JPH1043702A - 超臨界洗浄装置 - Google Patents

超臨界洗浄装置

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JPH1043702A
JPH1043702A JP22327896A JP22327896A JPH1043702A JP H1043702 A JPH1043702 A JP H1043702A JP 22327896 A JP22327896 A JP 22327896A JP 22327896 A JP22327896 A JP 22327896A JP H1043702 A JPH1043702 A JP H1043702A
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JP
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fluid
supercritical
container
washing
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JP22327896A
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English (en)
Inventor
Akira Kobuchi
彰 小渕
Yasunobu Minamino
康信 南野
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】超臨界流体に溶解しやすい汚染物質と溶解しに
くい汚染物質とが混在して付着する被洗浄物の洗浄であ
っても、高度な洗浄効果を効率的に得ることのできる洗
浄装置を提供する。 【解決手段】被洗浄物を超臨界流体で洗浄したのち、上
記超臨界流体を減圧及び/又は冷却して生成する液体又
は気体などの流体で洗浄する超臨界洗浄装置において、
液体又は気体などの流体で洗浄する洗浄槽が、超臨界洗
浄済の被洗浄物を収納し、上記流体が透過可能な壁面を
有する洗浄容器が内部に配置され、流体の圧力エネルギ
−で洗浄容器を回転させる容器回転手段、流体の攪拌手
段又は流体を螺旋流通させる流体供給手段が付設された
洗浄槽であることを特徴とする超臨界洗浄装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面に汚染物質が付
着した被洗浄物を超臨界流体を用いて洗浄する洗浄装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品、光学部品又は高度機械部品な
どの製造においては、それらを製造する過程で付着す
る、塵、切削油や研磨油などの油脂、水分、未反応モノ
マ−や、金属粉、セラミック粒子、高分子などの汚染物
質を高度に洗浄除去する精密洗浄工程が設けられてい
る。
【0003】従来、上記精密洗浄工程で使用される洗浄
方法としては、純水、薬液又は有機溶剤を洗浄剤とし、
被洗浄物を洗浄剤に浸漬して洗浄する浸漬法、超音波を
併用した超音波法、洗浄剤を蒸発させた蒸気で洗浄する
蒸気洗浄法などが一般的に用いられている。
【0004】しかし、上記の洗浄剤を用いた洗浄方法で
は、液体が浸透しにくい微細な孔や溝がある被洗浄物又
は複雑な形状の被洗浄物などの洗浄では、それらの内部
に汚染物質が残留しやすく、高度な洗浄効果を得ること
は困難であり、またフロンやトリクロロエチレンなどオ
ゾン層を破壊する恐れが大きく、将来使用が規制される
洗浄剤を使用しなければ洗浄効果が低下する被洗浄物の
洗浄などでは、代替の洗浄剤が求められている。
【0005】上記の事情から、近年は二酸化炭素などの
超臨界流体を洗浄剤として用いた洗浄方法が研究開発さ
れており、この超臨界洗浄方法は、洗浄槽内に据え置く
被洗浄物を、超臨界流体中に一定時間浸漬して汚染物質
を溶解し、洗浄後の超臨界流体を洗浄槽から排出して清
浄化された被洗浄物を取り出すと共に、排出された超臨
界流体から溶解汚染物質を分離除去して、超臨界流体を
