JP3919851B2 - 軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法及びその装置 - Google Patents

軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法及びその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンクリート製品、例えばオートクレーブにて養生された軽量気泡コンクリート(Autoclaved LightweightConcrete )パネル内の補強筋とモルタル間に発生する内部剥離欠陥(ひび割れ)を検出する軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
軽量気泡コンクリート(ALC)製品の製造においては、製品強度を増すため、製品内部に補強筋(補強用鉄筋籠や補強用金網等)を入れる必要があり、型枠内に補強筋をセット後、モルタルを型枠内に注入するが、モルタル注入、発泡、半硬化時に型枠内にセットした補強筋が移動し、モルタル内の補強筋の位置精度が確保できないため、棒状の補強筋位置決め支持治具(以下、セット棒という)を補強筋にセットするとともに、セット棒上部を固定する固定治具(以下、セット枠という)を型枠上にセットして固定することにより、補強筋が型枠内で移動しないようにし、その後モルタルを注入してモルタル硬度がセット棒を取外しても補強筋が移動しない硬度まで硬化した時点で、セット枠とともにセット棒のみをモルタル内から抜き出している。
そして、モルタルがハンドリングできるまで半硬化した後、モルタルブロックをピアノ線カッターにより製品板ごとに切断し、オートクレーブにより反応硬化させることによってALCパネル製品を製造している。
こうして製造されたALCパネルは内部に埋設した補強筋とモルタル間に発生する内部剥離欠陥(ひび割れ)を検査されるが、従来はALCパネル表面をプラスチックハンマー等でたたき、その音を聞いて内部欠陥の有無を判定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法では、補強筋とモルタル間の剥離程度によっては検出できない欠陥が存在していた。
このため、施工現場にて欠陥部分脱落や外壁板立て込み後の剥離亀裂顕在化等の問題が発生することがあった。
そこで、本発明は、ALCパネルの内部剥離欠陥を容易に、しかも確実に検出できる軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法と装置を得ることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上のような目的を達成するために次のような軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法と装置を提供するものである。
すなわち、セット棒により補強筋を型枠内にセットしてモルタルを注入し、モルタルが半硬化状態になったときにセット棒を抜き取り、養生硬化して作られる軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法において、セット棒の抜取穴の開口部から液体を注入してパネル側面からの液体の染み出しにより内部ひび割れを検出することを特徴とする軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法である。なお、このとき抜取穴の開口部は上部になるよう配置する方が望ましい。
【0005】
そして、該方法による装置として次のような装置を提供するものである。
すなわち、セット棒により補強筋を型枠内にセットしてモルタルを注入し、モルタルが半硬化状態になったときにセット棒を抜き取り、養生硬化して作られる軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置において、抜取穴の開口部に液体を注入するノズルと、該ノズルを前記開口部に位置決めして挿入するノズル挿入手段を有することを特徴とする軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置である。
【0006】
なお、該装置は、ノズル挿入手段がノズルをスライド自在に保持するノズル保持部と、該ノズル保持部を水平方向に移動させる移動部を備えており、抜取穴が複数設けられている軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れを検出するため、ノズルとノズル挿入手段は複数組設ける方が望ましい。
