JPH1044353A - 金属蒸着ポリエステルフィルム - Google Patents

金属蒸着ポリエステルフィルム

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JPH1044353A
JPH1044353A JP20597596A JP20597596A JPH1044353A JP H1044353 A JPH1044353 A JP H1044353A JP 20597596 A JP20597596 A JP 20597596A JP 20597596 A JP20597596 A JP 20597596A JP H1044353 A JPH1044353 A JP H1044353A
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JP
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acrylic resin
metal
polyester film
coating
emulsifier
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JP20597596A
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Yuzo Otani
雄三 大谷
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Diafoil Co Ltd
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Diafoil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材フィルムと蒸着金属との間の接着性およ
びガスバリアー性、特に、耐ボイル性が改良された金属
薄膜蒸着ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 ポリエステルフイルムの少なくとも片面
に形成された塗布層の表面に金属を蒸着してなる金属蒸
着ポリエステルフィルムであって、前記塗布層が、乳化
剤を含有しないアクリル系樹脂を全固形分中10重量%
を超える量配合された塗布液を塗布することによって形
成された塗布層であることを特徴とする金属蒸着ポリエ
ステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属蒸着ポリエス
テルフィルムに関するものであり、詳しくは、ボイル処
理後の接着性やバリアー性の劣化が改良された金属薄膜
蒸着ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属蒸着ポリエステルフィルムは、蒸着
金属を選択することにより、ガスバリアー性、水分不透
過性、可視・紫外光の遮蔽性、熱線反射性、導電性、透
明導電性、磁気記録性などの特性を有するため、各種の
用途、例えば、包装材料、装飾用材料、窓ガラスの遮蔽
用材料、金・銀糸用材料、コンデンサー材料、表示材
料、配線基板材料、磁気記録材料などに利用されてい
る。
【0003】しかしながら、金属蒸着ポリエステルフィ
ルムは、基材フィルムと蒸着金属との接着性、特に、水
中へ浸漬された場合や高温高湿処理後の接着性(いわゆ
るボイル後の接着性)が悪いという欠点がある。上記の
耐水接着性を改良するためには、ポリエステルフィルム
と蒸着金属との間に下塗り層を設けるのが有効である。
【0004】従来、下塗り層としては、各種ポリウレタ
ンや各種ポリエステルが知られており、また、ポリウレ
タンとポリエステルの併用についても知られている(例
えば特開平2−50837号公報)。本発明者らは、特
開平4−176858号公報に開示されているように、
特殊なポリウレタン、ポリエステルおよびエポキシ化合
物とを含有する塗布液を塗布することにより耐水接着性
の改良された金属蒸着ポリエステルフィルムを作成でき
ることを見いだした。
【0005】しかしながら、上記の公報に記載された樹
脂組成物は、ボイル処理後にバリアー性が劣化するとい
う欠点を有している。また、金属蒸着ポリエステルフィ
ルムの用途が広がるにつれ、さらに、技術の高度化に伴
い、より強い接着性や信頼性の高いバリアー性が切望さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基材フィル
ムと蒸着金属との間の接着性およびガスバリアー性、特
に、耐ボイル性が改良された金属薄膜蒸着ポリエステル
フィルムを提供することを解決課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実情
に鑑み鋭意検討した結果、ある特殊なアクリル樹脂を主
成分とした塗布液を塗布して形成した塗布層が、ボイル
処理後の金属蒸着薄膜との驚くべき接着性およびバリア
性を有していることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、ポリエステル
フイルムの少なくとも片面に形成された塗布層の表面に
