JPH1045618A - アポトーシス誘導剤 - Google Patents
アポトーシス誘導剤Info
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- JPH1045618A JPH1045618A JP8198196A JP19819696A JPH1045618A JP H1045618 A JPH1045618 A JP H1045618A JP 8198196 A JP8198196 A JP 8198196A JP 19819696 A JP19819696 A JP 19819696A JP H1045618 A JPH1045618 A JP H1045618A
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Abstract
ーシス誘導剤を提供する。 【解決手段】 ラクトフェリン類の加水分解物由来のペ
プチド、このペプチドと同一もしくは相同のアミノ酸配
列を有するペプチド、これらのペプチドの薬学的に許容
される誘導体、これらのペプチドの薬学的に許容される
塩類、またはこれらの混合物を有効成分として含有する
アポトーシス誘導剤。
Description
配列を有するペプチドを有効成分として含有するアポト
ーシス誘導剤に関するものである。さらに詳しくは、こ
の発明は、自己免疫疾患患者の自己反応性リンパ球、癌
細胞等を排除するのに有効な、副作用の少ない安全なア
ポトーシス誘導剤に関するものである。
死)は、アポトーシス(apoptosis)とネクローシス(ne
crosis:壊死)の2つに大別される[別冊日経サイエン
ス、免疫の最前線、第66ページ、日経サイエンス社、
1994年]。ネクローシスは、環境の悪化または細胞
の物理的障害により惹起される細胞死であり、一方、ア
ポトーシスはこれとは異なり、積極的に制御されている
細胞死のことである。
生物学および医学等の基礎研究分野、医薬品製造等の工
業分野において注目を集めている。その理由は、 アポトーシスが個体形成において重要な役割を演じて
いること、 生体内での内的、外的要因による細胞死が多くの場合
アポトーシスによること、 エイズそのほかの疾病において、その病因となる体細
胞(リンパ系細胞)の減少にアポトーシスが深く関わっ
ていること、 各種の抗癌剤がアポトーシスでの癌細胞破壊を行うこ
と、および 最近の遺伝子研究の進展に伴い、アポトーシスそのも
のがどのような遺伝子で制御されており、アポトーシス
に至る情報がどのようにして伝達されるかについての知
見が蓄積され、細胞生物学上の基本的興味がもたれたこ
と、 等である[実験医学、第11巻、第17号(増刊)、第
11ページ、1993年] 。
ば、アポトーシスによる細胞死では、染色体の凝集、細
胞核の断片化、細胞表面の微絨毛の消失、細胞質の凝縮
が観察され、アポトーシスにより死滅した細胞は、速や
かにマクロファージ等に貧食されて処理されることが明
らかにされている。また、染色体DNAの断片化等の生
化学的特徴を伴うアポトーシスが観察されることが多い
こともよく知られている。
の一つは、免疫系である[別冊日経サイエンス、免疫の
最前線、第67ページ、日経サイエンス社、1994
年]。免疫系を調節するリンパ球は、数多くの抗原分子
と反応できるように多様な抗原レセプターのレパートリ
ーを有しており、この中には、自己抗原に強く反応する
ものも存在する。自己に強く反応するT細胞またはB細
胞が生体内で増殖した場合、自己組織を攻撃するように
なり自己免疫疾患に罹患する。そのため、自己に対する
免疫反応が抑制される免疫寛容(tolerance)と呼ばれる
状態に誘導される必要がある。
する場である胸腺において認められることは古くから知
られていたが、分化したT細胞が存在する末梢において
も免疫寛容が誘導されることが明らかになってきてい
る。免疫寛容に導く機構としては、クローン除去(clona
l deletion)とクローン麻痺(clonal anergy)が知られ
