JPH1041700A - 電子部品装着装置の装着経路設定方法およびその装置 - Google Patents

電子部品装着装置の装着経路設定方法およびその装置

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JPH1041700A
JPH1041700A JP8214344A JP21434496A JPH1041700A JP H1041700 A JPH1041700 A JP H1041700A JP 8214344 A JP8214344 A JP 8214344A JP 21434496 A JP21434496 A JP 21434496A JP H1041700 A JPH1041700 A JP H1041700A
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Takuya Imoto
卓哉 井本
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 稼働時間を学習する機能を有し、稼働時間を
短縮するための最適な装着経路を、実稼働を止めること
なく自動的に検索し設定することができる、電子部品装
着装置の装着経路設定方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 実行装着経路に従って複数個の電子部品
の一連の装着工程を行うために、装着ヘッドの任意の一
つの装着経路を、実行装着経路として設定する、電子部
品装着装置の装着経路設定方法において、同じ基板に対
する複数種類の装着経路を記憶する装着経路記憶工程
と、複数枚の基板に対して、前記複数種類の各装着経路
に従って、順次、装着工程を行うとともに、各所要時間
を計測する装着経路計測工程と、各所要時間から最短所
要時間となる最短装着経路を検索する最短装着経路検索
工程と、以降の前記基板に対して、最短装着経路を、実
行装着経路として設定する装着経路設定工程と、を備え
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、供給された各種の
電子部品を基板上に実装する電子部品装着装置の装着経
路設定方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、図28に示すように、この種の
電子部品装着装置1は、機台2と、その中央部に前後方
向に延在するコンベア部3と、左端部(図示の紙面下
側)に配設した部品供給部4と、右端部に並べて配設し
た部品供給部5および部品供給部6と、機台2の左部に
配設したXYステージ7と、右部に配設したXYステー
ジ8とを備えている。XYステージ7、8は、選択的に
駆動されるようになっていて、電子部品Sを吸着および
装着するための装着ヘッド9、10がそれぞれ搭載され
ている。
【0003】図29は、このように構成された電子部品
装着装置1の従来の装着経路を模式的に表したものであ
る。同図は電子部品Sを部品供給部5からピックアップ
して基板Tに装着する場合を例として示している。同図
では、部品供給部5のA点で吸着した電子部品S(SA
)を、セットテーブル14にセットされた基板Tのa
1点に装着し、次に部品供給部5の同じA点で吸着した
電子部品S(SA )を基板Tのa2点に装着し、次に部
品供給部5のB点で吸着した電子部品S(SB )を基板
Tのb1点に装着し、次に部品供給部5のC点で吸着し
た電子部品S(SC )を基板Tのc1点に装着する場合
を表している。
【0004】この場合、先ずXYステージ7により、ホ
ームポジションからA点の直上部まで装着ヘッド9を移
動させ、次に装着ヘッド9を下降させてA点の電子部品
Sを吸着する。電子部品Sを吸着したら、装着ヘッド9
を上昇させ、さらにXYステージ7により、装着ヘッド
9をA点からa1点の直上部まで移動させる。そして再
度、装着ヘッド9を下降させA点に電子部品Sを装着す
る。次に、A点に戻り、同様の手順で電子部品Sを基板
Tのa2点に装着し、次に、B点に移動して、B点で吸
着した電子部品Sを基板Tのb1点に装着し、次に、C
点に移動して、C点で吸着した電子部品Sを基板Tのc
1点に装着する。
【0005】以下の説明では、理解し易くするために表
現を簡素化して、例えば、上述した図29の場合の装着
経路を、装着経路「A→a1→A→a2→B→b1→C
→c1」(図29中の経路ア〜キ)のように表現する。
【0006】この種の電子部品装着装置の場合、その制
御は、一般に、数値制御プログラム(以下「NCプログ
ラム」という)に従って行われ、また、上記のような装
着経路は、NCプログラム上の制御データ(以下「NC
データ」という)により指示される。以下、装着経路を
指示するNCデータを、そのデータの順番とそのデータ
により指示される経路とを並べて表現する。例えば、上
述した図29の装着経路を指示するNCデータNC1
は、NC1:「A→a1」、「A→a2」、「B
→b1」、「C→c1」、…と表現し、装着経路とし
て「A→a1→A→a2→B→b1→C→c1→…」を
指示していることを示す。
【0007】ところで、上記のNCデータNC1等に対
して、装着ヘッドの同時部品吸着数、すなわち吸着ノズ
ル数が1個の場合には、その装着経路は上述のように成
らざるを得ないが、吸着ノズルを複数個有し、同時部品
吸着数が複数の装着ヘッドを使用する場合には、複数通
りの装着経路が存在する。そこで、従来の装着経路設定
方法では、その最適化のために、手作業または自動並べ
替えプログラム等によって、NCデータの順番の入れ替
えおよび複合を行い、想定される装着経路を最短にする
ようにNCデータを変更する試みがなされている。以
下、説明を簡単にするために、装着ヘッドの同時部品吸
着数、すなわち、吸着ノズル数を2と仮定して説明す
る。
【0008】例えば、図30に示すように、B点および
C点でそれぞれ吸着する電子部品SB およびSc が、装
着ヘッド9の吸着ノズル41bで吸着される電子部品S
であり、A点で吸着する電子部品SA が、それらとは異
なる吸着ノズル41aで吸着される電子部品Sであり、
それぞれの装着順を交換しても問題にならない場合、下
記のようにNCデータを変更することによって、装着経
路の最適化を行う。
【0009】(1)まず、上記のNCデータNC1を、
次の(2)の工程で、装着ヘッド9に同時に2つの電子
部品を吸着し易いように並べ替えて、NCデータNC
2:「A→a1」、「B→b1」、「A→a
2」、「C→c1」、…に変更するこのNCデータN
C2の場合、およびによる装着経路は、動作開始位
置又は全段装着終了位置から図30のサ〜セのような装
着経路になる。
【0010】(2)次に、上記のNCデータNC2の2
つずつのデータを組み合わせて、「吸着1→吸着2→装
着1→装着2」のように並べ替える。具体的には、上記
のNCデータNC2のと、およびとをそれぞれ
複合して、NCデータNR1:「A→B→a1→b
1」、「A→C→a2→c1」を作成する。この場合
の「A→B→a1→b1」の装着経路は、図31のタ
〜テのようになる。
【0011】すなわち、図30と図31とを比較すれば
明らかなように、NCデータNC2の最初の2つのデー
タとに対応する動作に関する限り、電子部品装着装
置1の装着ヘッド9の装着経路を短縮することができ、
これにより、電子部品Sの装着時間の短縮およびそれに
よる電子部品装着装置1全体の稼働時間の短縮化が図れ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のNCデ
ータNR1の「A→C→a2→c1」による装着経路
は、図32に実線で示すようになり、図33に実線で示
す「A→C→c1→a2」の装着経路より明らかに長く
なってしまう。すなわち、複合したNCデータNR1の
のデータは、最短装着経路を指示していない。まし
て、その前のデータ「A→B→a1→b1」による最
終装着位置b1からの装着経路を考えれば、図32の破
線を含む装着経路「b1→A→C→a2→c1」に比べ
て、図34や図35に示す「b1→C→A→c1→a
2」や「b1→C→A→a2→c1」の装着経路も優劣
つけがたいものとなり、最短装着経路の候補となり得
る。
【0013】すなわち、2つの電子部品Sの吸着動作〜
装着動作を考えただけでも、それらの吸着位置、装着位
置および動作開始位置などの相対関係の違いによって、
最短装着経路は異なってしまう。したがって、上記のよ
うにNCデータを一律に同じ方法で並べ替えるだけで
は、装着経路の最適化は不可能である。言い替えれば、
NCデータの変更のみで対応する場合、対象となる電子
部品装着装置や個々の基板に合わせて、ケースバイケー
スでNCデータを作成する必要があり、その作成を手作
業で行うのは、それに要する膨大な工数から不可能であ
る。
【0014】一方、将来的に、仮に優秀な自動並べ替え
プログラム等が完成したとしても、そのプログラムによ
り作成されたNCデータが、最短装着経路を指示するか
否かを電子部品装着装置の実稼働前に評価するために
は、その評価のための手段、例えば、シュミレーション
モデルなどが必要になる。しかし、現実には、このシミ
ュレーションモデルの構築やそのシミュレーションモデ
ル上での評価には、NCデータ作成以上の工数や期間が
かかる。すなわち、電子装着装置本体の改良や、使用す
る基板の種類の変更、あるいは基板上の電子部品の装着
位置の変更等がある度に、シミュレーションモデルを最
構築する必要があり、その再構築やNCデータの作り直
しのための工数・期間が不足して、実際上、不可能とな
る。
【0015】また、対象となる電子部品装着装置や基板
が確定した後、実機上で実稼働前に最適化およびその評
価を行うのは、その最適化するための期間だけ、実働が
止まってしまうため、これも実用的な方法とは言えな
い。
【0016】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、装着ヘッドの装着経路および
そのときの稼働時間を学習する機能を有し、それによ
り、電子部品装着装置の稼働時間を短縮するための最適
な装着経路を、電子部品装着装置の実稼働を止めること
なく自動的に検索し設定することができる、電子部品装
着装置の装着経路設定方法およびその装置を提供するこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1の電子部品装着装置の装着経路設
定方法は、実行装着経路に従って装着ヘッドにより複数
個の電子部品を装着して行く一連の装着工程を行うため
に、前記複数個の電子部品の各吸着位置と各装着位置と
の間を移動する装着ヘッドの任意の一つの装着経路を、
前記実行装着経路として設定する、電子部品装着装置の
装着経路設定方法において、同じ基板に対する複数種類
の前記装着経路を、記憶部に記憶する装着経路記憶工程
と、複数枚の基板に対して、前記複数種類の各装着経路
を、順次、前記実行装着経路として設定し、その実行装
着経路に従って、順次、前記装着工程を行うとともに、
前記各装着経路の各所要時間を計測する装着経路計測工
程と、前記装着経路計測工程において計測された前記各
所要時間から最短所要時間となる最短装着経路を検索す
る最短装着経路検索工程と、以降の前記基板に対して、
前記最短装着経路を、前記実行装着経路として設定する
装着経路設定工程と、を備えたことを特徴とする。
【0018】また、請求項3の電子部品装着装置の装着
経路設定装置は、実行装着経路に従って装着ヘッドによ
り複数個の電子部品を装着して行く一連の装着工程を行
うために、前記複数個の電子部品の各吸着位置と各装着
位置との間を移動する装着ヘッドの任意の一つの装着経
路を、前記実行装着経路として設定する、電子部品装着
装置の装着経路設定装置において、同じ基板に対する複
数種類の前記装着経路を記憶する装着経路記憶手段と、
複数枚の基板に対して、前記複数種類の各装着経路を、
順次、前記実行装着経路として設定し、その実行装着経
路に従って、順次、前記装着工程を行うとともに、前記
各装着経路の各所要時間を計測する装着経路計測手段
と、前記装着経路計測手段により計測された前記各所要
時間から最短所要時間となる最短装着経路を検索する最
短装着経路検索手段と、以降の前記基板に対して、前記
最短装着経路を、前記実行装着経路として設定する装着
経路設定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】この装着経路設定方法およびその装置によ
れば、最短装着経路の複数の候補を、あるいは全ての装
着経路を、複数種類の装着経路として記憶しておくこと
