JPH1044124A - 軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法及びその装置 - Google Patents

軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法及びその装置

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JPH1044124A
JPH1044124A JP20827496A JP20827496A JPH1044124A JP H1044124 A JPH1044124 A JP H1044124A JP 20827496 A JP20827496 A JP 20827496A JP 20827496 A JP20827496 A JP 20827496A JP H1044124 A JPH1044124 A JP H1044124A
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panel
cellular concrete
lightweight cellular
concrete panel
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Haruo Nunokawa
晴男 布川
Toru Oyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ALCパネルの内部剥離欠陥を容易に、しか
も確実に検出できる軽量気泡コンクリートパネルの内部
ひび割れ検出方法と装置を得ることを課題とする。 【解決手段】 軽量気泡コンクリートパネルのセット棒
の抜取穴の開口部から液体を注入してパネル側面からの
液体の染み出しにより内部ひび割れを検出することを特
徴とする軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検
出方法と装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート製品、
例えばオートクレーブにて養生された軽量気泡コンクリ
ート(Autoclaved LightweightConcrete )パネル内
の補強筋とモルタル間に発生する内部剥離欠陥(ひび割
れ)を検出する軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび
割れ検出方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軽量気泡コンクリート(ALC)製品の
製造においては、製品強度を増すため、製品内部に補強
筋(補強用鉄筋籠や補強用金網等)を入れる必要があ
り、型枠内に補強筋をセット後、モルタルを型枠内に注
入するが、モルタル注入、発泡、半硬化時に型枠内にセ
ットした補強筋が移動し、モルタル内の補強筋の位置精
度が確保できないため、棒状の補強筋位置決め支持治具
(以下、セット棒という)を補強筋にセットするととも
に、セット棒上部を固定する固定治具(以下、セット枠
という)を型枠上にセットして固定することにより、補
強筋が型枠内で移動しないようにし、その後モルタルを
注入してモルタル硬度がセット棒を取外しても補強筋が
移動しない硬度まで硬化した時点で、セット枠とともに
セット棒のみをモルタル内から抜き出している。そし
て、モルタルがハンドリングできるまで半硬化した後、
モルタルブロックをピアノ線カッターにより製品板ごと
に切断し、オートクレーブにより反応硬化させることに
よってALCパネル製品を製造している。こうして製造
されたALCパネルは内部に埋設した補強筋とモルタル
間に発生する内部剥離欠陥(ひび割れ)を検査される
が、従来はALCパネル表面をプラスチックハンマー等
でたたき、その音を聞いて内部欠陥の有無を判定してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法では、補強筋とモルタル間の剥離程度によって
は検出できない欠陥が存在していた。このため、施工現
場にて欠陥部分脱落や外壁板立て込み後の剥離亀裂顕在
化等の問題が発生することがあった。そこで、本発明
は、ALCパネルの内部剥離欠陥を容易に、しかも確実