ている。これは、自己に強く反応するT細胞またはB細
胞が、それぞれ排除または不活性化されることである。
クローン除去において、アポトーシスによる細胞死が惹
起され、自己反応性リンパ球が排除されているのであ
る。
れている。最もよく知られているものはFasと呼ばれ
る細胞表面分子である[別冊日経サイエンス、免疫の最
前線、第68ページ、日経サイエンス社、1994
年]。自己免疫疾患のモデルマウスとして有名なlpr
マウスでは、リンパ節にlpr細胞[lprは、lympho
proliferation (リンパ球の異常増殖)の略]と呼ばれ
る特殊なTリンパ球が蓄積し、自己成分に結合する抗体
が産生され、さらに、糸球体腎炎等のヒトの全身性自己
免疫疾患である全身性エリテマトーデスで見られる疾患
が発症するのであるが、この原因がFas分子の欠損に
よることが示された[ネイチャー(Nature)、第356
巻、第314ページ、1992年]。すなわち、lpr
マウスではFas分子が欠損しているので、Fasを介
する刺激が伝達されず、自己反応性リンパ球を含むすべ
ての細胞がクローン除去(アポトーシス)を免れ、これ
により自己免疫疾患が発症するのである。Fasを刺激
してアポトーシスを惹起するものも明らかにされてお
り、Fasリガンドと呼ばれている[実験医学、第13
巻、第16号(増刊)、第51ページ、1995年]。
トーシスを引き起こすことが明らかにされてきた。それ
らの例として、VP−16、ADM、DNR、CPT、
Aca−C、Act−D、COL、SPM、STS、C
HX等の抗癌剤が知られ[実験医学、第13巻、第16
号(増刊)、第209ページ、1995年]、腫瘍壊死
因子(TNF−α)がアポトーシスを惹起することも明
らかにされている[実験医学、第13巻、第16号(増
刊)、第216ページ、1995年]。
することによって、その存在が生体にとって望ましくな
い細胞、例えば、自己免疫疾患患者の自己反応性リンパ
球、アレルギー患者のアレルゲンに感作されたリンパ
球、癌細胞等を排除することが可能であることを示して
おり、そのためにアポトーシス誘導剤の果たす役割が期
待されている。
下Lfと記載することがある)は、母乳中に極めて多量
に含まれている分子量約80,000の鉄結合性糖蛋白
質であり、大腸菌、カンジダ菌、クロストリジウム菌、
ブドウ球菌等の有害微生物に対して抗菌作用を示すこと
が知られている[ジャーナル・オブ・ペディアトリクス
(Journal of Pediatrics)、第94巻、第1ページ、1
979年、およびジャーナル・オブ・デイリー・サイエ
ンス(Journal of Dairy Science)、第67巻、第60ペ
ージ、1984年]。
も報告されており、ザグルスキ(Zagulski)らは、ラッ
トを用い、致死量の大腸菌を投与する24時間前にLf
を静脈内に投与した群および無投与群について生存率を
比較し、Lfに感染防御作用があることを立証している
[ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・エクスペリメン
タル・パソロジー(British Journal of Experimantal
Pathology )、第70巻、第697ページ、1989
年]。さらに、ウィルス感染実験においてもLfに感染
防御効果があることは知られている[キャンサー・リサ
ーチ(Cancer Research )、第47巻、第4184ペー
ジ、1987年]。これらの感染動物で認められた効果
は、Lfのin vitro(試験管内)で認められた抗菌作用
によるものと考えるよりも、Lfが宿主の免疫力を賦活
したためであると考えられている。
賦活作用があると理解されている。このLfの免疫賦活
作用を抗癌に応用した例として、ベザウルト(Bezaul
t)らは、癌モデルマウスにLfを静脈内投与し、Lf
が癌の成長および転移を抑制する効果を有することを確
認しているが、このLfの抗癌作用は、その免疫賦活作