により、電子部品装着装置の実稼働を止めることなく、
所要時間が最短の装着経路を自動的に検索し設定するこ
とができ、電子部品装着装置の稼働時間をより短縮する
ことができる。すなわち、複数種類の装着経路のそれぞ
れを、実行装着経路として、順次、設定し、同一種類の
複数枚の基板に対する電子部品の装着を、その実行装着
経路に従って、順次、行うとともに、それらの装着経路
のときの各所要時間を計測(学習)しておき、最短の所
要時間の装着経路を最短装着経路として検索し、以降の
基板に対する実行装着経路とすることにより、以降の基
板に対しては、最短装着経路による装着が行われ、全体
の稼働時間が短縮できる。
【0020】請求項2の電子部品装着装置の装着経路設
定方法は、実行装着経路に従って装着ヘッドにより複数
個の電子部品を装着して行く一連の装着工程を行うため
に、前記複数個の電子部品の各吸着位置と各装着位置と
の間を移動する装着ヘッドの任意の一つの装着経路を、
前記実行装着経路として設定する、電子部品装着装置の
装着経路設定方法において、前記装着工程は、電子部品
の1以上の吸・装着動作を含むように分割された複数の
単位装着工程から成り、前記装着経路は、装着ヘッドの
1以上の移動経路を含むように分割された、それぞれ前
記複数の各単位装着工程に対応する複数の単位装着経路
から成り、同じ種類の基板に対する任意の複数種類の装
着経路を記憶部に記憶する装着経路記憶工程と、複数枚
の基板に対して、前記任意の複数種類の各装着経路を、
順次、前記実行装着経路として設定し、その実行装着経
路に従って、順次、前記装着工程を行うとともに、前記
各単位装着経路の各単位所要時間を計測する単位装着経
路計測工程と、前記単位装着経路計測工程において計測
された前記各単位所要時間に基づいて最短装着経路を検
索する最短装着経路検索工程と、以降の前記基板に対し
て、前記最短装着経路を、前記実行装着経路として設定
する装着経路設定工程と、を備えたことを特徴とする。
【0021】また、請求項4の電子部品装着装置の装着
経路設定装置は、実行装着経路に従って装着ヘッドによ
り複数個の電子部品を装着して行く一連の装着工程を行
うために、前記複数個の電子部品の各吸着位置と各装着
位置との間を移動する装着ヘッドの任意の一つの装着経
路を、前記実行装着経路として設定する、電子部品装着
装置の装着経路設定装置において、前記装着工程は、電
子部品の1以上の吸・装着動作を含むように分割された
複数の単位装着工程から成り、前記装着経路は、装着ヘ
ッドの1以上の移動経路を含むように分割された、それ
ぞれ前記複数の各単位装着工程に対応する複数の単位装
着経路から成り、同じ種類の基板に対する任意の複数種
類の装着経路を記憶する装着経路記憶手段と、複数枚の
基板に対して、前記任意の複数種類の各装着経路を、順
次、前記実行装着経路として設定し、その実行装着経路
に従って、順次、前記装着工程を行うとともに、前記各
単位装着経路の各単位所要時間を計測する単位装着経路
計測手段と、前記単位装着経路計測手段により計測され
た前記各単位所要時間に基づいて最短装着経路を検索す
る最短装着経路検索手段と、以降の前記基板に対して、
前記最短装着経路を、前記実行装着経路として設定する
装着経路設定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0022】この装着経路設定方法およびその装置で
は、装着工程が複数の単位装着工程から構成され、各装
着経路がそれぞれ単位装着工程に対応する複数の単位装
着経路から構成される場合に、電子部品装着装置の実稼
働を止めることなく、所要時間が最短の装着経路を自動
的に検索し設定することができる。すなわち、最短装着
経路の候補を、任意の複数種類の装着経路として記憶し
ておけば、実行装着経路として、順次、設定し、その実
行装着経路に従って、順次、装着工程を行うとともに、
各単位装着経路の各単位所要時間を計測(学習)するこ
とにより、それらの各単位所要時間に基づいて最短装着
経路を検索できる。例えば、各装着経路を構成する単位
装着経路の単位所要時間の累積を求めてそれらを相互に
比較すれば、請求項1および3の上述した方法およびそ
の装置と同じように検索でき、また、同じ単位装着工程
に対応する各単位装着経路の各単位所要時間を相互に比
較すれば、その単位装着工程の最短の単位装着経路を得
ることができ、それを利用して最短装着経路を検索する
こともできる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る電子部品装着装置の装着経路設定
方法について説明する。
【0024】本発明の装着経路設定方法は、従来と同じ
電子部品装着装置に適用できる。すなわち、適用対象と
なる電子部品装着装置は、例えば、前述の図28の電子
部品装着装置でよいので、以下、その例について説明す
る。図28に示すように、この電子部品装着装置1は、
いわゆる多機能チップマウンタとして構成されている。
前述のように、この電子部品装着装置1は、機台2と、
その中央部に前後方向に延在するコンベア部3と、左端
部(図示の紙面下側)に配設した部品供給部4と、右端
部に並べて配設した部品供給部5および部品供給部6
と、機台2の左部に配設したXYステージ7と、右部に
配設したXYステージ8とを備えている。XYステージ
7、8には、電子部品Sを吸着および装着するための装
着ヘッド9、10が、それぞれ搭載されている。
【0025】また、機台2上には、各装着ヘッド9、1
0が吸着した電子部品Sを、必要に応じて認識するため
の部品認識カメラ11および12が、コンベア部3を挟
んで左右一対に配設されている。さらに左側の部品認識
カメラ12の後部には、各装着ヘッド9,10の吸着ノ
ズル41が交換できるように、各種の吸着ノズル41を
ストックしておくためのノズルストッカ13が配設され
ている。
【0026】コンベア部3は、中央のセットテーブル1
4と、後側の搬入搬送路15と、前側の搬出搬送路16
とを有している。電子部品Sの装着は、例えば、基板T
を搬入搬送路15からセットテーブル14に供給し、X
Yステージ7により、装着ヘッド9を部品供給部4、
5、6のいずれかに臨ませ、所望の電子部品Sを吸着
し、更に基板Tの所定の位置まで移動させることによ
り、行われる。装着後の基板Tは、搬出搬送路16を介
して排出される。なお、XYステージ7とXYステージ
8とは、基板T毎に交互運転となる。
【0027】部品供給部4および部品供給部5は、いず
れも多数のテープカセット18を横並びに配設したもの
である。各テープカセット18には、キャリアテープ
(図示では省略)に装填された状態で電子部品Sが収容
され、電子部品Sはテープカセット18の先端から1つ
ずつ供給される。部品供給部6は、多数の棚板20と各
棚板上に載置した各2枚のトレイ21とを有し、電子部
品Sは整列させた状態でトレイ21に収容されている。
この場合には、電子部品Sは、図外の搬送装置により、
棚板20およびトレイ21と共にコンベア部3の近傍ま
で引き出され、この位置で吸着される。
【0028】この電子部品装着装置1の上記の動作は、
本体制御部100によって制御される。この本体制御部
100は、図2に示すように、CPU110、メモリ1
20の他、XYステージ7、8を制御するXYステージ
コントローラ150、装着ヘッド9、10を制御する装
着ヘッドコントローラ160、部品認識カメラ11、1
2を制御する認識コントローラ170、コンベア部3を
制御するコンベア部コントローラ180、部品供給部
4、5、6を制御する部品供給部コントローラ190、
操作者とのインタフェースを行うためのキーボード14
0、およびCRT130を備え、内部バス105によっ
て、相互に接続されている。
【0029】メモリ120は、ROM121とRAM1
22を備え、ROM121は、NCプログラムなどの制
御用プログラムを記憶しており、RAM122は、NC
データ、後述する最短装着経路の候補、その最短装着経
路を検索するための演算等のプログラム、経路自動設定
機能スイッチ用や最適経路決定フラグ用のフラグデー
タ、等のデータを記憶している。
【0030】CPU110は、RAM122内のデータ
をROM121内のプログラムに従って処理することに
より、内部バス105を介して各種コントローラ15
0、160、170、180、190を制御し、その結
果、本体制御部100全体として電子部品装着装置1を
制御している。また、CPU110は、内部に後述する
各装着経路の所要時間を計測するためのタイマー(図示
せず)を有している。キーボード140は、経路自動設
定機能スイッチ(RAM122の内部フラグ)をオン/
オフしたり、FDなどの外部記憶媒体(図示せず)から
RAM122への上記の各種データのロードを指示した
りする、等のために用いられる。
【0031】本実施形態の装着経路設定方法およびその
装置は、上記の本体制御部100に適用されて実施され
る。この装着経路設定方法の処理フローを説明する前
に、その理解を助けるため、まず、その原理を説明す
る。
【0032】前述したように、装着ヘッドが複数個の吸
着ノズルを有しているときには、連続して同時に複数の
電子部品Sを吸着できる。そこで、以下、装着ヘッドに
同時に吸着可能な複数の電子部品Sの吸着およびその装
着を行う一連の処理を「装着ステップ(単位装着工
程)」と称する。また、以下では、その一例として、2
個の電子部品Sを対象とした装着ステップを単位とし
て、最短装着経路の検索およびその設定を行う場合につ
いて説明する。また、以下、各装着ステップにおける、
1個の電子部品Sの吸着位置を「吸着1」、その電子部
品Sの装着位置を「装着1」、他の1個の電子部品Sの
吸着位置を「吸着2」、および、その電子部品Sの装着
位置を「装着2」というものとし、現行装着ステップの
番号をstpで表す。
【0033】例えば、前述したNCデータNC2:
「A→a1」、「B→b1」、「A→a2」、
「C→c1」、…の2つずつのデータによる各装着ステ
ップstpにおいて、装着ステップstp=1では、電
子部品SA を吸着するA点を「吸着1」、電子部品SB
を吸着するB点を「吸着2」、電子部品SA を装着する
a1点を「装着1」、および、電子部品SB を装着する
b1点を「装着2」として、「吸着1」および「吸着
2」の位置における吸着動作と、「装着1」および「装
着2」の位置における装着動作とを行う。同様に、装着
ステップstp=2では、A点を「吸着1」、C点を
「吸着2」、a2点を「装着1」、および、c1点を
「装着2」として、吸着動作および装着動作を行う。
【0034】また、以下の説明において、(stp)を
付したものは、各装着ステップstpを対象とした個別
のものを表現するものとし、(stp)を付していない
ものは、総称的な説明に用いる。例えば、後述の図4の
装着経路r1は、装着経路「前段装着1→吸着1→装着
1→吸着2→装着2」を表し、装着経路r1(stp)
は、各装着ステップstpにおける「前段装着1→吸着
1→装着1→吸着2→装着2」に相当する装着経路(単
位装着経路)を表す。また、具体的に、stpに数値を
代入したもの、例えば、装着経路r1(2)は、上記の
NCデータNC2の場合におけるとのデータによる
装着経路「a1→A→a2→C→c1」などを表す。
【0035】以下では、まず、最短装着経路の検索方法
の概要を説明しておき、その後、詳細に説明する。図3
は、本発明の一実施形態に係る装着経路設定方法で使用
する装着経路(単位装着経路)の一例を示し、図4は、
図3の装着経路、その所要時間の算出式、その開始位置
の分類α、および終了位置の分類βを示している。ま
た、図5は、図4の各装着経路に含まれる各経路の全て
の所要時間を計測するための選択装着経路および計測経
路を示し、図6は、図4の各装着経路の分類に従って、
図5の選択装着経路を実行するための、実行装着経路の
一例を示している。さらに、図7は、図4の装着経路の
所要時間の計測結果から最短装着経路を検索する、最短
装着経路の検索方法の説明図であり、図8および図9
は、図7の途中結果の説明図である。
【0036】以下、最短装着経路の検索方法の概要を説
明する。まず、図6の順番で、図3および図4の装着経
路r1〜r4による、基板No.1〜4に対する電子部
品装着を行い、その各装着ステップで図5の各計測を終
了する。基板No.4に対する装着ステップstp=1
が終了した時点で、図7のstp=1の(a)および
(b)の、開始位置αと終了位置βが同じ各分類毎の最
短装着経路(分類毎最短単位装着経路)およびその移動
時間を求め、それにより、同図の(c)の終了位置β毎