そして、各ノズルのパネル長方向位置ズレを調整・吸収するノズル位置ズレ吸収手段が設けられ、それによって軽量気泡コンクリートパネルのセット棒位置ズレにより抜取穴のパネル長方向の位置が変化する場合に対応できるようになされるとともに、各ノズルおよびノズル位置ズレ吸収手段が共通のフレームに取り付けられ、該フレームを軽量気泡コンクリートパネルのパネル長方向及びパネル厚方向に移動させるノズル位置調整手段が設けられ、それによって軽量気泡コンクリートパネルの抜取穴の位置がパネル長方向及びパネル厚方向に変動することに対応できるようになされているものである。
【0007】
また、ノズル先端部に抜取穴の液体レベルの検出手段が設けられ、ノズルおよびノズル挿入手段が複数枚のパネルに応じて少なくとも2つの軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れを同時に検出することができるようになされている。そして、それらノズルは共通のヘッダにそれぞれ接続され、各ノズルのパネル厚方向の間隔を調整するノズル間隔調整手段が設けられ、それによって軽量気泡コンクリートパネルの厚さの変化に対応できるようになされている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明装置の概略正面図であり、図2は同じく側面図、図3は同じく平面図である。また、図4は本発明装置の概略斜視図であり、図5はその部分拡大図である。
図6はノズル挿入手段の説明図であり、図7はオーバーフロー検出手段の説明図、図8は同じくノズル先端部分の拡大図である。また、図9はひび割れの例を示すALCパネルの側断面図、図10はALCパネル内の補強用鉄筋籠の様子を示す概略斜視図、図11はブロック状に並べ立てられた複数のALCパネルを表す斜視図である。
今、説明の便宜上、ALCパネルの搬送されてくる上流側を前方、下流側を後方として説明をする。
また、補強用鉄筋籠(1)は、図10で示すように、長手方向の主筋(1a)と幅方向の副筋(1b)を網目状に溶接したものを2枚重ね、それらをスペーサー(1c)で連結して作られるものである。
【0009】
ALCパネル内に埋設する補強用鉄筋籠(1)を成型型枠内に配置する場合、まず、セット棒(2)の下端係合部を鉄筋籠(1)の下側のスペーサー(1c)に係合し、セット棒(2)の上端部が挿し込まれたセット枠(3)によって、多数の鉄筋籠をブロック状に並べ立てる。そして、このブロック状の鉄筋籠をセット枠(3)で吊り下げ、型枠内に挿入してモルタルを注入し、モルタルが発泡してある程度硬化した時点で、セット棒(2)を回転させて鉄筋籠(1)のスペーサー(1c)との係合を解除し、セット枠の吊上げ部を利用してセット枠を吊上げることにより、型枠内からセット棒(2)をセット枠(3)とともに抜き取る。
そして、モルタルがハンドリングできるまで半硬化した後、モルタルブロックをピアノ線カッターにより製品板毎に切断し、オートクレーブにより反応硬化させる。図11にそのブロック状に並べられたALCパネル(5)の様子を示す。
【0010】
なお、補強用金網の場合は、型枠の底面にあけた穴にセット棒を植え込んだ後、そのセット棒の2本の間に金網を差し込み、セット棒の上部をセット枠についたセット棒固定治具で係合固定し、多数の金網をブロック状に並べ立てる。
その後、成型型枠内にモルタルを注入し、モルタルが発泡してある程度硬化した後、セット枠の側面部の吊上げ部を利用してセット枠を吊上げることにより、セット枠に固定したセット棒を型枠内から抜き取る。
【0011】
以上のような工程を経て製造されたALCパネルは、図9で示すような内部剥離欠陥(ひび割れ)(5b)を検査される。
図1乃至図3において、(10)はパネル長方向、即ち前後方向に移動可能に構成されたアーチ状の走行フレームであって、フレーム(10)の上部後方に配置された走行用モーター(11)からの動力が伝達手段(12)によってフレーム両側方下部のピニオン(13)に伝達され、製品搬送手段の搬送路の両側に設けられたラック(14)と噛み合うことによって前後方向に移動するようになっている。
また、走行フレーム(10)両側方下部の内側(ALCパネル側)には、パネル厚隙間矯正用クランプ(15)が複数(図示のものは両側に2つずつ)設けられており、セット枠でパネル厚方向にブロック状に並べられた複数のALCパネル(5)を両側から挟持して固定するようになっている。これはコンベア等での搬送中に振動によってパネル間に隙間ができてしまうためであり、各パネルの抜取穴の位置間隔のズレを事前に矯正するためである。
