JPH1044299A - 積層ガスバリアフィルム - Google Patents
積層ガスバリアフィルムInfo
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- JPH1044299A JPH1044299A JP20702896A JP20702896A JPH1044299A JP H1044299 A JPH1044299 A JP H1044299A JP 20702896 A JP20702896 A JP 20702896A JP 20702896 A JP20702896 A JP 20702896A JP H1044299 A JPH1044299 A JP H1044299A
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Abstract
の密着性を保有するガスバリアフィルムを提供すること
を目的とする。 【解決手段】熱可塑性高分子基材よりなるA層、無機系
層状化合物と高分子よりなるB層、金属および/または
金属酸化物よりなるC層を構成成分とする積層フィルム
であり、該構成がA/B/Cの順に積層することを特徴
とする積層ガスバリアフィルム。
Description
ルムに関するものであり、さらに詳しくは酸素、水蒸気
に対する高いガスバリア性及び基材との密着性に優れた
積層ガスバリアフィルムに関するものである。
らの酸素などの侵入があると内容物の変質によって長期
保存ができないことから、外気の混入を防ぐことができ
るガスバリア性をもったフィルムの開発が行われてい
る。
サイエンス、20巻、22号、1543〜1546頁
(1986年 12月)によると、従来より開発された
ガスバリア性フィルムとしては、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコールなどがあ
る。しかし、ポリ塩化ビニリデンは塩素原子、ポリアク
リロニトリルは−CN基を含有しているため、廃棄の際
に環境に対する問題が近年持ち上がっている。また、ポ
リビニルアルコールは−OH基を含有しているため、ガ
スバリア性の湿度依存性が大きく、高湿度ではガスバリ
ア性が著しく低下してしまう。ポリビニルアルコールの
湿度依存性を改良したエチレンービニルアルコール共重
合体においても、高湿度でのガスバリア性はまだ十分と
は言えない。
号公報等)や酸化アルミニウム(特開昭62−1799
35号公報等)などの無機物を基材の表面に蒸着したフ
ィルムが開発されている。しかし、基材をポリプロピレ
ンフィルムとした場合、酸素バリア性が低下したり、基
材との接着性の低下などが問題となっている。
合物からなるガスバリア層を有するフィルム(特開平6
−93133公報、特開平7−41685公報等)があ
るが、十分な酸素、水蒸気バリア性は得られず、塗剤と
基材との密着性も低い。基材との密着性が低いと包装袋
などに加工した際に、破袋や、袋の変形などを生じるた
め信頼性の高い包装材が得られない。
述べた従来のガスバリアフィルムの問題点を解消し、酸
素、水蒸気に高いガスバリア性を有するとともに基材と
の高い密着性を有するガスバリアフィルムを提供するこ
とである。
達成するために、熱可塑性高分子基材よりなるA層、無
機系層状化合物と高分子よりなるB層、金属および/ま
たは金属酸化物よりなるC層を構成成分とする積層フィ
ルムであり、A/B/Cの順に積層されてなることを特
徴とする積層ガスバリアフィルムからなるものである。
なるB層に金属または金属酸化物よりなる層を蒸着して
設けることにより高いガスバリア性、密着性を兼ね備え
た積層ガスバリアフィルムが得られることを見出したも
のであり、保存性に高い信頼性を有する包装材料として
有望である。
材は特に限定されないが、主として機械的性質やフィル
ムの加工性等を付与するために必要であり、一般に市販
されている各種の熱可塑性高分子フィルムが使用され
る。熱可塑性高分子としては特に限定されないが代表的
なものとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、それら
の共重合ポリマーなどのポリオレフィン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル、ナイ
ロン6、ナイロン12などのポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル、エチレン酢酸ビニル共重合体またはそのけん化物、
ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリ
フェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、
芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、セ
ルロース、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アクリロニトリル、ポリビニルアルコールなど、および
これらの共重合体が挙げられる。コストパフォーマン