大気放出又は回収して循環使用するなどの、回分式の超
臨界洗浄装置が多く研究開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】超臨界流体において
は、液体と比較して拡散係数が格段に大きく、また粘度
も極めて低く、微細な溝や孔内にも容易に浸透できるた
め、複雑な形状の被洗浄物の高度な洗浄効果を得るのに
適しているが、単に、超臨界流体に被洗浄物を浸漬する
だけでは、超臨界流体に溶解しやすい汚染物質を溶解し
て除去するのみであるため、超臨界流体に溶解しやすい
汚染物質と溶解しにくい汚染物質とが混在して付着する
被洗浄物の洗浄では、溶解しにくい汚染物質が細孔内な
どに残留するため、高度な洗浄効果を得ることは困難で
あるという問題がある。
【0007】従って、本発明は超臨界洗浄方法に用いら
れる超臨界洗浄装置おいて、超臨界流体に溶解しやすい
汚染物質と溶解しにくい汚染物質とが混在して付着する
被洗浄物の洗浄であっても、高度な洗浄効果を効率的に
得ることのできる洗浄装置を提供することを目的として
成されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、被洗浄
物を超臨界流体で洗浄したのち上記超臨界流体を減圧及
び/又は冷却して生成する液体又は気体などの流体で再
洗浄する超臨界洗浄装置において、請求項1に記載した
超臨界洗浄装置は、液体又は気体などの流体で再洗浄す
る洗浄槽が、超臨界洗浄済の被洗浄物を収納し、上記流
体が透過可能な壁面を有する洗浄容器が内部に配置さ
れ、流体の圧力エネルギ−で洗浄容器を回転させる容器
回転手段が付設された洗浄槽であることを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載した超臨界洗浄装置
においては、液体又は気体などの流体で再洗浄する洗浄
槽が、超臨界洗浄済の被洗浄物を収納し、上記流体が透
過可能な壁面を有する洗浄容器が内部に配置され、流体
の圧力エネルギ−で回転翼を回転させて攪拌する攪拌手
段が付設された洗浄槽であることを特徴とする。
【0010】更に、請求項3に記載した超臨界洗浄装置
においては、液体又は気体などの流体で再洗浄する洗浄
槽が、超臨界洗浄済の被洗浄物を収納し、上記流体が透
過可能な壁面を有する洗浄容器が内部に配置され、流体
の圧力エネルギ−で流体が螺旋流通する流体供給手段が
付設された洗浄槽であることを特徴とする。
【0011】尚、本発明の超臨界洗浄装置に使用される
洗浄剤としては、エタン、プロパン、ブタン、アンモニ
ア、亜酸化窒素及び二酸化炭素などの流体が挙げられる
が、廉価で多くの被洗浄物に対して不活性であり、作業
者や環境に対しての安全性から二酸化炭素を洗浄剤とし
て用いるのが好ましい。また必要により洗浄助剤とし
て、低級アルコ−ルやヘキサンなどの脂肪族炭化水素類
などを、30wt%以下適宜に添加することも可能であ
る。
【0012】また、本発明の超臨界洗浄装置が好適に用
いられる被洗浄物としては、ガラス、セラミックス、合
成樹脂又は金属から成る電子部品、光学部品又は精密機
械部品などが挙げられ、特に液体が浸透しにくい微細な
溝や孔などが多く存在する複雑な形状の被洗浄物に適し
ており、また微量でも汚染物質が付着残留すると機能の
低下や使用不能となる被洗浄物を高度に洗浄する精密洗
浄に適している。
【0013】更に、被洗浄物に付着した汚染物質として
は、被洗浄物を製造する過程で付着する切削油や研磨油
などの油脂、水分、未反応モノマ−などの超臨界流体に
溶解しやすい汚染物質と、塵、金属粉、セラミック粒
子、高分子など超臨界流体に溶解しにくい汚染物質が混
在する汚染物質である。
【0014】尚、本発明で使用される洗浄剤の超臨界流
体としての条件は、エタン、プロパン、ブタン、アンモ
ニア、亜酸化窒素及び二酸化炭素の順番に、それぞれ、
臨界圧力が48.8、42.6、38.0、112.
8、71.7、73.8kg/cm2 G、臨界温度が3
2.3、96.9、152.0、132.4、36.