なお、搬送手段は、抜取穴の開口部(5a)を上部にした複数枚のALCパネル(5)を同時に搬送できるように構成されており、少なくとも2枚のALCパネルの内部ひび割れを同時に検出することができるようになっている。
【0012】
また、走行フレーム(10)の上部には、一列に並んだ複数のノズル全体の高さ位置を変更する高さ位置調整手段が設けられており、フレーム上部に配設されている第1、第2移動プレート(20)(21)に貫通するように設けられた一対の円筒形のガイド部材(22)にロッド(23)が係止自在に挿通されており、ガイド部材(22)の間で、同じく第1、第2移動プレート(20)(21)に貫通するように昇降用スクリュー軸(24)が設けられている。そして、昇降用スクリュー軸(24)とロッド(23)の下方先端に複数のノズル全体を釣支する支持フレーム(30)が取り付けられている。
これらガイド部材(22)及びロッド(23)と、昇降用スクリュー軸(24)は支持フレーム(30)を鉛直方向に昇降移動自在に支持しているものであって、第1移動プレート(20)の上部に設けられている昇降用モーター(25)によって昇降用スクリュー軸(24)を回転させることにより、支持フレーム(30)を上下に昇降移動するようにしている。
【0013】
また、走行フレーム(10)の上部左側方にはパネル厚方向駆動モーター(26)が配設されており、第2移動プレート(21)に取り付けられているパネル厚方向リニアガイド(27)を駆動させることによって、第2移動プレート(21)をパネル厚方向に移動自在とするパネル厚方向ノズル位置調整手段を構成している。
また、第2移動プレート(21)の上部にはパネル長方向駆動モーター(28)が配設されており、第1移動プレート(20)に取り付けられているパネル長方向リニアガイド(29)を駆動させることによって、第1移動プレート(20)をパネル長方向に移動自在とするパネル長方向ノズル位置調整手段を構成している。
したがって、第1、第2移動プレート(20)(21)に昇降用スクリュー軸(24)及びロッド(23)を介して取り付けられている支持フレーム(30)は、パネル長方向及びパネル厚方向に移動自在となっており、支持フレーム(30)に取り付けられている複数のノズル全体が鉛直方向に昇降自在になるとともに、パネル長方向及びパネル厚方向に移動自在となって、ALCパネルの抜取穴(開口部)の位置がパネル長方向及びパネル厚方向に変動することに対応できるようになっている。
【0014】
次に、パネル厚の大きさ別の品種に応じて各ノズルのパネル厚方向の間隔を調整するパネル厚方向ノズル間隔調整手段と、各ノズルのパネル長方向の位置ズレを調整・吸収するパネル長方向ノズル位置ズレ吸収手段と、各ノズルのパネル厚方向の位置ズレを調整・吸収するパネル厚方向ノズル位置ズレ吸収手段について説明をする。
支持フレーム(30)の下部には、取付部材がパネル長方向に複数(図示のものは2つ)垂設されており、各取付部材(31)にはパネル厚の品種に応じて各ノズルのパネル厚方向の間隔を調整するパネル厚対応用円筒溝カム(32)が取り付けられている。そして、このパネル厚対応用円筒溝カム(32)を駆動するためのパネル厚対応用駆動シリンダー(33)がその近傍に設けられている。
パネル厚対応用円筒溝カム(32)は各ノズルを個別にパネル厚方向に移動可能にするものであって、図4、図5で示すように、カムフォロア(34)の一端が、カム溝(32a)内に挿入するように設けられるとともに、他端がノズル支持部(35)の上部から延設されているガイド部材(36)に連結している。そして、このノズル支持部(35)は、取付部材(31)に設けられたリニアガイド(37)によってパネル厚方向に移動自在になっている。
したがって、パネル厚対応用駆動シリンダー(33)によって円筒溝カム(32)を駆動し、カム溝(32a)に沿って各カムフォロア(34)を個別に移動させると、ノズル支持部(35)、即ちノズルが個別にパネル厚方向に移動し、各パネルごとのパネル厚方向の抜取穴(開口部)のパネル厚品種による間隔差に対応できるようになっている。以上が、パネル厚方向ノズル間隔調整手段である。
【0015】
また、ノズル支持部(35)には、各ノズルが個別にパネル長方向に移動できるようにパネル長方向吸収リニアガイド(38)が設けられており、ノズル支持部(35)の上部には、このパネル長方向吸収リニアガイド(38)を駆動するパネル長方向吸収シリンダー(39)が配設されている。そして、このリニアガイド(38)にはノズルを鉛直方向にスライド自在に保持するノズル保持部(40)が取り付けられている。