用の観点からナチュラル・キラー細胞の活性化作用によ
るものと考えられている[キャンサー・リサーチ(Canc
er Research )、第54巻、第2310ページ、199
4年]。
用した例として、抗腫瘍剤(特公平5−86932号公
報)および抗リウマチ剤(特開平5−186368号公
報)が知られている。また、Lfの分解物については、
抗菌性およびチロシナーゼ活性阻害(ヨーロッパ特許公
開第438750号)、細胞への病原菌付着防止(特開
平3−220130号公報)、抗ウイルス作用(特開平
1−233226号公報)等が知られている。
ェリンの加水分解物から強い抗菌活性を有するペプチド
を単離、またはそれらのペプチドと同一のアミノ酸配列
を有するペプチドまたはそれらのペプチドの誘導体を合
成し、20個のアミノ酸残基からなる抗菌ペプチド(特
開平5−92994号公報)、11個のアミノ酸残基か
らなる抗菌ペプチド(特開平5−78392号公報)、
5個のアミノ酸残基からなる抗菌ペプチド(特開平5−
1498296号公報)、3〜6個のアミノ酸残基から
なる抗菌ペプチド(特開平5−148295号公報)
を、それぞれ既に特許出願した。さらに、ラクトフェリ
ンの加水分解物から得られる特定のアミノ酸配列を有す
る2種以上のペプチド混合物を有効成分とする非経口用
抗腫瘍剤(特開平7−309771号公報)も特許出願
している。
来のペプチドがアポトーシス誘導作用を有することは知
られておらず、文献にも記載されていない。
じめとして種々のアポトーシス誘導物質が見い出されて
きたが、それらの多くのものは化学合成品、微生物由来
等であるため、長期間使用した場合の副作用の問題等、
安全性については必ずしも十分ではなかった。この発明
は、以上の事情に鑑みてなされたものであって、食品で
ある乳由来のラクトフェリンの加水分解物から得られる
特定のアミノ酸配列を有するペプチドがアポトーシスを
誘導するという新規な事実に基づき、副作用が少なく安
全なアポトーシス誘導剤を提供することを目的としてい
る。
を解決するものとして、ラクトフェリン類の加水分解物
由来のペプチド、このペプチドと同一もしくは相同のア
ミノ酸配列を有するペプチド、これらのペプチドの薬学
的に許容される誘導体、これらのペプチドの薬学的に許
容される塩類、またはそれらの混合物を有効成分として
含有するアポトーシス誘導剤を提供する。
いては、前記有効成分を製剤1g当たり0.1μg〜1
00mg含有することを望ましい態様としている。さら
に、有効成分の一つであるペプチドとしては、配列番号
1から配列番号31のいずれかに記載されたアミノ酸配
列を有するペプチドを例示することができる。
有効成分の一つであるペプチドを製造する場合の出発物
質として使用するラクトフェリン類は、市販のLf、獣
乳または人乳から常法により分離されるLf、これらの
Lfから常法により鉄を除去したアポラクトフェリン、
アポラクトフェリンに常法により鉄、銅、亜鉛、マンガ
ン等の金属を完全にもしくは一部キレートさせた金属飽
和もしくは金属部分飽和ラクトフェリン、またはこれら
の混合物のいずれであってもよい。
は、前記ラクトフェリン類の分解物から公知の分離手段
によって得られるペプチド、このペプチドと同一のアミ
ノ酸配列、相同なアミノ酸配列を有するペプチド、これ
らのペプチドの薬学的に許容される誘導体、これらのペ
プチドの薬学的に許容される塩類、またはこれらの任意
の混合物(以下、これらをペプチド類と記載することが
ある。)であり、同一または相同のペプチド、誘導体お
よび塩類は公知の方法により化学的に合成することもで
きる。これらのペプチド類は、例えば、特開平5−92
994号公報、特開平5−78392号公報、特開平5
−148297号公報、特開平5−1498296号公
報および特開平5−148295号公報の各発明に記載
された方法によって得ることができる。
は、次のアミノ酸配列を有するペプチド、その誘導体ま
たは塩類を望ましい態様として例示できる。例えば、配