5、31.1℃であり、上記洗浄剤を超臨界流体として
用いて洗浄する条件としては、それぞれの洗浄剤の超臨
界状態を維持する範囲の圧力と温度であれば特に限定さ
れない。
【0015】請求項1に記載した超臨界洗浄装置におい
ては、液体又は気体などの流体で再洗浄する洗浄槽が、
超臨界洗浄済の被洗浄物を収納し、上記流体が透過可能
な壁面を有する洗浄容器が内部に配置され、流体の圧力
エネルギ−で洗浄容器を回転させる容器回転手段が付設
された洗浄槽であることにより、超臨界流体による洗浄
では溶解除去できずに付着残留した汚染物質を、液体又
は気体で洗い流す、又は吹き飛ばすことができ、液体又
は気体の圧力エネルギ−で洗浄容器を回転させることに
より、遠心力が作用し、その効果が更に顕著に得られる
と共に、別段の動力装置を必要としない。
【0016】また、請求項2に記載した超臨界洗浄装置
においては、液体又は気体などの流体で再洗浄する洗浄
槽が、超臨界洗浄済の被洗浄物を収納し、上記流体が透
過可能な壁面を有する洗浄容器が内部に配置され、流体
の圧力エネルギ−で回転翼を回転させて攪拌する攪拌手
段が付設された洗浄槽であることにより、超臨界流体に
よる洗浄では溶解除去できずに付着残留した汚染物質
を、液体又は気体の圧力エネルギ−で洗い流す、又は吹
き飛ばすことができ、流体を攪拌することにより流体の
流動性を高め、その効果が更に顕著に得られると共に、
別段の動力装置を必要としない。
【0017】更に、請求項3に記載した超臨界洗浄装置
においては、液体又は気体などの流体で再洗浄する洗浄
槽が、超臨界洗浄済の被洗浄物を収納し、上記流体が透
過可能な壁面を有する洗浄容器が内部に配置され、流体
の圧力エネルギ−で流体が螺旋流通する流体供給手段が
付設された洗浄槽であることにより、超臨界流体による
洗浄では溶解除去できずに付着残留した汚染物質を、液
体又は気体の圧力エネルギ−で洗い流す、又は吹き飛ば
すことができ、流体を螺旋流動させることにより流体の
流動性を高め、その効果が更に顕著に得られると共に、
別段の動力装置を必要としない。
【0018】上記の通り、超臨界洗浄装置に本発明の洗
浄槽を配設することにより、超臨界流体による洗浄では
溶解除去できずに付着残留した汚染物質も、極めて効果
的に液体又は気体の圧力エネルギ−で洗い流す、又は吹
き飛ばすことができ、それに伴う動力も特に必要としな
いため動力費も嵩むことなく洗浄効果を向上することが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施の形
態の洗浄槽部の分解斜視図、図2は本発明の他の実施の
形態の洗浄槽部の分解斜視図、図3は本発明の他の実施
の形態の洗浄槽部の分解斜視図であり、それぞれの図に
おいて、(イ)は洗浄槽の上部ふた、(ロ)は洗浄容
器、(ハ)は洗浄槽の胴部、(ニ)は洗浄槽の下部ふた
である。また、図4は洗浄槽一槽で超臨界洗浄と液体又
は気体などの流体で再洗浄する本発明の一実施の形態の
超臨界洗浄装置の系統図であり、図5は洗浄槽を三槽設
けた他の実施の形態の超臨界洗浄装置の系統図である。
尚、図4、図5の両図において相当する部材について
は、同一の符番を付した。
【0020】図1は、超臨界洗浄済の被洗浄物を収納
し、上記流体が透過可能な壁面を有する洗浄容器が内部
に配置され、流体の圧力エネルギ−で洗浄容器を回転さ
せる容器回転手段が付設された洗浄槽であり、洗浄槽1
0は上面の軸心から変位した位置に流体の供給口8を具
備した上ふた1と、下部の側壁に流体の排出口9を具備
した円筒状の胴部3と、洗浄容器2を回転させる容器回
転手段の一部であるベアリング機構7を洗浄槽10の内
部側の上面に具備した下ふた4で構成されている。
【0021】2は超臨界洗浄済の被洗浄物を収納して洗
浄槽10の内部に配置される、流体が透過可能な壁面を
有する洗浄容器であり、上面が開放され、底面が金属板
などで閉塞され、また側面が透過可能な壁面で形成され
た円筒形状の容器であり、開放した上面は、開閉可能な
容器回転手段の一部である回転板5が係着して覆蓋さ
れ、また軸心部には容器回転手段の一部である回転軸6