に検出できる軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割
れ検出方法と装置を得ることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は以上のような目
的を達成するために次のような軽量気泡コンクリートパ
ネルの内部ひび割れ検出方法と装置を提供するものであ
る。すなわち、セット棒により補強筋を型枠内にセット
してモルタルを注入し、モルタルが半硬化状態になった
ときにセット棒を抜き取り、養生硬化して作られる軽量
気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法におい
て、セット棒の抜取穴の開口部から液体を注入してパネ
ル側面からの液体の染み出しにより内部ひび割れを検出
することを特徴とする軽量気泡コンクリートパネルの内
部ひび割れ検出方法である。なお、このとき抜取穴の開
口部は上部になるよう配置する方が望ましい。
【0005】そして、該方法による装置として次のよう
な装置を提供するものである。すなわち、セット棒によ
り補強筋を型枠内にセットしてモルタルを注入し、モル
タルが半硬化状態になったときにセット棒を抜き取り、
養生硬化して作られる軽量気泡コンクリートパネルの内
部ひび割れ検出装置において、抜取穴の開口部に液体を
注入するノズルと、該ノズルを前記開口部に位置決めし
て挿入するノズル挿入手段を有することを特徴とする軽
量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置であ
る。
【0006】なお、該装置は、ノズル挿入手段がノズル
をスライド自在に保持するノズル保持部と、該ノズル保
持部を水平方向に移動させる移動部を備えており、抜取
穴が複数設けられている軽量気泡コンクリートパネルの
内部ひび割れを検出するため、ノズルとノズル挿入手段
は複数組設ける方が望ましい。そして、各ノズルのパネ
ル長方向位置ズレを調整・吸収するノズル位置ズレ吸収
手段が設けられ、それによって軽量気泡コンクリートパ
ネルのセット棒位置ズレにより抜取穴のパネル長方向の
位置が変化する場合に対応できるようになされるととも
に、各ノズルおよびノズル位置ズレ吸収手段が共通のフ
レームに取り付けられ、該フレームを軽量気泡コンクリ
ートパネルのパネル長方向及びパネル厚方向に移動させ
るノズル位置調整手段が設けられ、それによって軽量気
泡コンクリートパネルの抜取穴の位置がパネル長方向及
びパネル厚方向に変動することに対応できるようになさ
れているものである。
【0007】また、ノズル先端部に抜取穴の液体レベル
の検出手段が設けられ、ノズルおよびノズル挿入手段が
複数枚のパネルに応じて少なくとも2つの軽量気泡コン
クリートパネルの内部ひび割れを同時に検出することが
できるようになされている。そして、それらノズルは共
通のヘッダにそれぞれ接続され、各ノズルのパネル厚方
向の間隔を調整するノズル間隔調整手段が設けられ、そ
れによって軽量気泡コンクリートパネルの厚さの変化に
対応できるようになされている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明装置の概略正面図で
あり、図2は同じく側面図、図3は同じく平面図であ
る。また、図4は本発明装置の概略斜視図であり、図5
はその部分拡大図である。図6はノズル挿入手段の説明
図であり、図7はオーバーフロー検出手段の説明図、図
8は同じくノズル先端部分の拡大図である。また、図9
はひび割れの例を示すALCパネルの側断面図、図10
はALCパネル内の補強用鉄筋籠の様子を示す概略斜視
図、図11はブロック状に並べ立てられた複数のALC
パネルを表す斜視図である。今、説明の便宜上、ALC
パネルの搬送されてくる上流側を前方、下流側を後方と
して説明をする。また、補強用鉄筋籠(1)は、図10
で示すように、長手方向の主筋(1a)と幅方向の副筋
(1b)を網目状に溶接したものを2枚重ね、それらを
スペーサー(1c)で連結して作られるものである。
【0009】ALCパネル内に埋設する補強用鉄筋籠
(1)を成型型枠内に配置する場合、まず、セット棒
(2)の下端係合部を鉄筋籠(1)の下側のスペーサー
(1c)に係合し、セット棒(2)の上端部が挿し込ま
れたセット枠(3)によって、多数の鉄筋籠をブロック