したがって、例えば、図6で示すように、1つのノズル(41)がALCパネル(5)の抜取穴の開口部(5a)に挿入された後、別のノズルが更にパネル長方向に移動しないと開口部に挿入されないとき、すでに開口部(5a)に挿入されているノズル(41)は、パネル長方向吸収リニアガイド(38)及びシリンダー(39)によって、開口部(5a)に挿入された状態を保ったままノズル保持部(40)が移動するようになっており、別のノズルが開口部に挿入されるまでの移動を吸収するようになっている。
しかして、このようなパネル長方向ノズル位置ズレ吸収手段によって、各パネルごとのパネル長方向の抜取穴(開口部)の位置ズレに対応できるようになっており、各ノズルを確実に抜取穴の開口部に挿入できるようになっている。
【0016】
また、支持フレーム(30)の下部の取付部材(31)中央にはALCパネルの開口部を検知し、ノズルの位置を決める位置決め用カメラ(60)が配設されており、パネル抜取穴(5a)のパネル厚方向の位置ズレ程度を読みとって、パネル厚方向のノズルの位置ズレを調整・吸収するようになっている。
この位置ズレ分はパネル厚方向駆動モーター(26)により第2プレート(21)を移動させることによって調整・吸収することができるようになっており、パネル厚方向ノズル位置調整手段と位置決め用カメラとでパネル厚方向ノズル位置ズレ吸収手段を構成している。
なお、このカメラ(60)はカバー等で囲われており、カバー内に噴出されるエアーがカメラの先端部周縁から噴出することによってALCパネルの蒸気によるカメラレンズのくもりを防止するようになっている。
【0017】
また、図2で示すように、取付部材(31)の後方側には共通の注水ヘッダ(45)が取り付けられており、この注水ヘッダ(45)と各ノズル(41)とがチューブ(42)によって接続されている。
そして、ノズル先端部付近には、抜取穴の開口部(5a)に注入された液体の液面高さ(レベル)を検知して注水を停止させるオーバーフロー検出手段が設けられており、開口部から水等の液体が溢れるのを防止するようになっている。
このオーバーフロー検出手段は、例えば図7、図8で示すように、ノズル先端部付近の表面を3層に区分するように構成し、下から絶縁体部(41a)、導体部(41b)、絶縁体部(41c)とする。そして、この導体部(41b)に水等の液体が上昇して達すると、ノズル本体に取り付けた配線と短絡し、電流又は電圧の降下によってオーバーフローが検知されるように構成するものである。
オーバーフローが検知されたら注水ヘッダ(45)の近傍に配設されている注水制御電磁弁BOX(50)により、液体の注水が制御され、適切なレベルで注水が停止するようになっている。
【0018】
以上のように、本発明は、複数のノズル全体を昇降移動させる高さ位置調整手段と、各ノズルを鉛直方向にスライド自在に保持するノズル保持部及びノズル保持部をリニアガイド及びシリンダー等によって水平方向に移動させる移動部とからなるノズル挿入手段と、ノズル全体のパネル長方向及びパネル厚方向の位置を調整するノズル位置調整手段と、パネル厚の品種に応じて各ノズルのパネル厚方向の間隔を調整するノズル間隔調整手段と、各ノズルのパネル長方向及びパネル厚方向の位置ズレを調整・吸収するノズル位置ズレ吸収手段によって、複数のノズル全体が鉛直方向に昇降移動可能に構成され、かつパネル長方向及びパネル厚方向にも移動自在に構成されるとともに、各ノズルを個別にパネル長方向及びパネル厚方向に移動自在に構成しているので、各ALCパネルの抜取穴、即ち開口部の位置がパネル長方向やパネル厚方向にそれぞれズレていても、確実にノズルを位置決めして挿入することができるようになっている。
なお、検査能率をアップするためにも、図示のように、ノズルとノズル挿入手段は複数組設けた方が望ましい。
【0019】
次に、以上のような本発明装置における作用を説明する。
まず、図11で示すように、複数のALCパネル(5)をセット棒の抜取穴の開口部(5a)が上部になるようにパネル厚方向にブロック状に並べ立て、本発明の内部ひび割れ検出装置部にコンベア等の搬送手段によって複数同時に搬送する。
そして、搬送されたALCパネル(5)は、走行フレーム(10)がラック(14)とピニオン(13)によって最適な位置に移動した後、パネル厚隙間矯正用クランプ(15)で両側から挟まれ保持される。
ALCパネル(5)が保持されると、その開口部(5a)にノズル(41)が挿入されるが、まず、ノズル位置調整手段(26、27、28、29)によって、ノズル全体のパネル長方向及びパネル厚方向の位置が調整される。