の最短装着経路の候補を挙げ、同図の(e)の全体の最
短装着経路のstp=1の要素の候補(要素候補装着経
路)とする。
【0037】次に、同様のことを、基板No.4に対す
る装着ステップstp=2が終了した時点で行い、同図
のstp=2の(a)および(b)の、開始位置αと終
了位置βが同じ各分類毎の装着経路およびその移動時間
を求め、(c)の終了位置β毎の最短装着経路の候補を
挙げ、(e)の全体の最短装着経路のstp=2の要素
の候補とするとともに、stp=1の要素を調整する。
以下、同様に、基板No.4に対する装着ステップst
p=3〜6を進め、各装着ステップ毎の装着動作終了時
に、各分類毎の装着経路およびその移動時間を求め、終
了位置毎の最短装着経路の候補を挙げ、全体の最短装着
経路の各装着ステップの要素の候補とするとともに、そ
の前の装着ステップまでの要素を調整する。
【0038】そして、以上の検索方法により、基板N
o.4に対する装着ステップstp=6の上記検索終了
時には、全装着ステップstp=1〜6を通しての最短
装着経路rtとその累積時間RTを求めることができ
る。したがって、基板No.5以降の基板に対しては、
この最短装着経路rtに従って電子部品装着を行うこと
により、電子部品装着装置の稼働時間を短縮できる。
【0039】以下、上述した最短装着経路の検索方法に
ついて、順を追って、詳細に説明する。
【0040】2個の電子部品Sを対象とした各装着ステ
ップstp単位での装着経路としては、動作開始位置、
すなわち前の装着ステップの装着経路の最終位置である
装着1または2の位置からの経路を含め、図3および図
4に示すように、装着経路r1〜r12の12通りがあ
る。ただし、図4の各装着経路r1〜r12の下段
の[]内の左辺は、各装着経路rn(n=1〜12)に
おける装着ヘッドの移動時間の合計Rnを示しており、
右辺は、図3の各移動時間K1〜K10およびKS1〜
KS4を示している。
【0041】上記の12通りの装着経路r1〜r12に
対して、例えば、図5に示すように、装着経路r1〜r
4のみ実行すれば、必要な移動時間の計測は全て終了す
る。すなわち、同図に示すように、各装着ステップst
pにおいて、装着経路r1を選択したときに、移動時間
KS1(stp)、K5(stp)、K10(st
p)、およびK6(stp)を計測して記憶しておき、
同様に、装着経路r2のときに、移動時間KS3(st
p)、K1(stp)、K8(stp)、およびK3
(stp)を計測し、装着経路r3のときに、移動時間
KS4(stp)およびK9(stp)を、装着経路r
4のときに、移動時間KS2(stp)、K2(st
p)、K7(stp)、およびK4(stp)を、それ
ぞれ計測すれば、図3の各移動時間K1(stp)〜K
10(stp)およびKS1(stp)〜KS4(st
p)の全ての計測を終了することができ、前述の図4の
各移動時間の合計Rn(stp)を計算すれば、各装着
経路r1〜r12における移動時間R1〜R12を算出
できる。
【0042】この場合、装着される電子部品Sの種類や
数が、どの装着経路でも結果的に同じであることから、
吸着動作や装着動作そのものにかかる時間は、どの装着
経路でも同じなので、装着ヘッドの移動時間の合計の差
が全体の稼働時間の差になる。
【0043】また、図4のα欄には、現行装着ステップ
の前の装着ステップの装着動作が装着1で終了したとき
の装着経路、すなわち前段装着1から開始する装着経路
に「α=1」を、前の装着ステップが装着2で終了した
ときの装着経路、すなわち前段装着2から開始する装着
経路に「α=2」を付して、後述の説明で使用するその
装着経路の開始位置の分類αを示している。また、同様
に、β欄には、現行装着ステップの装着動作が装着1で
終了する装着経路に「β=1」を、装着2で終了する装
着経路に「β=2」を付して、その終了位置の分類βを
示している。
【0044】図6は、上記の分類を考慮した上で、図5
の4つの装着経路r1〜r4を各装着ステップstpで
実行する一例を示している。例えば、基板No.1に対
して、装着ステップstp=1で装着経路r1を選択す
ると、装着2の位置でこの装着ステップstp=1の装
着動作が終了する(図4のr1のβ欄:β=2参照)の
で、次の装着ステップstp=2では、装着経路r4を
選択できる(図4のr4のα欄:α=2参照、以下同様
に参照のこと)。そして、この装着経路r4は、装着1
で終了するので、次の装着ステップstp=3では、装
着経路r1を選択できる。すなわち、この場合、奇数番
目の装着ステップでは装着経路r1を、偶数番目の装着
ステップでは装着経路r4を選択して、前述の図5の必
要な計測を行う。
【0045】次の基板No.2に対しては、装着経路r
2が前装着ステップの装着2から始まり、現行装着ステ
ップの装着2で終了する装着経路なので、全装着ステッ
プで装着経路r2を選択できる。また、同様に、装着経
路r3は装着1で始まり装着1で終了するので、次の基
板No.3に対しては、全装着ステップで装着経路r3
を選択できる。そして、基板NO.4に対しては、基板
No.1とは逆に、奇数番目の装着ステップで装着経路
r4を、偶数番目で装着経路r1を選択して、必要な計
測を行う。
【0046】このようにして、全ての装着ステップにお
ける装着経路r1〜r4についての図5の各移動時間の
計測は、基板NO.4の終了と同時に終了させることが
できる。そして、これらの計測が終了した時点で、すな
わち、基板No.1〜4の部品装着が終了した時点で、
各装着ステップについて、図4の各装着経路r1〜r1
2における装着ヘッドの移動時間R1〜R12を算出で
きる。
【0047】次に、最短装着経路の求め方を、図4およ
び図7〜9を参照して説明する。ただし、図7〜9の例
では、全装着ステップ数を6と仮定して説明する。ま
ず、上記の図4の各装着経路r1〜r12における移動
時間R1〜R12を、各装着ステップstp毎に算出
後、各装着ステップstp毎に、かつ、開始位置と終了
位置が同じ装着経路の分類毎に、最短の装着経路を検索
し、その装着経路の番号rnをその移動時間Rnととも
に記憶する。
【0048】具体的には、図7の(a)および(b)の
部分に示すように、α1β1min (stp)として、各
装着ステップstp毎に、図4のα=1かつβ=1の装
着経路r3(stp)、r5(stp)、およびr10
(stp)のうち、その移動時間が最短のもの、すなわ
ちR3(stp)、R5(stp)、およびR10(s
tp)のうちの最小のものを検索して、例えば、装着ス
テップstp=1のα1β1min (1)として、装着経
路r5(1)を移動時間R5(1)とともに記憶する
【0049】同様に、α1β2min (stp)には、α
=1かつβ=2の装着経路r1(stp)、r8(st
p)、およびr12(stp)のうちの最短装着経路
を、α2β1min (stp)には、α=2かつβ=1の
装着経路r4(stp)、r9(stp)、r11(s
tp)のうちの最短装着経路を、α2β2min (st
p)には、α=2かつβ=2の装着経路r2(st
p)、r6(stp)、およびr7(stp)のうちの
最短装着経路を検索して記憶する。例えば、同図の場
合、α1β2min (1)=r8(1)、α2β1min
(1)=r4(1)、およびα2β2min (1)=r7
(1)を、それぞれR8(1)、R4(1)、およびR
7(1)とともに記憶する。
【0050】次に、全装着ステップを通しての最短装着
経路の検索方法について説明する。以下、簡単のため
に、各装着ステップの装着経路のつながりを「−」で連
結して表現する。例えば、図7の(f)に記載の装着経
路rt、すなわち、stp=1のときのr7(1)、s
tp=2のときのr11(2)、stp=3のときのr
5(3)、stp=4のときのr3(4)、stp=5
のときのr8(5)、およびstp=6のときのr6
(6)を連結した装着経路rtを、「r7(1)−r1
1(2)−r5(3)−r3(4)−r8(5)−r6
(6)」のように表す。また、例えば、図8の(d)の
Tβ1(1)={R5、R4}のように、{、}
は、「、」の両側の値のうちの小さい方を表すものとす
る。
【0051】図8の(a)〜(c)の部分は、図7の
(a)〜(c)と同じ内容を示していて、(c)の表現
のみを変えたものである。まず、装着ステップstp=
1のときに、図8の(a)および(b)のstp=1の
最短装着経路の検索および記憶が終了すると、終了位置
が同じ装着経路の分類毎に、最短装着経路を求める。
【0052】具体的には、まず、装着1で終了する装着
経路の、α1β1min (1)=r5(1)とα2β1mi
n (1)=r4(1)のうち、移動時間が短い方の装着
経路tβ1(1)を求める。例えば、図8の(c)およ
び(d)に示すように、移動時間Tβ1(1)={R5
(1)、R4(1)}=R4(1)のときは、装着経路
tβ1(1)=r4(1)となる。同様に、装着2で終
了する装着経路の、α1β2min (1)=r8(1)と
α2β2min (1)=r7(1)のうち、移動時間が短
い方の装着経路tβ2(1)は、例えば、移動時間Tβ
2(1)={R8(1)、R7(1)}=R7(1)よ
り、装着経路tβ2(1)=r7(1)となる。
【0053】次に、次の装着ステップstp=2のとき
に、図8の(a)および(b)のstp=2の最短装着
経路の検索および記憶が終了すると、終了位置が同じ装
着経路の分類毎に、最初の装着ステップstp=1から
の累積時間が最小となる最短装着経路を求める。
【0054】まず、装着1で終了する装着経路のうち、
α1β1min (2)=r10(2)は、開始位置がα1
であることから、すなわち、前の装着ステップstp=
1の終了位置が装着1であるβ1につながることから、
前の装着ステップstp=1の移動時間Tβ1(1)と
の累積時間は、(Tβ1(1)+R10(2))とな
る。また、装着1で終了する装着経路のうち、α2β1
min (2)=r11(2)は、開始位置がα2であるこ
とから、前の装着ステップstp=1の終了位置β2に
つながり、装着ステップstp=1からの累積時間は、
(Tβ2(1)+R11(2))となる。
【0055】これにより、移動時間が短い方の装着経路
tβ1(2)を求めると、例えば、図8の(e)の部分
に示すように、累積時間Tβ1(2)={(Tβ1
(1)+R10(2))、(Tβ2(1)+R11
(2))}=(Tβ2(1)+R11(2))より、装
着経路tβ1(2)=「tβ2(1)−r11(2)」
となる。この場合、この装着経路tβ1(2)は、「r
7(1)−r11(2)」を意味し、図7の(c)の部
分の、装着ステップstp=1〜2を連結した経路、す
なわち、「α2β2min (1)−α2β1min (2)」
の経路となる(図ではmin を省略)。
【0056】同様に、装着2で終了する装着経路に対し
ても、α1β2min (2)=r1(2)に関する、前の
装着ステップstp=1の移動時間Tβ1(1)との累
積時間(Tβ1(1)+R1(2))と、α2β2min
(2)=r6(2)に関する、累積時間(Tβ2(1)
+R6(2))とから、移動時間が短い方の装着経路t
β2(2)を求めると、例えば、図8の(e)の部分に
示すように、Tβ2(2)={(Tβ1(1)+R1
(2))、(Tβ2(1)+R6(2))}=(Tβ1
(1)+R1(2))より、装着経路tβ2(2)=
「tβ1(1)−r1(2)」となる。この場合、「r
4(1)−r1(2)」を意味し、図7の(c)の部分
の、「α2β1min (1)−α1β2min (2)」の経
路となる。
【0057】次に、次の装着ステップstp=3のとき
にも、同様に、図8の(a)および(b)のstp=3
の最短装着経路の検索および記憶が終了後、終了位置が
同じ装着経路の分類毎に、最初の装着ステップstp=
1からの累積時間が最小となる最短装着経路を求める。
例えば、図8の(f)の部分に示すように、累積時間T
β1(3)={(Tβ1(2)+R5(3))、(Tβ
2(2)+R4(3))}=(Tβ1(2)+R5
(3))より、装着経路tβ1(3)=「tβ1(2)
−r5(3)」となる。また、累積時間Tβ2(3)=
{(Tβ1(2)+R1(3))、(Tβ2(2)+R
2(3))}=(Tβ1(2)+R1(3))より、装
着経路tβ2(3)=「tβ1(2)−r1(3)」と
なる。
【0058】同様にして、装着ステップstp=4〜6
のときにも、(a)および(b)の最短装着経路の検索
および記憶が終了後、終了位置が同じ装着経路の分類毎
に、最初の装着ステップstp=1からの累積時間が最