が縦通している。尚、流体が透過可能な壁面としては、
金属や合成繊維などの網、多数のスリットや孔を設けた
金属やセラミックスなどの板が用いられるが、金属網を
用いるのが好ましい。
【0022】容器回転手段は上記の通り、回転板5、回
転軸6及びベアリング機構7で構成されているが、回転
板5には長孔5aが一定間隔で放射状に穿孔され、長孔
5aは流体が一定の方向から流入するように規制する逆
L字板5bで覆われており、回転板5は被洗浄物を収納
後、ネジやクランプなどの適宜な方法で洗浄容器2に係
着される。また回転軸6は上端が上ふた1の下面に具備
された軸受、下端が下ふた4の上面に具備された軸受に
それぞれ軸支され、更にベアリング機構7は下ふた4の
上面に具備された適宜な径の円形溝にベアリングが並べ
られ、適宜方法で脱落しないように支持され、ベアリン
グが洗浄容器2の底面に当接して回転容器2を支持する
構成となっている。
【0023】図2は、超臨界洗浄済の被洗浄物を収納
し、上記流体が透過可能な壁面を有する洗浄容器が内部
に配置され、流体の圧力エネルギ−で回転翼を回転させ
て攪拌する攪拌手段が付設された洗浄槽であり、洗浄槽
10は上面の軸心から変位した位置に流体の排出口16
を具備した上ふた11と、下方内壁に洗浄容器12が載
置される環条18を具備した円筒状の胴部3と、軸心か
ら変位した位置に流体の供給口17を具備し、軸心部に
攪拌手段を具備した下ふた14で構成されている。
【0024】12は超臨界洗浄済の被洗浄物を収納して
洗浄槽10の内部に配置される、流体が透過可能な壁面
を有する洗浄容器であり、上面が開放され、底面及び側
面が透過可能な壁面で形成された円筒形状の容器であ
り、流体が透過可能な壁面としては、金属や合成繊維な
どの網、多数のスリットや孔を設けた金属やセラミック
スなどの板が用いられるが、金属網を用いるのが好まし
い。また、攪拌手段15は回転軸に攪拌翼が放射状に係
着し、超臨界流体の供給口17は供給される流体が上記
の攪拌翼にあたる位置に設けられる。
【0025】図3は、超臨界洗浄済の被洗浄物を収納
し、上記流体が透過可能な壁面を有する洗浄容器が内部
に配置され、流体の圧力エネルギ−で流体が螺旋流通す
る流体供給手段が付設された洗浄槽であり、洗浄槽10
は板状の上ふた21と、側壁上部に流体供給手段である
流体の供給口25を流体が接線方向に供給されるように
具備した円筒状の胴部23と、軸心から変位した位置に
流体の排出口26を具備した下ふた24で構成されてい
る。
【0026】22は超臨界洗浄済の被洗浄物を収納して
洗浄槽10の内部に配置される、流体が透過可能な壁面
を有する洗浄容器であり、上面が開放され、底面が金属
板などで閉塞され、また側面が透過可能な壁面で形成さ
れた円筒形状の容器であり、流体が透過可能な壁面とし
ては、金属や合成繊維などの網、多数のスリットや孔を
設けた金属、セラミックスなどの板が用いられるが、金
属網を用いるのが好ましい。
【0027】尚、容器回転手段、攪拌手段及び流体供給
手段などの構造は、上記実施の形態に限定されるもので
はなく、容器回転手段では、洗浄容器を回転軸のみで支
持したり、また回転軸に洗浄容器と共に、回転翼を軸着
し、流体が回転翼に当たるように、流体を供給する構成
としてもよく、攪拌手段では、攪拌翼を洗浄槽の胴部に
係着して横方向から攪拌する構成としてもよく、更に、
流体供給手段にあっては、流体の供給口を洗浄槽の胴部
の側壁下部に設ける構成などとしてもよい。
【0028】即ち、上記洗浄槽の構成においては、超臨
界流体を減圧及び/又は冷却して生成する液体又は/及
び気体の圧力エネルギ−で汚染物質を洗い流す、又は吹
き飛ばす効果を効率的に得ることができるように、流体
の圧力エネルギ−で洗浄容器を回転させて遠心力を作用
させることのできる容器回転手段、また流体を攪拌する
ことにより流体の流動性を高めることができる攪拌手
段、更に流体を螺旋流動させることにより流体の流動性
を高めることができる流体供給手段が設けられた構成で
あればよく、更に、容器の壁面に邪魔板などを配置し、
効果を高めるように構成することも適宜に成される。
【0029】容器回転手段を設けた洗浄槽においては、
