転移温度が比較的高
く、モノグリセライドの成形品表面への移行性が低いた
め、十分な帯電防止性能を付与するためには、多量にモ
ノグリセライドを添加する必要があり、表面外観を損な
いやすいという欠点がある。その他、アルキルスルホン
酸塩またはアルキルベンゼンスルホン酸塩とトリアルキ
ルフォスファイトを混練する方法(特開昭64ー248
45号公報)も提案されているが、アルキルスルホン酸
塩等を比較的多量に添加する必要があるため、樹脂の表
面外観に劣るという問題がある。またこれらの方法に共
通する問題として、添加した界面活性剤が流水などで成
形品表面から失われやすいため、帯電防止性能の持続性
に劣ることが挙げられる。
【0006】3)に関しては、例えばスルホコハク酸エ
ステル系の単量体とアクリレート系単量体との共重合体
と酸性リン酸エステルあるいはアルキレンオキサイド化
合物とからなる組成物(特開昭59ー182837、1
82838号公報)が提案されており、帯電防止効果の
持続性の観点からは有利であるが、特殊な単量体を比較
的多く共重合させる必要があり、コスト的に不利なばか
りか、組成物の耐候性や耐熱性が低下するという問題が
ある。
ステル系の単量体とアクリレート系単量体との共重合体
と酸性リン酸エステルあるいはアルキレンオキサイド化
合物とからなる組成物(特開昭59ー182837、1
82838号公報)が提案されており、帯電防止効果の
持続性の観点からは有利であるが、特殊な単量体を比較
的多く共重合させる必要があり、コスト的に不利なばか
りか、組成物の耐候性や耐熱性が低下するという問題が
ある。
【0007】帯電防止効果の持続性を向上するには、
4)親水性およびイオン性基を含むビニル系共重合体を
混練する、5)ポリエーテルアミド系重合体を混練す
る、高分子型帯電防止剤を添加する方法が提案されてい
る。4)に関しては、例えば、ポリオキシエチレン鎖、
およびスルホン酸塩あるいは第4級アンモニウム塩構造
を有するビニル系共重合体をアクリル系樹脂に混練する
方法(特開昭55ー36237号公報、特開昭63ー6
3739号公報)が提案されているが、高価な特殊単量
体を使用するため、このビニル系共重合体を配合するの
はコスト的に不利なばかりか、アクリル系樹脂の耐熱性
を低下させるという問題があった。
4)親水性およびイオン性基を含むビニル系共重合体を
混練する、5)ポリエーテルアミド系重合体を混練す
る、高分子型帯電防止剤を添加する方法が提案されてい
る。4)に関しては、例えば、ポリオキシエチレン鎖、
およびスルホン酸塩あるいは第4級アンモニウム塩構造
を有するビニル系共重合体をアクリル系樹脂に混練する
方法(特開昭55ー36237号公報、特開昭63ー6
3739号公報)が提案されているが、高価な特殊単量
体を使用するため、このビニル系共重合体を配合するの
はコスト的に不利なばかりか、アクリル系樹脂の耐熱性
を低下させるという問題があった。
【0008】5)については、ポリアミドセグメントと
ポリエーテルセグメントとからなるポリエーテルアミド
重縮合体を帯電防止成分としてアクリル系樹脂に混練す
る方法(特開昭64ー90246号公報、特開平1ー3
08444号公報、特開平8−120147号公報)が
提案されている。これらの方法では帯電防止性能の持続
性には優れるが、ポリアミドセグメントを含む重縮合体
は、それ自体が高温下に空気と接触すると熱着色しやす
く、また、特にアクリル系樹脂とポリアミドセグメント
を含む重縮合体とは加熱下に架橋反応を起こして不溶不
融のゲル状物を生成しやすく、例えば押出機中に滞留し
た該組成物が着色したゲルとなって射出成形品やシート
に混入し、製品の外観を著しく損なうという欠点があっ
た。
ポリエーテルセグメントとからなるポリエーテルアミド
重縮合体を帯電防止成分としてアクリル系樹脂に混練す
る方法(特開昭64ー90246号公報、特開平1ー3
08444号公報、特開平8−120147号公報)が
提案されている。これらの方法では帯電防止性能の持続
性には優れるが、ポリアミドセグメントを含む重縮合体
は、それ自体が高温下に空気と接触すると熱着色しやす
く、また、特にアクリル系樹脂とポリアミドセグメント
を含む重縮合体とは加熱下に架橋反応を起こして不溶不
融のゲル状物を生成しやすく、例えば押出機中に滞留し
た該組成物が着色したゲルとなって射出成形品やシート
に混入し、製品の外観を著しく損なうという欠点があっ
た。
【0009】このようなゲル化と着色異物の欠点を改良
するために、特定分子量のポリオキシアルキレングリコ
ールセグメントからなるポリーテル成分を特定の割合で
含み、かつ特定の還元比粘度をもつポリエーテルエステ
ル重縮合体とアクリル系樹脂とからなる帯電防止性樹脂
組成物が提案されている(特願平6ー271988
号)。しかしながら、該ポリエーテルエステル重縮合体
の屈折率をアクリル系樹脂と一致させて透明な樹脂組成
物を得ようとすると、該重縮合体中のポリアルキレンオ
キシド成分の割合を極めて大きくする必要があるが、こ
の場合は該重縮合体がアクリル系樹脂中に極く微細に分
散する傾向があり、帯電防止性能が低下するという問題
があるため、透明で帯電防止性能の良好なアクリル系樹
脂組成物を得るという目的に対しては、なお不十分なも
のであった。
するために、特定分子量のポリオキシアルキレングリコ
ールセグメントからなるポリーテル成分を特定の割合で
含み、かつ特定の還元比粘度をもつポリエーテルエステ
ル重縮合体とアクリル系樹脂とからなる帯電防止性樹脂
組成物が提案されている(特願平6ー271988
号)。しかしながら、該ポリエーテルエステル重縮合体
の屈折率をアクリル系樹脂と一致させて透明な樹脂組成
物を得ようとすると、該重縮合体中のポリアルキレンオ
キシド成分の割合を極めて大きくする必要があるが、こ
の場合は該重縮合体がアクリル系樹脂中に極く微細に分
散する傾向があり、帯電防止性能が低下するという問題
があるため、透明で帯電防止性能の良好なアクリル系樹
脂組成物を得るという目的に対しては、なお不十分なも
のであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリル系
樹脂と混合して樹脂組成物を製造する際に、透明性と帯
電防止性能のいずれをも高度に両立でき、かつ成形時の
熱劣化による着色物が生成しにくい新規な重縮合体を提
供しようとするものである。
樹脂と混合して樹脂組成物を製造する際に、透明性と帯
電防止性能のいずれをも高度に両立でき、かつ成形時の
熱劣化による着色物が生成しにくい新規な重縮合体を提
供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、次のような
重要な発見に到達し、本発明を完成するに至った。即
ち、 1)特定の分子量のポリオキシアルキレングリコール成
分を特定の割合で含有したポリエーテルエステル系重縮
合体は、アクリル系樹脂に混合して帯電防止押出板や帯
電防止成形材料を製造する場合、コンパウンド時や成形
時にほとんど熱着色せず、架橋、ゲル化も発生しないた
め、製品中に焼け異物が混入せず、極めて外観が良好で
帯電防止性能の優れた製品が得られること。 2)ここでポリオキシアルキレングリコール成分とし
て、特定の分子量のポリオキシエチレングリコール成分
とポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラ
メチレングリコール等の成分とを特定の割合で含む重縮
合体は屈折率を制御してアクリル系樹脂との屈折率差を
小さくすることが可能で、かつ該重縮合体がアクリル系
樹脂中に微分散することを抑制でき、従来技術では困難
であった透明性と帯電防止性能との両立が可能となるこ
と。の2つである。
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、次のような
重要な発見に到達し、本発明を完成するに至った。即
ち、 1)特定の分子量のポリオキシアルキレングリコール成
分を特定の割合で含有したポリエーテルエステル系重縮
合体は、アクリル系樹脂に混合して帯電防止押出板や帯
電防止成形材料を製造する場合、コンパウンド時や成形
時にほとんど熱着色せず、架橋、ゲル化も発生しないた
め、製品中に焼け異物が混入せず、極めて外観が良好で
帯電防止性能の優れた製品が得られること。 2)ここでポリオキシアルキレングリコール成分とし
て、特定の分子量のポリオキシエチレングリコール成分
とポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラ
メチレングリコール等の成分とを特定の割合で含む重縮
合体は屈折率を制御してアクリル系樹脂との屈折率差を
小さくすることが可能で、かつ該重縮合体がアクリル系
樹脂中に微分散することを抑制でき、従来技術では困難
であった透明性と帯電防止性能との両立が可能となるこ
と。の2つである。
【0012】即ち、本発明は、下記の一般式(1)で示
される構成成分60〜20重量%、一般式(2)で示さ
れる数平均分子量400〜20000の構成成分38〜
75重量%、及び一般式(3)で示される数平均分子量
400〜10000の構成成分2〜25重量%(これら
の構成成分の合計は100重量%)からなり、m−クレ
ゾール中、30℃で測定した相対粘度が1.4〜4.0
である重縮合体、に関するものである。