小となる最短装着経路を求めることにより、図7または
図8の(c)の部分に示すように、各装着ステップst
p(stp=4〜6)における最短装着経路の候補を求
めることができる。
【0059】次に、図9を参照して、各装着ステップを
進めながら、全装着ステップstp=1〜6を通しての
最短装着経路を求めていく方法について、説明する。図
9の(c)および(d)の部分は、図7の(c)および
(d)と同じ内容である。また、以下、stp=1〜6
の各経路のうちの複数のstpを連結した装着経路を、
開始stp番号と終了stp番号を「−」でつないで表
現する。例えば、図7の(e)の装着経路rt1の各装
着ステップstp1〜6の要素を連結した経路を、rt
1(1−6)で表し、この場合、図示のように、rt1
(1−6)=「r7(1)−r11(2)−r1(3)
−r8(4)−r9(5)−r10(6)」を意味する
ものとする。
【0060】まず、装着ステップstp=1のときに、
図7の(a)および(b)のstp=1の検索や記憶が
終了すると、終了位置が同じ装着経路の分類毎の最短装
着経路を、上述の図7の(c)および(d)のように求
め、次に、全体としての最短装着経路の候補経路rt1
(1−6)およびrt2(1−6)の、装着ステップs
tp=1の要素となる装着経路rt1(1)およびrt
2(1)と、それらの累積時間RT1(1)およびRT
2(1)を求める。
【0061】装着ステップstp=1の場合、最初の装
着ステップなので、前述の装着経路tβ1(1)および
tβ2(1)がそのまま候補となり、図9の(h)の部
分に示すように、装着経路rt1(1)=tβ1(1)
=α2β1min (1)=r4(1)、累積時間RT1
(1)=R4(1)、装着経路rt2(1)=tβ2
(1)=α2β2min (1)=r7(1)、および累積
時間RT2(1)=R7(1)となる。
【0062】次に、装着ステップstp=2のときに、
図7の(a)および(b)のstp=2の検索や記憶が
終了すると、終了位置が同じ装着経路の分類毎の最短装
着経路を、上述の図7の(c)および(d)のように求
め、次に、全体としての最短装着経路の候補経路rt1
(1−6)およびrt2(1−6)の、装着ステップs
tp=2の要素となる装着経路rt1(2)およびrt
2(2)と、それらの累積時間RT1(2)およびRT
2(2)を求めるとともに、これらの装着経路rt1
(2)およびrt2(2)の開始位置に合わせて、装着
ステップstp=1で求めた装着経路rt1(1)およ
びrt2(1)を調整する。
【0063】例えば、図9の(c)の場合、前述したよ
うに、装着ステップstp=2における最短装着経路の
候補は、装着1で終了する装着経路tβ1(2)=α2
β1min (2)、および装着2で終了する装着経路tβ
2(2)=α1β2min (2)なので、装着経路rt1
(2)=tβ1(2)=α2β1min (2)=r11
(2)、および装着経路rt2(2)=tβ2(2)=
α1β2min (2)=r1(2)とする。また、装着経
路rt1(2)の開始位置α2、および装着経路rt2
(2)の開始位置α1に合わせて、装着ステップstp
=1の装着経路rt1(1)と装着経路rt2(1)の
記憶内容を交換して、装着経路rt1(1)=r7
(1)、およびrt2(1)=r4(1)とする。
【0064】これにより、装着ステップstp=2の終
了時点での最短装着経路の候補は、図9の(i)に示す
ように、装着経路rt1(1−2)=「r7(1)−r
11(2)」、および装着経路rt2(1−2)=「r
4(1)−r1(2)」となり、それぞれの累積時間
は、前述の累積時間tβ1(2)およびtβ2(2)よ
り、累積時間RT1(2)=tβ1(2)=R7(1)
+R11(2)、および累積時間RT2(2)=tβ2
(2)=R4(1)+R1(2)となる。
【0065】次に、装着ステップstp=3のときに、
図7の(a)および(b)のstp=3の検索や記憶が
終了すると、終了位置が同じ装着経路の分類毎の最短装
着経路を(c)および(d)に示すように求め、次に、
全体としての最短装着経路の候補経路の、装着ステップ
stp=3の要素となる装着経路rt1(3)およびr
t2(3)と、それらの累積時間RT1(3)およびR
T2(3)を求めるとともに、これらの装着経路rt1
(3)およびrt2(3)の開始位置に合わせて、装着
ステップstp=2で求めた装着経路rt1(1−2)
およびrt2(1−2)を調整する。
【0066】例えば、図9の(c)の場合、装着ステッ
プstp=3における最短装着経路の候補は、装着1で
終了する装着経路tβ1(3)=α1β1min (3)、
および装着2で終了する装着経路tβ2(3)=α1β
2min (3)なので、装着経路rt1(3)=α1β1
min (3)=r5(3)、および装着経路rt2(3)
=α1β2min (3)=r1(3)とする。また、装着
経路rt1(3)と装着経路rt2(3)の開始位置が
両方ともα1なので、装着ステップstp=2までの装
着経路rt1(1−2)の記憶内容を装着経路rt2
(1−2)の記憶内容にコピーして、装着経路rt1
(1−2)=rt2(1−2)=「r7(1)−r11
(2)」とする。なお、この時点で、装着ステップst
p1〜2の最短装着経路が決定してしまうので、後述の
最短装着経路rt(1−6)の、stp=1〜2の要素
である装着経路rt(1−2)に、「r7(1)−r1
1(2)」を記憶しておいても良い。
【0067】上述の検索の結果、装着ステップstp=
3の終了時点での最短装着経路の候補は、図9の(j)
に示すように、装着経路rt1(1−3)=「r7
(1)−r11(2)−r5(3)」、および装着経路
rt2(1−3)=「r7(1)−r11(2)−r1
(3)」となり、それぞれの累積時間は、前述の図8の
(f)の累積時間Tβ1(3)およびTβ2(3)よ
り、累積時間RT1(3)=Tβ1(3)=R7(1)
+R11(2)+R5(3)、および累積時間RT2
(3)=Tβ2(3)=R7(1)+R11(2)+R
1(3)となる。
【0068】以下、同様に、装着ステップstp=4〜
6を進める。その結果、装着ステップstp=4の終了
時点での最短装着経路の候補は、図9の(k)に示すよ
うに、装着経路rt1(1−4)=「r7(1)−r1
1(2)−r5(3)−r3(4)」、および装着経路
rt2(1−4)=「r7(1)−r11(2)−r1
(3)−r8(4)」となり、それぞれの累積時間は、
累積時間RT1(4)=R7(1)+R11(2)+R
5(3)+R3(4)、および累積時間RT2(4)=
R7(1)+R11(2)+R1(3)+R8(4)と
なる。
【0069】また、装着ステップstp=5、または6
の終了時点での最短装着経路の候補は、図9の(l)、
または(e)に示すように、装着経路rt1(1−5)
=「r7(1)−r11(2)−r1(3)−r8
(4)−r9(5)」、装着経路rt2(1−5)=
「r7(1)−r11(2)−r5(3)−r3(4)
−r8(5)」、装着経路rt1(1−6)=「r7
(1)−r11(2)−r1(3)−r8(4)−r9
(5)−r10(6)」、および装着経路rt2(1−
6)=「r7(1)−r11(2)−r5(3)−r3
(4)−r8(5)−r6(6)」となり、それぞれの
累積時間は、累積時間RT1(5)=R7(1)+R1
1(2)+R1(3)+R8(4)+R9(5)、累積
時間RT2(5)=R7(1)+R11(2)+R5
(3)+R3(4)+R8(5)、累積時間RT1
(6)=R7(1)+R11(2)+R1(3)+R8
(4)+R9(5)+R10(6)、および累積時間R
T2(6)=R7(1)+R11(2)+R5(3)+
R3(4)+R8(5)+R6(6)となる。
【0070】そして、最後に、すなわち、最後の装着ス
テップstp=6の上記の検索終了時点で、最短装着経
路の候補である装着経路rt1(1−6)と装着経路r
t2(1−6)の、それぞれの累計時間RT1(6)と
累積時間RT2(6)とを比較して、短い方の装着経路
を求める。例えば、{RT1(6)、RT2(6)}=
RT2(6)のときは、図9の(f)に示すように、最
短装着経路rt(1−6)=rt2(1−6)=「r7
(1)−r11(2)−r5(3)−r3(4)−r8
(5)−r6(6)」となり、その累積時間RT=RT
2(6)=R7(1)+R11(2)+R5(3)+R
3(4)+R8(5)+R6(6)となる。ここで、こ
の図9の(e)、(f)および(g)と同じ内容のもの
を図7の(e)、(f)および(g)に示しているの
で、以下の説明では、図7を参照する。
【0071】上述のように、以上の検索方法により、基
板No.4に対する装着ステップstp=6の上記検索
終了時には、全装着ステップstp=1〜6を通しての
最短装着経路rtとその累積時間RTを求めることがで
きる。したがって、基板No.5以降の基板に対して
は、この最短装着経路rtに従って電子部品装着を行う
ことにより、電子部品装着装置の稼働時間を短縮でき
る。
【0072】次に、図1を参照して、本実施形態の装着
経路設定方法の処理フローを説明する。同図に示すよう
に、電子部品装着装置の稼働が開始され、部品装着の処
理が開始すると、まず、初期化を行う(S1)。
【0073】この初期化の処理では、前述したNCデー
タNC2または複合後のNCデータNR1などのNCデ
ータ、各装着ステップにおける装着経路(単位装着経
路:例えば、図3および4で前述した装着経路r1〜r
12)、その中の計測すべき装着経路の番号(例えば、
図5の装着経路番号r1〜r4)、それらの所要時間を
算出する演算式(例えば、図4の各装着経路の移動時間
R1〜R12の式)、最短装着経路を検索するためのプ
ログラム(例えば、図7の各情報を得るためのプログラ
ム)、経路自動設定機能スイッチのオン/オフの情報な
どを、RAM122内にロードする。
【0074】以下では、理解を容易にするため、この初
期化の処理において、前述の図3〜図9に相当するデー
タがロードされた例について、すなわち、2個の電子部
品Sを対象とした装着ステップを単位として、最短装着
経路の検索およびその設定を行う場合について、説明す
る。また、ここでは、標準装着経路は、前述のNCデー
タNR1と同様の装着経路、すなわち「吸着1→吸着2
→装着1→装着2」を単位装着経路として、全装着ステ
ップ分の6個を連結した装着経路とする。
【0075】初期化の処理(S1)が終了すると、図1
に示すように、次に、基板No.の変数PN(以下、
「基板番号PN」という)を1に初期化し(S2)、続
いて、最初の装着ステップstp=1のNCデータを抽
出して、装着経路の位置の要素に割り付ける(S3)。
この処理では、例えば、前述のNCデータNC2:
「A→a1」、「B→b1」の2つのデータが抽出さ
れたときには、A(の位置)を「吸着1」(の位置)と
して割り付け、Bを「吸着2」とし、a1を「装着1」
とし、b1を「装着1」として割り付ける。
【0076】最初の装着ステップ抽出(S3)が終了す
ると、次に、経路自動設定機能スイッチがオンか否かを
判別し(S4)、オフの場合(S4:No)には、次に
標準装着経路の装着ステップstp=1の単位装着経路
を設定する(S30)。一方、オンの場合(S4:Ye
s)には、次に、最適経路が決定済みか否か、すなわ
ち、図7の(f)の最短装着経路rtが検索済みか否か
を判別し(S5)、基板番号PN=1なので、未決定の
ため(S5:No)、次に、検索経路設定を行う(S
6)。
【0077】図6で前述のように、基板番号PN=1の
ときの奇数番目の装着ステップに対しては、図5の計測
すべき装着経路r1、偶数番目に対しては、装着経路r
4を設定する。したがって、ここでは、装着ステップs
tp=1なので、装着経路r1を単位装着経路として設
定する(S6)。
【0078】装着ステップstp=1における単位装着
経路の設定(S6またはS30)が終了すると、次に、
その単位装着経路に従って、吸着〜装着動作を行い、ま
た、検索経路が設定されている(S6)ときには、図5
の移動時間の計測を行う(S7)。次に、最適経路決定
済みまたは経路自動設定機能スイッチがオフか否かを判
別する(S8)。
【0079】最適経路決定済みまたは経路自動設定機能
スイッチがオフのとき(S8:Yes)には、次に、現
行装着ステップ=最終装着ステップか否かを判別し(S
9)、この場合、現行装着ステップstp=1であり、
最終装着ステップではstp=6なので、現行装着ステ
ップ≠最終装着ステップとなり(S9:No)、次の装
着ステップ抽出を行う(S10)。標準経路設定が行わ