状に並べ立てる。そして、このブロック状の鉄筋籠をセ
ット枠(3)で吊り下げ、型枠内に挿入してモルタルを
注入し、モルタルが発泡してある程度硬化した時点で、
セット棒(2)を回転させて鉄筋籠(1)のスペーサー
(1c)との係合を解除し、セット枠の吊上げ部を利用
してセット枠を吊上げることにより、型枠内からセット
棒(2)をセット枠(3)とともに抜き取る。そして、
モルタルがハンドリングできるまで半硬化した後、モル
タルブロックをピアノ線カッターにより製品板毎に切断
し、オートクレーブにより反応硬化させる。図11にそ
のブロック状に並べられたALCパネル(5)の様子を
示す。
【0010】なお、補強用金網の場合は、型枠の底面に
あけた穴にセット棒を植え込んだ後、そのセット棒の2
本の間に金網を差し込み、セット棒の上部をセット枠に
ついたセット棒固定治具で係合固定し、多数の金網をブ
ロック状に並べ立てる。その後、成型型枠内にモルタル
を注入し、モルタルが発泡してある程度硬化した後、セ
ット枠の側面部の吊上げ部を利用してセット枠を吊上げ
ることにより、セット枠に固定したセット棒を型枠内か
ら抜き取る。
【0011】以上のような工程を経て製造されたALC
パネルは、図9で示すような内部剥離欠陥(ひび割れ)
(5b)を検査される。図1乃至図3において、(1
0)はパネル長方向、即ち前後方向に移動可能に構成さ
れたアーチ状の走行フレームであって、フレーム(1
0)の上部後方に配置された走行用モーター(11)か
らの動力が伝達手段(12)によってフレーム両側方下
部のピニオン(13)に伝達され、製品搬送手段の搬送
路の両側に設けられたラック(14)と噛み合うことに
よって前後方向に移動するようになっている。また、走
行フレーム(10)両側方下部の内側(ALCパネル
側)には、パネル厚隙間矯正用クランプ(15)が複数
(図示のものは両側に2つずつ)設けられており、セッ
ト枠でパネル厚方向にブロック状に並べられた複数のA
LCパネル(5)を両側から挟持して固定するようにな
っている。これはコンベア等での搬送中に振動によって
パネル間に隙間ができてしまうためであり、各パネルの
抜取穴の位置間隔のズレを事前に矯正するためである。
なお、搬送手段は、抜取穴の開口部(5a)を上部にし
た複数枚のALCパネル(5)を同時に搬送できるよう
に構成されており、少なくとも2枚のALCパネルの内
部ひび割れを同時に検出することができるようになって
いる。
【0012】また、走行フレーム(10)の上部には、
一列に並んだ複数のノズル全体の高さ位置を変更する高
さ位置調整手段が設けられており、フレーム上部に配設
されている第1、第2移動プレート(20)(21)に
貫通するように設けられた一対の円筒形のガイド部材
(22)にロッド(23)が係止自在に挿通されてお
り、ガイド部材(22)の間で、同じく第1、第2移動
プレート(20)(21)に貫通するように昇降用スク
リュー軸(24)が設けられている。そして、昇降用ス
クリュー軸(24)とロッド(23)の下方先端に複数
のノズル全体を釣支する支持フレーム(30)が取り付
けられている。これらガイド部材(22)及びロッド
(23)と、昇降用スクリュー軸(24)は支持フレー
ム(30)を鉛直方向に昇降移動自在に支持しているも
のであって、第1移動プレート(20)の上部に設けら
れている昇降用モーター(25)によって昇降用スクリ
ュー軸(24)を回転させることにより、支持フレーム
(30)を上下に昇降移動するようにしている。
【0013】また、走行フレーム(10)の上部左側方
にはパネル厚方向駆動モーター(26)が配設されてお
り、第2移動プレート(21)に取り付けられているパ
ネル厚方向リニアガイド(27)を駆動させることによ
って、第2移動プレート(21)をパネル厚方向に移動
自在とするパネル厚方向ノズル位置調整手段を構成して
いる。また、第2移動プレート(21)の上部にはパネ
ル長方向駆動モーター(28)が配設されており、第1
移動プレート(20)に取り付けられているパネル長方
向リニアガイド(29)を駆動させることによって、第
1移動プレート(20)をパネル長方向に移動自在とす
るパネル長方向ノズル位置調整手段を構成している。し
たがって、第1、第2移動プレート(20)(21)に
昇降用スクリュー軸(24)及びロッド(23)を介し