される構成成分60〜20重量%、一般式(2)で示さ
れる数平均分子量400〜20000の構成成分38〜
75重量%、及び一般式(3)で示される数平均分子量
400〜10000の構成成分2〜25重量%(これら
の構成成分の合計は100重量%)からなり、m−クレ
ゾール中、30℃で測定した相対粘度が1.4〜4.0
である重縮合体、に関するものである。
【0013】
【化4】
【0014】(ここで、R1 は炭素数6〜12の芳香族
基を、R2 は炭素数2〜22の直鎖アルキル基、炭素数
6〜14の脂環式アルキル基、炭素数6〜12の芳香族
基から選ばれる少なくとも1種を表す。)
基を、R2 は炭素数2〜22の直鎖アルキル基、炭素数
6〜14の脂環式アルキル基、炭素数6〜12の芳香族
基から選ばれる少なくとも1種を表す。)
【0015】
【化5】
【0016】(ここで、X1 は炭素数2〜18の直鎖ア
ルキレン基、炭素数2〜18の脂環式アルキレン基、4
−オキシフェニレン、4ーオキシジフェニレン、オキシ
ー1、4ーフェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフ
ェニレンから選ばれる少なくとも1種、p、qは各々5
以上の数、yは0または1を表す。)
ルキレン基、炭素数2〜18の脂環式アルキレン基、4
−オキシフェニレン、4ーオキシジフェニレン、オキシ
ー1、4ーフェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフ
ェニレンから選ばれる少なくとも1種、p、qは各々5
以上の数、yは0または1を表す。)
【0017】
【化6】
【0018】(ここで、X2 は炭素数2〜18の直鎖ア
ルキレン基、炭素数2〜18の脂環式アルキレン基、4
−オキシフェニレン、4ーオキシジフェニレン、オキシ
ー1、4ーフェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフ
ェニレンから選ばれる少なくとも1種、r、sは各々4
以上の数、m,nは3〜8の数、zは0または1を表
す。) 以下、本発明をさらに詳しく説明する。
ルキレン基、炭素数2〜18の脂環式アルキレン基、4
−オキシフェニレン、4ーオキシジフェニレン、オキシ
ー1、4ーフェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフ
ェニレンから選ばれる少なくとも1種、r、sは各々4
以上の数、m,nは3〜8の数、zは0または1を表
す。) 以下、本発明をさらに詳しく説明する。
【0019】本発明の重縮合体は、炭素数8〜14の芳
香族ジカルボン酸および/または該芳香族ジカルボン酸
の炭素数1〜8のアルキルエステル、炭素数2〜22の
ジヒドロキシ化合物、下記の一般式(4)で示され数平
均分子量が400〜20000の化合物および下記の一
般式(5)で示され数平均分子量が400〜10000
の化合物とを重縮合して得られる。
香族ジカルボン酸および/または該芳香族ジカルボン酸
の炭素数1〜8のアルキルエステル、炭素数2〜22の
ジヒドロキシ化合物、下記の一般式(4)で示され数平
均分子量が400〜20000の化合物および下記の一
般式(5)で示され数平均分子量が400〜10000
の化合物とを重縮合して得られる。
【0020】
【化7】
【0021】(ここで、X1 は炭素数2〜18の直鎖ア
ルキレン基、炭素数2〜18の脂環式アルキレン基、4
−オキシフェニレン、4ーオキシジフェニレン、オキシ
ー1、4ーフェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフ
ェニレンから選ばれる少なくとも1種、p、qは各々5
以上の数、yは0または1を表す。)
ルキレン基、炭素数2〜18の脂環式アルキレン基、4
−オキシフェニレン、4ーオキシジフェニレン、オキシ
ー1、4ーフェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフ
ェニレンから選ばれる少なくとも1種、p、qは各々5
以上の数、yは0または1を表す。)
【0022】
【化8】
【0023】(ここで、X2 は炭素数2〜18の直鎖ア
ルキレン基、炭素数2〜18の脂環式アルキレン基、4
−オキシフェニレン、4ーオキシジフェニレン、オキシ
ー1、4ーフェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフ
ェニレンから選ばれる少なくとも1種、r、sは各々4
以上の数、m,nは3〜8の数、zは0または1を表
す。) 本発明の重縮合体の製造に用いられる炭素数8〜14の
芳香族ジカルボン酸および/または芳香族ジカルボン酸
の炭素数1〜8のアルキルエステルとしては、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン―2,6
―ジカルボン酸、ジフェニル―4,4―ジカルボン酸の
様な芳香族ジカルボン酸およびこれらのメチル、エチ
ル、プロピル、ブチルエステルなどが挙げられる。これ
らの中でも、イソフタル酸、テレフタル酸、およびこれ
らのメチル、エチル、プロピル、ブチルエステルが、得
られる重縮合体の融点および取り扱いの点から好まし
い。
ルキレン基、炭素数2〜18の脂環式アルキレン基、4
−オキシフェニレン、4ーオキシジフェニレン、オキシ
ー1、4ーフェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフ
ェニレンから選ばれる少なくとも1種、r、sは各々4
以上の数、m,nは3〜8の数、zは0または1を表
す。) 本発明の重縮合体の製造に用いられる炭素数8〜14の
芳香族ジカルボン酸および/または芳香族ジカルボン酸
の炭素数1〜8のアルキルエステルとしては、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン―2,6
―ジカルボン酸、ジフェニル―4,4―ジカルボン酸の
様な芳香族ジカルボン酸およびこれらのメチル、エチ
ル、プロピル、ブチルエステルなどが挙げられる。これ
らの中でも、イソフタル酸、テレフタル酸、およびこれ
らのメチル、エチル、プロピル、ブチルエステルが、得
られる重縮合体の融点および取り扱いの点から好まし
い。
【0024】本発明の重縮合体中の芳香族ジカルボン酸
成分の割合は、10〜65重量%であり、好ましくは1
5〜50重量%である。このジカルボン酸成分の割合が
10重量%未満の場合は、得られる重縮合体と、アクリ
ル系樹脂との相溶性が良すぎて、アクリル系樹脂中に該
重縮合体が微分散し、帯電防止性の付与効果が著しく低
下するので好ましくない。一方、ジカルボン酸成分の割
合が65重量%を越える場合は、該重縮合体中のエーテ
ル成分が過少となり、やはり帯電防止性の付与効果が著
しく低下するので好ましくない。
成分の割合は、10〜65重量%であり、好ましくは1
5〜50重量%である。このジカルボン酸成分の割合が
10重量%未満の場合は、得られる重縮合体と、アクリ
ル系樹脂との相溶性が良すぎて、アクリル系樹脂中に該
重縮合体が微分散し、帯電防止性の付与効果が著しく低
下するので好ましくない。一方、ジカルボン酸成分の割
合が65重量%を越える場合は、該重縮合体中のエーテ
ル成分が過少となり、やはり帯電防止性の付与効果が著
しく低下するので好ましくない。
【0025】本発明の重縮合体を製造するために用いる
ジヒドロキシ化合物としては、炭素数2〜22の直鎖脂
肪族ジヒドロキシ化合物、炭素数6〜14の脂環式ジヒ
ドロキシ化合物、および炭素数6〜12の芳香族ジヒド
ロキシ化合物が挙げられる。具体例として、エチレング
リコール、1,2―プロピレングリコール、1,3―プ
ロピレングリコール、1,3―ブタンジオール、1,4
―ブタンジオール、2,2―ジメチル―1,3―プロパ
ンジオール、1,6―ヘキサンジオール、1,8―オク
タンジオールの様な脂肪族ジヒドロキシ化合物、1,4
―シクロヘキサンジオール、ビス―1,4―ヒドロキシ
メチルシクロヘキサンの様な脂環式ジヒドロキシ化合
物、およびヒドロキノンレゾルシン、4,4’―ジヒド
ロキシジフェニル、4,4’―ジヒドロキシジフェニル
エーテル、ビスフェノール−Aの様な芳香族ジヒドロキ
シ化合物が挙げられる。ここで炭素数が22を越える高
沸点の脂肪族ジヒドロキシ化合物の場合は、重縮合反応
時に過剰なジヒドロキシ化合物を反応系外に留去するの
が困難であり、好ましくない。これらの中でも、エチレ
ングリコール、1,2―プロピレングリコール、1,3
―プロピレングリコール、1、3ーブタンジオール、
1、4ーブタンジオールが好ましく用いられ、反応性の
点からはエチレングリコールおよび1,4―ブタンジオ
ールが特に好ましい。また、これらは単独、あるいは2
種類以上を併用することできる。
ジヒドロキシ化合物としては、炭素数2〜22の直鎖脂
肪族ジヒドロキシ化合物、炭素数6〜14の脂環式ジヒ
ドロキシ化合物、および炭素数6〜12の芳香族ジヒド
ロキシ化合物が挙げられる。具体例として、エチレング
リコール、1,2―プロピレングリコール、1,3―プ
ロピレングリコール、1,3―ブタンジオール、1,4
―ブタンジオール、2,2―ジメチル―1,3―プロパ
ンジオール、1,6―ヘキサンジオール、1,8―オク
タンジオールの様な脂肪族ジヒドロキシ化合物、1,4