金属を蒸着してなる金属蒸着ポリエステルフィルムであ
って、前記塗布層が、乳化剤を含有しないアクリル系樹
脂を全固形分中10重量%を超える量配合された塗布液
を塗布することによって形成された塗布層であることを
特徴とする金属蒸着ポリエステルフィルムに存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリエステルフィルムのポリエステルと
は、その構成単位の80モル%以上がエチレンテレフタ
レートであるポリエチレンテレフタレート、あるいは、
その構成単位の80モル%以上がエチレンナフタレート
であるポリエチレンナフタレート、あるいは、その構成
単位の80モル%以上が1,4−シクロヘキサンジメチ
レンテレフタレートであるポリ−1,4−シクロヘキサ
ンジメチレンテレフタレートである。
【0010】そして、上記の優位構成成分以外の共重合
成分としては、例えば、ジエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのジ
オール成分、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸およびそのエステル形成
性誘導体などのジカルボン酸成分、オキシ安息香酸およ
びそのエステル形成性誘導体などのオキシモノカルボン
酸などを用いることができる。
【0011】本発明におけるポリエステルフィルムは、
フィルム表面の突起を形成する添加粒子、析出粒子、そ
の他の触媒残渣を用途に応じて当業者が常用している量
を含有していてもよい。また、上記の突起形成剤以外の
添加剤として、必要に応じて、帯電防止剤、安定剤、潤
滑剤、架橋剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、着色
剤、光線遮断剤、紫外線吸収剤などを含有していてもよ
い。
【0012】本発明で用いる乳化剤を含まないアクリル
樹脂の塗布液とは、いわゆる無乳化剤タイプの水性アク
リル樹脂のことであり、親水性モノマーを共重合や反応
性乳化剤を用いて合成された自己分散タイプの水性アク
リル樹脂が主に使われる。また高分子量の乳化剤を用い
て合成された水性アクリル樹脂もこれに入る。乳化剤を
含有しないアクリル系樹脂の製造方法は、経営開発セン
ター出版部編集、経営開発センター出版部昭和56年1
月発行、「水溶性高分子・水分散型樹脂総合技術資料」
第309頁あるいは産業技術研究会主催「〜最新の研究
成果から将来を展望する〜エマルジョンの新展開と今後
の技術課題」講演会テキスト(昭和56年12月)など
に示された方法を用いることができる。例えば、低分子
量体の界面活性剤の代わりにオリゴマーあるいは高分子
界面活性剤の利用、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウ
ムなどの重合開始剤の利用による親水基の重合体中への
導入、親水基を有するモノマーの共重合、反応性界面活
性剤の利用、分散体粒子の内部層と外部層の組織を変化
させた、いわゆるシェル−コア型重合体などが、いわゆ
る界面活性剤を含有しない水分散性アクリル系樹脂の製
造技術として用いることができる。
【0013】本発明で用いる乳化剤を含まないアクリル
樹脂の具体的な分子構成は、アルキルアクリレートある
いはアルキルメタクリレートを主要な成分とするものが
好ましく、これらの成分が30〜90重量%であり、共
重合可能でかつ官能基を有するビニル単量体成分を70
〜10重量%含有する水溶性あるいは水分散性樹脂であ
るものが好ましい。
【0014】アルキルアクリレートあるいはアルキルメ
タクリレートと共重合可能でかつ官能基を有するビニル
単量体は、樹脂に親水性を付与して樹脂の水分散性を良
好にしたり、あるいは樹脂とポリエステルフィルムや、
塗布層上に設ける他の塗布層との接着性を良好にした
り、あるいは塗布剤として配合するポリエステル系樹脂
との親和性を良好にする官能基を有するものが好まし
く、かかる官能基としては、カルボキシル基またはその
塩、酸無水物基、スルホン酸基またはその塩、アミド基
またはアルキロール化されたアミド基、アミノ基(置換
アミノ基を含む)またはアルキロール化されたアミノ基
あるいはそれらの塩、水酸基、エポキシ基などが挙げら
れ、特にカルボキシル基またはその塩、酸無水物基、エ
ポキシ基などが好ましい。これらの基は、樹脂中に二種
類以上含有されていてもよい。
【0015】アクリル系樹脂中のアルキルアクリレート
あるいはアルキルメタクリレートが30重量%以上のと
き、塗布形成性、塗膜の強度、耐ブロッキング性が良好
になる。アクリル系樹脂中のアルキルアクリレートある
いはアルキルメタクリレートが90重量%以下のとき、
共重合成分として特定の官能基を有する化合物を有する
化合物をアクリル系樹脂に導入することにより、水溶
化、水分散化しやすくするとともにその状態を長期にわ
たり安定にすることができ、さらに塗布層とポリエステ
ルフィルム層との接着性の改善、塗布層内での反応によ
る塗布層の強度、耐水性、耐薬品性の改善、さらに本発
明のフィルムと他の材料との接着性の改善などをはかる
ことができる。
【0016】アルキルアクリレートおよびアルキルメタ