ス、透明性、柔軟性、ガスバリア性等の観点から、ポリ
エチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、および共重合ポリプロピレンな
どのポリオレフィン、ポリスチレン系ポリマーが好まし
い。特に、包装材としての柔軟性、耐久性の点からポリ
エチレン、ポリプロピレン、および共重合ポリプロピレ
ンなどのポリオレフィン系フィルムが好ましい。
一軸延伸、二軸延伸のいずれでもよい。また熱可塑性高
分子基材には、各種の添加剤が含まれていても良い。例
えば、酸化防止剤、耐候剤、熱安定剤、有機系または無
機系滑剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止
剤等である。有機系または無機系滑剤としては特に限定
されないが、無機または有機の粒子を含んでいても良
い。例えば、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、酸化
チタン、酸化珪素、フッ化カルシウム、フッ化リチウ
ム、アルミナ、硫酸バリウム、ジルコニア、マイカ、リ
ン酸カルシウム、架橋ポリスチレン系粒子などである。
平均粒子径としては好ましくは0.001〜10μm、
さらに好ましくは0.003〜5μmである。なお、平
均粒子径は透過型顕微鏡などを用いて10000〜10
0000倍の写真を撮影し、数平均により求めた粒子径
である。また、ポリオレフィンフィルムで公知の滑剤を
含有させても良い。
平滑であることが好ましい。Rt/Ra(Rtは最大高
さであり表面粗さ曲線の最大の山と最深の谷の距離でR
aは中心線平均粗さである)が30以下が好ましく、2
0以下がさらに好ましい。
5μm、さらに好ましくは、0.001〜0.1μm、
特に好ましくは0.001〜0.05μmである。
ないが2〜1000μmが好ましい。
物とは、極薄の単位結晶層が重なって一つの層状粒子を
形成している無機化合物のことであり、溶媒に膨潤・へ
き開するものが好ましい。これらの中でも特に溶媒への
膨潤性を持つ粘土化合物が好ましく用いられる。本発明
における溶媒への膨潤性を持つ粘土化合物とは極薄の単
位結晶層間に水を配位、吸収・膨潤する性質を持つ粘土
化合物であり、一般にはSi4+がO2-対して配位し4面
体構造を構成する層とAl3+、Mg2+、Fe2+、Fe3+
等がO2-およびOH- に対して配位し8面体構造を構成
する層とが1対1あるいは2対1で結合し積み重なって
層状構造を構成しており、天然のものであっても合成さ
れたものでも良い。代表的なものとしては、カオリナイ
ト、ハロイサイト、モンモリロナイト、バーキュライ
ト、ディッカイト、ナクライト、アンチゴライト、パイ
ロフィライト、ヘクトライト、バイデライト、マーガラ
イト、タルク、テトラシリリックマイカ、白雲母、金雲
母、緑泥石等が挙げられる。層状化合物の大きさとして
は、平均粒径10μm以下、厚さ500nm以下が好ま
しく、特に平均粒子径0.01〜8μm以下が好まし
い。
界面活性剤、アミン系化合物などの窒素原子含有化合物
などを添加しても良い。
は、特に限定されないが、水および/または有機溶媒に
溶解または分散することが必要である。C層を形成させ
た際の残留溶剤を低減させるとともにガスバリア性を特
に良好にする上では、水溶性または水分散性の高分子が
好ましい。水溶性または水分散性の高分子としては、例
えば、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースな
どのセルロース誘導体、酸化でんぷん、エーテル化でん
ぷん、デキストリンなどのでんぷん類、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、またはそ
のエステル、塩類およびそれらの共重合体、スルホイソ
フタル酸等の極性基を含有する共重合ポリエステル、ポ
リヒドロキシエチルメタクリレートおよびその共重合体
などのビニル系重合体、ウレタン系高分子、ポリアミ
ド、ポリオール、あるいはこれらの各種重合体のカルボ
キシル基など官能基変性重合体が挙げられるが、基材と
の密着性を特に良好とするにはアクリル系高分子および
/またはウレタン系高分子が好ましい。
性を向上させる上で上記水溶性高分子を2種類以上含有
させても良い。
ので特に限定されない。アクリル系高分子を構成するモ
ノマ成分としては公知の物を使用することができる。例
えば、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート
(アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ス
テアリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル
基、フェニルエチル基等)、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート等のヒドロキシ基含有モノマ、アク
リルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルア
ミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,
N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチル
アクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミ
ド、N−フェニルアクリルアミド等のアミド基含有モノ
マ、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,
N−ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基
含有モノマ、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート等のエポキシ基含有モノマ、アクリル酸、メ
タクリル酸及びそれらの塩(リチウム塩、ナトリウム
塩、カリウム塩等)等のカルボキシル基またはその塩を
含有するモノマなどが挙げられ、これらは1種もしくは
2種以上を用いて共重合される。更に、これらは他種の
モノマと併用することができる。
シジルエーテル等のエポキシ基含有モノマ、スチレンス
ルホン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩(リチウム
塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)等
のスルホン酸基またはその塩を含有するモノマ、クロト
ン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸及びそれら
の塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモ
ニウム塩等)等のカルボキシル基またはその塩を含有す
るモノマ、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水
物を含有するモノマ、ビニルイソシアネート、アリルイ
ソシアネート、スチレン、ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、ビニルトリスアルコキシシラン、ア
ルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モ
ノエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
アルキルイタコン酸モノエステル、塩化ビニリデン、酢
酸ビニル、塩化ビニル等が挙げられる。
は、変性ポリエステル共重合体、例えばアクリル、ウレ
タン、エポキシ等で変性したブロック共重合体、グラフ
ト共重合体等を用いることも可能である。
子量は10万以上とすることが密着性を向上させる点で
好ましく、更に好ましくは30万以上とするのが望まし
い。
ルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アク
リルアミド、N−メチロールアクリルアミド、グリシジ
ルメタクリレート、アクリル酸から選ばれる共重合体な
どが挙げられる。
有するモノマ(アクリル酸、メタクリル酸、アクリルア
ミド、ビニルスルホン酸およびその塩など)との共重合
や反応性乳化剤や界面活性剤を用いた乳化重合、懸濁重
合、ソープフリー重合など公知の方法によって作成する
ことができる。
は特に限定されないが、ポリオールとイソシアネート化
合物の反応により製造されるウレタン樹脂としては、ポ
リオール成分がポリエステル系、ポリエーテル系、ポリ
カーボネート系ポリマ、イソシアネート化合物としては
ジイソシアネート化合物などが挙げられる。
熱性の点で水溶性または水分散性ポリエステル系ウレタ
ン樹脂が好ましい。水溶性または水分散性ポリエステル
系ウレタン樹脂は、ポリエステルポリオールとポリイソ
シアネートとを常法によって反応させることにより製造
されるものである。また、必要により鎖伸長剤が用いら
れる。
とグリコールとを常法により反応させ得られるものであ
る。ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフ
タル酸、2,6ーナフタレンジカルボン酸などの芳香族
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジ
カルボン酸、オキシ安息香酸などのオキシカルボン酸お
よびそれらのエステル形成性誘導体などを用いることが
できる。グリコール成分としてはエチレングリコール、
1,4ーブタンジオール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコールなどの脂肪族グリコール、1,4ー
シクロヘキサンジメタノールなどの芳香族ジオール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコールなどのポリ(オキシアルキ
レン)グリコールなどを用いることができる。また、こ
れらは線状構造であるが、3価以上のエステル形成成分
を用いて分枝状ポリエステルとすることもできる。
レンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、テトラメチレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加
物、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロール
エタンの付加物などを挙げることができる。
れる鎖伸長剤としては、ペンダントカルボキシル基含有
ジオール類や例えばエチレングリコール、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4ーブタンジオ
ール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ールなどのグリコール類、あるいはエチレンジアミン、
プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニ
レンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノシクロヘキシルメタンなどのジアミン類
などが挙げられる。この水分散性ポリエステル系ウレタ
ン樹脂は、例えば特開昭61−228030に示された
ものなどが挙げられる。
は、有機溶剤に溶解性を示す高分子が好ましく、有機溶
剤としては例えば、他のアルコール類、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール等のグリコール類、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、n−ブチルセルソルブ
等のグリコール誘導体、グリセリン、ワックス類等の多
価アルコール類、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチ
ル等のエステル類、メチルエチルケトン等のケトン類が
挙げられる。特に好ましくはメチルエチルケトン、酢酸
エチル、トルエンなどの有機溶剤に溶解性を示すアクリ
ル系高分子および/またはウレタン系高分子であること
が好ましい。
の混合比率は、重量比で20/80〜99/1の範囲内
が好ましい。20/80より小さいときは被膜の強度
(伸度、屈曲性やピンホール性)が悪く、99/1より
大きいときはガスバリア性の低下が大きい。
れないが、ガスバリア性フィルムの観点から、0.1〜
10μmが好ましく、0.3〜6μmが特に好ましい。
い範囲内であれば各種の添加剤が含まれていても良い。
例えば、酸化防止剤、耐候剤、熱安定剤、滑剤、結晶核
剤、紫外線吸収剤、着色剤等である。また、透明性を損
なわない程度であれば、無機または有機の粒子を含んで
いても良い。例えば、タルク、カオリン、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、酸化珪素、フッ化カルシウム、フッ化
リチウム、アルミナ、硫酸バリウム、ジルコニア、マイ
カ、リン酸カルシウム、架橋ポリスチレン系粒子などで
ある。
−高分子間、高分子間または層状化合物間等の相互作用
を高めるために、2価以上の金属塩、触媒成分などを添
加しても良い。カルシウム、マグネシウム、アルミニウ
ム元素などを有する酢酸塩、硫酸塩、または硝酸塩など
を用いると耐湿性が向上するので望ましい。その量とし
ては、被膜に対して1〜10000ppm程度である。
01〜10重量%含有させると高湿度下での密着性が向
上するので好ましい。さらに好ましくは0.05〜8重
量%である。
子に反応性を有するものであればとくに限定されない。
好ましくは、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋
剤、メラミン系架橋剤、シランカップリング剤、チタネ
ート系カップリング剤、ジルコニア系架橋剤などが好ま
しく使用される。
ータRt/Raを規定することは、C層を設けた際のガ
スバリア性が向上するので好ましい。Rtは最大高さで
あり表面粗さ曲線の最大の山と最深の谷の距離でRaは
中心線平均粗さである。表面粗さパラメータRt/Ra
が20以下であることが望ましく、15以下であること
が更に好ましい。表面粗さパラメータRt/Raが20
を越えてしまうとC層を付与した後のガスバリア性が低
下してしまう。
にする方法としては、B層の厚みをA層のRa以上にす
ること、B層中の無機層状粒子の分散性を高めることが
好ましい。なお、パラメータの詳細は奈良治朗著「表面
粗さの測定法・評価法」(総合技術センター、198
3)等に示されている。
化物であれば特に限定されないが、ガスバリア性、密着
性の点からはアルミニウム、珪素などの金属および/ま
たはそれらの金属酸化物であることが好ましい。
バリア性の点でA/B/Cの順に構成されることが必要
であるが、各層の間に特性を損ねない範囲で他の層を含
有してもよい。
代表的製造方法について述べる。
する方法は特に限定されず、押し出しラミネート法、メ
ルトコーティング法を用いても良いが、高速で薄膜コー
トする事が可能である点で、被膜の構成成分を各種溶媒
に分散させた分散溶液をグラビアコート、リバースコー