て取り付けられている支持フレーム(30)は、パネル
長方向及びパネル厚方向に移動自在となっており、支持
フレーム(30)に取り付けられている複数のノズル全
体が鉛直方向に昇降自在になるとともに、パネル長方向
及びパネル厚方向に移動自在となって、ALCパネルの
抜取穴(開口部)の位置がパネル長方向及びパネル厚方
向に変動することに対応できるようになっている。
【0014】次に、パネル厚の大きさ別の品種に応じて
各ノズルのパネル厚方向の間隔を調整するパネル厚方向
ノズル間隔調整手段と、各ノズルのパネル長方向の位置
ズレを調整・吸収するパネル長方向ノズル位置ズレ吸収
手段と、各ノズルのパネル厚方向の位置ズレを調整・吸
収するパネル厚方向ノズル位置ズレ吸収手段について説
明をする。支持フレーム(30)の下部には、取付部材
がパネル長方向に複数(図示のものは2つ)垂設されて
おり、各取付部材(31)にはパネル厚の品種に応じて
各ノズルのパネル厚方向の間隔を調整するパネル厚対応
用円筒溝カム(32)が取り付けられている。そして、
このパネル厚対応用円筒溝カム(32)を駆動するため
のパネル厚対応用駆動シリンダー(33)がその近傍に
設けられている。パネル厚対応用円筒溝カム(32)は
各ノズルを個別にパネル厚方向に移動可能にするもので
あって、図4、図5で示すように、カムフォロア(3
4)の一端が、カム溝(32a)内に挿入するように設
けられるとともに、他端がノズル支持部(35)の上部
から延設されているガイド部材(36)に連結してい
る。そして、このノズル支持部(35)は、取付部材
(31)に設けられたリニアガイド(37)によってパ
ネル厚方向に移動自在になっている。したがって、パネ
ル厚対応用駆動シリンダー(33)によって円筒溝カム
(32)を駆動し、カム溝(32a)に沿って各カムフ
ォロア(34)を個別に移動させると、ノズル支持部
(35)、即ちノズルが個別にパネル厚方向に移動し、
各パネルごとのパネル厚方向の抜取穴(開口部)のパネ
ル厚品種による間隔差に対応できるようになっている。
以上が、パネル厚方向ノズル間隔調整手段である。
【0015】また、ノズル支持部(35)には、各ノズ
ルが個別にパネル長方向に移動できるようにパネル長方
向吸収リニアガイド(38)が設けられており、ノズル
支持部(35)の上部には、このパネル長方向吸収リニ
アガイド(38)を駆動するパネル長方向吸収シリンダ
ー(39)が配設されている。そして、このリニアガイ
ド(38)にはノズルを鉛直方向にスライド自在に保持
するノズル保持部(40)が取り付けられている。した
がって、例えば、図6で示すように、1つのノズル(4
1)がALCパネル(5)の抜取穴の開口部(5a)に
挿入された後、別のノズルが更にパネル長方向に移動し
ないと開口部に挿入されないとき、すでに開口部(5
a)に挿入されているノズル(41)は、パネル長方向
吸収リニアガイド(38)及びシリンダー(39)によ
って、開口部(5a)に挿入された状態を保ったままノ
ズル保持部(40)が移動するようになっており、別の
ノズルが開口部に挿入されるまでの移動を吸収するよう
になっている。しかして、このようなパネル長方向ノズ
ル位置ズレ吸収手段によって、各パネルごとのパネル長
方向の抜取穴(開口部)の位置ズレに対応できるように
なっており、各ノズルを確実に抜取穴の開口部に挿入で
きるようになっている。
【0016】また、支持フレーム(30)の下部の取付
部材(31)中央にはALCパネルの開口部を検知し、
ノズルの位置を決める位置決め用カメラ(60)が配設
されており、パネル抜取穴(5a)のパネル厚方向の位
置ズレ程度を読みとって、パネル厚方向のノズルの位置
ズレを調整・吸収するようになっている。この位置ズレ
分はパネル厚方向駆動モーター(26)により第2プレ
ート(21)を移動させることによって調整・吸収する
ことができるようになっており、パネル厚方向ノズル位
置調整手段と位置決め用カメラとでパネル厚方向ノズル
位置ズレ吸収手段を構成している。なお、このカメラ
(60)はカバー等で囲われており、カバー内に噴出さ
れるエアーがカメラの先端部周縁から噴出することによ
ってALCパネルの蒸気によるカメラレンズのくもりを
防止するようになっている。
【0017】また、図2で示すように、取付部材(3