流体を供給口8から洗浄槽内に供給すると、長孔5aか
ら洗浄容器2内に流入するが、逆L字板5bにより複数
の長孔5aに流入する全流体の流通方向が規制され、一
定の円方向に圧力エネルギ−が作用して洗浄容器2が回
転し、攪拌手段を設けた洗浄槽においては、流体を供給
口17から洗浄槽内に供給すると、流体が回転翼にあた
り、圧力エネルギ−で回転翼を回転させ、また流体を接
線方向に供給する流体供給手段を設けた洗浄槽において
は、流体を供給口25から洗浄槽内に供給すると、流体
の圧力エネルギ−で遠心力が働き、流体が胴部23の内
壁に沿って螺旋状に流通する。
【0030】図4は上記の洗浄槽を一槽設け、被洗浄物
の超臨界流体での洗浄と、洗浄したのちの超臨界流体を
減圧及び/又は冷却して生成する液体又は気体などの流
体での洗浄を一槽で行う回分式の超臨界洗浄装置であ
り、20は液体の洗浄剤の貯槽、30は洗浄後の流体か
ら汚染物質を分離する分離槽である。
【0031】また、31は洗浄剤を超臨界圧力以上まで
昇圧して洗浄槽10に供給したり、超臨界流体を減圧及
び/又は冷却して生成する液体又は気体などの流体を洗
浄槽10に供給する洗浄剤ポンプであり、32は洗浄剤
を所定温度に調整する熱交換器、33は汚染物質が分離
された洗浄剤を冷却して液体状態に戻す熱交換器であ
る。
【0032】図5は上記の洗浄槽を三槽設け、被洗浄物
の超臨界流体での洗浄、洗浄したのちの超臨界流体を減
圧及び/又は冷却して生成する液体又は気体などの流体
での洗浄、及び被洗浄物の収納、洗浄済の洗浄物の取り
出しを各槽で順次行い全体として連続的な洗浄が行える
超臨界洗浄装置であり、20は液体の洗浄剤の貯槽、3
0は洗浄後の流体から汚染物質を分離する分離槽であ
り、40は第一洗浄槽、50は第二洗浄槽及び60は第
三洗浄槽である。
【0033】また、31は洗浄剤を超臨界圧力以上まで
昇圧して洗浄槽10に供給する洗浄剤ポンプであり、3
2は洗浄剤を所定温度に調整する熱交換器、33は汚染
物質が分離された洗浄剤を冷却して液体状態に戻す熱交
換器であり、また34は超臨界流体を所定温度に調整
し、液体又は気体を生成する熱交換器である。
【0034】V1、V5、V6、V7は流体の圧力を調
整する保圧弁であり、V2、V3は流体の流路に具備さ
れた開閉弁、V4、V23は分離槽30に具備された汚
染物質の排出弁、V11〜V13及びV14〜V16は
それぞれの洗浄槽40、50、60への流体の供給、排
出を調整する開閉弁、V17〜V19は洗浄物を取り出
すため、洗浄終了後に洗浄槽内を大気圧にして残洗浄剤
を大気に放出する大気放出弁であり、またV20〜V2
2はそれぞれの洗浄槽からの洗浄後の洗浄剤の抜き出し
を調整する開閉弁である。
【0035】次に、図4及び図5に基づいて本発明の実
施の形態の超臨界洗浄装置の作用を説明する。まず図4
において、液体の洗浄剤貯槽20から洗浄剤を、洗浄剤
ポンプ31で抜き出すと共に、超臨界圧力以上まで昇圧
し、弁V2を経て熱交換器32に供給して超臨界温度以
上まで昇温することにより、洗浄剤を超臨界流体として
洗浄槽10に供給する。
【0036】尚、洗浄剤としては、エタン、プロパン、
ブタン、アンモニア、亜酸化窒素及び二酸化炭素などの
流体が挙げられるが、廉価で多くの被洗浄物に対して不
活性であり、作業者や環境に対しての安全性から二酸化
炭素を洗浄剤として用いるのが好ましい。また必要によ
り洗浄助剤として、低級アルコ−ルやヘキサンなどの脂
肪族炭化水素類などを、30wt%以下適宜に添加する
ことも可能である。
【0037】洗浄槽10では、超臨界流体により、予め
収納された未洗浄の被洗浄物、即ち、被洗浄物を製造す
る過程で付着する、切削油や研磨油などの油脂、水分、
未反応モノマ−などの超臨界流体に溶解しやすい汚染物
質と、塵、金属粉、セラミック粒子、高分子など超臨界
流体に溶解しにくい汚染物質が混在する汚染物質が表面
に付着した未洗浄の被洗浄物から、超臨界流体に溶解し
やすい汚染物質が溶解され、汚染物質を溶解した超臨界
流体は保圧弁V1を経て分離槽30に供給される。
【0038】分離槽30では、保圧弁V1で減圧される