―シクロヘキサンジオール、ビス―1,4―ヒドロキシ
メチルシクロヘキサンの様な脂環式ジヒドロキシ化合
物、およびヒドロキノンレゾルシン、4,4’―ジヒド
ロキシジフェニル、4,4’―ジヒドロキシジフェニル
エーテル、ビスフェノール−Aの様な芳香族ジヒドロキ
シ化合物が挙げられる。ここで炭素数が22を越える高
沸点の脂肪族ジヒドロキシ化合物の場合は、重縮合反応
時に過剰なジヒドロキシ化合物を反応系外に留去するの
が困難であり、好ましくない。これらの中でも、エチレ
ングリコール、1,2―プロピレングリコール、1,3
―プロピレングリコール、1、3ーブタンジオール、
1、4ーブタンジオールが好ましく用いられ、反応性の
点からはエチレングリコールおよび1,4―ブタンジオ
ールが特に好ましい。また、これらは単独、あるいは2
種類以上を併用することできる。
【0026】本発明の重縮合体中のジヒドロキシ化合物
成分の割合は、4〜35重量%であり、好ましくは5〜
30重量%である。本発明におけるジヒドロキシ化合物
は、芳香族ジカルボン酸および/または芳香族ジカルボ
ン酸エステルと一般式(4)、(5)で表される化合物
を連結して高分子量化する働きを持つ。即ち、高分子量
の重縮合体を得るためには、一般式(4)、(5)で表
される化合物の末端ヒドロキシ基とジヒドロキシ化合物
の持つヒドロキシ基との合計モル数が芳香族ジカルボン
酸および/または芳香族ジカルボン酸エステルの持つカ
ルボキシル基のモル数と一致しなければならないが、こ
の関係を満足させるために一般にジヒドロキシ化合物を
反応系に過剰に仕込んでおき、過剰なジヒドロキシ化合
物を反応系外へ留去させながら反応を進める方法が好ま
しく用いられる。従って、一般式(4),(5)で表さ
れる化合物と芳香族ジカルボン酸および/または芳香族
ジカルボン酸エステルの仕込み組成を決めれば、これら
の反応系外への留出が無い通常の条件で製造を実施する
場合、得られた重縮合体中のジヒドロキシ化合物成分の
割合は自動的に決まると考えられる。
成分の割合は、4〜35重量%であり、好ましくは5〜
30重量%である。本発明におけるジヒドロキシ化合物
は、芳香族ジカルボン酸および/または芳香族ジカルボ
ン酸エステルと一般式(4)、(5)で表される化合物
を連結して高分子量化する働きを持つ。即ち、高分子量
の重縮合体を得るためには、一般式(4)、(5)で表
される化合物の末端ヒドロキシ基とジヒドロキシ化合物
の持つヒドロキシ基との合計モル数が芳香族ジカルボン
酸および/または芳香族ジカルボン酸エステルの持つカ
ルボキシル基のモル数と一致しなければならないが、こ
の関係を満足させるために一般にジヒドロキシ化合物を
反応系に過剰に仕込んでおき、過剰なジヒドロキシ化合
物を反応系外へ留去させながら反応を進める方法が好ま
しく用いられる。従って、一般式(4),(5)で表さ
れる化合物と芳香族ジカルボン酸および/または芳香族
ジカルボン酸エステルの仕込み組成を決めれば、これら
の反応系外への留出が無い通常の条件で製造を実施する
場合、得られた重縮合体中のジヒドロキシ化合物成分の
割合は自動的に決まると考えられる。
【0027】本発明の重縮合体における一般式(1)で
示される構成成分は60〜20重量%であり、好ましく
は50〜25重量%である。この成分が20重量%未満
の場合は、得られる重縮合体が、アクリル系樹脂との相
溶性が過大なものとなり、アクリル系樹脂中に該重縮合
体が極めて微細に分散し、帯電防止性能の付与効果が著
しく低下するので好ましくない。一方、この成分が60
重量%を越える場合は、該重縮合体中のオキシアルキレ
ン成分が過少となるため、やはり帯電防止性能の付与効
果が著しく低下するので好ましくない。
示される構成成分は60〜20重量%であり、好ましく
は50〜25重量%である。この成分が20重量%未満
の場合は、得られる重縮合体が、アクリル系樹脂との相
溶性が過大なものとなり、アクリル系樹脂中に該重縮合
体が極めて微細に分散し、帯電防止性能の付与効果が著
しく低下するので好ましくない。一方、この成分が60
重量%を越える場合は、該重縮合体中のオキシアルキレ
ン成分が過少となるため、やはり帯電防止性能の付与効
果が著しく低下するので好ましくない。
【0028】本発明の重縮合体の製造に用いられる一般
式(4)で示され数平均分子量が400〜20000の
化合物としては以下のものが挙げられる。即ち、ポリオ
キシエチレングリコールの他、ヒドロキノン、4,4’
―ジヒドロキシジフェニル、4,4’―ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、ビスフェノール―A等のエチレンオ
キシド付加体などが挙げられる。これらのうちでも、ポ
リオキシエチレングリコール、ビスフェノール―Aのエ
チレンオキシド付加体を用いると、得られる重縮合体の
帯電防止性能が良好であり、好ましい。これらの化合物
は、単独でも、2種以上を併用しても良い。
式(4)で示され数平均分子量が400〜20000の
化合物としては以下のものが挙げられる。即ち、ポリオ
キシエチレングリコールの他、ヒドロキノン、4,4’
―ジヒドロキシジフェニル、4,4’―ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、ビスフェノール―A等のエチレンオ
キシド付加体などが挙げられる。これらのうちでも、ポ
リオキシエチレングリコール、ビスフェノール―Aのエ
チレンオキシド付加体を用いると、得られる重縮合体の
帯電防止性能が良好であり、好ましい。これらの化合物
は、単独でも、2種以上を併用しても良い。
【0029】この一般式(4)で示される化合物の数平
均分子量は400〜20000であり、好ましくは50
0〜12000、さらに好ましくは600〜9000で
ある。一般式(4)で示される化合物を2種類以上併用
する場合は、その組成比を勘案して平均分子量がこの範
囲内になるように選ぶ。化合物の数平均分子量が400
未満の場合、得られる重合体の融点が低くなり、その取
り扱いが困難になる。また、吸水性が過大となり、加工
時に含水率の管理を徹底しないと重縮合体の加水分解が
起きやすく実用的ではない。また、この化合物の数平均
分子量が20000を越える場合は、得られる重縮合体
の帯電防止性能の付与効果が低下し、さらに加工時の重
縮合体の熱分解性が大きくなるため、やはり好ましくな
い。
均分子量は400〜20000であり、好ましくは50
0〜12000、さらに好ましくは600〜9000で
ある。一般式(4)で示される化合物を2種類以上併用
する場合は、その組成比を勘案して平均分子量がこの範
囲内になるように選ぶ。化合物の数平均分子量が400
未満の場合、得られる重合体の融点が低くなり、その取
り扱いが困難になる。また、吸水性が過大となり、加工
時に含水率の管理を徹底しないと重縮合体の加水分解が
起きやすく実用的ではない。また、この化合物の数平均
分子量が20000を越える場合は、得られる重縮合体
の帯電防止性能の付与効果が低下し、さらに加工時の重
縮合体の熱分解性が大きくなるため、やはり好ましくな
い。
【0030】本発明の重縮合体中の一般式(2)で示さ
れる成分の量は38〜75重量%であり、50〜70重
量%が好ましい。一般式(2)で示される成分の割合が
38重量%未満の場合は、得られる重縮合体の帯電防止
性能の付与効果が低下し、一方、この割合が75重量%
を越える場合も帯電防止性能の付与効果がやはり低下す
るので、いずれも好ましくない。
れる成分の量は38〜75重量%であり、50〜70重
量%が好ましい。一般式(2)で示される成分の割合が
38重量%未満の場合は、得られる重縮合体の帯電防止
性能の付与効果が低下し、一方、この割合が75重量%
を越える場合も帯電防止性能の付与効果がやはり低下す
るので、いずれも好ましくない。
【0031】また、本発明の重縮合体の製造に用いられ
る一般式(5)で示され数平均分子量が400〜100
00の化合物としては以下のものが挙げられる。即ち、
ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメ
チレングリコール、ポリオキシヘキサメチレングリコー
ルなどのポリオキシアルキレングリコールの他、ヒドロ
キノン、4,4’―ジヒドロキシジフェニル、4,4’
―ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビスフェノール―
A等のプロピレンオキシド付加体などが挙げられる。こ
れらのうちでも、ポリオキシプロピレングリコール、ポ
リオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノール―
Aのプロピレンオキシド付加体を用いると、得られる重
縮合体の帯電防止性能が良好であり、好ましい。これら
の化合物は、単独で使用しても、2種以上を併用しても
良い。また、一般式(4)で示される化合物と一般式
(5)で示される化合物の組み合わせとしては、ポリオ
キシエチレングリコールとポリオキシテトラメチレング
リコールの組み合わせが、得られる重縮合体の帯電防止
性能が良好で、かつ機械的強度にも優れたものが得られ
るので、好ましい。
る一般式(5)で示され数平均分子量が400〜100
00の化合物としては以下のものが挙げられる。即ち、
ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメ
チレングリコール、ポリオキシヘキサメチレングリコー
ルなどのポリオキシアルキレングリコールの他、ヒドロ
キノン、4,4’―ジヒドロキシジフェニル、4,4’
―ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビスフェノール―
A等のプロピレンオキシド付加体などが挙げられる。こ
れらのうちでも、ポリオキシプロピレングリコール、ポ
リオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノール―
Aのプロピレンオキシド付加体を用いると、得られる重
縮合体の帯電防止性能が良好であり、好ましい。これら
の化合物は、単独で使用しても、2種以上を併用しても
良い。また、一般式(4)で示される化合物と一般式
(5)で示される化合物の組み合わせとしては、ポリオ
キシエチレングリコールとポリオキシテトラメチレング
リコールの組み合わせが、得られる重縮合体の帯電防止
性能が良好で、かつ機械的強度にも優れたものが得られ
るので、好ましい。
【0032】この一般式(5)で示される化合物の数平
均分子量は400〜10000であり、好ましくは50
0〜6000、さらに好ましくは600〜4000であ
る。一般式(5)で示される化合物を2種以上併用する
場合は、その組成比を勘案して平均分子量がこの範囲に
なるように選ぶ。化合物の数平均分子量が400未満の
場合、得られる重縮合体の融点が低くなり、その取り扱
いが困難になる。また、この化合物の数平均分子量が1
0000を越える場合は、重縮合時組成分布が生じ易く
なる等重合性等の問題を生じ易くなると同時に得られる
重縮合体の帯電防止性能の付与効果が低下し、好ましく
ない。
均分子量は400〜10000であり、好ましくは50
0〜6000、さらに好ましくは600〜4000であ
る。一般式(5)で示される化合物を2種以上併用する
場合は、その組成比を勘案して平均分子量がこの範囲に
なるように選ぶ。化合物の数平均分子量が400未満の
場合、得られる重縮合体の融点が低くなり、その取り扱
いが困難になる。また、この化合物の数平均分子量が1
0000を越える場合は、重縮合時組成分布が生じ易く
なる等重合性等の問題を生じ易くなると同時に得られる
重縮合体の帯電防止性能の付与効果が低下し、好ましく
ない。
【0033】本発明の重縮合体中の一般式(3)で示さ
れる成分の量は2〜25重量%であり、5〜20重量%
が好ましい。一般式(3)で示される成分の割合が2重
量%未満の場合は、得られる重縮合体の屈折率を制御す
ることができず、一方、この割合が25重量%を越える
場合も、屈折率を制御してアクリル系樹脂との屈折率を
小さくすることができないと同時に、帯電防止性能の付
与効果が低下する。
れる成分の量は2〜25重量%であり、5〜20重量%
が好ましい。一般式(3)で示される成分の割合が2重
量%未満の場合は、得られる重縮合体の屈折率を制御す
ることができず、一方、この割合が25重量%を越える
場合も、屈折率を制御してアクリル系樹脂との屈折率を
小さくすることができないと同時に、帯電防止性能の付
与効果が低下する。
【0034】本発明の重縮合体における帯電防止性能の
付与効果に関しては、一般式(2),(3)で示される
成分の割合において、最適な範囲が存在する。このよう
な現象が起きる作用機構については、なお不明な点が多
い。帯電防止性能を発現する主体は親水性のポリオキシ
アルキレングリコール成分であり、この割合が過少の場
合は、帯電防止性能の付与効果が低下すると考えてい
る。一方、この割合が過多の場合は、得られる重縮合体
のアクリル系樹脂との相溶性が良くなり、樹脂中にミク
ロに分散してしまい、帯電防止性能の付与に効果的とさ
れる「海―島構造」という形態的特徴を発現しにくく、
性能が低下してしまうと推定される。
付与効果に関しては、一般式(2),(3)で示される
成分の割合において、最適な範囲が存在する。このよう
な現象が起きる作用機構については、なお不明な点が多
い。帯電防止性能を発現する主体は親水性のポリオキシ
アルキレングリコール成分であり、この割合が過少の場
合は、帯電防止性能の付与効果が低下すると考えてい
る。一方、この割合が過多の場合は、得られる重縮合体
のアクリル系樹脂との相溶性が良くなり、樹脂中にミク
ロに分散してしまい、帯電防止性能の付与に効果的とさ
れる「海―島構造」という形態的特徴を発現しにくく、
性能が低下してしまうと推定される。
【0035】例えば、テレフタル酸成分,エチレングリ
コール成分,ポリオキシエチレングリコール成分から成
るポリエーテルエステル重縮合体の屈折率をアクリル系
樹脂と一致させて透明な樹脂組成物を得ようとすると、
該重縮合体中のポリオキシエチレングリコール成分の量
を78重量%と極めて大きくする必要があるが、この場
合は該重縮合体がアクリル系樹脂中にミクロに分散して
しまい、帯電防止性能が低下するという問題がある。
コール成分,ポリオキシエチレングリコール成分から成
るポリエーテルエステル重縮合体の屈折率をアクリル系
樹脂と一致させて透明な樹脂組成物を得ようとすると、
該重縮合体中のポリオキシエチレングリコール成分の量
を78重量%と極めて大きくする必要があるが、この場
合は該重縮合体がアクリル系樹脂中にミクロに分散して
しまい、帯電防止性能が低下するという問題がある。
【0036】この帯電防止性能と透明性を両立させるこ
とについては、イソフタル酸を必須成分とするポリエー
テルエステル共重合体と特定のグラフト共重合体の組み
合わせが提案されている(特開昭62―70444号公
報)。この場合、ポリエーテルエステル共重合体の屈折
率を1.51〜1.53とすればよいが、アクリル系樹
脂との組成物において透明なものとするためにはポリエ
ーテルエステルの屈折率を1.48〜1.51とする必
要があり、更に困難である。
とについては、イソフタル酸を必須成分とするポリエー
テルエステル共重合体と特定のグラフト共重合体の組み
合わせが提案されている(特開昭62―70444号公
報)。この場合、ポリエーテルエステル共重合体の屈折
率を1.51〜1.53とすればよいが、アクリル系樹
脂との組成物において透明なものとするためにはポリエ
ーテルエステルの屈折率を1.48〜1.51とする必
要があり、更に困難である。
【0037】この問題について、一般式(4)の化合
物、例えばポリオキシエチレングリコールと、一般式
(5)の化合物、例えばポリオキシプロピレングリコー
ル,ポリオキシテトラメチレングリコールを併用するこ
とにより、重縮合体の屈折率を制御し、重縮合体中の一
般式(2)で示される成分の割合を大きくしない範囲
で、アクリル樹脂との屈折率差を小さくでき、かつ重縮
合体がアクリル系樹脂中に微分散することを抑制し、透
明性と帯電防止性能との両立が可能となった。
物、例えばポリオキシエチレングリコールと、一般式
(5)の化合物、例えばポリオキシプロピレングリコー
ル,ポリオキシテトラメチレングリコールを併用するこ
とにより、重縮合体の屈折率を制御し、重縮合体中の一
般式(2)で示される成分の割合を大きくしない範囲
で、アクリル樹脂との屈折率差を小さくでき、かつ重縮
合体がアクリル系樹脂中に微分散することを抑制し、透
明性と帯電防止性能との両立が可能となった。
【0038】一般的に、ポリオキシエチレングリコール
単独重合体の屈折率は1.4563(POLYMER HANDBOO
K THIRD EDITION)、ポリオキシプロピレングリコー
ル単独重合体の屈折率は1.4495(POLYMER HANDB
OOK THIRD EDITION)、ポリオキシテトラメチレング
リコールの単独重合体の屈折率は1.4653(保土谷
化学MSDS)であり、該重縮合体の屈折率に加成性が
成り立つとすれば、通常ポリオキシテトラメチレングリ
コールを併用することにより該重縮合体の屈折率は上が
る方向である。
単独重合体の屈折率は1.4563(POLYMER HANDBOO
K THIRD EDITION)、ポリオキシプロピレングリコー
ル単独重合体の屈折率は1.4495(POLYMER HANDB
OOK THIRD EDITION)、ポリオキシテトラメチレング
リコールの単独重合体の屈折率は1.4653(保土谷
化学MSDS)であり、該重縮合体の屈折率に加成性が
成り立つとすれば、通常ポリオキシテトラメチレングリ
コールを併用することにより該重縮合体の屈折率は上が
る方向である。
【0039】しかし、驚くべきことに、これを併用する
と該重縮合体の屈折率は下がる方向にある。この原因に
ついては不明であるが、これを併用することにより該重
縮合体の結晶性が下がるためと推定される。また、更に
結晶性を下げるには、一般式(1)で示される成分とし
てイソフタル酸成分等を併用する方法もある。また、本
発明の重縮合体はm―クレゾール中、30℃で測定した
相対粘度が1.2〜4.0であることが好ましい。この
相対粘度が1.2未満では、ポリマー自体の流動性は大
きくなるが、アクリル系樹脂に混練した場合に成形品の
機械強度が低下し、また樹脂中にポリエーテルエステル
系ポリマーが微分散してしまい、帯電防止性能の付与効
果が低下するので好ましくない。一方、相対粘度が4.