列番号1、2および27のアミノ酸配列を有するペプチ
ド、その塩類またはその誘導体(特開平5−78392
号公報)、配列番号3、4、5および6のアミノ酸配列
を有するペプチド、その塩類またはその誘導体(特開平
5−148297号公報)、配列番号7、8、9および
31のアミノ酸配列を有するペプチド、その塩類または
その誘導体(特開平5−1498296号公報)、配列
番号10から21のアミノ酸配列を有するペプチド、そ
の塩類またはその誘導体(特開平5−148295号公
報)、配列番号22から26、28、29および30の
アミノ酸配列を有するペプチド、その塩類またはその誘
導体(特開平5−92994号公報)である。
しては、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩クエン酸塩、乳酸
塩、酒石酸塩等の酸付加塩を、前記ペプチドの薬学的に
許容される誘導体としては、カルボキシル基をアミド化
またはアシル化した誘導体を、それぞれ例示することが
できる。この発明のアポトーシス誘導剤は、前記ペプチ
ド類を有効成分として含有する一般的な医薬製剤の形態
で実用に供することができる。また、使用目的に応じて
各種の剤形を適宜選択可能であり、例えば、ローション
剤、エアゾール剤(スプレー)、液状塗布剤、軟膏剤等
の外用剤、点眼剤、坐剤、錠剤、丸剤、散剤、カプセル
剤、注射剤等を例示することができる。
の配合量は、特に制限されず、疾患の種類、症状等によ
り適宜選択できるが、望ましい含量は、製剤1g当たり
0.1μg〜100mgの範囲である。また、この発明
のアポトーシス誘導剤の有効成分は、食品に由来する天
然物であるから、それらの安全性について問題がないこ
とは明らかである。
ス誘導剤の作用効果について詳しく説明する。 試験例1 この試験は、ラクトフェリン類の加水分解物に由来する
ペプチドが、ヒト白血病細胞株であるTHP−1細胞に
対してアポトーシスを誘導するか否かを調べるために行
なった。 (1)試料の調製 参考例2と同一の方法により調製したラクトフェリン類
の加水分解物に由来するペプチド(試料1)を、5%ウ
シ胎児血清および2mMグルタミンを含むRPMI−1
640培養液(大日本製薬社製)に表1の各種濃度で溶
解した。 (2)試験方法 THP−1細胞(大日本製薬より購入)を24穴カルチ
ャープレート(ファルコン社製)に1穴当たり5×10
5 個ずつ蒔き、各種濃度の試料を含む培養液(1ml)
で培養し、15時間後、細胞を核染色した。透過型顕微
鏡を用い、150個の細胞のうちアポトーシスで死滅し
た細胞数を計数し、アポトーシスで死滅した細胞の割合
を求めた。 (3)試験結果 この試験の結果は表1に示すとおりである。12.5〜
100μg/mlの濃度範囲において、用量依存的にア
ポトーシスが誘導され、100μg/mlの濃度では7
7%の細胞がアポトーシスで死滅した。すなわち、参考
例2と同一の方法により調製したラクトフェリン類の加
水分解物に由来するペプチドには、白血病細胞のアポト
ーシスを誘導する活性があることが認められた。なお、
他のLfに由来するペプチドについても試験を行った
が、ほぼ同様の結果が得られた。
る)を出発原料として使用し、ラクトフェリン類の加水
分解物(以下bLf−Hyと記載することがある)を、
次の方法により調製した。市販のbLf(ミライ社製)
500gを、精製水9.5lに溶解し、得られた溶液に
塩酸を添加してpHを3.0に調整し、のち市販の豚ペ
プシン(和光純薬社製)を10g添加し、37℃で6時
間加水分解した。次に6規定の水酸化ナトリウムを添加
してpHを7.0に調整し、80℃で10分間加熱して
酵素を失活させ、室温に冷却し、セライト濾過し、濾液
を凍結乾燥し、粉末状のLf加水分解物約470gを得
た。 参考例2 市販のbLf(シグマ社製)50mgを精製水0.9m
lに溶解し、0.1規定の塩酸を添加してpHを2.5
に調整し、のち市販のブタペプシン(シグマ社製)1m
gを添加し、37℃で6時間加水分解した。次いで0.