クリレートのアルキル基の例としては、メチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル
基、シクロヘキシル基などが挙げられる。アルキルアク
リレートあるいはアルキルメタクリレートと共重合する
官能基を有するビニル系単量体は、反応性官能基、自己
架橋性官能基、親水性基などの官能基を有する化合物類
が使用できる。具体的には、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸などのアルカリ金属塩また
はアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩あるいは無水マ
レイン酸などが挙げられる。
【0017】スルホン酸基またはその塩を有する化合物
としては、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、こ
れらのスルホン酸のナトリウムなどとの金属塩、アンモ
ニウム塩などが挙げられる。アミド基あるいはアルキロ
ール化されたアミド基を有する化合物としては、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルア
ミド、メチロール化アクリルアミド、メチロール化メタ
クリルアミド、ウレイドビニルエーテル、β−ウレイド
イソブチルビニルエーテル、ウレイドエチルアクリレー
トなどが挙げられる。
【0018】アミノ基またはアルキロール化されたアミ
ノ基あるいはそれらの塩を有する化合物としては、ジエ
チルアミノエチルビニルエーテル、2−アミノエチルビ
ニルエーテル、3−アミノプロピルビニルエーテル、2
−アミノブチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチル
メタクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテ
ル、それらのアミノ基をメチロール化したもの、ハロゲ
ン化アルキル;ジメチル硫酸、サルトンなどにより4級
化したものなどが挙げられる。
【0019】水酸基を有する化合物としては、β−ヒド
ロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β
−ヒドロキシプロピルメタクリレート、β−ヒドロキシ
ビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテ
ル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ポリエチ
レングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコ
ールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモ
ノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタク
リレートなどが挙げられる。
【0020】エポキシ基を有する化合物としては、グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが
挙げられる。さらに上記以外に次に示すような化合物を
併用してもよい。すなわち、アクリロニトリル、スチレ
ン類、ブチルビニルエーテル、マレイン酸モノあるいは
ジアルキルエステル、フマル酸モノあるいはジアルキル
エステル、イタコン酸モノあるいはジアルキルエステ
ル、メチルビニルケトン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、酢酸ビニル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、
ビニルトリメトキシシランなどが挙げられるがこれらに
限定されるものではない。
【0021】本発明において使用される塗布液は、無乳
化剤アクリル樹脂を100重量%で使用してもよいが、
バリアー層との接着性や塗布層の耐ブロッキング性、耐
水性、耐溶剤性、機械的強度等を改良する目的で、アク
リル樹脂以外の樹脂や架橋剤等を配合してもよい。しか
し、本発明においては、無乳化剤アクリル樹脂の配合量
は全固形分中10重量%を超える量としなければならな
い。無乳化剤アクリル樹脂が10重量%以下ではボイル
後のバリア性、接着性が高い水準を維持できなくなる。
【0022】無乳化剤アクリル樹脂に配合される樹脂と
して、ポリウレタン系樹脂やポリエステル系樹脂が挙げ
られる。これらの樹脂の構造は特に限定はされないが、
好ましくは分散剤等の親水性低分子量体を含有しないも
のが好ましい。さらに架橋剤としては、2個以上のエポ
キシ基を有するエポキシ化合物、アルキロール化した尿
素系、アルキロール化したメラミン系、グアナミン系、
アクリルアミド系、ポリアミド系などの化合物、アジリ
ジン化合物、ブロックポリイソシアネート化合物、シラ
ンカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコーア
ルミネートカップリング剤、熱、過酸化物、光反応性の