0を越えると、ポリマー自体の流動性が低下して反応器
からの払い出しが困難となるほか、アクリル系樹脂等に
混練した場合にポリエーテルエステル系ポリマーが分散
しにくく、やはり帯電防止性能の付与効果が低下し、好
ましくない。
と該重縮合体の屈折率は下がる方向にある。この原因に
ついては不明であるが、これを併用することにより該重
縮合体の結晶性が下がるためと推定される。また、更に
結晶性を下げるには、一般式(1)で示される成分とし
てイソフタル酸成分等を併用する方法もある。また、本
発明の重縮合体はm―クレゾール中、30℃で測定した
相対粘度が1.2〜4.0であることが好ましい。この
相対粘度が1.2未満では、ポリマー自体の流動性は大
きくなるが、アクリル系樹脂に混練した場合に成形品の
機械強度が低下し、また樹脂中にポリエーテルエステル
系ポリマーが微分散してしまい、帯電防止性能の付与効
果が低下するので好ましくない。一方、相対粘度が4.
0を越えると、ポリマー自体の流動性が低下して反応器
からの払い出しが困難となるほか、アクリル系樹脂等に
混練した場合にポリエーテルエステル系ポリマーが分散
しにくく、やはり帯電防止性能の付与効果が低下し、好
ましくない。
【0040】本発明の重縮合体の製造方法としては、一
般式(4)で示される化合物30〜70重量%、一般式
(5)で示される化合物5〜20重量%、芳香族ジカル
ボン酸および/または芳香族ジカルボン酸エステル20
〜60重量%、およびジヒドロキシ化合物5〜40重量
%からなる原料混合物を反応器に仕込み、溶媒の存在下
または不存在下で、反応中に生成する水もしくはアルコ
ールを反応器外へ除去しながら重縮合させ、高分子量化
させる方法が好ましく用いられる。水もしくはアルコー
ルを反応器外へ除去するには、窒素ガスを流すか、ある
いは反応器内を高度に減圧にして実施することが好まし
い。重縮合時の温度は150〜300℃、好ましくは1
80〜270℃である。
般式(4)で示される化合物30〜70重量%、一般式
(5)で示される化合物5〜20重量%、芳香族ジカル
ボン酸および/または芳香族ジカルボン酸エステル20
〜60重量%、およびジヒドロキシ化合物5〜40重量
%からなる原料混合物を反応器に仕込み、溶媒の存在下
または不存在下で、反応中に生成する水もしくはアルコ
ールを反応器外へ除去しながら重縮合させ、高分子量化
させる方法が好ましく用いられる。水もしくはアルコー
ルを反応器外へ除去するには、窒素ガスを流すか、ある
いは反応器内を高度に減圧にして実施することが好まし
い。重縮合時の温度は150〜300℃、好ましくは1
80〜270℃である。
【0041】本発明の重縮合体を製造する際には、酢酸
マンガン、酢酸カルシウム、酢酸コバルト、酢酸亜鉛、
三酸化アンチモン、チタンテトラアルコキシド、有機ジ
ルコニウム化合物等を触媒として用いると、反応時間を
短縮でき、その結果、反応中の重縮合体の着色、劣化が
防止できるので好ましい。本発明の重縮合体を製造する
際には、反応中の重縮合体の熱劣化を防止し、かつ高分
子量化を実現するため、適当な熱安定剤を添加しておく
ことが好ましい。熱安定剤としては、例えば、1,3,
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t
−ブチルフェニル)ブタン、N,N’−ヘキサメチレン
ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシケイ皮
アミド、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェ
ノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−
t−ブチルフェノール)、ペンタエリスリチルテトラキ
ス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]等のヒンダードフェノール系
安定剤、N,N’−ビス(β−ナフチル)−p−フェニ
レンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレン
ジアミン、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジ
ヒドロキノリン)等のアミン系安定剤、ジラウリルチオ
ジプロピオネート等のイオウ系安定剤、あるいはトリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等
のリン化合物などを使用しても良い。これらは原料にあ
らかじめ混合して重縮合反応時に共存させたり、あるい
は途中で反応器に追加するなど、任意の方法で添加しう
る。
マンガン、酢酸カルシウム、酢酸コバルト、酢酸亜鉛、
三酸化アンチモン、チタンテトラアルコキシド、有機ジ
ルコニウム化合物等を触媒として用いると、反応時間を
短縮でき、その結果、反応中の重縮合体の着色、劣化が
防止できるので好ましい。本発明の重縮合体を製造する
際には、反応中の重縮合体の熱劣化を防止し、かつ高分
子量化を実現するため、適当な熱安定剤を添加しておく
ことが好ましい。熱安定剤としては、例えば、1,3,
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t
−ブチルフェニル)ブタン、N,N’−ヘキサメチレン
ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシケイ皮
アミド、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェ
ノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−
t−ブチルフェノール)、ペンタエリスリチルテトラキ
ス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]等のヒンダードフェノール系
安定剤、N,N’−ビス(β−ナフチル)−p−フェニ
レンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレン
ジアミン、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジ
ヒドロキノリン)等のアミン系安定剤、ジラウリルチオ
ジプロピオネート等のイオウ系安定剤、あるいはトリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等
のリン化合物などを使用しても良い。これらは原料にあ
らかじめ混合して重縮合反応時に共存させたり、あるい
は途中で反応器に追加するなど、任意の方法で添加しう
る。
【0042】本発明の重縮合体は、アクリル系樹脂に混
合して帯電防止性樹脂組成物を製造することができる。
さらにこの樹脂組成物を押出成形して帯電防止性シート
を製造したり、射出成形して帯電防止性の各種成型品を
製造することもできる。ここで用いるアクリル系樹脂と
しては、メチルメタクリレート単位50〜99重量%、
およびこれと共重合可能な他の単量体単位1〜50重量
%からなるものが好ましい。共重合可能な他の単量体と
しては、アルキル基の炭素数が2〜18のアルキルメタ
クリレート、アルキル基の炭素数が1〜18のアルキル
アクリレートのほか、アクリル酸やメタクリル酸等の
α,β−不飽和酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸
等の不飽和基含有二価カルボン酸、スチレン、α−メチ
ルスチレン、核置換スチレン等の芳香族ビニル化合物、
無水マレイン酸、マレイミド、N−置換マレイミド等が
挙げられ、これらは単独で使用してもよく、また2種類
以上を併用してもよい。またメチルメタクリレートとメ
タクリル酸あるいはアクリル酸との共重合体には、それ
を熱処理して脱アルコール反応あるいは脱水反応を行い
六員環酸無水物単位を生成した重合体、およびアンモニ
アやアミンとイミド化反応させ、六員環イミド単位を生
成した重合体も含まれる。なかでも、共重合体の耐光
性、耐熱分解性や流動性の観点から、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート等が好ましく、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレ
ートが特に好ましい。
合して帯電防止性樹脂組成物を製造することができる。
さらにこの樹脂組成物を押出成形して帯電防止性シート
を製造したり、射出成形して帯電防止性の各種成型品を
製造することもできる。ここで用いるアクリル系樹脂と
しては、メチルメタクリレート単位50〜99重量%、
およびこれと共重合可能な他の単量体単位1〜50重量
%からなるものが好ましい。共重合可能な他の単量体と
しては、アルキル基の炭素数が2〜18のアルキルメタ
クリレート、アルキル基の炭素数が1〜18のアルキル
アクリレートのほか、アクリル酸やメタクリル酸等の
α,β−不飽和酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸
等の不飽和基含有二価カルボン酸、スチレン、α−メチ
ルスチレン、核置換スチレン等の芳香族ビニル化合物、
無水マレイン酸、マレイミド、N−置換マレイミド等が
挙げられ、これらは単独で使用してもよく、また2種類
以上を併用してもよい。またメチルメタクリレートとメ
タクリル酸あるいはアクリル酸との共重合体には、それ
を熱処理して脱アルコール反応あるいは脱水反応を行い
六員環酸無水物単位を生成した重合体、およびアンモニ
アやアミンとイミド化反応させ、六員環イミド単位を生
成した重合体も含まれる。なかでも、共重合体の耐光
性、耐熱分解性や流動性の観点から、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、