れる場合(S4:No)には、どの装着ステップにおい
ても、また、どの基板番号に対しても、動作は同じなの
で、以下では、経路自動設定機能スイッチがオンの場合
(S4:Yes)についてのみ説明する。
【0080】経路自動設定機能スイッチがオンの場合
(S4:Yes)でも、現行装着ステップstp=1の
ときには、最適経路が未決定(S8:No)なので、次
に、現行装着ステップまでの未実施検索経路が有るか否
かを判別する(S11)。この場合、現行装着ステップ
stp=1なので、図6で前述のように、図5の計測す
べき装着経路のうち未実施検索経路が有る(S11:Y
es)ため、次に、現行装着ステップ=最終装着ステッ
プか否かを判別し(S9)、現行装着ステップ≠最終装
着ステップとなり(S9:No)、次の装着ステップ抽
出を行う(S10)。
【0081】次の装着ステップstp=2においては、
まず、経路自動設定機能スイッチがオンであることを判
別した(S4:Yes)後、最適経路決定済みか否かを
判別する(S5)。基板番号PN=1〜4の間は、図5
および図6に示すように、最適経路決定済み(S5:Y
es)とはならないので、次に、図6の基板番号PN=
1の装着ステップstp=2に対する検索経路、すなわ
ち、図5の装着経路r4を単位装着経路として設定する
(S6)。
【0082】以下、上記の装着ステップstp=1のと
きと同様に、その単位装着経路に従って、吸着〜装着動
作+図5の移動時間の計測を行い(S7)、最適経路が
未決定であることを判別し(S8:No)、現行装着ス
テップまでの未実施検索経路が有ることを判別し(S1
1:Yes)、現行装着ステップ≠最終装着ステップで
あることを判別して(S9:No)、次の装着ステップ
抽出を行う(S10)。
【0083】次の装着ステップstp=3〜5において
も、経路自動設定機能スイッチがオンであることを判別
した(S4:Yes)後、最適経路決定済みではないこ
とを判別し(S5:No)、図6に示した基板番号PN
=1の装着ステップstp=3〜5に対する検索経路、
すなわち、図5の装着経路r1、r4、r1を単位装着
経路として設定し(S6)、吸着〜装着動作+図5の移
動時間の計測を行い(S7)、最適経路が未決定である
ことを判別し(S8:No)、現行装着ステップまでの
未実施検索経路が有ることを判別し(S11:Ye
s)、現行装着ステップ≠最終装着ステップであること
を判別して(S9:No)、次の装着ステップ抽出を行
う(S10)。
【0084】次の装着ステップstp=6においても、
経路自動設定機能スイッチがオンであることを判別した
(S4:Yes)後、最適経路決定済みではないことを
判別し(S5:No)、図6の基板番号PN=1の装着
ステップstp=6に対する検索経路である、図5の装
着経路r4を単位装着経路として設定し(S6)、吸着
〜装着動作+図5の移動時間の計測を行い(S7)、最
適経路が未決定であることを判別し(S8:No)、現
行装着ステップまでの未実施検索経路が有ることを判別
する(S11:Yes)。そして、現行装着ステップs
tp=6なので、現行装着ステップ=最終装着ステップ
となることを判別する(S9:Yes)。すなわち、基
板番号PN=1の基板に対する電子部品の装着や必要な
計測を全て終了して、次の基板設定および基板番号PN
=2の設定を行う(S14)。
【0085】次の基板番号PN=2の基板に対しては、
図6で前述のように、単位装着経路として設定する装着
経路が、全ての装着ステップstp=1〜6に対して図
5の装着経路r2であること以外は、上記の基板番号P
N=1の基板に対する処理と、同様に処理する。また、
その次の基板番号PN=3の基板に対しても、その設定
する装着経路が図5の装着経路r3であること以外は、
同様に処理する。
【0086】そして、次の基板番号PN=4に対する処
理においては、まず、装着ステップstp=1につい
て、経路自動設定機能スイッチがオンであることを判別
した(S4:Yes)後、最適経路決定済みではないこ
とを判別し(S5:No)、図6の基板番号PN=1の
装着ステップstp=1に対する検索経路である、図5
の装着経路r4を単位装着経路として設定し(S6)、
吸着〜装着動作+図5の移動時間の計測を行い(S
7)、最適経路が未決定であることを判別する(S8:
No)。
【0087】次に、この時点では、図6の現行装着ステ
ップstp=1における未実施検索経路がなくなる(S
11:No)ので、次に、現行装着ステップまでの最適
経路候補決定を行う(S12)。すなわち、図7のst
p=1の(a)および(b)の、各分類毎の装着経路お
よびその移動時間を求め、それにより、同図の(c)の
最短装着経路の候補を挙げ、同図の(e)の全体の最短
装着経路のstp=1の要素の候補(要素候補装着経
路)とする(S12)。次に、現行装着ステップ≠最終
装着ステップであることを判別して(S13:No)、
次の装着ステップ抽出を行う(S10)。
【0088】次に、装着ステップstp=2に対しても
同様に、経路自動設定機能スイッチがオンであることの
判別(S4:Yes)〜最適経路未決定の判別(S5:
No)〜図6の基板番号PN=1の装着ステップstp
=2に対する図5の装着経路r1の設定(S6)〜吸着
〜装着動作+図5の計測(S7)〜最適経路未決定の判
別(S8:No)を行った後、図6の現行装着ステップ
stp=2における未実施検索経路がなくなる(S1
1:No)ので、図7のstp=2の(a)および
(b)の、各分類毎の装着経路およびその移動時間を求
め、(c)の最短装着経路の候補を挙げ、(e)の全体
の最短装着経路のstp=2の要素の候補とするととも
に、stp=1の要素を調整して連結し、装着ステップ
(単位装着工程)stp=2までの要素候補装着経路と
する(S12)。次に、現行装着ステップ≠最終装着ス
テップであることを判別して(S13:No)、次の装
着ステップ抽出を行う(S10)。
【0089】以下、同様に、基板番号PN=4に対する
装着ステップstp=3〜5の処理を行う。次に、最後
の装着ステップstp=6に対して、経路自動設定機能
スイッチがオンであることの判別(S4:Yes)〜最
適経路未決定の判別(S8:No)を行った後、図6の
現行装着ステップstp=6における未実施検索経路が
なくなる(S11:No)ので、図7のstp=6の
(a)および(b)の、各分類毎の装着経路およびその
移動時間を求め、(c)の最短装着経路の候補を挙げ、
(e)の全体の最短装着経路のstp=6の要素の候補
とするとともに、stp=1〜5の要素を調整して連結
し、装着ステップ(単位装着工程)stp=6までの要
素候補装着経路とする(S12)。
【0090】次に、現行装着ステップ=最終装着ステッ
プとなる(S13:Yes)ので、最適経路決定(S1
5)を行う。すなわち、図7の(e)の要素候補装着経
路rt1(1−6)とrt2(e)を比較して、最短装
着経路rtを検索し、この最短装着経路rtを最適装着
経路として設定する。この時点で、最適経路決定フラグ
をオンにして(S15)、次の基板設定および基板番号
PN=5の設定を行う(S14)。
【0091】次の基板番号PN=5の基板に対しては、
経路自動設定機能スイッチがオンであることを判別した
(S4:Yes)後、最適経路決定フラグがオンである
ことから、最適経路決定済みであることを判別すると
(S5:Yes)、次に、最適経路設定を行う。すなわ
ち、標準経路設定(S30)と同様に、最短装着経路の
装着ステップstp=1の単位装着経路を設定する(S
20)。この場合、図7の(e)の最短装着経路rtよ
り、その単位装着経路rt(1)=r7(1)を設定す
る。
【0092】装着ステップstp=1における最短装着
経路の単位装着経路の設定(S20)が終了すると、次
に、その単位装着経路に従って、吸着〜装着動作を行い
(S7)、次に、最適経路決定済みまたは経路自動設定
機能スイッチがオフか否かを判別すると、最適経路決定
済み(S8:Yes)のため、現行装着ステップ=最終
装着ステップか否かを判別し(S9)、現行装着ステッ
プ≠最終装着ステップとなるので(S9:No)、次の
装着ステップ抽出を行う(S10)。
【0093】最適経路設定が行われる場合(S5:Ye
s)には、以降の装着ステップにおいては、最適装着経
路の各装着ステップに対応する単位装着経路に従って処
理され、かつ、以降の全ての基板に対しても、動作は同
じになる。したがって、基板番号PN=5以降の基板に
対しては、この最短装着経路に従って電子部品装着を行
うことにより、電子部品装着装置の稼働時間を最小にす
ることができる。
【0094】以上に詳述したように、本実施形態の装着
経路設定方法によれば、図3〜図4で示したような複数
種類の装着経路を、最短装着経路の単位装着経路の候補
として、RAM122などの記憶部に記憶し、所定の枚
数の基板に対して、電子部品の装着を行いながら、単位
装着経路毎の所要時間を計測(学習)することにより、
電子部品装着装置の稼働時間を短縮するための最適な装
着経路を、電子部品装着装置の実稼働を止めることなく
自動的に検索し設定することができ、電子部品装着装置
の稼働時間をより短縮することができる。
【0095】また、この装着経路設定方法の場合、検索
された最短装着経路の各単位装着工程における単位装着
経路の開始位置および終了位置が、それぞれ前および後
の単位装着工程の単位装着経路と合致しているので、連
結による所要時間のロスがなく、スムーズに連結され
る。
【0096】また、この装着経路設定方法の場合、図4
の各装着経路に含まれる各経路の全ての所要時間を計測
するために、その全ての経路を含む図5の必要最低限の
装着経路のみ実行して、各経路の所要時間を計測し、そ
の計測結果に基づいて、各装着経路の所要時間を算出し
ているので、より早い時期に最短装着経路が得られ、実
行装着経路として設定できる。この結果、最短装着経路
を得るために必要な基板の枚数が減り、早い時期に最短
装着経路による装着ができ、全体の稼働時間をより短縮
している。
【0097】また、この場合、特に優秀な自動並べ替え
プログラムや事前評価用のシュミレーションモデルなど
を必要としないため、電子装着装置本体の改良や、使用
する基板の種類の変更、あるいは基板上の電子部品の装
着位置の変更等がある度に、シミュレーションモデルを
最構築したり、NCデータの作り直しをする必要がなく
なり、そのための工数や期間を削減でき、従来のNCデ
ータの並べ替え等では不可能だった、個々の電子部品装
着装置や基板に合致するケースバイケースでの最適化も
可能である。
【0098】また、この装着経路設定方法では、経路経
路自動設定機能スイッチ(経路自動設定指示手段)のオ
ン/オフを切り替えることにより、装着経路の設定とし
て、標準経路(標準装着経路)設定と最適経路(最短装
着経路)設定とを切り替えることができ、必要に応じて
最適経路(最短装着経路)の自動設定を用いることがで
きる。これにより、例えば、従来の実行装着経路を標準
装着経路としておけば、従来の電子部品装着装置の装着
経路との上位互換性が確保できる。また、例えば、前回
の稼働時に検索した最短装着経路を、新ためて標準装着
経路としておけば、次の稼働時には、最初から最短装着
経路に従って、装着を行え、稼働時間をさらに短縮でき
る。さらに、この経路自動設定機能手段として、装着ス
テップ(単位装着工程)分のビット数のフラグまたはレ
ジスタ等を使用すれば、各単位装着経路毎に、最短単位
装着経路の検索を指示することもでき、一部の単位装着
工程のみさらに高速化を図りたい場合などに利用でき
る。
【0099】なお、上記の装着経路設定方法では、同時
に吸着可能な複数種類の電子部品Sの代表として、2個
の電子部品Sを吸着する場合について説明したが、それ
以上の数、例えば、吸着数3の場合には、上述した開始
位置の分類を示すαが3種類、終了位置の分類を示すβ
が3種類で、9種類の分類となる。しかし、最短装着経
路の候補は、終了位置の分類のβ毎で良いから、各装着
ステップ終了時には、3つ以下の候補となる。すなわ
ち、例えば、各装着ステップ(単位装着工程)までの要
素候補装着経路rt1〜3として、同様に検索して行け
ば良い。したがって、吸着数が増えても、各装着ステッ
プの候補数がその2乗等で増加するわけではなく、その
吸着数分の候補となるため、上記の装着経路設定方法を
容易に適用できる。
【0100】なお、上記の装着経路設定方法の場合、図
5の必要最低限の装着経路のみを実行する方法ではな
く、図4の12通りの各装着経路を、各装着ステップに
ついて1個ずつ任意に連結して、12枚の基板に対して