ビニル化合物や感光性樹脂などを耐水接着性を悪化させ
ない範囲内で少量含有していてもよい。また、本発明に
おける塗布液は、固着性や滑り性の改良のために、無機
系微粒子として、シリカ、シリカゾル、アルミナ、アル
ミナゾル、ジルコニウムゾル、カオリン、タルク、炭酸
カルシウム、酸化チタン、バリウム塩、カーボンブラッ
ク、硫化モリブデン、酸化アンチモンゾルなどを含有し
ていてもよく、さらに、必要に応じて、消泡剤、塗布性
改良剤、増粘剤、帯電防止剤、有機系潤滑剤、有機系高
分子粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、
顔料などを含有していてもよい。
【0023】ポリエステルフィルムまたはシートに塗布
液を塗布する方法としては、原崎勇次著、槙書店、19
79年発行、「コーティング方式」に示されるリバース
ロールコータ、グラビアコーター、ロッドコーター、エ
アドクタコーターあるいはこれら以外の塗布装置を用い
てフィルム製造工程内で塗布を行う。例えば、二軸延伸
ポリエステルフィルムに塗布層を設ける場合は、縦方向
に一軸延伸したフィルムまたはシートに水溶液または水
分散体とされた塗布液を塗工し、乾燥または未乾燥の状
態で横方向に延伸し、引続き熱処理を施す。かかる方法
は、製膜、塗布および乾燥を同時に行えることから、製
造コスト面を加味したメリットが大きいために、特に好
ましく採用される方法である。
【0024】塗布層は、片面あるいは両面に設けること
ができ、また、両面に設ける場合、塗布層は同一でも異
なっていてもよい。なお、シートまたはフィルムへの塗
布性、接着性を改良するため、塗布前にシートまたはフ
ィルムの表面に化学処理や放電処理を施してもよい。塗
布層の厚さは、0.01〜5μmの範囲が好ましく、さ
らに好ましくは0.02〜1μmの範囲である。樹脂層
の厚さが0.01μm未満の場合、均一な樹脂層が得難
い傾向があり、製品に塗布むらが生じることがあり、ま
た、5μmより厚い場合は、滑り性が低下してフィルム
の取扱いが悪化する傾向がある。
【0025】上記のようにして形成された塗布層の水滴
接触角は、60゜以上であることが好ましい。上記の水
滴接触角を得るためには、エポキシ化合物の分子量や配
合量を適宜選択すればよい。また、乳化剤、親水性化合
物、親水性基を多く有する水溶性樹脂塗布層は、水滴接
触角を低下させ、金属蒸着薄膜との耐水接着性を悪化さ
せるので注意を要する。
【0026】本発明において、蒸着する金属としては、
アルミニウム、パラジウム、亜鉛、ニッケル、銀、銅、
金、インジウム、錫、ステンレス鋼、クロム、チタン等
が挙げられるが、最も好ましい金属は、アルミニウムで
ある。なお、上記の金属には、金属の酸化物も含まれ
る。蒸着する金属膜の厚さは、金属被覆フィルムの最終
用途によって適宜選択される。蒸着の方法は、一般には
真空蒸着によるが、エレクトロプレーティング、スパッ
タリング等の方法によってもよい。
【0027】なお、金属蒸着後に接着性、特に、耐水接
着性や耐擦傷性等を付与するために、蒸着金属面に樹脂
保護層を設けてもよい。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
例に限定されるものではない。実施例中の評価方法を次
に示す。 (1)接着性評価 金属蒸着フィルムの蒸着薄膜層表面に基材ポリエステル
フィルムと同一厚さのポリエステルフィルムを通常のド
ライミネート法により積層した後、エージング処理を行
った。得られた積層体を幅15mmの短冊状にし、90
〜95℃の熱水中に30分間浸漬した(ボイル処理)。
上記ボイル処理試料およびボイル未処理試料の端部を一
部剥離し、剥離試験機により100mm/分の速度でT
型剥離を行った。判定基準は以下のとおりである。 A:200g以上 B:100g以上 200g未満 C:100g未満
【0029】(2)水滴接触角 温度23℃、湿度50%RHで試料フィルムと蒸留水と
の接触角を接触角計(協和界面化学(株)社製、CA−
DT−A型)を用いて測定した。接触角は、左右2点、
試料数3で計6点測定し、平均値を求め接触角とした。
なお、水滴の直径は2mmとし、滴下後1分後の数値を
読み取った。
【0030】(3)ガスバリア性 (a)透湿度(g/cm2 ・24hrs) 透湿度測定装置(モダンコントロールズ社製W−1)を
用いて40℃、90%RHの条件にて測定した。判定基
準は以下のとおりである。 A:1未満 B:1以上 2未満 C:2以上 (b)酸素透過度(cc/m2 ・24hrs・atm) ボイル処理(90℃ 30分)試料およびボイル未処理
試料について以下の評価を行った。酸素透過率測定装置
(モダンコントロールズ社製OX−TRN100)を用
いて30℃、90%RHの条件にて測定した。判定基準
は以下のとおりである。 A:2未満 B:2以上 10未満 C:10以上
【0031】実施例1 固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを28
0〜300℃の温度で押出機の口金より押出し、静電密
着法を併用しながら冷却ドラム上にキャストし、厚さ約
150μmの無定形ポリエステルシートを得た。得られ