1規定の水酸化ナトリウムを添加してpHを7.0に調
整し、80℃で10分間加熱して酵素を失活させ、室温
に冷却し、15,000rpmで30分間遠心分離し、
透明な上清を得た。この上清100μlをTSKゲルO
DS−120T(東ソー社製)を用いた高速液体クロマ
トグラフィーにかけ、0.8ml/分の流速で試料注入
後10分間0.05%TFA(トリフルオロ酢酸)を含
む20%アセトニトリルで溶出し、のち30分間0.0
5%TFAを含む20〜60%のアセトニトリルのグラ
ジエントで溶出し、24〜25分の間に溶出する画分を
集め、真空乾燥したこの乾燥物を2%(W/V)の濃度
で精製水に溶解し、再度TSKゲルODS−120T
(東ソ−社製)を用いた高速液体クロマトグラフィーに
かけ、0.8ml/分の流速で試料注入後10分間0.
05%TFAを含む24%アセトニトリルで溶出し、の
ち30分間0.05%TFAを含む24〜32%のアセ
トニトリルのグラジエントで溶出し、33.5〜35.
5分の間に溶出する画分を集めた上記の操作を25回反
復し、真空乾燥し、ペプチド約1.5mgを得た。
アミノ酸分析計を用いて常法によりアミノ酸組成を分析
した。同一の試料を気相シークェンサー(アプライド・
バイオシステムズ社製)を用いて25回のエドマン分解
を行ない、25個のアミノ酸残基の配列を決定した。ま
たDTNB[5,5−ジチオ−ビス(2−ニトロベンゾ
イック・アシド)]を用いたジスルフィド結合分析法
[アナリティカル・バイオケミストリー(Analytical B
iochemistry )、第67巻、第493頁、1975年]
によりジスルフィド結合が存在することを確認した。
ノ酸残基からなり、3番目と20番目のシステイン残基
がジスルフィド結合し、3番目のシステイン残基からN
−末端側に2個のアミノ酸残基が、20番目のシステイ
ン残基からC−末端側に5個のアミノ酸がそれぞれ結合
した、配列番号26に記載のアミノ酸配列を有している
ことが確認された。 参考例3 ペプチド自動合成装置(ファルマシアLKBバイオテク
ノロジ−社製。LKBBiolynx4170)を用
い、シェパ−ド等による固相ペプチド合成法[ジャ−ナ
ル・オブ・ケミカル・ソサイエティ−・パ−キンI(Jo
urnal ofChemical Society Perkin I)、第538
頁、1981年]に基づいてペプチドを次のようにして
合成した。
カルボニル基で保護したアミノ酸[以下Fmoc−アミノ酸
またはFmoc−固有のアミノ酸の名称(例えば、Fmoc−ア
スパラギン)と記載することがある]に、N,N−ジシ
クロヘキシルカルボジイミドを添加して所望のアミノ酸
の無水物を生成させ、このFmoc−アミノ酸無水物を合成
に用いた。ペプチド鎖を製造するためにC−末端のアス
パラギン残基に相当するFmoc−アスパラギン無水物を、
そのカルボキシル基を介し、ジメチルアミノピリジンを
触媒としてウルトロシンA樹脂(ファルマシアLKBバ
イオテクノロジ−社製)に固定する。次いでこの樹脂を
ピペリジンを含むジメチルホルムアミドで洗浄し、C−
末端アミノ酸のアミン官能基の保護基を除去する。のち
アミノ酸配列のC−末端から2番目に相当するFmoc−ア
ルギニン(Pmc:2,2,5,7,8-Pentamethyl-chroman-6-sulp
honyl 基)無水物を前記C−末端アミノ酸残基を介して
樹脂に固定されたアスパラギンの脱保護アミン官能基に
カップリングさせた。以下同様にして順次グルタミン、
トリプトファン、グルタミン、およびフェニルアラニン
を固定した。全部のアミノ酸のカップリングが終了し、
所望のアミノ酸配列のペプチド鎖が形成された後、94
%TFA、5%フェノール、および1%エタンジオール
からなる溶媒で保護基の除去およびペプチドの脱離を行
ない、高速液体クロマトグラフイーによりペプチドを精
製し、この溶液を濃縮し、乾燥し、ペプチド粉末を得
た。
用いて常法によりアミノ酸組成を分析し、配列番号10
に記載のアミノ酸配列を有することを確認した。
に説明するが、この発明は以下の例に限定されるもので
ない。 実施例1 ラクトフェリン加水分解物から得られたペプチド (参考例2と同一の方法により製造) 50(mg) 結晶セルロース 170 コーンスターチ 66 タルク 11 ステアリン酸マグネシウム 3 1錠当り前記の割合の各原料を常法により均一に混合
し、造粒し、乾燥し、打錠し、錠剤を得た。なお、ラク
トフェリン加水分解物から得られたペプチド以外の原料