n−ブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート等が好ましく、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレ
ートが特に好ましい。
【0043】このアクリル系樹脂は、クロロホルム中2
5℃における還元粘度が30〜90ml/gのものが好
ましい。還元粘度が30ml/g未満の場合は、帯電防
止性樹脂組成物の機械強度が低下し、一方、還元粘度が
90ml/gを越える場合は、流動性が低下して押出成
形や射出成形が困難となり、好ましくない。このような
アクリル系樹脂の製造方法としては、懸濁重合、乳化重
合、塊状重合、あるいは溶液重合等の方法のいずれを用
いてもよい。重合開始剤としては、通常のパーオキサイ
ド系やアゾ系のラジカル重合開始剤を用いることがで
き、これと還元剤とを組み合わせてレドックス系開始剤
として実施しても良い。アルキルリチウムなどを用いた
アニオン重合法、有機金属錯体を用いた配位重合法、グ
ループトランスファー重合法などを用いて得られたアク
リル系樹脂を使用してもさしつかえない。重合温度は、
懸濁重合または乳化重合では30〜100℃、塊状また
は溶液重合では80〜170℃で実施するのが一般的で
ある。該アクリル系樹脂の還元粘度を制御するために、
アルキルメルカプタン等を連鎖移動剤として用いて実施
してもよい。その他、多層構造アクリルゴムなどで耐衝
撃性を付与したアクリル系樹脂組成物も使用できる。
5℃における還元粘度が30〜90ml/gのものが好
ましい。還元粘度が30ml/g未満の場合は、帯電防
止性樹脂組成物の機械強度が低下し、一方、還元粘度が
90ml/gを越える場合は、流動性が低下して押出成
形や射出成形が困難となり、好ましくない。このような
アクリル系樹脂の製造方法としては、懸濁重合、乳化重
合、塊状重合、あるいは溶液重合等の方法のいずれを用
いてもよい。重合開始剤としては、通常のパーオキサイ
ド系やアゾ系のラジカル重合開始剤を用いることがで
き、これと還元剤とを組み合わせてレドックス系開始剤
として実施しても良い。アルキルリチウムなどを用いた
アニオン重合法、有機金属錯体を用いた配位重合法、グ
ループトランスファー重合法などを用いて得られたアク
リル系樹脂を使用してもさしつかえない。重合温度は、
懸濁重合または乳化重合では30〜100℃、塊状また
は溶液重合では80〜170℃で実施するのが一般的で
ある。該アクリル系樹脂の還元粘度を制御するために、
アルキルメルカプタン等を連鎖移動剤として用いて実施
してもよい。その他、多層構造アクリルゴムなどで耐衝
撃性を付与したアクリル系樹脂組成物も使用できる。
【0044】本発明の重縮合体を混合して帯電防止性樹
脂組成物を製造することが可能な非晶質性樹脂は、上記
のアクリル系樹脂に限定されるものではなく、広い範囲
の一般的な樹脂を使用することができる。即ち、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレ
ン、ABS樹脂、MBS樹脂、非晶性コポリエステルな
ども単独で用いたり、あるいは2種類以上を併用するこ
とができる。
脂組成物を製造することが可能な非晶質性樹脂は、上記
のアクリル系樹脂に限定されるものではなく、広い範囲
の一般的な樹脂を使用することができる。即ち、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレ
ン、ABS樹脂、MBS樹脂、非晶性コポリエステルな
ども単独で用いたり、あるいは2種類以上を併用するこ
とができる。
【0045】本発明の重縮合体とアクリル系樹脂とを混
合して帯電防止性樹脂組成物を製造する場合は、該重縮
合体を30〜2重量%、好ましくは25〜5重量%とア
クリル系樹脂70〜98重量%、好ましくは75〜95
重量%とを混合して使用するのが好ましい。該重縮合体
が2重量%未満の場合は、得られる樹脂組成物の帯電防
止性能が十分でなく、一方、該重縮合体が30重量%を
越える場合は、得られる樹脂組成物の機械強度が低下し
てやはり好ましくない。帯電防止性樹脂組成物を製造す
るための混合方法としては、ドラムブレンダーやヘンシ
ェルミキサーで混合する方法や、これらの方法で混合し
たあと押出機を用いて200〜280℃の温度で造粒す
る方法等がある。押出混合する場合は、重縮合体の熱分
解および加水分解を抑制するために、押出温度、該重縮
合体の水分、押出機内の窒素パージ等に留意して実施す
ることが好ましい。
合して帯電防止性樹脂組成物を製造する場合は、該重縮
合体を30〜2重量%、好ましくは25〜5重量%とア
クリル系樹脂70〜98重量%、好ましくは75〜95
重量%とを混合して使用するのが好ましい。該重縮合体
が2重量%未満の場合は、得られる樹脂組成物の帯電防
止性能が十分でなく、一方、該重縮合体が30重量%を
越える場合は、得られる樹脂組成物の機械強度が低下し
てやはり好ましくない。帯電防止性樹脂組成物を製造す
るための混合方法としては、ドラムブレンダーやヘンシ
ェルミキサーで混合する方法や、これらの方法で混合し
たあと押出機を用いて200〜280℃の温度で造粒す
る方法等がある。押出混合する場合は、重縮合体の熱分
解および加水分解を抑制するために、押出温度、該重縮
合体の水分、押出機内の窒素パージ等に留意して実施す
ることが好ましい。
【0046】本発明の重縮合体とアクリル系樹脂とを混
合して帯電防止性樹脂組成物を製造する場合に、帯電防
止性能をさらに向上させるため、有機スルホン酸塩と有
機リン酸塩から選ばれた少なくとも1種の化合物を併用
しても良い。これらの化合物の例としては、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレ
ンスルホン酸の様な芳香族スルホン酸、ラウリルスルホ
ン酸、ステアリルスルホン酸等のアルキルスルホン酸、
亜リン酸ジフェニル、リン酸ジフェニル等の有機リン酸
等のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等が挙げられ
る。樹脂組成物の帯電防止効果の点から、ナトリウム塩
やカリウム塩が好ましい。有機スルホン酸塩や有機リン
酸塩の配合量は帯電防止性樹脂組成物100重量部に対
して5重量部以下が好ましい。5重量部を越える場合は
得られる樹脂組成物の機械強度が低下し、また樹脂組成
物が着色しやすくなるので、好ましくない。
合して帯電防止性樹脂組成物を製造する場合に、帯電防
止性能をさらに向上させるため、有機スルホン酸塩と有
機リン酸塩から選ばれた少なくとも1種の化合物を併用
しても良い。これらの化合物の例としては、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレ
ンスルホン酸の様な芳香族スルホン酸、ラウリルスルホ
ン酸、ステアリルスルホン酸等のアルキルスルホン酸、
亜リン酸ジフェニル、リン酸ジフェニル等の有機リン酸
等のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等が挙げられ
る。樹脂組成物の帯電防止効果の点から、ナトリウム塩
やカリウム塩が好ましい。有機スルホン酸塩や有機リン
酸塩の配合量は帯電防止性樹脂組成物100重量部に対
して5重量部以下が好ましい。5重量部を越える場合は
得られる樹脂組成物の機械強度が低下し、また樹脂組成
物が着色しやすくなるので、好ましくない。
【0047】また本発明の重縮合体を、一般式(4)で
示され数平均分子量が400〜20000の化合物、一
般式(5)で示され数平均分子量が400〜10000
の化合物、ジヒドロキシ化合物、および芳香族ジカルボ
ン酸および/または芳香族ジカルボン酸のアルキルエス
テルとを重縮合して製造する際に、分子中にスルホン酸
塩やリン酸塩を含有する化合物例えば、スルホン酸塩を
含むイソフタル酸またはそのアルキルエステルを共重縮
合させ、重縮合体中に導入することも可能である。分子
中にスルホン酸塩やリン酸塩を含有する化合物単位を導
入する場合は、ポリエーテルエステル系重縮合体中に1
0重量%以下が好ましく、5重量%以下がさらに好まし
い。該化合物単位が10重量%を越える場合は、得られ
る重縮合体の吸湿性が過大となり、樹脂組成物を製造す
る際の水分コントロールに留意しないと加水分解を引き
起こしやすく、好ましくない。
示され数平均分子量が400〜20000の化合物、一
般式(5)で示され数平均分子量が400〜10000
の化合物、ジヒドロキシ化合物、および芳香族ジカルボ
ン酸および/または芳香族ジカルボン酸のアルキルエス
テルとを重縮合して製造する際に、分子中にスルホン酸
塩やリン酸塩を含有する化合物例えば、スルホン酸塩を
含むイソフタル酸またはそのアルキルエステルを共重縮
合させ、重縮合体中に導入することも可能である。分子
中にスルホン酸塩やリン酸塩を含有する化合物単位を導
入する場合は、ポリエーテルエステル系重縮合体中に1
0重量%以下が好ましく、5重量%以下がさらに好まし
い。該化合物単位が10重量%を越える場合は、得られ
る重縮合体の吸湿性が過大となり、樹脂組成物を製造す
る際の水分コントロールに留意しないと加水分解を引き
起こしやすく、好ましくない。
【0048】本発明の重縮合体とアクリル系樹脂とを混
合して帯電防止性樹脂組成物を製造する場合に、帯電防
止性能等を損なわない範囲で、例えば、各種の染料、顔
料、有機系光拡散剤としてメチルメタクリレート/スチ
レン共重合体ビーズなど、無機系光拡散剤として硫酸バ
リウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルクなど、熱
安定剤、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系、リ
ン酸塩系など、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール
系、2ーヒドロキシベンゾフェノン系、サリチル酸フェ