図4の12通りの各装着経路を最低1回ずつ実行する場
合でも、全ての組み合わせの装着経路を実行して最短装
着経路を得るのに比べて、格段に効率が良いことは、言
うまでもない。
【0101】すなわち、一般に、同じ種類の基板に対す
る全ての装着経路は、各装着ステップ(単位装着工程)
に対応する全ての装着経路(単位装着経路)の組み合わ
せとなる。このため、その組み合わせに用いられる全て
の単位装着経路を含む複数の装着経路を選択し、それら
の装着経路に従った装着を行うことにより、全ての組み
合わせの装着経路による装着を実行しなくても、全ての
単位装着経路を最低1回は実行することができる。した
がって、上記の12通りを実行するだけで、全ての単位
装着経路の各所要時間を、より早い時期に計測でき、こ
れにより、より早い時期に最短装着経路が得られ、実行
装着経路として設定できる。この結果、最短装着経路を
得るために必要な基板の枚数が減り、早い時期に最短装
着経路による装着が可能になるため、全体の稼働時間を
より短縮できる。
【0102】なお、装着経路によっては、例えば、図3
の吸着1と吸着2の間の経路の移動時間K1と移動時間
K2のような、互いに逆方向の移動時間が同一時間であ
ると見なせる場合もあり、そのことを考慮して、実行経
路をより少なく絞ることが可能な場合も有り得る。
【0103】また、上記の装着経路設定方法より単純
に、最短装着経路の候補となる複数種類の装着経路をR
AM122などの記憶部に記憶しておき、異なる基板に
対して全て実行して、全ての中から最終的に最短装着経
路を選択する方法も考えられる。また、この場合、複数
種類の装着経路に従って、それぞれ実行する度に、その
前に実行したときに検索した最短装着経路の所要時間と
比較して、その最短装着経路より所要時間が短いとき
に、そのときの装着経路を前に検索した最短装着経路と
差し替えていく方法も採用できる。
【0104】すなわち、複数種類の装着経路のうちの第
1装着経路に従って、基板No.1の(第1)基板に対
する電子部品の装着を行い、さらに第2装着経路に従っ
て、次の(第2)基板に対する電子部品の装着を行うと
ともに、それらの装着経路のときの所要時間を計測(学
習)しておき、所要時間の短い方の装着経路を最短装着
経路として検索し、次の装着対象となる基板に対する実
行装着経路とすることにより、以降の基板に対しては、
より短い装着経路による装着が行われ、全体の稼働時間
が短縮できる。
【0105】そして、この場合、さらに、上記で検索し
た最短装着経路に従って装着を行う前に、上記の第1ま
たは第2装着経路とは別の装着経路である第3装着経路
に従って、次の第3基板に対する装着を行いながら、そ
の所要時間を計測しておき、それまでの最短装着経路と
比較して、その所要時間が短いときには、最短装着経路
として差し替えることにより、より稼働時間の短縮化が
可能となる。また、これを記憶部に記憶されている複数
種類の最短装着経路の候補分だけ繰り返せば、その中の
最短の装着経路を検索することもでき、さらにいっそう
の稼働時間の短縮化も可能である。
【0106】上述の考え方は、例えば、図3および4に
示した装着経路を、単位装着経路としてそれぞれ複数個
連結した複数種類の装着経路にも応用できる。すなわ
ち、第1装着経路による第1基板に対する電子部品の装
着や、第2装着経路による第2基板に対する電子部品の
装着の際に、単位装着経路毎の所要時間を計測してお
き、単位装着工程毎に、より短い単位装着経路を求め、
それらを連結した装着経路を最短装着経路とすることに
より、この最短装着経路は、第1装着経路や第2装着経
路より所要時間の短い装着経路となる。したがって、こ
のようにして検索された最短装着経路を、次の装着対象
となる基板に対する実行装着経路とすることにより、電
子部品装着装置の実稼働を止めることなく、さらに全体
の稼働時間が短縮できる。
【0107】そして、この場合にも、さらに、上記で検
索した最短装着経路に従って装着を行う前に、第3装着
経路による第3基板に対する装着を行いながら、その単
位装着経路の所要時間を計測しておき、それまでの単位
装着工程毎の最短単位装着経路と比較して、その所要時
間が短いときに差し替えることにより、より稼働時間の
短縮化が可能になるとともに、最短装着経路の候補分だ
け繰り返せば、それらの単位装着工程毎の最短単位装着
経路のみを連結した最短装着経路とすることもでき、さ
らにいっそうの稼働時間の短縮化も可能となる。
【0108】また、例えば、図7の(e)の装着経路r
t1や装着経路rt2などに相当する最短装着経路候補
を、図6のように、基板No.に対応して並べて、各基
板に対する各装着ステップ毎の装着経路指示とすること
もできる。また、各単位装着工程毎に最短単位装着経路
候補となる単位装着経路が異なる場合、例えば、装着ス
テップstp=1と装着ステップstp=2での候補装
着経路が異なっても、開始位置と終了位置による分類毎
に最短の単位装着経路さえ求めれば、図7と同様にでき
る。また、これらの場合にも、最短装着経路の複数の候
補に対して、図4の12通りの装着経路に対する図5の
計測と同様に、少ない回数で、効率的に全最短装着経路
候補の所要時間を求めて比べる方法も考えられる。これ
らについては、さらに後述する。
【0109】ところで、複数の電子部品Sを吸着する吸
着動作の後、かつ、それらの電子部品Sを装着する装着
動作の前に、吸着した複数の電子部品Sの部品確認のた
めに、部品認識処理を行う場合、全ての電子部品を吸着
後、所定の位置にある部品認識位置に移動して、吸着し
た電子部品をまとめて認識するのが、効率的であると予
測できる。このような場合、最短装着経路は、吸着する
全ての電子部品Sの最後の吸着位置から部品認識位置を
経由して、最初の装着位置に移動する経路となる。すな
わち、例えば、図10に示すように、吸着1および2の
位置と、装着1および2の位置との間で、部品認識位置
を経由する装着経路となる。
【0110】このような場合、図10の装着経路のう
ち、その動作開始位置、すなわち前の装着ステップによ
る装着経路の最終装着1または2の位置から部品認識の
位置までの経路(以下、「吸着経路」という)として
は、図11(a)に示す4通りがある。ただし、図11
(a)の各装着経路の下段の[]内の左辺は、各吸着経
路rfn(n=1〜4)における装着ヘッドの移動時間
の合計RFnを示しており、右辺は、図10の各移動時
間K1、K2、K11、K12およびKS1〜KS4を
示している。
【0111】また、部品認識の位置から現行装着ステッ
プの最終装着1または2の位置までの経路(以下、全体
の装着経路と区別して、「認識後装着経路」という)と
しては、図12(a)に示す2通りがある。ただし、図
12(a)の各装着経路の下段の[]内の左辺は、各認
識後装着経路rb1およびrb2における装着ヘッドの
移動時間の合計RB1およびRB2を示しており、右辺
は、図10の各移動時間K3、K4、K13、およびK
14を示している。
【0112】また、前述の図4と同様に、最短装着経路
の検索方法の理解を助けるため、図11(a)のα欄に
は、前段装着1から開始する吸着経路に「α=1」を、
前段装着2から開始する装着経路に「α=2」を付し
て、その吸着経路の分類を示している。また、同様に、
図12(a)のβ欄には、現行装着ステップの装着動作
が装着1で終了する認識後装着経路に「β=1」を、装
着2で終了する認識後装着経路に「β=2」を付して、
その分類を示している。
【0113】そして、図10の装着経路の場合、図11
(b)に示すように、吸着経路rf1〜rf4をそのま
ま実行すればよいので、前述の図5の計測から図4の装
着経路の移動時間を求めたような工夫を特にしなくて
も、各装着ステップを4回実行することで吸着経路の全
計測が終了する。認識後装着経路の方は、図12(b)
に示すように、2通りの認識後装着経路を実行すれば全
計測が終了する。
【0114】図10の装着経路の場合、途中で部品認識
位置を経由するために、各装着ステップにおける吸着経
路と認識後装着経路とが互いに独立の経路となる。すな
わち、例えば、現行装着ステップの認識後装着経路とし
て、認識後装着経路rb1を選択するか認識後装着経路
rb2を選択するかに拘らず、前の装着ステップの部品
認識位置から現行装着ステップの部品認識位置までの最
短装着経路を、前の装着ステップの認識後装着経路と現
行装着ステップの吸着経路との組み合わせの中から検索
できる。
【0115】図13は、上記の図11(a)や図12
(a)の分類を考慮した上で、図11(a)の4つの吸
着経路rf1〜rf4と、図12(a)の2つの認識後
装着経路rb1およびrb2とを、各装着ステップst
pで実行する一例を示している。例えば、基板No.1
に対して、装着ステップstp=1で吸着経路rf1を
選択し、かつ、認識後装着経路rb2を選択すると、装
着1の位置でこのステップstp=1の装着動作が終了
する(図12(a)のrb2のβ欄:β=1参照)の
で、次の装着ステップstp=2でも、吸着経路rf1
を選択できる(図11(a)のrf1のα欄:α=1参
照、以下同様に参照のこと)。
【0116】前述のように、図10の装着経路の場合、
各装着ステップにおける吸着経路と認識後装着経路とが
互いに独立しているため、認識後装着経路は次の装着ス
テップの吸着経路の選択に合わせれば良いが、図13の
例では、全装着ステップの選択経路を同一にするように
設定し、図11(b)および図12(b)の必要な計測
を行う。
【0117】次の基板No.2に対しては、全装着ステ
ップの吸着経路として吸着経路rf2を選択し、それに
合わせて、全装着ステップの認識後装着経路rb1を選
択することにより、前の装着ステップの装着2から始ま
り、現行装着ステップの装着2で終了する装着経路に設
定して、必要な計測を行う。同様に、次の基板No.3
に対しては、装着1で始まり装着1で終了するように、
吸着経路rf3を選択し、認識後装着経路rb1と組み
合わせて、必要な計測を行う。そして、基板No.4に
対しては、認識後装着経路rb2と組み合わせて、吸着
経路rf4の必要な計測を行う。
【0118】このようにして、全ての装着ステップにお
ける吸着経路rf1〜rf4と認識後装着経路rb1お
よびrb2についての、図11(b)および図12
(b)の各移動時間の計測は、基板NO.4の部品装着
終了と同時に終了させることができ、その時点で、各装
着ステップについて、図11(a)および図12(a)
の移動時間RF1〜RF4、RB1およびRB2を算出
できる。
【0119】基板No.4に対する装着ステップstp
=1が終了した時点で、図15のstp=1の(a)お
よび(b)の、各分類毎の吸着経路、認識後装着経路お
よびそれらの移動時間を求め、それにより、同図の
(c)の最短装着経路の候補を求める。
【0120】この場合、まず、α1min (stp)とし
て、図11(a)のα=1の吸着経路rf1(stp)
およびrf4(stp)のうち、その移動時間が最小の
もの、すなわち、移動時間RF1(stp)と移動時間
RF4(stp)のうちの短い方に対応する吸着経路を
選択する。例えば、吸着移動時間Tα1(1)={RF
1(1)、RF4(1)}=RF1(1)のときは、吸
着経路α1min (1)=rf1(1)となるので、図1
5の(a)および(b)に示すように、移動時間RF1
(1)とともに吸着経路rf1(1)を記憶する。
【0121】同様に、図11(a)のα=2の吸着経路
rf2(stp)およびrf3(stp)から、吸着経
路α2min (stp)を検索する。例えば、吸着移動時
間Tα2(1)={RF2(1)、RF3(1)}=R
F3(1)のときは、吸着経路α2min (1)=rf3
(1)となるので、図15(a)および(b)に示すよ
うに、移動時間RF3(1)とともに吸着経路rf3
(1)を記憶する。
【0122】また、図12(a)のβ=1の認識後装着
経路β1min (1)=rb2(1)を、最短候補の認識
後装着経路tβ1(1)とし、β=2の認識後装着経路
β2min (1)=rb1(1)を、最短候補の認識後装
着経路tβ2(1)とする。そして、図15(a)およ
び(b)に示すように、移動時間RB1(1)やRB2
(1)とともに認識後装着経路rb1(1)やrb2
(1)を記憶する。
【0123】次に、例えば、図15の(i)に示すよう
に、最短吸着移動時間Tα(1)={RF1(1)、R
F4(1)}=RF3(1)のときは、同図の(c)の
ように、最短吸着経路tα(1)として、吸着経路rf
3(1)を選択し、移動時間RF3(1)とともに記憶
する。
【0124】次に、同様のことを、図13の基板No.