はいずれも市販品を用いた。 実施例2 ラクトフェリン加水分解物から得られたペプチド (参考例2と同一の方法により製造) 55(g) 結晶セルロース 412 コーンスターチ 632 前記各材料を均一に混合し、常法により散剤1000袋
を調製した。なお、ラクトフェリンの加水分解物から得
られたペプチド以外の原料はいずれも市販品を用いた。 実施例3 ラクトフェリン加水分解物に由来する合成ペプチド (参考例3と同一の方法により製造) 10(mg) 乳糖 120 結晶セルロース 42 カルボキシメチルセルロース 10 タルク 15 ステアリン酸マグネシウム 3 1錠当り前記の割合の各原料を、常法により均一に混合
し、カプセル充填機を用いてカプセル剤を調製した。な
お、ラクトフェリン加水分解物に由来する合成ペプチド
以外の原料はいずれも市販品を用いた。 実施例4 ラクトフェリン加水分解物に由来する合成ペプチド (参考例3と同一の方法により製造) 10(mg) プロピレングリコール 500 リン酸水素二ナトリウム 10 ホウ酸 1300 塩化ナトリウム 900 前記の割合の割合の各原料を精製水100mlに溶解
し、滅菌フィルタ−を通し、点眼剤を調製した。なお、
ラクトフェリン加水分解物に由来する合成ペプチド以外
の原料はいずれも市販品を用いた。
よって、食品である乳に由来のペプチド類を有効成分と
するため、副作用の少ないアポトーシス誘導剤が提供さ
れる。これによって、自己免疫疾患、アレルギー性疾
患、癌性疾患等の安全かつ有効な治療が可能となる。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
はCys を除く任意のアミノ酸残基を示す。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、2番
の Cysと19番の Cysがジスルフィド結合している。
グメントとして含むペプチド。下記配列においてCys*
は、ジスルフィド結合の形成を防止するため、チオ−ル
基を化学的に修飾したシステインを示す。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、2番
の Cysと19番の Cysがジスルフィド結合している。
グメントとして含むペプチド。下記配列においてCys*
は、ジスルフィド結合の形成を防止するため、チオ−ル
基を化学的に修飾したシステインを示す。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、3番
の Cysと20番の Cysがジスルフィド結合している。
グメントとして含むペプチド。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、16
番の Cysと33番の Cysとがジスルフィド結合してい
る。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、10
番の Cysと27番の Cysとがジスルフィド結合してい
る。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、配列
の長さ36であって9番、26番、及び35番に Cysを
有するペプチドの、9番の Cysと26番の Cysとがジス
ルフィド結合し、上記配列の長さ36のペプチドの35
番の Cysが、配列の長さ11であって10番にCysを有
するペプチドの10番の Cysとがジスルフィド結合して
いる。
グメントとして含むペプチド。下記配列において、R01
は Cysを除く任意のアミノ酸残基を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 ラクトフェリン類の加水分解物由来のペ
プチド、このペプチドと同一もしくは相同のアミノ酸配
列を有するペプチド、これらのペプチドの薬学的に許容
される誘導体、これらのペプチドの薬学的に許容される
塩類、またはそれらの混合物を有効成分として含有する
アポトーシス誘導剤。 - 【請求項2】 有効成分を、製剤1g当たり0.1μg
〜100mg含有する請求項1のアポトーシス誘導剤。 - 【請求項3】 ペプチドが、配列番号1から配列番号3
1のいずれかに記載されたアミノ酸配列を有する請求項
1または2のアポトーシス誘導剤。
Priority Applications (1)
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