ニルエステル系など、可塑剤としてフタル酸エステル
系、脂肪酸エステル系、トリメリット酸エステル系、リ
ン酸エステル系、ポリエステル系など、離型剤として高
級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸のモノ、
ジ、またはトリグリセリドなど、滑剤として高級脂肪酸
エステル、ポリオレフィンなど、難燃剤としてリン系、
リン/塩素系、リン/臭素系など、補強剤としてガラス
繊維、炭素繊維などを混合しても良い。
合して帯電防止性樹脂組成物を製造する場合に、帯電防
止性能等を損なわない範囲で、例えば、各種の染料、顔
料、有機系光拡散剤としてメチルメタクリレート/スチ
レン共重合体ビーズなど、無機系光拡散剤として硫酸バ
リウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルクなど、熱
安定剤、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系、リ
ン酸塩系など、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール
系、2ーヒドロキシベンゾフェノン系、サリチル酸フェ
ニルエステル系など、可塑剤としてフタル酸エステル
系、脂肪酸エステル系、トリメリット酸エステル系、リ
ン酸エステル系、ポリエステル系など、離型剤として高
級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸のモノ、
ジ、またはトリグリセリドなど、滑剤として高級脂肪酸
エステル、ポリオレフィンなど、難燃剤としてリン系、
リン/塩素系、リン/臭素系など、補強剤としてガラス
繊維、炭素繊維などを混合しても良い。
【0049】本発明の重縮合体とアクリル系樹脂とを混
合して得られた帯電防止性樹脂組成物は、押出成形によ
り帯電防止性シートやフィルムを製造したり、射出成形
することにより各種成形品を製造することができる。こ
れらの成形は樹脂の焼け、劣化を防ぐため樹脂温度18
0〜280℃の範囲で実施することが好ましい。
合して得られた帯電防止性樹脂組成物は、押出成形によ
り帯電防止性シートやフィルムを製造したり、射出成形
することにより各種成形品を製造することができる。こ
れらの成形は樹脂の焼け、劣化を防ぐため樹脂温度18
0〜280℃の範囲で実施することが好ましい。
【0050】
【発明の実施の形態】評価および試験方法を以下に示
す。 1.相対粘度は、ポリマー0.25gを精秤し、m―ク
レゾール50mlに溶解してオストワルド粘度計No.
3を用いて、30℃で流下時間を測定した。溶解に使用
したm―クレゾールの流下時間との比として算出した。 2.共重縮合体組成は、1H−NMR分析を行い、各成
分に対応するシグナルの強度から組成を求めた。 3.屈折率は、圧縮成形機を用いて、厚み50μmの試
料フイルムを220℃で作成し、アッベ屈折計(アタゴ
光学機器製作所製)23℃で、測定した。 4.全光線透過率及びヘーズ値は、日本電色工業社製の
曇度計を使用して、JIS K7105の方法に準じて
測定した。 5.表面抵抗値(Rs)は、東亜電波工業製の絶縁抵抗
計ウルトラメグオームメーターSMー8200シリーズ
SME8311型を用いて、23℃相対湿度50%で5
00Vを45秒間成形品に印加し、15秒後の表面抵抗
値を測定した。 6.引張試験は、JIS K7113に基づいて実施し
た。
す。 1.相対粘度は、ポリマー0.25gを精秤し、m―ク
レゾール50mlに溶解してオストワルド粘度計No.
3を用いて、30℃で流下時間を測定した。溶解に使用
したm―クレゾールの流下時間との比として算出した。 2.共重縮合体組成は、1H−NMR分析を行い、各成
分に対応するシグナルの強度から組成を求めた。 3.屈折率は、圧縮成形機を用いて、厚み50μmの試
料フイルムを220℃で作成し、アッベ屈折計(アタゴ
光学機器製作所製)23℃で、測定した。 4.全光線透過率及びヘーズ値は、日本電色工業社製の
曇度計を使用して、JIS K7105の方法に準じて
測定した。 5.表面抵抗値(Rs)は、東亜電波工業製の絶縁抵抗
計ウルトラメグオームメーターSMー8200シリーズ
SME8311型を用いて、23℃相対湿度50%で5
00Vを45秒間成形品に印加し、15秒後の表面抵抗
値を測定した。 6.引張試験は、JIS K7113に基づいて実施し
た。
【0051】また、下記の略号を用いた。 PEG(5000):ポリオキシエチレングリコール、
PPG(2000):ポリオキシプロピレングリコー
ル、PTMG(1000):ポリオキシテトラメチレン
グリコール、なお( )内の数字は分子量を示す。 SIPM:5−スルホイソフタル酸ジメチル・ナトリウ
ム塩、DBS:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム なお部数は特に断らない限り、重量部を示す。
PPG(2000):ポリオキシプロピレングリコー
ル、PTMG(1000):ポリオキシテトラメチレン
グリコール、なお( )内の数字は分子量を示す。 SIPM:5−スルホイソフタル酸ジメチル・ナトリウ
ム塩、DBS:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム なお部数は特に断らない限り、重量部を示す。
【0052】
【実施例1】 ポリエーテルエステル系重縮合体(A−1)の製造。 攪拌機、窒素導入管、留去管を備えた反応器にテレフタ
ル酸ジメチル24重量部、エチレングリコール15重量
部、および酢酸マンガン4水和物0.02重量部を仕込
み、180〜230℃で3時間加熱して、生成するメタ
ノールを留去しながらエステル交換反応を実施した。次
に、反応器へ数平均分子量5000のポリオキシエチレ
ングリコール53重量部、数平均分子量1000のポリ
オキシテトラメチレングリコール8重量部、三酸化アン
チモン0.03重量部、およびトリメチルホスフェート
0.015重量部を追加し、260℃に昇温した。反応
器内を徐々に減圧し、過剰のエチレングリコールを留去
しつつ内圧1トール以下に保ち3時間重縮合反応を実施
した。得られたポリエーテルエステル系重縮合体(A−
1)の相対粘度は1.9、屈折率は1.493であっ
た。またNMR分析から、その組成は、ポリオキシエチ
レングリコール成分63重量%、ポリオキシテトラメチ
レングリコール成分10重量%、テレフタル酸成分22
重量%、およびエチレングリコール成分5重量%であっ
た。
ル酸ジメチル24重量部、エチレングリコール15重量
部、および酢酸マンガン4水和物0.02重量部を仕込
み、180〜230℃で3時間加熱して、生成するメタ
ノールを留去しながらエステル交換反応を実施した。次
に、反応器へ数平均分子量5000のポリオキシエチレ
ングリコール53重量部、数平均分子量1000のポリ
オキシテトラメチレングリコール8重量部、三酸化アン
チモン0.03重量部、およびトリメチルホスフェート
0.015重量部を追加し、260℃に昇温した。反応
器内を徐々に減圧し、過剰のエチレングリコールを留去
しつつ内圧1トール以下に保ち3時間重縮合反応を実施
した。得られたポリエーテルエステル系重縮合体(A−
1)の相対粘度は1.9、屈折率は1.493であっ
た。またNMR分析から、その組成は、ポリオキシエチ
レングリコール成分63重量%、ポリオキシテトラメチ
レングリコール成分10重量%、テレフタル酸成分22
重量%、およびエチレングリコール成分5重量%であっ
た。
【0053】
【実施例2〜12、比較例1〜3】仕込み組成を表1に
示すように変更した他は、実施例1と同様にして行っ
た。反応条件と結果を表1、2、3にまとめて示した。
示すように変更した他は、実施例1と同様にして行っ
た。反応条件と結果を表1、2、3にまとめて示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【比較例4】 ポリエーテルアミド重縮合体(B−1)の製造 数平均分子量1500のポリオキシエチレングリコール
とε−カプロラクタムを主原料として、さらにテレフタ
ル酸を連結剤として用いて、公知の方法で共重縮合し
た。得られたポリエーテルアミド系ポリマーの相対粘度
は2.1、NMR分析により、組成は、ポリオキシエチ
レングリコール成分60重量%、テレフタル酸成分8重
量%、およびカプロラクタム成分32重量%であった。
とε−カプロラクタムを主原料として、さらにテレフタ
ル酸を連結剤として用いて、公知の方法で共重縮合し
た。得られたポリエーテルアミド系ポリマーの相対粘度
は2.1、NMR分析により、組成は、ポリオキシエチ
レングリコール成分60重量%、テレフタル酸成分8重
量%、およびカプロラクタム成分32重量%であった。
【0058】
【応用例1】実施例1で製造した重縮合体(A−1)1
5重量部、旭化成工業製アクリル樹脂「デルペットLP
−1(C−1)」84.5重量部、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム0.5重量部とをドラムブレンダー
で混合し、30mm二軸押出機を用いて樹脂温度約26
0℃で混練、造粒した。
5重量部、旭化成工業製アクリル樹脂「デルペットLP
−1(C−1)」84.5重量部、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム0.5重量部とをドラムブレンダー
で混合し、30mm二軸押出機を用いて樹脂温度約26
0℃で混練、造粒した。
【0059】得られたペレットを幅約30cmのTダイ
を付けた50mm単軸押出機から樹脂温度約260℃で
押出し、表面温度約100℃のポリシングロールの間隔
を調整して、厚さ2mmのシート状に成形した。成形中
にポリシングロール表面の曇りやTダイのリップへの目
やに状付着物は認められなかった。このシートから試験
片の表面抵抗値は7×1011Ω、全光線透過率は93.