4に対する装着ステップstp=2が終了した時点で行
い、図15のstp=2の(a)および(b)の、各分
類毎の吸着経路、認識後装着経路およびそれらの移動時
間を求め、それにより、同図の(c)の最短装着経路の
候補を求める。
【0125】ただし、上記の装着ステップstp=1の
ときの最短吸着経路tα(1)と異なり、装着ステップ
stp=2のときの最短吸着経路tα(2)は、前の装
着ステップstp=1のときの最短候補の認識後装着経
路tβ1(1)およびtβ2(1)と、現行装着ステッ
プstp=2の吸着経路α1min (2)およびα2min
(stp)との各移動時間を累積した累積時間から求め
る。
【0126】まず、認識後装着経路tβ1(1)の移動
時間Tβ1(1)と、吸着経路α1min (2)=rf4
(2)の移動時間RF4(2)との、累積時間Tα1
(2)=(Tβ1(1)+RF4(2))を求め、同様
に、認識後装着経路tβ2(1)の移動時間Tβ2
(1)と、吸着経路α2min (2)=rf2(2)の移
動時間RF2(2)との、累積時間Tα2(2)=(T
β2(1)+RF2(2))を求める。
【0127】そして、例えば、図15の(j)に示すよ
うに、短い方の累積時間Tα(2)={(Tβ1(1)
+RF4(2))、(Tβ2(1)+RF2(2))}
={(RB2(1)+RF4(2))、(RB1(1)
+RF2(2))}=(RB1(1)+RF2(2))
のときは、装着ステップstp=1の最短認識後装着経
路tβ(1)として、認識後装着経路rb1(1)を選
択するとともに、装着ステップstp=2のときの最短
吸着経路tα(2)として、吸着経路rf2(2)を選
択し、それぞれ移動時間RB1(1)およびRF2
(2)とともに、図15の(c)に示すように、認識後
装着経路rb1(1)および吸着経路rf2(2)を記
憶する。
【0128】前述のように、図10の装着経路の場合、
各装着ステップにおける吸着経路と認識後装着経路とが
互いに独立しているため、ここで求めた認識後装着経路
rb1(1)と吸着経路rf2(2)を連結した装着経
路「rb1(1)−rf2(2)」は、そのまま、全体
としての最短装着経路rtの要素となる。すなわち、全
体の最短装着経路rtのうち、要素経路「rf3(1)
−rb1(1)−rf2(2)」までが、この時点で確
定するので、図15の(f)および(g)に示すよう
に、その最短装着経路rtの要素経路を、それまでの累
積時間RTとともに記憶する。
【0129】以下、同様に、基板No.4に対する装着
ステップstp=3〜6を進め、各装着ステップ毎の装
着動作終了時に、各分類毎の吸着経路、認識後装着経路
およびそれらの移動時間を求め、最短装着経路の候補と
するとともに、前の装着ステップの認識後装着経路と現
行装着ステップの吸着経路を連結した経路のうちの最短
装着経路を求め、全体の最短装着経路の要素経路を順次
確定する。
【0130】そして、以上の最短装着経路の検索方法に
より、基板No.4に対する装着ステップstp=6の
上記検索終了時には、全装着ステップstp=1〜6を
通しての最短装着経路rtとその累積時間RTを求める
ことができる。図14は、そのようにして最短装着経路
を検索した結果の一例を示していて、(a)および
(b)の部分は、図15と同じ内容を示し、(c)、
(f)、および(g)は、最終装着ステップstp=6
までの検索結果を示している。(f)に示すように、こ
の例の場合、最短装着経路rt=「rf3(1)−rb
1(1)−rf2(2)−rb2(2)−rf3(3)
−rb2(3)−rf1(4)−rb2(4)−rf4
(5)−rb1(5)−rf3(6)−rb1(6)」
となっている。
【0131】したがって、前述の図3の装着経路を図6
の順番で実行したときと同様に、基板No.5以降の基
板に対しては、この最短装着経路rtに従って電子部品
装着を行うことにより、電子部品装着装置の稼働時間を
短縮できる。なお、図15の(h)に示した前述のtβ
1(stp)などは、(a)のβ1min (stp)と同
じ内容なので、記憶の必要はなく、すなわち、図14の
情報があれば、上述した最短装着経路の検索を行うこと
ができる。
【0132】一方、各装着ステップstpで装着する電
子部品Sが3個以上の場合、β1min (stp)やβ2
min (stp)の他に、新たにβ3min (stp)など
も必要になる。また、この場合、複数の候補から選択さ
れるために、β1min (stp)などとして選択される
認識後装着経路が、各装着ステップstp毎に異なる可
能性がある。
【0133】しかし、その場合も、最短候補の認識後装
着経路は、tβ1(stp)=β1min (stp)、t
β2(stp)=β2min (stp)、tβ3(st
p)=β3min (stp)、…などになるため、各認識
後装着経路を求めた装着ステップの次の装着ステップの
吸着経路との組み合わせで、最短装着経路を検索するこ
とにより、上述した図14と同様の検索方法で最短装着
経路を検索できる。また、この場合も、図14の(a)
に相当する他の情報から最短候補の認識後装着経路tβ
1(stp)などを求められるため、特に記憶しておく
必要はない。
【0134】そして、図10〜15で上述した装着経路
設定方法による処理フローは、図3〜9で前述の装着経
路設定方法の場合と比べ、図1の検索経路設定(S6)
で設定される検索対象の単位装着経路、それによる実行
経路および計測(S7)、各装着ステップにおける要素
候補装着経路の決定(S12)、およびそれらによる最
適経路決定(S15)の内容が、図3と図10の装着経
路の違い分だけ、すなわち、上述した最短装着経路の検
索方法の違い分だけ異なるだけで、処理フローとして
は、同等なので、説明は省略する。
【0135】図10〜15で上述した装着経路設定方法
では、各単位装着工程毎に、吸着位置から部品認識位置
までの吸着経路(認識前装着経路)と、部品認識位置か
ら各装着位置までの認識後装着経路と、を連結した単位
装着経路を、図10〜13で示したように、各種準備
し、その単位装着経路を複数個連結した装着経路を、最
短装着経路の候補として、RAM122などの記憶部に
記憶しておくことにより、より簡易に最短装着経路を検
索して設定できる。
【0136】すなわち、この場合、各単位装着経路は、
部品認識位置の前後で、所要時間として相互に独立の経
路となるので、図15で上述のように、各単位装着工程
の認識後装着経路と次の単位装着工程の吸着経路とを連
結した経路のうちの最短経路を求め、図14で上述のよ
うに、それを要素候補装着経路として各単位装着工程順
に連結し、その連結した要素候補装着経路の前に最初の
単位装着工程の最短吸着経路を連結し、連結した要素候
補装着経路の後ろに最後の単位装着工程の最短認識後装
着経路を連結することにより、全体としての最短装着経
路を、より簡易に検索して設定できる。
【0137】なお、図3や図10の装着経路の各装着ス
テップ間に、ノズルチェンジの動作が入る場合、前段装
着1または2と、現行装着ステップの吸着1または2と
の間で、ノズルチェンジの位置、例えば、図28のノズ
ルストッカ13の位置、を経由するために、各装着ステ
ップの装着経路が相互に独立の経路となる。すなわち、
各装着ステップにおける装着経路(単位装着経路)が、
ノズルチェンジの位置から始まりノズルチェンジの位置
で終わる装着経路となるので、各装着ステップ毎に最短
装着経路(最短単位装着経路)を求めれば、それらを連
結するだけで、全体としての最短装着経路となる。
【0138】特に、図10の装着経路の場合、部品認識
位置を経由することにより、前述のように、吸着経路と
認識後装着経路が独立しているので、この図10の装着
経路に、ノズルチェンジの位置を経由するような変更を
加えれば、各装着ステップの吸着経路毎および認識後装
着経路毎に、最短経路を求めて連結するだけで、至極簡
単に全体の最短装着経路を検索できる。
【0139】これらの最短装着経路の検索方法およびそ
の設定方法は、前述の図3〜9、および図10〜15に
ついての説明から容易に考えられるので、これ以上の説
明は、省略する。
【0140】一方、部品認識位置が複数ある場合、例え
ば、図28で説明した部品供給部5で吸着した電子部品
Sの部品認識位置11と、部品供給部4で吸着した電子
部品Sの部品認識位置12のように、吸着1の位置で吸
着した電子部品Sは、認識1の位置で部品認識され、吸
着2の位置で吸着した電子部品Sは、認識2の位置で部
品認識されるような場合、図16〜図18に示すよう
に、合計40通りの装着経路がその装着ステップにおけ
る最短装着経路(最短単位装着経路)の候補となる。
【0141】そして、この図16の装着経路の場合に
も、図3の装着経路に対して図7の(a)のα1β1mi
n (stp)等を求めたのと同様に、各装着ステップs
tpにおける開始位置や終了位置の各分類毎の、最短装
着経路の候補とその移動時間を求めることにより、図7
で前述した最短装着経路の検索方法と基本的に同じ方法
で、最短装着経路を検索できる。また、それにより、図
1で説明した装着経路の設定処理も同様にできる。そこ
で、以下では、各装着ステップでの装着経路の説明(前
述の図3〜4に対応する説明)と、必要な計測を効率的
に行う手順の説明(図5〜6に対応する説明)にとどめ
る。
【0142】まず、前段装着1からの装着経路(α=1
の装着経路)としては、図16および図17に示す20
通りがある。また、前段装着2からの装着経路(α=2
の装着経路)としては、図16および図18に示す20
通りがある。
【0143】図16〜18の40通りの装着経路の場
合、前述の図5と同様に、例えば、図19の6通りの装
着経路を実行すれば、必要な移動時間の計測は全て終了
する。そして、これらの計測結果を用いて、図16〜1
8の40通りの装着経路の各移動時間を算出できる。
【0144】図17および図18のβ欄は、前述の図4
や図12と同様に、各装着経路の終了位置による分類を
示し、開始位置を示すα欄は、図17の20通りの装着
経路は全てα=1の分類に含まれ、図18の20通りの
装着経路は全てα=2の分類に含まれるので、省略して
ある。
【0145】図20は、前述の図6や図13と同様に、
各装着経路の上記分類を考慮した上で、図19の6通り
の装着経路を実行する一例を示している。同図に示すよ
うに、基板No.1に対しては、奇数番目の装着ステッ
プstp=1、3、および5では、前段装着1で始まり
装着2で終了する装着経路rα11、偶数番目の装着ス
テップstp=2、4、および6では、前段装着2で始
まり装着1で終了する装着経路rα27を選択し、基板
No.2に対しては、装着ステップの奇数番目と偶数番
目を交換して、装着経路rα27、およびrα11を選
択して、図19の必要な計測を行う。
【0146】基板No.3〜6に対しては、全装着ステ
ップstp=1〜6で同じ装着経路を選択して必要な計
測を行う。すなわち、基板No.3および4に対して
は、前段装着2で始まり装着2で終了する装着経路rα
23およびrα24を、基板No.5および6に対して
は、前段装着1で始まり装着1で終了する装着経路rα
19およびrα1aを選択して計測を行う。
【0147】そして、基板No.6に対する各装着ステ
ップ毎の装着動作終了時に、各分類毎の装着経路および
その移動時間を求め、最短装着経路の候補を挙げ、全体
の最短装着経路の各装着ステップの要素とするととも
に、その前の装着ステップの要素を調整する。すなわ
ち、図7で前述した最短装着経路の検索方法と基本的に
同じ方法で、最短装着経路を検索でき、それにより、図
1で説明した装着経路の設定処理も同様にできる。
【0148】なお、図16の装着経路においては、「吸
着1→認識1」および「吸着2→認識2」の経路を含む
装着経路が、最短装着経路になると予測できる場合、す
なわち、電子部品Sを吸着後すぐにその認識をする経路
が他を経由するより短くなることが予測できる場合もあ
る。例えば、図28において、2個の電子部品Sの一方
は部品供給部5で吸着されて部品認識位置11で認識さ
れ、他方は部品供給部4で吸着されて部品認識位置12
で認識されるような場合には、それぞれの吸着位置と部
品認識位置との関係から、他の装着経路よりも、例え
ば、2個の電子部品Sを両方とも吸着した後認識する装
着経路よりも、吸着後すぐに認識する装着経路の方が効
率的であることは予測できる。
【0149】また、逆に、電子部品装着装置の構造によ
っては、例えば、認識1や認識2の位置が、吸着1や吸
着2の位置から装着する基板の位置までの途中に設けら
れているような構造の場合などでは、2個の電子部品S
を両方とも吸着した後認識する装着経路が、他の装着経
路より効率的であることが予測できる場合もある。(前
述の図10の装着経路は、この一種で、認識1と認識2
が同じ位置の場合とも考えられる。)
【0150】これらの場合、最短装着経路の候補となる
装着経路を、図16の場合より少なく絞って、より効率
的に最短装着経路を求めることもできる。例えば、図2
4は前者の場合の、図26は後者の場合の装着経路を示
していて、以下、これらの場合の各装着ステップでの装
着経路と、必要な計測を効率的に行う手順について説明
する。
【0151】まず、図24の装着経路の場合、前段装着
1または2からの装着経路としては、図25に示す12
通りがある。そして、図25のβ欄は、図17および図
18のβ欄などと同様に、各装着経路の終了位置による
分類を示している。また、上記のうち、6通りの装着経
路rα1n(n=1、2、7、8、d、h)は、全てα
=1の分類に含まれ、他の6通りの装着経路rα2n
は、全てα=2の分類に含まれる。
【0152】図24〜25の12通りの装着経路の場
合、例えば、下記の4通りの装着経路を実行すれば、必
要な移動時間の計測は全て終了し、これらの計測結果を
用いて、図24〜25の12通りの装着経路の各移動時
間を算出できる。 rα11:「前段装着1→吸着1→認識1→装着1→吸
着2→認識2→装着2」 rα22:「前段装着2→吸着1→認識1→吸着2→認
識2→装着1→装着2」 rα27:「前段装着2→吸着2→認識2→装着2→吸
着1→認識1→装着1」 rα18:「前段装着1→吸着2→認識2→吸着1→認
識1→装着2→装着1」
【0153】図21は、前述の図20などと同様に、上
記の4通りの装着経路を実行する一例を示している。同
図に示すように、基板No.1に対しては、奇数番目の
装着ステップでは、前段装着1で始まり装着2で終了す
る装着経路rα11、偶数番目の装着ステップでは、前
段装着2で始まり装着1で終了するrα27を選択し、
基板No.2に対しては、装着ステップの奇数番目と偶
数番目を交換して、装着経路rα27およびrα11を
選択し、基板No.3に対しては、全装着ステップst
p=1〜6で、前段装着2〜装着2の装着経路rα22
を、基板No.4に対しては、前段装着1〜装着1の装
着経路rα18を選択して必要な計測を行う。
【0154】そして、基板No.4に対する各装着ステ
ップ毎の装着動作終了時に、各分類毎の装着経路および
その移動時間を求め、図7の最短装着経路の検索方法と
同じ方法で最短装着経路を検索して、図1の装着経路設
定処理も同様に行える。
【0155】同様に、図26の装着経路の場合、前段装
着1または2からの装着経路としては、図27に示す1
6通りがある。そして、図27のβ欄は、各装着経路の