ことによって超臨界流体から析出した汚染物質が洗浄剤
から分離されて、汚染物質排出弁V4を経て系外に排出
され、汚染物質を分離された洗浄剤は熱交換器33で冷
却されることにより液化し、洗浄剤の貯槽20に循環さ
れる。
【0039】次に、洗浄剤の貯槽20から洗浄剤を、洗
浄剤ポンプ31で抜き出し昇圧することなく、弁V3を
経て洗浄槽10に供給することにより、洗浄槽10で
は、超臨界流体により予め洗浄された被洗浄物の表面に
残留する超臨界流体に溶解しにくい汚染物質を、液体で
洗い流して除去する。
【0040】また上記において、液体の洗浄剤を洗浄剤
の貯槽20から洗浄剤ポンプ31で抜き出し昇圧するこ
となく、弁V2を経て熱交換器32で気化したのち、洗
浄槽10に供給することにより、洗浄槽10では、超臨
界流体により予め洗浄された被洗浄物の表面に残留する
超臨界流体に溶解しにくい汚染物質を、気体で吹き飛ば
して除去する。
【0041】また、洗浄槽10では、洗浄容器を回転さ
せて遠心力を作用させることのできる容器回転手段、ま
た流体を攪拌することにより流体の流動性を高めること
ができる攪拌手段、更に流体を螺旋流動させることによ
り流体の流動性を高めることができる流体供給手段など
が適宜に設けられているため、より表面に付着した汚染
物質の洗い流し、又は吹き飛ばし効果が顕著に得られ
る。
【0042】上記の洗浄が終了し、超臨界流体に溶解し
にくい汚染物質を含有した流体は、保圧弁V1を経て分
離槽30に供給され、分離槽30では保圧弁V1で減圧
されることによって流体から析出した汚染物質が洗浄剤
から分離されて、汚染物質排出弁V4を経て系外に排出
され、汚染物質を分離された洗浄剤は熱交換器33で冷
却されることにより液化し、洗浄剤の貯槽20に循環さ
れる。
【0043】次に、図5においては、洗浄剤の貯槽20
から洗浄剤を、洗浄剤ポンプ31で抜き出すと共に、超
臨界圧力以上まで昇圧して熱交換器32に供給し、超臨
界温度以上まで昇温することにより洗浄剤を超臨界流体
とし、弁V8を経て第一洗浄槽40に供給する。
【0044】第一洗浄槽40では、予め収納された未洗
浄の被洗浄物から、表面に付着した超臨界流体に溶解し
やすい汚染物質が超臨界流体により溶解され、汚染物質
を溶解した超臨界流体は、弁V11を経て保圧弁V5で
減圧され、熱交換器34で冷却されて液体となり、弁1
5を経て第二洗浄槽50に供給される。
【0045】第二洗浄槽50では、超臨界流体により予
め洗浄された被洗浄物の表面に残留する超臨界流体に溶
解しにくい汚染物質を、液体で洗い流して除去し、汚染
物質を含有した洗浄剤は、V21を経て保圧弁V6で減
圧され、熱交換器33で温度調節されて分離槽30に供
給される。
【0046】上記において、超臨界流体に溶解しやすい
汚染物質の付着が多い被洗浄物にあっては、熱交換器3
4を設けず第二洗浄槽50の前段に分離槽を設け、汚染
物質を溶解した超臨界流体を、弁V11を経て保圧弁V
5で減圧して気体とし、分離槽で汚染物質を分離したの
ち、気体で第二洗浄槽50に供給したり、また保圧弁V
5で減圧することなく第二洗浄槽50に供給して第二洗
浄槽50内で直接減圧し、減圧に伴う差圧力を利用して
容器回転手段、攪拌手段又は流体供給手段の動力とし、
超臨界流体に溶解しにくい汚染物質を、気体で吹き飛ば
して除去するのも好ましい。
【0047】また洗浄槽は、洗浄容器を回転させて遠心
力を作用させることのできる容器回転手段、また流体を
攪拌することにより流体の流動性を高めることができる
攪拌手段、更に流体を螺旋流動させることにより流体の
流動性を高めることができる流体供給手段などが適宜の
もうけられているため、より表面に付着した汚染物質の
洗い流し、又は吹き飛ばし効果が顕著に得られる。
【0048】上記の洗浄が終了し、超臨界流体に溶解し
にくい汚染物質を含有した流体は、弁V21を経て保圧
弁V6で減圧され、熱交換器33で温度調節されて分離
槽30に供給され、分離槽30で流体から析出した汚染
物質が洗浄剤から分離されて、汚染物質排出弁V23を
経て系外に排出され、汚染物質を分離された洗浄剤は保