そして、パネル長方向ノズル位置調整手段(28、29)とパネル長方向ノズル位置ズレ吸収手段(38、39)によって、ノズル(41)が個別にパネル長方向に調整・吸収されるとともに、パネル厚方向ノズル位置ズレ吸収手段(パネル厚方向ノズル位置調整手段と位置決め用カメラ)(26、27、60)によって、ノズル(41)がパネル厚方向に調整・吸収される。
また、このとき、パネル厚方向ノズル間隔調整手段(32、33)によってパネル厚品種による間隔差に対応できるようになっており、ノズル挿入手段等によってノズル(41)は各開口部(5a)に確実に挿入される。
その後、ノズル(41)から液体が噴出され、開口部(5a)の抜取穴に注入されるが、このときの液体は水であることが望ましい。
そして、この液体があるレベルまで注入されると、オーバーフロー検出手段によって自動的に注水が停止し、もしもパネル内部に、図9で示すようなひび割れ(5b)があったらパネル側面から液体が染み出し、ALCパネルの内部剥離欠陥が検出されることになる。
【0020】
以上のように、本発明は、軽量気泡コンクリートに埋設される補強筋とモルタルとの間に発生するひび割れをセット棒を取り出した後の抜取穴を利用することによって検知することができるようにした方法と装置であって、抜取穴の開口部に注入した液体がALCパネル表面から染み出すことによって、パネル内部剥離欠陥(ひび割れ)を検査できるようにしたものである。
したがって、従来のようにハンマー等でパネル表面をたたいて検査するよりも容易に検査ができ、しかも剥離程度によらずに確実に内部欠陥を検出することができる。
そして、ノズル位置調整手段によって、複数のノズル全体を釣支している支持フレームをパネル長及びパネル厚に応じて移動させることができるようにするとともに、その支持フレームに取り付けられているノズル挿入手段、ノズル位置ズレ吸収手段、ノズル間隔調整手段によって、各ノズルを個別にパネル長方向及びパネル厚方向に移動させることができるようになっているので、各パネルの抜取穴の開口部の位置がそれぞれズレていたとしても、確実にノズルを挿入することができるようになっている。
また、ノズル及びノズル挿入手段を複数組設ければ、複数のALCパネルを同時に検出することができ、検査能率を向上させることができる。
なお、言うまでもなく、本発明は、本発明の精神の範囲内において、適宜設計変更可能なものである。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、ALCパネルのセット棒の抜取穴を利用し、その穴に注入した液体がパネル表面から染み出すことによってパネル内部剥離欠陥(ひび割れ)を検出することができるため、従来のようにハンマー等でパネル表面をたたいて検査するよりも容易に検査ができ、しかも剥離程度によらずに確実に内部欠陥を検出することができる。したがって、施工現場での欠陥部分脱落や外壁板立て込み後の剥離亀裂顕在化等の問題を解消することができる。
また、ノズル及びノズル挿入手段を複数組設ければ、複数のALCパネルの内部剥離欠陥を同時に検出することができるため、検査能率が向上するし、各ノズルを個別に移動自在とするノズル挿入手段、ノズル位置ズレ吸収手段、ノズル間隔調整手段が共通の支持フレームに取り付けられ、しかもその支持フレームをノズル位置調整手段によってパネル長方向及びパネル厚方向の変動に応じて自在に移動させることができるので、パネル開口部の位置がそれぞれズレていたとしても確実にノズルを挿入することができるようになっている。
また、液体レベル検出手段によって、パネル側面から染み出した液体がオーバーフロー跡に隠れるようなことはなく、欠陥の見逃しがない。
また、本発明によれば、複数のALCパネルを同時に検査する場合等、抜取穴が多くても全てが自動化されているので人手がかからないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の概略正面図
【図2】同上の側面図
【図3】同上の平面図
【図4】本発明装置の概略斜視図
【図5】同上の部分拡大図
【図6】ノズル挿入手段の説明図
【図7】オーバーフロー検出手段の説明図
【図8】同上のノズル先端部分の拡大図
【図9】ひび割れの例を示すALCパネルの側断面図
【図10】ALCパネル内の補強用鉄筋籠の様子を示す概略斜視図
【図11】ブロック状に並べ立てられた複数のALCパネルを表す概略斜視図
【符号の説明】
1 鉄筋籠
5 ALCパネル
10 走行フレーム
11 走行用モーター
13 ピニオン
14 ラック
15 パネル厚隙間矯正用クランプ
20 第1移動プレート
21 第2移動プレート
22 ガイド部材
23 ロッド
24 昇降用スクリュー軸