ト、スプレーコート、キッスコート、ダイコートあるい
はメタリングバーコートするのが好適である。熱可塑性
樹脂基材は塗布前に公知の接着促進処理、例えば空気中
やその他の雰囲気下でのコロナ放電処理、火炎処理、紫
外線処理等を施していても良い。また、熱可塑性樹脂基
材として、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエス
テル、ポリプロピレンなどのポリオレフィンの二軸延伸
フィルムを用いる場合には、オフラインコート、インラ
インコートのどちらの方法でもよい。
熱ロール接触法、熱媒(空気、オイル等)接触法、赤外
線加熱法、マイクロ波加熱法等が利用できる。被膜の乾
燥は、ガスバリア性の観点から、100℃から170℃
の範囲内で行われることが好ましく、乾燥の時間として
は1〜30秒、好ましくは3〜15秒である。
媒に高分子が均一に溶解もしくは分散しかつ層状化合物
が均一に分散もしくは膨潤した溶液が好ましい。溶媒と
しては、水または水/低級アルコール混合溶液、有機溶
剤が好ましく用いられる。低級アルコールとは炭素数1
〜3の直鎖または分岐鎖の脂肪族基を有するアルコール
性化合物のことであり、例えばメタノール、エタノー
ル、n−またはイソ−プロパノールが好ましく用いられ
る。また、水/アルコールの混合比率は重量比で99/
1〜20/80が好ましい。
高分子を溶媒に均一に溶解させた後に層状化合物を均一
に分散させた溶液と混合する方法等が有効に用いられ
る。さらに、この溶液に架橋剤、粒子等を含有させても
よい。
ルムに、公知の方法により金属および/または金属酸化
物層としてC層を蒸着法により設けることにより、ガス
バリア性、密着性に優れた積層ガスバリアフィルムを得
ることができる。B層は蒸着機と組み合わされたコータ
ーにより設けてもよく、A/B/C、A/B/C/Bな
どの構成をとっても良い。
以下の通りである。
て測定した。Raは中心線平均粗さ、Rtは最大高さ
で、粗さ曲線の最大の山と最深の谷の距離で表す。測定
条件は下記の通りであり、20回の測定の平均値をもっ
て値とした。
「表面粗さの測定法・評価法」(総合技術センター、1
983)に示されている。
定装置LA−700を用いて、水または有機溶剤に無機
系層状化合物を分散させ、体積平均粒子径を25℃で測
定した。
過率測定装置(モダンコントロール社製、OX−TRA
N100)を用いて酸素透過率を測定した。測定条件は
温度23℃、相対湿度80%である。
に準じて水蒸気透過率計を用いて温度40℃、相対湿度
90%で測定した。
ィルム(CPP、(東レ合成フィルム株式会社製T35
01、50μm)を本フィルムの塗剤面と貼り合わせ、
40℃で48時間放置後に、接着剤に接する面とは反対
側の各面をセロテープで補強し15mm幅に切断してC
PPと本フィルムの180゜剥離をテンシロンを用いて
行い、その時の剥離強度を求めた。なお、剥離は、剥離
速度10cm/分、25℃、相対湿度60%雰囲気下で
行った。
ィルム(CPP、(東レ合成フィルム株式会社製T35
01、50μm)を本フィルムの塗剤面と貼り合わせ、
40℃で48時間放置後、接着剤に接する面とは反対側
の各面をセロテープで補強し15mm幅に切断してCP
Pと本フィルムの180゜剥離を水滴を滴下した状態で
テンシロンを用いて行い、その時の剥離強度を求めた。
なお、剥離は、剥離速度10cm/分、25℃、相対湿
度60%雰囲気下で行った。
た。
る。なお、得られたフィルムの特性は表1、表2にまと
めて示した。
リレート/アクリル酸(重量比50/40/10、平均
分子量15万)を水/イソプロピルアルコール(以下I
PA)溶液(重量比90/10)に分散させた(X
液)。層状化合物としてモンモリロナイト(クニミネ工
業株式会社製、クニピア−F)を水に分散させた(Y
液)。水溶性高分子/モンモリロナイトの混合比が重量
比で70/30になるようにX液とY液を混合し、イソ
プロピルアルコールが全塗剤に対して10wt%、固形
分濃度2.5wt%になるように塗剤を調製した。該塗
剤を熱可塑性高分子基材としてコロナ放電処理した二軸
延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ15μm、Ra:
0.020μm、Rt:0.242μm)にリバースコ
ーター(塗工速度60m/分)にて塗布後、熱風乾燥式
ドライヤー内に導き低張力下で120℃、10秒間乾燥
し、フィルムを巻取った。得られたフィルムの被膜厚さ
は0.5μmであった(Ra:0.025μm、Rt:
0.302μm)。その後、Al金属を電子ビーム加熱
式蒸着機を用いて、高真空下で蒸着厚みが400〜50
0オングストロームになるように蒸着して、A/B/C
層よりなるフィルムを得た。フィルム特性は表1に示す
通り、ガスバリア性、密着性、耐久性に優れていた。
てフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示
す。
外は実施例1と同様にして積層フィルムを得た。フィル
ム特性は表1に示す通り、ガスバリア性、密着性、耐久
性に優れていた。
ステル系ウレタン水溶液”ハイドラン”HW350”