圧弁V7を経て大気に放出されるか、又は洗浄剤の貯槽
20に循環される。
【0049】また、上記の第一洗浄槽40での超臨界流
体洗浄及び第二洗浄槽50での流体による洗浄が連続的
に行われていると同時に、上記両方の洗浄が終了した第
三洗浄槽では、大気放出弁V19が開放されて洗浄槽内
を大気圧とした後、洗浄済みの被洗浄物が取り出される
と共に、未洗浄の被洗浄物が収納される操作が並行して
行わる。
【0050】三槽の洗浄槽を設けた超臨界洗浄装置にお
いては、弁の開閉を制御することにより、それぞれの洗
浄槽における上記の操作を順次切り替え、且つ繰り返え
すことにより、全体として連続的に洗浄をおこなうこと
ができる。また半連続となるが、超臨界洗浄工程の洗浄
槽は従来の浸漬で使用される槽とし、超臨界流体に溶解
しにくい汚染物質を、減圧に伴う差圧力で洗い流す、又
は吹き飛ばして除去する洗浄槽は、本発明の洗浄槽を用
いて構成してもよく、それらの洗浄槽が、1槽でも、ま
た2槽以上を適宜配置してもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明は、微細な溝や孔が多く存在する
被洗浄物や複雑な形状の被洗浄物を高度に洗浄できると
共に、超臨界流体に溶解しやすい汚染物質と溶解しにく
い汚染物質とが混在して付着する被洗浄物の洗浄におい
ても、超臨界流体による洗浄では溶解除去できずに付着
残留した汚染物質も、極めて効果的に液体又は気体の圧
力エネルギ−で洗い流す、又は吹き飛ばすことができ、
それに伴う動力も特に必要としないため動力費も嵩むこ
となく洗浄効果を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の容器回転手段が付設さ
れた洗浄槽部の分解斜視図
【図2】本発明の他の実施の形態の攪拌手段が付設され
た洗浄槽部の分解斜視図
【図3】本発明の他の実施の形態の流体供給手段が付設
された洗浄槽部の分解斜視図
【図4】本発明の一実施の形態の超臨界洗浄装置の系統
【図5】本発明の他の実施の形態の超臨界洗浄装置の系
統図
【符号の説明】
1、11、21:上ふた 2、12、22:洗浄容器 3、13、23:胴部 4、14、24:下ふた 10:洗浄槽 20:洗浄剤の貯槽 30:分離槽 40:第一洗浄槽 50:第二洗浄槽 60:第三洗浄槽

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物を超臨界流体で洗浄したのち上
    記超臨界流体を減圧及び/又は冷却して生成する液体又
    は気体などの流体で再洗浄する超臨界洗浄装置におい
    て、液体又は気体などの流体で再洗浄する洗浄槽が、超
    臨界洗浄済の被洗浄物を収納し、上記流体が透過可能な
    壁面を有する洗浄容器が内部に配置され、流体の圧力エ
    ネルギ−で洗浄容器を回転させる容器回転手段が付設さ
    れた洗浄槽であることを特徴とする超臨界洗浄装置。
  2. 【請求項2】 被洗浄物を超臨界流体で洗浄したのち上
    記超臨界流体を減圧及び/又は冷却して生成する液体又
    は気体などの流体で再洗浄する超臨界洗浄装置におい
    て、液体又は気体などの流体で再洗浄する洗浄槽が、超
    臨界洗浄済の被洗浄物を収納し、上記流体が透過可能な
    壁面を有する洗浄容器が内部に配置され、流体の圧力エ
    ネルギ−で回転翼を回転させて攪拌する攪拌手段が付設
    された洗浄槽であることを特徴とする超臨界洗浄装置。
  3. 【請求項3】 被洗浄物を超臨界流体で洗浄したのち上
    記超臨界流体を減圧及び/又は冷却して生成する液体又
    は気体などの流体で再洗浄する超臨界洗浄装置におい
    て、液体又は気体などの流体で再洗浄する洗浄槽が、超
    臨界洗浄済の被洗浄物を収納し、上記流体が透過可能な
    壁面を有する洗浄容器が内部に配置され、流体の圧力エ
    ネルギ−で流体を螺旋流通させる流体供給手段が付設さ
    れた洗浄槽であることを特徴とする超臨界洗浄装置。
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