25 昇降用モーター
26 パネル厚方向駆動モーター
27 パネル厚方向リニアガイド
28 パネル長方向駆動モーター
29 パネル長方向リニアガイド
30 支持フレーム
31 取付部材
32 パネル厚対応用円筒溝カム
33 パネル厚対応用駆動シリンダー
34 カムフォロア
35 ノズル支持部
37 リニアガイド
38 パネル長方向吸収リニアガイド
39 パネル長方向吸収シリンダー
40 ノズル保持部
41 ノズル
42 チューブ
45 ヘッダ
50 注水制御電磁弁BOX
60 位置決め用カメラ

Claims (9)

  1. セット棒により補強筋を型枠内にセットしてモルタルを注入し、モルタルが半硬化状態になったときにセット棒を抜き取り、養生硬化して作られる軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法において、セット棒の抜取穴の開口部から液体を注入してパネル側面からの液体の染み出しにより内部ひび割れを検出することを特徴とする軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出方法。
  2. セット棒により補強筋を型枠内にセットしてモルタルを注入し、モルタルが半硬化状態になったときにセット棒を抜き取り、養生硬化して作られる軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置において、抜取穴の開口部に液体を注入するノズルと、該ノズルを前記開口部に位置決めして挿入するノズル挿入手段を有することを特徴とする軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置。
  3. ノズル挿入手段がノズルをスライド自在に保持するノズル保持部と、該ノズル保持部を水平方向に移動させる移動部を備えている請求項2に記載の軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置。
  4. 抜取穴が複数設けられている軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れを検出するため、ノズルとノズル挿入手段が複数組設けられている請求項2又は3に記載の軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置。
  5. 各ノズルのパネル長方向位置ズレを調整・吸収するノズル位置ズレ吸収手段(38、39)が設けられ、それによって軽量気泡コンクリートパネルのセット棒位置ズレにより抜取穴のパネル長方向の位置が変化する場合に対応できるようになされている請求項4に記載の軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置。
  6. 各ノズルおよびノズル位置ズレ吸収手段が共通のフレーム(30)に取り付けられ、該フレーム(30)を軽量気泡コンクリートパネルのパネル長方向及びパネル厚方向に移動させるノズル位置調整手段(26、27、28、29)が設けられ、それによって軽量気泡コンクリートパネルの抜取穴の位置がパネル長方向及びパネル厚方向に変動することに対応できるようになされている請求項5に記載の軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置。
  7. ノズル先端部に抜取穴の液体レベルの検出手段が設けられている請求項2ないし6のいずれかに記載の軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置。
  8. 複数枚の軽量気泡コンクリートパネルに対し、ノズルおよびノズル挿入手段がそれに応じて少なくとも2つの軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れを同時に検出することができるようになされている請求項2ないし7のいずれかに記載の軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置。
  9. 軽量気泡コンクリートパネルごとに複数のノズルが設けられ、それらノズルは共通のヘッダにそれぞれ接続され、各ノズルのパネル厚方向の間隔を調整するノズル間隔調整手段(32、33)が設けられ、それによって軽量気泡コンクリートパネルの厚さの変化に対応できるようになされている請求項8に記載の軽量気泡コンクリートパネルの内部ひび割れ検出装置。
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