たシートを95℃で縦方向に3.5倍延伸した後、下記
方法にて製造したアクリル樹脂Aをフィルムの片面に塗
布し、さらに、110℃で横方向に3.5倍延伸し、2
30℃で熱処理して、塗布層の厚さ0.1μm、基体の
ポリエステルフィルムの厚さ12μmの二軸延伸ポリエ
ステルフィルムを得た。塗布層の水滴接触角は73゜で
あった。次いで、得られたフィルムの片面に、抵抗加熱
型金属蒸着装置を用い、真空室の圧力を10-4Torr以下
としてアルミニウムを450Åの厚みに蒸着した。得ら
れた蒸着フィルムは、ボイル後の接着性およびガスバリ
アー性の評価において下記表1に示すとおり、優れた特
性を有していた。なお、後述の実施例および比較例の結
果についても表1にまとめて示す。
【0032】(アクリル樹脂A塗布液の製法)アクリル
酸エチル40重量部、メタクリル酸メチル30重量部、
メタクリル酸20重量部、グリシジルメタクリレート重
量10部の混合物をエチルアルコール中で溶液重合し、
重合後水を加えつつ加熱しエチルアルコールを除去す
る。アンモニア水でpH7.5に調節し、アクリル樹脂
Aの水を媒体とする塗布液を得た。
【0033】実施例2 実施例1において塗布液にアクリル樹脂A60重量部、
水分散型ポリエステル(日本合成化学工業社製、商品名
ポリエスターWR−961)40重量部の配合液を使用
する以外は実施例1と同様にして金属薄膜蒸着ポリエス
テルフィルムを得た。
【0034】実施例3 実施例1において塗布液にアクリル樹脂A90重量部、
トリエチレングリコールジグリシジルエーテル10重量
部の配合液を使用する以外は実施例1と同様にして金属
薄膜蒸着ポリエステルフィルムを得た。 実施例4 実施例1のアルミニウムの代わりにケイ素酸化物を蒸着
する以外は、実施例1と同様にして金属蒸着ポリエステ
ルフィルムを得た。
【0035】比較例1 実施例1において塗布液を塗布しないほかは実施例1と
同様にして金属薄膜蒸着ポリエステルフィルムを得た。 比較例2 実施例1のアクリル樹脂Aの代わりに、下記のアクリル
樹脂Bの塗布液を使用する以外は含有する実施例1と同
様にして金属薄膜蒸着ポリエステルフィルムを得た。 (アクリル樹脂B塗布液の製法)アクリル酸エチル40
重量部、メタクリル酸メチル重量30部、メタクリル酸
20重量部、グリシジルメタクリレート10重量部、ド
デシルベンゼンスルホン酸ソーダ1重量部の混合物を水
媒体中で乳化重合し、アンモニア水でpH7.5に調節
し、アクリル樹脂Bの水を媒体とする塗布液を得た。
【0036】比較例3 実施例1の塗布液をアクリル樹脂A5重量部、下記のポ
リウレタンAを95重量部に変更した以外は、実施例1
と同様にして金属薄膜蒸着ポリエステルフィルムを得
た。 (ポリウレタンA塗布液の製法)テレフタル酸664
部、イソフタル酸631部、1,4−ブタンジオール4
72部、ネオペンチルグリコール447部からなるポリ
エステルポリオールを得、これにアジピン酸321部、
ジメチロールプロピレン酸268部を加え、ペンダント
カルボキシル基含有ポリエステルポリオールAを得た。
ポリエステルポリオールA1880部にヘキサメチレン
ジイソシアネート160部を加えてポリエステルポリウ
レタンを得た。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、基材フィ
ルムと蒸着金属との間の接着性およびガスバリアー性、
特に、耐ボイル性が改良された金属薄膜蒸着ポリエステ
ルフィルムが提供され、本発明の工業的価値は非常に大
きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29C 55/02 B29C 55/02 B29K 67:00 B29L 9:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフイルムの少なくとも片面
    に形成された塗布層の表面に金属を蒸着してなる金属蒸
    着ポリエステルフィルムであって、前記塗布層が、乳化
    剤を含有しないアクリル系樹脂を全固形分中10重量%
    を超える量配合された塗布液を塗布することによって形
    成された塗布層であることを特徴とする金属蒸着ポリエ
    ステルフィルム。
  2. 【請求項2】 塗布層が、塗布液を塗布した後、少なく
    とも1方向に延伸することによって形成された塗布層で
    あることを特徴とする請求項1記載の金属蒸着ポリエス
    テルフィルム。
  3. 【請求項3】 塗布層の水滴接触角が60°以上である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の金属蒸着ポリ
    エステルフィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0530439A2 (en) * 1991-08-26 1993-03-10 Milsco Manufacturing Company Electronic suspension vehicle seat
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