0%,ヘーズは0.3%であった。また試験片を水道水
を流しながら布で軽く60回ぬぐい、水滴を拭き取って
から恒温室内に置いて24時間後の表面抵抗値は8×1
011Ωであり、性能低下はほとんど見られなかった。
を付けた50mm単軸押出機から樹脂温度約260℃で
押出し、表面温度約100℃のポリシングロールの間隔
を調整して、厚さ2mmのシート状に成形した。成形中
にポリシングロール表面の曇りやTダイのリップへの目
やに状付着物は認められなかった。このシートから試験
片の表面抵抗値は7×1011Ω、全光線透過率は93.
0%,ヘーズは0.3%であった。また試験片を水道水
を流しながら布で軽く60回ぬぐい、水滴を拭き取って
から恒温室内に置いて24時間後の表面抵抗値は8×1
011Ωであり、性能低下はほとんど見られなかった。
【0060】またシートから試験片の引張り伸びは、6
%であり、通常のアクリル樹脂と比較して著しい性能低
下はなかった。
%であり、通常のアクリル樹脂と比較して著しい性能低
下はなかった。
【0061】
【応用例2〜6】重縮合体の種類を変えた他は参考例1
と同様に実施し、ポリシングロール表面の曇りやTダイ
リップの目やに状付着物の有無、シートの表面抵抗値、
全光線透過率、ヘーズと引張り伸びを評価した。結果を
表4にまとめて示した。
と同様に実施し、ポリシングロール表面の曇りやTダイ
リップの目やに状付着物の有無、シートの表面抵抗値、
全光線透過率、ヘーズと引張り伸びを評価した。結果を
表4にまとめて示した。
【0062】
【応用例7】本発明の重縮合体の代わりにポリエーテル
アミド重縮合体(B−1)を用い他は参考例1と同様に
して実施した。結果を表4に示した。
アミド重縮合体(B−1)を用い他は参考例1と同様に
して実施した。結果を表4に示した。
【0063】
【表4】
【0064】
【発明の効果】本発明の重縮合体は、アクリル系樹脂に
混合して透明な帯電防止性樹脂組成物を製造するのに好
適なポリマーである。また、本発明の重縮合体は、アク
リル系樹脂に混合して帯電防止性押出板や成形材料を製
造する場合、コンパウンド時や押出成形時にほとんど熱
着色せず、かつ架橋、ゲル化も発生しないために極めて
外観の良好で帯電防止性能の持続性に優れた製品が得ら
れ、また押出板製造用ポリシングロールや射出成形用金
型の曇りが発生しにくく、さらに表面外観の良好な製品
を安定して得られる。従って、本発明の重縮合体は照明
器具カバー、半導体部品の輸送容器、クリーンルーム内
で使用する器具、プロジェクションテレビの前面板、光
学レンズ等の帯電やほこり付着を嫌う用途において使用
しうる帯電防止性樹脂組成物を製造するのに好適であ
る。
混合して透明な帯電防止性樹脂組成物を製造するのに好
適なポリマーである。また、本発明の重縮合体は、アク
リル系樹脂に混合して帯電防止性押出板や成形材料を製
造する場合、コンパウンド時や押出成形時にほとんど熱
着色せず、かつ架橋、ゲル化も発生しないために極めて
外観の良好で帯電防止性能の持続性に優れた製品が得ら
れ、また押出板製造用ポリシングロールや射出成形用金
型の曇りが発生しにくく、さらに表面外観の良好な製品
を安定して得られる。従って、本発明の重縮合体は照明
器具カバー、半導体部品の輸送容器、クリーンルーム内
で使用する器具、プロジェクションテレビの前面板、光
学レンズ等の帯電やほこり付着を嫌う用途において使用
しうる帯電防止性樹脂組成物を製造するのに好適であ
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 下記の一般式(1)で示される構成成分
60〜20重量%、一般式(2)で示される数平均分子
量400〜20000の構成成分38〜75重量%、及
び一般式(3)で示される数平均分子量400〜100
00の構成成分2〜25重量%(これらの構成成分の合
計は100重量%)からなり、m−クレゾール中、30
℃で測定した相対粘度が1.4〜4.0であることを特
徴とする重縮合体。 【化1】 (ここで、R1 は炭素数6〜12の芳香族基を、R2 は
炭素数2〜22の直鎖アルキル基、炭素数6〜14の脂
環式アルキル基、炭素数6〜12の芳香族基から選ばれ
る少なくとも1種を表す。) 【化2】 (ここで、X1 は炭素数2〜18の直鎖アルキレン基、
炭素数2〜18の脂環式アルキレン基、4−オキシフェ
ニレン、4ーオキシジフェニレン、オキシー1、4ーフ
ェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフェニレンから
選ばれる少なくとも1種、p、qは各々5以上の数、y
は0または1を表す。) 【化3】 (ここで、X2 は炭素数2〜18の直鎖アルキレン基、
炭素数2〜18の脂環式アルキレン基、4−オキシフェ
ニレン、4ーオキシジフェニレン、オキシー1、4ーフ
ェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフェニレンから
選ばれる少なくとも1種、r、sは各々4以上の数、
m,nは3〜8の数、zは0または1を表す。) - 【請求項2】 一般式(1)におけるR1 がp−フェニ
レン、m−フェニレン、oーフェニレンから選ばれたも
のであり、R2 がエチレン、1、3ープロピレン、1,
2−プロピレン、1,3−ブチレン、1,4−ブチレン
から選ばれたものであることを特徴とする請求項1記載
の重縮合体。 - 【請求項3】 一般式(2)におけるyが0である請求
項1又は2記載の重縮合体。 - 【請求項4】 一般式(2)におけるX1 がオキシー
1、4ーフェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフェ
ニレンであり、yが1であることを特徴とする請求項1
又は2記載の重縮合体。 - 【請求項5】 一般式(3)におけるzが0であり、m
とnが3または4であることを特徴とする請求項1、
2、3又は4記載の重縮合体。 - 【請求項6】 一般式(3)におけるX2 がオキシー
1、4ーフェニレンーイソプロピリデンー1、4ーフェ
ニレンであり、zが1であることを特徴とする請求項
1、2、3又は4記載の重縮合体。 - 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
重縮合体の屈折率が1.48〜1.51であることを特
徴とする重縮合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20675796A JPH1045881A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 重縮合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20675796A JPH1045881A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 重縮合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1045881A true JPH1045881A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16528593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20675796A Withdrawn JPH1045881A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 重縮合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1045881A (ja) |
-
1996
- 1996-08-06 JP JP20675796A patent/JPH1045881A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031007 |