1)の後方側には共通の注水ヘッダ(45)が取り付け
られており、この注水ヘッダ(45)と各ノズル(4
1)とがチューブ(42)によって接続されている。そ
して、ノズル先端部付近には、抜取穴の開口部(5a)
に注入された液体の液面高さ(レベル)を検知して注水
を停止させるオーバーフロー検出手段が設けられてお
り、開口部から水等の液体が溢れるのを防止するように
なっている。このオーバーフロー検出手段は、例えば図
7、図8で示すように、ノズル先端部付近の表面を3層
に区分するように構成し、下から絶縁体部(41a)、
導体部(41b)、絶縁体部(41c)とする。そし
て、この導体部(41b)に水等の液体が上昇して達す
ると、ノズル本体に取り付けた配線と短絡し、電流又は
電圧の降下によってオーバーフローが検知されるように
構成するものである。オーバーフローが検知されたら注
水ヘッダ(45)の近傍に配設されている注水制御電磁
弁BOX(50)により、液体の注水が制御され、適切
なレベルで注水が停止するようになっている。
【0018】以上のように、本発明は、複数のノズル全
体を昇降移動させる高さ位置調整手段と、各ノズルを鉛
直方向にスライド自在に保持するノズル保持部及びノズ
ル保持部をリニアガイド及びシリンダー等によって水平
方向に移動させる移動部とからなるノズル挿入手段と、
ノズル全体のパネル長方向及びパネル厚方向の位置を調
整するノズル位置調整手段と、パネル厚の品種に応じて
各ノズルのパネル厚方向の間隔を調整するノズル間隔調
整手段と、各ノズルのパネル長方向及びパネル厚方向の
位置ズレを調整・吸収するノズル位置ズレ吸収手段によ
って、複数のノズル全体が鉛直方向に昇降移動可能に構
成され、かつパネル長方向及びパネル厚方向にも移動自
在に構成されるとともに、各ノズルを個別にパネル長方
向及びパネル厚方向に移動自在に構成しているので、各
ALCパネルの抜取穴、即ち開口部の位置がパネル長方
向やパネル厚方向にそれぞれズレていても、確実にノズ
ルを位置決めして挿入することができるようになってい
る。なお、検査能率をアップするためにも、図示のよう
に、ノズルとノズル挿入手段は複数組設けた方が望まし
い。
【0019】次に、以上のような本発明装置における作
用を説明する。まず、図11で示すように、複数のAL
Cパネル(5)をセット棒の抜取穴の開口部(5a)が
上部になるようにパネル厚方向にブロック状に並べ立
て、本発明の内部ひび割れ検出装置部にコンベア等の搬
送手段によって複数同時に搬送する。そして、搬送され
たALCパネル(5)は、走行フレーム(10)がラッ
ク(14)とピニオン(13)によって最適な位置に移
動した後、パネル厚隙間矯正用クランプ(15)で両側
から挟まれ保持される。ALCパネル(5)が保持され
ると、その開口部(5a)にノズル(41)が挿入され
るが、まず、ノズル位置調整手段(26、27、28、
29)によって、ノズル全体のパネル長方向及びパネル
厚方向の位置が調整される。そして、パネル長方向ノズ
ル位置調整手段(28、29)とパネル長方向ノズル位
置ズレ吸収手段(38、39)によって、ノズル(4
1)が個別にパネル長方向に調整・吸収されるととも
に、パネル厚方向ノズル位置ズレ吸収手段(パネル厚方
向ノズル位置調整手段と位置決め用カメラ)(26、2
7、60)によって、ノズル(41)がパネル厚方向に
調整・吸収される。また、このとき、パネル厚方向ノズ
ル間隔調整手段(32、33)によってパネル厚品種に
よる間隔差に対応できるようになっており、ノズル挿入
手段等によってノズル(41)は各開口部(5a)に確
実に挿入される。その後、ノズル(41)から液体が噴
出され、開口部(5a)の抜取穴に注入されるが、この
ときの液体は水であることが望ましい。そして、この液
体があるレベルまで注入されると、オーバーフロー検出
手段によって自動的に注水が停止し、もしもパネル内部
に、図9で示すようなひび割れ(5b)があったらパネ
ル側面から液体が染み出し、ALCパネルの内部剥離欠
陥が検出されることになる。
【0020】以上のように、本発明は、軽量気泡コンク
リートに埋設される補強筋とモルタルとの間に発生する
ひび割れをセット棒を取り出した後の抜取穴を利用する
ことによって検知することができるようにした方法と装
置であって、抜取穴の開口部に注入した液体がALCパ