終了位置による分類を示していて、また、上記のうち、
8通りの装着経路rα1n(n=4、5、a、b、e、
f、i、j)は、全てα=1の分類に含まれ、他の8通
りの装着経路rα2nは、全てα=2の分類に含まれ
る。
【0156】図26〜27の16通りの装着経路の場
合、例えば、下記の4通りの装着経路を実行すれば、必
要な移動時間の計測は全て終了し、これらの計測結果を
用いて、上記の16通りの装着経路の各移動時間を算出
できる。 rα14:「前段装着1→吸着1→吸着2→認識1→認
識2→装着1→装着2」 rα2a:「前段装着2→吸着2→吸着1→認識2→認
識1→装着2→装着1」 rα25:「前段装着2→吸着1→吸着2→認識2→認
識1→装着1→装着2」 rα1b:「前段装着1→吸着2→吸着1→認識1→認
識2→装着2→装着1」
【0157】図22は、前述の図20や図21などと同
様に、上記の4通りの装着経路を実行する一例を示して
いる。同図に示すように、基板No.1に対しては、奇
数番目の装着ステップで、前段装着1〜装着2の装着経
路rα14、偶数番目の装着ステップで、前段装着2〜
装着1のrα2aを選択し、基板No.2に対しては、
装着ステップの奇数番目と偶数番目を交換して、装着経
路rα2aおよびrα14を選択し、基板No.3に対
しては、全装着ステップで、前段装着2〜装着2の装着
経路rα25を、基板No.4に対しては、前段装着1
〜装着1の装着経路rα1bを選択して必要な計測を行
う。
【0158】そして、基板No.4に対する各装着ステ
ップ毎の装着動作終了時に、各分類毎の装着経路および
その移動時間を求め、図7の最短装着経路の検索方法と
同じ方法で最短装着経路を検索して、図1の装着経路設
定処理も同様に行える。
【0159】なお、各装着ステップ(各単位装着工程)
毎に、最短単位装着経路の候補となる単位装着経路が異
なる場合でも、開始位置と終了位置の分類毎に最短の単
位装着経路さえ求めれば、図7と同様にできる。また、
この場合にも、最短装着経路の複数の候補に対して、図
4の12通りの装着経路に対する図5の計測と同様に、
少ない回数で、効率的に、全最短装着経路候補の所要時
間を求めることができる。
【0160】例えば、装着ステップstp=1の最短単
位装着経路の候補となる装着経路が、部品認識が不要の
ため、図3の装着経路であり、装着ステップstp=2
では、1箇所で部品認識するために、図10の装着経路
が候補となり、装着ステップstp=3では、2つの部
品供給部の位置、すなわち、「吸着1」および「吸着
2」と、2つの部品認識位置、すなわち、「認識1」お
よび「認識2」と、2つの装着位置、すなわち、「装着
1」および「装着2」とが、それぞれ、相対位置が同等
または複雑で、候補が絞れないため、図16の装着経路
が候補となり、装着ステップstp=4では、吸着後す
ぐにその部品認識をする装着経路が効率的と予測できる
ために、図24の装着経路が候補となり、装着ステップ
stp=5では、2個の電子部品Sを両方とも吸着した
後認識する装着経路が、他の装着経路より効率的と予測
できるために、図26の装着経路が候補となり、装着ス
テップstp=6では、装着ステップstp=3と同様
の理由から、図24の装着経路が候補となる場合を考え
る。
【0161】この場合、最短装着経路の検索のために必
要な基板数が最も多い、装着ステップstp=3および
6に合わせて、図23に示すように、6枚の基板、基板
No.1〜6の基板に対する装着を行えば、全ての必要
な計測を終了でき、最短装着経路を検索することができ
る。
【0162】図23は、前述の図6、図13、図20〜
22を利用して、それらを組み合わせた構成の例を示し
ている。すなわち、同図に示すように、基板No.1に
対しては、奇数番目の装着ステップstp=1、3、お
よび5では、前段装着1で始まり装着2で終了する装着
経路r1、rα11、およびrα14、偶数番目の装着
ステップstp=2、4、および6では、前段装着2で
始まり装着1で終了する「rf2−rb2」、rα2
7、およびrα27を選択し、基板No.2に対して
は、奇数番目の装着ステップstp=1、3、および5
では、前段装着2で始まり装着1で終了する装着経路r
4、rα27、およびrα2a、偶数番目の装着ステッ
プstp=2、4、および6では、前段装着1で始まり
装着2で終了する「rf1−rb1」、rα11、およ
びrα11を選択して、装着ステップstp=1〜6の
それぞれに必要な計測を行う。
【0163】基板No.3〜6に対しては、全装着ステ
ップstp=1〜6で同じ装着経路を選択して必要な計
測を行う。すなわち、基板No.3および4に対して
は、前段装着2で始まり装着2で終了する装着経路を、
基板No.5および6に対しては、前段装着1で始まり
装着1で終了する装着経路を、それぞれ選択して、それ
ぞれに必要な計測を行う。
【0164】そして、基板No.6に対する各装着ステ
ップ毎の装着動作終了時に、各分類毎の装着経路および
その移動時間を求め、最短装着経路の候補を挙げ、全体
の最短装着経路の各装着ステップの要素とするととも
に、その前の装着ステップの要素を調整する。すなわ
ち、図7や図14で前述した最短装着経路の検索方法と
基本的に同じ方法で、最短装着経路を検索でき、それに
より、図1で説明した装着経路の設定処理も同様にでき
る。
【0165】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の電子部品
装着装置の装着経路設定方法およびその装置では、装着
ヘッドの装着経路およびそのときの稼働時間の学習機能
を有することにより、電子部品装着装置の稼働時間を短
縮するための最適な装着経路を、電子装着装置の実稼働
を止めることなく、自動的に検索し設定することができ
る、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子部品装着装置の
装着経路設定方法の処理フローを示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電子部品装着装置の
装着経路設定方法を適用する、図28の電子部品装着装
置の本体制御部のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る電子部品装着装置の
装着経路設定方法により設定される最短装着経路の、単
位装着経路の一例の説明図である。
【図4】図3の装着経路、その所要時間の算出式、およ
びその分類を示す図である。
【図5】図4の各装着経路に含まれる各経路の全ての所
要時間を計測するための選択装着経路および計測経路を
示す図である。
【図6】図4の各装着経路の分類に従って、図5の選択
装着経路を実行するための、実行装着経路の一例を示す
図である。
【図7】図4の装着経路の所要時間の計測結果から最短
装着経路を検索する、最短装着経路の検索方法の説明図
である。
【図8】図7の途中結果の説明図である。
【図9】図7の途中結果の説明図である。
【図10】別の一例を示す、図3と同様の図である。
【図11】図10に対応する、図4〜5の一部と同様の
図である。
【図12】図10に対応する、図4〜5の一部と同様の
図である。
【図13】図10に対応する、図6と同様の図である。
【図14】図10に対応する、図7と同様の図である。
【図15】図10に対応する、図8と同様の図である。
【図16】さらに別の一例を示す、図3と同様の図であ
る。
【図17】図16に対応する、図4の一部と同様の図で
ある。
【図18】図16に対応する、図4の一部と同様の図で
ある。
【図19】図16に対応する、図5と同様の図である。
【図20】図16に対応する、図6と同様の図である。
【図21】図24に対応する、図6と同様の図である。
【図22】図26に対応する、図6と同様の図である。
【図23】各装着ステップ毎に単位装着経路が異なる例
を示す、図6と同様の図である。
【図24】さらに別の一例を示す、図3と同様の図であ
る。
【図25】図24に対応する、図4と同様の図である。
【図26】さらに別の一例を示す、図3と同様の図であ
る。
【図27】図26に対応する、図4と同様の図である。
【図28】本発明の装着経路設定方法を適用する電子部
品装着装置の一例を示す平面図である。
【図29】図28の電子部品装着装置の装着経路の一例
を示す模式図である。
【図30】別の一例を示す、図29と同様の図である。
【図31】別の一例を示す、図29と同様の図である。
【図32】別の一例を示す、図29と同様の図である。
【図33】別の一例を示す、図29と同様の図である。
【図34】別の一例を示す、図29と同様の図である。
【図35】別の一例を示す、図29と同様の図である。
【符号の説明】
1 電子部品装着装置 2 機台 3 コンベア部 4、5、6 …… 部品供給部 7、8 …… XYステージ 9、10 …… 装着ヘッド 11、12 …… 部品認識カメラ 13 ノズルストッカ 14 セットテーブル 15 搬入搬送路 16 搬出搬送路 18 テープカセット 20 棚板 21 トレイ 41 吸着ノズル 100 本体制御部 105 内部バス 110 CPU 120 メモリ 121 ROM 122 RAM 130 CRT 140 キーボード 150 XYステージコントローラ 160 装着ヘッドコントローラ 170 認識コントローラ 180 コンベア部コントローラ 190 部品供給部コントローラ S 電子部品 T 基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実行装着経路に従って装着ヘッドにより
    複数個の電子部品を装着して行く一連の装着工程を行う
    ために、前記複数個の電子部品の各吸着位置と各装着位
    置との間を移動する装着ヘッドの任意の一つの装着経路
    を、前記実行装着経路として設定する、電子部品装着装
    置の装着経路設定方法において、 同じ基板に対する複数種類の前記装着経路を、記憶部に
    記憶する装着経路記憶工程と、 複数枚の基板に対して、前記複数種類の各装着経路を、
    順次、前記実行装着経路として設定し、その実行装着経
    路に従って、順次、前記装着工程を行うとともに、前記
    各装着経路の各所要時間を計測する装着経路計測工程
    と、 前記装着経路計測工程において計測された前記各所要時
    間から最短所要時間となる最短装着経路を検索する最短
    装着経路検索工程と、 以降の前記基板に対して、前記最短装着経路を、前記実
    行装着経路として設定する装着経路設定工程と、を備え
    たことを特徴とする電子部品装着装置の装着経路設定方
    法。
  2. 【請求項2】 実行装着経路に従って装着ヘッドにより
    複数個の電子部品を装着して行く一連の装着工程を行う
    ために、前記複数個の電子部品の各吸着位置と各装着位
    置との間を移動する装着ヘッドの任意の一つの装着経路
    を、前記実行装着経路として設定する、電子部品装着装
    置の装着経路設定方法において、 前記装着工程は、電子部品の1以上の吸・装着動作を含
    むように分割された複数の単位装着工程から成り、前記
    装着経路は、装着ヘッドの1以上の移動経路を含むよう
    に分割された、それぞれ前記複数の各単位装着工程に対
    応する複数の単位装着経路から成り、 同じ種類の基板に対する任意の複数種類の装着経路を記
    憶部に記憶する装着経路記憶工程と、 複数枚の基板に対して、前記任意の複数種類の各装着経
    路を、順次、前記実行装着経路として設定し、その実行
    装着経路に従って、順次、前記装着工程を行うととも
    に、前記各単位装着経路の各単位所要時間を計測する単
    位装着経路計測工程と、 前記単位装着経路計測工程において計測された前記各単
    位所要時間に基づいて最短装着経路を検索する最短装着
    経路検索工程と、 以降の前記基板に対して、前記最短装着経路を、前記実
    行装着経路として設定する装着経路設定工程と、を備え
    たことを特徴とする電子部品装着装置の装着経路設定方
    法。
  3. 【請求項3】 実行装着経路に従って装着ヘッドにより
    複数個の電子部品を装着して行く一連の装着工程を行う
    ために、前記複数個の電子部品の各吸着位置と各装着位
    置との間を移動する装着ヘッドの任意の一つの装着経路
    を、前記実行装着経路として設定する、電子部品装着装
    置の装着経路設定装置において、 同じ基板に対する複数種類の前記装着経路を記憶する装
    着経路記憶手段と、 複数枚の基板に対して、前記複数種類の各装着経路を、
    順次、前記実行装着経路として設定し、その実行装着経
    路に従って、順次、前記装着工程を行うとともに、前記
    各装着経路の各所要時間を計測する装着経路計測手段
    と、 前記装着経路計測手段により計測された前記各所要時間
    から最短所要時間となる最短装着経路を検索する最短装
    着経路検索手段と、 以降の前記基板に対して、前記最短装着経路を、前記実
    行装着経路として設定する装着経路設定手段と、を備え
    たことを特徴とする電子部品装着装置の装着経路設定装
    置。
  4. 【請求項4】 実行装着経路に従って装着ヘッドにより
    複数個の電子部品を装着して行く一連の装着工程を行う
    ために、前記複数個の電子部品の各吸着位置と各装着位
    置との間を移動する装着ヘッドの任意の一つの装着経路
    を、前記実行装着経路として設定する、電子部品装着装
    置の装着経路設定装置において、 前記装着工程は、電子部品の1以上の吸・装着動作を含
    むように分割された複数の単位装着工程から成り、前記
    装着経路は、装着ヘッドの1以上の移動経路を含むよう
    に分割された、それぞれ前記複数の各単位装着工程に対
    応する複数の単位装着経路から成り、 同じ種類の基板に対する任意の複数種類の装着経路を記
    憶する装着経路記憶手段と、 複数枚の基板に対して、前記任意の複数種類の各装着経
    路を、順次、前記実行装着経路として設定し、その実行
    装着経路に従って、順次、前記装着工程を行うととも
    に、前記各単位装着経路の各単位所要時間を計測する単
    位装着経路計測手段と、 前記単位装着経路計測手段により計測された前記各単位
    所要時間に基づいて最短装着経路を検索する最短装着経
    路検索手段と、 以降の前記基板に対して、前記最短装着経路を、前記実
    行装着経路として設定する装着経路設定手段と、を備え
    たことを特徴とする電子部品装着装置の装着経路設定装
    置。
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US6996440B2 (en) 2000-08-04 2006-02-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for optimization of an order of component mounting, apparatus using the same, and mounter
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