(大日本インキ化学工業株式会社製)を水/イソプロピ
ルアルコール(以下IPA)溶液に分散させた(X
液)。B層層状化合物として膨潤性合成マイカ(平均粒
子径1μm)を水に分散させた(Y液)。該塗剤を塗布
し0.2μmのB層を形成させ、C層としてSiOX を
形成させた積層フィルムの特性は表1に示す通り、ガス
バリア性、密着性、耐久性に優れていた。
前後にコーターを設けてA/B/C/Bとなるように積
層フィルムを得たところ、特に耐久性が良好なフィルム
が得られた。
合物(アミノドデカン酸)を1重量%添加して層状粒子
を分散させたところ、バリア特性が特に良好となった。
て(γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメト
キシシランをB層に対して1重量%添加したところ密着
性が特に良好となった。
高分子基材の表面粗さをRa:0.120μm、Rt:
1.522μmに変更し、B層の表面粗さをRa:0.
130μm、Rt:1.581μmにしたところ、特性
がやや低下した。
したモンモリロナイト:エスベン(0.5μm)、メチ
ルエチルケトン、酢酸エチル混合溶媒に溶かしたアクリ
ル系ポリマーを使用し、乾燥温度を85℃とした以外は
実施例1とほぼ同様にしてフィルムを得た。得られたフ
ィルムは、バリア性、密着性が特に良好であった。
様にしてフィルムを得た。表1に示すように得られたフ
ィルムは酸素バリア性が劣っていた。
積層フィルムを得た以外は実施例2と同様にしてフィル
ムを得たが、表1に示すように密着性、バリア性に劣る
ものとなった。
せたところ、バリア性が低下した。
る。
製、クニピア−F) 層状粒子2:合成マイカ(テトラシリリックマイカ(N
A−TS)、トピー工業株式会社製) 層状粒子3:有機処理したモンモリロナイト(豊順洋行
(株)、エスベン)
密着性に優れるだけでなく、優れた酸素、水蒸気バリア
性を示すことから、あらゆる包装材料として使用するこ
とができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 熱可塑性高分子基材よりなるA層、無機
系層状化合物と高分子よりなるB層、金属および/また
は金属酸化物よりなるC層を構成成分とする積層フィル
ムであり、該構成がA/B/Cの順に積層されてなるこ
とを特徴とする積層ガスバリアフィルム。 - 【請求項2】 A層がポリオレフィン系フィルムである
ことを特徴とする請求項1に記載の積層ガスバリアフィ
ルム。 - 【請求項3】 B層の高分子が水溶性または水分散性の
高分子であることを特徴とする請求項1または請求項2
に記載の積層ガスバリアフィルム。 - 【請求項4】 B層の高分子がアクリル系高分子および
/またはウレタン系高分子であることを特徴とする請求
項3に記載の積層ガスバリアフィルム。 - 【請求項5】 B層の高分子が有機溶剤に溶解性を有す
る高分子であることを特徴とする請求項1または請求項
2に記載の積層ガスバリアフィルム。 - 【請求項6】 B層の高分子がアクリル系高分子および
/またはウレタン系高分子であることを特徴とする請求
項5に記載の積層ガスバリアフィルム。 - 【請求項7】 B層中に架橋剤を0.01〜10重量%
含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
載の積層ガスバリアフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20702896A JPH1044299A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 積層ガスバリアフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP20702896A JPH1044299A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 積層ガスバリアフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1044299A true JPH1044299A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16533014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20702896A Pending JPH1044299A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 積層ガスバリアフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1044299A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1996
- 1996-08-06 JP JP20702896A patent/JPH1044299A/ja active Pending
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