ネル表面から染み出すことによって、パネル内部剥離欠
陥(ひび割れ)を検査できるようにしたものである。し
たがって、従来のようにハンマー等でパネル表面をたた
いて検査するよりも容易に検査ができ、しかも剥離程度
によらずに確実に内部欠陥を検出することができる。そ
して、ノズル位置調整手段によって、複数のノズル全体
を釣支している支持フレームをパネル長及びパネル厚に
応じて移動させることができるようにするとともに、そ
の支持フレームに取り付けられているノズル挿入手段、
ノズル位置ズレ吸収手段、ノズル間隔調整手段によっ
て、各ノズルを個別にパネル長方向及びパネル厚方向に
移動させることができるようになっているので、各パネ
ルの抜取穴の開口部の位置がそれぞれズレていたとして
も、確実にノズルを挿入することができるようになって
いる。また、ノズル及びノズル挿入手段を複数組設けれ
ば、複数のALCパネルを同時に検出することができ、
検査能率を向上させることができる。なお、言うまでも
なく、本発明は、本発明の精神の範囲内において、適宜
設計変更可能なものである。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、ALCパネルのセット
棒の抜取穴を利用し、その穴に注入した液体がパネル表
面から染み出すことによってパネル内部剥離欠陥(ひび
割れ)を検出することができるため、従来のようにハン
マー等でパネル表面をたたいて検査するよりも容易に検
査ができ、しかも剥離程度によらずに確実に内部欠陥を
検出することができる。したがって、施工現場での欠陥
部分脱落や外壁板立て込み後の剥離亀裂顕在化等の問題
を解消することができる。また、ノズル及びノズル挿入
手段を複数組設ければ、複数のALCパネルの内部剥離
欠陥を同時に検出することができるため、検査能率が向
上するし、各ノズルを個別に移動自在とするノズル挿入
手段、ノズル位置ズレ吸収手段、ノズル間隔調整手段が
共通の支持フレームに取り付けられ、しかもその支持フ
レームをノズル位置調整手段によってパネル長方向及び
パネル厚方向の変動に応じて自在に移動させることがで
きるので、パネル開口部の位置がそれぞれズレていたと
しても確実にノズルを挿入することができるようになっ
ている。また、液体レベル検出手段によって、パネル側
面から染み出した液体がオーバーフロー跡に隠れるよう
なことはなく、欠陥の見逃しがない。また、本発明によ
れば、複数のALCパネルを同時に検査する場合等、抜
取穴が多くても全てが自動化されているので人手がかか
らないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の概略正面図
【図2】同上の側面図
【図3】同上の平面図
【図4】本発明装置の概略斜視図
【図5】同上の部分拡大図
【図6】ノズル挿入手段の説明図
【図7】オーバーフロー検出手段の説明図
【図8】同上のノズル先端部分の拡大図
【図9】ひび割れの例を示すALCパネルの側断面図
【図10】ALCパネル内の補強用鉄筋籠の様子を示す
概略斜視図
【図11】ブロック状に並べ立てられた複数のALCパ
ネルを表す概略斜視図
【符号の説明】
1 鉄筋籠 5 ALCパネル 10 走行フレーム 11 走行用モーター 13 ピニオン 14 ラック 15 パネル厚隙間矯正用クランプ 20 第1移動プレート 21 第2移動プレート 22 ガイド部材 23 ロッド 24 昇降用スクリュー軸 25 昇降用モーター 26 パネル厚方向駆動モーター 27 パネル厚方向リニアガイド 28 パネル長方向駆動モーター 29 パネル長方向リニアガイド 30 支持フレーム 31 取付部材 32 パネル厚対応用円筒溝カム 33 パネル厚対応用駆動シリンダー 34 カムフォロア 35 ノズル支持部 37 リニアガイド 38 パネル長方向吸収リニアガイド 39 パネル長方向吸収シリンダー 40 ノズル保持部 41 ノズル 42 チューブ 45 ヘッダ 50 注水制御電磁弁BOX 60 位置決め用カメラ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セット棒により補強筋を型枠内にセット
    してモルタルを注入し、モルタルが半硬化状態になった
    ときにセット棒を抜き取り、養生硬化して作られる軽量
    気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法におい
    て、セット棒の抜取穴の開口部から液体を注入してパネ
    ル側面からの液体の染み出しにより内部ひび割れを検出
    することを特徴とする軽量気泡コンクリートパネルの内
    部ひび割れ検出方法。
  2. 【請求項2】 セット棒により補強筋を型枠内にセット
    してモルタルを注入し、モルタルが半硬化状態になった
    ときにセット棒を抜き取り、養生硬化して作られる軽量
    気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置におい
    て、抜取穴の開口部に液体を注入するノズルと、該ノズ
    ルを前記開口部に位置決めして挿入するノズル挿入手段
    を有することを特徴とする軽量気泡コンクリートパネル
    の内部ひび割れ検出装置。
  3. 【請求項3】 ノズル挿入手段がノズルをスライド自在
    に保持するノズル保持部と、該ノズル保持部を水平方向
    に移動させる移動部を備えている請求項2に記載の軽量
    気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置。
  4. 【請求項4】 抜取穴が複数設けられている軽量気泡コ
    ンクリートパネルの内部ひび割れを検出するため、ノズ
    ルとノズル挿入手段が複数組設けられている請求項2又
    は3に記載の軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割
    れ検出装置。
  5. 【請求項5】 各ノズルのパネル長方向位置ズレを調整
    ・吸収するノズル位置ズレ吸収手段(38、39)が設
    けられ、それによって軽量気泡コンクリートパネルのセ
    ット棒位置ズレにより抜取穴のパネル長方向の位置が変
    化する場合に対応できるようになされている請求項4に
    記載の軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出
    装置。
  6. 【請求項6】 各ノズルおよびノズル位置ズレ吸収手段
    が共通のフレーム(30)に取り付けられ、該フレーム
    (30)を軽量気泡コンクリートパネルのパネル長方向
    及びパネル厚方向に移動させるノズル位置調整手段(2
    6、27、28、29)が設けられ、それによって軽量
    気泡コンクリートパネルの抜取穴の位置がパネル長方向
    及びパネル厚方向に変動することに対応できるようにな
    されている請求項5に記載の軽量気泡コンクリートパネ
    ルの内部ひび割れ検出装置。
  7. 【請求項7】 ノズル先端部に抜取穴の液体レベルの検
    出手段が設けられている請求項2ないし6のいずれかに
    記載の軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出
    装置。
  8. 【請求項8】 複数枚の軽量気泡コンクリートパネルに
    対し、ノズルおよびノズル挿入手段がそれに応じて少な
    くとも2つの軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割
    れを同時に検出することができるようになされている請
    求項2ないし7のいずれかに記載の軽量気泡コンクリー
    トパネルの内部ひび割れ検出装置。
  9. 【請求項9】 軽量気泡コンクリートパネルごとに複数
    のノズルが設けられ、それらノズルは共通のヘッダにそ
    れぞれ接続され、各ノズルのパネル厚方向の間隔を調整
    するノズル間隔調整手段(32、33)が設けられ、そ
    れによって軽量気泡コンクリートパネルの厚さの変化に
    対応できるようになされている請求項8に記載の軽量気
    泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116699113A (zh) * 2023-06-27 2023-09-05 中国水利水电第十二工程局有限公司 一种玄武岩纤维混凝土裂缝检测装置

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